JPH10242308A - 誘電体素子、誘電体素子の製造方法、半導体メモリ、半導体メモリの製造方法 - Google Patents

誘電体素子、誘電体素子の製造方法、半導体メモリ、半導体メモリの製造方法

Info

Publication number
JPH10242308A
JPH10242308A JP9044085A JP4408597A JPH10242308A JP H10242308 A JPH10242308 A JP H10242308A JP 9044085 A JP9044085 A JP 9044085A JP 4408597 A JP4408597 A JP 4408597A JP H10242308 A JPH10242308 A JP H10242308A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dielectric
thin film
dielectric element
film
semiconductor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9044085A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Goto
隆 後藤
Hiroaki Furukawa
浩章 古川
Kazuhiro Kaneda
和博 金田
Satoshi Inoue
聡 井上
Mitsuaki Harada
光昭 原田
Satoru Ogasawara
悟 小笠原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sanyo Electric Co Ltd
Original Assignee
Sanyo Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sanyo Electric Co Ltd filed Critical Sanyo Electric Co Ltd
Priority to JP9044085A priority Critical patent/JPH10242308A/ja
Publication of JPH10242308A publication Critical patent/JPH10242308A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Semiconductor Memories (AREA)
  • Non-Volatile Memory (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】リーク電流を低減してデータ保持特性を向上さ
せると共に、ゲート電極に印加すべき電圧を低くするこ
とが可能な半導体メモリを提供する。 【解決手段】単結晶シリコン基板2上にソース・ドレイ
ン領域3が形成され、各ソース・ドレイン領域3間にチ
ャネル領域4が形成されている。チャネル領域4上に絶
縁膜5を介して、下部導電膜としての下部ゲート電極6
が形成されている。下部電極6上に、非晶質物質と強誘
電性を有する結晶性物質とを含み、ペロブスカイト型ま
たはビスマス層状型結晶構造を有する強誘電体薄膜7が
形成されている。強誘電体薄膜7上に、上部導電膜とし
ての上部ゲート電極8が形成されている。積層された絶
縁膜5,下部ゲート電極6,強誘電体薄膜7,上部ゲー
ト電極8により、誘電体素子としてのゲート部9が構成
されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は誘電体素子、誘電体
素子の製造方法、半導体メモリ、半導体メモリの製造方
法に係り、詳しくは、誘電体薄膜に電極を接触させた構
造を有する誘電体素子およびその製造方法、その誘電体
素子を用いた不揮発性半導体メモリ(強誘電体メモリ)
およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、半導体メモリの更なる高集積
化を実現するために、キャパシタの電荷蓄積層として、
高誘電体薄膜や強誘電体薄膜を用いることにより、より
多くの電荷量を蓄積する技術が知られている。高誘電体
薄膜や強誘電体薄膜は多結晶膜または単結晶膜であり、
その多くはペロブスカイト型またはビスマス層状型結晶
構造を有し、非晶質膜であるシリコン酸化膜やシリコン
窒化膜に比べて高い比誘電率を備えている。
【0003】特に、キャパシタの電荷蓄積層として強誘
電体薄膜を用いて半導体と組み合わせれば、強誘電体の
自発分極を利用し、その残留分極による半導体の抵抗変
化を検出することにより、非破壊読み出しが可能な不揮
発性半導体メモリを実現することができる。強誘電体薄
膜をゲート部に使用した不揮発性半導体メモリは、強誘
