JPH10244016A - 火災用ノズル及び火災用ノズルの着脱式デフレクタ - Google Patents

火災用ノズル及び火災用ノズルの着脱式デフレクタ

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JPH10244016A
JPH10244016A JP5360497A JP5360497A JPH10244016A JP H10244016 A JPH10244016 A JP H10244016A JP 5360497 A JP5360497 A JP 5360497A JP 5360497 A JP5360497 A JP 5360497A JP H10244016 A JPH10244016 A JP H10244016A
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知 田部井
幸雄 ▲たて▼野
Yukio Tateno
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 広角度で良好に噴霧化や発泡する火災用ノズ
ルを提供する。 【解決手段】 消火液噴流AWを放出するノズル本体2
と、該ノズル本体に摺動自在に嵌着された第1外筒10
と、該第1外筒に空気通路21を介して嵌着固定された
第2外筒20と、該第2外筒の先端に突設されたデフレ
クタ40と、を備えた火災用ノズルであって;該デフレ
クタ40が、前記消火液噴流断面Xに合わせた形状の円
環状の棒状デフレクタであり、かつ、該消火液噴流断面
位置に配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、火災用ノズル及
び火災用ノズルの着脱式デフレクタに関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】火災用ノズルとして、可変噴霧ノズルが
開発されている。このノズルは、油液を圧入することに
より出没自在に駆動してなる外筒と、前記外筒内に嵌挿
するとともに、先端部の内壁に近接して円板状のデフレ
クタを配置し、前記外筒との嵌挿部の外部に油液流出入
口を取り付け、該油液流出入口の作動により油液から循
環する油液流通路を内壁に設けてなる内筒と、を備えて
いる。
【0003】このノズルでは、油圧を利用して外筒を摺
動させ、外筒の先端部と内筒の内壁に近接して設けたデ
フレクタとの距離を遠ざからせることにより、火点が遠
距離の場合に適した直射状態の放水パターンを形成し、
又、逆に外筒の先端部とデフレクタとの距離を近づける
ことにより火点が近距離の場合に適した拡散状態の放水
パターンを形成している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来例では、次の様な
問題がある。 (1)ノズルから放出される消火液は、テーパ状に形成
された外筒の先端部内面に案内されながら円錐台状の消
火液噴流となる。そのため、該内面のテーパ角度より大
きな角度の範囲の散水域を得ることができないので、ノ
ズル先端部近傍側、即ち、手前側の消火域に十分散水で
きない。 (2)消火液として、消火液に泡原液を混合した泡水溶
液を用いると、放射パターンが棒状から中間噴霧放射ま
では泡水溶液が空中で泡になるが、90゜噴霧放射で空
中発泡する前に着地してしまうため、泡にならない。従
って、直近の油火災などでは強い消火液放射で油面を叩
くことになるため、油を飛散させて消火活動がかえって
危険になることがある。 (3)既製品又は既設のノズルの散水域を通常より広げ
たい時にノズル全体を取り替えるという無駄がある。
又、散水域を広狭任意に選びたい場合に2種類のノズル
が必要になる。
【0005】この発明は、上記事情に鑑み、広角度で良
