JPH10239066A - 角速度センサ - Google Patents

角速度センサ

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JPH10239066A
JPH10239066A JP9044214A JP4421497A JPH10239066A JP H10239066 A JPH10239066 A JP H10239066A JP 9044214 A JP9044214 A JP 9044214A JP 4421497 A JP4421497 A JP 4421497A JP H10239066 A JPH10239066 A JP H10239066A
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JP
Japan
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vibration
angular velocity
axis direction
vibrating
excitation
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JP9044214A
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English (en)
Inventor
Iwao Ozaki
巌 尾崎
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】漏れ振動の影響をなくして、高精度で角速度を
検出できるようにする。 【解決手段】角速度センサ10の振動片12,13の断
面形状を5角形にし、各外側面12d,12e,13
d,13eに励振用圧電素子14a,14b,15a,
15bをそれぞれ添着するとともに、各正面12a,1
3aに検出用圧電素子18,19をそれぞれ添着する。
角速度「0」の状態で、励振用圧電素子14a,14
b,15a,15bに等しい励振信号を付与して振動片
12,13をX軸方向に励振させて、検出用圧電素子1
8,19によってY軸方向の漏れ振動を測定する。実際
の角速度の測定の検出の際には、前記励振信号の大きさ
を前記測定した漏れ振動に応じて調整して、振動片1
2,13のY軸方向の漏れ振動をなくした状態で、振動
片12,13のY軸方向の振動を測定することによりコ
リオリ力によるZ軸回りの角速度を検出する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コリオリ力を利用
して角速度を検出する角速度センサに係り、特に振動片
を第1の方向に振動させた状態で同第1の方向と直交す
る第2の方向の振動片の振動を検出して、第1及び第2
の方向に共に直交する第3の方向に平行な軸線回りの角
速度を検出する角速度センサに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の装置は、例えば特開平7
−128069号公報に示されているように、音叉型に
形成した振動片の一側面に同振動片を前記第1の方向に
励振するための励振用圧電素子(励振手段)を添着する
とともに、前記一側面と直交する振動片の他側面に同振
動片の前記第2の方向の振動を検出するための検出用圧
電素子(振動検出手段)を添着し、さらに前記他側面と
平行な別の側面に調整用圧電素子を添着しておき、調整
用圧電素子によって振動片を第2の方向へ励振すること
により、前記第1の方向への励振による第2の方向への
漏れ振動を打ち消して、漏れ振動の影響を受けることな
く精度よく角速度を検出できるようにしている。この場
合、予め角速度「0」の状態で、励振用圧電素子により
振動片を第1の方向へ励振し、検出用圧電素子によって
漏れ振動を測定して同振動に対応した波形信号を記憶し
ておき、実際に角速度を検出する際に励振用圧電素子に
よる励振と同時に前記波形信号を反転した波形信号を表
す電圧信号を調整用圧電素子に印加して、第2の方向へ
