JP3625417B2 - キャパシタ及びこれを用いた半導体装置 - Google Patents

キャパシタ及びこれを用いた半導体装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、キャパシタ及びこれを用いた半導体装置に係わり、特にペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜及び誘電体膜を有するキャパシタ及びこれを用いた半導体装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近、記憶媒体として強誘電体薄膜を用いた記憶装置(強誘電体メモリ(FRAM))の開発が行われており、一部では既に実用化されている。強誘電体メモリは不揮発性であり、電源を落とした後も記憶内容が失われず、しかも強誘電体薄膜の膜厚が十分薄い場合には自発分極の反転が速く、DRAM並みに高速の書き込みおよび読み出しが可能であるなどの特徴を有している。また、1ビットのメモリセルを1つのトランジスタと1つの強誘電体キャパシタで作製することができるため、大容量化にも適している。
【0003】
ここで、強誘電体メモリに用いる強誘電体膜には、(1)残留分極が大きい、(2)残留分極の温度依存性が小さい、(3)残留分極の長時間保持(リテンション)が可能である、などの特性を有することが求められている。
【0004】
現在、強誘電体材料としては、主としてジルコン酸チタン酸鉛(Pb(Zr,Ti)O(PZT))が用いられている。しかし、PZTはキュリー温度が高い(300℃以上)ことや自発分極が大きいことにもかかわらず、主成分である鉛の拡散および蒸発が比較的低い温度で起こりやすい(500℃程度)ことなどにより、プロセス制御が難しく、また微細化には対応しにくいと言われている。
【0005】
PZT以外ではチタン酸バリウム(BaTiO(BTO))が代表的な強誘電体として知られている。BTOはPZTと同じくペロブスカイト型結晶構造を持ち、キュリー温度は約120℃である。Pbと比べるとBaは蒸発しにくく、また結晶化した場合にペロブスカイト型以外の結晶構造をとることがほとんどないというような特徴を有している。しかしながら、BTOはPZTと比べて残留分極が小さく、しかもキュリー温度が低いために残留分極の温度依存性が大きいなどの難点を有しており、これらに起因して強誘電体メモリへの適用はさほど検討されていない。
【0006】
これに対して、本発明者らは先に、基板としてチタン酸ストロンチウム(SrTiO(STO))単結晶を、下部電極として例えばルテニウム酸ストロンチウム(SrRuO(SRO))を、さらに誘電体としてSROよりやや大きな格子定数を持つチタン酸バリウムストロンチウム(BaSr1−xTiO(BSTO)を選択し、かつこれらを全てエピタキシャル成長させることによって、BSTOのc軸長を人工的に制御できることを見出した。
【0007】
本発明者らの研究によれば、STO基板上にBaリッチ組成のBSTOをエピタキシャル形成することによって、強誘電キュリー温度を高温側にシフトさせ、室温領域で大きな残留分極を示し、かつ85℃程度まで温度を上げても十分大きな残留分極を保持することが可能な、FRAMに好適な強誘電体膜を実現できることを確認している。
【0008】
また同様に、本発明者らの研究によれば、STO基板上にSrリッチ組成のBSTOをエピタキシャル形成することによって、多結晶膜でキャパシタを作製したときの誘電率(例えば膜厚20nmで誘電率200程度)の数倍の800以上に達する誘電率を有する薄膜キャパシタを作製することができ、DRAMに好適な誘電特性が実現できることを実験的に確認している。
【0009】
このようにエピタキシャル成長させた誘電体膜を有する薄膜キャパシタを用いて、FRAMやDRAMなどの半導体メモリを構成することができ、それらの実用化が期待される。
【0010】
ところで、半導体メモリとして実用化するためには、高々20mm径程度の大きさの基板しか得られないSTO基板に代えて、Si基板上にエピタキシャル成長膜を形成してキャパシタを作製することが必須である。しかしながら、Si基板(a軸長a=0.543nm)とSROやBSTO(a=0.39〜0.40nm)との間には大きな格子不整合が存在し、またSi基板が酸化されやすいことなどから、Si基板上に膜質の良好なエピタキシャル膜を作製することは非常に困難である。
【0011】
このような問題に対しては、TiNにAINを固溶させた(Ti,Al)Nエピタキシャルバリア層を適用することが報告されている(IEEE−IEDM 1996 Technical Digest pp.695−698)。(Ti,Al)Nエピタキシャルバリア層表面はSi基板表面よりも酸化されにくい。TiNの格子定数は0.423nmであり、AlNを30%固溶させたときの格子定数は0.421nm程度とSiとの格子不整合は大きいが、結晶方位を工夫することにより(Ti,Al)Nエピタキシャルバリア層を形成することができる。更に良好な成膜を行うために、Ni、Co、Mn、Ru、Pd、Cr、Y、Er、IrなどのシリサイドをSi基板と(Ti,Al)Nエピタキシャルバリア層との間に導入する方法も有効である。
【0012】
ところが、この(Ti,Al)Nエピタキシャルバリア層上に直接、下部電極としてSRO、誘電体層としてBSTO、上部電極としてSROを順にエピタキシャル形成してキャパシタを作製することは可能であるが、本発明者らによれば、作製したキャパシタの誘電特性は安定して良好なものとはならないことが見出された。
【0013】
また、さらに良好な成膜プロセスを目指して(Ti,Al)Nエピタキシャルバリア層と下部電極SROとの間にPtをエピタキシャル成長させる方法も試みられているが、Ptの展延性から薄膜面内格子定数がばらつくこと、キャパシタ作製後の工程において、Ptの触媒効果により(Ti,Al)Nの表面で酸化・還元反応が促進されてしまうこと、などのために誘電特性が著しく低下してしまうという問題が発生している。
【0014】
