JPH10239509A - カラーフィルターの製造方法 - Google Patents

カラーフィルターの製造方法

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JPH10239509A
JPH10239509A JP25592997A JP25592997A JPH10239509A JP H10239509 A JPH10239509 A JP H10239509A JP 25592997 A JP25592997 A JP 25592997A JP 25592997 A JP25592997 A JP 25592997A JP H10239509 A JPH10239509 A JP H10239509A
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JP
Japan
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color filter
cleaning
wet
black matrix
red
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JP25592997A
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English (en)
Inventor
Naoki Sako
迫  直樹
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】注水条件下の面取り加工工程および湿式洗浄工
程を順次に含むカラーフィルターの製造方法であって、
注水条件下の面取り加工によって濡れた基板が乾燥した
後においても、小径のガラスカレット等の異物の除去効
果に優れる様に上記の湿式洗浄工程を改良したカラーフ
ィルターの製造方法を提供する。 【解決手段】ガラス基板上に少なくともブラックマトリ
ックスと、赤、緑、青の各色の画素画像とを形成してカ
ラーフィルターを得、必要に応じてカラーフィルターの
裁断を行い、次いで、注水条件下にカラーフィルターの
面取り加工を行った後にカラーフィルターの表面を湿式
洗浄する、カラーフィルターの製造方法において、上記
の湿式洗浄の際にブラシ洗浄を採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カラーフィルター
の製造方法に関するものであり、詳しくは、面取り加工
後の湿式洗浄処理を改良したカラーフィルターの製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カラーフィルターは、ガラス基板上にブ
ラックマトリックスと、赤、緑、青の各色の画素画像と
を形成した後、必要に応じて裁断を行い、次いで、注水
条件下に面取り加工を行った後、引続き、両面を湿式洗
浄して製造される。面取り加工の際の注水は、冷却およ
びガラスカレット等の異物の洗い落としを目的として行
われ、通常、加工面に例えば水シャワーを施すことによ
って行われる。一方、上記の両面湿式洗浄は、主とし
て、飛散してカラーフィルターに付着した異物除去を目
的として行われ、洗浄方式としてはシャワー洗浄が利用
されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、カラー
フィルターの湿式洗浄にシャワー洗浄を利用した従来法
の場合、特に3μm以下の小径のガラスカレットを完全
に除去することが困難であり、そのため、時として、カ
ラーフィルターのTFTアレイとの貼り合わせ時にコモ
ンショートを引き起こすことがある。
【0004】しかも、従来法の場合、洗浄力が弱いた
め、特に、その端面までに画素画像が形成されたカラー
フィルターの湿式洗浄は、水が介在して色材料などの異
物除去が容易な状態、すなわち、面取り加工に引続きカ
ラーフィルターが濡れた状態で行う必要がある。従っ
て、従来法は、工程の合理化の観点から要望されるバッ
チ処理、すなわち、面取り加工後に多数枚の乾燥カラー
フィルターについて湿式洗浄を行うと言うバッチ処理に
対応することが出来ない。
【0005】本発明は、上記実情に鑑みなされたもので
あり、その目的は、注水条件下の面取り加工工程および
湿式洗浄工程を順次に含むカラーフィルターの製造方法
であって、注水条件下の面取り加工によって濡れた基板
が乾燥した後においても、小径のガラスカレット等の異