好に噴霧化や発泡する火災用ノズルを提供することを目
的とする。又、他の目的は、既存の装置を用いて散水域
を簡単に変更できる消火用ノズルの着脱式デフレクタを
得ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、ノズルに設
けられ、このノズルからの消火液噴流断面に合せた形状
の棒状デフレクタを、その噴流断面位置に備えたことを
特徴とする火災用ノズル、である。
【0007】この発明は、ノズルが、円錐状に放出され
る消火液噴流の拡散角度を調整できる可変ノズルであ
り、該拡散角度を大きくした時にその円錐状消火液噴流
に投入される円環状の棒状デフレクタが備えられている
ことを特徴とする火災用ノズル、である。
【0008】この発明は、中空円錐状の消火液噴流を放
出するノズル本体と、該ノズル本体に摺動自在に嵌着さ
れた第1外筒と、該第1外筒に空気通路を介して嵌着固
定された第2外筒と、該第2外筒の先端に突設されたデ
フレクタと、を備えた火災用ノズルであって;該デフレ
クタが、前記消火液噴流断面に合わせた形状の円環状の
棒状デフレクタであり、かつ、該消火液噴流断面位置に
配設されていることを特徴とする火災用ノズル、であ
る。
【0009】この発明は、火災用ノズルの消火液の散水
域を通常より広げたい時に火災用ノズルに取り付けられ
る火災用ノズルの着脱式デフレクタであって;内面が火
災用ノズルの本体の外側面への取り付け固定に適した形
状の取付体と、該取付体に取り付けられた支持体と、前
記取付体を前記本体に取付固定した際に前記本体のノズ
ル口に対向し、かつ、主要部が前記ノズル口から放出さ
れる消火液の噴流断面内に位置するように前記支持体に
よって支持された棒状デフレクタと、からなることを特
徴とする火災用ノズルの着脱式デフレクタ、である。
【0010】
【発明の実施の形態】消火液噴流を放出するノズル本体
の先端にデフレクタが突設されている。このデフレクタ
は、消火液噴流断面に合わせた形状の棒状デフレクタで
あり、該噴流断面位置に配設されている。
【0011】この消火液噴流断面は、ノズルから所定の
パターンで放出された消火液噴流をその流線方向に対し
直交或いは傾斜した方向に切断した時の断面であり、そ
の断面形状として直線形、円形、方形、V字形、円弧形
等がある。棒状デフレクタは、消火液噴流断面の形状に
対応する形状、例えば、直線状、円環状、角環状、V字
状、円弧状等に形成される。
【0012】この棒状デフレクタの配設される位置は前
述の様に該断面位置であるが、この位置は消火液噴流の
通路と対向する位置でもある。この棒状デフレクタはノ
ズルに着脱可能に設ける。又、摺動可能に設けてもよ
い。
【0013】この消火用ノズルとして、扇形ノズル、更
には、消火液噴流の拡散角度を調整できる可変ノズル、
などが用いられる。可変ノズルを用いる場合には、ノズ
ル本体に外筒を摺動自在に嵌着し、該外筒の先端に棒状
デフレクタを突設する。
【0014】この消火用ノズルを泡消火用ノズルとして
使用する場合には、ノズル本体に第1外筒を摺動自在に
嵌着し、該第1外筒に空気通路を介して第2外筒を嵌着
固定し、該第2外筒の先端に棒状デフレクタを突設す
る。
【0015】
【実施例】この発明の第1実施例を図1〜図10により
説明する。火災用ノズル1は、ノズル本体2と、該ノズ
ル本体2に摺動自在に嵌合された第1外筒10と、該第
1外筒10に嵌着固定された第2外筒20と、を備えて
いる。
【0016】ノズル本体2の先端部2aの内側には、円
板状のデフレクタ3が同心状に配設されている。この先
端部2aの内面は出口方向が広がった円錐台状に形成さ
れている。
【0017】第1外筒10は、第2外筒20を固定する
ためのナット穴11を備えている。このナット穴11の
径、数、位置等は必要に応じて適宜選択され、例えば、
