JPH10241753A - セラミックスと金属端子との接合構造 - Google Patents

セラミックスと金属端子との接合構造

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JPH10241753A
JPH10241753A JP5708297A JP5708297A JPH10241753A JP H10241753 A JPH10241753 A JP H10241753A JP 5708297 A JP5708297 A JP 5708297A JP 5708297 A JP5708297 A JP 5708297A JP H10241753 A JPH10241753 A JP H10241753A
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ceramic
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metal terminal
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JP5708297A
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Atsusane Yoshizawa
淳誠 吉澤
Hisaharu Nishio
久治 西尾
Katsuhisa Yabuta
勝久 薮田
Masaya Ito
正也 伊藤
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Niterra Co Ltd
Original Assignee
NGK Spark Plug Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高温や振動の激しい環境下でも剥離等の欠陥
を生じにくく、ひいては導通不良等のトラブルを起こし
にくいセラミックスと金属端子との接合構造を提供す
る。 【解決手段】 セラミックスと金属端子との接合構造5
0は、金属端子6とセラミックス基体2との間に接合用
金属層5と中間層4とがこの順序で互いに隣接して形成
され、金属端子6とセラミックス基体2とがそれら接合
用金属層5と中間層4とを介して接合される。ここで、
中間層4は、金属又は金属とセラミックスとの混合物に
より、接合用金属層よりも小さくセラミックス基体2よ
りも大きい線膨張係数を有するものとして構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セラミックスヒー
タや酸素センサ等のセラミックスデバイスの、入力ある
いは出力端子部分等に適用されるセラミックスと金属端
子との接合構造に関する。
【0002】
【従来の技術】セラミックスヒータや酸素センサの入力
あるいは出力端子部分は、例えば取出部分に対応する位
置においてセラミックス基体上に電解Niメッキを直接
的に付与し、そのメッキ層に対して金属端子を溶接によ
り接合した構造(実開昭58−24965号公報)を有
するものが知られている。また、上記取出部分と金属端
子との双方に無電解Niメッキ層を形成した後、両者を
スボット溶接により接合する(特開平1一213566
号公報)提案もなされている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述のよう
なセラミックスデバイスは、例えば自動車等に搭載され
る酸素センサのように、600〜700℃近い高温に晒
されたり、あるいは激しい振動が加わったりする環境で
使用されることも少なくない。この場合、デバイスのセ
ラミックス基体と金属端子との接合面には、セラミック
スと金属との熱膨張率の差や振動による外力等により大
きな応力が作用することとなる。そして、上記公報に開
示された従来の接合構造は、室温近傍で振動も比較的小
さい使用環境には耐えうるものの、上述のような厳しい
環境下では、前述の応力によりセラミックス基体部分と
金属端子との間に剥離等の欠陥が生じ、導通不良等のト
ラブルを起こしやすい問題点があった。
【0004】本発明の課題は、高温や振動の激しい環境
下でも剥離等の欠陥を生じにくく、ひいては導通不良等