さらにまた、様々な組成の導電性酸化薄膜を上部電極或いは下部電極として形成することにより、絶縁特性に優れた薄膜コンデンサを良好なプロセスで作製する発明(特開平4−167554号公報)が提案されているが、本発明者らによれば、かかる発明を採用した場合にも、下部電極の下地材料(シリコン基板、バリアメタル等)の酸化反応等を抑制することはできず、良好な誘電特性を有するキャパシタを作製することが困難であることが分かった。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、従来、シリコン基板上にペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜を形成する場合、格子不整合やシリコン基板表面の酸化等によりシリコン基板上に膜質の良好なエピタキシャル膜を作製することが非常に困難であった。
【0016】
また、(Ti,Al)Nエピタキシャルバリア層上に直接又はPtを介してペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜を形成する場合には、作製したキャパシタの誘電特性は良好なものとはならなかった。
【0017】
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、ペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜を用いて良好な誘電特性を有するキャパシタ及びこれを用いた半導体装置を提供することを目的とするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】
(構成)
前述した課題を解決するために、本発明の第1は、半導体基板上に順に積層された第1の電極、ペロブスカイト型構造の誘電体膜、及び第2の電極を具備するキャパシタであって、前記第1の電極が、(BaSrCa)(TiNb)O(ここで、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜からなることを特徴とするキャパシタを提供する。
【0019】
また、本発明の第2は、半導体基板上に順に積層された第1の電極、ペロブスカイト型構造の誘電体膜、及び第2の電極を具備するキャパシタであって、前記第1の電極が、(BaSrCa)(TiNb)O(ここで、MはZr、Hf、Ta、Mo、Cr、Tc、Mn、Zn、W、Re、Os,Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Irから選ばれる少なくとも一つの元素であり、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z+s=1、0.2≦x+s≦0.75、y≧0.05、z≧0.05、0.01≦s≦0.1である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜からなることを特徴とするキャパシタを提供する。
【0020】
かかる本発明の第1及び第2において、前記第1の電極は前記半導体基板上にエピタキシャル成長して設けられ、前記ペロブスカイト型構造の誘電体膜は前記第1の電極上にエピタキシャル成長して設けられていることが好ましい。
【0023】
また、本発明の第は、半導体基板上に順に積層された障壁導電層、第1の電極、ペロブスカイト型構造の誘電体膜、及び第2の電極を具備するキャパシタであって、前記第1の電極及び前記障壁導電層の少なくとも一つが、(BauSrvCaw)(TixNbyz)O3(ここで、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜からなることを特徴とするキャパシタを提供する。
【0024】
また、本発明の第は、半導体基板上に順に積層された障壁導電層、第1の電極、ペロブスカイト型構造の誘電体膜、及び第2の電極を具備するキャパシタであって、前記第1の電極及び前記障壁導電層の少なくとも一つが、(BauSrvCaw)(TixNbyzs)O3(ここで、MはZr、Hf、Ta、Mo、Cr、Tc、Mn、Zn、W、Re、Os,Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Irから選ばれる少なくとも一つの元素であり、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z+s=1、0.2≦x+s≦0.75、y≧0.05、z≧0.05、0.01≦s≦0.1である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜からなることを特徴とするキャパシタを提供する。
【0025】
かかる本発明の第及び第において、前記障壁導電層は前記半導体基板上にエピタキシャル成長して設けられ、前記第1の電極は前記障壁導電層上にエピタキシャル成長して設けられ、前記ペロブスカイト型構造の誘電体膜は前記第1の電極上にエピタキシャル成長して設けられていることが好ましい。
【0028】
さらにまた、上述した本発明において、以下の構成を備えることが好ましい。
【0029】
(1)前記障壁導電層は、TiN若しくはTiNとAN(ここで、AはAl、V、Mo、Nb、及びTaから選ばれる少なくとも一つの元素)との固溶体からなること。なお、本発明の第3及びにおいて、障壁導電層は、金属導電性を有するもので、下層の材料と上層の材料との間の反応を抑制したり、下層材料の酸化反応等を抑制するように作用する導電層のことをいう。
【0030】
(2)前記第2の電極は前記誘電体膜上にエピタキシャル成長して積層されていること。
【0031】
(3)前記VとNbの比率は、1≦V/Nb≦3であること。
【0032】
(4)前記ペロブスカイト型構造の誘電体膜は、ABO(ここで、AはBa、Sr、及びCaから選ばれる少なくとも一つの元素を含み、BはTi、Zr、Hf、Snから選ばれる少なくとも一つの元素を含む。)で表される誘電体膜であること。
【0033】
また、本発明は上述したキャパシタと、このキャパシタに接続されたスイッチングトランジスタとを含むことを特徴とする半導体装置を提供する。
【0034】
(作用)
本発明者らは、(Ti,Al)N上に直接ペロブスカイト構造の導電性酸化物を成膜することを考え、導電性酸化物膜として、(BaSrCa)(TiNb)O(ここで、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜が非常に有効であることを見出した。
【0035】