軸対称の位置に2個のナット穴11が形成される。
【0018】この第1外筒10の先端部10aの内面
は、出口方向が広がった円錐台状面10Tであり、その
面10Tには溝山部12と溝谷部13とが円周方向に順
次形成され、カサバ歯車状となっている。
【0019】この溝山部12と溝谷部13のテーパ角度
θ1、θ2、溝幅w、溝数等は必要に応じて適宜選択され
るが、例えば、溝山部12のテーパ角度θ1=22度、
溝谷部13のテーパ角度θ2=52度、溝幅w=6m
m、溝数24が選ばれる。
【0020】第2外筒20は、空気通路21を介して第
1外筒10に固定されている。この第2外筒20の先端
部20aには、分散流路30を介して円環状の棒状デフ
レクタ40が形成されている。この分散流路30は円周
方向に複数個、例えば、4個形成されているが、その数
や大きさ等は必要に応じて適宜選択される。
【0021】棒状デフレクタ40は、第1外筒10によ
り案内される消火液噴流断面に合わせた形状に形成さ
れ、該噴流断面位置に配設されている。即ち、該デフレ
クタ40は図10の一点鎖線で示す様な円環状の消火液
噴流断面Xに対応する円環形状に形成され、又、第1外
筒10の先端から間隔Lだけ突出することにより、該デ
フレクタ40を前記噴流断面Xに位置させる。この位置
は第1外筒10の流路45に対向する位置でもある。
【0022】第2外筒20のボルト穴41にボルト50
を挿入し、第1外筒10のナット穴11に螺着し、両外
筒10、20を固定する。この時、第2外筒20の支持
柱部31は、第1外筒10の溝山部12外方に一致させ
る。これは該支持柱部31が溝谷部13外方に位置する
と、放水パターンにむらができるので、これを防止する
ためである。
【0023】次に本実施例の作動につき説明する。遠距
離放射する場合。第1外筒10をノズル本体2の先端部
2a側に摺動させ、図1に示す様に、第1外筒10の先
端をノズル本体2の先端から遠距離M1離す。
【0024】この状態において、消火用水に泡原泡を混
入した泡水溶液AWを該ノズル1に圧送すると、該液A
Wはノズル本体の先端部2aに内蔵されているデフレク
タ3に衝突して流れ方向を変えられ、ノズル本体2の先
端部2a内面に案内されて第1外筒10の内面の直筒部
10Sに衝突する。
【0025】その後、この液AWは前記直筒部10Sに
沿って直進し、中空円筒状の噴流となって放出されると
ともに、途中で空気を抱き込んで発泡する。
【0026】中距離放射する場合。第1外筒10をノズ
ル本体2の先端部2a側に摺動させ、図7に示す様に、
第1外筒10の先端をノズル本体2の先端から中距離M
2離す。
【0027】この状態において、消火用水に泡原液を混
入した泡水溶液AWを該ノズル1に圧送すると、該液A
Wはノズル本体の先端部2aに内蔵されているデフレク
タ3に衝突して流れ方向を変えられ、ノズル本体2の先
端部2a内面に案内されて第1外筒10の内面の直筒部
10Sに衝突する。
【0028】その後、該液AWは、前記直筒部10Sに
沿って直進して、溝山部12に案内されながら円錐状の
噴流になって放出されるとともに、地上に到着する前に
空気を抱き込んで発泡する。
【0029】近距離放射する場合。第1外筒10をノズ
ル本体2の先端部2a側に摺動させ、図8に示す様に、
第1外筒10の先端をノズル本体2の先端から近距離M
3離す。
【0030】この状態において、消火用水に泡原液を混
入した泡水溶液AWを該ノズル1に圧送すると、該液A
Wは、ノズル本体の先端部2aに内蔵されているデフレ
クタ3に衝突して、流れ方向を変えられ、ノズル本体2
の先端部2aの内面に案内されて第1外筒10の円錐台
状面10Tに衝突し、その流れ方向を変える。
【0031】そして、該液AWは円錐台状面10Tの溝
山部12及び溝谷部13に案内されながら、流路45を
