JPH10241350A - 情報記録再生装置 - Google Patents

情報記録再生装置

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JPH10241350A
JPH10241350A JP9043298A JP4329897A JPH10241350A JP H10241350 A JPH10241350 A JP H10241350A JP 9043298 A JP9043298 A JP 9043298A JP 4329897 A JP4329897 A JP 4329897A JP H10241350 A JPH10241350 A JP H10241350A
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武史 吉田
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博 西田
Kenji Tomita
謙二 富田
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省三 三枝
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    • GPHYSICS
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    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B33/00Constructional parts, details or accessories not provided for in the other groups of this subclass
    • G11B33/14Reducing influence of physical parameters, e.g. temperature change, moisture, dust

Abstract

(57)【要約】 【課題】装置持ち運び中の衝撃による機構損傷を防止す
る衝撃力低減機構を提供し、フォ−ムファクタ規格寸法
および耐衝撃特性を満足する情報記録再生装置を実現す
る。 【解決手段】粒状の固形部材と粘弾性材料とを練り合わ
せて形成した衝撃吸収部材を装置外周面に備える。装置
外周面に衝撃力が加わると、衝撃吸収部材は大変形して
内部摩擦により衝撃エネルギを充分に消費し、内部機構
の損傷を防止する。変形した衝撃吸収部材は、元の形状
に修復可能で、繰り返し使用に耐える。また、装置に具
備した衝撃加速度早見表と実際の変形状態とを参照する
ことにより、印加衝撃加速度の概略値を知ることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、情報を記録再生す
るヘッドを情報記録ディスクの所定の位置に回転移動さ
せて位置決めを行なう情報記録再生装置に係り、装置に
衝撃力が作用しても装置内部機構の損傷を防止する情報
記録再生装置に関するものである。なお本発明は、特
に、2.5インチ、1.8インチ、1.3インチ等の小形磁気デ
ィスク装置に適用するものである。
【0002】
【従来の技術】公開特許公報、特開平6−96532号
を例にして従来の小形磁気ディスク装置について説明す
る。積層した情報記録ディスクは、ベースに固定したデ
ィスク回転駆動モータにより一定速度で回転駆動され
る。ヘッドは支持ばねを介してキャリッジに支持され、
ディスクとの間に微小隙間を隔てて浮上し、情報の記録
再生を行なう。ヘッドの高速高精度な位置決めは、キャ
リッジをボイスコイルモータにより回転駆動することに
より行なう。スリ−ブに回転軸と2個の転がり軸受を組
み込んだピボットアセンブリにキャリッジを保持し、ピ
ボットアセンブリをベース上に固定することにより、キ
ャリッジは回転軸のまわりに回転できる。キャリッジを
駆動するボイスコイルモータは、駆動コイル、永久磁
石、ヨークから構成されている。このうち、キャリッジ
