JPH10247319A - 円盤状記録媒体基板の製造方法及び製造装置 - Google Patents

円盤状記録媒体基板の製造方法及び製造装置

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JPH10247319A
JPH10247319A JP5003397A JP5003397A JPH10247319A JP H10247319 A JPH10247319 A JP H10247319A JP 5003397 A JP5003397 A JP 5003397A JP 5003397 A JP5003397 A JP 5003397A JP H10247319 A JPH10247319 A JP H10247319A
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JP
Japan
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mold
disk
outer peripheral
substrate
temperature
Prior art date
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JP5003397A
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Yasuyuki Imai
康之 今井
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 射出成形法により成形されたディスク基板の
外周部にヒケや膨らみが生じるようなことがない円盤状
記録媒体基板の製造方法及び製造装置を提供する。 【解決手段】 円盤状記録媒体の製造方法は、基板の一
方面を固定金型により成形し、基板の他方面を可動金型
により成形し、基板の外周側面を外周金型により成形す
ることにより円盤状記録媒体基板を成形する際、外周金
型の温度を、固定金型及び可動金型の温度よりも低くし
て円盤状記録媒体基板を成形する。また、円盤状記録媒
体の製造装置は、円盤状記録媒体基板の一方面を成形す
る固定金型3と、円盤状記録媒体基板の他方面を成形す
る可動金型4と、円盤状記録媒体基板の外周側面を成形
する外周金型5とを備え、外周金型5には、温度を固定
金型3及び可動金型4の温度より低くする冷却手段30
を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスク、光磁
気ディスク、磁気ディスク等の情報信号の記録再生が行
われる円盤状記録媒体基板の製造方法及び製造装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】光ディスク、光磁気ディスク、磁気ディ
スク等の円盤状記録媒体には、光透過性を有するポリカ
ーボネート樹脂等の合成樹脂材料によって形成されたデ
ィスク基板を用いたものが適用されている。光ディスク
は、ディスク基板の表面に、所定の情報信号に対応して
パターン配列された微小な凹部であるピットが形成され
るとともに、アルミニウム等を蒸着して反射層が形成さ
れて構成されている。また、光磁気ディスクは、ディス
ク基板の表面に所望の情報信号が記録される記録トラッ
クを構成する同心円状の凸部であるプリグルーブが形成
されるとともに、磁性材料からなる信号記録層が形成さ
れている。さらには、磁気ディスク、特にコンピュータ
システムに用いられるハードディスク装置に内蔵される
磁気ディスクは、ディスク基板の表面に所望の情報信号
が記録される記録トラックを構成する同心円状の凸部が
形成されるとともに、磁性膜を有する信号記録層が形成
されている。そして、これら円盤状記録媒体は、円盤状
記録媒体基板に設けられる凹部と凸部との間隔を狭め、
より多くの凹凸を設けることにより円盤状記録媒体に情
報信号を高密度に記録することができる。
【0003】ディスク基板成形用金型装置50は、図8
に示すように、固定金型51と、この固定金型51に相
対向して配置されると共に油圧機構によって接離動作さ
れる可動金型52と、外周金型53とにより構成され
る。これら固定金型51と可動金型52は、成形される
ディスク基板のそれぞれの主面を形成する。また、外周
金型53は、成形されるディスク基板の外周面を形成す
