JPH10243592A - 直流電動機 - Google Patents

直流電動機

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Publication number
JPH10243592A
JPH10243592A JP3940297A JP3940297A JPH10243592A JP H10243592 A JPH10243592 A JP H10243592A JP 3940297 A JP3940297 A JP 3940297A JP 3940297 A JP3940297 A JP 3940297A JP H10243592 A JPH10243592 A JP H10243592A
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JP
Japan
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yoke
field coils
coil
brush
motor
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Application number
JP3940297A
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English (en)
Inventor
Akira Takahashi
明 高橋
Hidemitsu Kobayashi
秀光 小林
Toshio Tomite
寿男 冨手
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Hitachi Ltd
Hitachi Automotive Systems Engineering Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Car Engineering Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 【解決手段】ヨーク11に固定される複数のポールコア
112と、ポールコア112にそれぞれ巻装される複数
の界磁コイル113と、電機子コイルを巻装した電機子
鉄心23と、電機子コイルに電気的に接続される整流子
21と、この整流子21に給電するプラス側ブラシ33
及びマイナス側ブラシ34とを有し、プラス側ブラシ3
3、整流子21、電機子コイル、及びマイナス側ブラシ
34からなる回路と複数の界磁コイル113とに通電す
ることにより回転子2を駆動する直流電動機において、
界磁コイル113の接地側をポールコア112又はヨー
ク11に接続し、界磁コイル113の電源側をマイナス
側ブラシ34に接続し、プラス側ブラシ33を電源に接
続する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、整流子及びこの整
流子と摺動接触するブラシを備えた直流電動機に係わ
り、例えば、大電流で高トルクを発生するスタータ用直
流電動機として好適な直流電動機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の直流電動機においては、
固定子側に配置される複数の界磁コイルを全並列接続又
は直並列接続として接続するのが通常である。またその
ときのコイル巻線としては、平角線や太丸線が用いられ
ている。このような界磁コイルの構造に関する公知技術
例として、例えば、以下のものがある。すなわち、特開
昭61−4429号公報では、各界磁コイルの口出し線
どうしをリング状の渡り線で接続すると共にインシュレ
ータを用いてその渡り線とヨークとを絶縁する構造が開
示されている。また特開平4−49826号公報では、
各界磁コイルの口出し線をブロック体へ導き、このブロ
ック体内で所定の接続を実現する構造が開示されてい
る。さらに特開平2−214434号公報では、コイル
巻線として細線を束ねてボビンに巻く方法が開示されて
おり、特開平4−49926号公報では、連続構造のボ
ビンに巻線する方法が開示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たように、この種の直流電動機においては複数の界磁コ
イルを全並列接続又は直並列接続として接続するため、
全ての界磁コイルのプラス側どうし及びマイナス側どう
しを渡り線でそれぞれ結線し接続する必要がある。した
がって、構造が複雑化するとともに部品点数が増大して