(Ti,Al)Nバリア層の上には、SrRuOやSrTiOをエピタキシャル成長させることができるが、本発明者らは、前者のSrRuOのように(Ti,Al)Nバリア層の酸化を引き起こすような熱力学的に損な物質もあれば、後者のSrTiOのように(Ti,Al)Nバリア層の酸化を起こさず非常に安定であるため、成膜による界面での膨れ・剥がれが全く起きない物質もあることに着目した。
【0036】
この界面での膨れ・剥がれを防ぐには、熱力学的な安定性を調べる必要があるが、様々な複雑な酸化物のデータが十分にとられていないのが現状である。そこで、本発明者らは第一原理計算によりAlN、TiNの酸化に対しての安定性を求めた。図2はこの安定性を示す特性図である。図2の縦軸はエンタルピーの符号を反転したもの(eV単位)、横軸は格子定数(オングストローム単位)である。AlN、TiNの酸化が起こるエネルギーを、格子定数には関係なく、それぞれ実線21、22で示してある。この実線よりも上部にある場合にTiN、AlNの酸化に対して、エネルギー的に安定である。すなわちAlN、TiNの酸化を引き起こさないと考えれば良い。
【0037】
図2には、SrTiO、SrNbO、SrVO、SrMoO、SrCrO、SrRuOの各場合の計算結果が示されている。これより、AlN、TiNの酸化が起こらないのは、SrTiO、SrVO、SrNbOであることが確認された。この結果から、非常に安定なSrTiO、SrNbO、SrVOをベースにして、他の物質との混晶膜を作ることにより、安定で導電性のある薄膜を形成できる可能性があることが分かった。ここで、Srの一部をBa、Caで置き換えた場合も同様の傾向があるので、格子定数だけが変化して行くと考えれば十分である。
【0038】
それでは、更にどのような条件が必要になるかと言えば、どのような物質をドープすれば、導電性が効率良く発現するかどうかということである。それにはやはり第一原理計算によって指針が与えられる。簡単には、ペロブスカイト型酸化物のBサイトを占める元素の中で、そのdバンドレベルがTi3dバンドの底近傍にあることが条件である。
【0039】
計算によると、この条件に合うのは、SrVO、SrNbOのみであった。Vの3d−t2gバンド及びNbの4d−t2gバンドは、Tiの3d−t2g(dxy,dyz,dzx)バンドと大きな重なりを持ち、お互いに大きな相互作用を及ぼし合うことが分かった。例えば、SrTiOのTiの12.5%をNbで置換した場合のバンド構造を図3に示す。Nbの4d−t2g状態31がTiの3d−t2g状態32と混成している様子が見て取れる。その後、Nbドープ量が増すと、SrTiOの伝導帯に電子が注入されていくようになる(リジッドバンド的に電子が注入されていく)。
【0040】
それに対し、SrTiOに少量のMo、Cr、Ruをドープした場合には、バンドギャップ中に準位が形成されるため、Tiの3dとの軌道混成が殆ど出来ず、そのため物質全体に電子を供給するのではなく、それぞれの物質のBサイト(それぞれ順にMo、Cr、Ruサイト)に電子が局在することになる。このため、十分な金属的導電性は得られないことになる。例えばSrTiOのTiの12.5%をRuで置換した場合のバンド構造を図4に示す。Ruの4d−t2g状態33がTiの3d−t2g状態34と混成せずバンドギャップ中に深く発生している様子が見て取れる。つまり、Ruによるドープは効率が悪く、電気伝導には有効ではなく適切とは言えない。なお、図3及び図4において点線はフェルミエネルギーレベルを示している。
【0041】
以上を踏まえて、Si(100)基板の表面にRFマグネトロンスパッタ法により膜厚20nmの(Ti0.9Al0.1)Nバリア層をエピタキシャル成長させ、膜厚20nmのSr(Ti,Nb,V)O電極層をエピタキシャル成長させた。成膜時の基板温度は全て600℃とした。(Ti,Al)Nバリア層は、TiN及びAlN、若しくは(Ti,Al)Nといった窒化物ターゲットを用いてAr雰囲気中で成膜を行った。Sr(Ti,Nb,V)O電極層は3つの酸化物ターゲットSrTiO、SrNbO、SrVOを用いて、Ar:O=40:1の混合ガス雰囲気中で同時にスパッターすることによって成膜を行った。
【0042】
ここでは、面内組成均一性、導電性の測定を行った。測定は、成膜後、600℃30分、酸素0.06Paの下で処理した後に行っている。Sr(Ti,Nb,V)O電極の場合の実験結果を示すと、以下の表1乃至表5に示す通りである。Bサイトの元素の割合によって電極として適用できる範囲が示されている。
【0043】
これらの表で、導電性の評価は、キャパシタとして通常要求される100μΩ・cmの比抵抗値を基準に判断されている。100μΩ・cm以下の比抵抗値を有する場合を○、それを超える場合又は電極層の剥離等により比抵抗の測定が不可能な場合を×として示した。面内組成均一性に関しては、Aサイト/Bサイト比が1.0から極端に大きく外れていないこと、Bサイト内部での組成比が大きくぶれていないことを条件とした。つまり、ペロブスカイト型の結晶構造を持った混晶が安定に出来ているかどうかをモニターしている。
【0044】
【表1】
Figure 0003625417
【0045】
【表2】
Figure 0003625417
【0046】
【表3】
Figure 0003625417
【0047】
【表4】
Figure 0003625417
【0048】
【表5】
Figure 0003625417
【0049】
表1に示されるように、SrTiOが20%よりも少ない範囲では、SrNbO及びSrVOの量は相対的に非常に多くなるので、異なる酸化物が相互に混ざり合いにくくなり面内均一性が悪くなる。また、SrNbO及びSrVOの量が過剰となり面内均一性も悪いので、これらの酸化物が更に酸化しやすくなり、より高次の酸化物(SrNb及びSr等)が生成されて電極の剥がれ等が生ずるようになり、この結果、導電性が著しく劣化してしまう。
【0050】
一方、表5に示されるように、SrTiOが75%よりも多い範囲では、比抵抗の高いSrTiOが過剰となるため、導電性が著しく劣化してしまうとともに、異なる酸化物が相互に混ざり合いにくくなり面内均一性が悪くなる。その結果、電極の剥がれ等も生じる場合がある。
【0051】
また、表2乃至4に示されるように、SrNbO又はSrVOがそれぞれ5%よりも少なくなると、異なる酸化物が相互に混ざり合いにくくなり面内均一性が悪くなる。また、SrNbO及びSrVOのうち片方の酸化物の量が過剰となる結果、かかる酸化物が更に酸化しやすくなり、より高次の酸化物(SrNb及びSr等)が生成されるので、電極の剥がれ等が生ずるようになり導電性が著しく劣化してしまう。