には駆動コイルを取付け、残りの永久磁石、ヨーク(こ
れらを含めて「磁石・ヨ−クアセンブリ」と称する)は
ベース上に固定してある。磁気回路に挾まれた駆動コイ
ルは磁界作用を受けているので、駆動コイルに通電する
ことにより、キャリッジを駆動することができ、ヘッド
を所定の場所に位置決めすることができる。
【0003】最近では、装置の小形、薄型化が進み、I
Cカ−ドのようにポケットに入れて持ち運びのできるリ
ム−バブル装置の需要が拡大している。装置としては、
持ち運び中に何かにぶつけたり、床に落としたりしても
こわれない、耐衝撃特性の優れた機構が求められてい
る。耐衝撃特性を向上するための方法としては、(1)
装置内部の位置決め機構、円板、スライダ等の各要素の
耐衝撃特性を上げる手段、と、(2)装置全体を衝撃か
ら守る手段、の2通りの方法がある。
【0004】装置全体を衝撃から守る手段として、例え
ば、特開平1−311495号公開特許公報に開示され
ているものがある。この例では、装置本体の側面4箇所
に防振・緩衝部材を設けると共に、その防振・緩衝部材
を介して装置本体を内部ケ−スに格納している。内部ケ
−スは凸状の案内部を有し、案内レ−ル付きケ−スに着
脱可能に格納される。以上の構成により、装置本体への
外部振動、衝撃の伝達が緩和される。
【0005】また、他の公知例としては、特開平4−3
68690号公開特許公報に開示されているものがあ
る。この例では、磁気ディスク収納筐体部側面の四隅に
クロロプレンゴムからなる衝撃吸収部材を取り付け、衝
撃による内部機構部品損傷を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】いずれの公知例も、装
置にゴム等からなる衝撃吸収部材を設け,衝撃による装
置内部機構の損傷防止を図っている。しかし、装置を床
等に誤って落としてしまった場合、装置に作用する衝撃
力は非常に大きく、反発性のあるゴムだけでは衝撃エネ
ルギの吸収を充分に行なうことができない。その結果、
装置内部機構の損傷を防止しきれない場合がある。
【0007】本発明の目的は、装置を床等に誤って落と
してしまった場合でも衝撃エネルギの吸収を充分に行な
い、装置内部機構の損傷を防止することができる衝撃吸
収機構を備えた情報記録再生装置を提供することであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は,上記目的を達
成するため,ハウジングの外周面に、粒状の固形部材と
粘弾性材料とを練り合わせて形成した衝撃吸収部材を備
えた構造とした。
【0009】また、衝撃吸収部材は、衝撃力印加後、変
形し、自然放置状態では元の形状に復元しない構造とし
た。
【0010】また、衝撃吸収部材は、衝撃力印加後、変
形し、時間の経過と共に徐々に元の形状に復元する構造
とした。
【0011】また、衝撃吸収部材に種々の大きさの衝撃
力が作用した場合の衝撃加速度と衝撃吸収部材の変形形
状を予め計測しておき、その結果を衝撃加速度早見表と
してハウジングに貼付しておき、装置に衝撃力が作用し
た場合、衝撃吸収部材の実際の変形形状を衝撃加速度早
見表と比較することにより、装置に印加された衝撃加速
度の概略値を知ることができる構成とした。
【0012】また、装置全体を耐衝撃箱に納め、装置側
面と接する部分の前記耐衝撃箱の肉厚寸法が、カバ−側
およびベ−ス側と接する部分の耐衝撃箱の肉厚寸法より
も大きい構造とした。装置全体を納める耐衝撃箱は、粒
状の固形部材と粘弾性材料とを練り合わせて形成した衝
撃吸収部材、あるいはゴム材料、あるいはプラスチック
材料で形成した構造とした。
【0013】また、装置全体をゴム材料、あるいはプラ
スチック材料で形成した編み籠状の耐衝撃箱に納め、耐
衝撃箱のコ−ナ−に粒状の固形部材と粘弾性材料とを練
り合わせて形成した衝撃吸収部材を備える構造とした。
【0014】また、衝撃吸収部材を構成する粘弾性材料
よりも高めの硬度を持つ粘弾性材料を用い、衝撃吸収部
材の表面をコ−ティングした構造とした。
【0015】また、衝撃吸収部材を構成する粒状の固形