電体メモリと呼ばれる。
【0004】強誘電体メモリで用いられるキャパシタ
は、強誘電体薄膜の両面または片面に電極を接触させた
構造を有する誘電体素子を利用して構成される。このよ
うな誘電体素子において、誘電体薄膜をその固有の相転
移温度以上に加熱することにより、高誘電体薄膜や強誘
電体薄膜の結晶性が向上し、多結晶構造または単結晶構
造となる。誘電体薄膜の結晶性が向上すると、誘電体薄
膜に分極特性が付与されると共に、誘電体薄膜中の各双
極子の方向に起因する自発分極を有することから残留分
極値の増加が見込める。残留分極値が大きくなると、半
導体メモリにおけるデータの書き込みマージンが増加し
て使い易くなる。
【0005】このような誘電体素子と半導体とを組み合
わせた構造としては、金属/強誘電体/金属/絶縁膜/
半導体(MFMIS;Metal Ferroelectric Metal Insu
lator Semiconductor )構造、金属/強誘電体/金属/
半導体(MFMS;Metal Ferroelectric Metal Semico
nductor )構造、金属/強誘電体/絶縁膜/半導体(M
FIS;Metal Ferroelectric Insulator Semiconducto
r )構造、金属/強誘電体/半導体(MFS;Metal Fe
rroelectric Semiconductor )構造などがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図4に、MFMIS構
造を用いたFET(MFMIS−FET)51の断面構
造を示す。
【0007】単結晶シリコン基板52にソース・ドレイ
ン領域53が形成され、各ソース・ドレイン領域53間
にチャネル領域54が形成されている。チャネル領域5
4上に絶縁膜55を介して下部ゲート電極56が形成さ
れ、下部電極56上に強誘電体薄膜57が形成され、強
誘電体薄膜57上に上部ゲート電極58が形成されてい
る。積層された絶縁膜55,下部ゲート電極56,強誘
電体薄膜57,上部ゲート電極58により、誘電体素子
としてのFET51のゲート部59が構成されている。
【0008】図5は、MFMIS−FET51のゲート
部59における強誘電体薄膜57の結晶構造を示す模式
図である。強誘電体薄膜57は、各結晶粒61から形成
された多結晶構造を有する。各結晶粒61間には結晶粒
界62が存在し、各結晶粒61内には双極子63が存在
する。各結晶粒61内の双極子63の方向に起因する自
発分極を有しており、残留分極値が大きくなっている。
尚、図5においては、双極子63の分極方向をイメージ
として表してある。
【0009】強誘電体薄膜57においては、結晶粒界6
2中の伝導により、上部ゲート電極58から下部ゲート
電極56に向かってリーク電流Iが流れ易くなってい
る。リーク電流Iが流れると強誘電体薄膜57に蓄積さ
れた電荷が消失するため、強誘電体薄膜57の電荷保持
特性が劣化してしまう。
【0010】また、多結晶構造を有する強誘電体薄膜5
7の比誘電率は高いため、MFMIS−FET51を半
導体メモリとして動作させる際に上部ゲート電極58に
印加すべき電圧を高くしなければならない。
【0011】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、以下の目的を有するものである。 1〕リーク電流を低減して電荷保持特性を向上させると
共に、比誘電率を低下させることが可能な誘電体素子を
提供する。
【0012】2〕上記1〕の誘電体素子の簡単な製造方
法を提供する。 3〕リーク電流を低減してデータ保持特性を向上させる
と共に、ゲート電極に印加すべき電圧を低くすることが
可能な半導体メモリを提供する。
【0013】4〕上記3〕の半導体メモリの簡単な製造
方法を提供する。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、非晶質物質と誘電性を有する結晶性物質とを含む誘
電体薄膜を備え、その誘電体薄膜に電極を接触させた構
造をとることをその要旨とする。
【0015】請求項2に記載の発明は、誘電性を有する
結晶性物質を含む結晶粒から形成された多結晶構造を有
し、各結晶粒内の双極子の方向に起因する自発分極を有
し、各結晶粒間には非晶質物質を含む結晶粒界が存在す
る誘電体薄膜を備え、その誘電体薄膜に電極を接触させ
た構造をとることをその要旨とする。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項1または
請求項2に記載の誘電体素子において、前記誘電体薄膜
として金属酸化物誘電体材料を用いたことをその要旨と
する。
【0017】請求項4に記載の発明は、請求項1〜3の
いずれか1項に記載の誘電体素子において、前記誘電体