物の除去効果に優れる様に上記の湿式洗浄工程を改良し
たカラーフィルターの製造方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
は、ガラス基板上に少なくともブラックマトリックス
と、赤、緑、青の各色の画素画像とを形成してカラーフ
ィルターを得、必要に応じてカラーフィルターの裁断を
行い、次いで、注水条件下にカラーフィルターの面取り
加工を行った後にその表面を湿式洗浄する、カラーフィ
ルターの製造方法において、上記の湿式洗浄の際にブラ
シ洗浄を採用することを特徴とするカラーフィルターの
製造方法に存する。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明においては、ガラス基板上にブラックマト
リックスと、赤、緑、青の各色の画素画像とを形成す
る。その方法としては、顔料分散法、染色法、電着法、
印刷法などがあるが、分光特性、耐久特性、パターン形
状および精度などの点で平均的に優れた顔料分散法が最
も広く採用されている。また、ブラックマトリックスの
形成方法としては、金属遮光膜による方法以外に、黒色
材料を分散させた感光性樹脂を使用する方法が提案され
ている。この方法によれば、スパッタリング等の設備、
クロム廃棄処理などが不要であり、大幅なコスト低減が
実現出来る利点がある。
【0008】従って、本発明においては、黒色材料が分
散された光重合性組成物をガラス基板上に塗布した後、
加熱乾燥、画像露光、現像および熱硬化の各処理を行っ
てブラックマトリックスを形成し、次いで、赤、緑、青
の材料が各々分散された光重合性組成物を使用し、上記
のブラックマトリックス形成面に、塗布、加熱乾燥、画
像露光および熱硬化の各処理を行って各色の画素画像を
形成する方法が好ましく採用される。
【0009】ガラス基板としては、無アルカリガラスが
好適に使用され、その表面には、接着性などの表面物性
の改良のため、必要に応じ、コロナ放電処理、オゾン処
理、シランカップリング剤やウレタンポリマー等の各種
ポリマーの薄膜形成処理などを行うことが出来る。ガラ
ス基板の厚さは、通常0.05〜10mm、好ましくは
0.1〜7mmの範囲とされる。また、各種ポリマーの
薄膜形成処理を行う場合、その膜厚は、通常0.01〜
10μm、好ましくは0.05〜5μmの範囲とされ
る。
【0010】本発明において、黒色材料としては、通
常、カーボンブラック、他の色材料としては、通常、赤
色、緑色、青色の染顔料が使用されるが、この他、必要
に応じ、金属粉、白色顔料、蛍光顔料なども使用するこ
とが出来る。
【0011】カーボンブラック及び染顔料の具体例とし
ては、三菱カーボンブラックM1000、三菱カーボン
ブラックMA−100、三菱カーボンブラック#40、
ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO
(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベー
シック13)、ローダミン6GCP(45160)、ロ
ーダミンB(45170)、サクラニンOK 70:1
00(50240)、エリオグラウシンX(4208
0)、NO.120/リオノールイエロー(2109
0)、リオノールイエローGRO(21090)、シム
ラファーストイエローGRO(21090)、シムラフ
ァーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイ
エロー4J−564D(21095)、シムラーファー
ストレッド4015(12355)、リオノールレッド
7B4401(15850)、ファーストゲンブルーJ
GR−L(74160)、リオノールブルーSM(26
150)、リオノールブルーES(ピグメントブルー1
5:6、ピグメントブルー1536)、リオノーゲンレ
ッドGD(ピグメントレッド168、ピグメントレッド
108)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリ
ーン36)等が挙げられる(上記の( )内の数字はカ
ラーインデックス(C.I.)を意味する)。
【0012】光重合性組成物中に分散される色材料の量
は、全固形分に対し、通常10〜70重量%、好ましく
は20〜60重量%の範囲とされ、本発明における光重
合性組成物は、斯かる高い色材料含有率の状態におい
て、ガラス基板との接着性が高く、高画質な色材画素画
像を与える機能が要求される。
