JPH10240090A - 像保持体からの像形成物質除去装置 - Google Patents

像保持体からの像形成物質除去装置

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JPH10240090A
JPH10240090A JP9062169A JP6216997A JPH10240090A JP H10240090 A JPH10240090 A JP H10240090A JP 9062169 A JP9062169 A JP 9062169A JP 6216997 A JP6216997 A JP 6216997A JP H10240090 A JPH10240090 A JP H10240090A
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peeling
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 隙間を介して対向する1組のローラ対を用い
て剥離ユニット出口側の用紙誘導手段を構成することに
より、複写用紙の皺の発生等がなく、剥離ベルトから分
離した複写用紙を次工程の用紙搬送経路に良好に誘導で
きる像形成物質除去装置を提供する。 【解決手段】 剥離ユニット300の剥離ベルト301
bから分離する複写用紙10を次工程の用紙搬送部に誘
導する誘導手段を、剥離ユニット300の剥離ベルトか
ら分離される複写用紙の誘導搬送経路A上に隙間を有す
るように互いに対向し、且つ該誘導搬送経路Aにおける
複写用紙10の搬送方向と同じ方向に対向面が移動する
ように回転駆動された1組の誘導ローラ1、2を用いて
構成し、誘導ローラ1、2の対向面の移動速度が誘導搬
送経路Aにおける複写用紙の搬送速度よりも大きくなる
ように、各誘導ローラ1、2の回転速度を設定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、ファクシ
ミリ、プリンター、印刷機等の画像形成装置で画像が形
成された像保持体から、画像を構成する画像形成物質を
除去する像保持体からの像形成物質除去装置に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】最近のOA化により、像保持体としての
プリンター用紙や複写用紙が大量に使用されるようにな
ってきた。それにともなってオフィスからは大量の廃棄
用紙が生ずるようになり、この多くが無駄に捨てられて
いるのが現状である。この処分には多大の費用がかかる
と同時に、これら廃棄処理による地域環境の悪化、ひい
ては紙を生産するための森林伐採による地球規模での環
境悪化まで、最近では大きな問題として取り上げられて
いる。
【0003】従来、この問題を解消し紙のリサイクルを
図るためには、一度使用した紙に対して用紙上のインキ
を取り除き、液に浸して再びすいて再生古紙として利用
する処置を施していた。この処置には大規模な古紙再生
施設が必要となる上、使用済みの古紙にたいして分別、
回収、輸送など再生紙を得るまでにいくつもの工程を踏
まざるをえなかった。最近になって1度使用した用紙上
の文字画像をクリーニングにより取り去り、複写あるい
はプリンティングに再利用することができる紙が開発さ
れている。例えば特開平4−67043号公報にシート
状の像保持体の表面に離型処理してなり、且つ、該離型
処理した像保持体に印を付け、普通紙と区別したものが
開示されている。しかしながら、これは特殊紙であるた
め定着性に難があり、一般の複写用紙として使用するに
は問題がある。また、特開平1−101576号公報お
よび特開平1−101577号公報には像保持体上の像
形成物質(トナー)を、これを溶解する有機溶媒中で超
音波処理することにより画像を除去する方法が開示され
ているが、一般のオフィスや家庭で使用することが好ま
しくない有機溶剤が必要である。さらに特開平1−29
7294号公報には、像保持体としてプラスチック、金
属、液浸透性の悪い紙あるいはセラミック等で形成され
たものを使用し、該像保持体上に形成された画像を熱溶
融性の剥離体を介在させて加熱し、画像を該像保持体か
ら剥離するクリーニング方法が開示されている。しか
し、この方法の場合、表面に離型処理を施した特別な用
紙を用いなければならない。
【0004】一方、本出願人は、少なくとも画像が形成
される側の表面近傍に液体で膨潤する層を設けた像保持
体を用い、該画像を構成する皮膜状の像形成物質よりも
像保持体の膨潤層を大きく膨潤させる、水を含有した液
体(画像除去促進液)を像保持体に付与する液付与手段
と、液付与後に、像保持体を剥離部材に圧接もしくは加
熱圧接して、像形成物質を像保持体から剥離部材に転写
剥離する剥離手段を有する像形成物質除去方法及び像保
持体の再生方法、並びに該方法に関連する像保持体の再
生装置を提案している(例えば、特開平7−13383
号公報、特開平6−289754号公報参照)。この方
法又は装置において、像保持体に対してその紙質を比較
的損傷することなく像形成物質のみを除去し、像保持体
を再び使用可能な状態に再生することが確認されてい
る。なお、上記皮膜状とは、必ずしも画像全体が1つの
膜を形成しているということを指しているのではなく、
単に像形成物質が像保持体の内部に深く浸透していない
ということや、染料を含有する水性インクで印字した場
