JPH1024204A - 水槽用ろ過体及び水槽用ろ過装置 - Google Patents

水槽用ろ過体及び水槽用ろ過装置

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JPH1024204A
JPH1024204A JP8338926A JP33892696A JPH1024204A JP H1024204 A JPH1024204 A JP H1024204A JP 8338926 A JP8338926 A JP 8338926A JP 33892696 A JP33892696 A JP 33892696A JP H1024204 A JPH1024204 A JP H1024204A
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water
plate
water tank
filter medium
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JP8338926A
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Hiroshi Yamada
洋 山田
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GUTSUPII KK
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    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 水槽用ろ過体及び水槽用ろ過装置において、
底面式ろ過装置の利点を保持しつつ、清掃や交換の容易
性を高めることのできる構造を実現する。 【解決手段】 ろ過装置20は、水槽10の底面12上
に設置された板状ろ過体21と、この板状ろ過体21の
隅部に挿入されたエアリフトパイプ23と、エアリフト
パイプ23の上部から内部へ挿通された給気管24と、
給気管24に接続されたエアポンプ25とから構成され
る。板状ろ過体21の裏面には流通溝21aが形成さ
れ、板状ろ過体21と底面12との間に間隙を設け、板
状ろ過体21を通過した水がエアリフトパイプ23の下
端に開口した給水口23aに流通するように構成されて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は水槽用ろ過体及び水
槽用ろ過装置に係り、特に、鑑賞魚用水槽、鑑賞水草用
水槽に用いる場合に好適なろ過体及びろ過装置の構成に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、鑑賞魚や鑑賞水草を飼育するため
の鑑賞用水槽には、水槽内の水質を保持するためのろ過
装置が取り付けられている。このろ過装置は、通常、発
泡ポリウレタン等からなる浄化フィルタ(以下、単に
「ろ過体」という。)に水を通過させることにより水中
の不要な固形分を除去するとともに、このろ過体に付
着、生息する微生物によって、水質の悪化を来す化学成
分を分解除去するように構成されている。
【0003】これらのろ過装置には、ろ過体を水槽の内
部に設置する水中式ろ過装置と、ろ過体を水槽の上部に
設置する上部設置式ろ過装置と、ろ過体を水槽外に設置
する外部設置式ろ過装置とがある。これらの中で、水中
式ろ過装置においては、水槽内にろ過体を設置するため
に水槽内のスペースを必要とするとともにろ過体の清掃
や交換が困難であるという問題点がある一方で、水槽外
の設置スペースが不要であるとともに水槽外に水の漏れ
出る恐れが少ないという利点がある。
【0004】水中式ろ過装置において省スペースを図る
ために、水槽底面に細孔を多数形成した枠体を設置し、
この枠体の上に砂、細かなセラミック粒子、砕いた小石
等(以下、単に「底砂」という。)を敷き詰めるととも
に、枠体の裏側に連通したエアリフトパイプを取り付
け、このエアリフトパイプの内部にエアポンプの給気管
を導入して、エアリフトパイプの下部にて吹き出させる
ように構成した底面式ろ過装置が用いられる場合があ
る。
【0005】この底面式ろ過装置では、導入された空気
がエアリフトパイプの下部から上部へと水を伴って上昇
していくため、水槽の水は底砂を通過して枠体の裏面側
に移動し、さらにエアリフトパイプによって水槽上部に
運ばれるように循環し、水槽内の水は底砂によって浄化
されるようになっている。この底面式ろ過装置は安価で
あり、しかも、水槽の底面部に設置することからろ過面