る。そして、固定金型51、可動金型52及び外周金型
53は、合成樹脂材料55が射出充填されるキャビティ
54を区画構成する。また、ディスク基板成形用金型装
置50には、固定金型51に対して可動金型52が接近
動作して型締めされた状態において、キャビティ54内
に合成樹脂材料55を高圧で射出充填する固定金型51
側に設けたスプルブッシュのノズルが設けられている。
【0004】また、固定金型51には、キャビティ54
を構成する側面部に、微小な凹凸パターンを主面に形成
したスタンパ56a、56bが取り付けられている。し
たがって、キャビティ54内で成形されるディスク基板
には、その主面にスタンパ56a、56bの微小な凹凸
パターンが転写形成されて、情報信号に対応したピット
や情報信号の記録部を構成するプリグルーブが形成され
る。ディスク基板成形用金型装置50は、所定の冷却時
間を経過した後、固定金型51に対して可動金型52が
離間動作して型開きされ、キャビティ54内から形成さ
れたディスク基板が取り出される。
【0005】一方、可動金型52側には、ディスク基板
の中心部にセンタ穴を穿設するパンチと、ディスク基板
を離型させるイジェクト部材とが配設されている。イジ
ェクト部材は、ディスク基板の情報信号が記録されない
中央領域に対応して可動金型52に進退自在に配置され
た筒状の部材として構成され、その内部にパンチが軸方
向に進退自在に組み込まれている。このパンチは、キャ
ビティ54内に充填された合成樹脂材料55が半溶融状
態において、キャビティ54内へと突出されてディスク
基板にセンタ穴を穿設する。
【0006】ディスク基板成形用金型装置50は、成形
するディスク基板の成形歪みの発生を防止するため、上
述したセンタ穴の穿設後、固定金型51に対して可動金
型52を接近動作させて合成樹脂材料55を圧縮した状
態で固定金型51と可動金型52に設けられた温度調節
装置を用いて冷却硬化させる圧縮形成を行う。ディスク
基板成形用金型装置50は、所定の冷却期間の経過後、
成形されたディスク基板を可動金型52側に添着された
状態で型開き動作する。ディスク基板は、突出動作され
るイジェクト部材によって可動金型52から突き出さ
れ、取出し装置によって取り出される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
ディスク基板成形用金型装置50には、成形されるディ
スク基板の外周面を形成する外周金型53に、温度調節
装置が取り付けられていなかった。そのため、ディスク
基板の成形時において、外周金型53は、通常、固定金
型51及び可動金型52の温度と比べて温度が低くな
る。このような状態でキャビティ54内に合成樹脂材料
55を射出すると、ディスク基板の最外周部において
は、キャビティ54内に充填された合成樹脂材料55の
外周金型53の近辺が先に温度が下がり、中心部に向か
うほど温度が高くなる。
【0008】このようなディスク基板形成用金型装置5
0おいては、固定金型51、可動金型52及び外周金型
53によって型締めされることによってキャビティを構
成している。このようなキャビティ54内に所定の温
度、圧力で合成樹脂材料55が充填されると、合成樹脂
材料55は、キャビティ54の内面に押しつけられるこ
ととなる。このとき、合成樹脂材料55は、基板外周縁
に向かうにつれて圧力と温度を失いキャビティ54の内
面の形状に倣って形成されることとなる。
【0009】このように、キャビティ54の内部の形状
に倣って合成樹脂材料55が硬化することによって形成
されたディスク基板は、その中心部の領域と外周縁部の
領域において材料そのものの比重等が異なっている。こ
のような状態のディスク基板を冷却して硬化すると、外
周縁部が硬化しているのに対して中心部が硬化していな
いので、図9に示すように、外周縁部と中心部において
外周縁部においてヒケ58が生ずる。
【0010】さらに、外周金型53の温度が調節されて
いないと、射出された合成樹脂材料55がキャビティ5
4の外周側面に突き当たって冷却される為、成形された
ディスク基板の外周縁部が押しつぶされたような形状と
なって硬化してしまう。このように、キャビティ54の
外周側面に突き当たって硬化すると、図9に示すよう
に、外周縁部において膨らみ57を生じてしまう。
【0011】以上述べたように、外周金型53の温度が
調節されていないディスク基板成形用金型装置50によ