薄膜がペロブスカイト型またはビスマス層状型結晶構造
を有することをその要旨とする。
【0018】請求項5に記載の発明は、半導体基板また
は半導体層の上に、絶縁膜、下部導電膜、請求項1〜4
のいずれか1項に記載の誘電体素子の前記誘電体薄膜、
上部導電膜がこの順番に形成されたことをその要旨とす
る。
【0019】請求項6に記載の発明は、半導体基板また
は半導体層の上に、下部導電膜、請求項1〜4のいずれ
か1項に記載の誘電体素子の前記誘電体薄膜、上部導電
膜がこの順番に形成されたことをその要旨とする。
【0020】請求項7に記載の発明は、半導体基板また
は半導体層の上に、絶縁膜、請求項1〜4のいずれか1
項に記載の誘電体素子の前記誘電体薄膜、上部導電膜が
この順番に形成されたことをその要旨とする。
【0021】請求項8に記載の発明は、半導体基板また
は半導体層の上に、請求項1〜4のいずれか1項に記載
の誘電体素子の前記誘電体薄膜、上部導電膜がこの順番
に形成されたことをその要旨とする。
【0022】請求項9に記載の発明は、請求項5に記載
のMFMIS構造の誘電体素子において、前記下部導電
膜と絶縁膜とが接続部材を介して電気的に接続されたこ
とをその要旨とする。
【0023】請求項10に記載の発明は、請求項6に記
載のMFMS構造の誘電体素子において、前記下部導電
膜と半導体基板または半導体層とが接続部材を介して電
気的に接続されたことをその要旨とする。
【0024】請求項11に記載の発明は、非晶質物質と
誘電性を有する結晶性物質とを含む誘電体薄膜を形成す
る工程と、熱処理を加えて前記誘電体薄膜を部分的に結
晶化させることにより、誘電性を有する結晶性物質を含
む結晶粒から形成された多結晶構造を有し、各結晶粒内
の双極子の方向に起因する自発分極を有し、各結晶粒間
には非晶質物質を含む結晶粒界が存在する誘電体薄膜を
形成する工程とを備えたことをその要旨とする。
【0025】請求項12に記載の発明は、請求項1〜1
0のいずれか1項に記載の誘電体素子を備えたことをそ
の要旨とする。請求項13に記載の発明は、請求項1〜
10のいずれか1項に記載の誘電体素子と、半導体基板
または半導体層の上に形成されたFETとを備えたこと
をその要旨とする。
【0026】請求項14に記載の発明は、半導体基板ま
たは半導体層に形成されたソース・ドレイン領域と、半
導体基板または半導体層における各ソース・ドレイン領
域間に形成されたチャネル領域と、チャネル領域の上に
形成された請求項1〜10のいずれか1項に記載の誘電
体素子とを備えたことをその要旨とする。
【0027】請求項15に記載の発明は、半導体基板ま
たは半導体層の上に請求項1〜10のいずれか1項に記
載の誘電体素子を形成する工程と、誘電体素子を所望の
形状にパターニングする工程と、誘電体素子をイオン注
入用マスクとして用い、半導体基板または半導体層に不
純物をイオン注入することにより、パターニングされた
誘電体素子に対して自己整合的にソース・ドレイン領域
を形成する工程とを備えたことをその要旨とする。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明を具体化した一実施
形態を図面に従って説明する。図1に、本実施形態のM
FMIS−FET1の断面構造を示す。
【0029】単結晶シリコン基板2上にソース・ドレイ
ン領域3が形成され、各ソース・ドレイン領域3間にチ
ャネル領域4が形成されている。チャネル領域4上に絶
縁膜5を介して、下部導電膜としての下部ゲート電極6
が形成されている。下部電極6上に、非晶質化させるた
めの物質(非晶質物質)と強誘電性を有する結晶性物質
とを含み、ペロブスカイト型またはビスマス層状型結晶
構造を有する強誘電体薄膜7が形成されている。強誘電
体薄膜7上に、上部導電膜としての上部ゲート電極8が
形成されている。積層された絶縁膜5,下部ゲート電極
6,強誘電体薄膜7,上部ゲート電極8により、誘電体
素子としてのゲート部9が構成されている。
【0030】次に、MFMIS−FET1の製造方法に
ついて図3に従い順次説明する。 工程1(図3(a)参照);熱酸化法を用いて、単結晶
シリコン基板2上に酸化シリコンから成る絶縁膜5(膜
厚;100nm)を形成する。次に、PVD法を用いて、
絶縁膜5上に白金から成る下部ゲート電極6(膜厚;2
50nm)を形成する。
【0031】工程2(図3(b)参照);スパッタリン
グ法(RF型、DC型、イオンビーム型)を用いて、下
部ゲート電極6上にPZT(Pb(ZrX Ti1-X )O
3 )から成る強誘電体薄膜7(膜厚;200nm)を形成
する。
【0032】ここで、スパッタリング雰囲気としては、
各種不活性ガス(He,Ne,Ar,Kr,Xe,R
n)を単独または複数種混合して用いるか、その不活性
ガスに酸素を適宜混合して用いる。