部材の代わりに、ばね部材、あるいは、繊維材料を用
い、粘弾性材料とを練り合わせて衝撃吸収部材を形成し
た。
【0016】また、変形した前記衝撃吸収部材は、手で
容易に元の形状に修復可能で、繰り返し使用に耐える構
造とした。
【0017】また、衝撃吸収部材を、小形磁気ディスク
装置のフォ−ムファクタ規格寸法の範囲内に収納した構
造とした。
【0018】また、装置を納める耐衝撃箱、ないし、衝
撃吸収部材を透明な材料で構成し、実装後の情報記録再
生装置が透けて見える構造とした。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図面を参
照して説明する。
【0020】図1は、本発明による情報記録再生装置
(磁気ディスク装置)の一実施例の全体構成図である。
図1(a)は磁気ディスク装置の上方からみた構成図で
あり、(b)はこの磁気ディスク装置をB方向からみた
構成図である。装置カバ−、コネクタ近傍の一部を破断
した状態を示す。図の紙面鉛直方向に積層したディスク
6は、ベース8Aに固定したディスク回転駆動モータ7
により回転駆動される。情報の記録再生を行うヘッド1
は、キャリッジ3にヘッド支持ばね2を介して取付け
る。キャリッジ回転軸4とスリ−ブ(図示せず)との間
に2個の転がり軸受5を収めたピボットアセンブリをキ
ャリッジ3に固定し、キャリッジ回転軸4をベース8A
に固定することにより、キャリッジ3をキャリッジ回転
軸4回りに回転可能に支持する。ヨークと永久磁石とか
ら成る磁石・ヨ−クアセンブリ9、およびキャリッジ3
に設けた駆動コイル10により構成したアクチュエ−タ
によりキャリッジ3を回転駆動し、ヘッド1をディスク
6の所定のトラックに位置決めし、情報の記録再生を行
なう。
【0021】本装置は、小形、薄型で、持ち運びのでき
るリム−バブル装置であり、パ−ソナルコンピュ−タ等
への取付、取外しが容易にできる。持ち運び中に何かに
ぶつけたり、床に落としたりして装置に衝撃が作用して
も内部機構が損傷しないようにするため、装置外周部に
衝撃吸収部材14を設けた構成を取っている。衝撃吸収
部材14は、粒状固形部材14Aと粘弾性材料14Bと
を練り合わせて形成したものである。粒状固形部材14
Aと粘弾性材料14Bの体積比は、例えば4対1として
混合する。粒状固形部材14Aの材質は、例えば珪砂
で、呼称297、粒度係数63.1(日本鋳物協会規格)のも
のを用いる。衝撃吸収部材14は衝撃が印加されると大
変形し、内部摩擦により衝撃エネルギを消費することに
より装置内部機構損傷を防止する。
【0022】装置を取り巻く衝撃吸収部材14の厚さt
は、以下のようにすることが好ましい。すなわち、装置
側面部の厚さt1が、ベ−ス側厚さt2ないしカバ−側厚さ
t3よりも大きくなるようにする。このようにすることに
より、装置角部の張出し部の体積をある程度確保するこ
とができ、衝撃印加により積極的に衝撃吸収部材14を
変形させることができる。その結果、内部摩擦により衝
撃エネルギを消費することにより、装置内部機構損傷を
防止することができる。
【0023】本装置は、パ−ソナルコンピュ−タ等と接
続するためのコネクタ12を備えている。コネクタ挿入
口13はコネクタ接続のための挿入空間であり、衝撃吸
収部材14の一部を除去した部分である。磁気ディスク
装置業界では,装置の縦L,横W,高さHの各寸法,い
わゆる『フォームファクタ寸法』を規定しており,これ
を満足することが必須である。本実施例でもこれを満足
する装置構成をとっている。フォームファクタ寸法は、
例えば、2.5インチの装置では、L=100、W=70、H=
9.5 mm、または、L=100、W=70、H=12.7 mm、また
は、L=100、W=70、H=19 mm である。
【0024】衝撃吸収部材の内部構造および変形状態を
図2に示す。図2は、衝撃吸収部材14の角部の一部を
拡大して示したものである。衝撃力Fが作用すると、例
えば16に示すように大変形する。変形が進行する過程
において、粒状固形部材14Aと粘弾性材料14Bが互