【0052】
図5に、この実験から求めた、電極としての適用範囲を示す。図5中、斜線部分が8インチ基板全面において組成均一性があり導電性を保持している組成範囲である。組成範囲を数値的に示すなら、Sr(TiNb)O(ここで、x+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表される範囲である。
【0053】
また、AサイトのSrの一部をBaやCaで置き換えた場合にも、同様の結果であった。つまり、(BaSrCa)(TiNb)O(ここで、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜が、耐酸化性(自らが酸化されにくい。)及び耐還元性(下地材料を酸化しにくい。)に非常に優れ、安定であり、電極の剥がれ等を起こさず、かつ高い導電性を持つ。
【0054】
次に、厚さ20nmのSr(TiNb)O電極を上記の通りに作り、その上に厚さ30nmの誘電体膜(BTO)をエピタキシャル成長させ、そして上部電極として厚さ20nmのSr(TiNb)O電極層をエピタキシャル成長させた。上記の通り、電極は3つの酸化物ターゲットSrTiO、SrNbO、SrVOを用いて、Ar:O=40:1の混合ガス雰囲気中で、同時にスパッターすることによって成膜を行った。なお、BTO膜は、BTO酸化物ターゲットを用いて、Ar:O=40:1の混合ガス雰囲気中でスパッターすることによって成膜を行った。
【0055】
この時に、Sr(TiNb)O電極層とBTO膜との間の格子定数の違いからBTO膜に面内圧縮応力が加わり、BTO膜が膜厚方向に伸びる場合がある。このようにBTO膜が伸びている場合には、強誘電性が発揮されて分極と電圧の関係(室温)にヒステリシスカーブが得られることになる。それを観測して、残留分極量として、上述した表1乃至5にまとめてある。例えば誘電体膜としてBTOを選択した場合は、下部電極の格子定数が3.91nm以下になると、60μC/cm以上の非常に大きな残留分極量が得られることが分かる。上記した(BaSrCa)(TiNb)Oに対して残留分極量を調べた結果、SrVOとSrNbOの比率、即ちVとNbの比率が1≦V/Nb≦3の場合に、40〜60μC/cmを上回る残留分極量が得られ、FRAMとして使用するに十分な残留分極量を達成できることが分かった。
【0056】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を実施するための形態について図面を参酌しつつ詳細に説明する。
【0057】
図1は、本発明によるキャパシタの一実施形態の構成を示す断面図である。同図において、11はシリコン(Si)基板であり、このSi基板11はポリシリコンやタングステンなどからなるプラグを有するものであってもよい。Si基板11上には、例えば図1に示すように、TiNまたはTi1−xAlNなどのTiNとMN(ただし、MはAl、V、Mo、NbおよびTaから選ばれる少なくとも 1種の元素を示す)との固溶体からなるバリア層12が形成されている。この場合、バリア層12はSi基板11に対してエピタキシャル成長させることが好ましい。バリア層12は所望により省略することも可能である。
【0058】
また、バリア層12上には第1の電極層13が形成されている。この第1の電極層13は、(BaSrCa)(TiNb)O(ここで、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化バリア層12から構成されている。この第1の電極層13もバリア層12に対してエピタキシャル成長させることが好ましい。
【0059】
第1の電極層13上には誘電体膜14が形成されている。この誘電体膜14も第1の電極層13に対してエピタキシャル成長させることが特に好ましい。誘電体膜14の構成材料としては、ペロブスカイト型結晶構造を有する誘電性材料が好適である。このような誘電性材料としては、ABOで表されるペロブスカイト型酸化物が挙げられる。特に、BaTiO(BTO)を主成分とし、そのAサイト元素(Ba)の一部をSrやCaなどの元素で置換したり、またBサイト元素(Ti)の一部をZr、Hf、Snなどの元素で置換したペロブスカイト型酸化物が好ましく用いられる。Aサイト元素の置換量は95モル%以下とすることが好ましい。Zr、Hf、SnなどによるBサイト置換は、抗電界の低下などに寄与する。Bサイト元素の置換量は90モル%以下とすることが好ましい。
【0060】
エピタキシャル成長させたBTOを主成分とし、Bサイト元素やAサイト元素の一部を置換したペロブスカイト型酸化物は、Bサイト元素やAサイト元素の置換量、さらには誘電体の格子定数と下地電極の格子定数との差に基づいて発生する歪量により、強誘電体もしくは常誘電体となる。従って、ペロブスカイト型酸化物の組成や歪量を適宜設定することによって、薄膜キャパシタの使用目的に応じた誘電体膜を得ることができる。
【0061】
例えば、BaSr1−xTiO3−(BSTO)の場合、Baのモル分率xが0.3〜1の範囲であると強誘電性を示す。一方、Baのモル分率xが0〜0.3の範囲であると常誘電性を示す。これらはBサイト元素の置換量によっても変化する。また、Bサイト元素がTi、Sn、Zr、Hf及びこれらの固溶系からなるペロブスカイト型酸化物、さらにはBサイト元素として、Mg1/3Ta2/3、Mg1/3Nb2/3、Zn1/3Nb2/3、Zn1/3Ta2/3などが置換した複合酸化物、及びこれらの固溶系からなるペロブスカイト型酸化物を用いてもよい。この際、Aサイト元素として、Ba、又はその一部をSrやCaなどの元素で置換したものなどが多く使用される。
【0062】
誘電体膜14は上記したBSTOなどに限られるものではなく、薄膜キャパシタの使用目的に応じて、強誘電体または常誘電体としての機能を有する種々のぺロブスカイト型酸化物を用いることができる。例えば、FRAMに適用する場合には、所望によりPb(Zr,Ti)O(PZT)、(Pb,La)(Zr,Ti)O(PLZT)、Bi−Sr−Ta−O、Bi−Sr−Ti−Oなどの強誘電性ペロブスカイト型酸化物を用いることができる。また、DRAMのキャパシタに適用する場合には、SrTiO(STO)などの高誘電性ペロブスカイト型酸化物を用いることも可能である。
