JPH1024316A - H形鋼の冷却方法 - Google Patents

H形鋼の冷却方法

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JPH1024316A
JPH1024316A JP17966496A JP17966496A JPH1024316A JP H1024316 A JPH1024316 A JP H1024316A JP 17966496 A JP17966496 A JP 17966496A JP 17966496 A JP17966496 A JP 17966496A JP H1024316 A JPH1024316 A JP H1024316A
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flange
temperature
cooling
difference
nozzle
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JP17966496A
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Inventor
Sadamichi Kaseda
定道 加世田
Kazuo Okamura
一男 岡村
Akira Onishi
晶 大西
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 H形鋼の変形を抑制する。 【解決手段】 ノズル31〜36で、フランジのフィレ
ット部7,7を中心にフランジ幅Wの1/2〜1/3の
領域W1を選択的に冷却する。 【効果】 フランジを全面的に冷却しても温度むらを解
消することは難しいが、フィレット部をねらって冷却す
る方が安定した冷却が実施でき、冷却制御の精度を上げ
ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はH形鋼の仕上圧延前
後の水冷方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】H形鋼は材料力学上の要求から、一般に
2枚のフランジは厚く、これらを繋ぐウェブは薄い。形
鋼圧延機でH形鋼を製造する場合には、薄いウェブが厚
いフランジより温度降下率が高いため、大きな温度差が
発生してフランジが反るなどの変形が顕著となる。これ
の対策技術には、特開平1−205028号公報「薄
肉ウェブH形鋼の製造方法」や特開平5−11775
4号公報「H形鋼の形状制御方法」などが知られてい
る。
【0003】上記はフランジを強制冷却することを主
旨とし、高温のフランジを強制冷却することでフランジ
の温度をウェブの温度に近づけ、温度差を是正するとい
う技術である。
【0004】上記はフランジ冷却用ノズルの高さ位置
を調整することを主旨とし、詳しくはH形鋼をH向き
(フランジ縦向き)に保持し、それのフランジの幅方向
の温度分布を測定し、この温度分布に基づいてフランジ
上部下部の残留応力を予測し、この予測値に差に応じて
フランジ冷却用ノズルの高さ位置を調整するという技術
である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記は、フラ
ンジ外面の冷却むらによりH形鋼の反り、ねじれ、フラ
ンジの倒れなどが発生しやすく、製品の歩留りが悪い。
また、上記は、フランジ幅方向の温度差によって生じ
るフランジの反り、変形に有効である。しかし、ねじれ
変形には効果が無い。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、変形の無
い若しくは少ないH形鋼を製造すべく研究を進める中
で、フランジを単純に全面的に冷却するよりは、高温の
フィレット部をねらって冷却する方がよい結果が得られ
ること、大きな変形は左右のフランジの温度差並びに温
度モーメント差に依存して発生すること、そして、実際
の製造にあってはH形鋼が必ずしも装置中央を通らず、
そのためにノズルとフランジとの間の距離が変化し、こ
の結果、左右の冷却にばらつきが発生して有害な変形の