の漏れ振動を打ち消すようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来の装
置にあっては、調整用圧電素子に印加する電圧波形は正
弦波状であり、この電圧波形を記憶する場合には多数の
サンプル値を記憶しておく必要があると同時に、角速度
の実際の測定時には同サンプル値を順次読出す必要があ
る。そのために、比較的大きな容量の記憶回路と同記憶
回路の記憶内容を順次読出すための読出し回路が必要と
なるとともに、励振用圧電素子による振動片の励振と前
記読出した電圧波形による励振とを同期させる必要も生
じ、装置全体が複雑になる。
【0004】
【発明の概要】本発明は上記問題に対処するためになさ
れたもので、その目的は、簡単な構成で精度よく角速度
を検出できる角速度センサを提供することにある。
【0005】この目的を達成するために、本発明の構成
の特徴は、第1の方向に励振する励振手段を、第1の方
向からそれぞれ所定角度だけ第2の方向に傾いていると
共に同第1の方向を挟む第4及び第5の方向に振動片を
それぞれ励振する第1及び第2の励振手段で構成したこ
とにある。
【0006】上記のように構成した本発明においては、
角速度「0」の状態で、第1及び第2の励振手段に同一
電圧信号を印加して第2の方向の振動片の振動を測定す
ることにより第2の方向への漏れ振動を予め測定しお
き、角速度を実際に検出する際には前記測定した漏れ振
動の正負の方向及び大きさに応じて第1及び第2の励振
手段に対する印加電圧の大きさを調整する。この場合、
第1及び第2の励振手段は、前記第4及び第5の方向に
振動片をそれぞれ励振させるので、これらの励振による
振動成分には第2の方向の振動成分も含まれており、こ
れらの各第2の方向の振動成分の大きさを異ならせるこ
とにより、前記第2の方向の漏れ振動を打ち消すことが
できる。したがって、本発明によれば、第1の方向への
励振による第2の方向の漏れ振動をなくすことができ、
角速度を精度よく検出できるようになる。また、本発明
によれば、漏れ振動をなくすために第1及び第2の励振
手段に対する印加電圧の大きさを調整するだけでよいの
で、前記従来装置のような複雑な回路を必要としない。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
角速度検出装置を車両に適用した例を用いて説明する
と、図1は同角速度検出装置の一部を構成する角速度セ
ンサ10を斜視図により示すとともに、図2は角速度セ
ンサ10を図1の2−2線に沿って見た断面図により示
している。
【0008】この角速度センサ10は、ジュラルミン、
アルミニウム等の軽合金で音叉型に一体的に構成されて
おり、車体のほぼ重心位置に固定された基台11上に上
方かつ平行に延設された断面5角形の一対の振動片1
2,13を有する。振動片12は、互いに平行な正面1
2a及び裏面12bと、同正面12a及び裏面12bに
直交する内側面12cと、前記正面12a及び裏面12
bに対して135度の角度をなすとともに互いに90度
の角度をなす外側面12d,12eとを備えている。振
動片13は、振動片12と対称に構成されており、振動
片12と同様な正面13a、裏面13b、内側面13c
及び外側面13d,13eを備えている。なお、振動片
12,13の内側面12c,13cに垂直な方向をX軸
とし、正面12a,13aに垂直な方向をY軸とし、か
つ振動片12,13の延設方向をZ軸とする。
【0009】振動片12,13の各外側面12d,12
e,13d,13eには、同振動片12,13をX軸方
向に励振するための同一に構成した励振用圧電素子14
a,14b,15a,15bがそれぞれ添着されてい
る。ただし、各励振用圧電素子14a,14b,15
a,15bは、それらの添着面に垂直に振動片12,1
3を励振する。振動片12,13の内側面12c,13
cには、同振動片12,13のX軸方向の振動をモニタ
するための同一に構成したモニタ用圧電素子16,17
がそれぞれ添着されている。振動片の各正面12a,1
3aには、振動片12,13のY軸方向の振動を検出す
るための同一に構成した検出用圧電素子18,19がそ