いに摩擦し、衝撃エネルギが摩擦熱となって消費され、
その結果、装置内部機構損傷を防止することができる。
【0025】前記衝撃吸収部材は、衝撃力印加後、大変
形し、自然放置状態では元の形状に復元しない。これ
は、衝撃エネルギの消費を充分に行なうためである。も
し誤って装置を何かにぶつけたり、床に落としたりして
装置外周部の衝撃吸収部材14が変形した場合は、ユ−
ザが手で形状修復を行ない、今後の衝撃変形に備える。
ユ−ザが自らの手で形状修復することで、遊びごころを
伴う装置を狙っている。なお、前記衝撃吸収部材は、衝
撃力印加後、大変形し、時間の経過と共に徐々に元の形
状に復元する反発性のある素材で構成しても良い。
【0026】前記衝撃吸収部材の内部構造の他の実施例
を図3を用いて説明する。図3は、衝撃吸収部材14を
構成する材料の部分拡大図である。衝撃吸収部材14
は、ばね作用を持つばね部材14Cと粘弾性材料14B
とを練り合わせて形成したものである。ばね部材14C
は、金属材料、プラスチック材料、セラミック材料等か
ら製作する。ばね部材14Cと粘弾性材料14Bの体積
比は、例えば4対1として混合する。衝撃吸収部材14
は衝撃が印加されると大変形し、変形が進行する過程に
おいて、ばね部材14Cと粘弾性材料14Bが互いに摩
擦し、衝撃エネルギが摩擦熱となって消費され、その結
果、装置内部機構損傷を防止することができる。
【0027】前記衝撃吸収部材の内部構造の他の実施例
を図4を用いて説明する。図4は、衝撃吸収部材14を
構成する材料の一部を示した図である。衝撃吸収部材1
4は、粒状固形部材14Aと粘弾性材料14Bを練り合
わせ、それをばね作用を持つばね部材14Dに充填して
形成したものである。ばね部材14Dは、金属材料、プ
ラスチック材料等から製作する。衝撃吸収部材14は衝
撃が印加されると大変形し、変形が進行する過程におい
て、ばね部材14Cと粘弾性材料14Bが互いに摩擦
し、衝撃エネルギが摩擦熱となって消費され、その結
果、装置内部機構損傷を防止することができる。ばね部
材14Cの表面は、摩擦を助長させるため、粗い面に加
工しておくことも効果的である。本装置では、衝撃吸収
部材14が衝撃により大変形しても、ばね部材14Cの
ばね作用により、変形前の形状に復元するのでユ−ザに
よる形状修復は不要である. 本発明における衝撃吸収
機構の他の実施例を図5を用いて説明する。図5は、磁
気ディスク装置を収納する衝撃吸収機構である。装置全
体をゴム材料、あるいはプラスチック材料で形成した編
み籠状の耐衝撃箱19Aに納め、装置を衝撃から守る。
耐衝撃箱19Aのコ−ナ−には粒状の固形部材と粘弾性
材料とを練り合わせて形成した衝撃吸収部材19Bを備
える。衝撃吸収部材19Bは、前述した実施例に用いて
いる衝撃吸収部材と同様の材料から成る。衝撃吸収部材
19Bの形状は、例えば球形とする。衝撃吸収部材19
Bは衝撃が印加されると大変形し、変形が進行する過程
において、粒状固形部材と粘弾性材料が互いに摩擦し、
衝撃エネルギが摩擦熱となって消費され、その結果、装
置内部機構損傷を防止することができる。なお、本実施
例では耐衝撃箱19Aを編み籠形状としたが、それをハ
ニカム形状としても良い。
【0028】本発明の衝撃吸収機構は、耐衝撃箱19A
ないし衝撃吸収部材19Bを透明材料で構成すれば内部
の装置が透けて見える。したがって、例えば磁気ディス
ク装置を外部記憶装置として机上に設置して使用する場
合、デザイン的にユニ−クな装置となる。
【0029】前記衝撃吸収部材の構造の他の実施例を図
6に示す。衝撃吸収部材14は、上述した実施例と同様
に粒状固形部材14Aと粘弾性材料14Bとを練り合わ
せて形成したものである。さらに、粘弾性材料14Bよ
りも高めの硬度を持つ粘弾性材料を用い、衝撃吸収部材
の表面にコ−ティング層14Gを施す。衝撃吸収部材内
部の粘弾性材料14Bの硬度、コ−ティング層14Gの
硬度、厚さ等の特性を選ぶことにより、種々の耐衝撃特
性を実現することができる。コ−ティング層14Gを充
分に厚くし、その内部の粘弾性材料14Bの硬度を充分