通り円環状の棒状デフレクタ40に衝突しその側面40
N側及び内面40S側に分散されるとともに、その一部
は、空気通路21からの空気ARにより発泡し、分散流
路30を通って放出される。この時、該液AWは流路4
5の内側及び外側に飛散するので、該外筒20の円錐台
状面10Tの角度より大きい角度にわたって拡散され
る。
【0032】図8における火災用ノズル1の発泡のメカ
ニズムを図9により更に詳細に説明する。空気通路21
から放出される空気流AR1は流路45を通る泡水溶液
AWの噴流AW2の吸引作用により発生する。この噴流
AW2が円環状の棒状デフレクタ40の側面40Nに衝
突し、その噴流AW22が分散通路30より外方へ出る
際、吸引された空気流AR1を抱き込み、第1発泡部F
1にてAW22の一部が発泡する。
【0033】ノズルの外側の空気流AR2は、噴流AW
22の流れに引かれて生ずる。噴流AW22は、噴流AW12
等の強い前方向への流れにより多少前方へすぼまり放射
拡散角(円錐の頂角)は小さくなる。
【0034】噴流AW22は、該デフレクタ40の側面4
0Nで衝突した後なので、噴流AW 2よりも放射水膜厚
(散水厚)は厚くなっており、空気を抱き込み易くな
り、地上に着く前に第2発泡域F2にて発泡する。尚、
散水膜が厚くなる理由は、噴流AW2が該デフレクタ4
0に衝突する際、該デフレクタ40の背後に生ずる負圧
2によって、噴流AW22の背面が少し引かれるためで
ある。
【0035】噴流AW2が前記内面40Sに衝突した
後、該内面40Sに沿って前方へ方向を変えられ、水平
方向の噴流AW21となる。この噴流AW21は、該液AW
が溝山部12に沿って前方へ分流した噴流AW1の強い
噴流AW12に衝突して第3発泡域F3にて発泡する。
【0036】噴流AW12は第3発泡部F3にて衝突があ
ったため、多少分散し発泡しやすい状態となり、第4発
泡部F4にて空気を抱き込み発泡する。
【0037】噴流AW11は、噴流AW1のうちの内側の
弱い流れでデフレクタ3の背後に生じる負圧P1に引か
れ散水中央部の第5発泡部F5あたりで噴流が希薄なた
め、空気をとらえて発泡、又は、地上等に落ちた際二次
発泡する。以上、第1実施例では、消火液噴流が中空円
錐状の場合の棒状デフレクタを示したが、中空多角錐状
の消火液噴流であってもよい。その場合の棒状デフレク
タは、その噴流断面に合わせた形状、たとえば中空四角
錐状であれば、その噴流断面の外形に合わせた角環状の
棒状デフレクタを用いればよい。また、同実施例では、
消火液噴流が中空円錐状など、噴流が中空の場合の棒状
デフレクタを示したが、中央部も散水する(つまり中空
ではなく全域散水する)中実円錐状など噴流が中実であ
ってもよい。この場合は、例えば中実円錐状の消火液噴
流ならば、その噴流断面に合わせた形状、すなわち噴流
断面の外形(円形)に合わせた形状つまり円環状の棒状
デフレクタを用いればよい。
【0038】この発明の第2実施例を図11から図15
により説明する。この実施例は、放水パターンが180
゜の板状扇状に広がる消火用ノズル又は冷却用ノズルで
ある。この扇形ノズル61は、水平路66を有するノズ
ル本体70と、該ノズル本体70の後端部に形成された
喉部62aと、該ノズル本体の先端部65に形成された
ノズル口63と、該ノズル本体70に装着されたデフレ
クタ体62と、を備えている。
【0039】ノズル口63は半円形状であり、水平路6
6に対し直交方向に開いている。デフレクタ体62は、
長孔状の取付孔76を有する取付体73と、該取付体7
3と支持部74を介して連続する棒状デフレクタ75
と、から構成されている。この棒状デフレクタ75は、
図15の一点鎖線で示す消火液噴流断面X1に合わせた
形状、即ち、半円環状に形成され、その断面は、例え
ば、台形状に形成される。
【0040】このデフレクタ体62は、ノズル本体70