合のように像形成物質がほとんど分子レベルで像保持体
に吸着されている状態ではないということを意味してい
る。
【0005】さらに本出願人は、上記特開平7−133
83号公報等で提案した方法及び装置を改良したものと
して、画像除去促進液の必要量を低減させ、再生エネル
ギーの低減、処理速度の商速化、像保持体搬送の信頼性
の向上、像保持体サイズの変化の減少、再生装置の小型
化、大量の画像除去促進液が蒸発する為に発生する再生
装置内外のトラブルの除去、像形成物質の転写剥離の際
に発生する像保持体の一部が画像形成物質とともに剥離
してしまいその表面が荒れてしまうことを防止すること
等、を目的とした像保持体の再生方法及びその装置を提
案している(例えば、特開平8−44260号公報、特
開平7−56472号公報参照)。
【0006】上記特開平8−44260号公報には、水
を含有する液体が含浸された像保持体の像形成物質を有
する面に剥離部材を密着させるとともに水分を透過しな
いシール部材により像保持体と剥離部材とを密封又は密
着挟持させ、像保持体からの水分蒸発が実質的に生じな
い状態で、少なくとも像保持体及び像形成物質を加熱
し、像形成物質が可塑化あるいは軟化し、像保持体から
の水分蒸発が実質的に生じない状態で複数回像保持体と
剥離部材とを加圧することにより、可塑化あるいは軟化
した画像形成物質を像保持体から剥離部材へと転写する
操作を行うことで前記目的を達成することが可能である
ことが明示されている。また、同公報には、水を含有す
る液体が含浸された像保持体の像形成物質を有する面に
剥離部材を密着させるとともに水分を透過しないシール
部材により像保持体と剥離部材とを密封又は密着挟持さ
せ、像保持体からの水分蒸発が実質的に生じない状態
で、像保持体と剥離部材との間にズレが生じるような操
作を行うことにより、像形成物質の転写処理を行うこと
で前記目的を達成することが可能であることも明示され
ている。なお、本方法で処理対象となる像保持体は、プ
リンター用紙、複写用紙等、セルロース繊維を主成分と
した紙質層で構成されたものに限られるわけではなく、
少なくとも画像が形成される側の表面近傍に水を含む液
体で膨潤する層を有するものであればその対象となる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記従来の像保持体か
ら像形成物質を剥離部材側に剥離転写する方法又は装置
においては、像保持体上の画像を形成する像形成物質と
剥離部材とを密着させた後、該像保持体と該剥離部材と
を分離することにより像形成物質を像保持体から除去す
ることができる。そして、この像形成物質除去後の像保
持体は、次工程(仕上げ工程、像保持体の排出工程等)
の像保持体搬送経路に向けて誘導されることになる。し
かしながら、従来の方法又は装置において、像保持体及
び処理対象物である像形成物質の物性、や像保持体上に
形成されている画像のパターンによっては、像保持体を
剥離部材から良好に分離しきれないまま次工程の像保持
体搬送経路に誘導され、像保持体が損傷を受けたり、時
としては像保持体が剥離部材に接着したままの状態で次
工程の像保持体搬送経路に正常に誘導できなかったりす
るという不具合が発生する場合があった。
【0008】従来、上記剥離部材から分離した像保持体
を次工程に誘導する手段として、例えば、図9に示すよ
うに剥離ユニット300の剥離部材(剥離ベルト)30
1から像保持体10が分離された直後に像保持体10を
圧接挾持しながら回転するローラ対701、702を設
け、該ローラ対701、702の表面と像保持体10と
の摩擦力で該像保持体10を次工程に誘導するように送
り出すもの(特開平7−287489号公報参照)や、
図10に示すように剥離ユニット300の分離ローラ3
20による曲率分離部に分離爪703の先端を当接させ
て像保持体10の先端部の分離を補助するとともに、該
分離爪703の表面で像保持体10を次工程に誘導する
ように構成したもの(特開平8−166747号公報参
照)が開示されている。
【0009】しかしながら、上記特開平7−28748
9号公報に開示されているように像保持体を圧接挾持す
るローラ対701、702(図9参照)を用いる場合に
は、像保持体10の先端部が何らかの原因で波打った状
態で該像保持体10が上記ローラ対701、702間に
進入しようとすると、像保持体10に皺が発生するおそ
れがあった。上記像保持体の波打ちは、例えば、水など
の画像除去促進液を付与した像保持体が膨潤することに
よって発生したり、液付与のない構成の場合でも像保持
体の剥離部材からの分離部において像形成物質が付着し
ていた画像部が部分的に剥離部材側に引っ張られやすい
ことによって発生したりする。
【0010】また、上記特開平8−166747号公報
に開示されているように剥離部材(剥離ベルト)301
に接触させる分離爪703(図10参照)を用いる場合
には、剥離部材301上の像形成物質Tが分離爪703
に付着し像保持体10を汚してしまうおそれがあった。
また、分離爪703を剥離部材301に接触しない位置
に固定配設した場合には、像保持体10の先端の一部が
分離爪703に引っかかり、その部分が搬送されずに皺
が入ったり、やはり像保持体10を良好に誘導搬送でき
ないという不具合があった。
【0011】本発明は以上の問題点に鑑みなされたもの
であり、その目的は、像保持体の波打ちを圧接挾持する