のトラブルを起こしにくいセラミックスと金属端子との
接合構造を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段及び作用・効果】本発明の
セラミックスと金属端子との接合構造の第一の構成は、
上述の課題を解決するために、金属端子とセラミックス
基体との間に接合用金属層と中間層とが、接合用金属層
が金属端子側に位置し、中間層がセラミック基体側に位
置するように互いに隣接して形成され、金属端子とセラ
ミックス基体とがそれら接合用金属層と中間層とを介し
て接合されるとともに、中間層は、金属又は金属とセラ
ミックスとの混合物により構成され、かつ接合用金属層
よりも小さくセラミックス基体よりも大きい線膨張係数
を有することを特徴とする。
【0006】また、第二の構成は、金属端子とセラミッ
クス基体との間に接合用金属層と中間層とが、接合用金
属層が金属端子側に位置し、中間層がセラミック基体側
に位置するように互いに隣接して形成され、金属端子と
セラミックス基体とがそれら接合用金属層と中間層とを
介して接合されるとともに、中間層が金属とセラミック
スとの混合物により構成され、かつそのセラミックス含
有量が20〜50体積%であることを特徴とする。この
場合も、第一の構成と同様に、中間層は、接合用金属層
よりも小さくセラミックス基体よりも大きい線膨張係数
を有するものとして構成できる。
【0007】すなわち、セラミックス基体と、金属端子
が直接的に接合される接合用金属層との間に上述の中間
層を介挿することで、例えば上記金属端子とセラミック
ス基体とを含んで構成されたセンサあるいはヒータ等の
セラミックスデバイスを高温で使用する場合に、接合用
金属層とセラミックス基体との間に生ずる熱応力が該中
間層によって緩和されるので、金属端子とセラミックス
基体との間に剥離等の欠陥を生じにくくなり、ひいては
上記厳しい使用環境下でも導通不良等のトラブルが起こ
りにくくなる。
【0008】ここで、応力緩和のメカニズムとしては、
次のようなことが推測される。 セラミックス基体と接合用金属層とを直接的に接合し
た場合には、それらの線膨張係数の差に起因して両者の
界面に大きな熱応力が集中的に作用するのに対し、接合
用金属層よりも小さくセラミックス基体よりも大きい線
膨張係数を有する中間層を介在させることにより、セラ
ミックス基体と中間層、及び中間層と接合用金属層の各
界面に作用する熱応力は、隣接する層間の線膨張係数の
差が縮まることによりそれぞれ小さくなり、結果として
1つの界面に大きな熱応力が集中しなくなる。この場
合、中間層を金属とセラミックスとの混合物で構成すれ
ば、その金属とセラミックスとの混合比を調整すること
により、線膨張係数を上記関係を満足するように設定す
ることがより容易となる。 中間層が、その金属部分の塑性変形により接合用金属
層とセラミックス基体との間に生ずる熱応力を緩和す
る。すなわち、中間層が金属ないしセラミックスと金属
の混合物で構成されていることから、セラミックス基体
と中間層、ないし中間層と接合用金属層との間に大きな
熱応力が作用しようとした場合、該中間層の金属部分が
塑性変形して歪エネルギが解放され、応力が緩和され
る。なお、中間層の金属部分の塑性変形による応力緩和
効果が顕著である場合には、中間層とセラミックス基体
とがほぼ同等の線膨張係数を有するものであってもよ
い。
【0009】なお、中間層を金属とセラミックスとの混
合物で構成する場合、セラミックスの含有量が50体積
%を超えると、例えば金属部分の塑性変形による応力緩
和効果が不十分となって金属端子とセラミックス基体と
の間に剥離等のトラブルが生じ易くなる場合がある。一
方、中間層に含有される金属の種類にもよるが、セラミ
ックスの含有量が例えば20体積%未満になると、中間
層の線膨張係数を接合金属層とセラミックス基体との間
の値に調整することが困難となり、同様に熱応力緩和効
果が不十分となる場合がある。なお、中間層のセラミッ
クス含有量は、望ましくは30〜40体積%の範囲で調
整するのがよい。
【0010】中間層の具体的な材質は、セラミックス基
体と接合金属層との材質に応じて適宜選定される。例え
ば、接合金属層及び金属端子は、ともにNiあるいはN
i合金で構成することにより両者の間の接合強度が高め
