JPH10244164A - 可視光領域で触媒活性をもつ光触媒 - Google Patents

可視光領域で触媒活性をもつ光触媒

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JPH10244164A
JPH10244164A JP9053099A JP5309997A JPH10244164A JP H10244164 A JPH10244164 A JP H10244164A JP 9053099 A JP9053099 A JP 9053099A JP 5309997 A JP5309997 A JP 5309997A JP H10244164 A JPH10244164 A JP H10244164A
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JP
Japan
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photocatalyst
catalytic activity
visible light
acid
present
Prior art date
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Pending
Application number
JP9053099A
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English (en)
Inventor
Kiyoaki Shinohara
清晃 篠原
Akira Tanaka
彰 田中
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/36Hydrogen production from non-carbon containing sources, e.g. by water electrolysis

Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光領域で高い触媒機能を有する光触媒を
提供する。 【解決手段】 一般式(I):ABCO4 において、A
を銀とし、Bをランタノイド及びイットリウムからなる
群から選択された1種以上の元素とし、CをIVa族元素
から選択された1種以上の元素とした、層状ペロブスカ
イト構造をもつ酸化物を光触媒として用いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光で水を分解し、
水素と酸素の少なくとも一方を生成させる複合酸化物か
ら成る光触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、エネルギー源としては様々なもの
が用いられている。石油や石炭等の化石燃料は、その埋
蔵量は無限ではなく、燃焼させた際に二酸化炭素、窒素
酸化物、硫黄酸化物等が排出される。その結果、二酸化
炭素は地球の温暖化をもたらし、窒素酸化物や硫黄酸化
物は酸性雨の原因となって環境破壊をもたらしている。
又、新しいエネルギー源として原子力発電が実用化され
ているが、安全性や廃棄物処理等の問題を抱えている。
このような状況の下で、エネルギー資源や地球環境の問
題を解決する一方法としてクリーンなエネルギー源の一
つである水素が注目されている。水素は燃焼させても水
になるのみであり、環境汚染を引き起こさない。しか
し、水素を発生させるために化石燃料等を用いたのでは
意味がなくなってしまう。太陽光は無尽蔵にあり、水も
地球には大量にある。太陽光のエネルギーを利用して水
を分解すれば水素が得られるが、この手段の一つとして
水分解用の光触媒がある。光触媒は一種の半導体であ
り、そのバンドギャップ以上のエネルギーを吸収する
と、ホールとエレクトロンを生成し、ホールが水を酸化
して酸素を生成し、エレクトロンが水を還元して水素を
生成する。イオンを生じ、この水素イオンがエレクトロ
ンと反応して水素を発生する。光触媒の中でも層状構造
をもつ物質はバルク状の物質と違い、層状構造の層間を
水分解反応の場として利用することで高い触媒活性が得
られるため、有用な物質として知られている。換言すれ
ば、層状構造の物質はバルク状の物質と比べてより多数
の触媒活性点を有している。更に、層状構造をもたない
物質と比較して、ホール及びエレクトロンの移動距離
は、特にその移動方向が層面に垂直な場合には短くな
り、その結果、ホール及びエレクトロンの再結合の割合
が減少し、高い触媒活性が得られるのである。従来、層
状のぺロブスカイト構造をとる物質の中に、高い触媒活
性を有するものが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の、層状
ぺロブスカイト構造をとるチタン系又はジルコニウム系
の光触媒は、可視光照射の下では光触媒活性が認められ
なかった。そこで本発明の目的は、可視光照射下で活性
のある層状ぺロブスカイト構造をとるチタン系又はジル
コニウム系の光触媒を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に記載
の発明は、「光で水を分解し、水素と酸素の少なくとも
一方を生成させる複合酸化物から成る光触媒であって、 一般式(I):ABCO4 で表され、前記一般式(I)
において、Aは銀であり、Bはランタノイド及びイット
リウムからなる群から選択された1種以上の元素であ
り、CはIVa族元素から選択された1種以上の元素であ
る」可視光領域で触媒活性をもつ光触媒である。また、
前記Bがランタンであり、且つCがチタンであることが
好ましく(請求項2)、さらに、この光触媒に酸処理を
施すのが好ましい(請求項3)。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の光触媒は、層状ぺロブス
カイト構造をとるチタン系またはジルコニウム系の物質
のうち、可視光下で触媒活性のある物質である。 本発明の一般式(I):ABCO4 についてさらに説明
を加える。AはI価の元素であるが、銀を用いることで
可視域に吸収が現れる。Bはランタノイドであるが、安
定性の上からランタンが望ましい。CはIVa族から選択
される元素であるが、触媒として有用な元素であるチタ
ンまたはジルコニウムが望ましい。
【0006】また、本発明の光触媒を酸処理すると、酸
処理前と比較して効率的に光触媒反応が起こることが実
験的に確認されている。その理由は現段階では不明であ
る。本発明の光触媒は、通常の固相法、すなわち原料と