【0033】このとき、スパッタリングターゲットであ
るPZTのインゴットに、前記非晶質物質を添加混入し
ておく。その非晶質物質としては、各種ドーパント金属
(Bi,Fe,Cu,Ba,W,Nb,Mn,Laな
ど)の単体または合金、それらドーパント金属の酸化物
またフッ化物がある。
【0034】次に、酸素雰囲気中で熱処理(電気炉を用
いた場合は処理温度;900℃で処理時間;30min 、
RTA法を用いた場合は処理温度;950℃で処理時
間;5min )を行い、強誘電体薄膜7を部分的に結晶化
させる。尚、この熱処理の条件は、強誘電体薄膜7の材
質に合わせて最適化する必要がある。
【0035】工程3(図3(c)参照);PVD法を用
いて、強誘電体薄膜7上に白金から成る上部ゲート電極
8(膜厚;250nm)を形成する。 工程4(図3(d)参照);上部ゲート電極8上にフォ
トレジストパターン(図示略)を形成する。次に、その
フォトレジストパターンをエッチング用マスクとして用
いる異方性エッチング法により、ゲート部9(絶縁膜
5,下部ゲート電極6,強誘電体薄膜7,上部ゲート電
極8)をパターニングする。続いて、そのフォトレジス
トパターンおよびゲート部9をイオン注入用マスクとし
て用い、基板2の表面に不純物イオンを注入することに
より、ゲート部9に対して自己整合的にソース・ドレイ
ン領域3を形成する。その結果、基板2の表面における
各ソース・ドレイン領域3間にチャネル領域4が形成さ
れる。その後、フォトレジストパターンを除去すると、
MFMIS−FET1が完成する。
【0036】このように本実施形態によれば、以下の作
用および効果を得ることができる。 (1)前記工程2において、下部ゲート電極6上にPZ
Tから成る強誘電体薄膜7をスパッタリング法を用いて
形成する際に、スパッタリングターゲットであるPZT
のインゴットに非晶質物質が添加混入されている。そし
て、酸素雰囲気中で熱処理を行い、強誘電体薄膜7を部
分的に結晶化させている。
【0037】図2は、MFMIS−FET1のゲート部
9における強誘電体薄膜7の結晶構造を示す模式図であ
る。強誘電体薄膜7は、強誘電性を有する結晶性物質
(PZT)を含む各結晶粒11から形成された多結晶構
造を有する。各結晶粒11間には、前記非晶質物質を含
む結晶粒界12が存在する。つまり、結晶粒界12は非
晶質物質によって非晶質化されている。各結晶粒11内
には双極子13が存在する。各結晶粒11内の双極子1
3の方向に起因する自発分極を有しており、残留分極値
が大きくなっている。尚、図2においては、双極子13
の分極方向をイメージとして表してある。
【0038】(2)上記(1)より、結晶粒界12が非
晶質化されているため、結晶粒界12中の伝導が起こり
にくく、強誘電体薄膜7中にはリーク電流が流れ難くな
っている。従って、強誘電体薄膜7の電荷保持特性を向
上させることができる。その結果、MFMIS−FET
1のリーク電流についても低下させることが可能にな
り、データ保持特性を向上させることができる。
【0039】(3)上記(1)より、結晶粒界12が非
晶質化されているため、強誘電体薄膜7は多結晶構造を
有しているものの、その比誘電率は低くなる。従って、
MFMIS−FET1を半導体メモリとして動作させる
際に上部ゲート電極8に印加すべき電圧を低くすること
ができる。
【0040】尚、強誘電体薄膜7において、強誘電性を
有する結晶性物質の含有量に対する非晶質物質の含有量
の範囲は、10%未満が適当であり、望ましくは8〜9
%である。この範囲より多くなると強誘電体薄膜7の抵
抗率が低くなり過ぎる傾向があり、少なくなると上記
(2)(3)の効果が得られなくなる。
【0041】(4)ソース・ドレイン領域3にN型不純
物イオンを注入し、NチャネルのMFMIS−FET1
を形成した場合において、MFMIS−FET1を非破
壊読み出しが可能な不揮発性半導体メモリとして使用す
る際の動作原理について説明する。
【0042】MFMIS−FET1にデータを書き込む
際には、まず、上部ゲート電極8に強誘電体薄膜7を分
極反転するのに十分なプラス電圧を印加し、次に、上部
ゲート電極8の電圧をグランドレベルにする。すると、
強誘電体薄膜7の残留分極によるマイナスの電荷がチャ
ネル領域4の表面に反転層を形成し、上部ゲート電極8
の電圧がグランドレベルであるにも関わらず、MFMI
S−FET1はオン状態になる。
【0043】逆に、まず、上部ゲート電極8に強誘電体
薄膜7を分極反転するのに十分なマイナス電圧を印加
し、次に、上部ゲート電極8の電圧をグランドレベルに
する。すると、強誘電体薄膜7の残留分極によるプラス
の電荷がチャネル領域4の表面に反転層を形成し、上部
ゲート電極8の電圧がグランドレベルであるにも関わら
ず、MFMIS−FET1はオフ状態になる。
【0044】つまり、上部ゲート電極8の電圧がグラン