られ、高温や外力の加わりやすい環境での使用が前提と
なる場合に特に望ましい。また、セラミックス基体は例
えばZrO2又はAl23を主体に構成することができ
る。この場合、中間層に含有されるセラミックスをZr
2又はAl23を主体とするものにより、中間層に含
有される金属を、線膨張係数がNiに近いPt又はWを
主体とするものによりそれぞれ構成すれば、中間層の平
均的な線膨張係数を、セラミックス基体と接合金属層と
の中間の値に調整することが可能となる。なお、セラミ
ックス基体は、上記以外のセラミックス成分、例えばA
lN、Si34あるいはSiC等を主体に構成すること
も可能である。また、接合金属層は、Niの他に、A
g、Au、Cu等を主体に構成することもできる。な
お、線膨張係数がセラミックス基体と接合金属層との中
間の値を有しているものであれば、中間層の全体を金属
又は合金により構成することも可能である。
【0011】一方、中間層は、金属とセラミックスとの
混合比率が、その厚さ方向において連続的ないし段階的
に変化するものとして構成することも可能である。この
ようにすれば、中間層による熱応力緩和効果をさらに高
めることができる。
【0012】また、セラミックス基体をZrO2を主体
に構成する場合、該セラミックス基体は、ZrO2を主
体とする本体部と、Al23を主体として該本体部と中
間層との間に厚さ0.5〜50μmの範囲で形成された
接合層とを含むものとして構成することができる。この
ようにすることで、中間層を介した接合用金属層とセラ
ミックス基体との接合強度をより強固なものとすること
ができる。なお、Al 23層が50μmを超えて厚くな
ると残留応力の影響で接合強度が低下する場合がある。
また、Al23層の厚さが0.5μmより小さくなると
充分な綬衝効果が得られなくなる場合がある。なお、接
合層の厚さはより望ましくは10〜30μmの範囲で調
整するのがよい。
【0013】ここで、中間層は、例えば、酸素センサ素
子(あるいは酸素ポンプ素子)の電極のリード部の一部
をなすものとして構成することができる。なお、該電極
は、素子を構成する固体電解質(例えばZrO2を主体
とするもの)に酸素を注入するための酸素分子の解離反
応、及び該固体電解質から酸素を放出させるための酸素
の再結合反応に対する可逆的な触媒機能(酸素解離触媒
機能)を有するものとして例えば多孔質に構成され、そ
の材質の代表的なものとしてPtないしPt合金を主体
とするものが挙げられる。そこで、中間層もこれと同一
組成のPtないしPt合金を含有するものとして構成す
れば、該中間層を上記電極及びそのリード部と一体形成
でき、ひいては素子の生産性向上にも寄与することとな
る。具体的には、上記電極及びリード部及び中間層は、
PtないしPt合金に対しZrO2を主体とするセラミ
ックス(例えば上記固体電解質と同一材質のもの)を2
0〜50体積%、望ましくは30〜40体積%の割合で
含有するものとして構成することが望ましいといえる。
【0014】一方、中間層は、セラミックスヒータの抵
抗発熱線パターンのリード部の一部をなすものとして構
成することもできる。セラミックスヒータは、例えばA
23を主体とするセラミックス基体に、W等の高融点
金属を主体とする抵抗発熱線パターン及びそのリード部
を埋設したものとして構成することができるが、この場
合、中間層もこれと同一組成のWないしW合金を含有す
るものとして構成すれば、該中間層を上記抵抗発熱線パ
ターン及びそのリード部と一体形成することができる。
具体的には、上記電極及びリード部及び中間層は、Pt
に対しAl23を主体とするセラミックス(例えば上記
セラミックス基体と同一材質のもの)を20〜50体積
%、望ましくは30〜40体積%の割合で含有するもの
として構成することが望ましいといえる。
【0015】また、接合用金属層と金属端子との接合面
積は0.2〜20mm2の範囲で調整することが望まし
い。接合面積が0.2mm2未満になると、デバイス取付
け作業等の外力や、振動等に耐えるだけの接合強度が得
られなくなる場合がある。また、接合面積が20mm2
超えると、接合用金属層と中間層との間の熱膨張量の差
が増大し、高温使用時において剥離が生じやすくなる場
合がある。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に示す実施例を参照して説明する。図1(a)は、本発