ことによる皺の発生や剥離部材上の像形成物質の像保持
体への再付着がなく、剥離部材から分離した像保持体を
次工程の像保持体搬送経路に良好に誘導できる像保持体
からの像形成物質除去装置を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1の発明は、シート状の像保持体に付着して
いる像形成物質に対して付着力を発揮し得る剥離部材と
該像保持体上の像形成物質とを接触させた後、該剥離部
材と該像保持体とを分離させて該像保持体から該像形成
物質を剥離転写して除去する剥離手段と、該剥離手段の
剥離部材から分離した像保持体を次工程の像保持体搬送
部に誘導する誘導手段とを備えた像保持体からの像形成
物質除去装置において、上記剥離部材から分離した像保
持体の誘導搬送経路上に隙間を有するように互いに対向
し、且つ該誘導搬送経路における像保持体の搬送方向と
同じ方向に対向面が移動するように回転駆動された1組
の回転体を用いて上記誘導手段を構成し、上記回転体の
対向面の移動速度が上記誘導搬送経路における像保持体
の搬送速度よりも大きくなるように、各回転体の回転速
度を設定したことを特徴とするものである。
【0013】この請求項1の像保持体からの像形成物質
除去装置において、剥離手段の出口側で剥離部材から分
離し始めた像保持体の先端が、回転駆動された1対の回
転体の表面に接触すると、像保持体の搬送速度よりも速
度で移動する該回転体の表面移動により、該回転体間の
間隙を通過するように設定された所定の誘導搬送路に導
かれる。そして、この像保持体は、皺の発生原因となる
ような強い圧接挾持を受けることなく該回転体間の間隙
を通過するように搬送され、次工程の像保持体搬送経路
に良好に誘導される。ここで、通過中の像保持体に接触
する回転駆動された回転体の対向面の移動は、誘導搬送
経路において像保持体に対する搬送力を発揮し得る。ま
た、上記剥離部材からの分離の段階で上記回転体間の間
隙よりも大きな波打ちが像保持体に発生している場合に
は、該像保持体が該回転体間の間隙を通過しているとき
に、該回転体の対向面で該波打ちがならされながら像保
持体が搬送される。
【0014】請求項2の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記回転体間の隙間
を、上記像保持体の厚さよりも大きく設定したことを特
徴とするものである。
【0015】この請求項2の像保持体からの像形成物質
除去装置においては、上記回転体間の隙間が像保持体の
厚さよりも大きいので、該回転体間の間隙における像保
持体の圧接挾持がなくなり、上記皺がより一層発生しに
くくなる。
【0016】請求項3の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記剥離手段から排
出されてきた像保持体の先端を支持して案内し得るよう
な凹凸を、上記回転体の表面に形成したことを特徴とす
るものである。
【0017】この請求項3の像保持体からの像形成物質
除去装置においては、上記剥離手段から排出されてきた
像保持体の先端が上記回転体の表面に接触したとき、該
像保持体の先端を該回転体の表面に形成した凹凸で支持
して案内することにより、該像保持体をより確実に該回
転体間の間隙に設定された誘導搬送路に導くことができ
る。
【0018】請求項4の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記回転体を、複数
の支持部材に掛け回した可撓性の無端状回転部材を用い
て構成したことを特徴とするものである。
【0019】この請求項4の像保持体からの像形成物質
除去装置においては、剥離手段における像保持体の分離
位置に近接した位置で、可撓性の無端状回転部材が小さ
な曲率半径で移動し得るように支持部材に掛け回し、該
分離位置と該回転部材の間隙との距離を短く設定できる
ので、剥離手段において剥離部材から分離された像保持
体の先端が所定の誘導搬送路からそれるのをより確実に
防止できる。
【0020】請求項5の発明は、請求項4の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記無端状回転部材
が、上記像保持体の搬送方向と交差する方向に並べて上
記支持部材に掛け回した複数のリング部材であることを
特徴とするものである。
【0021】この請求項5の像保持体からの像形成物質
除去装置においては、上記無端状回転部材が、像保持体
の搬送方向と交差する方向に並べて支持部材に掛け回し
た複数のリング部材であるので、該回転体としてエンド
レスベルトを用いた場合に必要となるような寄り止め機
構が不要となる。
【0022】請求項6の発明は、請求項1の像保持体か
らの像形成物質除去装置において、上記回転体が、1組
のローラ対であることを特徴とするものである。
【0023】この請求項6の像保持体からの像形成物質
除去装置においては、上記回転体として、使用部品点数
が少ない比較的安価な1組のローラ対を用いることによ
り、装置の低コスト化を図る。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明を、シート状の像保
持体としての複写用紙からトナー等の像形成物質を除去
する像形成物質除去装置に適用した実施形態について説
明する。本実施形態で用いる複写用紙は、水を含む液体