って製造されたディスク基板は、外周縁部から10mm
以上内側の領域において発生してしまう。
【0012】このように、合成樹脂材料55が射出され
る圧力によってディスク基板の外周部に膨らみ57が生
じると、結果的に、突起部となってしまう。
【0013】ところで、ディスク基板上に磁性層が形成
されてなる磁気ディスクにおいては、近年の情報信号の
高密度化に伴って、記録ピットを小さくして情報信号の
記録再生が行われている。このような磁気ディスクの記
録再生においては、情報信号の記録再生時において、ス
ペーシング損失の低減のため、磁気ヘッドとの間隔を約
50nm程度に配置して浮上させている。
【0014】したがって、上述したようなディスク基板
形成用金型装置50によって成形されたディスク基板
は、情報信号の記録再生時において、磁気ヘッドと接触
してしまう可能性が生ずる。このように、上述したよう
なディスク基板形成用金型装置50によって成形された
ディスク基板は、情報信号の記録再生時において、磁気
ヘッドと接触すると、磁気ディスク又は磁気ヘッドに損
傷を与える可能性があり、さらには、磁気ディスク又は
磁気ヘッドが使用不可能となってしまうという問題点が
ある。
【0015】また、このディスク基板を光磁気ディスク
として使用する場合には、上述した突起部と磁気ヘッド
との衝突を防止するため磁気ヘッドとの間隔が大きくな
りすぎてしまい、着実に光磁気ディスクに磁界を印加す
ることができなくなる場合があった。
【0016】本発明は、上述のような実情に鑑みて提案
されたものであり、射出成形法により成形されたディス
ク基板の外周部にヒケや膨らみが生じるようなことがな
い円盤状記録媒体基板の製造方法及び製造装置を提供す
ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上述の課題を解決する本
発明にかかる円盤状記録媒体基板の製造方法は、基板の
一方面を固定金型により成形し、基板の他方面を可動金
型により成形し、基板の外周側面を外周金型により成形
することにより円盤状記録媒体基板を成形する際、外周
金型の温度を、固定金型及び可動金型の温度よりも低く
して基板を成形することを特徴とする。
【0018】なお、上述の円盤状記録媒体基板の製造方
法においては、外周金型の温度を、固定金型及び可動金
型の温度より2度〜40度低くすることが望ましい。
【0019】また、円盤状記録媒体基板の製造方法にお
いては、少なくとも一方の面に磁性層が形成され、磁気
ヘッドにより情報信号の記録及び/又は再生が行われる
磁気ディスクの基板を製造しても良い。
【0020】このような円盤状記録媒体基板の製造方法
は、外周金型の温度を固定金型及び可動金型より温度を
低くして円盤状記録媒体基板を製造するので、射出され
てキャビティ内に充填される合成樹脂材料がキャビティ
の内面に倣って形成される。
【0021】また、本発明に係る円盤状記録媒体基板の
製造装置は、基板の一方面を成形する固定金型と、基板
の他方面を成形する可動金型と、基板の外周側面を成形
する外周金型とを備え、外周金型には、温度を固定金型
及び可動金型の温度より低くする冷却手段を備えること
を特徴とするものである。
【0022】なお、上述の円盤状記録媒体基板の製造装
置において、冷却手段は、固定金型及び可動金型の温度
より外周金型の温度を2度〜40度低くすることが望ま
しい。
【0023】また、上述の円盤状記録媒体基板の製造装
置においては、少なくとも一方の面に磁性層が形成さ
れ、磁気ヘッドにより情報信号の記録及び/又は再生が
行われる磁気ディスクの基板を製造しても良い。
【0024】このように構成された円盤状記録媒体基板
の製造装置は、外周金型に、温度を固定金型及び可動金
型の温度より低くする冷却手段を備えているので、外周
金型の温度を固定金型及び可動金型の温度と比較して低
くすることが可能である。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明を適用した円盤状記
録媒体基板の製造方法及び製造装置について図面を参照
しながら詳細に説明する。
【0026】この円盤状記録媒体基板の製造装置は、例
えばコンピュータシステムに用いられるハードディスク
装置に内蔵される磁気ディスク用のディスク基板を製造
するディスク基板成形用金型装置として適用される。
