JP2000162785A - 感光性樹脂現像液、樹脂ブラックマトリクスの製造方法、及びカラーフィルターの製造方法 - Google Patents

感光性樹脂現像液、樹脂ブラックマトリクスの製造方法、及びカラーフィルターの製造方法

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JP2000162785A
JP2000162785A JP33882498A JP33882498A JP2000162785A JP 2000162785 A JP2000162785 A JP 2000162785A JP 33882498 A JP33882498 A JP 33882498A JP 33882498 A JP33882498 A JP 33882498A JP 2000162785 A JP2000162785 A JP 2000162785A
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photosensitive resin
black matrix
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group
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JP33882498A
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English (en)
Inventor
Naoki Sako
迫  直樹
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Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 一般的に樹脂ブラックマトリクス又はカラー
フィルター製造に用いられる顔料分散樹脂を現像する際
に、非画線部を平均粒径で0.1μm以下の微粒として
分散溶解する、いわば溶解現像の形態を呈する感光性樹
脂現像液を提供する。 【解決手段】 アルカリを含有する水溶液から成り、且
つ、下記一般式(I)で示される構造を有する化合物を
含有することを特徴とする感光性樹脂現像液。 【化1】 (式中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基を、
Bはアルキレン基を、nは5以上15以下の整数を表
す)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、感光性樹脂現像液
およびカラーフィルターの製造方法に関し、詳しくは、
溶解現像に好適な感光性樹脂現像液、及び当該感光性樹
脂現像液を利用した樹脂ブラックマトリクスの形成方法
及びカラーフィルターの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】カラーテレビ、液晶表示素子、カメラ等
に好適に使用される光学的カラーフィルターは、ブラッ
クマトリクスを設けた透明基板の表面に、赤、緑、青の
3種の異なる色相により、10〜150μm幅のストラ
イプ状やモザイク状などの色パターンを数μmの精度で
形成して製造される。上記のカラーフィルターは、黒色
材料が分散された光重合性組成物を透明基板上に塗布し
た後、加熱乾燥、画像露光、現像および熱硬化の各処理
を行ってブラックマトリクスを形成し、次いで、赤、
緑、青の材料が各々分散された各光重合性組成物を使用
し、上記のブラックマトリクス形成面に、塗布、加熱乾
燥、画像露光、現像および熱硬化の各処理を行って各色
の画素画像を形成することによって製造することが出来
る(特開平2−902号公報)。又、ブラックマトリク
スは、樹脂以外にクロムなどの金属遮光膜が一般的に用
いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記の各現
像工程においては、通常、アルカリ現像液に特定の界面
活性剤等を使用したものが使用される。一般的に樹脂ブ
ラックマトリクス又はカラーフィルター製造に用いられ
る、アクリル樹脂主体で、且つ顔料が分散された感光性
樹脂を現像する場合には、非画線部が平均粒径で1μm
以上の粗粒として分散溶解する、いわば剥離現像の形態
をとるのが通常であった。剥離現像により現像された場
合、剥離された粗粒が再凝集して10μm以上の凝集粒
子を形成し、ブラックマトリクス又はカラーフィルター
形成面に再付着する現象がよく起こる。当然のことなが
ら、これらの付着粒子は、目視で欠陥として認められる
場合もあるし、又、目に見えない場合でもある程度の高
さを有すると、コモンショートを引き起こし、画素欠陥