である画像除去促進液が画像の形成されている側の表面
に付与されると膨潤するものである。複写用紙の表面近
傍に形成された熱可塑性または熱溶融性を有するトナー
等の像形成物質と複写用紙との界面付近に上記画像除去
促進液が浸透すると、両者間の接着力は非常に弱いもの
となる。この像形成物質からなる画像が表面に形成され
た複写用紙を、短時間で画像除去促進液で湿らせるには
複写用紙と該液とのぬれ性が重要な特性項目として寄与
し、例えば純水あるいは水道水等では複写用紙を浸して
もぬれ性が悪いためなかなか内部にまで水は浸透しな
い。そこで、この問題を解消し速やかに画像除去促進液
を複写用紙内部にまで浸透させるために、水に界面活性
剤あるいは水溶性ポリマー等を加えた画像除去促進液を
使用するのが好ましい。
【0025】上記画像除去促進液が付与された複写用紙
から表面の像形成物質を剥離して除去するために、複写
用紙と像形成物質との付着力より大きい付着力を像形成
物質との間に有する剥離部材を複写用紙に圧接または加
熱圧接する。この加熱は像形成物質を軟化させ、像形成
物質を複写用紙の表面から剥がれやすくするために行わ
れる。したがって、加熱による昇温は、像形成物質の軟
化点以上の温度で且つ像形成物質が溶融しない程度の設
定するのが好ましい。像形成物質が溶融すると複写用紙
上の像形成物質を複写用紙側と剥離部材側に分断するこ
となく剥離部材側に転写させるのが困難になるためであ
る。この剥離処理後、複写用紙を剥離部材から分離する
と像形成物質は複写用紙から剥離部材に転写され、複写
用紙は再びが像形成が可能な状態に再生される。
【0026】図2は、本実施形態に係る像形成物質除去
装置の概略構成図である。まず、全体構成及び動作につ
いて説明する。本装置は、給紙ユニット100、液付与
ユニット200、剥離ユニット300、クリーニングユ
ニット400、排紙ユニット500の5ユニットに大き
く分けられる。給紙ユニット100では、電子写真法な
どにより画像が形成された複写用紙10が画像面を下向
きにぺーパートレー101上に収納され、該トレー10
1から給紙コロ102により最上部のものから搬送され
る。図示しない分離機構で重送分を分離して一枚の複写
用紙10のみを、タイミング調整及びスキュー補正のた
めのレジストローラ対で送り出すものである。その具体
的な構成及び動作は電子写真複写機における給紙機構と
同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0027】液付与ユニット200は給紙ユニット10
0から搬送されてきた複写用紙10に対して、その画像
面側に画像除去促進液20を付与するためのユニットで
ある。この液付与ユニット200は、複写用紙10の搬
送のためのガイド板201a、201b、202 a、
202b、画像除去促進液2を所定量収容した液皿20
3、汲み上げローラ204、塗布ローラ205、紙押さ
えローラ206等により構成されている。複写用紙10
の搬送速度にあわせて塗布ローラ205が回転し、その
塗布ローラ205に連れ回るように汲み上げローラ20
4が回転する。汲み上げローラ204は液皿203内の
画像除去促進液20に表面の一部が浸漬しているため、
回転することで汲み上げローラ表面に付着した画像除去
促進液20が塗布ローラ205に転移する。塗布ローラ
205の表面にはあらかじめくぼみが設けられ、そのく
ぽみの中に入り込んだ画像除去促進液20は、塗布ロー
ラ205の回転にしたがって複写用紙10に接し複写用
紙10に転移する。複写用紙10への液塗布量は、塗布
ローラ205の表面のくぽみの大きさ及び深さにより調
整される。
【0028】剥離ユニット300は、上下2つのエンド
レスベルト状の剥離部材(以下、「剥離ベルト」とい
う)301a、301b、内部にヒーターを有して加熱
が可能な加圧加熱ローラ303、303、304、30
5、306、分離ブロック307a、307b、入口ロ
ーラ308a、308b、ベルト支持用ローラ309
a、309b、310a、310b、311a、313
b等により構成されている。分離ブロック307a、3
07bは複写用紙10と剥離部材301a、301bが
分離する位置において剥離ベルト301a、301bの
曲率半径を小さくすることで、複写用紙10が剥離ベル
ト301a、301bから分離しやすいように構成され
ている。各剥離ベルト301a、301bは上記ローラ
群に張り巡らされ、複写用紙10の挿入される位置から
排出される位置までの間は密着した状態で回動される。
この剥離ベルト301a、301bの駆動は、該ベルト
が矢印方向に回動するように、下側の加圧加熱ローラ
(以下、「下ローラ」という。)304、305、30
6に対して、電動機からギアを介して伝達される。上側
の加圧加熱ローラ(以下、「上ローラ」という。)30
2、303は、下ローラ304、305、306が、重
なりあった剥離ベルト301a、301bを介して押し
つけられることにより摩擦によって回転する。上ローラ
302、303は、例えばアルミニウム、ステンレスな
どの金属よりなるローラであり、下ローラ304、30
5、306は、表面にシリコン・ゴム等の弾性部材の被
膜を設けたローラである。各上ローラと下ローラとの間
には、図示されていないバネ、油圧などの付勢手段によ
り圧力が加えられ、それぞれのローラ間には、加圧部ニ
ップが形成される。上記剥離ベルト301a、301b