ドレベルのときに、MFMIS−FET1を選択的にオ
ン状態またはオフ状態にすることができる。例えば、上
部ゲート電極8にプラス電圧を印加した後にグランドレ
ベルにした状態をMFMIS−FET1にデータ値
「1」を書き込んだ状態であると規定すれば、上部ゲー
ト電極8にマイナス電圧を印加した後にグランドレベル
にした状態をMFMIS−FET1にデータ値「0」を
書き込んだ状態であると規定することができる。
【0045】従って、各ソース・ドレイン領域3間に流
れる電流を検出することにより、MFMIS−FET1
に記憶されたデータを読み出すことができる。例えば、
MFMIS−FET1にデータ値「1」を書き込んだと
きに各ソース・ドレイン領域3間に流れる電流(セル電
流)は、データ値「0」を書き込んだときに流れるセル
電流よりも大きくなる。
【0046】(5)ゲート部9の製造工程を含め、MF
MIS−FET1の製造工程で用いられる技術は従来か
ら一般的に広く用いられている。従って、ゲート部9
(誘電体素子)およびMFMIS−FET1の製造は容
易である。
【0047】尚、上記実施形態は以下のように変更して
もよく、その場合でも同様の作用および効果を得ること
ができる。 〔1〕絶縁膜5の材質は酸化シリコンに限らず、窒化シ
リコンを用いてもよく、酸化シリコンと窒化シリコンと
の積層構造を用いてもよい。また、絶縁膜5の形成に
は、どのような方法(熱酸化法、CVD法、PVD法)
を用いてもよい。
【0048】〔2〕下部ゲート電極6および上部ゲート
電極8の材質は白金に限らず、その他の貴金属(Au,
Ag,Pt,Ru,Rh,Pb,Os,Irなど)、高
融点金属(Co,W,Ti)、高融点金属化合物(Ti
Nなど)、導電性酸化物(RuO2 ,RhO2 ,OsO
2 ,IrO2 ,ReO2 ,ReO3 ,MoO2 ,W
2 ,SrRuO3 ,Pb2 Ru2 3-X ,Bi2 Ru
2 7-X など)、これらの各材料の合金などを用いても
よい。
【0049】また、各ゲート電極6,8は、前記各材料
を複数層に形成した構造にしてもよく、例えば、チタン
層(膜厚;50nm)の上に白金層(膜厚;200nm)が
形成された2層構造にしてもよい。
【0050】〔3〕強誘電体薄膜7の材質はPZTに限
らず、以下の各材料等を用いてもよい。 (1) ビスマス系強誘電体 一般式:(Bi2 2 2+(An-1 n 3n+12- 尚、A=Sr,Ca,Ba、B=Ti,Ta,Nb,W,V n=1:・Bi2 Wo6 ・Bi2 VO5.5 n=2:・Bi2 3 /SrTa2 6 (SrBi2 Ta2 9 ):SBT ・Bi2 3 /SrNb2 6 (SrBi2 Nb2 9 ) n=3:・Bi2 3 /SrTa2 6 /BaTiO3 ・Bi2 3 /SrTaO6 /SrTiO3 ・Bi2 3 /Bi2 Ti3 9 (Bi4 Ti3 12):BIT n=4:・Bi2 3 /Sr3 Ti4 12(Sr3 Bi2 Ti4 15) ・Bi2 3 /Bi2 Ti3 9 /SrTiO3 (SrBi4 Ti4 15) (2) その他の強誘電体(等方的材料系) ・Pb(ZrX Ti1-X )O3 :PZT(PbZr0.5
Ti0.5 )O3 ・(Pb1-Y LaY )(ZrX Ti1-X )O3 :PLZ
T ・(Sr1-X CaX )TiO3 ・(Sr1-X BaX )TiO3 :(Sr0.4 Ba0.6
TiO3 ・(Sr1-X-Y BaX Y )Ti1-Z Z 3 ・SrTiO3 尚、M=La,Bi,Sb、N=Nb,V,Ta,M
o,W 〔4〕強誘電体薄膜7の形成方法はスパッタリング法に
限らず、上記〔3〕に例示した強誘電体薄膜7の材料に
合わせて、レーザアブレーション法、分子線エピタキシ
ー(MBE)法、レーザ分子線エピタキシー法、反応性
蒸着法、MO−CVD法、ミスト堆積法、ゾルゲル法な
どを用いてもよい。尚、いずれの方法を用いて強誘電体
薄膜7を形成する際にも、強誘電体薄膜7に前記非晶質
物質を含有させることはいうまでもない。
【0051】〔5〕前記工程2においては強誘電体薄膜
7の形成直後に熱処理を行ったが、この熱処理は、前記
工程3における上部ゲート電極8の形成後や、前記工程
4におけるゲート部9のパターニング後に行ってもよ
い。
【0052】〔6〕前記工程4におけるゲート部9のパ
ターニングを、絶縁膜5,下部ゲート電極6,強誘電体
薄膜7,上部ゲート電極8の各膜毎のパターニングに置
き代えてもよい。
【0053】〔7〕MFMIS構造の誘電体素子(ゲー
ト部9)だけでなく、MFMS構造,MFIS構造,M
FS構造などの誘電体素子に適用してもよい。 〔8〕MFMIS構造の誘電体素子(ゲート部9)にお
いて、その下部導電膜と絶縁膜とを直接接続するのでは
なく、プラグなどの別部材で電気的に接続するようにし
