JPH10239614A - 走査光学装置 - Google Patents
走査光学装置Info
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- JPH10239614A JPH10239614A JP4347197A JP4347197A JPH10239614A JP H10239614 A JPH10239614 A JP H10239614A JP 4347197 A JP4347197 A JP 4347197A JP 4347197 A JP4347197 A JP 4347197A JP H10239614 A JPH10239614 A JP H10239614A
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- JP
- Japan
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- scanning mirror
- polarized light
- light
- scanning
- mirror
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- Pending
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- Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】小型,軽量で、しかも描画表示の精細度が高
く、射出瞳径が大きくて見やすいヘッドマウントディス
プレイ等を実現するための、走査光学装置を提供する。 【解決手段】走査ミラー1は、透明基板4上にコレステ
リック液晶3を形成した構造となっている。このコレス
テリック液晶3は、右回りの円偏光を透過し、左回りの
円偏光を反射するように構成されている。走査ミラー2
は通常の反射ミラーである。矢印Aで示すように右回り
の円偏光が入射すると、その入射光線は走査ミラー1を
透過し、走査ミラー2で反射されて左回りの円偏光とな
る。これが走査ミラー1で左回りの状態を保ったまま反
射され、再び走査ミラー2で反射されて右回りの円偏光
となる。そして、走査ミラー1を透過して射出する。
く、射出瞳径が大きくて見やすいヘッドマウントディス
プレイ等を実現するための、走査光学装置を提供する。 【解決手段】走査ミラー1は、透明基板4上にコレステ
リック液晶3を形成した構造となっている。このコレス
テリック液晶3は、右回りの円偏光を透過し、左回りの
円偏光を反射するように構成されている。走査ミラー2
は通常の反射ミラーである。矢印Aで示すように右回り
の円偏光が入射すると、その入射光線は走査ミラー1を
透過し、走査ミラー2で反射されて左回りの円偏光とな
る。これが走査ミラー1で左回りの状態を保ったまま反
射され、再び走査ミラー2で反射されて右回りの円偏光
となる。そして、走査ミラー1を透過して射出する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ヘッドマウントデ
ィスプレイ等の表示装置やレーザー走査型プロジェクタ
等に応用される走査光学装置に関するものである。
ィスプレイ等の表示装置やレーザー走査型プロジェクタ
等に応用される走査光学装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、レーザーを走査して観察者の
網膜上に画像を描画表示する、ヘッドマウントディスプ
レイが提案されている。図8に、その基本構成を示す。
同図(a)は走査光学系のみの平面図であり、(b)は
基本構成全体の正面図である。同図に示すように、半導
体レーザー等のレーザー光源21から出たレーザー光
は、集光レンズ22を透過した後、それぞれ画像の水平
方向,垂直方向に走査するように配置された走査ミラー
23,24で反射されて中間像26を結び、これがハー
フミラー25,凹面鏡27より成る接眼光学系で、遠方
に虚像を結ぶように投影され、ハーフミラー25を透過
して観察者の眼28へと導かれる。
網膜上に画像を描画表示する、ヘッドマウントディスプ
レイが提案されている。図8に、その基本構成を示す。
同図(a)は走査光学系のみの平面図であり、(b)は
基本構成全体の正面図である。同図に示すように、半導
体レーザー等のレーザー光源21から出たレーザー光
は、集光レンズ22を透過した後、それぞれ画像の水平
方向,垂直方向に走査するように配置された走査ミラー
23,24で反射されて中間像26を結び、これがハー
フミラー25,凹面鏡27より成る接眼光学系で、遠方
