JPH10241169A - 光ディスク再生装置 - Google Patents

光ディスク再生装置

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JPH10241169A
JPH10241169A JP3896697A JP3896697A JPH10241169A JP H10241169 A JPH10241169 A JP H10241169A JP 3896697 A JP3896697 A JP 3896697A JP 3896697 A JP3896697 A JP 3896697A JP H10241169 A JPH10241169 A JP H10241169A
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pickup
deceleration
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vibration
resonance vibration
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粗シークの加速度あるいは減速度を大きくす
ることによって、トラッキングサーボループの特性を向
上させることなく、また、サーチ中に使用するデータテ
ーブルの補正あるいは学習をより容易に行うことができ
るようにした上で、サーチ時間を短縮するとともに、装
置の小型化、低電圧化、あるいは、低消費電力化を促進
する余地を確保した光ディスク再生装置を提供する。 【解決手段】 サーチ中にピックアップ1を光ディスク
の半径方向に移送する場合、該ピックアップ1の移送が
完了し、ピックアップ1が停止した後であって、ピック
アップ1の移送の減速開始時に発生する、ピックアップ
1内の可動部の固有共振振動の速度が0になる直前にト
ラッキングサーボループをONにするトラッキングサー
ボループ制御手段(マイクロコンピュータ)7−1を有
している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ディスクに記録
されている情報を再生する光ディスク再生装置に関し、
特に、サーチ中に、情報読み取り手段であるピックアッ
プをディスクの半径方向に移送する機能を備えた光ディ
スク再生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般的な普及形の光ディスク再生装置で
は、情報読み取り手段であるピックアップを光ディスク
の半径方向に移送する送りモータとして、DCブラシモ
ータをラック・ピニオン機構やボールネジ、平ギヤなど
と組み合わせて使用している。このような、光ディスク
再生装置の要部ブロック図を図9に示す。
【0003】同図において、1はピックアップ、2はR
Fアンプ、3はサーボ回路、4はアクチュエータドライ
バ、5はモータドライバ、6は送りモータ、7はマイク
ロコンピュータ(以下、「マイコン」と略記する)であ
る。
【0004】まず、情報再生時の各部の動作について説
明する。不図示の光源から出射されるレーザビームは、
ピックアップ1に係合した対物レンズ1aを介して、不
図示の光ディスク上に照射され、その反射光は、再び対
物レンズ1aを介して、ピックアップ1に係合したフォ
トダイオード1bに導かれる。フォトダイオード1bで
は、光ディスクからの反射光が電流に変換され、その電
流は、RFアンプ2で電圧に変換され差動をとられて、
TE信号として出力される。このTE信号は、サーボ回
路3内のトラッキングイコライザアンプ3aにて所定の
処理が施され、トラッキング駆動信号(以下、「TRD
信号」と呼ぶ)として出力される。
【0005】このTRD信号は、アクチュエータドライ
バ4によって電力増幅され、ピックアップ1に係合した
トラッキングアクチュエータ1cを付勢して、対物レン
ズ1aを含む、ピックアップ1内の可動部を光ディスク
の半径方向に移動させ、これにより、レーザービームを
光ディスク上の情報トラックに追従させる。
【0006】このように、対物レンズ1a、フォトダイ
オード1b、RFアンプ2、サーボ回路3、アクチュエ
ータドライバ4、トラッキングアクチュエータ1cから
なる一連のループは、レーザビームを情報トラックに追
従させるトラッキングサーボループを形成している。
【0007】また、TRD信号は、サーボ回路3内のロ
ーパスフィルタ3b(遮断周波数:1〜5Hz程度)を
経ることによって、雑音や光ディスクの偏心成分が除去
されて、ピックアップ1内の可動部のトラッキングアク
チュエータ1cによる可動範囲内における位置(以下、
「ピックアップ1内の可動部のラジアル方向の位置」と
呼ぶ)に応じて変化するTVD信号となる。
【0008】このTVD信号は、モータドライバ7を介
して送りモータ8を回転させ、ピックアップ1全体を光
ディスクの半径方向に移送する。これにより、ピックア
ップ1内の可動部がトラッキングアクチュエータ1cに
よる可動範囲内における中心(以下、「ラジアル中心」
と呼ぶ)に位置するように制御されることになる。
【0009】このように、対物レンズ1a、フォトダイ
オード1b、RFアンプ2、サーボ回路3、モータドラ
イバ5、送りモータ6、マイコン7からなる一連のルー
プは、ピックアップ1内の可動部がラジアル中心に位置
することを保証する送りモータサーボループを形成して
いる。
【0010】次に、当該光ディスク再生装置に対して情
報を再生する旨の指示が入力されてから、所望の情報が
再生可能となるまでに実行される動作(以下、この動作
を「サーチ」と呼ぶ)を行う場合に、マイコン7が行う
処理の流れについて、図10を参照しながら説明する。
まず、トラッキングサーボループをONにして、トラッ
ク引き込み動作を行い、アドレスを読み出す(#10
1)。次に、読み出したアドレス(以下、これを「現在
アドレス」と呼ぶ)から所望の情報が記録されているア
ドレス(以下、これを「目標アドレス」と呼ぶ)までの
距離を認識する(#102)。
【0011】次に、#102で認識した距離が0の近傍
である、すなわち、現在アドレスが目標アドレスの近傍
である場合は(#103の近)、情報再生を行う処理
(#201)に移行し、サーチとしての処理は完了す
る。また、#102で認識した距離が比較的短い場合は
(#103の短)、トラッキングアクチュエータ1cを
駆動させて、ピックアップ1内の可動部のみをピックア
ップ1内において光ディスクの半径方向に移動させる動
作(以下、この動作を「レンズキック」と呼ぶ)を行う
処理(#202)に移行して、レンズキックを行った