【0063】
誘電体膜14上には上部電極15が形成されている。この上部電極15も誘電体膜14に対してエピタキシャル成長させることがキャパシタ特性を向上させる観点から好ましい。上部電極15も特に限定されるものではないが、下部電極13と同様な導電性ペロブスカイト型酸化物や貴金属(合金や酸化物を含む)などで構成することが好ましい。
【0064】
上述した各構成要素によって、本実施形態の薄膜キャパシタ16が構成されている。この薄膜キャパシタ16は、例えば不揮発性メモリとしてのFRAM(強誘電体メモリ)の電荷蓄積部、あるいは誘電率を増大させたDRAMの電荷蓄積部として使用される。
【0065】
図6は、本発明によるキャパシタを用いた半導体記憶装置(DRAM若しくはFRAM)の構成を示す断面図である。この図6に示すように、41は第1導電型半導体基板、42は素子間分離酸化膜、43はゲート酸化膜、44はワード線(ゲート)、45、47は層間絶縁膜、46は第2導電型不純物拡散層(ソース・ドレイン)、48はビット線、49は平坦化用絶縁膜、50は研磨停止層、51は単結晶シリコンストレージノード(Si基板11に対応)、52はエピタキシャルバリア金属層(バリア層12に対応)、53はエピタキシャル下部電極(下部電極13に対応)、54はエピタキシャル誘電体膜(誘電体膜14に対応)、55は上部電極(上部電極15に対応)である。
【0066】
このように、共通のSi基板の別の領域にはMISFET等のトランジスタが混載して形成されており、かかるトランジスタのソース・ドレインと本実施形態の薄膜キャパシタ16とが直列に接続されて1ビットのメモリセルが組まれている。かかるメモリセルはマトリックス状に配置されてFRAM、DRAM等の半導体記憶装置を構成する。
【0067】
なお、FRAM、DRAM等の半導体装置の具体的なデバイス構造は特に限定されるものではなく、平面型、スタック型、トレンチ型(内堀り式、外堀り式)など、いかなる構造であってもよい。
【0068】
【実施例】
次に、本発明の具体的な実施例およびその評価結果について述べる。
【0069】
実施例1
Si(100)基板の表面にRFマグネトロンスパッタ法により、下から順に膜厚20nmの(Ti0.9Al0.1)Nバリア層、膜厚20nmのSr(Ti0.5Nb0.180.32)O下部電極、膜厚30nmのBaTiO強誘電体膜、膜厚20nmのSr(Ti0.5Nb0.180.32)O上部電極をエピタキシャル成長させてキャパシタ構造を作成した。
【0070】
成膜時の基板温度は全て600℃とした。(Ti,Al)Nバリア層は、TiN及びAlN、若しくは(Ti,Al)Nといった窒化物ターゲットを用いてAr雰囲気中で成膜を行った。上部電極及び下部電極のSr(Ti0.5Nb0.180.32)Oは酸化物ターゲット(SrTiO、SrNbO、及びSrVO)を用いて、誘電体膜のBaTiOはBaTiOターゲットを用いて、それぞれAr:O =40:1の混合ガス雰囲気中で成膜を行った。
【0071】
この時、下部電極及び上部電極のSr(Ti0.5Nb0.180.32)Oは、ほぼ立方晶のぺロブスカイト構造を取っており、格子定数はa軸=c軸=0.3905nmであった。BaTiO強誘電体膜は面内に歪みを持ち、面内格子定数が電極と同じa軸=0.3905nmとなっていた。BaTiO膜は膜厚方向には大きく伸び、面垂直方向格子定数はおよそc軸=0.42nmになっていた。こうして得られた膜の誘電特性を評価したところ、室温から400℃の温度範囲で強誘電性を示し、室温での残留分極は60μC/cmの値が得られ、良好な強誘電体薄膜キャパシタであることが分かった。このような強誘電体薄膜キャパシタはFRAM用等として有用である。
【0072】
一方、本発明との比較例として、下部電極にエピタキシャルSrRuO薄膜を用い、その上に誘電体薄膜としてエピタキシャルBaTiO膜を形成した。この膜の格子定数ならびに誘電特性を評価したところ、BaTiO誘電体薄膜の面内格子定数は0.391nm、面垂直方向格子定数は0.416nmであり、面垂直方向に伸びた、歪みを伴った強誘電体薄膜キャパシタができているが、剥がれ・膨れが生じて全体に雲った状態になってしまい、良好な強誘電特性を得ることはできなかった。
【0073】
また、本実施例及び上記比較例それぞれの下部電極までを作成したものを取り出し、酸素0.06Pa、600℃にてアニールを行った。良好な特性の得られたキャパシタ構造、即ち下部電極にSr(Ti0.5Nb0.180.32)Oを使った場合では膨れ・剥がれが見られなかったが、比較例として作製したキャパシタ構造、即ち下部電極にSrRuOを使った場合では多くの膨れ・剥がれが発生する様子が見られた。この膨れ・剥がれが生ずる原因は、Sr(Ti0.5Nb0.180.32)Oがバリア層(Ti0.9Al0.1)Nの酸化を全く起こさない、安定な物質であるのに対し、SrRuOはバリア層(Ti0.9Al0.1)Nの酸化に対し不安定であることによる。また、酸素アニールに際し、Sr(Ti0.5Nb0.180.32)Oの酸化が更に進み絶縁体になる可能性があるが、酸素0.06Pa、700℃でのアニールを行っても、完全に導電性は保たれており、自らの酸化に関しても非常に安定であることが示された。
【0074】
実施例2
Si(100)基板の表面にRFマグネトロンスパッタ法により、下から順に膜厚20nmの(Ti0.9Al0.1)Nバリア層、膜厚20nmのSr(Ti0.5Nb0.180.32)O下部電極、膜厚30nmの(Ba0.1Sr0.9)TiO誘電体膜、膜厚20nmのSr(Ti0.5Nb0.180.32)O上部電極をエピタキシャル成長させてキャパシタ構造を作成した。
【0075】
成膜時の基板温度は全て600℃とした。(Ti,Al)Nバリア層は、TiN及びAlN、若しくは(Ti,Al)Nといった窒化物ターゲットを用いてAr雰囲気中で成膜を行った。上部電極及び下部電極のSr(Ti0.5Nb0.180.32)Oは酸化物ターゲット(SrTiO、SrNbO、及びSrVO)を用いて、誘電体膜の(Ba0.1Sr0.9)TiOはBaTiO及びSrTiOといった酸化物ターゲットを用いて、それぞれAr:O =40:1の混合ガス雰囲気中で成膜を行った。
【0076】