に虚像を結ぶように投影され、ハーフミラー25を透過
して観察者の眼28へと導かれる。
【0003】また、走査光学系の別の構成として、図9
に示すように、レーザー光源21から出て集光レンズ2
2を通過したレーザー光が、ハーフミラー29で反射さ
れた後、垂直方向の走査ミラー24で反射され、さらに
水平方向の走査ミラー23で反射されて、再び走査ミラ
ー24で反射された後、ハーフミラー29を透過して射
出するものも提案されている。尚、同図の矢印で示すよ
うに各走査ミラーが駆動され、それぞれ画像の水平方向
或いは垂直方向に走査する。
に示すように、レーザー光源21から出て集光レンズ2
2を通過したレーザー光が、ハーフミラー29で反射さ
れた後、垂直方向の走査ミラー24で反射され、さらに
水平方向の走査ミラー23で反射されて、再び走査ミラ
ー24で反射された後、ハーフミラー29を透過して射
出するものも提案されている。尚、同図の矢印で示すよ
うに各走査ミラーが駆動され、それぞれ画像の水平方向
或いは垂直方向に走査する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなヘッドマ
ウントディスプレイは、観察者の頭部に装着する構成で
あるため、装置ができるだけ小型で軽量である事が要求
されるので、走査光学系も軽くて小さい事が望ましい。
また、精細度の高い描画表示を行うためには、走査線数
を多くしなくてはならず、そのため、高速な走査を行う
べく走査ミラーが高速で振動する事が要求されるので、
やはり走査光学系は軽くて小さい事が望まれる。
ウントディスプレイは、観察者の頭部に装着する構成で
あるため、装置ができるだけ小型で軽量である事が要求
されるので、走査光学系も軽くて小さい事が望ましい。
また、精細度の高い描画表示を行うためには、走査線数
を多くしなくてはならず、そのため、高速な走査を行う
べく走査ミラーが高速で振動する事が要求されるので、
やはり走査光学系は軽くて小さい事が望まれる。
【0005】しかしながら、上記図8,図9に示したよ
うな従来の構成では、レーザー光が斜め方向から走査ミ
ラーに当たる事や、水平方向,垂直方向の各走査ミラー
が互いに接触しないように、或程度の距離を保って配置
しなければならない事により、走査ミラーが大きくなる
という問題を抱えていた。また、精細度の高い描画表示
を得ようとすると、高速な走査を行うために走査ミラー
を小さくしなければならず、それに伴い走査できるレー
ザー光のビーム径が小さくなるため、接眼光学系の射出
瞳径が小さくなり、見にくくなるという欠点を有してい
た。
うな従来の構成では、レーザー光が斜め方向から走査ミ
ラーに当たる事や、水平方向,垂直方向の各走査ミラー
が互いに接触しないように、或程度の距離を保って配置
しなければならない事により、走査ミラーが大きくなる
という問題を抱えていた。また、精細度の高い描画表示
を得ようとすると、高速な走査を行うために走査ミラー
を小さくしなければならず、それに伴い走査できるレー
ザー光のビーム径が小さくなるため、接眼光学系の射出
瞳径が小さくなり、見にくくなるという欠点を有してい
た。
【0006】本発明は、上記不具合点を解消し、走査ミ
ラーひいては走査光学系を小型,軽量にする事により、
小型,軽量で、しかも描画表示の精細度が高く、射出瞳
径が大きくて見やすいヘッドマウントディスプレイ等を
実現するための、走査光学装置を提供する事を目的とす
る。
ラーひいては走査光学系を小型,軽量にする事により、
小型,軽量で、しかも描画表示の精細度が高く、射出瞳
径が大きくて見やすいヘッドマウントディスプレイ等を
実現するための、走査光学装置を提供する事を目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明では、光源から射出された光束を偏向器で偏
向して被走査面上を走査する走査光学装置において、前
記偏向器は、第1方向の偏光を透過し、第2方向の偏光
を反射する第1の走査ミラーと、偏光方向に拘らず反射
を行う第2の走査ミラーとを有し、前記第1方向の偏光
である前記光束は、前記第1の走査ミラーを透過して前
記第2の走査ミラーに反射され、前記第2方向の偏光と
なって前記第1の走査ミラーに反射され、前記第2の偏
光のまま再び前記第2の走査ミラーに反射され、前記第
1方向の偏光となって前記第1の走査ミラーを透過して
射出する構成とする。
に、本発明では、光源から射出された光束を偏向器で偏
向して被走査面上を走査する走査光学装置において、前
記偏向器は、第1方向の偏光を透過し、第2方向の偏光
を反射する第1の走査ミラーと、偏光方向に拘らず反射