れぞれ添着されている。励振用圧電素子14a,14
b,15a,15bはそれらの添着面に垂直に振動片1
2,13を励振するもので、検出用圧電素子18,19
はそれらの添着面に垂直な振動片12,13の振動を検
出するものである。
【0010】また、角速度検出装置は、図3に示すよう
に、角速度センサ10の振動片12,13の振動に基づ
いてZ軸回りの角速度を検出するための電気回路Eを備
えている。電気回路Eは、振動片12,13をX軸方向
に励振するためのオートゲインコントローラ回路21及
びゲイン調整回路22と、振動片12,13のY軸方向
の振動に応じてZ軸回りの角速度を表す電気信号を取り
出すための差動増幅器31と、振動片12,13のY軸
方向の漏れ振動を測定するための漏れ振動測定回路41
とを備えている。
【0011】オートゲインコントローラ回路21は、整
流回路、検波回路、増幅器などにより構成されており、
モニタ用圧電素子16,17からの振動片12,13の
X軸方向の振動を表すモニタ信号を入力して、振動片1
2,13が一定振幅でX軸方向に振動するように前記モ
ニタ信号の振幅を制御した励振信号を発生する。なお、
振動片12,13は、その固有振動数でX軸方向にて互
いに逆相に振動する。ゲイン調整回路22は、外部から
供給される第1〜第4のゲイン制御信号によりオートゲ
インコントローラ回路21からの励振信号のゲイン(振
幅)をそれぞれ制御して、励振用圧電素子14a,14
b,15a,15bにそれぞれ出力する。
【0012】差動増幅器31は、検出用圧電素子18,
19からの振動片12,13のY軸方向の振動をそれぞ
れ表す各検出信号を入力して、各検出信号の差振動を出
力することによりコリオリ力による振動片12,13の
Y軸方向の振動を表す電気信号を同期検波回路32に出
力する。同期検波回路32は、オートゲインコントロー
ラ回路21から入力した励振信号を用いて、差動増幅器
31から出力された電気信号に含まれるあらゆる周波数
成分のうちの励振信号の周波数近傍の周波数成分のみを
取り出して、ローパスフィルタ33及び直流増幅器34
を介して出力する。ローパスフィルタ33は、同期検波
回路32から供給される電気信号を積分して出力すると
ともに、直流増幅器34はローパスフィルタ22の出力
信号を直流増幅して出力する。
【0013】漏れ振動測定回路41は、検出用圧電素子
18,19からの各検出信号及びオートゲインコントロ
ーラ回路21からの励振信号を入力して、Y軸方向の漏
れ振動に起因した振動片12,13の各振動方向のX軸
方向に対する傾き方向と、同Y軸方向の各漏れ振動の大
きさとを測定して、同測定した各傾き方向及び各大きさ
をそれぞれ表す両測定信号を記憶回路44に出力する。
この場合、振動片12,13の各振動方向のX軸方向に
対する傾き方向は、前記各検出信号と励振信号との各位
相関係によって測定されたもので、検出信号と励振信号
とが同相であれば振動片12,13の各振動のX軸方向
に対する傾き方向は図4に示す右上がりとして測定さ
れ、また検出信号と励振信号とが逆相であれば振動片1
2,13の各振動のX軸方向に対する傾き方向は図5に
示す右下がりとして測定される。また、漏れ振動の大き
さは、検出用圧電素子18,19からの各検出信号を平
均するとともに、同平均した電気信号の各周期における
複数の振幅値を所定時間に渡って平均化することにより
測定される。この漏れ振動測定回路41にはワンショッ
ト回路42も接続されており、同ワンショット回路42
はイグニッションスイッチ43のオンに応答して所定の
短時間のハイレベル信号(パルス信号)を発生して、同
ハイレベル信号の発生中に前記漏れ振動測定回路41に
よる漏れ振動の測定を許容する。
【0014】漏れ振動測定回路41の出力端には記憶回
路44が接続されており、同回路44は漏れ振動測定回
路41にて測定された前記各振動の傾き方向及び各漏れ
振動の大きさをワンショット回路42からのハイレベル
信号の立ち下がり時(トレーリングエッジ時)に取り込
み記憶する。記憶回路44にはゲイン制御回路45が接
続されており、同回路45はワンショット回路42から