要因となっていることを突き止めた。そこで、上記知見
に基づいて次に述べる対策を講じたところ良好な結果を
得ることに成功した。
【0007】具体的には、請求項1は、冷却装置の出側
にて、左右のフランジの平均面温度を各々求め、両者の
差が一定値以上の場合には高温側のフランジを強く、低
温側のフランジを弱く冷却する方向に前記ノズルの水量
を制御して左右のフランジの温度のバランスを図り、バ
ランスのとれたH形鋼の左右のフランジを対象に、冷却
装置の出側にて、下記に定義する温度モーメントを各々
求め、両者の差ΔTMが2.1×105(℃・mm2)以
上のときに、左右のフランジとノズルとの間隔に応じて
左右のノズルの各々の噴射角度及び噴射水量を補正制御
する。 TM;温度モーメント(℃・mm2) a;フランジの幅の1/2(mm) T;フランジの温度(℃) x;フランジ中心からの距離(mm)
【0008】
【数2】
【0009】予め、左右のフランジの温度バランスをと
るので、変形の要因のかなりの部分を弱めることができ
る。次に、温度モーメントを求め、左右のフランジの温
度モーメント差が一定値以下になるように左右のノズル
の噴射角及び水量を制御したので、変形量を低減するこ
とができる。
【0010】請求項2は、前記ノズルで、フランジのフ
ィレット部を中心にフランジ幅の1/2〜1/3の領域
を選択的に冷却することを特徴とする。フランジを全面
的に冷却しても温度むらを解消することは難しいが、フ
ィレット部をねらって冷却する方が安定した冷却が実施
でき、冷却制御の精度を上げることができる。
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態を添付図に基
づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見る
ものとする。図1は本発明に係るH形鋼圧延設備のレイ
アウト図であり、H形鋼圧延設備1は、圧延機2と、そ
の下流側に配置した仕上圧延機3と、この仕上圧延機3
の入側に配置した第1冷却装置4と、前記仕上圧延機3
の出側に配置した第2冷却装置5と、前記第1冷却装置
4の前後に配置した第1位置センサ11、第2位置セン
サ12と、前記第2冷却装置5の前後に配置した第3位
置センサ13、第4位置センサ14と、同様に前記第1
冷却装置4の前後に配置した第1フランジ面温度計2
1、第2フランジ面温度計22と、前記第2冷却装置5
の前後に配置した第3フランジ面温度計23、第4フラ
ンジ面温度計24とからなる。6はH形鋼である。
【0011】図2は本発明に係る冷却装置の原理図であ
り、第1冷却装置4は、H形鋼6の図右方に上から下に
段積み状態で配置した右第1ヘッダ31、右第2ヘッダ
32及び右第3ヘッダ33と、H形鋼4の図左方に上か
ら下に段積み状態で配置した左第1ヘッダ34、左第2
ヘッダ35及び左第3ヘッダ36と、これらのヘッダ3
1〜36の各々を傾動,出入れ又は昇降する角度・距離
・高さ調整機構50・・・(・・・は複数個を示す。以下同
様。)と、これらヘッダ31〜36の各々に供給する冷
却水の流量を制御する流量調整弁38・・・及び制御部4
0とからなる。第2冷却装置5も同様の構成であるから
説明を省略する。
【0012】角度・距離・高さ調整機構50の一例を説
明すると、右第1ヘッダ31を、回転自在にホルダ51
に取付け、このホルダ51に取付けた傾動シリンダ52
の作用でノズル53の角度θ1が変更できるように構成
し、前記ホルダ51はベース54上をスライド可能と
し、横引きシリンダ55で図左右方向にヘッダ31を移
動する構成とし、更にベース54を昇降シリンダ56で
昇降することでノズル53の高さが変更できる構成とし
た。前記シリンダ52,55,56は位置制御可能なス
テッピングシリンダや電動シリンダが好適である。
【0013】ここで、横引きシリンダ55と昇降シリン
ダ56は、H形鋼6のサイズが変化したときに備えたも
ので、H形鋼6の高さが変化するときには横引きシリン
ダ55を作動してノズル−フランジ間距離を所定値に保
ち、又、フランジ幅が変化する時には昇降シリンダ56
を作動してノズル53を所定の位置に指向させる。