を行う第2の走査ミラーとを有し、前記第1方向の偏光
である前記光束は、前記第1の走査ミラーを透過して前
記第2の走査ミラーに反射され、前記第2方向の偏光と
なって前記第1の走査ミラーに反射され、前記第2の偏
光のまま再び前記第2の走査ミラーに反射され、前記第
1方向の偏光となって前記第1の走査ミラーを透過して
射出する構成とする。
【0008】また、前記第1の走査ミラーは、コレステ
リック液晶により構成され、そのコレステリック液晶
は、第1方向回りの円偏光を透過し、逆回りである第2
方向回りの円偏光を反射するように配向されている構成
とする。
リック液晶により構成され、そのコレステリック液晶
は、第1方向回りの円偏光を透過し、逆回りである第2
方向回りの円偏光を反射するように配向されている構成
とする。
【0009】さらに、別の構成として、光源から射出さ
れた光束を偏向器で偏向して被走査面上を走査する走査
光学装置において、前記偏向器は、ハーフミラーである
第1の走査ミラーと、第1方向の偏光を反射し、第2方
向の偏光を透過する第2の走査ミラーとを有し、前記第
1方向の偏光である前記光束は、前記第1の走査ミラー
を略半分が透過して前記第2の走査ミラーに反射され、
前記第1方向の偏光のまま前記第1の走査ミラーに更に
略半分が反射され、前記第2方向の偏光となって前記第
2の走査ミラーを透過して射出する構成とする。
れた光束を偏向器で偏向して被走査面上を走査する走査
光学装置において、前記偏向器は、ハーフミラーである
第1の走査ミラーと、第1方向の偏光を反射し、第2方
向の偏光を透過する第2の走査ミラーとを有し、前記第
1方向の偏光である前記光束は、前記第1の走査ミラー
を略半分が透過して前記第2の走査ミラーに反射され、
前記第1方向の偏光のまま前記第1の走査ミラーに更に
略半分が反射され、前記第2方向の偏光となって前記第
2の走査ミラーを透過して射出する構成とする。
【0010】そして、前記第2の走査ミラーは、コレス
テリック液晶により構成され、そのコレステリック液晶
は、第1方向回りの円偏光を反射し、逆回りである第2
方向回りの円偏光を透過するように配向されている構成
とする。
テリック液晶により構成され、そのコレステリック液晶
は、第1方向回りの円偏光を反射し、逆回りである第2
方向回りの円偏光を透過するように配向されている構成
とする。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第
1の実施形態における走査光学系の基本構成を示す模式
図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図で
ある。同図に示すように、矢印A方向より入射した光
は、走査ミラー1を透過し、矢印E方向に駆動される走
査ミラー2で反射される事によって垂直方向に偏向され
る。そして、矢印D方向に駆動される走査ミラー1で反
射される事によって水平方向に偏向され、再び走査ミラ
ー2で反射される事によって垂直方向に偏向される。最
後に、走査ミラー1を透過し、矢印B方向に射出する。
て、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第
1の実施形態における走査光学系の基本構成を示す模式
図であり、同図(a)は平面図、同図(b)は正面図で
ある。同図に示すように、矢印A方向より入射した光
は、走査ミラー1を透過し、矢印E方向に駆動される走
査ミラー2で反射される事によって垂直方向に偏向され
る。そして、矢印D方向に駆動される走査ミラー1で反
射される事によって水平方向に偏向され、再び走査ミラ
ー2で反射される事によって垂直方向に偏向される。最
後に、走査ミラー1を透過し、矢印B方向に射出する。
【0012】図2は、本発明の第2の実施形態における
走査光学系の基本構成を示す模式図であり、同図(a)
は平面図、同図(b)は正面図である。同図に示すよう
に、矢印A方向より入射した光は、走査ミラー1を透過
し、矢印E方向に駆動される走査ミラー2で反射される
事によって垂直方向に偏向される。そして、矢印D方向
に駆動される走査ミラー1で反射される事によって水平
方向に偏向され、最後に、走査ミラー2を透過し、矢印
C方向に射出する。
走査光学系の基本構成を示す模式図であり、同図(a)
は平面図、同図(b)は正面図である。同図に示すよう
に、矢印A方向より入射した光は、走査ミラー1を透過
し、矢印E方向に駆動される走査ミラー2で反射される
事によって垂直方向に偏向される。そして、矢印D方向
に駆動される走査ミラー1で反射される事によって水平
方向に偏向され、最後に、走査ミラー2を透過し、矢印
C方向に射出する。