【0013】本発明において、光重合性組成物は、上記
色材料の他、光を吸収してラジカルを発生する光重合開
始系と、当該ラジカルにより重合が誘起される付加重合
性のエチレン性不飽和二重結合を少なくとも1個有する
化合物(以下「エチレン性化合物」と称す)を含有し、
また、相溶性、皮膜形成性、現像性、接着性などの光重
合性層の改善のため、結合剤としての有機高分子物質を
含有する。
【0014】上記の光重合開始系としては次の様な化合
物が挙げられる。すなわち、黒の光重合性層は、光重合
性層上よりパターンマスクを介して画像露光されるた
め、黒の光重合性組成物に使用される光重合開始系とし
ては、紫外から可視に感度を有する化合物を適宜に使用
し、画像露光に際しては、それに相当する露光光源を使
用する。
【0015】また、赤、緑、青の各光重合性層において
も、各色のパターンマスクを介した露光やその他の方法
により、前記ブラックマトリックスパターン間に、赤、
緑、青の画素画像パターンを形成させるため、ブラック
マトリックスパターンの場合と同様、光重合開始系とし
ては、紫外から可視に感度を有する化合物、好ましくは
450nm以下、より好ましくは400nm以下の波長
に分光感度を有する化合物を使用する。
【0016】上記の波長の紫外光を吸収してラジカルを
発生する光重合開始系としては、例えば「ファインケミ
カル」(1991年、3月1日号、vol.20、N
o.4)の第16〜26頁に記載のジアルキルアセトフ
ェノン系、ベンゾイン、チオキサントン誘導体などの
他、特開昭58−403023号公報、特公昭45−3
7377号公報に記載のヘキサアリールビイミダゾール
系、S−トリハロメチルトリアジン系、特開平4−22
1958号、特開平4−219756号公報に記載のチ
タノセンとキサンテン色素、アミノ基またはウレタン基
を有する付加重合可能なエチレン性飽和二重結合含有化
合物を組合せた系などが挙げられる。
【0017】エチレン系化合物としては、単量体または
側鎖もしくは主鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する
重合体の何れでもよい。具体的には、脂肪族ポリヒドロ
キシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル(例えば、
エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート等のエチレン性化合物)又はアクリル酸エ
ステル若しくはメタクリル酸エステルの単量体などが好
適に使用される。
【0018】光重合性組成物の結合剤として使用される
有機高分子物質としては、メチル(メタ)アクリル酸、
ベンジル(メタ)アクリル酸などの(メタ)アクリル酸
のアルキルエステル、酢酸ビニル、アクリロニトリル等
から成る重合体が挙げられるが、塗膜の強度、耐久性、
基板接着性の観点から、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ベンジル(メタ)アクリレート等のフェニル基を有
する共重合モノマーが含有された共重合体または当該共
重合体に1〜50モル%のエポキシ(メタ)アクリレー
トが付加された反応物が好適に使用される。
【0019】上記の各成分の配合量は次の通りである。
すなわち、色材料以外の光重合性組成物の固形分全量に
対し、光重合性開始系は、通常0.1〜40重量%、好
ましくは0.2〜30重量%、エチレン性化合物は、通
常20〜90重量%、好ましくは30〜80重量%、有
機高分子物質は、通常10〜80重量%、好ましくは2
0〜60重量%とされる。また、本発明においては、光
重合性組成物中に上記と同様の基準で0.1〜10重量
%のシランカップリング剤を配合してもよい。
【0020】上記の光重合性組成物は、適当な溶剤によ
って調液された塗布液として使用される。溶剤として
は、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエ
ン、メタノール、ブタノール、テトラハイドロフラン等
が挙げられる。
【0021】なお、赤、緑、青の画素画像パターンの形
成においては、光重合性層の露光の際、酸素による光重
合性層の感度低下を防止するため、光重合性層の上にポ
リビニルアルコール層などの酸素遮断層を塗布する場合
がある。酸素遮断層を設けない場合は、光重合性組成物
の成分として、前記の芳香族水素基を有するモノマーを
共重合成分として通常5〜50モル%(好ましくは10