積を大きくとることができるので、ろ過能力が高いとい
う利点がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記底面式
ろ過装置においては、底砂及び枠体を清掃しようとする
と、底砂を水槽内から掻き出す必要があるが、底砂を掻
き出す際には底砂に捕捉されていた捕捉物が水槽内に分
散し、浄化されていた水槽内の水を汚染してしまう。し
たがって、一般には、先に水槽内の水を全て流出させ、
鑑賞魚等を別の水槽等に移した後に底砂及び枠体を取り
出して洗浄する必要があり、清掃作業に手間がかかると
いう問題点がある。
【0007】また、底面式ろ過装置以外の水槽用ろ過装
置に用いられているろ過体は、一般に発泡ポリウレタン
等からなるスポンジ状のものであり、ろ過体の内部に水
を通過させることによって水槽内の水の浄化を行うもの
である。この場合、水はろ過体全体を通過するため、比
較的清浄なろ過体の内部には好気性バクテリアが繁殖
し、有機物の分解が行われる。この好気性バクテリアに
は窒素化合物の分解能力はないため、水槽内の窒素化合
物が増加し、鑑賞魚等の生息環境が悪化するために、水
替えが必要になるという問題点がある。
【0008】一方、ろ過体を使用し続けていくと、ろ過
体の通水性が低下するため、好気性バクテリアが減少し
て、代わりに嫌気性バクテリアが繁殖する。この嫌気性
バクテリアは水中の窒素化合物を分解することができる
ため、水槽内の窒素化合物を低減することができるが、
ろ過体の通水性自体が低下しているため、その効果は少
なく、また、ろ過体の浄化能力そのものも低下する。し
かも、好気性バクテリアが減少することによって有機物
の分解能力は低下するため、有害な有機物が増加するこ
とによって鑑賞魚等の生息環境が悪化する。
【0009】そこで、本発明の課題は、上記底面式ろ過
装置の問題点を解決することによって、ろ過能力が高い
とともに、そのメンテナンス性も改善された新規なろ過
体及びろ過装置を実現することにある。また、ろ過体の
構造そのものを改善することによって、ろ過能力及び浄
化性能を向上させることにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明が講じた手段は、水槽の内壁面に沿って配置で
きるように全体として板状に形成され、少なくとも裏面
上にその板面方向に相互に連通するように形成された凹
部を備えていることを特徴とする水槽用ろ過体である。
【0011】このろ過体によれば、裏面を水槽の内壁面
に沿って配置すると、裏面上に形成された凹部によって
ろ過体と内壁面との間に間隙が形成され、しかも凹部は
板面方向に相互に連通するように形成されているため、
凹部の一部から排水することによって板面全体が有効な
ろ過面となるため、効率的なろ過作用を得ることができ
るとともに、一体のろ過体によって構成されているた
め、清掃や交換が容易である。
【0012】また、水槽の内壁面に沿って配置できるよ
うに全体として板状に形成され、それぞれ板状に形成さ
れた粗目の第1のろ過材と細目の第2のろ過材とを重ね
あわせた構造を有することを特徴とする水槽用ろ過体で
ある。
【0013】このろ過体によれば、第1のろ過材を内壁
面に向けるようにして配置することによって、粗目の第
1のろ過材によって、第2のろ過材と内壁面との間に間
隙を設けることができるので、上記と同様の作用を得る
ことができる。
【0014】さらに、水槽の内壁面に沿って配置できる
ように全体として板状に形成され、その板面方向に連通
した排水空間を内部に有し、前記排水空間は、外面上に
開口した排水口を備えていることを特徴とする水槽用ろ
過体である。
【0015】このろ過体によれば、内壁面に沿って配置
することによって、排水空間が上記の間隙と同様の機能
を果たすため、同様の作用を得ることができるととも
に、排水空間よりも表面側のろ過材部分には好気性バク
テリアが生息しやすく、排水空間よりも裏面側(内壁面
の側)のろ過材部分には嫌気性バクテリアが生息しやす
いため、好気性バクテリアによる有機物の分解作用と、
嫌気性バクテリアによる窒素化合物の分解作用とを共に
実現することが可能であるため、水質の保持性能を高め
ることができる。
【0016】これらの場合において、前記水槽用ろ過体
は、その板面方向に分割された複数のろ材片によって構
成されていることが好ましい。この手段によれば、ろ材
片毎に交換や清掃ができるためにメンテナンスが容易に
なるとともに、ろ過体の目詰まりの程度に応じて部分的
に適宜の数のろ材片を清掃又は交換することも可能であ
る。