この時、下部電極及び上部電極のSr(Ti0.5Nb0.180.32)Oは、ほぼ立方晶のぺロブスカイト構造を取っており、格子定数はa軸=c軸=0.3905nmであった。(Ba0.1Sr0.9)TiO誘電体膜は面内に歪みを持ち、面内格子定数が電極と同じa軸=0.3905nmとなっていた。(Ba0.1Sr0.9)TiO膜は膜厚方向に少し伸びており、面垂直方向格子定数はおよそc軸=0.394nmになっていた。こうして得られた膜の誘電特性を評価したところ、室温における誘電率が1000を越えており、高い電荷蓄積能力を有していることが分かった。また、リーク電流も−2.5V〜+2.5Vで1×10−8A/cm以下と極めて低い値を示す良好なDRAM用薄膜キャパシタであることが分かった。
【0077】
一方、本発明との比較例として、下部電極にエピタキシャルSrRuO薄膜を用い、その上に誘電体薄膜としてエピタキシャル(Ba0.1Sr0.9)TiO膜を形成した。この膜の格子定数ならびに誘電特性を評価したところ、(Ba0.1Sr0.9)TiO誘電体薄膜の面内格子定数は0.391nm、面垂直方向格子定数は0.392nmであり、面垂直方向に少し伸びた、歪みを伴った誘電体薄膜キャパシタができているが、剥がれ・膨れが生じて全体に雲った状態になってしまい、良好な誘電特性を得ることはできなかった。
【0078】
実施例3
Si(100)基板の表面にRFマグネトロンスパッタ法により、下から順に膜厚20nmの(Ti0.9Al0.1)Nバリア層、酸素に対する障壁層としての膜厚20nmのSr(Ti0.5Nb0.180.32)O層、膜厚20nmのSrRuO下部電極、膜厚30nmのBaTiO強誘電体膜、膜厚20nmのSrRuO上部電極をエピタキシャル成長させてキャパシタ構造を作成した。
【0079】
成膜時の基板温度は全て600℃とした。(Ti,Al)Nバリア層は、TiN及びAlN、若しくは(Ti,Al)Nといった窒化物ターゲットを用いてAr雰囲気中で成膜を行った。上部電極及び下部電極のSrRuOはSrRuOターゲットを用いて、Sr(Ti0.5Nb0.180.32)O層は酸化物ターゲット(SrTiO、SrNbO、及びSrVO)を用いて、誘電体膜のBaTiOはBaTiOターゲットを用いて、それぞれAr:O =40:1の混合ガス雰囲気中で成膜を行った。
【0080】
この時、下部電極及び上部電極のSrRuOは、正方晶のぺロブスカイト構造を取っており、格子定数はa軸=0.3905nm、c軸=3912nmであった。BaTiO強誘電体膜は面内に歪みを持ち、面内格子定数が電極と同じa軸=0.3905nmとなっていた。BaTiO膜は膜厚方向には大きく伸び、面垂直方向格子定数はおよそc軸=0.419nmになっていた。こうして得られた膜の誘電特性を評価したところ、室温から400℃の温度範囲で強誘電性を示し、室温での残留分極は58μC/cmの値が得られ、良好な強誘電体薄膜キャパシタであることが分かった。このような強誘電体薄膜キャパシタはFRAM用等として有用である。
【0081】
一方、本発明との比較例として、下部電極のエピタキシャルSrRuO薄膜を直接(Ti,Al)Nバリア層上に成膜した。この場合は、成膜の段階から膨れ・剥がれが生じ、その後の工程を実施することができなかった。本実施例のSr(Ti0.5Nb0.180.32)O、層は、酸素に対する障壁層として働き、(Ti,Al)Nバリア層の酸化を防止したために、成膜を進めることができたことが分かる。
【0082】
実施例4
Si(100)基板の表面にRFマグネトロンスパッタ法により、Si(100)基板の表面に直接、酸素に対する障壁層としての膜厚20nmのSr(Ti0.5Nb0.180.32)O層を形成する。このSr(Ti0.5Nb0.180.32)O層は、酸化物ターゲット(SrTiO、SrNbO、及びSrVO)を用いて成膜を行った。この時の雰囲気としては、最初にAr雰囲気中で成膜を行った後、途中からAr:O =40:1の混合ガス雰囲気に切り換えて成膜を行った。
【0083】
次に、下から順に膜厚20nmのSrRuO下部電極、膜厚30nmのBaTiO強誘電体膜、膜厚20nmのSrRuO上部電極をエピタキシャル成長させてキャパシタ構造を作成した。これらの成膜時の基板温度は全て600℃とした。上部電極及び下部電極のSrRuOはSrRuOターゲットを用いて、誘電体膜のBaTiOはBaTiOターゲットを用いて、それぞれAr:O =40:1の混合ガス雰囲気中で成膜を行った。
【0084】
この時、下部電極及び上部電極のSrRuOは、正方晶のぺロブスカイト構造を取っており、格子定数はa軸=0.3905nm、c軸=3912nmであった。BaTiO強誘電体膜は面内に歪みを持ち、面内格子定数が電極と同じa軸=0.3905nmとなっていた。BaTiO膜は膜厚方向には大きく伸び、面垂直方向格子定数はおよそc軸=0.419nmになっていた。こうして得られた膜の誘電特性を評価したところ、室温から400℃の温度範囲で強誘電性を示し、室温での残留分極は58μC/cmの値が得られ、良好な強誘電体薄膜キャパシタであることが分かった。このような強誘電体薄膜キャパシタはFRAM用等として有用である。
【0085】
一方、本発明との比較例として、下部電極のエピタキシャルSrRuO薄膜を直接Si(100)基板の表面に成膜した。この場合は、成膜の段階から膨れ・剥がれが生じ、その後の工程を実施することができなかった。本実施例のSr(Ti0.5Nb0.180.32)O、層は、酸素に対する障壁層として働き、Si(100)基板表面の酸化を防止したために、成膜を進めることができたことが分かる。
【0086】
実施例5
上記実施例1乃至4では、(BaSrCa)(TiNb)O(ここで、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜が用いられているが、この導電性酸化物膜にさらに金属元素を少量添加した導電性酸化物膜を用いることも可能である。
【0087】
即ち、(BaSrCa)(TiNb)O(ここで、MはZr、Hf、Ta、Mo、Cr、Tc、Mn、Zn、W、Re、Os,Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Irから選ばれる少なくとも一つの元素であり、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z+s=1、0.2≦x+s≦0.75、y≧0.05、z≧0.05、0.01≦s≦0.1である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜を下部電極及び障壁導電層の少なくとも一方に対して用いることが可能である。