としては、ポリエチレンナフチレート樹脂よりなるフイ
ルム(0.1mm厚)を超音波接合によりエンドレスベル
ト化したものを用いたが、この材料や厚さに限定される
ものではない。
【0029】図中下側の表面に像形成物質からなる画像
を有する複写用紙10は、入口ローラ308a、308
bの間から、上下の剥離ベルト301a、301の間に
挿入され、上・下ローラ302〜306により、剥離ベ
ルト301a、301bを介して加熱、加圧される。複
写用紙10上の像形成物質は剥離部を搬送されていると
きに剥離ベルト表面に転移する。 (以下、余白)
【0030】クリーニングユニット400は複写用紙1
0から剥離ベルトに転写された像形成物質の除去を行
う。剥離ユニット300において、下側の剥離ベルト3
01bには、複写用紙10の像形成物質が転写される
が、剥離ベルト301b上の像形成物質はクリーニング
部材としてのクリーニングローラ401により除去さ
れ、剥離ベルト301bは繰り返し使用される。クリー
ニング部材としては、本実施形態のように、スパイラル
状に刃を形成したローラ、ループ状に金属や有機ポリマ
ーの細線を巻き付けたたわし状の表面を有するローラ、
金属や有機ポリマーのワイアを植毛したローラ等のクリ
ーニングローラ401が好ましく用いられるが、必ずし
も回動可能なローラを用いる必要はなく、金属やセラミ
ックス、有機ポリマーの固定のブレードにより剥離部材
をクリーニングすることも可能である。また、両面に画
像が形成された複写用紙に対応できるように上側の剥離
ベルト301aにも像形成物質画像を転写させ、この剥
離ベルト301aをクリーニングするクリーニングユニ
ットを設けてもよい。
【0031】排紙ユニット500は、上記剥離ユニット
300で像形成物質が除去された複写用紙10をストッ
クするためのもので、複写用紙10が剥離ベルト301
bと分離した後、力イド501を介して排紙トレー50
2上に搬送され、重なった状態でストックされる。上記
画像除去促進液2の付与量が多い場合例えば1g以上の
画像除去促進液を付与する場合、剥離ユニット300か
ら排出された複写用紙10は、画像除去促進液2により
濡れた状態であったり、表面が平滑でなかったりする場
合がある。かかる場合には、複写用紙10を乾燥し平滑
に仕上げる装置を、排紙ユニット500と剥離ユニット
300の間に設ける必要がある。
【0032】ここで、一般に像形成物質として用いられ
ている乾式トナーを使用する電子写真画像を形成した複
写用紙10を処理する場合を例として、本実施形態に係
る像形成物質除去装置における像形成物質の除去の過程
を述べる。乾式の電子写真トナーは一般に粘弾性を有す
る熱可塑性樹脂を主成分としたものである。図2の装置
において、画像が形成された複写用紙10は、剥離ベル
ト301a、301bの間に挟持されながら剥離部を搬
送されるが、複写用紙10上の像形成物質は、上下ロー
ラ302〜306のニップ間を通過する間に所定の温度
に達し、軟化する。軟化した像形成物質は、上・下ロー
ラ302〜306が形成するニッブで押圧されることに
より像形成物質は剥離ベルト301bの表面に接着す
る。加熱する温度は70〜150℃が好ましく、特に、
90〜130℃に複写用紙10が加熱されるように設定
することが好ましい。
【0033】図2の装置の剥離部において、上下ローラ
302〜306が形成する各ニップを通過する剥離ベル
ト301a,301bは蛇行するように逆方向に曲げら
れるため、上下の剥離ベルト301a,301bの間、
複写用紙10と剥離ベルトとの間には速度差を生じる。
すなわち、上下の剥離ベルト301a,301bの間、
複写用紙10と剥離ベルトとの間に、ずれが発生する。
このずれの発生により、像形成物質を介して接着してい
た複写用紙と剥離ベルトとの接合が像形成物質と複写用
紙の界面でとれ、像形成物質は剥離ベルトへ転写する。
【0034】図2の装置においては、およそ前記のよう
な過程を経て、像形成物質は複写用紙10から剥離ベル
トへと剥離転写するが、複写用紙10上の像形成物質の
全部を1回の複写用紙10と剥離ベルトとの押圧で転写
しようとすると、実用に耐える程度の定着性を有する画
像では複写用紙10と像形成物質との接着力が大きいた
め転写が不十分となりやすい。このため、像形成物質が
複写用紙10の表面に残ってしまったり、複写用紙10
の一部が破壊して、像形成物質と共に剥離ベルトへ転写
してしまう現象が生じたり、複写用紙10と剥離ベルト
との分離が不良となり、複写用紙10が剥離ベルトに巻
き付いてしまい、ジャムが発生したりするという問題を
生じる。
【0035】そこで、1回の加圧の後で複写用紙10上
のすべての像形成物質を剥離ベルトに転写することな
く、剥離部においてローラを複数個配置し、複数回、複
写用紙10と剥離ベルトとの圧接・ズレ付与を繰り返
し、段階的に複写用紙10上の像形成物質を剥離ベルト
に転写させて、複写用紙10上の像形成物質を除去する
ことが望ましい。この場合には、像形成物質の除去が良
好に行われ、複写用紙10の損傷が防止され、複写用紙
10と剥離ベルトとの分離不良によるジャムの発生を低
減することができる。
【0036】次に、本実施形態に係る像形成物質除去装
置における剥離ユニット300から次工程の排紙ユニッ
トの像保持体搬送経路としての用紙搬送経路へ複写用紙
10を誘導する誘導手段について説明する。比較例とし