製造時の組立工程が煩雑となる。このことを、口出し線
どうしをリング状の渡り線で接続する構造(上記では特
開昭61−4429号公報に相当)を例にとり、図14
〜図18を用いて説明する。
【0004】図14は、4つの界磁コイルが全並列接続
とされているこの種の直流電動機の一般的構造を表す断
面図であり、図15はその電気的接続を表す回路図であ
る。これら図14及び図15において、電動機は、主と
して固定子1と、この固定子1の内周側に配置される回
転子2と、固定子1の軸方向両側に配置されるブラケッ
ト4,5とから構成されている。固定子1は、略円筒状
のヨーク11と、このヨーク11にネジ14を介してそ
れぞれ固定される4つのポールコア12と、各ポールコ
ア12に巻装される界磁コイル13とから構成されてい
る。回転子2は、シャフト22に固定された電機子鉄心
23と、この電機子鉄心23に巻装された電機子コイル
(図示せず)と、この電機子コイルと電気的に接続され
た整流子21とから構成されている。また、ヨーク11
とブラケット4との間には略円環状の絶縁板31が固定
されており、この絶縁板31上には4つのブラシホルダ
ー32が固定されている。そしてこれらブラシホルダー
32には、整流子21に当接して給電する2つのプラス
側ブラシ33と整流子21に当接して給電する2つのマ
イナス側ブラシ34とが摺動自在に保持されている。そ
して、図15に示されるように、電源から、界磁コイル
13を介し、プラス側ブラシ33、整流子21、電機子
コイル、マイナス側ブラシ34からなる回路へと通電す
ることにより、回転子2を駆動するようになっている。
【0005】上記構成において、4つの界磁コイル13
を渡り線で接続する場合の、固定子側の組立工程を図1
6〜図18に示す。以下、これらの図を用い順を追って
各工程を説明する。
【0006】(1)界磁コイルの製作 図16は、界磁コイル13の詳細構造を示す斜視図であ
り、コイル素線(図示せず)を巻回した周囲に絶縁紙1
3Aを巻いて構成されている。またコイル素線の巻き始
め側の口出し線13Bは、コイル内周側部分からコイル
本体を横断するように突出した形状となっており、コイ
ル素線の巻き終わり側の口出し線13Cは、コイル外周
側部分に突出すると共に、その端部がひねり曲げられた
形状となている。4つの界磁コイル13は、それぞれこ
のような形状に製作される。
【0007】(2)渡り線の接続 図17(a)〜(c)は、上記のように製作された4つ
の界磁コイル13のプラス側・マイナス側を相互に渡り
線で接続する工程を示す斜視図である。まず、図17
(a)のように、4つの界磁コイル13を治具を用いて
所定の位置に位置決めしておく。次に、図17(b)の
ように、4つの界磁コイル13の巻き始め側口出し線1
3B又は巻き終わり側口出し線13Cを、プラス側渡り
線40又はマイナス側渡り線41で接続する。このと
き、プラス側渡り線40は、例えばある界磁コイル13
の巻き始め側口出し線13B→隣の界磁コイル13の巻
き終わり側口出し線13C→さらに隣の界磁コイル13
の巻き始め側口出し線13B→さらに隣の界磁コイル1
3の巻き終わり側口出し線13Cのように、交互に口出
し線を溶接固定している(図中溶接点を・で示す)。同
様に、マイナス側渡り線41は、ある界磁コイル13の
巻き終わり側口出し線13C→隣の界磁コイル13の巻
き始め側口出し線13B→さらに隣の界磁コイル13の
巻き終わり側口出し線13C→さらに隣の界磁コイル1
3の巻き始め側口出し線13Bのように、交互に口出し
線を溶接固定している(図中溶接点を・で示す)。また
これら渡り線40,41の大部分には、絶縁紙40A,
41Aがそれぞれ巻かれている。その後、図17(c)
のように、プラス側渡り線40に、電源へ接続されたリ
ード線43を溶接固定(図中溶接点を・で示す)すると
ともに、マイナス側渡り線41に、プラス側ブラシ3
3,33へあらかじめ固定したピグテール44,44を
溶接固定(図中溶接点を・で示す)する。なお、図17
(b)(c)の工程において、あらかじめリード線43
及びピグテール44,44を渡り線40,41に固定し
ておき、それを各界磁コイル13の口出し線13B,1
3Cに接続してもよい。以上のようにして図17(c)
に示すコイル組立体が完成する。
【0008】(3)ポールコアの挿入 図18は、ポールコア12の構造を表す斜視図である。
上記(2)において組み立てられたコイル組立体の4つ
の界磁コイルそれぞれに、このポールコア12を内側か
らはめ込む。なおポールコア12には後述するネジ止め
用のネジ穴12Aが形成されている。