後、#101に戻る。また、#102で認識した距離が
長い場合は(#103の長)、送りモータ6を駆動させ
て、ピックアップ1全体を光ディスクの半径方向に移送
する動作(以下、サーチ中に行われる、この動作を「粗
シーク」と呼ぶ)を行う処理(#203)に移行して、
粗シークを行った後、#101に戻る。
【0012】以上が、サーチを行う際の全体の流れであ
るが、ここで、図10の#203の粗シークを行う際に
マイコン7が行う処理の流れについて図11に示すフロ
ーチャートを参照しながら説明する。まず、サーボ回路
3に制御コマンドを送って、トラッキングサーボループ
をOFF(開)にする(#111)。次に、サーボ回路
3を介して、モータドライバ5に駆動電圧を供給して、
送りモータ6を駆動させる(ピックアップ1を光ディス
クの半径方向に移送させる)(#112)。
【0013】次に、サーボ回路3からは、TE信号に基
づいて、ピックアップ1から出射されるレーザービーム
がトラックを横切る毎に1つのパルスが送られてくる
(以下、この信号を「TCRS信号]と呼ぶ)ので、そ
のパルスのカウントを開始する(#113)。次に、T
CRS信号のパルスのカウント値が、今実行している粗
シークによってピックアップを移送すべき距離に応じた
所定値になると(#114のY)、サーボ回路3に制御
コマンドを送り、サーボ回路3を介した、モータドライ
バ5への駆動電圧の供給を停止する(#115)。
【0014】これにより、送りモータ6の逆起電力ブレ
ーキ及び送り機構のロストルクで送りモータ6の回転数
が減少し始める(ピックアップが移送される速度が減速
し始める)ので、送りモータ6の回転が完全に停止する
(つまり、ピックアップが完全に停止する)までの時
間、及び、ピックアップ1を移送することにより発生す
る減衰振動である、ピックアップ1内の可動部の固有共
振振動(以下、「ピックアップ1の共振振動」と呼ぶ)
が停止するまでの時間(以下、「振動停止の待ち時間」
と呼ぶ)が経過すると(#116のY)、トラッキング
サーボループをON(閉)にする(#117)。
【0015】以上に示したマイコン7の動作により実行
される粗シークは、ピックアップ1を光ディスクの半径
方向へ高速で移送することによって、レンズキックを実
行できる程度にピックアップ1を目標アドレスに近づけ
ることを目的としている。
【0016】そして、粗シークにおいて、ピックアップ
1が停止した後、すぐさまトラッキングサーボループを
ONにせず、ピックアップ1の共振振動が納まってから
トラッキングサーボループをONにしているが、これ
は、ピックアップ1の共振振動が発生している間は、T
E信号が高域化しているので、その間の任意の時点にト
ラッキングサーボループをONにすると、トラッキング
サーボループの特性との関係上、トラック引き込み動作
にエラーが発生しやすいからである。尚、トラック引き
込み動作にエラーが発生すると、アドレスを正確に読み
出すことができず、次に行うレンズキック(あるいは粗
シーク)の精度が悪化し、サーチ時間が長くなるという
不具合を招くことになる。
【0017】以上の粗シークは、TCRS信号に基づい
てレーザービームが光ディスク上のトラックを横切った
本数をカウントする(以下、「トラックカウントする」
と呼ぶ)ことによって、ピックアップ1が移送された距
離を認識して、送りモータ6の動作を制御するので、ト
ラックカウント方式と呼ばれている。
【0018】また、トラックカウント方式の他に、FG
方式と呼ばれる粗シークを採用している光ディスク再生
装置も提供されている。FG方式とは、フォトディテク
ターなどで送りモータ6の軸に取り付けられた円盤上の
反射板あるいは透過板より、送りモータ6の回転数に比
例した信号(以下、この信号を「FG信号」と呼ぶ)を
生成し、このFG信号と、送りモータ6からピックアッ
プ1までのギヤ比との関係とから、ピックアップ1が移
送された距離を認識して、送りモータ6の動作を制御す
るものである。このFG方式の粗シークにおいても、ト
ラックカウント方式の粗シークにおけるのと同様の理由
から、振動停止の待ち時間を設定する必要がある。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】ところで、サーチ時間
を短縮するために、粗シークにおいてピックアップを移
送する加速度(以下、「粗シークの加速度」と呼ぶ)あ
るいは減速度(以下、「粗シークの減速度」と表現す
る)を大きくするという手法がとられている。しかしな
がら、上記従来の光ディスク再生装置においては、粗シ
ークの加速度あるいは減速度を大きくすると、以下に示
すような問題を伴うことになる。
【0020】ここで、ピックアップの共振振動について
説明しておく。ピックアップ内の可動部は、図12に示
すように、ピックアップのハウジング内にバネなどの振
動減衰器によって支持されているので、粗シークにおい
て、ピックアップの移送の加速開始時(以下、「粗シー
クの加速開始時」と呼ぶ)及び減速開始時(以下、「粗
シークの減速開始時」と呼ぶ)には、ピックアップの移
送の加速度とは逆方向にピックアップ内の可動部に加速
度が生じ、ピックアップ内の可動部のラジアル方向の位
置には変位が発生して、その結果、ピックアップ内の可
動部は振動(減衰振動)し始める(図13参照)。この
振動がピックアップの共振振動であり、粗シークの加速
開始時、粗シークの減速開始時にそれぞれ発生する。
尚、図13では、VAが粗シークの加速開始時に発生す
るピックアップの共振振動を、VBが粗シークの減速開
始時に発生するピックアップの共振振動を、それぞれ示
している。
【0021】但し、VAは粗シークの加速開始時にピッ
クアップ内の可動部がラジアル中心に位置している場合
について、粗シークの加速開始時に発生するピックアッ
プの共振振動を示したものであって、必ずしもこのよう
な位相になるとは限らない。また、VBは粗シークの減
速開始時に発生するピックアップの共振振動を示したも
のであって、粗シークの減速開始時以降のピックアップ
の共振振動を示すものではない。粗シークの減速開始時
以降のピックアップの共振振動は、粗シークの加速開始
時に発生するピックアップの共振振動VAが粗シークの
減速開始時に残っている場合は、粗シークの加速開始時
に発生するピックアップの共振振動VAと粗シークの減
速開始時に発生するピックアップの共振振動VBとが重
畳された、複雑な位相の振動となり、一方、図13のよ
うに、粗シークの加速開始時に発生するピックアップの
共振振動VAが粗シークの減速開始時に残っていない場
合は、粗シークの減速開始時に発生するピックアップの
共振振動VBが粗シークの減速開始時以降のピックアッ