【0013】このような構成において、走査ミラー1或
いは2は、上記のように必要に応じて光線を透過したり
反射したりしなくてはならないが、それを実現するため
に、本発明では、第1の方向の偏光を透過し、第2の方
向の偏光を反射するような性質のものをミラーとして使
用している。
いは2は、上記のように必要に応じて光線を透過したり
反射したりしなくてはならないが、それを実現するため
に、本発明では、第1の方向の偏光を透過し、第2の方
向の偏光を反射するような性質のものをミラーとして使
用している。
【0014】即ち、例えば円偏光を応用する場合、図3
に示すように、例えば左回りに配向したコレステリック
液晶20に、その螺旋構造のピッチにほぼ等しい波長の
ランダム偏光を矢印aのように入射させると、入射光の
選択反射効果により、左回りの円偏光は矢印bのように
全て反射され、右回りの円偏光は矢印cのように全て透
過する事になる。逆に、右回りに配向したコレステリッ
ク液晶に、その螺旋構造のピッチにほぼ等しい波長のラ
ンダム偏光を入射させると、右回りの円偏光は全て反射
され、左回りの円偏光は全て透過する事になる。本発明
では、この原理を応用する。
に示すように、例えば左回りに配向したコレステリック
液晶20に、その螺旋構造のピッチにほぼ等しい波長の
ランダム偏光を矢印aのように入射させると、入射光の
選択反射効果により、左回りの円偏光は矢印bのように
全て反射され、右回りの円偏光は矢印cのように全て透
過する事になる。逆に、右回りに配向したコレステリッ
ク液晶に、その螺旋構造のピッチにほぼ等しい波長のラ
ンダム偏光を入射させると、右回りの円偏光は全て反射
され、左回りの円偏光は全て透過する事になる。本発明
では、この原理を応用する。
【0015】図1,図2で示したような構成により、走
査ミラー1と走査ミラー2とを、走査駆動時の各々の駆
動領域を保ちながら、ほぼ平行に近接して配置する事が
可能となるので、反射面及び設置スペースを小さくする
事ができる。また、第2の実施形態においては、入射光
線が同一光路をたどって反射されないので、入射光と射
出光を分離するためのビームスプリッタ等の光路分割手
段が不要であり、装置の小型化,軽量化等に関して有効
である。これらの詳しい構成を以下に示す。
査ミラー1と走査ミラー2とを、走査駆動時の各々の駆
動領域を保ちながら、ほぼ平行に近接して配置する事が
可能となるので、反射面及び設置スペースを小さくする
事ができる。また、第2の実施形態においては、入射光
線が同一光路をたどって反射されないので、入射光と射
出光を分離するためのビームスプリッタ等の光路分割手
段が不要であり、装置の小型化,軽量化等に関して有効
である。これらの詳しい構成を以下に示す。
【0016】図4は、本発明の第1の実施形態における
走査光学系の作用の詳細を示す模式図である。同図にお
いて、走査ミラー1は、透明基板4上にコレステリック
液晶3を形成した構造となっている。このコレステリッ
ク液晶3は、右回りの円偏光を透過し、左回りの円偏光
を反射するように構成されている。走査ミラー2は通常
の反射ミラーであり偏光方向に拘らず反射を行う。い
ま、同図の矢印Aで示すように右回りの円偏光が入射す
ると、その入射光線は走査ミラー1を透過し、走査ミラ
ー2で反射されて左回りの円偏光となる。これが走査ミ
ラー1で左回りの状態を保ったまま反射され、再び走査
ミラー2で反射されて右回りの円偏光となる。そして、
走査ミラー1を透過して射出する。
走査光学系の作用の詳細を示す模式図である。同図にお
いて、走査ミラー1は、透明基板4上にコレステリック
液晶3を形成した構造となっている。このコレステリッ
ク液晶3は、右回りの円偏光を透過し、左回りの円偏光
を反射するように構成されている。走査ミラー2は通常
の反射ミラーであり偏光方向に拘らず反射を行う。い
ま、同図の矢印Aで示すように右回りの円偏光が入射す
ると、その入射光線は走査ミラー1を透過し、走査ミラ
ー2で反射されて左回りの円偏光となる。これが走査ミ
ラー1で左回りの状態を保ったまま反射され、再び走査
ミラー2で反射されて右回りの円偏光となる。そして、
走査ミラー1を透過して射出する。
【0017】ここで、図5に示すように、走査ミラー1
と走査ミラー2を、それぞれ矢印D,矢印Eで表す如
く、互いに直交する軸周りに振動させる事により、矢印
Aのように入射した光線が矢印Bのように射出するまで
に、2方向に偏向させる事ができる。このとき、図4に
示すように、入射光線は、走査ミラー2により、その振
動角θの4倍の角度で偏向される。また、図示しない
が、同じく入射光線は、走査ミラー1により、その振動
角の2倍の角度で偏向される(図1(a)参照)。