なる各金属成分の酸化物又は炭酸塩や硝酸塩等の塩類を
目的組成比で混合し焼成することで合成するが、それ以
外の湿式法あるいは気相法で合成してもよい。
【0007】本発明の光触媒の形状は、光を有効に利用
するために表面積の大きい粒子であることが望ましく、
一般には粒子の大きさは 0.1〜10μm 、好ましくは 0.1
〜 1μm が適当である。このような粒径を得る慣用的な
手段には、例えば、ボールミルによる粉砕がある。更
に、本発明の光触媒に対しても、助触媒であるPtやN
iOの担持等の光触媒製造に通常用いられるような修飾
を行うことができる。又、水分解反応の場となる層間を
有効に利用するために無機物質の柱を立てたり、アルキ
ルアンモニウムのイオン交換で層間距離を広げることに
より、触媒活性を高めることもできる。
【0008】本発明の光触媒により水分解反応を行う際
に、水は純水に限らず、通常、水の分解反応によく用い
られるように、アルコールや銀イオン等の犠牲試薬を用
いても一向に差し支えないし、炭酸塩や炭酸水素塩等の
塩類を混ぜた水を用いてもよい。以下、本発明を具体的
に説明するが、本発明はこれに限られたものではない。 (光触媒の製造方法)本発明の一般式(I):ABCO
4 において、Aとして銀、Bとしてランタン、Cとして
チタンを用い、AgLaTiO4 を合成した。合成は、
各成分の酸化物又は硝酸塩を化学量論比で調合し固相法
により行った。すなわち、AgNO3を8.24g、La2
3 を7.89g、TiO2 を3.87g、それぞれ秤量し、白
金ルツボに入れて、空気中で1200℃、10時間の焼成を行
った。焼成終了後、この焼成物を乳鉢で10μm 以下の大
きさに粉砕した。得られた粉末状試料を粉末X線回折に
より同定したところ、目的とする層状ペロブスカイト構
造をもつ化合物(複合酸化物)であることが確認され
た。
【0009】更に、この複合酸化物5gを0.5規定と
いう低濃度の硝酸 100ml中で3日間撹拌し、この酸処理
によって酸処理体を得た。この酸処理体は、低濃度の硝
酸で処理したために、層状ペロブスカイト構造中の層間
に位置する銀イオンが失われることもほとんどなかっ
た。つまり、プロトン交換をしても銀イオンがほとんど
消失しなかった。
【0010】(触媒活性の評価)水分解用の光触媒の触
媒活性の評価は、閉鎖循環系触媒反応装置を用い、犠牲
試薬としてメタノールを添加したメタノール水溶液から
水素を生成させることで行った。上記の方法で製造した
酸処理体 0.5gをメタノール水溶液 350ml(水が300ml
とメタノールが50ml)中に入れ、マグネチックスターラ
ーで攪拌しながら外部から光を照射した。光源には 500
Wキセノンランプを用い、反応管としてはパイレックス
ガラス製のものを用いた。又、カットオフフィルターを
用い、 420nm以下の波長の光をカットした。生成した水
素の検出及び定量はガスクロマトグラフィーで行った。
測定の結果、水素の発生が認められ、触媒活性は0.9
1μmol/hであった。又、酸処理しない光触媒と0.5
規定硝酸で酸処理した光触媒とを比較すると、後者の方
が触媒活性が高かった。
【0011】尚、本発明の光触媒は、水の分解反応だけ
ではなく、他の化学反応、例えば、有機物の分解反応や
貴金属イオンの還元反応にも適用することができる。
【0012】
【発明の効果】以上の通り、本発明の一般式ABCO4
で表わされる光触媒は、可視光の下で光触媒活性を示
す。又、本発明の光触媒を低濃度の硝酸で酸処理する
と、酸処理しないものよりも触媒活性を高めることがで
きる。
【0013】本発明の物質は層状構造を有するので、そ
の層間を修飾することによって触媒活性を一層高めるこ
とができる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光で水を分解し、水素と酸素の少なくと
    も一方を生成させる複合酸化物から成る光触媒であっ
    て、 一般式(I):ABCO4 で表され、前記一般式(I)
    において、Aは銀であり、Bはランタノイド及びイット
    リウムからなる群から選択された1種以上の元素であ
    り、CはIVa族元素から選択された1種以上の元素であ
    ることを特徴とする、可視光領域で触媒活性をもつ光触
    媒。
  2. 【請求項2】 前記Bがランタンであり、Cがチタンで
    あることを特徴とする請求項1に記載の光触媒。
  3. 【請求項3】 前記光触媒は、低濃度の硝酸で酸処理さ
    れて成る光触媒であることを特徴とする請求項1又は2
    に記載の光触媒。
JP9053099A 1997-03-07 1997-03-07 可視光領域で触媒活性をもつ光触媒 Pending JPH10244164A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009214033A (ja) * 2008-03-11 2009-09-24 Tokyo Univ Of Science 光触媒並びに硝酸イオンおよび亜硝酸イオン還元方法
US8951447B2 (en) 2009-04-28 2015-02-10 Panasonic Intellectual Property Management Co., Ltd. Optically pumped semiconductor and device using the same
US10332690B2 (en) 2014-11-21 2019-06-25 Mitsubishi Chemical Corporation Method of producing composite photocatalyst and composite photocatalyst

Cited By (4)

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US10332690B2 (en) 2014-11-21 2019-06-25 Mitsubishi Chemical Corporation Method of producing composite photocatalyst and composite photocatalyst
US11424080B2 (en) 2014-11-21 2022-08-23 Mitsubishi Chemical Corporation Method of producing composite photocatalyst

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