【0014】右第2ヘッダ32、右第3ヘッダ33も各
々角度・距離・高さ調整機構50を備え、制御指令に基
づいてノズルの角度θ2又はθ3、フランジ−ノズル間
の距離及び高さが調整可能である。左第1,2,3ヘッ
ダ34,35,36も同様である。
【0015】ここで重要なことは、ノズル53・・・によ
る噴射幅をW1、フランジの幅をWとしたときに、ウェ
ブとフランジの交点に相当するフィレット部7を中心
に、W1=1/3W〜1/2Wとしたことを特徴とす
る。フィレット部7は体積に対して表面積が小さいた
め、冷却されにくく温度が高い。そのため、ウェブとの
温度差が極めて大きくなる。そこで、フィレット部7を
集中的に冷却するようにした。
【0016】制御部40は、ノズルの高さを適正に保つ
高さ調整部41、フランジ−ノズル間の距離を制御する
距離調整部42、ノズルの噴射角度を制御する角度調整
部43及びノズルへ供給水量を制御するの噴射水量調整
部44を備える。46は水量計測用オリフィス、47は
ポンプ、48は搬送ロールである。
【0017】図3は本発明に係る位置センサの原理図で
あり、第1位置センサ11は例えば、上方に配置した複
数個の投光素子15・・・と、これらの投光素子15・・・に
対向させて下方に配置した受光素子16・・・とからな
り、これら受光素子16・・・の受光の有無信号に基づい
てH形鋼6の図左右方向の位置を検出する機構である。
この例では赤外線若しくはレーザ光線を使用するが、光
線に限らず、超音波であってもよい。第2〜4位置セン
サ12,13,14は前記第1位置センサ11と同様で
あるから説明を省略する。
【0018】図4は本発明に係るフランジ面温度計の原
理図であり、第1フランジ面温度計21は、例えば、縦
置きしたコンタクトローラ25,25に高さ方向に所定
ピッチで熱電対26・・・を埋込み、これらから延びる内
部リード線27・・・を、スリップカップリング28,2
8を介して外部リード線29,29に電気的に導通する
ことにより、フランジ外表面の温度分布を計測する機構
である。第2〜4フランジ面温度計22〜24も同様で
ある。
【0019】以上に述べたH形鋼圧延設備の作用を次に
説明する。図5は本発明に係るH形鋼の冷却方法のフロ
ー図であり、ST××はステップ番号を示す。なお、以
下のフローは第1冷却装置について説明する。更に、説
明を具体化するために図6〜図9を併用する。 ST01;図1に示す第1冷却装置4の出側の第2フラ
ンジ面温度計22で、右フランジの温度分布及び左フラ
ンジの温度分布を測定する。 ST02;上記温度分布から右のフランジ面平均温度T
rm及び左のフランジ面平均温度Tlmを計算し、両者
の差ΔT(=Trm−Tlm)を求める。 ST03;|ΔT|<30℃であるか否かを調べる。左
右の温度差が30℃以上であれば、温度差過大と判断
し、ST04,05へ進み、左右の温度差が30℃未満
であれば、ほぼ良好と判断してST06に進む。 ST04;高温側のフランジに対してはより冷却するべ
く冷却水量を増す。 ST05;低温側のフランジに対しては冷却を弱めるべ
く冷却水量を減ずる。
【0020】ST06;積分により左右フランジの温度
モーメントを次の要領で算出する。 TM;温度モーメント(℃・mm2) a;フランジの幅の1/2(mm) T;フランジの温度(℃) x;フランジ中心からの距離(mm)
【0021】
【数3】
【0022】図6(a)〜(c)は温度モーメントと温
度分布との関係を示す概念図であり、(a)はフランジ
の幅が2aであるフランジを示し、(b),(c)は横
軸が温度、縦軸はフランジ面に任意の点を示す。(b)
のごとく、温度分布がフランジ中心を中心に対称形を呈
するときは、縦軸の0→aの領域の積分値と0→−aの
領域の積分値とがほぼ相殺されることとなり、温度モー
メントは小さくなる。(c)のごとく、温度分布がフラ
ンジ中心を中心に非対称を呈するときは、縦軸の0→a
の領域の積分値と0→−aの領域の積分値とが大きく異
なり、温度モーメントは大きくなる。従って、温度モー
メントは小さいほど変形、ねじれ、倒れが発生しにくく
なる。
【0023】更に、右のフランジの温度モーメントTM