明のセラミックスと金属端子との接合構造(以下、単に
接合構造ともいう)を、酸素センサ素子の電極端子の接
合構造に適用した例を示している。該酸素センサ素子1
は、板状のセラミックス基体2、そのセラミックス基体
2の両面(図では片面のみを表示)に形成された多孔質
電極3、その多孔質電極3と一体に形成されたリード部
3a、該リード部3aの末端部を中間層4として該中間
層4を覆うようにセラミックス基体2上に形成された接
合用金属層5、その接合用金属層5に固着された金属端
子6とを有している。そして、同図(b)に示すよう
に、接合構造50においては、金属端子6とセラミック
ス基体2との間に接合用金属層5と中間層4とがこの順
序で互いに隣接して形成されており、金属端子6とセラ
ミックス基体2とが、それら接合用金属層5と中間層4
とを介して相互に接合されている。
【0017】セラミックス基体2は、酸素イオン伝導性
を有する固体電解質、例えばY23ないしCaOを固溶
させたZrO2を主体に構成された本体部2aと、リー
ド部3aの末端(すなわち中間層4)に対応する位置に
おいてその本体部2aの表面にこれと一体的に形成され
た接合層2bとを有している。なお、接合層2bはAl
23により構成され、その厚さは0.5〜50μm、望
ましくは10〜30μmの範囲で調整されている。
【0018】次に、多孔質電極3は、例えばPtに対し
ZrO2(あるいはAl23)を20〜50体積%、望
ましく30〜40体積%含有させた金属−セラミックス
混合物により構成されている。この多孔質電極3に対
し、センサ素子1の長手方向における一方の端部側(セ
ンサ1の取付基端側とされる)に向けて、上記多孔質電
極3と同一の材質により前述のリード部3aが一体に形
成されている。また、その末端を覆う接合用金属層5
は、電解Niメッキ層として構成されており、金属端子
6も同様にNiで構成されて、超音波溶接等によりその
末端部が接合金属層5に対して固着されている。そし
て、中間層4は、PtとZrO2との混合物により構成
されることで、Niを主体とする接合用金属層5よりも
小さく、また、ZrO2を主体とするセラミックス基体
2よりも大きい線膨張係数を有するものとなっている。
【0019】以下、上記接合構造50の形成方法につい
て説明する。まず、図2(a)に示すように、ZrO2
を主体とする固体電解質粉末をバインダとともに混練し
た生地を用いて、本体部2aに対応した形状のグリーン
成形体102aを作成し、その端子接合の予定された部
分にAl23粉末を含有するペーストにより所定の面積
及び厚さの接合層パターン102bを形成する。これを
所定の温度(例えば1400〜1600℃)で焼成する
ことにより、図2(b)に示すように、本体部2a上に
接合層2bが形成されたセラミックス基体2が得られ
る。
【0020】次に、Pt粉末に対しZrO2(あるいは
Al23)粉末を20〜50体積%(望ましくは30〜
40体積%)含有するペーストを用いて、電極及びリー
ド部のパターンを、そのリード部の末端に対応する部分
が接合層2b上に位置するようにセラミックス基体2上
に形成し、これをさらに所定温度(1400〜1600
℃)で焼成する。これにより、図2(c)に示すよう
に、それらが焼結されて電極3(図1)及びリード部3
aが形成される。なお、電極及びリード部のパターンを
グリーン成形体102a上に形成し、これを該グリーン
成形体102aとともに一体焼成して多孔質電極3及び
リード部3aを形成するようにしてもよい。
【0021】次いで、図3(a)に示すように、電解N
iメッキにより、そのリード部3aの末端部を覆うよう
に接合用金属層5を、例えば厚さ0.5〜6μmで形成
する。ここで、リード部3aのセラミックス基体2と接
合金属層5とに挟まれた部分が中間層4となる。そし
て、この接合用金属層5に対し、金属端子6を超音波溶
接により接合することにより、同図(b)あるいは図1
に示すような接合構造50が完成する。
【0022】上記酸素センサ素子1は、図示しないヒー
タ素子によりセンサ作動温度に加熱され、さらにこれに
排気ガスからの熱が加わって、例えば600〜800℃
の高温となる。この状態で、例えば素子1の両側に酸素