【0088】
本実施例では、かかる導電性酸化物膜を下部電極及び上部電極に対して適用したキャパシタについて説明する。
【0089】
まず、Si(100)基板の表面にRFマグネトロンスパッタ法により、下から順に膜厚20nmの(Ti0.9Al0.1)Nバリア層、膜厚20nmの(BaSrCa)(TiNb)O下部電極、膜厚30nmのBaTiO強誘電体膜、膜厚20nmの(BaSrCa)(TiNb)O上部電極をエピタキシャル成長させてキャパシタ構造を作成した。
【0090】
ここで、下部電極及び上部電極の(BaSrCa)(TiNb)Oの組成は以下の通りとした。
【0091】
【表6】
Figure 0003625417
【0092】
【表7】
Figure 0003625417
【0093】
【表8】
Figure 0003625417
【0094】
成膜時の基板温度は全て600℃とした。(Ti,Al)Nバリア層は、TiN及びAlN、若しくは(Ti,Al)Nといった窒化物ターゲットを用いてAr雰囲気中で成膜を行った。上部電極及び下部電極の(BaSrCa)(TiNb)Oは酸化物ターゲット(SrTiO、SrNbO、SrVO、及びSrCrO)を用いて、誘電体膜のBaTiOはBaTiOターゲットを用いて、それぞれAr:O =40:1の混合ガス雰囲気中で成膜を行った。
【0095】
表7に示すように、x=0.15、s=0.05の時、y=0.05、z=0.75、及びy=0.10、z=0.70、及びy=0.30、z=0.50、及びy=0.75、z=0.05の場合に、導電性が優れ面内均一性の良い下部電極及び上部電極を形成できることがわかる。
【0096】
この場合の(BaSrCa)(TiNb)Oは、ほぼ立方晶のぺロブスカイト構造を取っており、格子定数はほぼa軸=c軸=0.3857〜0.3983nmであった。BaTiO強誘電体膜は面内に歪みを持ち、面内格子定数がほぼ電極と同じa軸=0.3857〜0.3983nmとなっていた。BaTiO膜は、y=0.05、z=0.75、及びy=0.10、z=0.70、及びy=0.30、z=0.50の場合、膜厚方向には大きく伸び、面垂直方向格子定数はおよそc軸=0.415nm〜0.420nmになっていた。こうして得られた膜の誘電特性を評価したところ、表7に示すように室温から400℃の温度範囲で良好な強誘電性を示し、良好な強誘電体薄膜キャパシタであることが分かった。このような強誘電体薄膜キャパシタはFRAM用等として有用である。
【0097】
なお、y=0.75、z=0.05の場合には、形成された膜は常誘電性を示し、その誘電率は室温において1000を越えており、高い電荷蓄積能力を有していることが分かった。また、リーク電流も−2.5V〜+2.5Vで1×10−8A/cm以下と極めて低い値を示す良好なDRAM用薄膜キャパシタであることが分かった。
【0098】
また、上述した方法で下部電極までを作成したものを取り出し、酸素0.06Pa、600℃にてアニールを行った。上記の如く良好な特性の得られたキャパシタ構造を使った場合では膨れ・剥がれが見られなかった。
【0099】
一方、本発明との比較例として、表7のy=0、z=0.80及びy=0.80、z=0の場合、並びに表6及び表8の場合は、良好な膜を形成することができなかった。これは以下の理由のためと思われる。
【0100】
即ち、表6の場合は、(BaSrCa)(TiNb)O中のTiの割合が0.15と0.20よりも少ないので、SrNbOやSrVOの酸化物がより高次の酸化物(SrNb及びSr等)へと酸化されやすく、かかる酸化を抑制する働きを有するCrも含有されていないため、その酸化の進行を防止することが困難である。したがって、この酸化による下部電極膜の剥がれ、これに伴う導電性劣化が著しい。
【0101】
また、表7の場合は、SrNbO又はSrVOがそれぞれ5%よりも少なくなる(y<0.05、z<0.05)と、異なる酸化物が相互に混ざり合いにくくなり面内均一性が悪くなる。また、SrNbO及びSrVOのうち片方の酸化物の量が過剰となる結果、かかる酸化物が更に酸化しやすくなり、より高次の上記酸化物が生成されるので、電極の剥がれ等が生ずるようになり導電性が著しく劣化してしまう。
【0102】
さらに、表8の場合は、Crの割合が0.10を越えており、このため下地の(Ti0.9Al0.1)Nバリア層の酸化を抑制することが困難となり、このため膜剥がれが生じて導電性劣化も著しくなる。なお、SrNbO又はSrVOがそれぞれ5%よりも少なくなる(y<0.05、z<0.05)と、上述した問題も合わせて生ずるようになる。
【0103】
以上のように、(BaSrCa)(TiNb)Oにおける元素MとしてCrを用いたが、MとしてはZr、Hf、Ta、Mo、Cr、Tc、Mn、Zn、W、Re、Os,Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Irから選ばれる少なくとも一つの元素を用いることが可能である。かかる元素Mは、少量であればその耐酸化性を向上することができ、またSTOに比べれば比抵抗が小さいので導電性を改善することが可能である。元素Mが多くなると、相対的に(BaSrCa)(TiNb)Oの量は少なくなり、下地材料の酸化等による電極の剥がれ等が生じたり、導電性の劣化が生じてしまう。かかる理由より、Mの割合sの範囲は0.01≦s≦0.1とすることが望ましい。
【0104】
なお、本発明は上記した実施例に限定されることはない。例えば、本発明は、上部電極及び下部電極の両方、又は下部電極のみに適用することが可能であり、下地のシリコン、TiN、又はTiNとAN(ここで、AはAl、V、Mo、Nb、及びTaから選ばれる少なくとも一つの元素)との固溶体の酸化を防止しながら安定して成膜を行うことができ、性能の優れたキャパシタを構成することができる。
【0105】
さらにまた、FRAM、DRAM以外の半導体装置に対しても本発明を適用することができ、例えば、EEPROMのコントロールゲートとフローティングゲートとの間に形成される絶縁膜にも適用可能であり、これによりキャパシタ容量の増加、ひいてはコントロールゲートの制御性の向上を図ることが可能である。
【0106】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