を惹起することがある。このような欠陥の発生確率が高
いと、ブラックマトリクス、カラーフィルター及び液晶
パネルの製造歩留まりが低下するため、由々しき問題で
ある。
【0004】本発明の目的は、これらの問題を解決する
ために、一般的な樹脂ブラックマトリクス及びカラーフ
ィルター製造に用いられる顔料分散樹脂を現像する際
に、非画線部を平均粒径で0.1μm以下の微粒として
分散溶解する、いわば溶解現像の形態を呈する感光性樹
脂現像液を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、次の様な知見を得
た。即ち、特定の化合物を含有して成るアルカリ水溶液
を用いて現像を行うことにより、通常剥離現像で実施さ
れている樹脂ブラックマトリクス及びカラーフィルター
の現像工程が、平均粒径0.1μm以下の分散粒子とし
て溶解する、いわゆる溶解現像の形態で現像される。こ
れにより、先述したような凝集粒子の再付着が起こりに
くくなり、画素欠陥が減少し、歩留まりが向上する。本
発明は、斯かる知見に基づき完成されたものであり、そ
の要旨は次の通りである。即ち、アルカリを含有する水
溶液から成り、且つ、下記化学式(I)で示される構造
を有する化合物を含有することを特徴とする感光性樹脂
現像液に存する。
【0006】
【化3】
【0007】(式中、Aは置換基を有していてもよいフ
ェニル基を、Bはアルキレン基を、nは5以上15以下
の整数を表す)
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
先ず、本発明の感光性樹脂現像液について説明する。係
る感光性樹脂現像液は、アルカリを含有する水溶液であ
り、且つ、下記化学式(I)で示される構造を有する化
合物を含有して成る。
【0009】
【化4】
【0010】Aは置換基を有していてもよいフェニル基
を表し、置換基としてはメチル基、ブチル基(n−、i
so−、tert−)、ヘキシル基、ノニル基等のアル
キル基(好ましくはC1-10)、メトキシ基、ブトキシ基
(n−、iso−、tert−)、ヘキソキシ基、ノノ
キシ基等のアルコキシ基(好ましくは炭素数C1-10)、
塩素基、臭素基等のハロゲン基、水酸基、スルホン基等
が挙げられる。好ましくは無置換のフェニル基である。
【0011】Bはアルキレン基を表し、炭素数は1〜5
が好ましく、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、
ペンチレン基、トリメチレン基、ペンタメチレン基等が
挙げられる。nは5以上15以下の整数であるが、nの
値が小さすぎると化合物の疎水性が高まり、水溶液に対
する溶解性が低下するので好ましくなく、逆に、nの値
が高すぎると化合物の親水性が高まり感光性樹脂を分散
溶解する効果が得られにくくなる傾向にある。上記一般
式(I)で示される化合物の中でも特に下記一般式(I
I)で示される化合物が好ましい。
【0012】
【化5】
【0013】(nは5以上15以下の整数を表す) 本発明における化合物の液中含有濃度としては、0.0
1〜5重量%が好適であり、より好ましくは0.05〜
1重量%である。少なすぎると、添加の目的が達成され
ず、多すぎてもそれ以上の効果は得られず、逆に発泡等
の弊害が顕在化し好ましくない。
【0014】本発明におけるアルカリ成分としては、下
記化合物群のうち少なくとも1種類を含むことが好まし
い。好ましくは、炭酸ナトリウム+炭酸水素ナトリウ
ム、もしくは炭酸カリウム+炭酸水素カリウムの組み合
わせ等の緩衝溶液系が用いられる。各成分の含有濃度と
しては、0.001〜1mol/lが好ましい。濃度が
薄すぎると感光性樹脂の溶解性に乏しく、濃すぎると本
来残すべき画像まで剥離してしまうことがあり、好まし
くない。
【0015】化合物群:水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等の金属水酸化物、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の金属炭
酸塩、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMA
H)、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン
等の4級アンモニウムヒドロキシド、金属水酸化物、金
属炭酸塩としてはアルカリ金属を用いたものが好まし
い。
【0016】又、本発明における感光性樹脂現像液は、
アニオン系界面活性剤を含有しても良い。その効用は、
感光性樹脂への浸透性向上であり、これにより更なる溶
解性改善、パターン端部の直線性改良等が図られる。そ
の好適な含有濃度としては、0.01〜5重量%であ