【0009】(4)ヨークへの挿入 上記(3)でポールコア12がはめ込まれたコイル組立
体を、略円筒状のヨーク11の内部に挿入する。
【0010】(5)治具による密着 上記(4)でヨーク11の内部に挿入配置されたコイル
組立体の内側に所定の治具を挿入する。そしてこの治具
で4つのポールコア12及び界磁コイル13を内側から
径方向外側に押圧し、これにより各ポールコア12をヨ
ーク11の内周面に密着させる。密着不十分な箇所には
ハンマーでたたく等して、十分な密着を確保する。
【0011】(6)ヨークへの固定 上記(5)で治具により密着させた状態で、各ポールコ
ア12のネジ穴12Aにネジ14をねじ込むことによ
り、コイル組立体をヨーク11に強固に固定する。
【0012】(7)ブラシホルダアセンブリとの接続 上記(6)の一方、あらかじめ、略円環状の絶縁板31
に4つのブラシホルダー32を固定し、そのうちの2つ
にマイナス側ブラシ34,34を配置し、さらにこれら
をアースさせるためのピグテールを接続し、ブラシホル
ダーアセンブリ(図示せず)を形成しておく。そして上
記(6)の工程が終了したら、このブラシホルダーアセ
ンブリをヨーク11端部に固定し、上記(6)で既にヨ
ーク11に固定されているコイル組立体の2つのマイナ
ス側ブラシ33,33を、ブラシホルダーアセンブリの
残りのブラシホルダーに配設する。これにより、固定子
側の組立工程は終了する。
【0013】以上(1)〜(6)で説明したように、複
数の界磁コイルを渡り線で接続する場合、複雑な構造や
数多い部品数により組立工程が煩雑にならざるを得ず、
生産性の向上が困難という課題があった。また、上記
(5)での密着工程で、界磁コイル13の絶縁紙13A
が破壊しヨーク11内周面と接触する絶縁不良の発生を
十分に防止するのが困難であった。
【0014】本発明の目的は、界磁コイルまわりの接続
構造及び組立工程の簡素化を図り、生産性を向上できる
直流電動機を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)上記目的を達成するために、本発明は、固定子に
備えられヨークに固定される複数の固定子鉄心と、前記
固定子に備えられ前記固定子鉄心にそれぞれ巻装される
複数の界磁コイルと、回転子に備えられ電機子コイルを
巻装した電機子鉄心と、前記回転子に備えられ前記電機
子コイルに電気的に接続される整流子と、この整流子に
給電するプラス側ブラシ及びマイナス側ブラシとを有
し、前記プラス側ブラシ、前記整流子、前記電機子コイ
ル、及び前記マイナス側ブラシからなる回路と前記複数
の界磁コイルとに通電することにより前記回転子を駆動
する直流電動機において、前記マイナス側ブラシの接地
側に接続される接地側回路の接地側末端を前記固定子鉄
心又はヨークに接続し、前記複数の界磁コイルを、前記
接地側回路中における前記マイナス側ブラシと前記固定
子鉄心又はヨークとの間に接続配置し、前記プラス側ブ
ラシを電源に接続する。これにより、電源から給電され
た電流は、プラス側ブラシ、整流子、電機子コイル、及
びマイナス側ブラシを介し、接地側回路中に接続配置さ
れた複数の界磁コイルに導かれ、さらに最終的に固定子
鉄心又はヨークに導かれてアースされる。したがって、
例えば全並列接続の場合にはすべての界磁コイルの接地
側(マイナス側)は固定子鉄心又はヨークに接続されて
アースされるので、各界磁コイルのマイナス側につい
て、従来のように渡り線を用いて相互に接続する必要は
なくなり、それぞれ個別に固定子鉄心又はヨークに接続
すれば足りる。また直並列接続の場合には少なくとも2
つの界磁コイルの接地側(マイナス側)が固定子鉄心又
はヨークに接続されてアースされ、同様にこれら2つの
界磁コイルのマイナス側について、それぞれ個別に固定
子鉄心又はヨークに接続すれば足りる。以上のように、
いずれの場合も、少なくともマイナス側渡り線を廃止す
ることができ、その分界磁コイルまわりの接続構造及び
組立工程を簡素化することができるので、生産性の向上
を図ることができる。
【0016】(2)上記(1)において、好ましくは、
前記複数の界磁コイルのうち少なくとも2つの接地側
は、対応する前記固定子鉄心にそれぞれ接続されてい
る。
【0017】(3)上記(2)において、さらに好まし
くは、前記複数の固定子鉄心のうち少なくとも2つには
コイル挿入用の凹み部分がそれぞれ形成されており、か
つ前記少なくとも2つの界磁コイルの接地側は、それぞ
れの口出し線が前記凹み部分に挿入固定されることによ
り対応する前記固定子鉄心に接続されている。
【0018】(4)上記(1)において、また好ましく