て図11に示したような像形成物質除去装置において
は、上記剥離ユニット300の複写用紙10の分離部に
おいては、複写用紙10が剥離ベルトから分離しきれず
剥離ベルトに一部が接着したままの状態となり、排紙ユ
ニット500の用紙搬送経路へ正常に搬送されない場合
が多い。
【0037】そこで、本実施形態の像形成物質除去装置
では、図2に示すように剥離ユニット300と排紙ユニ
ット500との間に、複写用紙10の誘導手段として1
組の回転体を用いた誘導装置600を設けている。
【0038】この誘導装置600は、図1(a)及び
(b)に示すように、上記剥離ユニット300からの複
写用紙10の誘導搬送経路上に隙間を有するように互い
に対向し、且つ該誘導搬送経路における複写用紙10の
搬送方向と同じ方向に対向面が移動するように回転駆動
された1組の回転体としての誘導ローラ1、2を用いて
構成している。この誘導ローラ1、2はそれぞれ、表面
にクロロプレンゴム(硬度50°、厚さ1mm)を有
し、直径10mmのものを用いている。この誘導ローラの
回転のための駆動は剥離ユニット300とは独立にとっ
ている。誘導ローラ1,2間の間隙(クリアランス)の
大きさは複写用紙10の厚さよりも大きい1mmに設定
し、剥離ベルトと誘導ローラ1、2の表面との間隔も1
mmに設定した。
【0039】また、上記誘導ローラ1、2の回転速度
は、誘導ローラ1、2の対向面の移動速度が上記誘導搬
送経路における複写用紙10の搬送速度よりも大きくな
るように設定した。
【0040】上記構成の誘導装置600において、複写
用紙10の先端が分離直後に図 1(b)の破線に示す
ような波打った状態でクリアランスを有する誘導ローラ
対1、2に導かれると、図1(c)に示すように皺が入
ることなく、しかも波打ちがならされて(波打ち形状の
振幅が低減された状態で)搬送されるため、次段の排紙
ユニット等での皺発生確率もさらに低減する。一方、図
1(d)の比較例に示すように複写用紙10の先端を圧
接挾持ローラ対で誘導しようとすると皺が入りやすい。
なお、上記波打ちをならす効果を高め且つ複写用紙の送
りの位置精度を高めるためには、上記誘導ローラ間のク
リアランスの大きさとしては複写用紙の厚さよりも大き
く且つ2mm程度以下が望ましい。
【0041】また、上記構成の誘導装置600において
は、誘導ローラ対1、2を複写用紙10の搬送速度より
も大きい線速で回転駆動しているので、図3(a)に示
すように複写用紙10の先端の一部(剥離ベルトに貼り
付いていない部分)が所定の誘導搬送経路(図中の破
線)Aからそれて誘導ローラ2の表面にぶつかっても、
複写用紙10と誘導ローラ2の表面との間の摩擦力でぶ
つかった部分の先端が所定の誘導搬送経路Aに導かれ
る。また、それと同時に剥離ベルトに貼り付いていた部
分も像形成物質と複写用紙の界面で接着がはがれ、所定
の誘導搬送経路Aに導かれる。この複写用紙10を所定
の誘導搬送路Aに導く効果を高めるためには、誘導ロー
ラ対にぶつかる位置ができるだけ誘導搬送路Aに近く、
本来の搬送方向と複写用紙10の進行方向とのなす角度
ができるだけ小さいほど良いので、誘導ローラ対が剥離
ベルトに近接しているのが望ましい。ただし、誘導ロー
ラが剥離ベルトに接触してしまうと該ベルト上の像形成
物質により汚染を受けるので、該ベルトに接触しない範
囲内で且つ2mm程度以内の間隔で、各誘導ローラを配設
するのが好ましい。
【0042】一方、誘導ローラ1、2対の線速が複写用
紙10の搬送速度以下になるように各誘導ローラの回転
速度を設定した場合は、図3(b)および(c)の比較
例に示すように複写用紙の先端が誘導ローラの表面にぶ
つかったとしても、先端が所定の誘導搬送路Aに導く方
向とは逆側に滑り、該誘導搬送路Aから大きくそれてし
まったり、複写用紙10の先端が折れた状態で搬送され
てしまったりする等の不具合が発生する。
【0043】なお、上記誘導ローラ1、2間のクリアラ
ンス(間隙)を複写用紙10が通過している間には、誘
導ローラ対からは複写用紙10を搬送する力はほとんど
働かないため、複写用紙10に対する搬送力は剥離ユニ
ット300や次工程のユニットから得る必要がある。
【0044】以上、本実施形態によれば、複写用紙10
の波打ちをローラ対などで強く圧接挾持することによる
皺の発生や分離爪を用いた場合のような剥離ベルト上の
像形成物質の複写用紙10への再付着がなく、剥離ユニ
ット300の剥離ベルトから分離した複写用紙10を次
工程の排紙ユニット500における用紙搬送経路に良好
に誘導できる。
【0045】なお、上記実施形態では誘導搬送装置60
0における1組の回転体として、構成部品数が少なく低
コスト化の点で有利なローラ対1、2を用いたが、この
ローラ対1、2に代えて複数の支持ローラに掛け回した
可撓性の無端状回転部材を用いて構成してもよい。
【0046】例えば、図4に示すように上記無端状回転
部材として1対のエンドレス上の誘導ベルト3a,3b
を用い、この誘導ベルト3a,3bを支持部材としての
支持ローラ4a,4bおよびブロック体5a、5bに掛
け渡すように構成する。この支持ブロック5a、5b
は、剥離ユニット300の分離部と対向する位置で誘導
ベルト3a,3bが小さな曲率半径で移動可能なように
誘導ベルト3a,3bを支持している。この構成によれ
ば、上記誘導ローラ対1、2で構成する場合に比較し、
剥離ユニット300における複写用紙10の分離位置と