プの共振振動となる。
【0022】さて、1つ目の問題点としては、粗シーク
の加速度あるいは減速度を大きくしても、サーチ時間を
大幅に短縮するには至らないということである。これ
は、粗シークの加速度あるいは減速度を大きくすると、
同じ距離だけピックアップを移動させるのに要する時間
は確かに短くなるが、上述した内容からして、粗シーク
の加速開始時あるいは粗シークの減速開始時に発生す
る、ピックアップの共振振動が顕著となるため、上記従
来の光ディスク再生装置では、振動停止の待ち時間を長
く設定する必要があるとともに、着地精度が悪化する
(粗シークにより到達したアドレスと目標アドレスとの
差分が大きくなる)ことになり、目標アドレスに到達す
るまでの時間が長くなるからである。
【0023】後述の逆電圧を与えて送りモータを強制的
に減速する(送りモータにブレーキをかける)場合は勿
論だが、そうでない場合であっても、メカニズムのロス
トルクなどが同時にかかるため、粗シークの減速度の方
が粗シークの加速度よりも大きく、また、当然のことな
がら、粗シークの減速を開始してからピックアップが停
止するまでの時間の方が、粗シークの加速を開始してか
らピックアップが停止するまでの時間よりも短いため
に、ピックアップ内の可動部を支持する減衰器(バネな
ど)によって減衰させられる度合いが小さいので、特
に、粗シークの減速開始時に発生するピックアップの共
振振動は、ピックアップが停止した後にも残っているこ
とが多く、サーチ時間を短縮するに際して大きな障害と
なる。
【0024】尚、トラッキングサーボループの特性を向
上させることにより、ピックアップの共振振動が顕著と
なっても、振動停止の待ち時間を長くすることなく、あ
るいは、振動停止の待ち時間を設けることなく、トラッ
キングサーボループをONすることができ、サーチ時間
を大幅に短縮することが可能となるが、以下に示す理由
により、これを実現するのは非常に困難である。
【0025】というのは、昨今、光ディスクの高回転化
による高速読み取りが必須事項となっているが、これを
行うには、光ディスクの高回転化に伴って、光ディスク
の面振れや偏心の加速度が増大するため、フォーカシン
グサーボ特性やトラッキングサーボ特性を向上させる必
要性が生じるからである。特に、トラッキングサーボの
オープンループ特性について、コンパクトディスクを例
にとって見てみると、そのゲイン交点周波数(ループゲ
インが0dBとなる周波数)を、通常速で0.8kH
z、2倍速で1.6kHz、4倍速で3.2kHz、
…、というように、光ディスクの高回転化による光ディ
スクの偏心の加速度の増大に合わせてより高い周波数に
設定する必要がある。このように、光ディスクの高回転
化による高速読み取りを実現するために、すでに、トラ
ッキングサーボループの特性をかなりのレベルにまで向
上させているので、さらに、ピックアップの共振振動の
ために(サーチ時間を短縮するために)、その特性を向
上させるのは非常に困難な状況である。
【0026】次に、サーチ中には、データテーブルを用
いて各部の動作を制御するわけであるが、例えば、送り
モータのN/T特性や送り機構のロストルクなどには個
体差があることに起因して、初期設定されたデータテー
ブルでは、希望通りに制御することができない場合が多
々あるので、サーチ時間を短縮するためには、データテ
ーブルの補正あるいは学習を行うようになっている。と
ころが、粗シークの加速度あるいは減速度を大きくする
と、上述したように、粗シークの着地精度が悪化し、同
じ粗シークを行ったとしても、各粗シーク毎に着地位置
が異なるので、データテーブルの学習あるいは補正を容
易に行うことができなくなってしまう。
【0027】最後に、装置の小型化、低電圧化、あるい
は、低消費電力化を促進すると、ピックアップの自己共
振周波数が高域化するなどして、ピックアップの共振振
動が顕著となるので、上述した内容からして、サーチ時
間が長くなることになり、サーチ時間の短縮が望まれて
いる昨今の状況では、小型化、低電圧化、あるいは、低
消費電力化を促進することができない。
【0028】そこで、本発明は、粗シークの加速度ある
いは減速度を大きくすることによって、トラッキングサ
ーボループの特性を向上させることなく、また、サーチ
中に使用するデータテーブルの補正あるいは学習をより
容易に行うことができるようにした上で、サーチ時間を
短縮するとともに、装置の小型化、低電圧化、あるい
は、低消費電力化を促進する余地を確保した光ディスク
再生装置を提供することを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の光ディスク再生装置では、情報記
録媒体である光ディスクに光源から出射されるレーザー
ビームを照射し、その反射光を取り込むための対物レン
ズと、該対物レンズを含む可動部を光ディスクの半径方
向に移動させるトラッキングアクチュエータとを有す
る、情報読み取り手段であるピックアップと、該ピック
アップを光ディスクの半径方向に移送する送りモータ
と、該送りモータの駆動を制御する送りモータ制御手段
とを有する光ディスク再生装置において、サーチ中に前
記ピックアップを光ディスクの半径方向に移送する場
合、該ピックアップの移送が完了し、前記ピックアップ
が停止した後であって、ピックアップの移送の減速開始
時に発生する、前記ピックアップ内の可動部の固有共振
振動の速度が0になる直前にトラッキングサーボループ
をONにするトラッキングサーボループ制御手段を有し
ている。
【0030】この請求項1に記載の構成により、粗シー
クの減速開始時に発生するピックアップの共振振動の速
度が0になる直前にトラッキングサーボループをONに
するので、粗シークの加速開始時に発生するピックアッ
プの共振振動が粗シークの減速開始時には十分減衰して
いることを前提とすれば、トラッキングサーボループの
特性を向上させることなく、サーチ時間をより一層短縮
することができる。
【0031】また、請求項2に記載の光ディスク再生装
置では、請求項1に記載の光ディスク再生装置におい
て、サーチ中に前記ピックアップを光ディスクの半径方
向に移送する場合、該ピックアップの移送の減速度を変
化させる減速度可変手段と、前記ピックアップの移送が
減速し始めてから前記ピックアップが停止するまでに要
する減速時間が所定のものとなるように制御する減速時
間制御手段とを有している。
【0032】この請求項2に記載の構成により、ピック
アップの移送が減速し始めてからピックアップが停止す
るまでに要する時間が所定のものとなるように制御す
る、言い換えると、これは、送りモータや送り機構のば