は、前記複数の界磁コイルのうち少なくとも2つの接地
側は、前記ヨークに接続されている。
【0019】(5)上記(4)において、さらに好まし
くは、前記少なくとも2つの界磁コイルの接地側は、そ
れぞれの口出し線が前記ヨーク内周面に溶接固定される
ことにより該ヨークに接続されている。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照しつつ説明する。従来構造を表す図14〜図18
と同等の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
図1は、本実施形態による直流電動機の構造を表す断面
図であり、図2は、図1中II−II断面における断面図で
あり、図3は、電動機全体における電気的接続を表す回
路図であり、図4は、界磁コイルの詳細構造を表す斜視
図であり、図5は、ポールコアの構造を表す斜視図であ
る。なお、これらのうち図1、図3、図4、及び図5
は、従来構造を説明した図14、図15、図16、及び
図18にそれぞれ対応している。
【0021】これら図1〜図5において、本実施形態が
従来構造と異なる点は、主に以下の4つの点である。 界磁コイル113及びポールコア112の形状が異な
っている。すなわち図4において、界磁コイル113
は、図16の従来構造と同様、コイル素線(図示せず)
を巻回した周囲に絶縁紙113Aを巻いて構成されてい
るが、コイル素線の巻き始め側の口出し線113Bの形
状が、従来構造と異なり、コイル内周側に突出した形状
となっている。また、コイル素線の巻き終わり側の口出
し線113Cもコイル外周側部分に突出してはいるが、
従来構造と異なりその端部はそれほどひねり曲げられて
はいない。また図5において、ポールコア112は、図
18に示した従来のポールコア12のネジ穴12Aと同
様のネジ穴112Aが形成されているが、これに加え
て、上部にコイル挿入用の凹み部分として溝112Bが
形成されている。
【0022】界磁コイル113の電源側がマイナス側
ブラシ34に接続されている。すなわち図2〜図4にお
いて、界磁コイル113の巻き終わり側(電源側)口出
し線113Cは、絶縁板31に固定された2つの接続金
具101,101に2つ1組で接続されており、さらに
これら接続金具101,101は、ピグテール102,
102を介してマイナス側ブラシ34,34にそれぞれ
接続されている。
【0023】界磁コイル113の接地側がポールコア
112に接続されている。すなわち、図3において、界
磁コイル113の巻き始め側(接地側)口出し線113
Bは、直接ポールコア112に溶接固定(詳細は後述)
されている。
【0024】プラス側ブラシ33が電源に接続されて
いる。すなわち図2及び図3において、プラス側ブラシ
33には、一端が電源(図示せず)に接続されたリード
線100が接続されている。
【0025】上記〜以外の構造は、図14〜図18
の従来構造とほぼ同様である。そして、電源から通電を
行うと、電源から、リード線100、プラス側ブラシ3
3、整流子21、電機子コイル、整流子21、そしてマ
イナス側ブラシ34へと電流が供給される。そしてこの
とき、ピグテール102及び接続金具101を介して界
磁コイル113へと通電し、これによって4つの界磁コ
イル113が図6に示すようなS,N,S,Nの磁極を
それぞれ構成し、回転子2を駆動する。なお、以上の構
成において、ピグテール102、接続金具101、及び
4つの界磁コイル113が、マイナス側ブラシ34の接
地側に接続される接地側回路を構成している。
【0026】ここで、上記〜の差異及びその効果を
さらに明確にするために、従来構造の組立工程を図16
〜図18で説明したときと同様、本実施形態における固
定子側の組立手順を図4〜図8により説明する。
【0027】(I)界磁コイルの製作 まず、先に図4に示した形状の界磁コイル113を製作
する。前述したように、巻き始め側の口出し線113B
はコイル内周側に突出し、巻き終わり側の口出し線11
3C端部はひねり曲げられない。4つの界磁コイル11
3は、それぞれこのような形状に製作される。
【0028】(II)ポールコアの挿入・固定 そして先に図5に示した形状のポールコア112を、上
記(I)で製造された4つの界磁コイル113それぞれ
に内側からはめ込む。その後、界磁コイル113の巻き
始め側(この場合必ず接地側となる)の口出し線113
Bを、ポールコア112の溝112Bに挿入し、例えば
溶接等により固定する。
【0029】(III)ヨークへの固定 上記(II)でポールコア112がはめ込まれた4つの界