両誘導ベルト3a,3bによる誘導搬送路の入口部との
距離を短くすることができる。したがって、剥離ユニッ
ト300における複写用紙10の分離位置により近い位
置で複写用紙10の先端に接触し始めることができるの
で、複写用紙10が所定の誘導搬送路Aをそれる不具合
をさらに低減することができる。
【0047】また例えば、図5に示すように、上記無端
状回転部材として複数のリング部材としての誘導リング
6a,6bを用い、この誘導リング6a,6bを複数の
支持部材としての支持ローラ7a,7bに掛け回すよう
に構成してもよい。この支持ローラ7a,7bの外周面
に上記誘導リングが入り込む溝を形成することにより、
上記誘導ベルト3a.3bを用いた場合に必要なべルト
の寄り防止機構(図4には不図示)を省略することがで
きる。なお、図5の構成例では上下の誘導リングを複写
用紙の搬送方向に対して平行に並べているが、複写用紙
の波打ちを低減させるために搬送方向下流側に行くに従
って間隔が広がるように配置してもよい。
【0048】また、上記実施形態においては、図6に示
すように回転体として複写用紙10の先端を支持して案
内し得るような凹凸を表面に形成した誘導ローラ1、2
を用いてもよい。この種の誘導ローラ1、2を用いた場
合は、誘導ローラ1、2の表面に形成した凹凸により、
複写用紙10が該ローラ1、2の表面に接触したときの
複写用紙先端の誘導がより確実に行えるようになる。な
お、この種の凹凸を表面に有する誘導ローラ等の回転体
としては、例えば複写用紙先端が接触したときにへこん
で凹部が形成されるような軟質の表面を有するものを用
いてもよい。
【0049】また、上記実施形態においては、誘導ロー
ラ1、2等の回転体として、複写用紙先端との間の先端
摩擦係数μが0.5以上となるような表面を有するもの
を用いてもよい。この場合は、回転体の表面に複写用紙
の先端が接触した場合の該先端の所定の誘導搬送経路へ
の誘導がより確実に行うことができる。なお、上記先端
摩擦係数μは、図7に示す測定法で測定したものであ
る。図7において、力センサを内部に有するステージ8
上に被測定対象物(上記回転体の表面材料)である摩擦
部材9を固定し、このステージ8に、角度θ=50°、
速度v=100mm/secで複写用紙10を衝突させ、ス
テージ8内の力センサのビーム(起歪体)に起こるゆが
みから、垂直抗力Fhおよび摩擦力Fvを計測する。そ
して、上記先端摩擦係数μは定義式μ=Fh/Fvから
求めることができる。
【0050】なお、上記実施形態においては、像形成物
質の剥離処理の前に複写用紙に画像除去促進液を付与す
る液付与ユニット200を備えた像形成物質除去装置に
ついて説明したが、本発明は、液付与ユニット200を
備えていない像形成物質除去装置にも適用できるもので
ある。
【0051】
【実施例】次に、本発明のより具体的な実施例について
説明する。 〔実施例1〕市販のコピー用紙(A4判)よりなる複写
用紙に、リコー製複写機(FT6500)およびB社製
複写機によりコピーサンプルを作製した(以下、それぞ
れ「aサンプル」、「bサンプル」という)。コピーの
画像パターンは、図8に示すように複写用紙10の搬送
方向の先端部の中心から片側に幅w=5mmの短冊状の
黒べ夕を設けたものである。このサンプルを図2の装置
にセットしトナー除去を実施した。結果は表1に示すと
おりであった。aサンプルでは画像の有無に関係なく全
ての場合に良好に搬送された。bサンプルのクリアラン
ス0における皺は、複写用紙上の画像の形成されていた
部分が剥離ベルトから完全に分離せず、それが波打ちと
なったため、折れ目が発生したものである。また、クリ
アランス3mmでは次段の排紙ユニット500へ正常に搬
送されなかった。これは、本装置の場合、クリアランス
2mmまでが波打ちに対して低減効果があることを意味し
ていると思われる。 (以下、余白)
【0052】
【表1】
【0053】〔実施例2〕複写用紙との間の先端摩擦係
数μが異なる表面を有する誘導ローラについて実験を行
った。誘導ローラの表面部を構成する摩擦部材として、
1.EPDMゴム、2.クロロプレンゴムA、3.SU
S(鏡面)、4.複写用紙、5.テフロンシートを用意
し、複写用紙を用いて先端摩擦係数μを前述の測定方法
で測定した。測定結果は表2に示すとおりである。これ
らの摩擦部材を図2に示す誘導ローラ1、2の表面に貼
り付け、複写用紙の搬送性の試験をした。実験方法はク
リアランスを1mmに設定した以外は、上記実施例1と
同じである。搬送不良件数を表2に示した。搬送不良は
複写用紙が像形成物質が存在する部分で剥離ベルトに貼
り付き、誘導ローラ1、2間を通過しなかった場合であ
った。この表2の結果から、本装置の場合、誘導ローラ
表面の先端摩擦係数μの好適範囲は0.5以上、より好
ましくは1.6以上であることがわかる。
【0054】
【表2】
【0055】〔実施例3〕図2の誘導ローラ1、2とし
て表面に凹凸を有するものを用いて実験を行った。実験
方法はクリアランスを1mmに設定した以外は上記実施例
1と同じである。搬送不良の状況を表3に示した。この
表3から、誘導ローラ1、2の表面に凹凸がある場合に
良好に搬送されることがわかる。 (以下、余白)
【0056】
【表3】
【0057】
【発明の効果】請求項1、2、3、4、5又は6の発明
によれば、像保持体の波打ちをローラ対などで強く圧接