【0027】このディスク基板成形用金型装置1は、図
1に示すように、ディスク基板2の一方の主面を形成す
る固定金型3と、この固定金型3と相対向して配置され
てディスク基板2の他方の主面を形成する可動金型4
と、ディスク基板2の外周側面を形成する外周金型5と
から構成されている。
【0028】この可動金型4は、図示しないガイド手段
に支持されて、駆動機構によって固定金型3に対して接
離動作されている。また、外周金型5は、可動金型4側
に組み込まれている。そして、これら固定金型3、可動
金型4及び外周金型5は、型締め状態において協動して
ディスク基板2を形成するキャビティ6を構成する。そ
して、このキャビティ6には、ディスク基板2の材料で
ある合成樹脂材料7が充填される。
【0029】また、固定金型3及び可動金型4には、キ
ャビティ6を構成する成形面側にスタンパ8a、8bが
取り付けられる。このスタンパ8a、8bは、ディスク
基板2の外径よりも大径とされた円盤状を呈すると共
に、ディスク基板2のセンタ穴の内径よりもやや大とさ
れた中心穴が穿設されている。そして、このスタンパ8
a、8bには、その一方の主面に、磁気ディスクに情報
信号が記録される記録トラックを構成する同心円状の凹
凸パターンが形成されている。そして、スタンパ8a、
8bは、この凹凸パターンをディスク基板2に転写形成
する。そして、このスタンパ8a、8bは、それぞれ固
定金型3と可動金型4とによって挟持されるように端部
が配設される外周金型に保持される。
【0030】固定金型3側には、ディスク基板2を成形
するキャビティ6の中心に位置して、射出形成機から供
給される溶融されたポリカーボネート樹脂、ポリオレフ
ィン系樹脂等の合成樹脂材料7をキャビティ6内に射出
充填させるノズル10を有するスプルブッシュ11が配
設されている。そして、射出形成機から供給される合成
樹脂材料7は、このノズル10を介してキャビティ6内
に高圧で射出充填される。なお、この合成樹脂材料7
は、約300℃程度の熱を有してキャビティ6内に射出
される。
【0031】一方、可動金型4側には、キャビティ6の
中心に対応位置して設けられた第1のイジェクト部材1
5が軸方向に移動自在に配設されている。第1のイジェ
クト部材15は、成形されるディスク基板2の内周側の
情報信号が記録されない領域に対応した外径寸法を有す
る筒状を呈して形成され、ディスク基板2の離型動作に
際して図示しない駆動手段によってキャビティ6内へと
突き出されて成形されたディスク基板2を可動金型4か
ら突き出して離型させる。
【0032】この第1のイジェクト部材15には、その
内周側に成形されるディスク基板2の中心穴を穿設する
パンチ13が取り付けられている。このパンチ13は、
第1のイジェクト部材15と同様の軸方向に図示しない
駆動機構により移動される。そして、このパンチ13
は、この駆動機構によってキャビティ6内へと突出動作
されてディスク基板2の中央切断領域部に中心穴を形成
する。
【0033】また、このパンチ13の内周側には、第2
のイジェクト部材12が油圧機構により進退自在に取り
付けられてる。そして、この第2のイジェクト部材12
は、そのキャビティ6側の端面が樹脂溜まり14の底面
部を構成する。この第2のイジェクト部材12は、上記
第1のイジェクト部材15と同様に、軸方向に移動自在
に配設されている。したがって、ノズル10の射出口よ
り射出充填された合成樹脂材料7は、樹脂溜まり14の
底面部、すなわち第2のイジェクト部材12の端面に向
かって射出され、そしてキャビティ6内に均一に充填さ
れる。そして、この第2のイジェクト部材12は、パン
チ13によりディスク基板2の中心穴が穿設されたの
ち、その切断領域の合成樹脂材料7を可動金型4から突
き出して離型させる。
【0034】さらには、外周金型5は、図1及び図2に
示すように、可動金型4の外周側に止めネジ16により
固定されている。この外周金型5は、固定金型3及び可
動金型4に端部が挟持されるように配設されることによ
ってスタンパ8を保持するとともに、成形されるディス
ク基板2の外周面を形成する。
【0035】このように構成されるディスク基板成形用
金型装置1には、例えば図1乃至図4に示すように、固
定金型3の温度調節を行う第1の温度調節機構20と、
可動金型4の温度調節を行う第2の温度調節機構25と
が設けられている。また、外周金型5には、外周金型5