濃度差を付与することにより、該素子1に発生する濃淡
電池起電力をセンサ出力として、上記電極3及びリード
部3aを介して取り出すことができる。一方、上記電極
3及びリード部3aを介して素子1に電圧を印加すれ
ば、負極側の雰囲気中の酸素を正極側の雰囲気へ汲み出
す酸素ポンプ素子としても機能しうる。いずれにしろ酸
素センサ素子1は、その使用に際しては、上述の作動温
度への加熱・保持、あるいは該作動温度からの冷却とい
った厳しい熱履歴に晒されることとなる。この場合、セ
ラミックス基体2と接合用金属層5との間には、両者の
線膨張係数の差に起因した熱応力が発生することとな
る。しかしながら、本発明の接合構造50においては、
セラミックス基体2と接合用金属層5との間に、両者の
中間の線膨張係数を有した中間層4が介挿されており、
上記熱応力が該中間層4によって緩和されるので、接合
用金属層5(すなわち金属端子6)とセラミックス基体
2との間に剥離等の欠陥を生じにくく、ひいては上記厳
しい使用環境下でも導通不良等のトラブルが起こりにく
い。
【0023】なお、金属端子6の接合用金属層5への接
合は、抵抗溶接、レーザー溶接等、他の方法を用いて行
ってもよい。また、接合金属層5はNi以外の金属、例
えばCuにより構成してもよく、その形成方法も電解メ
ッキに限らず、例えば溶射法等を用いることも可能であ
る。
【0024】また、図4(a)に示すように、接合層2
bを省略する構成としてもよい。また、同図(b)に示
すように、中間層4は、金属(本実施例ではPtを主体
とするもの)とセラミックス(本実施例ではZrO2
主体とするもの)との混合比率が、その厚さ方向におい
て段階的に変化する複数層4a、4b等を含むものとし
て構成することも可能である。このようにすれば、中間
層4による熱応力緩和効果をさらに高めることができ
る。この場合、各層の金属−セラミックスの混合比率
は、接合金属層側に位置するものほど層の線膨張係数が
高くなるように、すなわち金属の含有比率が高くなるよ
うに調整される(本実施例では、層4aの方が4bより
もPtの含有比率が高い)。また、上記複数層のうちの
いずれかをリード部3aと一体に形成することができ
る。本実施例では、層4aがリード部3aと一体化され
ている。
【0025】なお、上記接合構造は酸素センサ素子に限
らず、例えばセラミックスヒータの端子接合構造にも適
用できる。
【0026】
【実施例】セラミックス基体の本体部となるべきセラミ
ックス粉末成形体を、ZrO2(ただしY23を9重量
%含有)又はAl23からなる粉末を用いて作成した。
なお、ZrO2系のものについては、本体部の端子接合
部分となるべき部分に厚さ約10μmのAl23膜(接
合層)を、ペーストによるパターン印刷により形成した
(試料番号1〜9)。次に、PtとZrO2とからなる
ペーストを用いて、Al23膜にまたがるように成形体
上に中間層パターンを形成してこれを温度1460℃で
焼成することにより、Ptに対しZrO2を10〜80
体積%の範囲で含有する厚さ約10μmの中間層が形成
された焼成体を得た。その中間層の上に接合金属層とし
て、電解メッキにより厚さ2〜3μmのNi層及びCu
層を形成し、その接合金属層に対してNiないしCu製
の金属端子を、その接合面積が0.3〜25mm2の各種
値となるように超音波溶接により接合した。なお、試料
4は、40体積%Pt−60体積%ZrO2の層を接合
金属層側、30体積%Pt−70体積%ZrO2の層を
セラミック基体側にそれぞれ同厚さで配置した、2層型
中間層を有するものとした。また、比較のため、中間層
を形成しない試料も合わせて作成した(比較例:試料1
0)。なお、該試料においては、接合用金属層としての
無電解Niメッキ層を厚さ約2μmで形成した。
【0027】上述のようにして作成した各種接合体試料
に対し、その金属端子の突出部分を接合面と垂直になる
ように折り曲げ、さらに所定の引張試験機により該金属
端子に対し接合面と垂直な引張荷重を付加し、接合用金
属層がセラミックス基体から剥離する時の荷重を各試料
の剥離荷重として測定した。また、耐熱試験として、各
試科を大気中にて温度600℃で100時間保持した
後、同様にして剥離荷重を測定した。以上の結果を表1
に示す。
【0028】
【表1】