挾持することによる皺の発生や分離爪を用いた場合のよ
うな剥離部材上の像形成物質の像保持体への再付着がな
く、剥離部材から分離した像保持体を次工程の像保持体
搬送経路に良好に誘導できるという効果がある。
【0058】特に、請求項2の発明によれば、上記回転
体間の間隙における像保持体の圧接挾持による皺がより
一層発生しにくくなるという効果がある。
【0059】また特に、請求項3の発明によれば、像保
持体をより確実に回転体間の間隙に設定された誘導搬送
路に導くことができるという効果がある。
【0060】また特に、請求項4又は5の発明によれ
ば、剥離手段で分離された像保持体の先端が所定の誘導
搬送路からそれるのをより確実に防止できるという効果
がある。
【0061】また特に、請求項5の発明によれば、上記
回転体としてエンドレスベルトを用いた場合に必要とな
るような該ベルトの寄り止め機構が不要となるという効
果がある。
【0062】また特に、請求項6の発明によれば、使用
部品点数が少ない比較的安価な1組のローラ対を用いこ
とにより、装置の低コスト化を図ることができるという
効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本実施形態に係る像形成物質除去装置
の誘導装置の概略構成を示す正面図。(b)は同誘導装
置の側面図。(c)は同誘導装置の誘導ローラ間を通過
している複写用紙の説明図。(d)は比較例に係る誘導
装置の誘導ローラ間を通過している複写用紙の説明図。
【図2】本実施形態に係る像形成物質除去装置の概略構
成図。
【図3】(a)同像形成物質除去装置の誘導装置におけ
る複写用紙先端の動きを示す説明図。(b)および
(c)は比較例に係る誘導装置における複写用紙先端の
動きを示す説明図。
【図4】変形例に係る誘導装置の概略構成図。
【図5】他の変形例に係る誘導装置の概略構成図。
【図6】更に他の変形例に係る誘導装置の概略構成図。
【図7】先端摩擦係数μの測定方法の説明図。
【図8】実施例で用いた複写用紙上の画像パターンの説
明図。
【図9】従来例に係る誘導装置の説明図。
【図10】他の従来例に係る誘導装置の説明図。
【図11】従来例に係る像形成物質除去装置の概略構成
図。
【符号の説明】
1、2 誘導ローラ(回転体) 3a、3b 誘導ベルト(回転体) 4a,4b 支持ローラ 5a,5b 支持ブロック 6a,6b 誘導リング(回転体) 7a,7b 支持ローラ 10 複写用紙(像保持体) 300 画像剥離ユニット(剥離手段) 301a,301b 剥離ベルト(剥離部材) 600 誘導装置(誘導手段) A 誘導搬送経路

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シート状の像保持体に付着している像形成
    物質に対して付着力を発揮し得る剥離部材と該像保持体
    上の像形成物質とを接触させた後、該剥離部材と該像保
    持体とを分離させて該像保持体から該像形成物質を剥離
    転写して除去する剥離手段と、該剥離手段の剥離部材か
    ら分離した像保持体を次工程の像保持体搬送部に誘導す
    る誘導手段とを備えた像保持体からの像形成物質除去装
    置において、 上記剥離部材から分離した像保持体の誘導搬送経路上に
    隙間を有するように互いに対向し、且つ該誘導搬送経路
    における像保持体の搬送方向と同じ方向に対向面が移動
    するように回転駆動された1組の回転体を用いて上記誘
    導手段を構成し、 上記回転体の対向面の移動速度が上記誘導搬送経路にお
    ける像保持体の搬送速度よりも大きくなるように、各回
    転体の回転速度を設定したことを特徴とする像保持体か
    らの像形成物質除去装置。
  2. 【請求項2】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記回転体間の隙間を、上記像保持体の厚さよりも大き
    く設定したことを特徴とする像保持体からの像形成物質
    除去装置。
  3. 【請求項3】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記剥離手段から排出されてきた像保持体の先端を支持
    して案内し得るような凹凸を、上記回転体の表面に形成
    したことを特徴とする像保持体からの像形成物質除去装
    置。
  4. 【請求項4】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記回転体を、複数の支持部材に掛け回した可撓性の無
    端状回転部材を用いて構成したことを特徴とする像保持
    体からの像形成物質除去装置。
  5. 【請求項5】請求項4の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記無端状回転部材が、上記像保持体の搬送方向と交差
    する方向に並べて上記支持部材に掛け回した複数のリン
    グ部材であることを特徴とする像保持体からの像形成物
    質除去装置。
  6. 【請求項6】請求項1の像保持体からの像形成物質除去
    装置において、 上記回転体が、1組のローラ対であることを特徴とする
    像保持体からの像形成物質除去装置。
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