を冷却して温度調節する冷却機構30が設けられてい
る。これら第1の温度調節機構20、第2の温度調節機
構25は、キャビティ6内に充填された合成樹脂材料7
を冷却すると共に、それぞれ固定金型3、可動金型4の
温度の調節を独立に行う。また、外周金型5に設けられ
ている冷却機構30は、第1の温度調節機構20、第2
の温度調節機構25により温度調整が行われる固定金型
3及び可動金型4の温度よりも外周金型5の温度が低く
なるように冷却して温度調節を行う。
【0036】第1の温度調節機構20は、図1及び図3
に示すように、固定金型3の温度を制御する温度調節部
21と、温度調節部21により固定金型3にリング状に
凹設され温度を調節する冷却溝22と、温度調節部21
と冷却溝22とを接続する固定金型3内に穴状に設けら
れた接続パイプ23とを備える。すなわち、固定金型3
の温度調節は、温度調節部21より供給された110℃
乃至120℃程度の液体が接続パイプ23を介して固定
金型3の内部に配設された冷却溝22に供給され、液体
が冷却溝22を循環することにより、固定金型3の温度
調節を行うことでキャビティ6内の合成樹脂材料7の冷
却を行う。
【0037】また、第2の温度調節機構25は、図1及
び図4に示すように、可動金型4の温度を制御する温度
調節部26と、この温度調節部26により可動金型4に
リング状に凹設され温度調節を行う冷却溝27と、温度
調節部26と冷却溝27とを接続する可動金型4内に穴
状に設けられた接続パイプ28とを備える。すなわち、
可動金型4の温度調節は、温度調節部26より供給され
た110℃〜120℃程度の液体が接続パイプ28を介
して可動金型4の内部に配設された冷却溝27に供給さ
れ、液体が冷却溝27を循環することにより、可動金型
4の温度調節を行うことでキャビティ6内の合成樹脂材
料7の冷却を行う。
【0038】また、冷却機構30は、図1及び図5に示
すように、外周金型5の温度を制御する温度調節部31
と、この温度調節部31により外周金型5にリング状に
凹設され温度調節を行う冷却溝32と、温度調節部31
と冷却溝32とを接続する外周金型5内に穴状に設けら
れた接続パイプ33とを備える。すなわち、外周金型5
の温度調節は、温度調節部31より供給された液体が接
続パイプ33を介して外周金型5の内部に配設された冷
却溝32に供給され、液体が冷却溝32を循環すること
により冷却を行う。すなわち、冷却機構30は、外周金
型5の内部に配設された冷却溝32に固定金型3の内部
に配設されている冷却溝22、可動金型4の内部に配設
されている冷却溝27に循環されている液体より低い温
度の液体を循環させることによってキャビティ6の外周
側面を構成する外周金型5の冷却を行う。なお、本発明
を適用したディスク基板成形用金型装置1においては、
外周金型5の温度を、固定金型3及び可動金型4の温度
よりも2℃〜40℃低くなるようにしている。
【0039】そして、これら第1の温度調節機構20及
び第2の温度調節機構25は、それぞれに独立して、固
定金型3、可動金型4の温度調節を行う。また、このデ
ィスク基板成形用金型装置1には、固定金型3及び可動
金型4の温度よりも外周金型5の温度を低くする冷却機
構30が設けられており、外周金型5の温度調節を行
う。したがって、合成樹脂材料7は、冷却されると収縮
する性質を有するが、キャビティ6内に充填された合成
樹脂材料7は、固定金型3と可動金型4との温度を等し
くすることによって、冷却される際ディスク基板の全面
に亘って均一に収縮される。また、このディスク基板成
形用金型装置1には、固定金型3及び可動金型4の温度
よりも外周金型5の温度を低くする冷却機構30が設け
られているので、合成樹脂材料7が外周部に突き当たる
と急速に冷却され、キャビティ6の内面に倣って硬化す
る。したがって、この合成樹脂材料7は、キャビティ6
の外周部において膨らみが形成される前に硬化され、キ
ャビティ6の外周部で形成されたディスク基板2に膨ら
みやヒケを生ずるようなことがない。したがって、この
ディスク基板成形用金型装置1によれば、外周部におい
ても表面が平坦なディスク基板2を製造することが可能
である。
【0040】なお、上述した外周金型5は、図1及び図
5に示した形状のみならず、図6に示すように、固定金
型3側及び可動金型4側に取り付けられているスタンパ
8をそれぞれ保持するように、固定金型3側の第1の外