てもよい。また、MFMS構造の誘電体素子において、
その下部導電膜と単結晶シリコン基板とを直接接続する
のではなく、プラグなどの別部材で電気的に接続するよ
うにしてもよい。
【0054】
〔9〕MFMIS−FET1だけでなく、
MFMS構造を用いたFET(MFMS−FET),M
FIS構造を用いたFET(MFIS−FET),MF
S構造を用いたFET(MFS−FET)などに適用し
てもよい。
【0055】以上、各実施形態について説明したが、各
実施形態から把握できる請求項以外の技術的思想につい
て、以下にそれらの効果と共に記載する。 (イ)請求項1〜10のいずれか1項に記載の誘電体素
子において、前記誘電体薄膜はPZT,PLZT,SB
T,BITから成るグループから選択されたいずれか一
つの材料から成る誘電体素子。
【0056】このようにすれば、誘電体薄膜を容易に形
成することができる。 (ロ)請求項1〜10のいずれか1項に記載の誘電体素
子において、前記導電膜は、貴金属、高融点金属化合
物、導電性酸化物、これらの各材料の合金からなるグル
ープから選択された少なくとも一つの材料から成る誘電
体素子。
【0057】このようにすれば、導電膜を容易に形成す
ることができる。
【0058】
【発明の効果】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
発明によれば、リーク電流を低減して電荷保持特性を向
上させると共に、比誘電率を低下させることが可能な誘
電体素子を提供することができる。
【0059】請求項11に記載の発明によれば、リーク
電流を低減して電荷保持特性を向上させると共に、比誘
電率を低下させることが可能な誘電体素子の簡単な製造
方法を提供することができる。
【0060】請求項12〜14のいずれか1項に記載の
発明によれば、リーク電流を低減してデータ保持特性を
向上させると共に、ゲート電極に印加すべき電圧を低く
することが可能な半導体メモリを提供することができ
る。
【0061】請求項15に記載の発明によれば、リーク
電流を低減してデータ保持特性を向上させると共に、ゲ
ート電極に印加すべき電圧を低くすることが可能な半導
体メモリの簡単な製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施形態の構造を示す概略断面図。
【図2】一実施形態の要部構造を示す模式図。
【図3】一実施形態の製造工程を説明するための概略断
面図。
【図4】従来の形態の構造を示す概略断面図。
【図5】従来の形態の要部構造を示す模式図。
【符号の説明】
1…MFMIS−FET 2…単結晶シリコン基板2 3…ソース・ドレイン領域 4…チャネル領域 5…絶縁膜 6…下部導電膜としての下部ゲート電極 7…強誘電体薄膜 8…上部導電膜としての上部ゲート電極
フロントページの続き (72)発明者 井上 聡 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機 株式会社内 (72)発明者 原田 光昭 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機 株式会社内 (72)発明者 小笠原 悟 大阪府守口市京阪本通2丁目5番5号 三 洋電機 株式会社内

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 非晶質物質と誘電性を有する結晶性物質
    とを含む誘電体薄膜を備え、その誘電体薄膜に電極を接
    触させた構造をとる誘電体素子。
  2. 【請求項2】 誘電性を有する結晶性物質を含む結晶粒
    から形成された多結晶構造を有し、各結晶粒内の双極子
    の方向に起因する自発分極を有し、各結晶粒間には非晶
    質物質を含む結晶粒界が存在する誘電体薄膜を備え、そ
    の誘電体薄膜に電極を接触させた構造をとる誘電体素
    子。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の誘電体
    素子において、前記誘電体薄膜として金属酸化物誘電体
    材料を用いた誘電体素子。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれか1項に記載の誘
    電体素子において、前記誘電体薄膜がペロブスカイト型
    またはビスマス層状型結晶構造を有する誘電体素子。
  5. 【請求項5】 半導体層の上に、絶縁膜、下部導電膜、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘電体素子の前記
    誘電体薄膜、上部導電膜がこの順番に形成されたMFM
    IS構造の誘電体素子。
  6. 【請求項6】 半導体基板または半導体層の上に、下部