と走査ミラー2を、それぞれ矢印D,矢印Eで表す如
く、互いに直交する軸周りに振動させる事により、矢印
Aのように入射した光線が矢印Bのように射出するまで
に、2方向に偏向させる事ができる。このとき、図4に
示すように、入射光線は、走査ミラー2により、その振
動角θの4倍の角度で偏向される。また、図示しない
が、同じく入射光線は、走査ミラー1により、その振動
角の2倍の角度で偏向される(図1(a)参照)。
【0018】尚、円偏光の回転方向については、本実施
形態におけるものとは逆に、走査ミラー1が左回りの円
偏光を透過して右周りの円偏光を反射するように構成
し、入射光線を左回りの円偏光とする事によっても同様
の機能が得られる。
形態におけるものとは逆に、走査ミラー1が左回りの円
偏光を透過して右周りの円偏光を反射するように構成
し、入射光線を左回りの円偏光とする事によっても同様
の機能が得られる。
【0019】図6は、本発明の第2の実施形態における
走査光学系の作用の詳細を示す模式図である。同図にお
いて、走査ミラー2は、透明基板4上にコレステリック
液晶3を形成した構造となっている。このコレステリッ
ク液晶3は、右回りの円偏光を反射し、左回りの円偏光
を透過するように構成されている。走査ミラー1はハー
フミラーである。いま、同図の矢印Aで示すように右回
りの円偏光が入射すると、その入射光線は走査ミラー1
を透過し、走査ミラー2で右回りの状態を保ったまま反
射される。これが走査ミラー1で反射されて左回りの円
偏光となる。そして、走査ミラー2を透過して射出す
る。
走査光学系の作用の詳細を示す模式図である。同図にお
いて、走査ミラー2は、透明基板4上にコレステリック
液晶3を形成した構造となっている。このコレステリッ
ク液晶3は、右回りの円偏光を反射し、左回りの円偏光
を透過するように構成されている。走査ミラー1はハー
フミラーである。いま、同図の矢印Aで示すように右回
りの円偏光が入射すると、その入射光線は走査ミラー1
を透過し、走査ミラー2で右回りの状態を保ったまま反
射される。これが走査ミラー1で反射されて左回りの円
偏光となる。そして、走査ミラー2を透過して射出す
る。
【0020】ここで、第1の実施形態と同様に、走査ミ
ラー1と走査ミラー2を、それぞれ互いに直交する軸周
りに振動させる事により、入射光線を2方向に偏向させ
る事ができる。このとき、図6に示すように、入射光線
は、走査ミラー2により、その振動角θの2倍の角度で
偏向される。また、図示しないが、同じく入射光線は、
走査ミラー1により、その振動角の2倍の角度で偏向さ
れる(図2(a)参照)。
ラー1と走査ミラー2を、それぞれ互いに直交する軸周
りに振動させる事により、入射光線を2方向に偏向させ
る事ができる。このとき、図6に示すように、入射光線
は、走査ミラー2により、その振動角θの2倍の角度で
偏向される。また、図示しないが、同じく入射光線は、
走査ミラー1により、その振動角の2倍の角度で偏向さ
れる(図2(a)参照)。
【0021】尚、円偏光の回転方向については、本実施
形態におけるものとは逆に、走査ミラー2が左回りの円
偏光を反射して右周りの円偏光を透過するように構成
し、入射光線を左回りの円偏光とする事によっても同様
の機能が得られる。
形態におけるものとは逆に、走査ミラー2が左回りの円
偏光を反射して右周りの円偏光を透過するように構成
し、入射光線を左回りの円偏光とする事によっても同様
の機能が得られる。
【0022】図7に、本発明を用いたヘッドマウントデ
ィスプレイの基本構成を示す。同図において、レーザー
光源7から出た光は、集光レンズ8を透過して収束光と
なり、四分の一波長板9によって例えば右回りの円偏光
に変換される。引き続きハーフミラー10を通過し、走
査ミラー1へ入射する。走査ミラー1は、透明基板上に
コレステリック液晶を形成した構造となっており、この
コレステリック液晶は、右回りの円偏光を透過し、左回
りの円偏光を反射するように構成されているので、右回
りの円偏光である入射光線は全て透過し、走査ミラー2
へ入射する。
ィスプレイの基本構成を示す。同図において、レーザー
光源7から出た光は、集光レンズ8を透過して収束光と
なり、四分の一波長板9によって例えば右回りの円偏光
に変換される。引き続きハーフミラー10を通過し、走
査ミラー1へ入射する。走査ミラー1は、透明基板上に
コレステリック液晶を形成した構造となっており、この
コレステリック液晶は、右回りの円偏光を透過し、左回
りの円偏光を反射するように構成されているので、右回
りの円偏光である入射光線は全て透過し、走査ミラー2
へ入射する。