磁コイル113を、略円筒状のヨーク11の内部に挿入
し、各ポールコア112のネジ穴112Aにネジ14を
ねじ込むことにより、界磁コイル113をヨーク11に
強固に固定する。この固定されたときの各界磁コイル1
13の配置を図7に示す。この図7は、従来構造の図1
7にほぼ対応する図となるが、図17では各界磁コイル
13がすべて同一向きに揃えて並べられていたのに対
し、図7では界磁コイル113を1つおきに同一向きと
し隣接する界磁コイル113どうしは逆向きとする。
【0030】(IV)ブラシホルダアセンブリとの接続 上記(III)の一方、あらかじめ、略円環状の絶縁板3
1に4つのブラシホルダー32を固定し、それらに2つ
のマイナス側ブラシ34,34と2つのプラス側ブラシ
33,33を配置し、マイナス側ブラシ34,34には
ピグテール102,102の一端をそれぞれ接続し、プ
ラス側ブラシ33,33には電源との接続用のリード線
100を接続して、ブラシホルダーアセンブリ103を
形成する。これを図8に示す。そして上記(III)の工
程が終了したら、このブラシホルダーアセンブリ103
をヨーク11端部に固定する。このとき図8中の白矢印
で示すように、接続金具101が、既にヨーク11内に
固定された界磁コイル113の巻き終わり側口出し線1
13Cが近接するように固定する。その後、先に示した
図2のように、界磁コイル113の巻き終わり側口出し
線113Cを、接続金具101に2つ1組で接続すると
ともに、この接続金具101とピグテール102とを接
続する。以上のようないわゆる積上げ式組立方法によ
り、固定子側の組立工程は終了する。
【0031】以上説明したように、本実施形態の直流電
動機によれば、各界磁コイル113のマイナス側口出し
線113Bは個別にポールコア112に接続されてお
り、従来のように渡り線を用いて相互に接続する必要は
ない。すなわち図14及び図17(b)(c)のマイナ
ス側渡り線41を廃止することができる。また各界磁コ
イル113のプラス側口出し線113Cの接続について
も、短いピグテール102でマイナス側ブラシ34,3
4に接続すれば足り、従来のように渡り線を用いて相互
に接続する必要はない。すなわち図17(b)(c)の
プラス側渡り線40を廃止することができる。したがっ
て、界磁コイル113まわりの接続構造を簡素化するこ
とができる。そして、このような簡素化された構造によ
り、組立工程を簡素化することができる。具体的には、
例えば従来構造では上述したように(1)界磁コイルの
製作→(2)渡り線の接続→(3)ポールコアの挿入→
(4)ヨークへの挿入→(5)治具による密着→(6)
ヨークへの固定→(7)ブラシホルダアセンブリとの接
続という7つの工程が必要であったのに対し、本実施形
態では(I)界磁コイルの製作→(II)ポールコアの挿
入・固定→(III)ヨークへの固定→(IV)ブラシホル
ダアセンブリとの接続という4つの工程で足り、実質的
に、(2)渡り線の接続、(4)ヨークへの挿入、
(5)治具による密着の3つの工程を省略できる。した
がって、以上のような接続構造及び組立工程の簡素化に
より、生産性の向上を図ることができる。
【0032】なお、上記実施形態においては、界磁コイ
ル113の接地側(マイナス側)をポールコア112に
接続したが、これに限られない。すなわち、接地側(マ
イナス側)をヨーク11に接続(例えば口出し線113
Bをヨーク11の内周面に溶接固定する等)してもよ
い。そしてこの場合は、界磁コイル及びポールコアとし
ては、図16及び図18に示した従来の界磁コイル13
及びポールコア12を用いてもよい。このときの組立工
程としては、図16の形状の4つの界磁コイル13を製
作(上記工程(I)にほぼ相当)した後、図18の形状
のポールコア12を界磁コイル13に挿入する(上記工
程(II)にほぼ相当)。但しこのとき口出し線とポール
コアとの溶接は行わない。そして、4つの界磁コイル1
3をヨーク11にネジ止め固定(上記工程(III)にほ
ぼ相当)した後、口出し線13Bをヨーク11に内周面
に溶接固定すればよい。この場合も、本実施形態と同様
の効果を得る。
【0033】また、上記実施形態におけるポールコア1
12は、図5のようにコイル挿入用の凹み部分として溝
112Bを設けたが、これに限られず、図9に示すよう
に凹み部分として平面部112Cを設けてもよい。この
場合も同様の効果を得る。
【0034】また、一般に、界磁コイルの接続を全並列
接続にするか直並列接続にするかは電動機の要求性能
(トルク・回転数)で決まるものである。ここで上記実