り、より好ましくは0.05〜1重量%である。添加量
が少なすぎると、十分な効果が発現されず、多すぎても
それ以上の効果は得られず、逆に発泡等の弊害が顕在化
し好ましくない。添加するアニオン系界面活性剤として
は、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレ
ンスルホン酸塩、ジアルキルスルホコハク酸塩等が挙げ
られる。
【0017】又、本発明における感光性樹脂現像液は、
キレート剤を含有しても良い。現像液中に含まれる金属
等のカチオン不純物は、化学式(I)で示される化合
物、もしくはアニオン系界面活性剤の効果を阻害するこ
とがある。キレート剤を添加することにより、これら不
純物は錯体を作り、効用の阻害を防ぐことができる。含
有濃度としては、0.01〜5重量%が好ましく、より
好ましくは0.05〜1重量%が良い。添加量が少なす
ぎると、十分な効果が発現されず、多すぎてもそれ以上
の効果は得られず意味がない。添加するキレート剤とし
ては、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレン
ジアミン、トランス−1,2−ジアミノシクロヘキサン
4酢酸(CyDTA)、ジエチレントリアミン5酢酸
(DTPA)等が用いられる。
【0018】次に、本発明に係る樹脂ブラックマトリク
スの製造方法について説明する。本発明の製造方法にお
いては、黒色の材料が分散された光重合性組成物を使用
し、透明基板上に、塗布、加熱乾燥、画像露光、現像及
び熱硬化の各処理を行ってブラックマトリックスを形成
する。そして、前記の感光性樹脂現像液を使用して上記
の現像工程を行う。
【0019】又、本発明に係るカラーフィルターの製造
方法について説明する。本発明の製造方法においては、
赤、緑、青の材料が各々分散された各光重合性組成物を
使用し、樹脂ブラックマトリクス形成面、又はクロム化
合物その他の遮光金属材料を用いて形成した金属ブラッ
クマトリクス形成面上に、塗布、加熱乾燥、画像露光、
現像および熱硬化の各処理を行って各色の画素画像を形
成する。そして、前記の感光性樹脂現像液を使用して上
記の各現像処理を行う。
【0020】本発明において、ブラックマトリクス及び
カラーフィルターの透明基板としては、プラスチックシ
ート、ガラス板などが使用され、プラスチックシートの
材料としては、ポリエチレンテレフタレート等のポリエ
ステル、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフ
ィン等が挙げられる。ブラックマトリクスは、樹脂もし
くは金属遮光膜によって形成されるが、そのうち金属ブ
ラックマトリクスは、遮光金属材料として、金属クロ
ム、酸化クロム、窒化クロム等のクロム化合物、ニッケ
ル+タングステン等の合金系材料が用いられる。これら
の金属遮光膜は、一般にスパッタリングによって形成さ
れ、ポジ型フォトレジストにより、膜上に所望のパター
ンを形成した後、クロムに対しては硝酸第二セリウムア
ンモニウム+過塩素酸等のエッチング液、その他の材料
に対しては、材料に応じたエッチング液を用いて蝕刻さ
れ、最後にポジ型フォトレジストを専用の剥離剤で剥離
してブラックマトリクスを形成する。
【0021】透明基板及びブラックマトリクス形成基板
には、接着性などの表面物性の改良のため、必要に応
じ、コロナ放電処理、オゾン処理、シランカップリング
剤やウレタンポリマー等の各種ポリマーの薄膜形成処理
などを行うことが出来る。透明基板の厚さは、通常0.
05〜10mm、好ましくは0.1〜7mmの範囲とさ
れる。また、各種ポリマーの薄膜形成処理を行う場合、
その膜厚は、通常0.01〜10μm、好ましくは0.
05〜5μmの範囲とされる。本発明において、樹脂ブ
ラックマトリクス用黒色材料としては、通常、カーボン
ブラック、他の色材料としては、通常、赤色、緑色、青
色の染顔料が使用されるが、この他、必要に応じ、金属
粉、白色顔料、蛍光顔料なども使用することが出来る。
【0022】カーボンブラック及び染顔料の具体例とし
ては、三菱カーボンブラックM1000、三菱カーボン
ブラックMA−100、三菱カーボンブラック#40、
ビクトリアピュアブルー(42595)、オーラミンO
(41000)、カチロンブリリアントフラビン(ベー
シック13)、ローダミン6GCP(45160)、ロ
ーダミンB(45170)、サクラニンOK 70:1
00(50240)、エリオグラウシンX(4208
0)、NO.120/リオノールイエロー(2109
0)、リオノールイエローGRO(21090)、シム
ラファーストイエローGRO(21090)、シムラフ
ァーストイエロー8GF(21105)、ベンジジンイ
エロー4J−564D(21095)、シムラーファー