【0023】走査ミラー2は、通常の反射ミラーである
ので、入射光線は全て反射されて左回りの円偏光とな
る。これが走査ミラー1で左回りの状態を保ったまま反
射され、再び走査ミラー2で反射されて右回りの円偏光
となる。そして、走査ミラー1を透過して射出する。こ
れらの過程において、入射光線は、走査ミラー2によ
り、その振動角の4倍の角度で紙面に垂直方向(観察者
から見て水平方向)に偏向される。また、走査ミラー1
により、その振動角の2倍の角度で紙面の上下方向に偏
向される。
ので、入射光線は全て反射されて左回りの円偏光とな
る。これが走査ミラー1で左回りの状態を保ったまま反
射され、再び走査ミラー2で反射されて右回りの円偏光
となる。そして、走査ミラー1を透過して射出する。こ
れらの過程において、入射光線は、走査ミラー2によ
り、その振動角の4倍の角度で紙面に垂直方向(観察者
から見て水平方向)に偏向される。また、走査ミラー1
により、その振動角の2倍の角度で紙面の上下方向に偏
向される。
【0024】上記走査ミラー1を透過して射出した光線
は、ハーフミラー10で反射され、更にハーフミラー1
1で反射されて凹面鏡12へと向かい、これにより遠方
へ虚像を結ぶように反射され、ハーフミラー11を透過
して観察者の眼13へと導かれる。尚、円偏光の回転方
向については、本構成におけるものとは逆に、走査ミラ
ー1が左回りの円偏光を透過して右周りの円偏光を反射
するように構成し、入射光線を左回りの円偏光とする事
によっても同様の機能が得られる。
は、ハーフミラー10で反射され、更にハーフミラー1
1で反射されて凹面鏡12へと向かい、これにより遠方
へ虚像を結ぶように反射され、ハーフミラー11を透過
して観察者の眼13へと導かれる。尚、円偏光の回転方
向については、本構成におけるものとは逆に、走査ミラ
ー1が左回りの円偏光を透過して右周りの円偏光を反射
するように構成し、入射光線を左回りの円偏光とする事
によっても同様の機能が得られる。
【0025】この構成において、走査ミラー1は、30
Hzで振動する共振ミラーから成り、片側5度の角度で
振動する事により、観察者から見て上下方向に20度の
視野角を得られるように設定される。また、走査ミラー
2は、15kHzで振動する共振ミラーから成り、片側
4度の角度で振動する事により、観察者から見て水平方
向(左右方向)に32度の視野角を得られるように設定
される。走査ミラー2の振動周波数は、走査ミラー1の
振動周波数の整数倍となるように構成され、本実施形態
においては500倍に設定されており、最高500本の
水平ラインを描画表示する事ができる。
Hzで振動する共振ミラーから成り、片側5度の角度で
振動する事により、観察者から見て上下方向に20度の
視野角を得られるように設定される。また、走査ミラー
2は、15kHzで振動する共振ミラーから成り、片側
4度の角度で振動する事により、観察者から見て水平方
向(左右方向)に32度の視野角を得られるように設定
される。走査ミラー2の振動周波数は、走査ミラー1の
振動周波数の整数倍となるように構成され、本実施形態
においては500倍に設定されており、最高500本の
水平ラインを描画表示する事ができる。
【0026】以上の構成において、走査ミラー1と走査
ミラー2とはほぼ平行に配置され、レーザー光源7から
の光線は、それらにほぼ垂直に入射するように配置され
ており、ビーム径に対して小さい走査光学系を実現して
いる。また、それにより、小型で射出瞳径が大きいヘッ
ドマウントディスプレイを実現している。尚、本発明
は、レーザー走査型プロジェクタ等にも応用する事がで
きる。
ミラー2とはほぼ平行に配置され、レーザー光源7から
の光線は、それらにほぼ垂直に入射するように配置され
ており、ビーム径に対して小さい走査光学系を実現して
いる。また、それにより、小型で射出瞳径が大きいヘッ
ドマウントディスプレイを実現している。尚、本発明
は、レーザー走査型プロジェクタ等にも応用する事がで
きる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型,軽量で、しかも描画表示の精細度が高く、射出瞳
径が大きくて見やすいヘッドマウントディスプレイ等を
実現するための、走査光学装置を提供する事ができる。
小型,軽量で、しかも描画表示の精細度が高く、射出瞳
径が大きくて見やすいヘッドマウントディスプレイ等を
実現するための、走査光学装置を提供する事ができる。
【図1】第1の実施形態における走査光学系の基本構成
を示す模式図。
を示す模式図。
【図2】第2の実施形態における走査光学系の基本構成
を示す模式図。
を示す模式図。
【図3】コレステリック液晶の選択反射効果の説明図。