らつきをキャンセルすることと等価であるので、粗シー
クの減速開始時に発生するピックアップの共振振動の様
子(位相)は均一なものとなる。
【0033】また、請求項3に記載の光ディスク再生装
置では、サーチ中に前記ピックアップを光ディスクの半
径方向に移送する場合、該ピックアップの移送により発
生する、前記ピックアップ内の可動部の固有共振振動を
制御する振動制御手段を有している。
【0034】また、請求項3に記載の光ディスク再生装
置の一実施例である、請求項4に記載の光ディスク再生
装置では、前記振動制御手段が、前記ピックアップの移
送が減速し始めてから前記ピックアップが停止するまで
の間であって、前記ピックアップの移送の減速開始時に
発生する、前記ピックアップ内の可動部の固有共振振動
の速度が増加するときに、そのときの前記固有共振振動
の速度を打ち消す方向に、前記ピックアップ内の可動部
が移動するように、前記トラッキングアクチュエータを
駆動させる。
【0035】また、請求項3に記載の光ディスク再生装
置の一実施例である、請求項5に記載の光ディスク再生
装置では、前記振動制御手段が、前記ピックアップの移
送の減速開始時に、そのときに前記ピックアップ内の可
動部に生じる加速度を打ち消す方向に、前記ピックアッ
プ内の可動部が移動するように、前記トラッキングアク
チュエータを駆動させる。
【0036】これらの請求項4または5に記載の構成に
より、粗シークの減速開始時に発生するピックアップの
共振振動を抑制することができるので、ピックアップが
停止したときのピックアップの共振振動は、粗シークの
加速開始時に発生するピックアップの共振振動が粗シー
クの減速開始時には十分減衰されている場合は、粗シー
クの減速開始時に発生するもののみに起因した、単純な
正弦波状の振動となるとともに、その振幅も小さくな
る。
【0037】また、請求項3に記載の光ディスク再生装
置の一実施例である、請求項6に記載の光ディスク再生
装置では、前記振動制御手段が、前記ピックアップ内の
可動部の固有共振振動により、前記トラッキングアクチ
ュエータを構成するコイルの両端に発生する電圧を検出
し、その電圧に基づいて前記トラッキングアクチュエー
タを駆動させる。
【0038】この請求項6に記載の構成により、粗シー
クの減速開始時に発生するピックアップの共振振動に加
えて、粗シークの加速開始時に発生するピックアップの
共振振動を抑制することができるので、粗シークの加速
開始時に発生するピックアップの共振振動がそのままで
は(バネなどの振動減衰器だけでは)粗シークの減速開
始時までに十分減衰されない場合であっても、上記請求
項4または5に記載の構成により得られる作用が期待で
きる。
【0039】また、請求項7に記載の光ディスク再生装
置では、請求項3または4に記載の光ディスク再生装置
において、前記トラッキングアクチュエータの駆動感度
を検出する手段を有し、前記トラッキングアクチュエー
タの駆動感度に応じて前記振動制御手段がトラッキング
アクチュエータを駆動させる。
【0040】この請求項7に記載の構成により、トラッ
キングアクチュエータの駆動感度が小さい場合は、前記
振動制御手段がトラッキングアクチュエータを駆動させ
る駆動電圧レベルを大きくし、逆に、トラッキングアク
チュエータの駆動感度が小さい場合は、上記駆動電圧レ
ベルを小さくするというようにすれば、トラッキングア
クチュエータの駆動感度のばらつきに関係なく、粗シー
クの減速開始時に発生するピックアップの共振振動を一
定の割合で抑制することができるので、上記請求項3ま
たは4の構成により得られる作用を確実なものとするこ
とができる。
【0041】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施形態を図面
を参照しながら説明する。図1は本発明の第1実施形態
である光ディスク再生装置の要部ブロック図であって、
7−1はマイコン、8はローパスフィルタである。尚、
従来技術と同一部分には同一符号を付して説明を省略す
る。
【0042】まず、情報再生時の各部の動作について説
明する。TRD信号は、300〜600Hz程度の遮断
周波数を有するローパスフィルタ8を経ることによっ
て、高域(外乱、ノイズなど)が除去されて、ピックア
ップ1内の可動部のトラッキングアクチュエータ1cに
よる可動範囲内における実際の位置、つまり、光ディス
クの偏心成分をも含んだ、ピックアップ1内の可動部の
ラジアル方向の位置に応じて変化するTRP信号とな
る。
【0043】マイコン7−1は、A/D入力端子I2
3からそれぞれ入力するTVD信号、TRP信号に基
づいて送りモータ6を制御するソフトウェアを内蔵して
おり、D/A出力端子O1から出力するTVDO信号に
よって、情報再生時にピックアップ1内の可動部がラジ
アル中心に位置するように、モータドライバ7を介して
送りモータ8を駆動させ、ピックアップ1全体を光ディ
スクのラジアル方向に移送する。
【0044】したがって、対物レンズ1a、フォトダイ
オード1b、RFアンプ2、サーボ回路3、モータドラ
イバ5、送りモータ6、マイコン7−1からなる一連の
ループは、情報再生時にピックアップ1内の可動部がラ
ジアル中心に位置することを保証する送りモータサーボ
ループを形成している。
【0045】ここで、粗シークを行う際は、ピックアッ
プ1は光ディスクの半径方向へ高速で移送されるが、粗
シークの加速開始時及び減速開始時には、ピックアップ
1内の可動部に大きな加速度が生じ、ピックアップ1の
共振振動が発生する。そして、ピックアップ1の共振振
動の変位をS、その速度をV、その加速度をAとし、振
動が減衰されないとした場合、 S = D・sinωt V = D・ω・cosωt A = −D・ω2・sinωt (但し、Dは振幅、ωは角速度、tは時間である)と表
せる(図2参照)。したがって、例えば、振幅D=10
0μm、周波数を40Hzとすると、最大加速度A
mは、 Am = 0.0001×(40×2×3.14)2 = 12.6m/s2 となる。
【0046】このように、ピックアップ1内の可動部に
大きな加速度が生じている間の任意の時点に、トラッキ
ングサーボループをONにするためには、トラッキング
サーボループの特性を向上させる必要がある。しかしな
がら、本第1実施形態においては、粗シーク時に、マイ
コン7−1内の不図示のタイマーを用いて、粗シークの
減速開始時に発生するピックアップ1の共振振動の速度
が0になる直前に(図2のA点あるいはB点で)トラッ
キングサーボループをONするようになっているので、
粗シークの加速開始時に発生するピックアップ1の共振