ハイレベル信号の発生中等しい値を有する第1〜第4の
ゲイン制御信号をゲイン調整回路22にそれぞれ出力
し、またハイレベル信号の立ち下がり後に前記記憶回路
44に記憶された各振動の傾き方向及び各漏れ振動の大
きさに基づく第1〜第4のゲイン制御信号をゲイン調整
回路22にそれぞれ出力する。
【0015】この場合、振動片12の振動の傾き方向が
図4に示す右上がりであれば、第1のゲイン制御信号は
振動片12の漏れ振動の大きさに比例した量だけ第2の
ゲイン制御信号より大きく、振動片12のY軸方向の漏
れ振動を打ち消すように設定される。また、振動片12
の振動の傾き方向が図5に示す右下がりであれば、第2
のゲイン制御信号は振動片12の漏れ振動の大きさに比
例した量だけ第1のゲイン制御信号より大きく、振動片
12のY軸方向の漏れ振動を打ち消すように設定され
る。また、振動片13に関する第3及び第4のゲイン制
御信号も、振動片13の振動の傾き方向及びY軸方向の
漏れ振動の大きさに応じて同様に設定される。
【0016】次に、上記のように構成した実施形態の動
作を説明する。車両の停止中、運転者がイグニッション
スイッチ43をオンすると、図示しない電力供給線を介
して各種回路に電力が供給されて各種回路が作動を開始
する。オートゲインコントローラ回路21は、励振用圧
電素子14a,14b,15a,15b及びモニタ用圧
電素子16,17と協働して、振動片12,13を一定
振幅でX軸方向に励振させるための励振信号をゲイン調
整回路22に出力する。これにより、振動片12,13
は、一定振幅かつその固有振動数でほぼX軸方向に振動
し始める。一方、ワンショット回路42は前記イグニッ
ションスイッチ43のオンに応答して所定の短時間だけ
ハイレベル信号を出力し、ゲイン制御回路45が前記ハ
イレベル信号の発生中等しい値の第1〜第4のゲイン制
御信号をゲイン調整回路22にそれぞれ出力する。した
がって、ゲイン調整回路22は等しい振幅の励振信号を
励振用圧電素子14a,14b,15a,15bにそれ
ぞれ供給する。
【0017】励振用圧電素子14a,14bは外側面1
2d,12eと垂直方向(図示矢印方向)に振動片12
を励振するとともに、励振用圧電素子15a,15bも
外側面13d,13eと垂直方向(図示矢印方向)に振
動片13を励振する。今、車両は停止中であってZ軸回
りの角速度は「0」であり、かつ前記4方向への励振に
よる力は同じであるので、本来であれば振動片12,1
3のY軸方向への振動成分すなわち漏れ振動は「0」で
ある。しかし、実際には、振動片12,13の非対称
性、圧電素子の添着位置のずれなどのために、Y軸方向
の漏れ振動が発生し、振動片12,13はX軸方向に対
してそれぞれ所定の角度だけ傾いた方向へ励振すること
となる。
【0018】したがって、検出用圧電素子18,19
は、この振動片12,13の各振動のうちY軸方向への
各漏れ振動を検出して、同検出した各漏れ振動を表す検
出信号を漏れ振動測定回路41に供給する。漏れ振動測
定回路41には励振信号もオートゲインコントローラ回
路21から供給されており、同測定回路41は、ワンシ
ョット回路42からのハイレベル信号が供給されている
間、振動片12,13の各振動のX軸方向に対する傾き
方向とY軸方向の各漏れ振動の大きさを測定する。
【0019】その後、ワンショット回路42からのハイ
レベル信号が立ち下がると、記憶回路44は振動片1
2,13の各振動のX軸方向に対する傾き方向及びY軸
方向の各漏れ振動の大きさを表す値を記憶し、ゲイン制
御回路45が前記記憶内容に従って第1〜第4のゲイン
制御信号をゲイン調整回路22にそれぞれ出力し始め
る。以降、ゲイン調整回路22は前記第1〜第4のゲイ
ン制御信号に応じてオートゲインコントローラ回路21
からの励振信号のゲイン(振幅)をそれぞれ制御して励
振用圧電素子14a,14b,15a,15bに供給す
るようになる。したがって、以降、励振用圧電素子14
a,14b,15a,15bは前記ゲイン制御された励
振信号により振動片12,13を図3の矢印方向にそれ
ぞれ励振する。
【0020】この場合、振動片12の振動のX軸方向に