rと、左のフランジの温度モーメントTMlとの差(Δ
TM=TMr−TMl)が、大きいほどねじれや倒れが発
生しやすくなる。その理由は次の通りである。ねじれ変
形は、左右フランジの反り変形量が異なる場合に生じ
る。このフランジの反り変形は、フランジの温度モーメ
ントが0(温度分布がフィレット部を中心に対称)のと
きには生じないが、温度モーメントの絶対値が大きくな
るほど大きくなる。ここで、左右フランジの温度モーメ
ントの差が0の場合、左右フランジの反り変形はほぼ同
じとなるため、ねじれ変形は生じない。しかしながら、
温度モーメントの差が大きくなるほど、左右フランジの
反り変形が異なることから、ねじれ変形が大きくなる。
また、ウェブがねじれ変形すると、フィレット部の剛性
が非常に大きい場合にはウェブとフランジは直角を保と
うとするが、実際にはそれより剛性が小さいために、ウ
ェブとフランジは直角を保てなくなり、倒れ変形が生じ
るようになる。そこで、図5のST07にて左右フラン
ジの温度モーメントの差ΔTMを計算する。
【0024】図7(a),(b)は温度モーメント差と
ねじれ角との関係を示すグラフであり、(a)におい
て、想像線で示したH形鋼が実線の位置まで変形したと
き、基準線(初期ウェブ中心)と変形後のH形鋼のウェ
ブとの間の角をねじれ角δと定義する。(b)は横軸が
右のフランジの温度モーメントTMrと、左のフランジ
の温度モーメントTMlとの差(ΔTM=TMr−TMl)
であり、縦軸がねじれ角δである。ねじれ角δの許容値
を0.5゜とすれば、許容される温度モーメント差ΔT
Mは約2×105℃mm2である。
【0025】図8(a),(b)は温度モーメント差と
倒れ量との関係を示すグラフであり、(a)において、
想像線で示したフランジが実線の位置まで倒れたとき、
鉛直線(理想的なフランジ中心)と変形後のH形鋼のフ
ランジとの間の倒れの量を倒れ量と定義する。(b)は
横軸が右のフランジの温度モーメントTMrと、左のフ
ランジの温度モーメントTMlとの差(ΔTM=TMr−
TMl)であり、縦軸が倒れ量である。サイズによって
異なるがH450×200×6/12(フランジの幅が
200mm、フランジの厚さが12mm)での倒れ量δ
の許容値を2.5mmとすれば、許容される温度モーメ
ント差ΔTMは約2×105℃mm2である。テストを重
ね、分析した結果、ねじり及び倒れを考慮した許容温度
モーメント差ΔTMは2.1×105℃mm2である。
【0026】そこで、図5のST08で|ΔTM|が
2.1×105℃mm2未満であるか否かを調べ、Yes
であればこのままの状態で冷却を続けるとともにスター
トに戻る。また、Noであれば|ΔTM|が過大である
から対策を講じる必要がある。ST09;フランジと冷
却ノズルとの間隔を左右各々計測する。これは、H形鋼
がラインセンタからずれて、一方のフランジが強冷さ
れ、他方のフランジが弱冷されされている、との知見に
基づくものである。
【0027】図9(a),(b)はノズルの角度及び水
量の調整要領図であり、(a)はノズルとフランジとの
なす角度θ1〜θ3及び間隔(距離)を示し、(b)は
調整用テーブルである。(b)において、フランジ−ノ
ズルの間隔が小さいということは、冷却度合が他方より
大きいことを意味する。そこで、ノズルを下げて角度θ
1〜θ3を小さくする。同時に、水量を少なくする。こ
の結果、Qsinθで表わすモーメントが小さくなり、
冷却能力が下がる。フランジ−ノズルの間隔が大きい方
は冷却度合が他方より小さい。そこで、ノズルを上げて
角度θ1〜θ3を大きく(限度90゜)する。同時に、
水量を多くする。この結果、Qsinθで表わすモーメ
ントが大きくなり、冷却能力が上がる。このことを次の
ステップで実現する。 図5に戻ってST10;距離大側のノズル角度を増す。 ST11;距離大側の水量を増す。 ST12;距離小側のノズル角度を減らす。 ST13;距離小側の水量を減らす。 これで、左右の温度モーメント差は小さくなったはずで
ある。ST01の1次側に戻って、制御ステップを繰り
返す。
【0028】
【実施例】本発明に係る実施例を次に説明する。 比較例1及び実施例1,2;H450×200×6/1