【0017】なお、前記ろ材片の分割面には、小開口を
多数備えた枠体を装着することができる。このようにす
れば、一部のろ材片を水中で取り外しても、取り外した
ろ材片及び残ったろ材片の分割面が枠体によって被覆さ
れているため、鑑賞魚がろ材片と内壁面との間に迷い込
んだり、ろ材片の内部に付着した塵埃等が水中に撒き散
らされることを防止できる。この場合にはさらに、前記
複数のろ材片上を被覆するろ過シートを設けることもで
きる。このようにすれば、複数のろ材片をろ過シートに
よって被覆することができるので、ろ材片の間をろ過さ
れない水が通過することを防止できる。
【0018】次に、上記ろ過体を用いるろ過装置として
は、水槽の内壁面に沿って、前記内壁面との間に間隙を
有するように配置され、表面から前記間隙へ向けて水槽
内の水を通過させることにより浄化するように構成され
た板状ろ過体と、前記間隙に開口し、前記間隙から水を
排水するように構成された排水路とを有するものであ
る。
【0019】ここで、前記板状ろ過体は、前記内壁面に
対向する表面に、前記内壁面の面方向に相互に連通した
凹部を備えており、前記間隙は、前記板状ろ過体の前記
凹部によって構成されている場合がある。
【0020】また、前記板状ろ過体と前記内壁面との間
にスペーサを配置している場合がある。
【0021】さらに、水槽の内壁面に沿って配置され、
前記内壁面に対向する裏面側に粗目の第1のろ過材を備
えるとともに、前記第1のろ過材よりも表面側に細目の
第2のろ過材を備え、表面側から裏面側へ向けて水槽内
の水を通過させることにより浄化するように構成された
板状ろ過体と、前記第2のろ過材に対して開口し、当該
開口から水を排水するように構成された排水路とを有す
るものである。
【0022】
【発明の実施の形態】次に、添付図面を参照して本発明
に係る水槽用ろ過装置の実施形態について説明する。図
1は第1の実施形態の全体構成を示すものである。この
第1の実施形態においては、4つの側壁11と底板12
とを備え、水13を収容した水槽10に対しろ過装置2
0が取り付けられている。
【0023】このろ過装置20は、水槽10の底面12
に合致する形状に形成され、発泡ウレタンから成る板状
ろ過体21と、この板状ろ過体21の隅部に導入された
上下方向に伸びるエアリフトパイプ23と、このエアリ
フトパイプ23の内部に上下に挿通された給気管24
と、給気管24に接続されたエアポンプ25とから構成
されている。板状ろ過体21の材質としては、水中にあ
って浄化フィルタとしての機能を有するものであれば、
いかなる材質でもよく、また、浄化フィルタ自体と、こ
の浄化フィルタを収容する枠体とから構成されるもので
あってもよい。
【0024】板状ろ過体21は、ほぼ平坦な表面を備
え、水槽10の底板12に接触する裏面に波状に形成さ
れた流通溝21aを備えている。この流通溝21aは、
板状ろ過体21と底板12との間に間隙を構成するため
のものであり、後述するように板状ろ過体21を通過し
た水はその間隙に入り、間隙を伝わってエアリフトパイ
プへと導かれる。
【0025】流通溝の形状としては種々の形状で良く、
結果として板状ろ過体と底板との間に間隙が形成され、
この間隙がエアリフトパイプの開口部に連通するような
構造であればよい。したがって、板状ろ過体の一面に相
互に連通した凹部が形成されていればよいこととなる。
本実施形態における流通溝21aは、板状ろ過体21の
裏面の全体に形成されることによって、板状ろ過体21
の裏面が水槽10の底板12に多数の点でほぼ点接触す
るように構成され、板状ろ過体21と水槽10の底板1
2との間に、平面方向に水が自由に流通できるだけの間
隙を設けるようになっている。
【0026】板状ろ過体21の隅部には、上下に貫通し
た排水孔21bが形成されている。この排水孔21bに
はエアリフトパイプ23が挿入される。このエアリフト
パイプ23の下端部には、上記排水孔21bに嵌合し、
上記板状ろ過体21と底板12との間に設けられた間隙
に開口した吸水口23aが設けられている。エアリフト
パイプ23の上端には、水槽10に収容された水13の
水面とほぼ同等の位置に、水平方向に屈曲した屈曲部2
3bが形成され、この屈曲部23bの先端に放水口23
cが形成されている。
【0027】エアリフトパイプ23の屈曲部23bから
は給気管24が導入され、この給気管24はエアリフト
パイプ23の内部を下方に伸びている。給気管24の先
端部には、エアリフトパイプ23の下端の吸水口23a
の近くで開口した放出口24aが設けられている。
【0028】上記実施形態では、エアポンプ25を稼働