に小さくても良い。
【0030】前記衝撃吸収部材の構造の他の実施例を図
7に示す。図7は、衝撃吸収部材の内部構造を一部拡大
した図である。衝撃吸収部材14は、繊維材料14Hと
粘弾性材料14Bとを練り合わせて形成したものであ
る。繊維材料14Hの繊維材質、布構造、粘弾性材料1
4Bの組成を選ぶことにより、種々の耐衝撃特性を実現
することができる。
【0031】次に、もし誤って装置を何かにぶつけた
り、床に落としたりして装置外周部の衝撃吸収部材が変
形した場合、装置に印加した衝撃加速度の概略値を把握
する方法について図8を用いて説明する。図8は、本発
明の衝撃吸収機構の衝撃加速度早見表である。予め、衝
撃加速度(単位G)と衝撃吸収部材の変形状態を種々の
実験により調査しておく。その結果をまとめたものが衝
撃加速度早見表17であり、これを装置表面に貼付して
おく。本実施例では、作用する衝撃力の方向が異なる2
つのサンプル(サンプル1およびサンプル2)について、
衝撃吸収部材14の変形前の状態、印加衝撃加速度が1
000G、2000G、3000Gのそれぞれの場合の
変形状態を示している。サンプル1は、衝撃吸収部材端
部14Eの線上に衝撃力が作用した場合である。サンプ
ル2は、衝撃吸収部材角部14Fに衝撃力が作用した場
合である。衝撃吸収部材の実際の変形形状を衝撃加速度
早見表と比較することにより、装置に印加された衝撃加
速度の概略値を知ることができる他、ユ−ザに装置取扱
注意を喚起するものとして有効である。なお、装置表面
には、デ−タラベル18を貼付し、デ−タ内容を記録で
きるようにしておくと便利である。
【0032】次に、本発明の情報記録再生装置とコンピ
ュ−タ等との接続方法について図9を用いて説明する。
図9は、本発明による情報記録再生装置の実装方法を示
す図である。例えば、本発明の衝撃吸収機構を備えた磁
気ディスク装置22を磁気ディスク装置挿入口21を経
てパ−ソナルコンピュ−タ20に内蔵する。磁気ディス
ク装置22はコネクタを介して自由に着脱できるので、
ユ−ザは磁気ディスク装置22を持ち運びすることがで
きる。また前述したように、磁気ディスク装置を外部記
憶装置として用い、パ−ソナルコンピュ−タ20とケ−
ブルで接続し、机上に設置して使用することもできる。
この場合、衝撃吸収機構の色、形状等を種々用意するこ
とによりデザイン的にユニ−クな装置を構成することが
できる。
【0033】
【発明の効果】本発明では,ハウジングの外周面に、粒
状の固形部材と粘弾性材料とを練り合わせて形成した衝
撃吸収部材を備えた構造とした。衝撃吸収部材に衝撃力
が作用すると大変形する。変形が進行する過程におい
て、粒状固形部材と粘弾性材料が互いに摩擦し、衝撃エ
ネルギが摩擦熱となって消費され、その結果、装置内部
機構損傷を防止することができる。前記粒状固形部材の
代わりに、ばね部材、あるいは繊維材料を用い、粘弾性
材料と一緒に練り合わせて衝撃吸収部材を形成しても同
様の効果が得られる。
【0034】衝撃吸収部材は、衝撃力印加後、変形し、
自然放置状態では元の形状に復元しない構造とすること
で、衝撃エネルギの消費を充分に行なうことができる。
もし誤って装置を何かにぶつけたり、床に落としたりし
て装置外周部の衝撃吸収部材が変形した場合は、ユ−ザ
が手で形状修復を行ない、今後の衝撃変形に備える。衝
撃吸収部材は、繰り返し使用に耐える構造とし、ユ−ザ
が自ら手による形状修復を楽しむことができる。また、
衝撃吸収部材は、衝撃力印加後、大変形し、時間の経過
と共に徐々に元の形状に復元する反発性のある素材で構
成しても良い。この場合は、ユ−ザが形状修復を行なう
必要はない。
【0035】衝撃吸収部材は小形磁気ディスク装置のフ
ォ−ムファクタ規格寸法の範囲内に収納した構造とし
た。したがって、従来通りの規格寸法装置に本発明装置
を組み込むことができる。
【0036】衝撃吸収部材に種々の大きさの衝撃力が作
用した場合の衝撃加速度と衝撃吸収部材の変形形状を予
め計測しておき、その結果を衝撃加速度早見表としてハ