振動が粗シークの減速開始時には十分減衰されているこ
とを前提とすれば、トラッキングサーボループの特性を
向上させることなく、サーチ時間を短縮することができ
る。
【0047】以下、粗シークを行う場合に、マイコン7
−1が行う処理の流れについて、図3を参照しながら説
明する。尚、サーチを行う際の全体の流れについては、
従来技術と同じである。まず、サーボ回路3に制御コマ
ンドを送って、トラッキングサーボループをOFFにす
る(#31)。次に、モータドライバ5に所定の駆動電
圧(TVDO信号)を供給して、送りモータ6を駆動さ
せる(ピックアップ1を光ディスクの半径方向に移送さ
せる)(#32)。
【0048】次に、入力端子I1から入力するTCRS
信号のパルスをカウントし始める(#33)。次に、T
CRS信号のカウント値が、今実行している粗シークに
よってピックアップ1を移送すべき距離に応じた所定値
になると(#34のY)、今まで供給していたのとは逆
極性の駆動電圧(以下、「逆電圧」と呼ぶ)をモータド
ライバ5に供給して、ピックアップ1の移送を強制的に
減速させるとともに、不図示のタイマーをスタートさせ
る(#35)。そして、タイマーのカウントが終了する
と(#36のY)、サーボ回路3に制御コマンドを送っ
て、トラッキングサーボループをONにする(#3
7)。
【0049】ここで、ピックアップ1の移送を減速させ
始めてから、ピックアップ1が停止した後であって、粗
シークの減速開始時に発生するピックアップ1の共振振
動の速度が0になる直前までに要する時間は、設計段階
で理論的に算出することができるので、この算出した時
間を上記タイマーがカウントするように設定しておけ
ば、ピックアップ1が停止した後であって、粗シークの
減速開始時に発生するピックアップ1の共振振動の速度
が0になる直前にトラッキングサーボループをONにす
ることができる。
【0050】次に、本発明の第2実施形態である光ディ
スク再生装置について説明する。尚、本第2実施形態の
光ディスク再生装置の要部ブロック図としては、上記第
1実施形態の光ディスク再生装置のものと同一であるの
で、図1のブロック図を参照しながら説明する。本第2
実施形態の光ディスク再生装置は、上記第1実施形態に
おいて示した機能に加えて、粗シーク時にピックアップ
1の移送を減速し始めてからピックアップ1が停止する
までに要する時間(以下、「ピックアップ減速時間」と
呼ぶ)が所定のものとなるように制御する機能を有して
いる。
【0051】以下、この機能について説明する。マイコ
ン7−1は、前述したように、粗シークにおいて、逆電
圧をモータドライバ5に供給することによって、ピック
アップの移送を強制的に減速させるが、これに加えて、
ピックアップの減速時間を測定し、減速時間が所定時間
よりも長ければ、逆電圧を大きくし、減速時間が所定時
間よりも短ければ、逆電圧を小さくするというようにし
て、測定したピックアップの減速時間に応じて逆電圧を
可変調整することによって、ピックアップの減速時間が
所定のものとなるように制御するソフトウェアを内蔵し
ている。
【0052】ここで、送りモータ6や送り機構のばらつ
きによって、各機器(光ディスク再生装置)毎に、粗シ
ークの減速開始時に発生するピックアップ1の共振振動
の様子(位相)は均一なものとならず、その共振振動の
速度が0になる直前のタイミングがばらつく場合があ
る。このような場合は、上記タイマーがカウントする時
間を補正しない限り、ピックアップ1の共振振動の速度
が0になる直前に正確にトラッキングサーボループをO
Nするのは不可能である。
【0053】しかしながら、本第2実施形態では、ピッ
クアップ1の減速時間が所定のものとなるように制御す
る、言い換えると、これは、送りモータ6や送り機構の
ばらつきをキャンセルすることと等価であるので、粗シ
ークの減速開始時に発生するピックアップ1の共振振動
の様子は均一なものとなる。したがって、送りモータ6
や送り機構のばらつきの有無にかかわらず、粗シークの
減速開始時に発生するピックアップ1の共振振動の速度
が0になる直前に正確にトラッキングサーボをONする
ことができる。
【0054】次に、本発明の第3実施形態である光ディ
スク再生装置の要部ブロック図を図4に示す。同図にお
いて、7−2はマイコン、9はアナログスイッチであ
る。尚、上記第1、第2実施形態と同一部分には同一符
号を付して説明を省略する。本第3実施形態の光ディス
ク再生装置は、上記第1または第2実施形態において示
した機能に加えて、粗シークの減速開始時に発生するピ
ックアップ1の共振振動を抑制する機能を有している。
【0055】以下、この機能について説明する。マイコ
ン7−2は、粗シーク時に、ピックアップ1の移送を減
速させ始めてから、ピックアップ1が停止するまでの
間、粗シークの減速開始時に発生するピックアップ1の
共振振動の速度が増加するときに、出力端子O2から出
力するSSW信号にてON/OFF制御されるアナログ
スイッチ9を介して、D/A出力端子O3から出力する
SSIG信号をアクチュエータドライバ4に供給し、粗
シークの減速開始時に発生するピックアップの共振振動
の速度の方向と逆の方向に、すなわち、その共振振動の
速度を打ち消す方向に、ピックアップ1内の可動部が移
動するように、トラッキングアクチュエータ1cを駆動
させることによって、粗シークの減速開始時に発生する
ピックアップ1の共振振動を抑制する。以上の動作にお
ける、ピックアップ1の共振振動の速度とSSIG信号
との関係を図5に示しておく。
【0056】これにより、ピックアップ1が停止したと
きのピックアップの共振振動は、粗シークの加速開始時
に発生するピックアップ1の共振振動が粗シークの減速
開始時には十分減衰している場合、粗シークの減速開始
時に発生するピックアップ1の共振振動のみに起因し
た、単純な正弦波状の振動となるとともに、その振幅が
小さくなっており、したがって、粗シークの着地精度が
向上し、また、粗シークを行った後にレンズキックに移
行できる確率が高くなるので、サーチ中に使用するデー
タテーブルの補正あるいは学習をより容易に行うことが
できるようになり、また、サーチ時間をより一層短縮す
ることができる。
【0057】尚、本第3実施形態においては、粗シーク
の減速開始時に発生するピックアップ1の共振振動の速
度が増加するときに、SSW信号及びSSIG信号によ
り、トラッキングアクチュエータ1cを駆動させること
によって、ピックアップ1の共振振動を抑制する、つま
り、ピックアップ1の共振振動が発生してから、その振
動を抑制するようになっているが、このようにする代わ
りに、粗シークの減速開始時に、SSW信号及びSSI