ストレッド4015(12355)、リオノールレッド
7B4401(15850)、ファーストゲンブルーJ
GR−L(74160)、リオノールブルーSM(26
150)、リオノールブルーES(ピグメントブルー1
5:6、ピグメントブルー1536)、リオノーゲンレ
ッドGD(ピグメントレッド168、ピグメントレッド
108)、リオノールグリーン2YS(ピグメントグリ
ーン36)等が挙げられる(上記の( )内の数字はカ
ラーインデックス(C.I.)を意味する)。
【0023】光重合性組成物中に分散される色材料の量
は、全固形分に対し、通常10〜70重量%、好ましく
は20〜60重量%の範囲とされ、本発明における光重
合性組成物は、斯かる高い色材料含有率の状態におい
て、透明基板との接着性が高く、高画質な色材画素画像
を与える機能が要求される。本発明において、光重合性
組成物は、上記色材料の他、光を吸収してラジカルを発
生する光重合開始系と、当該ラジカルにより重合が誘起
される付加重合性のエチレン性不飽和二重結合を少なく
とも1個有する化合物(以下「エチレン性化合物」と称
す)を含有し、また、相溶性、皮膜形成性、現像性、接
着性などの光重合性層の改善のため、結合剤としての有
機高分子物質を含有する。
【0024】上記の光重合開始系としては次の様な化合
物が挙げられる。すなわち、黒の光重合性層は、光重合
性層上よりパターンマスクを介して画像露光されるた
め、黒の光重合性組成物に使用される光重合開始系とし
ては、紫外から可視に感度を有する化合物を適宜に使用
し、画像露光に際しては、それに相当する露光光源を使
用する。
【0025】また、赤、緑、青の各光重合性層において
も、各色のパターンマスクを介した露光やその他の方法
により、前記ブラックマトリクスパターン間に、赤、
緑、青の画素画像パターンを形成させるため、ブラック
マトリクスパターンの場合と同様、光重合開始系として
は、紫外から可視に感度を有する化合物、好ましくは4
50nm以下、より好ましくは400nm以下の波長に
分光感度を有する化合物を使用する。
【0026】上記の波長の紫外光を吸収してラジカルを
発生する光重合開始系としては、例えば「ファインケミ
カル」(1991年、3月1日号、vol.20、N
o.4)の第16〜26頁に記載のジアルキルアセトフ
ェノン系、ベンゾイン、チオキサントン誘導体などの
他、特開昭58−403023号公報、特公昭45−3
7377号公報に記載のヘキサアリールビイミダゾール
系、s−トリハロメチルトリアジン系、特開平4−22
1958号、特開平4−219756号公報に記載のチ
タノセンとキサンテン色素、アミノ基またはウレタン基
を有する付加重合可能なエチレン性飽和二重結合含有化
合物を組合せた系などが挙げられる。
【0027】エチレン系化合物としては、単量体または
側鎖もしくは主鎖にエチレン性不飽和二重結合を有する
重合体の何れでもよい。具体的には、脂肪族ポリヒドロ
キシ化合物と不飽和カルボン酸とのエステル(例えば、
エチレングリコールジアクリレート、ペンタエリスリト
ールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ
アクリレート等のエチレン性化合物)又はアクリル酸エ
ステル若しくはメタクリル酸エステルの単量体などが好
適に使用される。
【0028】光重合性組成物の結合剤として使用される
有機高分子物質としては、メチル(メタ)アクリル酸、
ベンジル(メタ)アクリル酸などの(メタ)アクリル酸
のアルキルエステル、酢酸ビニル、アクリロニトリル等
から成る重合体が挙げられるが、塗膜の強度、耐久性、
基板接着性の観点から、スチレン、α−メチルスチレ
ン、ベンジル(メタ)アクリレート等のフェニル基を有
する共重合モノマーが含有された共重合体または当該共
重合体に1〜50モル%のエポキシ(メタ)アクリレー
トが付加された反応物が好適に使用される。
【0029】上記の各成分の配合量は次の通りである。
すなわち、色材料以外の光重合性組成物の固形分全量に
対し、光重合性開始系は、通常0.1〜40重量%、好
ましくは0.2〜30重量%、エチレン性化合物は、通
常20〜90重量%、好ましくは30〜80重量%、有
機高分子物質は、通常10〜80重量%、好ましくは2
0〜60重量%とされる。また、本発明においては、光
重合性組成物中に上記と同様の基準で0.1〜10重量
%のシランカップリング剤を配合してもよい。
【0030】上記の光重合性組成物は、適当な溶剤によ
って調液された塗布液として使用される。溶剤として
は、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジエチレン
グリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコール
モノメチルエーテルアセテート、メチルエチルケトン、
メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、トルエ
ン、メタノール、ブタノール、テトラハイドロフラン等
が挙げられる。
【0031】なお、カラーフィルターの製造に当り、光
重合性層の露光の際、酸素による光重合性層の感度低下
を防止するため、光重合性層の上にポリビニルアルコー
ル層などの酸素遮断層を塗布する場合がある。酸素遮断
層を設けない場合は、光重合性組成物の成分として、前
記の芳香族水素基を有するモノマーを共重合成分として
通常5〜50モル%(好ましくは10〜30モル%)の
割合で含有する有機高分子物質を使用したり、光重合性
組成物中に、特開平4−218048号公報、特開平5
−19453号公報などに記載のジアゾ化合物を1〜2
0重量%(好ましくは2〜10重量%)含有させるのが
好ましい。これにより、酸素による感度低下を抑えるこ
とが出来、酸素遮断層を不要とすることが出来る。
【0032】先ず、本発明の樹脂ブラックマトリクス製
造方法においては、黒色材料が分散された光重合性組成
物(塗布液)を透明基板上に塗布した後、加熱乾燥、画
像露光、現像および熱硬化の各処理を行う。そして、本
発明の好ましい実施態様においては、加熱乾燥処理に先
立ち予備乾燥を行って塗布膜中の溶剤の大部分を除去す
る。
【0033】塗布装置としては、スピナー、ワイヤーバ
ー、フローコーター、ダイコーター、ロールコーター、
スプレー等が使用される。予備乾燥の条件は、溶剤の種
類によって適宜選択されるが、通常40〜80℃で15
秒から5分間、好ましくは50〜70℃の温度で30秒
から3分間とされる。加熱乾燥の条件は、予備乾燥温度
より高く且つ50〜160℃の温度で15秒から10分
間とするのが好ましく、70〜130℃の温度で15秒
〜30秒から5分間とするのが特に好ましい。なお、乾
燥後の光重合性層(乾燥塗膜)の厚さは、通常0.5〜
3μm、好ましくは1〜2μmの範囲とされる。
【0034】画像露光は、光重合性層上にネガのマトリ
クスパターンを導き、当該マスクパターンを介し、紫外
または可視の光源を照射して行う。この際、必要に応
じ、酸素による光重合性層の感度の低下を防ぐため、光
重合性層上にポリビニルアルコール層などの酸素遮断層
を形成した後に露光を行ってもよい。現像は、前述の感
光性樹脂現像液を使用し、浸漬現像、スプレー現像、ブ
ラシ現像、超音波現像などの方法により行われる。
【0035】現像条件としての温度は、通常20〜40
℃の範囲から選択される。熱硬化処理の条件は、通常1
00〜280℃で5〜60分間とされる。これにより、
画像形成を終了する。次に、本発明のカラーフィルター
製造方法においては、透明基板上に金属又は樹脂ブラッ
クマトリクスを形成した後、赤、緑、青の材料が各々分
散された各光重合性組成物を用いて、塗布、加熱乾燥、
画像露光、現像および熱硬化の各処理を行って各色の画
素画像を形成する。すなわち、透明基板のブラックマト
リクス形成面に、赤、緑、青の中の1色を含有する光重
合性組成物を全面に塗布した後、前述のブラックマトリ
クス形成の場合と同様に、予備乾燥後、加熱乾燥処理す
ることにより、光重合性層を形成させる。その後、画素
画像パターンマスクを介して露光処理を行い、アルカリ
現像および熱硬化処理を行い、ブラックマトリクス画像
の間に1色目の画素画像を形成させる。以下、同様に操
作することにより、ブラックマトリクス画像間に2色目
および3色目の画素画像を順次に形成する。
【0036】上記の様に、ブラックマトリクス上に赤、
緑、青から成るカラーフィルター画像を形成させて作製
されたカラーフィルターは、このままの状態で画像上に
ITO(透明電極)を形成してカラーディスプレーの部
品の一部として使用されるが、表面平滑性や耐久性を高
めるため、必要に応じ、画像上にポリアミド、ポリイミ
ド等のトップコート層を設けることも出来る。又、一部
用途においては、ITOを付けないこともある。
【0037】なお、上記の画像露光に使用される光源と
しては、キセノンランプ、ハロゲンランプ、タングステ
ンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、中圧水
銀灯、低圧水銀灯などのランプ光源、アルゴンイオンレ
ーザー、YAGレーザー、エキシマレーザー、窒素レー
ザー等のレーザー光源が挙げられる。これらの光源に
は、必要とされる照射光の波長領域に応じ、光学フィル
ターを適宜使用することも出来る。
【0038】
【実施例】以下、本発明を実施例により更に詳細に説明
するが、本発明は、その要旨を越えない限り以下の実施