ウジングに貼付した。装置に衝撃力が作用した場合、衝
撃吸収部材の実際の変形形状を衝撃加速度早見表と比較
することにより、装置に印加された衝撃加速度の概算値
を知ることができる他、ユ−ザに装置取扱注意を喚起す
るものとして有効である。
【0037】装置全体を耐衝撃箱に納め、装置側面と接
する部分の前記耐衝撃箱の肉厚寸法が、カバ−側および
ベ−ス側と接する部分の耐衝撃箱の肉厚寸法よりも大き
い構造とした。このようにすることにより、装置角部の
張出し部の体積をある程度確保することができ、衝撃印
加により積極的に衝撃吸収部材を変形させることができ
る。その結果、内部摩擦により衝撃エネルギを消費する
ことにより、装置内部機構損傷を防止することができ
る。
【0038】衝撃吸収部材を構成する粘弾性材料よりも
高めの硬度を持つ粘弾性材料を用い、衝撃吸収部材の表
面にさらにコ−ティング層を施した。衝撃吸収部材、コ
−ティング層の硬度、コ−ティング層の厚さ等の特性を
選ぶことにより、種々の衝撃特性を実現することができ
る。
【0039】衝撃吸収部材は小形磁気ディスク装置のフ
ォ−ムファクタ規格寸法の範囲内に収納した構造とし
た。したがって、従来通りの規格寸法装置に本発明装置
を組み込むことができる。
【0040】装置全体をゴム材料、あるいはプラスチッ
ク材料で形成した編み籠状の耐衝撃箱に納め、耐衝撃箱
のコ−ナ−に粒状の固形部材と粘弾性材料とを練り合わ
せて形成した衝撃吸収部材を備える構造とした。装置を
納める耐衝撃箱、ないし、衝撃吸収部材を透明な材料で
構成し、実装後の情報記録再生装置が透けて見える構造
とし、外部記憶装置として机上に設置して使用すること
もできる。この場合、デザイン的にユニ−クな装置を構
成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による情報記録再生装置の一実施例の全
体構成図
【図2】本発明における衝撃吸収部材の内部構造および
変形状態
【図3】本発明における衝撃吸収部材内部構造の他の実
施例
【図4】本発明における衝撃吸収部材内部構造の他の実
施例
【図5】本発明における衝撃吸収機構の他の実施例
【図6】本発明における衝撃吸収部材内部構造の他の実
施例
【図7】本発明における衝撃吸収部材内部構造の他の実
施例
【図8】本発明における衝撃吸収機構の衝撃加速度早見
【図9】本発明による情報記録再生装置の実装方法
【符号の説明】
1…ヘッド、 2…ヘッド支持ばね、 3…キャリッ
ジ、 4…キャリッジ回転軸、 5…転がり軸受、 6
…ディスク、 7…ディスク回転駆動モータ、8…ハウ
ジング、 8A…ベース、 8B…カバ−、 9…磁石
・ヨ−クアセンブリ、 10…駆動コイル、 11…F
PC(可撓性プリントケ−ブル)、12…コネクタ、
13…コネクタ挿入口、 14…衝撃吸収部材、 14
A…粒状固形部材、 14B…粘弾性材料、 14C…
ばね部材、 14D…ばね部材、 14E…衝撃吸収部
材端部、 14F…衝撃吸収部材角部、 14G…衝撃
吸収部材コ−ティング層、 14H…繊維材料、 15
…衝撃吸収部材の変形前形状、 16…衝撃吸収部材の
変形後形状、17…衝撃加速度早見表、18…デ−タラ
ベル、 19…衝撃吸収機構、 19A…編み籠状の耐
衝撃箱、19B…衝撃吸収部材、 20…パ−ソナルコ
ンピュ−タ、 21…磁気ディスク装置挿入口、 22
…衝撃吸収機構を備えた磁気ディスク装置。
フロントページの続き (72)発明者 三枝 省三 神奈川県小田原市国府津2880番地 株式会 社日立製作所ストレージシステム事業部内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】情報を記録するディスクと、前記ディスク
    を回転駆動するディスク回転駆動モ−タと、前記ディス
    クに情報を記録再生するヘッドを支持し前記ディスクの
    半径方向に回転位置決めするキャリッジと、前記キャリ
    ッジに回転トルクを与えるキャリッジ駆動部と、これら
    を支持包含するベ−スおよびカバ−で構成したハウジン