    導電膜、請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘電体素
    子の前記誘電体薄膜、上部導電膜がこの順番に形成され
    たMFMS構造の誘電体素子。
  7. 【請求項7】 半導体基板または半導体層の上に、絶縁
    膜、請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘電体素子の
    前記誘電体薄膜、上部導電膜がこの順番に形成されたM
    FIS構造の誘電体素子。
  8. 【請求項8】 半導体基板または半導体層の上に、請求
    項1〜4のいずれか1項に記載の誘電体素子の前記誘電
    体薄膜、上部導電膜がこの順番に形成されたMFS構造
    の誘電体素子。
  9. 【請求項9】 請求項5に記載のMFMIS構造の誘電
    体素子において、前記下部導電膜と絶縁膜とが接続部材
    を介して電気的に接続された誘電体素子。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載のMFMS構造の誘電
    体素子において、前記下部導電膜と半導体基板または半
    導体層とが接続部材を介して電気的に接続された誘電体
    素子。
  11. 【請求項11】 非晶質物質と誘電性を有する結晶性物
    質とを含む誘電体薄膜を形成する工程と、 熱処理を加えて前記誘電体薄膜を部分的に結晶化させる
    ことにより、誘電性を有する結晶性物質を含む結晶粒か
    ら形成された多結晶構造を有し、各結晶粒内の双極子の
    方向に起因する自発分極を有し、各結晶粒間には非晶質
    物質を含む結晶粒界が存在する誘電体薄膜を形成する工
    程とを備えた誘電体素子の製造方法。
  12. 【請求項12】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の誘電体素子を備えた半導体メモリ。
  13. 【請求項13】 請求項1〜10のいずれか1項に記載
    の誘電体素子と、半導体基板または半導体層の上に形成
    されたFETとを備えた半導体メモリ。
  14. 【請求項14】 半導体基板または半導体層に形成され
    たソース・ドレイン領域と、 半導体基板または半導体層における各ソース・ドレイン
    領域間に形成されたチャネル領域と、 チャネル領域の上に形成された請求項1〜10のいずれ
    か1項に記載の誘電体素子とを備えた半導体メモリ。
  15. 【請求項15】 半導体基板または半導体層の上に請求
    項1〜10のいずれか1項に記載の誘電体素子を形成す
    る工程と、 誘電体素子を所望の形状にパターニングする工程と、 誘電体素子をイオン注入用マスクとして用い、半導体基
    板または半導体層に不純物をイオン注入することによ
    り、パターニングされた誘電体素子に対して自己整合的
    にソース・ドレイン領域を形成する工程とを備えた半導
    体メモリの製造方法。
JP9044085A 1997-02-27 1997-02-27 誘電体素子、誘電体素子の製造方法、半導体メモリ、半導体メモリの製造方法 Pending JPH10242308A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9044085A JPH10242308A (ja) 1997-02-27 1997-02-27 誘電体素子、誘電体素子の製造方法、半導体メモリ、半導体メモリの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9044085A JPH10242308A (ja) 1997-02-27 1997-02-27 誘電体素子、誘電体素子の製造方法、半導体メモリ、半導体メモリの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10242308A true JPH10242308A (ja) 1998-09-11

Family

ID=12681791

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9044085A Pending JPH10242308A (ja) 1997-02-27 1997-02-27 誘電体素子、誘電体素子の製造方法、半導体メモリ、半導体メモリの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10242308A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004327607A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Hitachi Ltd 半導体装置及びその製造方法