施形態は、4つの界磁コイルが全並列接続とされている
直流電動機の実施形態であったが、これに限られない。
すなわち、電機的接続を図10に示すように、4つの界
磁コイルをいわゆる直並列接続とする場合にも適用でき
る。この場合の組立工程を上記手順(I)〜(IV)に準
じて説明する。
【0035】(I’)界磁コイルの製作 まず、図4の界磁コイル113を2つと、従来と同様の
図16の界磁コイル13を2つ製作する。そしてこれら
を、図11に示すような形で治具等の中に交互に配置し
た後、図12に示すように、界磁コイル113の口出し
線113C及びこれに隣り合う界磁コイル13の口出し
線13Bをそれぞれ折り曲げて延ばし、互いに溶接固定
等により接続する。なお、この接続作業は新たに加わる
作業となる。
【0036】(II’)ポールコアの挿入・固定 その後、界磁コイル113にはポールコア112を、界
磁コイル13にはポールコア12をはめ込み、界磁コイ
ル113の巻き始め側の口出し線113Bについてはポ
ールコア112の溝112Bに挿入し溶接固定する。
【0037】(III’)ヨークへの固定 そして、ポールコア12又は112がはめ込まれた界磁
コイル13又は113を、略円筒状のヨーク11の内部
に挿入し、各ポールコア12,112のネジ穴12A,
112Aにネジ14をねじ込むことにより、界磁コイル
13,113をヨーク11に強固に固定する。
【0038】(IV’)ブラシホルダアセンブリとの接続 上記(III’)の一方、あらかじめ、図8上図と同一構
造のブラシホルダーアセンブリ103を形成する。そし
て上記(III’)の工程が終了したら、このブラシホル
ダーアセンブリ103をヨーク11端部に固定する。こ
のとき、接続金具101が、既にヨーク11内に固定さ
れた界磁コイル13の巻き終わり側口出し線13Cが近
接するように固定する。その後、2つの界磁コイル1
3,13の巻き終わり側口出し線13C,13Cを、2
つの接続金具101,101にそれぞれ接続するととも
に、これら接続金具101,101とピグテール10
2,102とをそれぞれ接続する。このようにして、固
定子側の組立工程を終了する。他の構造については、上
記実施形態とほぼ同様である。
【0039】以上の構成において、電源から通電を行う
と、電源から、リード線100、プラス側ブラシ33、
整流子21、電機子コイル、整流子21、さらにマイナ
ス側ブラシ34へと電流が供給される。そしてこのと
き、ピグテール102及び接続金具101を介して界磁
コイル13、さらには界磁コイル113へと通電し、こ
れによって4つの界磁コイル13,113が図13に示
すようなS,N,S,Nの磁極をそれぞれ構成し、回転
子2を駆動する。
【0040】なお、以上の構成において、ピグテール1
02、接続金具101、及び界磁コイル13,113
が、マイナス側ブラシ34の接地側に接続される接地側
回路を構成し、界磁コイル113が少なくとも2つの界
磁コイルを構成し、ポールコア112が少なくとも2つ
の固定子鉄心を構成している。
【0041】以上のような構成の変形例によれば、2つ
の界磁コイル113,113のマイナス側口出し線11
3B,113Bは個別にポールコア112,112に接
続されており、従来のように渡り線を用いて相互に接続
する必要はない。すなわちマイナス側渡り線41を廃止
することができる。また2つの界磁コイル13,13の
プラス側口出し線13C,13Cの接続についても、短
いピグテール102でマイナス側ブラシ34,34に接
続すれば足り、従来のように渡り線を用いて相互に接続
する必要はない。すなわちプラス側渡り線40を廃止す
ることができる。なお、これら2つの界磁コイル113
と2つの界磁コイル13との接続は、口出し線どうし、
すなわち口出し線113Cと口出し線13Bとの接続と
なるので、やはり渡り線は必要ない。したがって、界磁
コイル113まわりの接続構造を簡素化することができ
る。そして、このような簡素化された構造により、上記
(I’)〜(IV’)で説明したように組立工程も簡素化
することができる。
【0042】なお、上記変形例の界磁コイル113にお
いても、実施形態と同様、接地側をヨーク11に接続し
てもよく、またポールコア112に溝112Bの代わり
に平面部112Cを形成してもよいことは言うまでもな
い。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、少なくともマイナス側
渡り線を廃止することができ、その分界磁コイルまわり
の接続構造及び組立工程を簡素化することができるの