〜30モル%)の割合で含有する有機高分子物質を使用
したり、光重合性組成物中に、特開平4−218048
号公報、特開平5−19453号公報などに記載のジア
ゾ化合物を1〜20重量%(好ましくは2〜10重量
%)含有させるのが好ましい。これにより、酸素による
感度低下を抑えることが出来、酸素遮断層を不要とする
ことが出来る。
【0022】ブラックマトリックスの形成においては、
黒色材料が分散された光重合性組成物(塗布液)をガラ
ス基板上に塗布した後、加熱乾燥、画像露光、現像およ
び熱硬化の各処理を行う。そして、本発明の好ましい実
施態様においては、加熱乾燥処理に先立ち予備乾燥を行
って塗布膜中の溶剤の大部分を除去する。
【0023】塗布装置としては、スピナー、ワイヤーバ
ー、フローコーター、ダイコーター、ロールコーター、
スプレー等が使用される。予備乾燥の条件は、溶剤の種
類によって適宜選択されるが、通常40〜80℃で15
秒から5分間、好ましくは50〜70℃の温度で30秒
から3分間とされる。
【0024】加熱乾燥の条件は、予備乾燥温度より高く
且つ50〜160℃の温度で15秒から10分間とする
のが好ましく、70〜130℃の温度で15秒〜30秒
から5分間とするのが特に好ましい。なお、乾燥後の光
重合性層(乾燥塗膜)の厚さは、通常0.5〜3μm、
好ましくは1〜2μmの範囲とされる。
【0025】画像露光は、黒色の光重合性層上にネガの
マトリックスパターンを導き、当該マスクパターンを介
し、紫外または可視の光源を照射して行う。この際、必
要に応じ、酸素による光重合性層の感度の低下を防ぐた
め、光重合性層上にポリビニルアルコール層などの酸素
遮断層を形成した後に露光を行ってもよい。
【0026】現像は、アルカリ現像液を使用し、浸漬現
像、スプレー現像、ブラシ現像、超音波現像などの方法
により行われる。これにより、ガラス基板上にブラック
マトリックスパターンが形成される。アルカリ現像液と
しては、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、珪酸
ナトリウム、珪酸カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等の無機アルカリ剤、または、ジエタノールア
ミン、トリエタノールアミン、水酸化テトラアルキルア
ンモニウム塩などの有機アルカリ剤を含有し、必要に応
じ、画質向上、現像時間の短縮などの目的により、界面
活性剤、水溶性有機溶剤、水酸基またはカルボン酸基を
有する低分子化合物などを含有する水溶液を使用するこ
とが出来る。
【0027】界面活性剤としては、ナフタレンスルホン
酸ナトリウム基、ベンゼンスルホン酸ナトリウム基を有
するアニオン界面活性剤、ポリアルキレンオキシ基を有
するノニオン界面活性剤、テトラアルキルアンモニウム
基を有するカチオン界面活性剤などが挙げられる。水溶
性有機溶剤としては、エタノール、プロピオンアルコー
ル、ブタノール、メチルセロソルブ、ブチルセロソル
ブ、エチレングリコール、プロピレングリコール、プロ
ピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。
水酸基またはカルボキシ基を有する低分子化合物として
は、1−ナフトール、2−ナフトール、ピロガロール、
安息香酸、コハク酸、グルタル酸などが挙げられる。
【0028】現像条件としての温度は、通常20〜40
℃の範囲から選択される。熱硬化処理の条件は、通常1
00〜280℃で5〜60分間とされる。これにより、
ブラックマトリックス画像の形成を終了する。
【0029】赤、緑、青の画素画像パターンの形成にお
いては、赤、緑、青の材料が各々分散された各光重合性
組成物を使用し、上記の方法で得られたブラックマトリ
ックス形成面に、塗布、加熱乾燥、画像露光、現像およ
び熱硬化の各処理を行って各色の画素画像を形成する。
【0030】すなわち、ガラス基板のブラックマトリッ
クス形成面に、赤、緑、青の中の1色を含有する光重合
性組成物を全面に塗布した後、ブラックマトリックス形
成の場合と同様に、予備乾燥後、加熱乾燥処理すること
により、光重合性層を形成させる。その後、画素画像パ
ターンマスクを介して露光処理を行い、アルカリ現像お
よび熱硬化処理を行い、ブラックマトリックス画像の間
に1色目の画素画像を形成させる。以下、同様に操作す
ることにより、ブラックマトリックス画像間に2色目お
よび3色目の画素画像を順次に形成する。