KR101397977B1 (ko) * 2011-12-07 2014-05-27 후지쯔 세미컨덕터 가부시키가이샤 반도체 장치의 제조 방법
CN111276602A (zh) * 2020-02-14 2020-06-12 北京工业大学 一种基于钨酸铋材料的非挥发性阻变存储器

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004327607A (ja) * 2003-04-23 2004-11-18 Hitachi Ltd 半導体装置及びその製造方法
JP4563655B2 (ja) * 2003-04-23 2010-10-13 株式会社日立製作所 半導体装置及びその製造方法
KR101397977B1 (ko) * 2011-12-07 2014-05-27 후지쯔 세미컨덕터 가부시키가이샤 반도체 장치의 제조 방법
CN111276602A (zh) * 2020-02-14 2020-06-12 北京工业大学 一种基于钨酸铋材料的非挥发性阻变存储器
CN111276602B (zh) * 2020-02-14 2023-09-26 北京工业大学 一种基于钨酸铋材料的非挥发性阻变存储器

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5838035A (en) Barrier layer for ferroelectric capacitor integrated on silicon
JP3249496B2 (ja) 半導体装置及び半導体装置の製造方法
US6642539B2 (en) Epitaxial template and barrier for the integration of functional thin film metal oxide heterostructures on silicon
EP0821415A2 (en) A capacitor and method of manufacture thereof
JP4884104B2 (ja) キャパシタを含む半導体装置及びその製造方法
US7425738B2 (en) Metal thin film and method of manufacturing the same, dielectric capacitor and method of manufacturing the same, and semiconductor device
JPH1126706A (ja) 強誘電体キャパシタおよびその製造方法並びにそれを用いたメモリセル
US11849590B2 (en) Capacitor comprising a bismuth metal oxide-based lead titanate thin film
JPH10270654A (ja) 半導体記憶装置
JPH10209392A (ja) 半導体メモリセル用キャパシタの電極及び半導体メモリセル用キャパシタ、並びに、それらの作製方法
US6297085B1 (en) Method for manufacturing ferroelectric capacitor and method for manufacturing ferroelectric memory
US6495412B1 (en) Semiconductor device having a ferroelectric capacitor and a fabrication process thereof
JP2001127262A (ja) 強誘電体キャパシタ、その製造方法、および半導体装置
JP2003218325A (ja) 強誘電体膜形成方法及び半導体装置製造方法
JPH10173140A (ja) 強誘電体キャパシタの製造方法及び強誘電体メモリ装置の製造方法
JP2002094023A (ja) 強誘電体膜の形成方法と強誘電体容量素子の製造方法
JP3641142B2 (ja) 強誘電体メモリ
CN100421236C (zh) 半导体装置及其制造方法
JPH10242308A (ja) 誘電体素子、誘電体素子の製造方法、半導体メモリ、半導体メモリの製造方法
JP2002289810A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JP2003051582A (ja) 半導体装置およびその製造方法
JPH1168057A (ja) 誘電体素子
JP3625417B2 (ja) キャパシタ及びこれを用いた半導体装置
JPH113976A (ja) 誘電体素子、強誘電体メモリおよびその動作方法
JP2001102543A (ja) 半導体装置及びその製造方法