【0029】すなわち、本発明の接合構造を採用した試
料は、比較例の試料と比較して良好な接合強度と優れた
耐熱性を示しており、特に中間層のZrO2の体積比率
が20〜50体積%となっている試料2、及び4〜9は
特に良好な特性を示していることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のセラミックスと金属端子との接合構造
の一例を示す斜視図及びA−A断面図。
【図2】図1の接合構造の形成方法を示す工程説明図。
【図3】図2に続く工程説明図。
【図4】図1の接合構造のいくつかの変形例を示す断面
図。
【符号の説明】
2 セラミックス基体 2a 本体部 2b 接合層 4 中間層 5 接合用金属層 6 金属端子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊藤 正也 愛知県名古屋市瑞穂区高辻町14番18号 日 本特殊陶業株式会社内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属端子とセラミックス基体との間に接
    合用金属層と中間層とが、接合用金属層が金属端子側に
    位置し、中間層がセラミック基体側に位置するように互
    いに隣接して形成され、前記金属端子とセラミックス基
    体とがそれら接合用金属層と中間層とを介して接合され
    るとともに、 前記中間層は、金属又は金属とセラミックスとの混合物
    により構成され、かつ前記接合用金属層よりも小さく前
    記セラミックス基体よりも大きい線膨張係数を有するこ
    とを特徴とするセラミックスと金属端子との接合構造。
  2. 【請求項2】 金属端子とセラミックス基体との間に接
    合用金属層と中間層とが、接合用金属層が金属端子側に
    位置し、中間層がセラミック基体側に位置するように互
    いに隣接して形成され、前記金属端子とセラミックス基
    体とがそれら接合用金属層と中間層とを介して接合され
    るとともに、 前記中間層は金属とセラミックスとの混合物により構成
    され、かつそのセラミックス含有量が20〜50体積%
    であることを特徴とするセラミックスと金属端子との接
    合構造。
  3. 【請求項3】 前記中間層は、前記接合用金属層よりも
    小さく前記セラミックス基体よりも大きい線膨張係数を
    有するものとして構成されている請求項2記載のセラミ
    ックスと金属端子との接合構造。
  4. 【請求項4】 前記中間層は、その金属部分の塑性変形
    により前記接合用金属層と前記セラミックス基体との間
    に生ずる熱応力を緩和するものである請求項1ないし3
    のいずれかに記載のセラミックスと金属端子との接合構
    造。
  5. 【請求項5】 前記中間層に含有される金属はPt又は
    Wを主体とするものである請求項1ないし4のいずれか
    に記載のセラミックスと金属端子との接合構造。
  6. 【請求項6】 前記中間層に含有されるセラミックスは
    ZrO2又はAl23を主体とするものである請求項1
    ないし5のいずれかに記載のセラミックスと金属端子と
    の接合構造。
  7. 【請求項7】 前記セラミックス基体はZrO2を主体
    に構成されている請求項1ないし6のいずれかに記載の
    セラミックスと金属端子との接合構造。
  8. 【請求項8】 前記金属端子と前記接合用金属層とはN
    i又はNi合金により構成されている請求項1ないし7
    のいずれかに記載のセラミックスと金属端子との接合構
    造。
  9. 【請求項9】 前記セラミックス基体は、ZrO2を主
    体とする本体部と、Al23を主体として該本体部と前
    記中間層との間に厚さ0.5〜50μmの範囲で形成さ
    れた接合層とを含むものである請求項1ないし8のいず
    れかに記載のセラミックスと金属端子との接合構造。
JP5708297A 1997-02-24 1997-02-24 セラミックスと金属端子との接合構造 Pending JPH10241753A (ja)

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