周金型5aと可動金型4側の第2の外周金型5bとから
なるものとしても良い。ここで、この第1の外周金型5
a及び第2の外周金型5bには、固定金型3及び可動金
型4に循環されている液体より温度の低い液体が循環さ
れる円環状の冷却溝32a,32bが配設されている。
また、第1の外周金型5a及び第2の外周金型5bは、
内部にそれぞれ温度を冷却する冷却溝32a、32bが
配設され、固定金型3及び可動金型4に循環している液
体より低い温度の液体を循環させて固定金型3及び可動
金型4よりも温度を低くする。
【0041】このように構成されたディスク基板成形用
金型装置1は、図示しない駆動機構が動作されることに
よって、固定金型3に対して可動金型4が接近動作して
型締め状態とされて周囲が閉塞されたキャビティ6が構
成される。そして、キャビティ6には、この型締め状態
において、スプルブッシュ11のノズル10から溶融さ
れた合成樹脂材料7が射出充填される。ディスク基板成
形用金型装置1は、第1の温度調節機構20、第2の温
度調節機構25により合成樹脂材料7を半溶融状態に冷
却させた状態において、第1のイジェクト部材15の中
心穴からパンチ13が固定金型3方向へと突出動作さ
れ、成形されるディスク基板2のセンタ穴9を形成す
る。
【0042】ディスク基板成形用金型装置1は、この
後、第1の温度調節機構20、第2の温度調節機構2
5、冷却機構30により冷却、硬化させる。このとき、
外周金型5は、冷却機構30により固定金型3及び可動
金型4よりも低い温度とされているので、キャビティ6
の内部に充填された合成樹脂材料7が収縮が発生しない
温度まで既に冷却されており、収縮が生ずることによる
ヒケが生ずるようなことがない。
【0043】このようにディスク基板成形用金型装置1
は、キャビティ6内の合成樹脂材料7が冷却された後、
図示しない駆動機構が動作して、可動金型4を固定金型
3に対して離間動作させることによって、型開き動作が
行われる。そして、キャビティ6内で成形された状態で
のディスク基板2は、固定金型3と可動金型4との型開
き動作が行われた状態で動作する第1のイジェクト部材
15によって、可動金型4側から突き出され図示しない
ディスク基板取出し機構によって取り出される。
【0044】なお、上述したディスク基板成形用金型装
置1は、コンピュータシステムに用いられるハードディ
スク装置に内蔵される磁気ディスクを構成するディスク
基板2を製造する金型装置について説明したが、本発明
にかかる円盤状記録媒体基板の成形用金型装置は、例え
ば光ディスク、光磁気ディスク等に用いられるディスク
基板を成形するディスク基板成形用金型装置について適
用しても良いのは勿論である。
【0045】つぎに、本発明を適用した円盤状記録媒体
基板の製造方法について説明する。
【0046】本発明にかかる円盤状記録媒体基板の製造
方法は、例えばコンピュータシステムに用いられるハー
ドディスク装置に内蔵される磁気ディスク用のディスク
基板を製造するディスク基板の製造方法として適用され
る。
【0047】このディスク基板の製造方法は、上述した
ディスク基板形成用金型装置1によりディスク基板を製
造する際、固定金型3及び可動金型4の温度より外周金
型5の温度を低くしてディスク基板2を成形する。すな
わち、このディスク基板の製造方法においては、固定金
型3の温度調節を行う第1の温度調節機構20と可動金
型4の温度調節を行う第2の温度調節機構25により固
定金型3及び可動金型4をそれぞれ所定の温度とし、外
周金型5の温度調節を行う冷却機構30によって、外周
金型5が固定金型3及び可動金型4よりも低い温度とな
るように冷却溝32に液体を流すことにより、固定金型
3及び可動金型4の温度より外周金型5の温度を低くし
てディスク基板の製造を行う。
【0048】このようなディスク基板の製造方法は、例
えば上述したディスク基板形成用金型装置1により合成
樹脂材料7がキャビティ6内に高圧力で射出されて外周
金型5に突き当たっても、ディスク基板2の外周部にお
いて膨らみを生じさせる前に冷却して硬化させるので、
キャビティ6の内面に倣って合成樹脂材料7を硬化させ
ることが可能である。したがって、このディスク基板の
製造方法によれば、外周部において膨らみが生じてしま
うようなことない。さらに、このディスク基板の製造方
法によれば、外周金型5を冷却機構30により固定金型