例に限定されるものではない。なお、以下の実施例およ
び比較例においては、表1に示す次の(1)〜(4)の
各成分と表2に示す色材料を使用した。そして、各色材
料を含有する各光重合性塗布液は、次の表3に記載の配
合量を採用し、全量に対して3.6重量部のジルコニア
ビーズ(直径0.5mm)を収容したペイントシェーカ
ーを使用して7時間分散処理を行って調製した。
【0039】
【表1】
【0040】
【化6】
【0041】
【表2】
【0042】
【表3】
【0043】実施例1〜3及び比較例1 縦370mm、横470mm、厚さ0.7mmのガラス
基板(旭硝子製「AN635」)に乾燥膜厚が0.7μ
mになる様に黒の光重合性塗布液をスピンコーターで塗
布した。その後、60℃で1分間乾燥した後、110℃
で2分間加熱乾燥した。その後、光重合性層上に、乾燥
膜厚が1.5μmになる様にポリビニルアルコール水溶
液を塗布した後に乾燥して酸素遮断層を形成した。
【0044】次いで、幅30μm、縦330μm、横1
10μmのピッチで繰り返すブラックマトリクス用ネガ
フォトマスクを使用し、2kW高圧水銀灯により、30
0mJ/cm2 の露光量で露光処理を行った。その後、
現像処理として、表4中、実施例1〜3及び比較例1と
して示す各現像液を使用し、現像液温度25℃で現像を
行った。そして、3kg/cm2 の水圧で30秒間スプ
レー水洗処理を行ってブラックマトリクスを形成した。
その後、200℃、7分間の熱硬化処理を行った。な
お、現像処理には、150リットルの現像液を収容し且
つ現像液をフィルタリングしながら何度も使用する循環
タイプの現像機を使用し、流量5リットル/分のシャワ
ー現像を採用した。
【0045】次いで、赤、緑、青の各色材を含有する各
光重合性塗布液を順次に使用し、上記と同様に、塗布、
予備乾燥、加熱乾燥、露光、現像、水洗、熱硬化の各処
理を行い、各色のパターンを形成し、カラーフィルター
を得た。露光量は各色共に500mJ/cm2 、現像処
理は、表4中、実施例1〜3及び比較例1として示す各
現像液を使用し、現像液温度25℃で現像を行った。そ
して、10kg/cm 2 の水圧で30秒間スプレー水洗
処理を行った。各色の最後に200℃15分間の熱硬化
処理を実施した。尚、現像機は前述の樹脂ブラックマト
リクス形成に用いたものと同じものを使用した。
【0046】
【表4】
【0047】こうして実施例1〜3、比較例1の計4種
類の現像液を用いて、100枚ずつの樹脂ブラックマト
リクス付きカラーフィルターを作製した。このときの異
物欠陥発生率、及び良品率を表5に示す。
【0048】
【表5】
【0049】又、実施例1、比較例1において、赤の材
料を含有する光重合性組成物を現像した際の現像液を採
取し、溶解した顔料粒子の粒径分布を測定した。但し、
比較例1においては、現像液では画像が現れず、その後
の水洗で画像形成が為されたため、水洗水を採取して、
同様の分布を測定した。分布図を図1に示す。実施例1
では、平均粒径約0.1μmの粒径分布だったのに対
し、比較例1では、平均粒径で10μm以上の粒度分布
であった。前者が溶解現像なのに対し、後者は明らかに
剥離現像ということが言える。この傾向が、前述の表5
に示した異物欠陥発生率、良品率と密接に関与している
ことは言うまでもない。
【0050】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、樹脂ブラ
ックマトリクス及びカラーフィルターの製造において異
物欠陥発生を抑制し、良品率(歩留まり)を向上させる
「溶解現像」を達成するための感光性樹脂現像液と、当
該感光性樹脂現像液を利用した樹脂ブラックマトリクス
及びカラーフィルターの製造方法が提供され、本発明の
工業的価値は大きい。
【手続補正書】
【提出日】平成11年4月2日(1999.4.2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図面の簡単な説明
【補正方法】追加
【補正内容】
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の粒径分布図
【図2】比較例1の粒径分布図
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0049
【補正方法】変更
【補正内容】
【0049】又、実施例1、比較例1において、赤の材
料を含有する光重合性組成物を現像した際の現像液を採
取し、溶解した顔料粒子の粒径分布を測定した。但し、
比較例1においては、現像液では画像が現れず、その後
の水洗で画像形成が為されたため、水洗水を採取して、
同様の分布を測定した。実施例1及び比較例1の粒径分
布図をそれぞれ図1及び図2に示す。実施例1では、平