【0107】
【発明の効果】
本発明によれば、耐酸化性・耐還元性に優れ、十分な導電性を有する導電性酸化物により、下地の酸化を防止して膜剥がれ・膨れを抑制することができ、良好な強誘電特性、又は高誘電率等を有するキャパシタを提供することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるキャパシタの一実施形態を示す断面図。
【図2】ペロブスカイト型構造の酸化物の格子定数と安定性との関係を示す特性図。
【図3】STOのBサイトの12.5%をNbによって置換した場合のバンド構造を示す特性図。
【図4】STOのBサイトの12.5%をRuによって置換した場合のバンド構造を示す特性図。
【図5】本発明によるキャパシタの導電性酸化物膜のSrTiO、SrNbO、SrVOの割合を示す特性図。
【図6】本発明によるキャパシタを用いた半導体記憶装置の構成を示す断面図。
【符号の説明】
11…シリコン(Si)基板
12…バリア層
13…第1の電極層(下部電極)
14…誘電体膜
15…第2の電極層(上部電極)
16…薄膜キャパシタ
21…AlNの酸化が起こるエネルギーを示す線
22…TiNの酸化が起こるエネルギーを示す線
31…Nbの4d−t2g状態
32…Tiの3d−t2g状態
33…Ruの4d−t2g状態
34…Tiの3d−t2g状態
41…第1導電型半導体基板
42…素子間分離酸化膜
43…ゲート酸化膜
44…ワード線(ゲート)
45、47…層間絶縁膜
46…第2導電型不純物拡散層(ソース・ドレイン)
48…ビット線
49…平坦化用絶縁膜
50…研磨停止層
51…単結晶シリコンストレージノード
52…エピタキシャルバリア金属層
53…エピタキシャル下部電極
54…エピタキシャル誘電体膜
55…上部電極

Claims (11)

  1. 半導体基板上に順に積層された第1の電極、ペロブスカイト型構造の誘電体膜、及び第2の電極を具備するキャパシタであって、前記第1の電極が、(BauSrvCaw)(TixNbyz)O3(ここで、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜からなることを特徴とするキャパシタ。
  2. 半導体基板上に順に積層された第1の電極、ペロブスカイト型構造の誘電体膜、及び第2の電極を具備するキャパシタであって、前記第1の電極が、(BauSrvCaw)(TixNbyzs)O3(ここで、MはZr、Hf、Ta、Mo、Cr、Tc、Mn、Zn、W、Re、Os,Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Irから選ばれる少なくとも一つの元素であり、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z+s=1、0.2≦x+s≦0.75、y≧0.05、z≧0.05、0.01≦s≦0.1である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜からなることを特徴とするキャパシタ。
  3. 前記第1の電極は前記半導体基板上にエピタキシャル成長して設けられ、前記ペロブスカイト型構造の誘電体膜は前記第1の電極上にエピタキシャル成長して設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載のキャパシタ。
  4. 半導体基板上に順に積層された障壁導電層、第1の電極、ペロブスカイト型構造の誘電体膜、及び第2の電極を具備するキャパシタであって、前記第1の電極及び前記障壁導電層の少なくとも一つが、(BauSrvCaw)(TixNbyz)O3(ここで、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z=1、0.2≦x≦0.75、y≧0.05、z≧0.05である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜からなることを特徴とするキャパシタ。
  5. 半導体基板上に順に積層された障壁導電層、第1の電極、ペロブスカイト型構造の誘電体膜、及び第2の電極を具備するキャパシタであって、前記第1の電極及び前記障壁導電層の少なくとも一つが、(BauSrvCaw)(TixNbyzs)O3(ここで、MはZr、Hf、Ta、Mo、Cr、Tc、Mn、Zn、W、Re、Os,Fe、Co、Ni、Cu、Ru、Rh、Pd、Ag、Irから選ばれる少なくとも一つの元素であり、u+v+w=1、u≧0、v≧0、w≧0であり、かつx+y+z+s=1、0.2≦x+s≦0.75、y≧0.05、z≧0.05、0.01≦s≦0.1である。)で表されるペロブスカイト型構造の導電性酸化物膜からなることを特徴とするキャパシタ。
  6. 前記障壁導電層は前記半導体基板上にエピタキシャル成長して設けられ、前記第1の電極は前記障壁導電層上にエピタキシャル成長して設けられ、前記ペロブスカイト型構造の誘電体膜は前記第1の電極上にエピタキシャル成長して設けられていることを特徴とする請求項4又は5記載のキャパシタ。
  7. 前記障壁導電層は、TiN若しくはTiNとAN(ここで、AはAl、V、Mo、Nb、及びTaから選ばれる少なくとも一つの元素)との固溶体からなることを特徴とする請求項4乃至6のいずれかに記載のキャパシタ。
  8. 前記第2の電極は前記誘電体膜上にエピタキシャル成長して積層されていることを特徴とする請求項3又は6記載のキャパシタ。
  9. 前記VとNbの比率は、1≦V/Nb≦3であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のキャパシタ。
  10. 前記ペロブスカイト型構造の誘電体膜は、ABO3(ここで、AはBa、Sr、及びCaから選ばれる少なくとも一つの元素を含み、BはTi、Zr、Hf、Snから選ばれる少なくとも一つの元素を含む。)で表される誘電体膜であることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載のキャパシタ。
  11. 請求項1乃至10のいずれかに記載のキャパシタと、このキャパシタに接続されたスイッチングトランジスタとを含むことを特徴とする半導体装置。
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