3及び可動金型4よりも低い温度としているので、キャ
ビティ6の内部に充填された合成樹脂材料7が収縮が発
生しない温度まで既に冷却されており、収縮が生ずるこ
とによるヒケが生ずるようなことがない。
【0049】ここで、図5に示すような外周金型5を備
えたディスク基板成形用金型装置1を使用し、外周金型
5の温度を、固定金型3及び可動金型4に備えられてい
る第1の温度調節機構20、第2の温度調節機構25に
循環されている液体の温度よりも約2度だけ低い液体を
冷却溝32に循環させてディスク基板の成形を行った。
このように製造されたディスク基板2は、図7に示すヒ
ケ34の深さt1が約0μmとなり、膨らみ35の高さ
2が約5μm以下となった。
【0050】ここで、ディスク基板成形用金型装置1で
形成されたディスク基板2のヒケ34は、図7に示すよ
うに、ディスク基板2の一方面からの深さt1で凹部と
なっている部分であり、膨らみ35は、ディスク基板2
の最外周部において、ディスク基板2の一方面から高さ
2で凸部となっている部分である。
【0051】また、図6に示すような外周金型5a,5
bを備えたディスク基板成形用金型装置1を使用し、外
周金型5a,5bの温度を、固定金型3及び可動金型4
に備えられている第1の温度調節機構20、第2の温度
調節機構25に循環されている液体の温度よりも約30
度だけ低い液体を冷却溝32a,32bに循環させてデ
ィスク基板の成形を行った。このように製造されたディ
スク基板2は、ヒケ34の深さt1が約0μmとなり、
膨らみ35の高さt2が約0.1μm以下となった。
【0052】また、上述したディスク基板の製造方法に
よりよれば、製造されたディスク基板の膨らみが、外周
縁部から約1〜0.5mmの範囲内にしか形成されてお
らず、ディスク基板のほぼ全面にわたって平坦に形成さ
れている。
【0053】一方、外周金型に冷却機構を備えていない
ディスク基板成形金型用装置によりディスク基板を成形
したところ、このディスク基板2は、ヒケ34の深さt
1が約10μmであり、膨らみ35の高さt2が約20μ
mであった。
【0054】このように、本発明を適用したディスク基
板の製造方法によれば、外周金型5に冷却機構30を備
えておらず、外周金型5の温度が固定金型3及び可動金
型4の温度より低くした状態でディスク基板を成形した
場合と比較して、ヒケ34及び膨らみ35の小さいディ
スク基板2を製造することが可能である。
【0055】また、本発明を適用したディスク基板の製
造方法によれば、従来のディスク基板の製造方法のよう
に、ディスク基板を成形した後に、膨らみに対してトリ
ミング等の処理を施す必要がなく、工程数を少なくする
ことができ、製造歩留まりを向上させることが可能であ
る。したがって、このディスク基板の製造方法によれ
ば、ディスク基板を製造する製造コストを低減すること
が可能であり、安価で大量生産することが可能である。
【0056】また、上述した本発明を適用したディスク
基板の製造方法で作製されたディスク基板を用いた磁気
ディスクは、表面が精度の良い平面となるので、少なく
とも一方の面に磁性層が形成され、ナノメートルオーダ
ーでディスク上を浮上する磁気ヘッドにより情報信号の
記録及び/又は再生を行っても、ディスク基板の表面
と、磁気ヘッドが衝突してしまうようなことがない。
【0057】なお、以上、詳細に説明したディスク基板
成形用金型装置1は、コンピュータシステムに用いられ
るハードディスク装置に内蔵される磁気ディスクを構成
するディスク基板を製造する金型装置について説明し
た。しかしながら、本発明に係る円盤状記録媒体の製造
方法及び製造装置は、表面が平坦なディスク基板の製造
方法においても適用することができるのは勿論のこと、
例えば、光ディスク、光磁気ディスク等に用いられるデ
ィスク基板を成形するディスク基板成形用金型装置につ
いても適用しても良いのは勿論である。
【0058】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明にか
かる円盤状記録媒体基板の製造方法は、基板の一方面を
固定金型により成形し、基板の他方面を可動金型により
成形し、基板の外周側面を外周金型により成形すること
により円盤状記録媒体基板を成形する際、外周金型の温
度を、固定金型及び可動金型の温度よりも低くして基板
を成形するので、合成樹脂材料が高圧力で射出されて外