させることにより給気管24の放出口24aから空気が
放出され、細かな泡となってエアリフトパイプ23の内
部を上昇する。エアリフトパイプ23の内部に存在する
水は泡とともに上昇し、上部の放水口23cから放水さ
れる。このため、エアリフトパイプ23の下端部に設け
られた吸水口23aからは水が吸い上げられる。
【0029】エアリフトパイプ23の吸水口23aから
水が吸い上げられ、放水口23cから放水されることに
よって、水槽10の内部の水は、板状ろ過体21を通過
して流通溝21a内に一旦導入され、ここから吸水口2
3aを介してエアリフトパイプ23の内部を上昇し、放
水口23cから放水されて水槽10内に戻るというよう
に循環する。
【0030】本実施形態においては、底板12に板状ろ
過体21を設置するだけで水槽内の水をろ過することが
でき、しかも、板状ろ過体21のろ過面積を大きくとる
ことができるので、効率良くろ過することができる。こ
の場合、浄化フィルタとしての底砂を必要としないた
め、設置や取り出しが容易であり、水槽10の内部の水
をそのままにした状態で板状ろ過体21を交換しても水
槽10の内部が大きく汚染されることもなく、容易に清
掃、交換作業を行うことができる。
【0031】板状ろ過体21の裏面に形成された流通溝
21aは、板状ろ過体21と底板12とが多数点にて点
接触するように形成されているので、底板12の平面方
向に水が流通し易いとともに、板状ろ過体21自体を確
実に底板12上において間隙を確保した状態で設置可能
に構成されている。
【0032】次に、図2を参照して本発明に係る第2実
施形態について説明する。この実施形態のろ過装置30
においては、水槽10の側壁11の内面に沿って板状ろ
過体31が設置され、この板状ろ過体31の裏面に縦横
3本ずつの溝を互いに交差させて形成した流通溝31a
が設けられている。
【0033】板状ろ過体31の隅部には上下方向に伸び
るエアリフトパイプ32が埋設されている。このエアリ
フトパイプ32の下端は流通溝31a内に開口した吸水
口32aとなっており、また、エアリフトパイプ32の
上端には、水13の水面下にて水平方向に屈曲した屈曲
部32bが形成され、この屈曲部32bの先端には放水
口32cが形成されている。
【0034】エアリフトパイプ32の屈曲部32bには
エアポンプ35に接続された給気管34が導入され、こ
の給気管34はエアリフトパイプ32の下端近くまで伸
び、その先端に放出口34aを備えている。この実施形
態においても、第1実施形態と同様に、エアポンプ35
の稼働によって、水槽10内の水13が板状ろ過体31
を通過し、流通溝31aに入り、吸水口32aからエア
リフトパイプ32を上昇して放水口32cから水槽10
内に戻るという経路で水が循環する。
【0035】この実施形態では、水槽10の側壁11に
沿って板状ろ過体31が配置されているので、板状ろ過
体31の清掃、交換時においても水槽10内の魚や水草
その他の設置物が邪魔になることなく、さらに容易に板
状ろ過体31を水中から取り出すことができる。
【0036】上記各実施形態では、板状ろ過体の裏面に
流通溝を形成して、複雑な構造を用いることなく、板状
ろ過体を水槽の内面に接触させるだけで構成されるよう
になっているため、簡易に設置できるとともに清掃や交
換が容易になっているが、板状ろ過体と水槽の内壁面と
の間に結果的に間隙ができるようにすればよく、例え
ば、板状ろ過体の裏面側に一体の凹部を設けてもよく、
また、板状ろ過体に枠を設けて、枠と板状ろ過体の裏面
との間に間隔を設けてもよい。
【0037】図3は第3の実施形態におけるろ過装置の
主要構造を示すものである。この実施形態では板状ろ過
体41を取付枠50に装着し、この取付枠50を水槽の
側壁に固定するように構成した構造を示すものである。
板状ろ過体41には、上記実施形態と同様に流通溝41
aが形成されるとともに、内部に上下方向に伸びるパイ
プ挿通孔41bが形成され、このパイプ挿通孔41bは
上部において給気管を挿通するための小径の管挿通孔4
1cが形成されている。
【0038】パイプ挿通孔41bには上述の実施形態と
同様のエアリフトパイプ42が挿通され、このエアリフ
トパイプ42は下端に吸水口42a、上部に屈曲部42
b、屈曲部42bの先端に放水口42cを備えている。
【0039】この板状ろ過体41は、取付枠50の箱状
の保持体51の内部空間51aに丁度嵌まり込むように
構成されている。保持体51の外側には4か所に突出軸
52が設けられ、この突出軸52の先端に吸着盤53が
取り付けられている。この吸着盤53は水槽10の内壁