G信号により、そのときにピックアップ1内の可動部に
生じる加速度の方向と逆の方向に、すなわち、その加速
度を打ち消す方向に、ピックアップ1内の可動部が移動
するように、トラッキングアクチュエータ1cを駆動さ
せることによって、ピックアップ1の共振振動を抑制す
る、つまり、ピックアップ1の共振振動の発生段階で、
その振動を抑制するようにしてもよい。以上の動作にお
ける、TVDO信号とピックアップ1内の可動部に生じ
る加速度とSSIG信号との関係を図6に示しておく。
【0058】尚、トラッキングアクチュエータ1cの駆
動感度として最大のものを想定して、SSIG信号のレ
ベルを決定することにより、粗シークの減速開始時に発
生するピックアップの共振振動を約半分以下に抑制する
ことができるという実験結果が得られている。
【0059】次に、本発明の第4実施形態である光ディ
スク再生装置について説明する。尚、本第4実施形態の
光ディスク再生装置の要部ブロック図としては、上記第
3実施形態の光ディスク再生装置のものと同一であるの
で、図4のブロック図を参照しながら説明する。本第4
実施形態の光ディスク再生装置は、上記第3実施形態に
おいて示した機能に加えて、トラッキングアクチュエー
タ1cの駆動感度を検出し、その駆動感度に応じて上記
SSIG信号レベルを変化させる機能を有している。
【0060】以下、この機能について説明する。トラッ
キングアクチュエータ1cの駆動感度とは、トラッキン
グアクチュエータ1cを駆動するアクチュエータドライ
バ4への供給電圧(TRD信号)と、そのときのピック
アップ1内の可動部の光ディスクの半径方向への移動量
とで規定されるものである。
【0061】したがって、ピックアップ1内の可動部を
一定量だけ移動させることができれば、そのときのTR
D信号のレベルが小さければ、トラッキングアクチュエ
ータ1cの駆動感度は大きく、そのときのTRD信号の
レベルが大きければ、トラッキングアクチュエータ1c
の駆動感度は小さいというように、TRD信号のレベル
によって、トラッキングアクチュエータ1cの駆動感度
を検出することができる。
【0062】以下に、本第4実施形態において、トラッ
キングアクチュエータ1cの駆動感度を検出する際に、
マイコン7−2が行う動作について説明する。まず、光
ディスク及びそのチャッキング機構に起因した偏心が存
在するため、そのときの光ディスクの回転数により決ま
る偏心1周期の期間、A/D入力端子I3から入力する
TRP信号(ローパスフィルタ8を介したTRD信号)
をサンプリングし、その平均値を算出する。これによ
り、ピックアップ1内の可動部を所定量だけ移動させる
前のTRD信号のレベルを求めることができる。
【0063】次に、ピックアップ1内の可動部を所定量
だけ移動させる。これは、レンズキックを行うことによ
り実現でき、例えば、コンパクトディスクであれば、6
3本のレンズキックを行うことで、ピックアップの可動
部を約100μmほど移動させることができる。
【0064】次に、再び、上記偏心1周期の期間、TR
P信号をサンプリングし、その平均値を算出する。これ
により、ピックアップ1内の可動部を所定量だけ移動さ
せた後のTRD信号のレベルを求めることができる。最
後に、ピックアップ1内の可動部を所定量だけ移動させ
る前後の、TRP信号の2つの平均値の差を算出する。
これにより、トラッキングアクチュエータ1cの駆動感
度を検出したことになる。尚、図7にトラッキングアク
チュエータ1cの駆動感度を検出する概念図を示してお
く。
【0065】そして、マイコン7−2は、トラッキング
アクチュエータ1cの駆動感度が大きければ(TRP信
号の平均値の差が小さければ)、粗シークにおいて、粗
シークの減速開始時に発生するピックアップ1の共振振
動を抑制するためのSSIG信号のレベルを小さくし、
トラッキングアクチュエータ1cの駆動感度が小さけれ
ば(TRP信号の平均値の差が大きければ)、SSIG
信号のレベルを大きくするというように、トラッキング
アクチュエータ1cの駆動感度に応じて、SSIG信号
のレベルを変化させる。
【0066】ところで、SSIG信号のレベルが固定さ
れている場合、トラッキングアクチュエータ1cの駆動
感度のばらつきにより、粗シークの減速開始時に発生す
るピックアップ1の共振振動の抑制が不十分である、あ
るいは、抑制しすぎてピックアップの共振振動が逆位相
の大きな振動となるというケースも考えられる。
【0067】しかしながら、本第4実施形態では、以上
のような処理を行うことによって、トラッキングアクチ
ュエータ1cの駆動感度のばらつきの影響を受けること
なく、粗シークの減速開始時に発生するピックアップ1
の共振振動を一定の割合で抑制することができる。これ
により、粗シークの着地精度が向上し、また、レンズキ
ックへ移行できる確率が高くなって、サーチ中に使用す
るデータテーブルの補正あるいは学習をより容易に行う
ことができるようになり、また、サーチ時間をより一層
短縮することができるという効果を確実に得ることがで
きる。
【0068】次に、本発明の第5実施形態である光ディ
スク再生装置の要部ブロック図を図8に示す。同図にお
いて、7−3はマイコン、10は振動検出抵抗、11は
振動抑制アンプである。尚、上記第1、第2実施形態と
同一部分には同一符号を付して説明を省略する。本第5
実施形態の光ディスク再生装置は、上記第1または第2
実施形態において示した機能に加えて、粗シークの加速
開始時あるいは減速開始時に発生する、ピックアップ1
の共振振動を抑制する機能を有している。
【0069】以下、この機能について説明する。トラッ
キングアクチュエータ1cはコイルとマグネットを有す
る構成であるため、ピックアップ1の共振振動が発生す
ると、トラッキングアクチュエータ1cのコイルの両端
には、その振動に応じた電圧が微弱ながら発生する。そ
して、アクチュエータドライバ4の出力インピーダンス
は通常低いので、前述のコイルの両端に発生した電圧は
振動検出抵抗10の両端に現れる。振動検出抵抗10の
両端に現れる電圧は、振動抑制アンプ11にて増幅さ
れ、粗シーク中だけ、マイコン7−3から出力されるS
SW信号にてON/OFF制御されるアナログスイッチ
9を介して、アクチュエータドライバ4に与えられる。
【0070】ここで、ピックアップ1の共振振動によ
り、トラッキングアクチュエータ1cのコイルの両端に
発生する電圧は、ピックアップ1の共振振動の速度に比
例し、かつ、その速度の方向に応じた極性を示すので、
この電圧を適切に増幅してアクチュエータドライバ4に
与えるというように、この電圧の基づいてトラッキング
アクチュエータ1cを駆動させることによって、ピック