【0031】上記の画像露光に使用される光源として
は、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステンラ
ンプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水銀
灯、低圧水銀灯などのランプ光源、アルゴンイオンレー
ザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レーザ
ー等のレーザー光源が挙げられる。これらの光源には、
必要とされる照射光の波長領域に応じ、光学フィルター
を適宜使用することも出来る。
【0032】ガラス基板上に黒、赤、緑、青の画素画像
を形成させて作製されたカラーフィルターは、このまま
の状態で画像上にITO(透明電極)を形成してカラー
ディスプレーの部品の一部として使用されるが、表面平
滑性や耐久性を高めるため、必要に応じ、画像上にポリ
アミド、ポリイミド等のトップコート層を設けることも
出来る。
【0033】次いで、本発明においては、通常、上記の
トップコート層の形成後またはITOの形成の前後にお
いて、必要に応じて裁断を行う。この裁断は、常法に従
って行われるが、複数枚のカラーフィルターを切り出す
ことが可能な大面積のガラス基板を使用した場合に行わ
れる。
【0034】次いで、本発明においては、注水条件下に
カラーフィルターの面取り加工を行った後にその表面を
湿式洗浄する。面取り加工は、通常、加工面に例えば水
シャワーを施しながら適宜の形態の砥石などの研削工具
を使用して行われる。そして、必要な糸面取りやR面取
りが行われるが、糸面取りの研削量(C)(研削除去さ
れる角部の垂直面における長さ)及びR面取りの研削量
(L)(端面からR部までの長さ)は、適宜選択され
る。
【0035】上記の面取り加工の際に注水された水は、
ガラスカレットを含んだままカラーフィルターの両面に
付着するため、上記の湿式洗浄は、通常、カラーフィル
ターの両面、すなわち、画素画像形成面とその裏面につ
いて行われる。しかしながら、面取り加工およびその際
の注水の方法を工夫することにより、ガラスカレットを
含んだ水が実質的に上記の何れか一方の面のみに付着す
る場合は、当該面のみを湿式洗浄すればよい。
【0036】本発明においては、上記の湿式洗浄の際に
ブラシ洗浄を採用することが重要である。ブラシ洗浄と
は、円筒体の周面に多数本の合成繊維が植設された回転
ブラシによる摺接洗浄方式である。本発明において採用
されるブラシ洗浄は、摺接洗浄方式であるため、洗浄効
果が専ら水圧に依存するシャワー洗浄に比して洗浄力が
強力である。従って、本発明においては、注水条件下の
面取り加工によって濡れたカラーフィルターが乾燥した
後においても、小径のガラスカレット等の異物を効果的
に除去することが出来る。
【0037】本発明において、回転ブラシは、通過する
カラーフィルターを挟み込む様に対向して配置された2
個を一組として使用され、シャワー洗浄装置の下方また
は浸漬槽内に配置することが出来る。回転ブラシの合成
繊維としては、例えば、ナイロン、ナイロン6、ナイロ
ン6,6等が使用され、合成繊維は、通常100〜1,
000本/cm2の密度でスパイラル状などの任意のパ
ターンで植設される。
【0038】回転ブラシの回転数は、通常100〜50
0rpmであり、その押し付け量は、通常0.5〜3m
mである。ここに、回転ブラシの押し付け量とは、合成
繊維の先端が撓むことなく丁度カラーフィルターに接触
した際の押し付け量を0とし、その位置から回転ブラシ
をカラーフィルターに近づけた際の距離(mm)を言
う。
【0039】また、本発明においては、カラーフィルタ
ーの湿式洗浄にブラシ洗浄を採用する限り、その前に従
来法によるシャワー洗浄を採用して5μm程度以上の大
径のガラスカレットを予め除去してもよい。また、ブラ
シ洗浄と同時に又は前後して超音波洗浄を行ってもよ
い。超音波洗浄とは、超音波振動子による超音波を利用
した洗浄方式であり、超音波振動子は、シャワー洗浄装
置とカラーフィルターとの間または浸漬槽内に配置する
ことが出来る。超音波の範囲は、通常10〜100KH
z、好ましくは30〜80KHzである。
【0040】カラーフィルターの湿式洗浄に使用する洗
浄液の種類は、特に制限されないが、好ましくはpH9
以上の洗浄液、更に好ましくはカリウムによりpHが9
〜13に調整された洗浄液、特に好ましくはカリウムに
よりpHが9〜13に調整され且つ非イオン系界面活性