2で全長8mのH形鋼を供試材として、本発明方法及び
従来方法について実験した結果を、表1に示す。なお、
サンプル数は100本である。また、サンプル1本に出
現した変形が複数種である場合はそれぞれの変形を計上
した。
【0029】
【表1】
【0030】比較例1;図1において仕上圧延機3の前
後の第1・2冷却装置4,5を「非作動」、即ち制御し
た冷却(以下「制御冷却」と記す。)を施さず、通常の
圧延及び仕上圧延を実施したものであり、上下反り2
%、左右曲り3%、ねじれ3%、倒れ2%、ウェブ波打
ち67%の発生が認められ、特にウェブ波打ち変形がほ
とんどのものに認められた。
【0031】実施例1;図1において仕上圧延機3の前
の第1冷却装置4を「作動」し、後の第2冷却装置5を
「非作動」、即ち仕上圧延機3の入側において制御冷却
を実施したものであり、上下反り10%、左右曲り13
%、ねじれ14%、倒れ14%、ウェブ波打ち2の発生
が認められ、ウェブ波打ち変形が大幅に改善できたが逆
にねじれや倒れが増加した。
【0032】実施例2;図1において仕上圧延機3の前
後の第1・2冷却装置4,5を「作動」、即ち仕上圧延
機3の入側出側ともに制御冷却をしたものであり、上下
反り4%、左右曲り5%、ねじれ4%、倒れ5%、ウェ
ブ波打ち2%の発生が認められたが、実施例1よりも一
層の改善が見込めた。
【0033】実施例3〜12;次に第1冷却装置4を
「作動」し、第2冷却装置5を「作動」又は「非作動」
とした条件の下でH形鋼のサイズを種々変更して本発明
方法を試した。
【0034】
【表2】
【0035】実施例3;第2冷却装置5を「非作動」と
し、H450×200×6/12で全長8mのH形鋼を
供試材としたときの倒れ変形は14%であった。 実施例4;第2冷却装置5を「作動」し、H450×2
00×6/12で全長8mのH形鋼を供試材としたとき
の倒れ変形は5%であった。なお実施例3,4の結果は
前記実施例1,2の結果と同一である。
【0036】実施例5;第2冷却装置5を「非作動」と
し、H500×200×6/12で全長8mのH形鋼を
供試材としたときの倒れ変形は12%であった。 実施例6;第2冷却装置5を「作動」し、H500×2
00×6/12で全長8mのH形鋼を供試材としたとき
の倒れ変形は4%であった。 実施例7;第2冷却装置5を「非作動」とし、H550
×200×6/12で全長8mのH形鋼を供試材とした
ときの倒れ変形は10%であった。 実施例8;第2冷却装置5を「作動」し、H550×2
00×6/12で全長8mのH形鋼を供試材としたとき
の倒れ変形は3%であった。
【0037】実施例9;第2冷却装置5を「非作動」と
し、H550×250×6/12で全長8mのH形鋼を
供試材としたときの倒れ変形は11%であった。 実施例10;第2冷却装置5を「作動」し、H550×
250×6/12で全長8mのH形鋼を供試材としたと
きの倒れ変形は5%であった。 実施例11;第2冷却装置5を「非作動」とし、H55
0×250×6/16で全長8mのH形鋼を供試材とし
たときの倒れ変形は12%であった。 実施例12;第2冷却装置5を「作動」し、H550×
250×6/16で全長8mのH形鋼を供試材としたと
きの倒れ変形は5%であった。
【0038】いずれにおいても、第1冷却装置4のみを
作動したときより、第1・2冷却装置4,5をともに作
動した方が倒れ変形が小さくなり好ましいことが確認で
きた。
【0039】尚、位置センサ11〜14、フランジ面温
度計21〜24、制御部40、角度・距離・高さ調整機
構50は、一例を示すものであって、同一作用をなすも
のであれば構成、形式、種類は任意である。また、フラ
ンジの外方に段積み配置したヘッダ31〜33,34〜
36は3段に限らず、2段又は4段以上であってもよ
い。さらに、ヘッダ31は長手方向に複数個に分割し、
各々に給水系及び角度・距離・高さ調整機構50を備え
たものであればなお良い。他のヘッダ32〜36も同様
である。
【0040】
【発明の効果】本発明は上記構成により次の効果を発揮
する。請求項1は、冷却装置の出側にて、左右のフラン
ジの平均面温度を各々求め、両者の差が一定値以上の場