アップ1の共振振動を抑制することができる。
【0071】以上の内容からして、トラッキングアクチ
ュエータ1c、振動検出抵抗10、振動抑制アンプ1
1、アナログスイッチ9、アクチュエータドライバ4か
らなる一連のループは、粗シークの加速開始時あるいは
減速開始時に発生する、ピックアップ1の共振振動を抑
制する振動制御ループを形成している。
【0072】このように、粗シークの減速開始時に発生
するピックアップの共振振動に加えて、粗シークの加速
開始時に発生するピックアップの共振振動を抑制するこ
とができるので、粗シークの加速開始時に発生するピッ
クアップの共振振動がそのままでは(バネなどの振動減
衰器だけでは)粗シークの減速開始時までに十分減衰さ
れない場合であっても、ピックアップ1が停止したとき
のピックアップ1の共振振動は、粗シークの減速開始時
に発生するもののみに起因した、単純な正弦波状の振動
となるとともに、その振幅も小さくなっており、したが
って、粗シークの着地精度が向上し、また、粗シークを
行った後にレンズキックに移行できる確率が高くなるの
で、サーチ中に使用するデータテーブルの補正あるいは
学習をより容易に行うことができるようになり、また、
サーチ時間をより一層短縮することができる。
【0073】尚、振動制御ループのゲインは、トラッキ
ングアクチュエータ1cの駆動感度として最大のものを
想定して決定し、トラッキングサーボループのオフセッ
トは、許容できる範囲までの振動制御ループのゲインと
することが望ましい。
【0074】また、粗シークの減速開始時に発生するピ
ックアップの共振振動に加えて、粗シークの加速開始時
に発生するピックアップの共振振動を抑制するその他の
方法としては、コンパクトディスクなどの3ビーム方式
のピックアップを採用している場合、副ビームと呼ばれ
る2つのビームの反射光による2つの信号(以下、この
2つの信号を「SUB1信号」、「SUB2信号」と呼
ぶ)の差信号からTE信号を得ているが、ピックアップ
1の可動部がラジアル中心から大きく変位するほど、S
UB1信号、SUB2信号のレベルが低下することを利用
するものが考えられる。
【0075】具体的には、SUB1信号とSUB2信号と
の和信号から得られる信号(以下、「SSAD信号」と
呼ぶ)とTE信号との差信号からはピックアップの共振
振動成分と光ディスクの偏心成分とを含んだ信号が生成
されるので、粗シーク時のトラッキングサーボループが
OFFのときに、上記SSAD信号とTE信号との差信
号から生成される信号を、その高域を除去した後に、ア
クチュエータドライバ4に与えることによって、粗シー
クの加速開始時及び減速開始時に発生する、ピックアッ
プの共振振動を抑制することができる。
【0076】このような方法により、ピックアップの共
振振動を抑制する場合、光ディスクとチャッキング機構
による光ディスクの偏心成分がピックアップの共振振動
成分よりも小さいときには非常に有効であるが、光ディ
スクの偏心成分がピックアップの共振振動成分よりも大
きいときは逆効果となるので、実験により、光ディスク
の規格とチャッキング機構の設計値とから明らかにピッ
クアップの共振振動成分が光ディスクの最大偏心成分よ
りも大きい期間を求め、その期間のみ効果のあるゲイン
にし、それ以外の期間はゲインを下げる、あるいは、回
路をOFFにするというような対策をとることが望まし
い。
【0077】尚、上記各実施形態は、トラックカウント
方式の粗シークを採用した光ディスク再生装置に対して
本発明を適用したものであるが、本発明はこれに限定さ
れるものではなく、例えば、FG方式の粗シークを採用
した光ディスク再生装置に対して適用したものであって
もよい。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
光ディスク再生装置によれば、粗シークにおいて、ピッ
クアップが停止した後であって、粗シークの減速開始時
に発生するピックアップの共振振動の速度が0になる直
前にトラッキングサーボループをONにするので、粗シ
ークの加速開始時に発生するピックアップの共振振動が
粗シークの減速開始時には十分減衰していることを前提
とすれば、粗シークの加速度あるいは減速度を大きくす
ることによって、トラッキングサーボループの特性を向
上させることなく、サーチ時間を短縮することができ
る。また、これは、ピックアップの共振振動が顕著とな
っても、サーチ時間の延長には直結しないということで
あるので、装置の小型化、低電圧化、あるいは、低消費
電力化を促進する余地を確保することができる。
【0079】また、請求項2に記載の光ディスク再生装
置によれば、送りモータや送り機構のばらつきに関係な
く、粗シークにおいて、ピックアップが停止した後であ
って、粗シークの減速開始時に発生するピックアップの
共振振動の速度が0になる直前にトラッキングサーボル
ープをONにすることができるので、上記請求項1に記
載の光ディスク再生装置により得られる効果をより確実
なものとすることができる。
【0080】また、請求項3に記載の光ディスク再生装
置の具体例である、請求項4または5に記載の光ディス
ク再生装置によれば、粗シークの減速開始時に発生する
ピックアップの共振振動を抑制する機能を有しているの
で、ピックアップが停止したときのピックアップの共振
振動は、粗シークの加速開始時に発生するピックアップ
の共振振動が粗シークの減速開始時には十分減衰されて
いる場合、単純な正弦波状の振動となるとともに、その
振幅も小さくなっており、したがって、粗シークの着地
精度が向上するとともに、粗シークを行った後にレンズ
キックに移行できる確率が高くなるので、上記請求項1
または2に記載の光ディスク再生装置による効果に加え
て、サーチ中に使用するデータテーブルの補正あるいは
学習をより容易に行うことができるようになり、また、
サーチ時間をより一層短縮することができる。
【0081】また、請求項3に記載の光ディスク再生装
置の具体例である、請求項6に記載の光ディスク再生装
置によれば、粗シークの減速開始時に発生するピックア
ップの共振振動に加えて、粗シークの加速開始時に発生
するピックアップの共振振動を抑制する機能を有してい
るので、粗シークの加速開始時に発生するピックアップ
の共振振動がそのままでは粗シークの減速開始時までに
十分減衰されない場合であっても、上記請求項4または
5の光ディスク再生装置による作用・効果を期待するこ
とができる。
【0082】また、請求項7に記載の光ディスク再生装
置によれば、トラッキングアクチュエータの駆動感度の
ばらつきの影響を受けず、ピックアップの移送の減速開