に吸着して固定されるようになっている。
【0040】ここで、板状ろ過体41に流通溝41aを
形成する代わりに、板状ろ過体41と保持体51の底板
との間に間隙が存在するように、板状ろ過体41を取付
枠50に装着しても、上述の実施形態と同様の効果を奏
する。なお、取付枠を用いることなく、板状ろ過体41
に直接吸着盤53等の取付部材を装着して水槽の内壁面
に固定できるように構成してもよい。
【0041】図4は第4の実施形態の板状ろ過体60の
構造を示すものである。この板状ろ過体60は、裏面上
に凹凸形状の流通溝61aを備えた複数のろ材片61を
縦横に敷き詰めることによって構成されたものであり、
板状ろ過体60の隅部に相当する位置には、エアリフト
パイプを挿入できる排水孔62bを備えたろ材片62が
配置されている。
【0042】この板状ろ過体60によれば、水槽内に設
置する際にはろ材片61,62毎に設置できるので、設
置作業が容易になるとともに、一旦水槽内に設置して
も、ろ材片毎に清掃や交換ができ、メンテナンスが容易
になるという効果を奏する。この場合、それぞれのろ材
片61,62に形成された流通溝61a,62aは、隣
接するろ材片の流通溝に対して連通するように形成され
ていることが、板状ろ過体60を全面的に用いてろ過す
る上で好ましい。
【0043】図4には、板状ろ過体60のろ材片61の
表面上に切り込み61bを形成し、この切り込み61b
に水草64等を挿入固定した場合を示している。このよ
うに、板状ろ過体60の表面には水槽内の環境を整える
ための種々の様相を設けることができ、例えば岩、流木
等を適宜取り付けることも可能であり、さらに、板状ろ
過体60の表面そのものに、底砂や岩、流木が存在する
かのような凹凸形状や色彩を作り込んでもよい。なお、
各ろ材片61,62は、板状ろ過体60として水槽の内
壁に接触させた場合に、やや圧縮状態で敷き詰められる
ように構成することが、ろ材片の間の隙間の発生を防止
するとともに内壁面への保持力を得るうえで、より好ま
しい。
【0044】図5には、上記ろ材片61の周面の裏面側
に、周面を取り巻くように枠状に形成された嵌合枠65
を取り付けるようにした構造を示す。この嵌合枠65
は、ろ材片61の裏面側に形成された流通溝61aによ
って形成された間隙が周面に開口している部分を完全に
覆うように構成されており、嵌合枠65の板面にはそれ
ぞれ多数の細孔65aが形成されている。
【0045】この嵌合枠をろ材片61に取り付けて、図
4に示すように水槽の壁面に敷き詰めることにより、い
ずれのろ材片61を取り出しても、鑑賞魚等が流通溝6
1aによって形成された間隙に入り込むことが無くなる
とともに、ろ材片61に補足された塵埃がろ材片の周面
から水中に漏れ出すことが抑制される。
【0046】図6は別のろ過装置の構成を示すものであ
る。上記実施形態と同様の分割された板状ろ過体60の
表面上に、同様の材質で形成された薄いろ材シート66
を配置している。このろ材シート66は板状ろ過体66
の上を全面的に被覆するように構成されており、軸孔6
2bに対応する開口66aが形成されている。
【0047】この構成によれば、板状ろ過体60を複数
のろ材片61,62に分割して形成しているため、各分
割片の間に隙間が発生する場合もあるが、このような隙
間が発生しても上に被覆したろ材シート66によってカ
バーされるため、水槽内の水が隙間を通って直接間隙に
入り込むことを防止でき、支障なくろ過作用を得ること
ができる。
【0048】図7は、上記各実施形態に用いられた板状
ろ過体の異なる構成例を示す概略説明図である。図7
(a)に示す板状ろ過体71は、水槽内側に向いた表面
側に細目(目の細かい)ろ過材71aを備え、水槽内壁
面に対向する裏面側に粗目(目の粗い)ろ過材71bを
備えている。ろ過材71aとろ過材71bとは、相互に
接着剤等によって貼着されている。ただし、ろ過材71
aとろ過材71bとを単に重ね合わせるだけでもよく、
或いは、凹凸形状を設けて相互に嵌合させることによっ
て両者を保持させていてもよい。なお、ろ過材71aの
表面上にはさらに別のろ過材を重ねてもよい。
【0049】図7(a)に示す構成例においては、水槽
内の水はろ過材71aによって実質的にろ過される。ろ
過材71bは、ろ過材71aを通過した水が、給気管7
6の挿入されたエアリフトパイプ75によって排水され
るように、ろ過体71の板面方向(図示の例では水平方
向)の通水性を確保する働きを有する。ろ過材71b
は、上記各実施形態と同様にろ過材71aと底板77と
の間に間隙を設けるためのものであって、ろ過材71a