で、生産性の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による直流電動機の構造を
表す断面図である。
【図2】図1中II−II断面における断面図である。
【図3】電動機全体における電気的接続を表す回路図で
ある。
【図4】界磁コイルの詳細構造を表す斜視図である。
【図5】ポールコアの構造を表す斜視図である。
【図6】通電時に界磁コイルが構成する磁極を表す図で
ある。
【図7】界磁コイルをヨークに固定したときの各界磁コ
イルの配置を表す斜視図である。
【図8】ブラシホルダーアセンブリの構造を表す正面図
である。
【図9】ポールコアに関する変形例を表す斜視図であ
る。
【図10】変形例における電気的接続を表す回路図であ
る。
【図11】変形例における各界磁コイルの配置を表す斜
視図である。
【図12】変形例における各界磁コイルの接続状態を表
す斜視図である。
【図13】変形例において通電時に界磁コイルが構成す
る磁極を表す図である。
【図14】従来構造の直流電動機の一般的構造を表す断
面図である。
【図15】従来構造の電気的接続を表す回路図である。
【図16】従来構造における界磁コイルの詳細構造を示
す斜視図である。
【図17】従来構造における界磁コイルのプラス側・マ
イナス側を相互に渡り線で接続する工程を示す斜視図で
ある。
【図18】従来構造におけるポールコアの詳細構造を表
す斜視図である。
【符号の説明】
1 固定子 2 回転子 11 ヨーク 13 界磁コイル(接地側回路) 13B 巻き始め側の口出し線 13C 巻き終わり側の口出し線 21 整流子 23 電機子鉄心 33 プラス側ブラシ 34 マイナス側ブラシ 101 接続金具(接地側回路) 102 ピグテール(接地側回路) 112 ポールコア(固定子鉄心) 112B 溝(凹み部分) 112C 平坦部(凹み部分) 113 界磁コイル(接地側回路) 113B 巻き始め側の口出し線(少なくとも2つ
の界磁コイルの接地側) 113C 巻き終わり側の口出し線
フロントページの続き (72)発明者 冨手 寿男 茨城県ひたちなか市高場2477番地 株式会 社日立カーエンジニアリング内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子に備えられヨークに固定される複数
    の固定子鉄心と、前記固定子に備えられ前記固定子鉄心
    にそれぞれ巻装される複数の界磁コイルと、回転子に備
    えられ電機子コイルを巻装した電機子鉄心と、前記回転
    子に備えられ前記電機子コイルに電気的に接続される整
    流子と、この整流子に給電するプラス側ブラシ及びマイ
    ナス側ブラシとを有し、前記プラス側ブラシ、前記整流
    子、前記電機子コイル、及び前記マイナス側ブラシから
    なる回路と前記複数の界磁コイルとに通電することによ
    り前記回転子を駆動する直流電動機において、 前記マイナス側ブラシの接地側に接続される接地側回路
    の接地側末端を前記固定子鉄心又はヨークに接続し、 前記複数の界磁コイルを、前記接地側回路中における前
    記マイナス側ブラシと前記固定子鉄心又はヨークとの間
    に接続配置し、 前記プラス側ブラシを電源に接続したことを特徴とする
    直流電動機。
  2. 【請求項2】請求項1記載の直流電動機において、前記
    複数の界磁コイルのうち少なくとも2つの接地側は、対
    応する前記固定子鉄心にそれぞれ接続されていることを
    特徴とする直流電動機。
  3. 【請求項3】請求項2記載の直流電動機において、前記
    複数の固定子鉄心のうち少なくとも2つにはコイル挿入
    用の凹み部分がそれぞれ形成されており、かつ前記少な
    くとも2つの界磁コイルの接地側は、それぞれの口出し
    線が前記凹み部分に挿入固定されることにより対応する
    前記固定子鉄心に接続されていることを特徴とする直流
    電動機。
  4. 【請求項4】請求項1記載の直流電動機において、前記
    複数の界磁コイルのうち少なくとも2つの接地側は、前
    記ヨークに接続されていることを特徴とする直流電動
    機。
  5. 【請求項5】請求項4記載の直流電動機において、前記
    少なくとも2つの界磁コイルの接地側は、それぞれの口
    出し線が前記ヨーク内周面に溶接固定されることにより
    該ヨークに接続されていることを特徴とする直流電動
    機。
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