周金型に突き当たっても、膨らみが形成される前に急冷
却させて硬化させるので、円盤状記録媒体基板の外周部
において膨らみを生じさせるようなことなく、合成樹脂
材料を収縮させる際においても充填された合成樹脂材料
が収縮が発生しない温度まで既に冷却されており、収縮
が生ずることによるヒケが生ずるようなことがない。し
たがって、この円盤状記録媒体基板の製造方法によれ
ば、外周部においても膨らみやヒケのない円盤状記録媒
体基板を製造することが可能である。
【0059】また、本発明にかかる円盤状記録媒体基板
の製造装置は、外周金型に、温度を上記固定金型及び上
記可動金型の温度より低くする冷却手段を備えているの
で、合成樹脂材料が高圧力で射出されて外周金型に当た
っても、膨らみが形成される前に外周金型によって急冷
却させるので、外周部において膨らみを生じさせるよう
なことなく、合成樹脂材料を収縮させる際においても充
填された合成樹脂材料が収縮が発生しない温度まで既に
冷却されており、収縮が生ずることによるヒケが生ずる
ようなことがない。したがって、この円盤状記録媒体基
板の製造装置によれば、外周部においても膨らみやヒケ
のない円盤状記録媒体基板を製造することが可能であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたディスク基板成形用金型装
置の一例を示す要部断面図である。
【図2】同ディスク基板成形用金型装置の第1の温度調
節機構、第2の温度調節機構、及び冷却機構の一例を示
す要部断面図である。
【図3】第1の温度調節機構が設けられた固定金型の一
例を示す要部平面図である。
【図4】第2の温度調節機構、冷却機構が設けられた可
動金型及び外周金型の一例を示す要部平面図である。
【図5】冷却機構が設けられた外周金型の一例を示す要
部断面図である。
【図6】冷却機構が設けられた外周金型の他の一例を示
す要部断面図である。
【図7】ディスク基板の外周部に生ずるヒケと膨らみを
説明するためのディスク基板の要部断面図である。
【図8】従来のディスク基板成形用金型装置の要部断面
図である。
【図9】同ディスク基板成形用金型装置により成形され
たディスク基板の側面図である。
【符号の説明】
1 ディスク基板成形用金型装置、2 ディスク基板、
3 固定金型、4 可動金型、5 外周金型、20 第
1の温度調節機構、25 第2の温度調節機構、30
冷却機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一方面を固定金型により成形し、
    基板の他方面を可動金型により成形し、基板の外周側面
    を外周金型により成形することにより円盤状記録媒体基
    板を成形する際、 外周金型の温度を、固定金型及び可動金型の温度よりも
    低くして円盤状記録媒体基板を成形することを特徴とす
    る円盤状記録媒体基板の製造方法。
  2. 【請求項2】 外周金型の温度を、固定金型及び可動金
    型の温度より2度〜40度低くすることを特徴とする請
    求項1記載の円盤状記録媒体基板の製造方法。
  3. 【請求項3】 少なくとも一方の面に磁性層が形成さ
    れ、磁気ヘッドにより情報信号の記録及び/又は再生が
    行われる磁気ディスクの基板を製造することを特徴とす
    る請求項1記載の円盤状記録媒体基板の製造方法。
  4. 【請求項4】 円盤状記録媒体基板の一方面を成形する
    固定金型と、 円盤状記録媒体基板の他方面を成形する可動金型と、 円盤状記録媒体基板の外周側面を成形する外周金型とを
    備え、 上記外周金型には、温度を上記固定金型及び上記可動金
    型の温度より低くする冷却手段を備えることを特徴とす
    る円盤状記録媒体基板の製造装置。
  5. 【請求項5】 上記冷却手段は、固定金型及び可動金型
    の温度より外周金型の温度を2度〜40度低くすること
    を特徴とする請求項4記載の円盤状記録媒体基板の製造
    装置。
  6. 【請求項6】 少なくとも一方の面に磁性層が形成さ
    れ、磁気ヘッドにより情報信号の記録及び/又は再生が
    行われる磁気ディスクの基板を製造することを特徴とす
    る請求項4記載の円盤状記録媒体基板の製造装置。
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