合には高温側のフランジを強く、低温側のフランジを弱
く冷却する方向に前記ノズルの水量を制御して左右のフ
ランジの温度のバランスを図り、バランスのとれたH形
鋼の左右のフランジを対象に、冷却装置の出側にて、温
度モーメントを各々求め、両者の差ΔTMが2.1×1
5(℃・mm2)以上のときに、左右のフランジとノズ
ルとの間隔に応じて左右のノズルの各々の噴射角度及び
噴射水量を補正制御する。
【0041】予め、左右のフランジの温度バランスをと
るので、変形の要因のかなりの部分を弱めることができ
る。次に、温度モーメントを求め、左右のフランジの温
度モーメント差が一定値以下になるように左右のノズル
の噴射角及び水量を制御したので、変形量を低減するこ
とができる。
【0042】請求項2は、前記ノズルで、フランジのフ
ィレット部を中心にフランジ幅の1/2〜1/3の領域
を選択的に冷却することを特徴とする。フランジを全面
的に冷却しても温度むらを解消することは難しいが、フ
ィレット部をねらって冷却する方が安定した冷却が実施
でき、冷却制御の精度を上げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るH形鋼圧延設備のレイアウト図
【図2】本発明に係る冷却装置の原理図
【図3】本発明に係る位置センサの原理図
【図4】本発明に係るフランジ面温度計の原理図
【図5】本発明に係るH形鋼の冷却方法のフロー図
【図6】温度モーメントと温度分布との関係を示す概念
【図7】温度モーメント差とねじれ角との関係を示すグ
ラフ
【図8】温度モーメント差と倒れ量との関係を示すグラ
【図9】ノズルの角度及び水量の調整要領図
【符号の説明】
3…仕上圧延機、4…第1冷却装置(仕上圧延機の前の
冷却装置)、5…第2冷却装置(仕上圧延機の後の冷却
装置)、6…H形鋼、7…フィレット部、12…第2位
置センサ(第1冷却装置の後の位置センサ)、14…第
4位置センサ(第2冷却装置の後の位置センサ)、22
…第2フランジ面温度計(第1冷却装置の後の温度
計)、24…第4フランジ面温度計(第2冷却装置の後
の温度計)、40…制御部、50…角度・距離・高さ調
整機構、53…ノズル。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 左右のフランジを強制冷却するノズルを
    備え、H形鋼を仕上げる仕上圧延機の前又は後に配置し
    た冷却装置の出側にて、左右のフランジの平均面温度を
    各々求め、両者の差が一定値以上の場合には高温側のフ
    ランジを強く、低温側のフランジを弱く冷却する方向に
    前記ノズルの水量を制御して左右のフランジの温度のバ
    ランスを図り、 バランスのとれたH形鋼の左右のフランジを対象に、冷
    却装置の出側にて、下記に定義する温度モーメントを各
    々求め、 両者の差ΔTMが2.1×105(℃・mm2)以上のと
    きに、左右のフランジとノズルとの間隔に応じて左右の
    ノズルの各々の噴射角度及び噴射水量を補正制御するこ
    とを特徴としたH形鋼の冷却方法。 TM;温度モーメント(℃・mm2) a;フランジの幅の1/2(mm) T;フランジの温度(℃) x;フランジ中心からの距離(mm) 【数1】
  2. 【請求項2】 前記ノズルで、フランジのフィレット部
    を中心にフランジ幅の1/2〜1/3の領域を選択的に
    冷却することを特徴とした請求項1記載のH形鋼の冷却
    方法。
JP17966496A 1996-07-09 1996-07-09 H形鋼の冷却方法 Pending JPH1024316A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021010924A (ja) * 2019-07-05 2021-02-04 日本製鉄株式会社 H形鋼の冷却装置
CN115058581A (zh) * 2022-08-05 2022-09-16 山西天宝集团有限公司 一种适合于风电法兰自动调控冷却设备及其冷却方法

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