に装着された後、棒状デフレクタ75とノズル口63と
の位置合わせをし、取付孔76にビス77を挿入して固
定する。この時、棒状デフレクタ75は、前記噴流断面
1に位置し、ノズル口63と対向している。なお、取
付孔76は長孔なので位置調整が容易である。
【0041】次に本実施例の作動につき説明する。火災
用ノズル61に消火用水Wを供給すると、該水Wは、水
平路66を通り頭部64に衝突して該水平路66に直交
する方向に流れ方向を変えながらノズル口63を通り、
180゜の扇形噴流W2になりながら放出される。
【0042】その後、この噴流W1は、棒状デフレクタ
75に衝突して該棒状デフレクタ75の両外側75aに
分散されて噴霧流W2となり、ノズル61側にも散水さ
れる。従って、このデフレクタ体62を用いると、それ
を用いない場合に比べ広角度で噴霧化することができ
る。
【0043】この発明の第3実施例を図16〜図17に
より説明する。この実施例と第2実施例との主たる相違
点は、放射パターンの拡散角度であり、この実施例では
その角度は30゜であり、輻射熱遮断のための水膜用ノ
ズルなどに用いられる。
【0044】扇形ノズル80は、末広がり状となってお
り、そのノズル口82は、中空四角錐台状に形成されて
いる。このノズル80の先端部83にはデフレクタ体8
4が突設されている。
【0045】このデフレクタ体84は、取付体85と、
棒状デフレクタ86と、両者85、86を連結する末広
がり状の支持部87と、から構成されている。このデフ
レクタ体84は、取付体85をノズル80の先端に嵌着
し、ビス88止めされる。
【0046】この棒状デフレクタ86は、ノズル口82
に対向して設けられるが、該棒状デフレクタ86は消火
液噴流断面X2に合わせた形状、即ち、図17に示す様
に直線状に形成される。この直線状のデフレクタ86の
幅p1は消火液噴流断面X2の幅p2より狭く、又、その
長さd1が該断面Xの長さd2より長く形成されている
が、この形状は該断面X2とほぼ合同に形成しても良
い。
【0047】消火用水Wが扇形ノズル80に供給される
と、該消火用水Wは、扇状噴流W1となって放出され、
棒状デフレクタ86に衝突し該棒状デフレクタ86の両
外側86aに分散されて噴霧流W2となり、ノズル80
側にも散水される。従って、このデフレクタ体84を用
いると、それを用いない場合に比べ広角度で噴霧化する
ことができる。
【0048】この発明の第4実施例を図18により説明
するが、この実施例は、消火液噴流断面X3がV字状の
場合であり、この場合には該断面X3に合った形状とし
て、該断面X3と相似状のV字状の棒状デフレクタ90
を形成する。このデフレクタ90の形状は該断面X3
ほぼ合同でもよい。
【0049】この発明の第5実施例を図19により説明
するが、この実施例は消火液噴流断面X4が円弧状の場
合であり、この場合には該断面X4に合った形状とし
て、該断面X4と相似状の円弧状の棒状デフレクタ95
を形成する。このデフレクタ95の形状は、該断面X4
とほぼ合同でもよい。
【0050】次に、着脱式デフレクタについての構成を
上記実施例により説明する。第1実施例において、着脱
式デフレクタは、火災用ノズル1のノズル本体2と第1
外筒10とで構成される本体の外側面へ、ボルト50に
よって着脱可能に取り付られている。
【0051】取付体としての前記第2外筒20を前記第
1外筒10にボルト50で固定した際に、前記棒状デフ
レクタ40が前記ノズル本体2のノズル口に対向し、か
つ図10に示すように円環状の前記棒状デフレクタ40
の全部が、前記ノズル口から放出される消火液の噴流断
面X内に位置するようにする。
【0052】しかし、前記棒状デフレクタ40の全部が
噴流断面X内に位置するようにしないで、一部を噴流断
面X内に位置するようにしてもよい。すなわち前記取付