始時に発生するピックアップの共振振動を一定の割合で
抑制することができるので、上記請求項4または5に記
載の光ディスク再生装置により得られる作用・効果をよ
り一層確実なものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1、第2実施形態である光ディス
ク再生装置の要部ブロック図である。
【図2】 光ピックアップ1の共振振動が減衰されない
とした場合の、その変位と速度と加速度との関係、及
び、トラッキングサーボループをONにするタイミング
を説明するための図である。
【図3】 粗シークを実行する際に、マイコン7−1が
行う動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】 本発明の第3、第4実施形態である光ディス
ク再生装置の要部ブロック図である。
【図5】 本発明の第3、第4実施形態である光ディス
ク再生装置において、粗シークの減速開始時に発生する
ピックアップの共振振動を抑制する一例である、ピック
アップ1の共振振動の速度とSSIG信号との関係を示
す図である。
【図6】 本発明の第3、第4実施形態である光ディス
ク再生装置において、粗シークの減速開始時に発生する
ピックアップの共振振動を抑制する一例である、TVD
O信号とピックアップ1内の可動部に生じる加速度とS
SIG信号との関係を示す図である。
【図7】 トラッキングアクチュエータ1cの駆動感度
を検出する概念図である。
【図8】 本発明の第5実施形態である光ディスク再生
装置の要部ブロック図である。
【図9】 従来の光ディスク再生装置の要部ブロック図
である。
【図10】 サーチを実行する際に、マイコン7が行う
動作を説明するためのフローチャートである。
【図11】 粗シークを実行する際に、マイコン7が行
う動作を説明するためのフローチャートである。
【図12】 ピックアップ1の共振振動について説明す
るための図である。
【図13】 ピックアップ1の共振振動について説明す
るための図である。
【符号の説明】
1 ピックアップ 1a 対物レンズ 1b フォトダイオード 1c トラッキングアクチュエータ 2 RFアンプ 3 サーボ回路 3a トラッキングイコライザアンプ 3b ローパスフィルタ(遮断周波数:1〜5Hz程
度) 3c 波形整形アンプ 4 アクチュエータドライバ 5 モータドライバ 6 送りモータ 7、7−1、7−2、7−3 マイコン 8 ローパスフィルタ(遮断周波数:300〜600
Hz程度) 9 アナログスイッチ 10 振動検出抵抗 11 振動抑制アンプ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 情報記録媒体である光ディスクに光源か
    ら出射されるレーザービームを照射し、その反射光を取
    り込むための対物レンズと、該対物レンズを含む可動部
    を光ディスクの半径方向に移動させるトラッキングアク
    チュエータとを有する、情報読み取り手段であるピック
    アップと、該ピックアップを光ディスクの半径方向に移
    送する送りモータと、該送りモータの駆動を制御する送
    りモータ制御手段とを有する光ディスク再生装置におい
    て、 サーチ中に前記ピックアップを光ディスクの半径方向に
    移送する場合、該ピックアップの移送が完了し、前記ピ
    ックアップが停止した後であって、ピックアップの移送
    の減速開始時に発生する、前記ピックアップ内の可動部
    の固有共振振動の速度が0になる直前にトラッキングサ
    ーボループをONにするトラッキングサーボループ制御
    手段を有することを特徴とする光ディスク再生装置。
  2. 【請求項2】 サーチ中に前記ピックアップを光ディス
    クの半径方向に移送する場合、該ピックアップの移送の
    減速度を変化させる減速度可変手段と、前記ピックアッ
    プの移送が減速し始めてから前記ピックアップが停止す
    るまでに要する減速時間が所定のものとなるように制御
    する減速時間制御手段とを有することを特徴とする請求
    項1に記載の光ディスク再生装置。
  3. 【請求項3】 サーチ中に前記ピックアップを光ディス
    クの半径方向に移送する場合、該ピックアップの移送に
    より発生する、前記ピックアップ内の可動部の固有共振
    振動を制御する振動制御手段を有することを特徴とする
    請求項1または2に記載の光ディスク再生装置。
  4. 【請求項4】 前記振動制御手段が、前記ピックアップ
    の移送が減速し始めてから前記ピックアップが停止する
    までの間であって、前記ピックアップの移送の減速開始
    時に発生する、前記ピックアップ内の可動部の固有共振
    振動の速度が増加するときに、そのときの前記固有共振
    振動の速度を打ち消す方向に、前記ピックアップ内の可
    動部が移動するように、前記トラッキングアクチュエー
    タを駆動させることを特徴とする請求項3に記載の光デ
    ィスク再生装置。
  5. 【請求項5】 前記振動制御手段が、前記ピックアップ
    の移送の減速開始時に、そのときに前記ピックアップ内
    の可動部に生じる加速度を打ち消す方向に、前記ピック
    アップ内の可動部が移動するように、前記トラッキング
    アクチュエータを駆動させることを特徴とする請求項3
    に記載の光ディスク再生装置。
  6. 【請求項6】 前記振動制御手段が、前記ピックアップ
    内の可動部の固有共振振動により、前記トラッキングア
    クチュエータを構成するコイルの両端に発生する電圧を
    検出し、その電圧に基づいて前記トラッキングアクチュ
    エータを駆動させることを特徴とする請求項3に記載の
    光ディスク再生装置。
  7. 【請求項7】 前記トラッキングアクチュエータの駆動
    感度を検出する手段を有し、前記トラッキングアクチュ
    エータの駆動感度に応じて前記振動制御手段がトラッキ
    ングアクチュエータを駆動させることを特徴とする請求
    項4または5に記載のディスク再生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US7046609B2 (en) 2002-04-17 2006-05-16 Funai Electric Co., Ltd. Focus search method and reproducing apparatus

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