    グとから成る情報記録再生装置において、 前記ハウジングの外周面に、粒状の固形部材と粘弾性材
    料とを練り合わせて形成したものであり、衝撃力印加
    後、変形し、時間の経過と共に徐々に元の形状に復元す
    る衝撃吸収部材を備えたことを特徴とする情報記録再生
    装置。
  2. 【請求項2】前記衝撃吸収部材に種々の大きさの衝撃力
    が作用した場合の衝撃加速度と前記衝撃吸収部材の変形
    形状を予め計測しておき、その結果を衝撃加速度早見表
    として前記ハウジングに貼付しておき、装置に衝撃力が
    作用した場合、前記衝撃吸収部材の実際の変形形状を前
    記衝撃加速度早見表と比較することにより、装置に印加
    された衝撃加速度の概略値を知ることができることを特
    徴とする請求項1記載の情報記録再生装置。
  3. 【請求項3】情報を記録するディスクと、前記ディスク
    を回転駆動するディスク回転駆動モ−タと、前記ディス
    クに情報を記録再生するヘッドを支持し前記ディスクの
    半径方向に回転位置決めするキャリッジと、前記キャリ
    ッジに回転トルクを与えるキャリッジ駆動部と、これら
    を支持包含するベ−スおよびカバ−で構成したハウジン
    グとから成る情報記録再生装置において、 装置全体を耐衝撃箱に納め、装置側面と接する部分の前
    記耐衝撃箱の肉厚寸法が、前記カバ−側および前記ベ−
    ス側と接する部分の前記耐衝撃箱の肉厚寸法よりも大き
    いことを特徴とする情報記録再生装置。
  4. 【請求項4】情報を記録するディスクと、前記ディスク
    を回転駆動するディスク回転駆動モ−タと、前記ディス
    クに情報を記録再生するヘッドを支持し前記ディスクの
    半径方向に回転位置決めするキャリッジと、前記キャリ
    ッジに回転トルクを与えるキャリッジ駆動部と、これら
    を支持包含するベ−スおよびカバ−で構成したハウジン
    グとから成る情報記録再生装置において、 装置全体をゴム材料、あるいはプラスチック材料で形成
    した編み籠状の耐衝撃箱に納め、前記耐衝撃箱のコ−ナ
    −に粒状の固形部材と粘弾性材料とを練り合わせて形成
    した衝撃吸収部材を備えたことを特徴とする情報記録再
    生装置。
  5. 【請求項5】前記粘弾性材料よりも高い硬度を持つ粘弾
    性材料を用い、前記衝撃吸収部材の表面をコ−ティング
    したことを特徴とする請求項1乃至4に記載の情報記録
    再生装置。
  6. 【請求項6】情報を記録するディスクと、前記ディスク
    を回転駆動するディスク回転駆動モ−タと、前記ディス
    クに情報を記録再生するヘッドを支持し前記ディスクの
    半径方向に回転位置決めするキャリッジと、前記キャリ
    ッジに回転トルクを与えるキャリッジ駆動部と、これら
    を支持包含するベ−スおよびカバ−で構成したハウジン
    グとから成る情報記録再生装置において、 前記ハウジングの外周面に、ばね部材あるいは繊維材料
    と粘弾性材料とを練り合わせて形成したものであり、衝
    撃力印加後、変形し、時間の経過と共に徐々に元の形状
    に復元する衝撃吸収部材を備えたことを特徴とする情報
    記録再生装置。
  7. 【請求項7】前記衝撃吸収部材を、小形磁気ディスク装
    置のフォ−ムファクタ規格寸法(2.5インチ磁気ディス
    ク装置では、100×70×9.5 mm、または、100×70× 12.
    7 mm、または、100×70×19 mm)の範囲内に収納したこ
    とを特徴とする請求項1乃至6記載の情報記録再生装
    置。
  8. 【請求項8】前記耐衝撃箱、ないし、前記衝撃吸収部材
    を透明な材料で構成し、実装後の前記情報記録再生装置
    が透けて見えることを特徴とする請求項1乃至7記載の
    情報記録再生装置。
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