均粒径約0.1μmの粒径分布だったのに対し、比較例
1では、平均粒径で10μm以上の粒度分布であった。
前者が溶解現象なのに対し、後者は明らかに剥離現象と
いうことが言える。この傾向が、前述の表5に示した異
物欠陥発生率、良品率と密接に関与していることはいう
までもない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 5/42 C08K 5/42 C08L 71/00 C08L 71/00 Y 71/02 71/02 G02B 5/20 101 G02B 5/20 101 G02F 1/1335 505 G02F 1/1335 505 Fターム(参考) 2H048 BA02 BA45 BA48 BB02 BB14 BB15 BB24 BB37 BB42 BB46 2H091 FA02Y FA35Y FB04 FC10 FC22 LA12 2H096 AA28 BA20 EA02 EA14 GA08 GA09 GA11 GA12 LA16 4J002 CH021 CH051 DE056 DE206 DE226 EN038 EN118 EN136 EV257 FD208 FD317 GP00 HA04

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルカリを含有する水溶液から成り、且
    つ、下記一般式(I)で示される構造を有する化合物を
    含有することを特徴とする感光性樹脂現像液。 【化1】 (式中、Aは置換基を有していてもよいフェニル基を、
    Bはアルキレン基を、nは5以上15以下の整数を表
    す)
  2. 【請求項2】 上記一般式(I)で示される化合物が、
    下記一般式(II)で示される構造を有する化合物である
    ことを特徴とする請求項1記載の感光性樹脂現像液。 【化2】 (nは5以上15以下の整数)
  3. 【請求項3】 上記一般式(I)で示される構造を有す
    る化合物の含有濃度が、0.01〜5重量%であること
    を特徴とする請求項1または2記載の感光性樹脂現像
    液。
  4. 【請求項4】 上記アルカリ成分として、下記化合物群
    の中から選ばれる、少なくとも1種類を含むことを特徴
    とする請求項1乃至3の何れかに記載の感光性樹脂現像
    液。 化合物群:金属水酸化物、金属炭酸塩、4級アンモニウ
    ムヒドロキシド
  5. 【請求項5】 アニオン系界面活性剤を含有することを
    特徴とする、請求項1乃至4の何れかに記載の感光性樹
    脂現像液。
  6. 【請求項6】 キレート剤を含有することを特徴とす
    る、請求項1乃至5の何れかに記載の感光性樹脂現像
    液。
  7. 【請求項7】 黒色の材料が分散された光重合性組成物
    を使用し、透明基板上に、塗布、加熱乾燥、画像露光、
    現像及び熱硬化の各処理を行ってブラックマトリックス
    を形成する樹脂ブラックマトリクスの形成方法におい
    て、請求項1乃至6の何れかに記載の感光性樹脂現像液
    を使用して上記の各現像処理を行うことを特徴とするブ
    ラックマトリクスの形成方法。
  8. 【請求項8】 赤、緑、青の材料が各々分散された各光
    重合性組成物を使用し、ブラックマトリクス形成面上
    に、塗布、加熱乾燥、画像露光、現像および熱硬化の各
    処理を行って各色の画素画像を形成するカラーフィルタ
    ーの製造方法において、請求項1乃至6の何れかに記載
    の感光性樹脂現像液を使用して上記の各現像処理を行う
    ことを特徴とするカラーフィルターの製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014074928A (ja) * 2000-07-06 2014-04-24 Cabot Corp 修飾顔料生成物を含む印刷版
CN110476127A (zh) * 2017-04-10 2019-11-19 荣昌化学制品株式会社 Euv用感光性光刻胶微细图案形成用显影液组合物
JP7457171B2 (ja) 2019-03-07 2024-03-27 富士フイルム株式会社 構造体の製造方法、カラーフィルタの製造方法、固体撮像素子の製造方法および画像表示装置の製造方法

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CN110476127B (zh) * 2017-04-10 2022-11-01 荣昌化学制品株式会社 Euv用感光性光刻胶微细图案形成用显影液组合物
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