体20を前記本体に着脱可能に取り付け固定した際に、
前記棒状デフレクタ40が前記ノズル本体のノズル口に
対向しかつ、円環状の前記棒状デフレクタ40の一部で
ある主要部が前記ノズル口から放出される消火液の噴流
断面X内に位置するようにしてもよい。
【0053】この時、円環状の前記棒状デフレクタ40
の前記主要部というのは、円環状の前記棒状デフレクタ
40の例えば内側の大部分または外側の大部分のことを
さす。この構成により消火液の噴流は、前記棒状デフレ
クタ40によって流路45の内側及び外側の両側に飛散
させられ、前記棒状デフレクタ40を用いない場合に比
べ広角度で噴霧化や発泡ができるようになる。
【0054】上記第2実施例では、着脱式デフレクタは
デフレクタ体62として、扇形ノズル61のノズル本体
70の外側面へ、ビス77により着脱可能に取り付けら
れている。前記取付体73を前記ノズル本体70にビス
77で固定した際に、前記棒状デフレクタ75が前記ノ
ズル本体70のノズル口63に対向し、かつ図15に示
すように半円環状の前記棒状デフレクタ75の主要部
が、前記ノズル口63から放出される消火液の噴流断面
1内に位置するようにする。ここで、前記棒状デフレ
クタ75の前記主要部というのは、前記棒状デフレクタ
75の両端を除いた部分で、消火液の噴流がかかる大部
分のところをいう。
【0055】上記第3実施例では、着脱式デフレクタは
デフレクタ体84として、扇形ノズル80のノズル本体
の外側面へ、ビス88により着脱可能に取り付けられて
いる。前記取付体85を前記ノズル本体にビス88で固
定した際に、前記棒状デフレクタ86が前記ノズル本体
のノズル口82に対向し、かつ図17に示すように直線
状の前記棒状デフレクタ86の主要部が、前記ノズル口
82から放出される消火液の噴流断面X2内に位置する
ようにする。ここで、前記棒状デフレクタ86の前記主
要部というのは、前記棒状デフレクタ86の両端を除い
た部分で、消火液の噴流がかかる大部分のところをい
う。
【0056】以上のように、棒状デフレクタを着脱可能
にしたので、例えば既存の火災用ノズルの消火液の散水
域を通常より広げたい場合に、本体側へのビス加工など
で簡単に広げることができる。
【0057】以上棒状デフレクタの実施例では、その棒
状の断面が四角形であったが、多角形や円形、半円形、
扁平形等他のいかなる形でもよい。また、棒状デフレク
タの長さ方向に一様な断面形としていたが、長さ方向に
凸凹や爪状のものがあったりいかなる形に形成されても
よい。また棒状デフレクタは長さ方向に連続的であった
が、不連続であってもよい。また、棒状デフレクタは単
数の例しか示していなかったが、一つのノズルに複数の
棒状デフレクタを取り付けるようにしてもよい。
【0058】以上の棒状デフレクタの実施例では、ノズ
ル本体への取り付け固定手段がねじ式であったが、弾性
嵌め込み式やキーによるロック方式、接着剤等それらの
組み合わせ等他のいかなる手段でもよい。
【0059】以上の着脱式デフレクタの実施例では、第
2実施例において着脱式デフレクタの消火液噴流断面X
1との相対的な位置調整のために取付孔76を長孔とし
ていたが、この相対的な位置調整のため、例えばノズル
の本体の円柱状胴部の外周面におねじを、リング状取付
体の内周面にめねじを形成し、本体に取付体を嵌め合わ
せ進退自在に螺合させて軸方向の位置調整をするように
してもよい。なお、この場合棒状デフレクタは、例えば
円環状である。
【0060】
【発明の効果】この発明は以上の様に構成したので、ノ
ズルから放出された消火液噴流は、棒状デフレクタに衝
突して分散される。そのため、広角度で良好に噴霧化す
ることができる。又、可変ノズルの環状の棒状デフレク
タを所定位置に設定し、該ノズルに泡水溶液を供給する
と、90゜噴霧でも発泡させることができるので、効果