剤を含有する洗浄液である。しかも、洗浄液中のカリウ
ムは水酸化カリウム又は炭酸カリウムであることが好ま
しい。
【0041】上記の非イオン系界面活性剤の種類は、特
に制限されないが、次の一般式で表される構造を有する
界面活性剤が好ましい。勿論、この非イオン系界面活性
剤は他の構造の非イオン系界面活性剤と併用してもよ
い。
【0042】
【化1】R−φ−(OCH2CH2nOH (但し、R:Cm2m+1(6≦m≦11)、φ:フェニ
レン基、5≦n≦20)
【0043】本発明において、洗浄液中の非イオン系界
面活性剤の濃度は、通常0.01〜10重量%、好まし
くは0.1〜5重量%の範囲から選択される。また、浄
液中には、EDTA等のキレート剤や錯化作用を有する
カルボン酸などを含有させてもよい。
【0044】上記のブラシ洗浄および他の洗浄における
洗浄液の温度は、通常30℃以上、好ましくは40℃以
上である。また、各洗浄時間は、流体接触量によって表
現した場合、通常10ml/cm2以上、好ましくは2
0ml/cm2以上である。ここに、流体接触量とは、
ブラシ洗浄をシャワー方式で行った場合、カラーフィル
ター1枚にかかった流体の量を当該支持体の面積で割っ
た量と定義され、また、浸漬方式で行った場合、浸漬槽
に入っている流体量を当該流体にて洗浄したカラーフィ
ルターの枚数および面積で割った量と定義される。
【0045】本発明においては、カラーフィルターの湿
式洗浄後、すすぎ洗浄処理を行う。すすぎ用流体として
は、アルカリに対する溶解力の高い液体が好適である。
通常、水が使用され、30℃以上に加温した水が好適で
ある。すすぎ洗浄処理には、シャワーすすぎ、流水すす
ぎ、浸漬すすぎ等が好適に採用される。すすぎ洗浄処理
における流体接触量は、上記と同様の範囲から選択され
る。
【0046】本発明においては、カラーフィルターの湿
式洗浄およびすすぎ洗浄の何れの洗浄処理においても含
有異物を除去した洗浄液を使用するが、好ましくは、
0.2μm以上のパーティクルの個数が10個/ml以
下、より好ましくは5個/ml以下の洗浄液を使用す
る。また、本発明において、上記の各洗浄処理は、移送
手段によってカラーフィルターを1枚毎洗浄エリアへ導
入して順次に移送しながら行うのが好ましい。
【0047】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を超えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の実施例およ
び比較例においては、表1に示す次の(1)〜(4)の
各成分と表2に示す色材料を使用した。そして、各色材
料を含有する各光重合性塗布液は、次の表3に記載の配
合量を採用し、全量に対して3.6重量倍のジルコニア
ビーズ(直径0.5mm)を収容したペイントシェーカ
ーを使用して7時間分散処理を行って調製した。
【0048】
【表1】
【0049】
【化2】 (a:b:c:d=55:15:20:10(モル
%)、Mw:12,000)
【0050】
【化3】
【0051】
【表2】
【0052】
【表3】
【0053】実施例1 縦400mm、横500mm、厚さ0.7mmのガラス
基板(旭硝子製「AN635」)に乾燥膜厚が0.7μ
mになる様に黒の光重合性塗布液をスピンコーターで塗
布した。その後、60℃で1分間乾燥した後、110℃
で2分間加熱乾燥した。その後、光重合性層上に、乾燥
膜厚が1.5μmになる様にポリビニルアルコール水溶
液を塗布した後に乾燥して酸素遮断層を形成した。
【0054】次いで、幅30μm、縦330μm、横1
10μmのピッチで繰り返すブラックマトリックス用ネ
ガフォトマスクを使用し、2kW高圧水銀灯により、3
00mJ/cm2の露光量で露光処理を行った。その
後、現像処理として、ポリエチレンオキシ−β−ナフチ
ルエーテル(日本乳化剤社製「Newcol B−1
0」)2重量%と炭酸カリウム0.5重量%が配合され
た水溶液より成る現像液中に25℃で30秒間浸漬処理
した後、3kg/cm2の水圧で30秒間スプレー水洗
処理を行ってブラックマトリックスを形成した。その
後、200℃、7分間の熱硬化処理を行った。
【0055】次いで、赤、緑、青の各色材を含有する各
光重合性塗布液を順次に使用し、上記と同様に、塗布、
予備乾燥、加熱乾燥、露光、現像、水洗、熱硬化の各処
理を行って各色のパターンを形成してカラーフィルター
を得た。ただし、露光量は各色共に500mJ/cm2
とした。