を支持できるだけの剛性を備えてさえいれば、なるべく
目が粗く、通水性の良いものが好ましい。
【0050】図7(b)に示す構成例においては、ろ過
体72は、板状のろ過材72aと、このろ過材72aと
底板77との間に介挿されたスペーサ72bとから構成
されている。スペーサ72bは、例えばガラスビーズ等
の球状のもので形成され、ろ過材72aと底板77との
間に間隙を形成する。スペーサ72bを小さなろ過材と
しても良い。
【0051】図7(c)に示す構成例においては、ろ過
体73は、板状のろ過材73aと、このろ過体73aと
底板77との間に介挿された繊維材73bとから構成さ
れている。繊維材73bは、天然繊維や化学繊維等の繊
維質を粗く編んだり、接着したり、或いはランダムに押
し固めたりしたものである。この繊維材73bを用いる
ことによって、上記と同様に、ろ過材73aと底板77
との間に間隙が形成される。
【0052】図8には、さらに異なる実施形態の概略構
成を示す概略縦断面図である。この実施形態におけるろ
過体74は、上記と同様の、例えば発泡ポリウレタンに
て板状に形成されている。このろ過体74の内部には、
その板面方向に平行に広がるように形成された空隙部7
4aが設けられている。この空隙部74aは、図示左側
の端面に開口部74bを備えている。この開口部74b
は、エアリフトパイプ75の下端部に開口している。
【0053】この実施形態では、水槽内の水は、ろ過体
74における空隙部74aの上方にある上部74cを通
過することにより浄化され、空隙部74aから開口部7
4bを介してエアリフトパイプ75に排水され、エアリ
フトパイプ75内を上昇して放水口75aから水槽内へ
と戻るようになっている。したがって、ろ過体74のう
ち、上部74cでは水が常に通過しているのに対し、空
隙部74aの下方にある下部74dではあまり水が通過
しなくなる。
【0054】上記ろ過体74のうち、上部74cにおい
ては、常に水が通過していることによって酸素の供給も
充分であることから好気性バクテリアが繁殖し、通過す
る水に含まれる有機物を分解する作用を果たす。一方、
下部74dにおいては、水の流通量が少ないことから、
酸素の供給がほとんど行われず、嫌気性バクテリアが繁
殖し、空隙部74aを通過する水に含まれる窒素化合物
を分解して窒素ガスを発生する。この窒素ガスはエアリ
フトパイプ75を水とともに通って外部へと排出され
る。
【0055】ろ過体74の下部74dの水の流通は非常
に少ないが、空隙部74aを流通する水流に引きずられ
ることによって、下部74d内の水もある程度動いてい
るため、この動きによって循環水流との間の窒素酸化物
の交換が行われ得る。また、仮に水槽底面を加熱装置等
によって加熱すると、下部74d内の上面部と下面部と
の間に温度差が発生するため、下部74dにおいてもゆ
っくりとではあるが水の循環が発生する。この循環によ
って、空隙部74a内を流れる水から窒素化合物が徐々
に除去されていく。
【0056】本実施形態では、ろ過体74は、内部に空
隙部74aを備えた形状に一体成形されたものである
が、相互に間隙を持って対向するように2枚の板状ろ過
材を取り付けても良い。なお、上記空隙部74aは、ろ
過体74の板面方向に広がるように形成されていなくて
も、例えば、上記図1や図2に示す凹部の平面形状と同
様の選択的な平面形状を備えたもの、すなわち、複数の
空間が板面方向に互いに連通した構造のものでもよい。
【0057】本実施形態では、ろ過体74の上部74c
においては好気性バクテリアによって有機物が分解され
るとともに、下部74dにおいては嫌気性バクテリアに
よって窒素化合物が分解されるため、水槽内の水質を長
期間維持することができ、水替えの周期を長くすること
ができる。
【0058】上記各実施形態では、水槽内に設けられた
エアリフトパイプにより水を引き上げるようにしている
が、このような構造による水流の形成方法に限らず、循
環ポンプを用いて水流を発生するなど、種々の方法によ
り水流を発生させて水のろ過を行うようにしてもよい。
【0059】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、板
状のろ過体の板面全体が有効なろ過面となるため、効率
的なろ過作用を得ることができるとともに、板状のろ過
体は設置スペースを多くとることもなく、安価に製造で
き、しかも容易に交換、清掃できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る水槽用ろ過装置の第1の実施形態
を示す概略斜視図である。