【図4】第1の実施形態における走査光学系の作用の詳
細を示す模式図。
細を示す模式図。
【図5】走査ミラーの駆動の様子を示す模式図。
【図6】第2の実施形態における走査光学系の作用の詳
細を示す模式図。
細を示す模式図。
【図7】本発明を用いたヘッドマウントディスプレイの
基本構成を示す図。
基本構成を示す図。
【図8】従来のヘッドマウントディスプレイの基本構成
を示す図。
を示す図。
【図9】その走査光学系の別の構成を示す図。
1,2 走査ミラー 4 透明基板 3,20 コレステリック液晶 7 レーザー光源 8 集光レンズ 9 四分の一波長板 10,11 ハーフミラー 12 凹面鏡 13 眼
Claims (4)
- 【請求項1】 光源から射出された光束を偏向器で偏向
して被走査面上を走査する走査光学装置において、 前記偏向器は、第1方向の偏光を透過し、第2方向の偏
光を反射する第1の走査ミラーと、偏光方向に拘らず反
射を行う第2の走査ミラーとを有し、 前記第1方向の偏光である前記光束は、前記第1の走査
ミラーを透過して前記第2の走査ミラーに反射され、前
記第2方向の偏光となって前記第1の走査ミラーに反射
され、前記第2の偏光のまま再び前記第2の走査ミラー
に反射され、前記第1方向の偏光となって前記第1の走
査ミラーを透過して射出する事を特徴とする走査光学装
置。 - 【請求項2】 前記第1の走査ミラーは、コレステリッ
ク液晶により構成され、該コレステリック液晶は、第1
方向回りの円偏光を透過し、逆回りである第2方向回り
の円偏光を反射するように配向されている事を特徴とす
る請求項1に記載の走査光学装置。 - 【請求項3】 光源から射出された光束を偏向器で偏向
して被走査面上を走査する走査光学装置において、 前記偏向器は、ハーフミラーである第1の走査ミラー
と、第1方向の偏光を反射し、第2方向の偏光を透過す
る第2の走査ミラーとを有し、 前記第1方向の偏光である前記光束は、前記第1の走査
ミラーを略半分が透過して前記第2の走査ミラーに反射
され、前記第1方向の偏光のまま前記第1の走査ミラー
に更に略半分が反射され、前記第2方向の偏光となって
前記第2の走査ミラーを透過して射出する事を特徴とす
る走査光学装置。 - 【請求項4】 前記第2の走査ミラーは、コレステリッ
ク液晶により構成され、該コレステリック液晶は、第1
方向回りの円偏光を反射し、逆回りである第2方向回り
の円偏光を透過するように配向されている事を特徴とす
る請求項3に記載の走査光学装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4347197A JPH10239614A (ja) | 1997-02-27 | 1997-02-27 | 走査光学装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP4347197A JPH10239614A (ja) | 1997-02-27 | 1997-02-27 | 走査光学装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10239614A true JPH10239614A (ja) | 1998-09-11 |
Family
ID=12664645
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP4347197A Pending JPH10239614A (ja) | 1997-02-27 | 1997-02-27 | 走査光学装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10239614A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008256770A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-10-23 | Seiko Epson Corp | 走査装置及びそれを用いた投写型表示装置 |
-
1997
- 1997-02-27 JP JP4347197A patent/JPH10239614A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008256770A (ja) * | 2007-04-02 | 2008-10-23 | Seiko Epson Corp | 走査装置及びそれを用いた投写型表示装置 |
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