【0056】次いで、上記のカラーフィルターを4分割
に裁断し、注水条件下、糸面取り加工(C:0.15m
m)を行った後にR面取り加工(L:0.35mm)を
行った。そして、注水条件下の面取り加工によって濡れ
たカラーフィルターが乾燥した後にシャワー洗浄により
大きな切り屑を除去し、カラーフィルター両面の非イオ
ン系界面活性剤含有アルカリ水によるブラシ洗浄、すす
ぎ洗浄、エアナイフ乾燥を行い、その後、200℃にて
10分間熱風乾燥を行った。なお、シャワー洗浄前の乾
燥カラーフィルター表面の1μm以上のパーティクル
(主としてガラスカレット)の個数は約30,000個
/1枚であった。また、パーティクル個数は、次の方法
によって測定した。
【0057】<カラーフィルターのパーティクル個数>
CCDカメラにより反射光観察し、画像処理を行い、1
μm以上のパーティクルを自動識別し得る検査装置によ
り、カラーフィルターのパーティクル個数を計測する。
【0058】上記のブラシ洗浄には、シャワー洗浄装置
の下方のカラーフィルター搬送路に当該カラーフィルタ
ーを挟み込む様に回転ブラシが対向配置された装置を使
用した。回転ブラシとしては、75mmφの円筒体の周
面に0.1mmφ×15mmのナイロン6,6が密度7
00本/cm2でスパイラル状に植設された回転ブラシ
を使用した。回転数は300rpm、回転ブラシの押し
付け量は1.2mmとした。
【0059】また、上記の各洗浄には40℃の純水を使
用し、ブラシ洗浄とすすぎ洗浄における流体接触量は2
0ml/cm2とした。得られたカラーフィルーター表
面のパーティクル個数を測定し、パーティクル除去率と
共に表5に示す。
【0060】実施例2及び比較例1〜3 実施例1において、カラーフィルーター両面の洗浄方式
および洗浄液を表4に示す様に変更した以外は、実施例
1と同様に操作した。カラーフィルーター表面のパーテ
ィクル個数を測定し、パーティクル除去率と共に表5に
示す。なお、パーティクル除去率は、各例におけるシャ
ワー洗浄前の乾燥カラーフィルーター表面のパーティク
ル個数測定値から算出した。なお、表4中の非イオン系
界面活性剤含有アルカリ水は、市販のガラス洗浄剤(ラ
イオン社製「サンウォッシュTL−70」:pH11.
0)である。
【0061】
【表4】
【0062】
【表5】
【0063】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、注水条件
下の面取り加工工程および湿式洗浄工程を順次に含むカ
ラーフィルターの製造方法であって、注水条件下の面取
り加工によって濡れたカラーフィルターが乾燥した後に
おいても、小径のガラスカレット等の異物の除去効果に
優れる様に上記の湿式洗浄工程を改良したカラーフィル
ターの製造方法が提供される。そして、本発明で得られ
るカラーフィルターによれば、セルの組み立て工程の歩
留りが向上する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス基板上に少なくともブラックマト
    リックスと、赤、緑、青の各色の画素画像とを形成して
    カラーフィルターを得、必要に応じてカラーフィルター
    の裁断を行い、次いで、注水条件下にカラーフィルター
    の面取り加工を行った後にその表面を湿式洗浄する、カ
    ラーフィルターの製造方法において、上記の湿式洗浄の
    際にブラシ洗浄を採用することを特徴とするカラーフィ
    ルターの製造方法。
  2. 【請求項2】 湿式洗浄処理に使用する洗浄液が非イオ
    ン系界面活性剤を含有するアルカリ洗浄液である請求項
    1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】 注水条件下の面取り加工によって濡れた
    カラーフィルターが乾燥した後に湿式洗浄を行う請求項
    1又は2に記載の製造方法。
JP25592997A 1996-12-27 1997-09-04 カラーフィルターの製造方法 Withdrawn JPH10239509A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005249906A (ja) * 2004-03-02 2005-09-15 Toppan Printing Co Ltd 液晶表示装置用カラーフィルタの洗浄装置及び洗浄方法

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