【図2】本発明に係る水槽用ろ過装置の第2の実施形態
を示す概略斜視図である。
【図3】本発明に係る水槽用ろ過装置の第3の実施形態
のろ過体構造を示す概略斜視図である。
【図4】本発明に係る水槽用ろ過装置の第4の実施形態
のろ過体構造を示す概略斜視図である。
【図5】第4の実施形態のろ材片の周面に嵌合枠を取付
けた構造を示す分解斜視図である。
【図6】第4の実施形態の板状ろ過体の表面上にろ材シ
ートを配置した構造を示す分解斜視図である。
【図7】板状ろ過体の異なる構成例を示す概略構成図
(a)〜(c)である。
【図8】板状ろ過体のさらに別の構成例を示す概略構成
図である。
【符号の説明】
10 水槽 11 側壁 12,77 底板 13 水 20,30 ろ過装置 21,31,41,60,71,72,73,74 板
状ろ過体 21a,31a,41a,61a,62a 流通溝 50 取付枠 61,62 ろ材片 66 ろ材シート

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水槽の内壁面に沿って配置できるように
    全体として板状に形成され、少なくとも裏面上にその板
    面方向に相互に連通するように形成された凹部を備えて
    いることを特徴とする水槽用ろ過体。
  2. 【請求項2】 水槽の内壁面に沿って配置できるように
    全体として板状に形成され、それぞれ板状に形成された
    粗目の第1のろ過材と細目の第2のろ過材とを重ねあわ
    せた構造を有することを特徴とする水槽用ろ過体。
  3. 【請求項3】 水槽の内壁面に沿って配置できるように
    全体として板状に形成され、その板面方向に連通した排
    水空間を内部に有し、前記排水空間は、外面上に開口し
    た排水口を備えていることを特徴とする水槽用ろ過体。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3において、前記水
    槽用ろ過体は、その板面方向に分割された複数のろ材片
    によって構成されていることを特徴とする水槽用ろ過
    体。
  5. 【請求項5】 水槽の内壁面に沿って、前記内壁面との
    間に間隙を有するように配置され、表面から前記間隙へ
    向けて水槽内の水を通過させることにより浄化するよう
    に構成された板状ろ過体と、前記間隙に開口し、前記間
    隙から水を排水するように構成された排水路とを有する
    ことを特徴とする水槽用ろ過装置。
  6. 【請求項6】 請求項5において、前記板状ろ過体は、
    前記内壁面に対向する表面に、前記内壁面の面方向に相
    互に連通した凹部を備えており、前記間隙は、前記板状
    ろ過体の前記凹部によって構成されていることを特徴と
    する水槽用ろ過装置。
  7. 【請求項7】 請求項5において、前記板状ろ過体と前
    記内壁面との間にスペーサを配置していることを特徴と
    する水槽用ろ過装置。
  8. 【請求項8】 水槽の内壁面に沿って配置され、前記内
    壁面に対向する裏面側に粗目の第1のろ過材を備えると
    ともに、前記第1のろ過材よりも表面側に細目の第2の
    ろ過材を備え、表面側から裏面側へ向けて水槽内の水を
    通過させることにより浄化するように構成された板状ろ
    過体と、前記第2のろ過材に対して開口し、当該開口か
    ら水を排水するように構成された排水路とを有すること
    を特徴とする水槽用ろ過装置。
JP8338926A 1996-05-08 1996-12-03 水槽用ろ過体及び水槽用ろ過装置 Pending JPH1024204A (ja)

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JP8-139451 1996-05-08
JP13945196 1996-05-08
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105594650A (zh) * 2016-02-04 2016-05-25 广东英锐生物科技有限公司 一种鱼菜共养高效循环水养殖箱

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CN105594650A (zh) * 2016-02-04 2016-05-25 广东英锐生物科技有限公司 一种鱼菜共养高效循环水养殖箱

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