的な消火を行うことができる。更に、棒状デフレクタを
着脱式デフレクタとしたので、既存の火災用ノズルの散
水域を簡単に広げることができる。又、必要に応じて散
水域と現場で変更できるので、複数のノズルを用意する
必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例を示す図2のI−I線断面
図である。
【図2】本発明の第1実施例の正面図である。
【図3】図4のIII−III線断面図である。
【図4】第1外筒の正面図である。
【図5】第2外筒の一部断面平面図である。
【図6】第2外筒の一部断面正面図である。
【図7】中距離噴射状態を示す縦断面図である。
【図8】近距離噴射状態を示す縦断面図である。
【図9】発泡メカニズムを示す説明図である。
【図10】消火液噴流断面と円環状の棒状デフレクタと
の関係を示す図である。
【図11】本発明の第2実施例を示す縦断面図である。
【図12】棒状デフレクタを示す正面図である。
【図13】組み立てた状態を示す斜視図である。
【図14】使用状態を示す一部断面正面図である。
【図15】消火液噴流断面と半円環状の棒状デフレクタ
との関係を示す図である。
【図16】本発明の第3実施例を示す斜視図である。
【図17】消火液噴流断面と直線状の棒状デフレクタと
の関係を示す図である。
【図18】本発明の第4実施例を示す図で、消火液噴流
断面とV字状の棒状デフレクタとの関係を示す図であ
る。
【図19】本発明の第5実施例を示す図で、消火液噴流
断面と円弧状の棒状デフレクタとの関係を示す図であ
る。
【符号の説明】
1 火災用ノズル 10 第1外筒 20 第2外筒 21 空気通路 30 分散流路 40 円環状の棒状デフレクタ 61 扇形ノズル 75 棒状デフレクタ 80 扇形ノズル 86 棒状デフレクタ 90 棒状デフレクタ 95 棒状デフレクタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ノズルに設けられ、このノズルからの消
    火液噴流断面に合せた形状の棒状デフレクタを、その噴
    流断面位置に備えたことを特徴とする火災用ノズル。
  2. 【請求項2】 ノズルが、円錐状に放出される消火液噴
    流の拡散角度を調整できる可変ノズルであり、該拡散角
    度を大きくした時にその円錐状消火液噴流に投入される
    円環状の棒状デフレクタが備えられていることを特徴と
    する請求項1記載の火災用ノズル。
  3. 【請求項3】 中空円錐状の消火液噴流を放出するノズ
    ル本体と、該ノズル本体に摺動自在に嵌着された第1外
    筒と、該第1外筒に空気通路を介して嵌着固定された第
    2外筒と、該第2外筒の先端に突設されたデフレクタ
    と、を備えた火災用ノズルであって;該デフレクタが、
    前記消火液噴流断面に合わせた形状の円環状の棒状デフ
    レクタであり、かつ、該消火液噴流断面位置に配設され
    ていることを特徴とする火災用ノズル。
  4. 【請求項4】 火災用ノズルの消火液の散水域を通常よ
    り広げたい時に火災用ノズルに取り付けられる火災用ノ
    ズルの着脱式デフレクタであって;内面が火災用ノズル
    の本体の外側面への取り付け固定に適した形状の取付体
    と、 該取付体に取り付けられた支持体と、 前記取付体を前記本体に取付固定した際に前記本体のノ
    ズル口に対向し、かつ、主要部が前記ノズル口から放出
    される消火液の噴流断面内に位置するように前記支持体
    によって支持された棒状デフレクタと、 からなることを特徴とする火災用ノズルの着脱式デフレ
    クタ。
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