対する傾き方向が図4に示す右上がりであれば、第1の
ゲイン制御信号は前記漏れ振動の大きさに比例した量だ
け第2のゲイン制御信号より大きく設定されるので、励
振用圧電素子14aによって振動片12に付与される力
は、励振用圧電素子14bによって振動片12に付与さ
れる力よりも前記漏れ振動の大きさに対応した量だけ大
きくなる。したがって、前記付与される力の差により振
動片12のY軸方向の漏れ振動が打ち消されて、振動片
12はほぼX軸方向に振動することになる。逆に、振動
片12の振動のX軸方向に対する傾き方向が図5に示す
右下がりであれば、第2のゲイン制御信号は前記漏れ振
動の大きさに比例した量だけ第1のゲイン制御信号より
大きく設定されるので、励振用圧電素子14bによって
振動片12に付与される力は、励振用圧電素子14aに
よって振動片12に付与される力よりも前記漏れ振動の
大きさに対応した量だけ大きくなる。したがって、この
場合も、前記付与される力の差により振動片12のY軸
方向の漏れ振動が打ち消されて、振動片12はほぼX軸
方向に振動することになる。このことは、第3及び第4
のゲイン制御信号によって励振制御される振動片13に
関しても同様であり、振動片13もほぼX軸方向に振動
する。ただし、振動片12,13の前記X軸方向の振動
は互いに逆相である。
【0021】このような状態で、車両が走行するととも
に旋回すると、Z軸方向と平行であって振動片12,1
3の中心位置の軸線回りに角速度が発生する。この場
合、振動片12,13はX軸方向に互いに逆相に振動し
ているので、コリオリ力によって振動片12,13は前
記角速度に比例した振幅でY軸方向に互いに逆相に振動
し始める。そして、検出用圧電素子18,19が振動片
12,13の前記各コリオリ力によるY軸方向の振動を
検出し、差動増幅器31がこれらの各検出信号の差を取
ることにより合成して出力するので、同差動増幅器31
から前記角速度に比例した振幅の振動波形信号が出力さ
れることになる。そして、この振動波形信号は同期検波
回路32によって同期検波されて前記角速度を表す電圧
信号に変換され、この電圧信号はローパスフィルタ33
によって積分されるとともに、直流増幅器34によって
直流増幅されて外部に取り出される。
【0022】上記作動説明のように、上記実施形態にお
いては、車両の停止状態における角速度「0」の状態
で、励振用圧電素子14a,14b,15a,15bに
等しい大きさの励振信号を印加して振動片12,13を
X軸方向に励振し、Y軸方向の漏れ振動による振動片1
2,13の振動の方向及び漏れ振動の大きさを測定する
ようにした。そして、車両走行中における実際の角速度
の検出時には、前記測定結果に応じて、励振用圧電素子
14a,14b間及び励振用圧電素子15a,15b間
にそれぞれ異なる大きさの励振信号を印加して前記漏れ
振動を打ち消すようにした。その結果、上記実施形態に
よれば、Y軸方向の漏れ振動の影響を受けることなく、
角速度を高精度で検出できるようになる。
【0023】次に、上記実施形態の変形例について説明
する。この変形例は、角速度検出装置を車両に実装する
前に角速度センサ10の漏れ振動を予め測定しておき、
角速度検出装置には前記漏れ振動を測定する装置を設け
ることなく測定結果のみを利用するようにしたものであ
る。すなわち、角速度センサ10の生産時に、図6に示
すように、角速度センサ10のモニタ用圧電素子16,
17と励振用圧電素子14a,14b,15a,15b
との間にオートゲインコントローラ回路21を接続する
とともに、検出用圧電素子18,19に漏れ振動測定回
路41を接続して、振動片12,13を等しい大きさの
励振信号で励振し、漏れ振動測定回路41によりY軸方
向の漏れ振動による振動片12,13の各振動のX軸方
向に対する傾き方向及び各漏れ振動の大きさを測定する
ようにする。なお、オートゲインコントローラ回路21
及び漏れ振動測定回路41としては、上記実施形態にて
用いたものを利用できる。また、この場合には、漏れ振
動測定回路41に代えて、振動片12,13の変位を直
接的に検出するレーザドップラー変位計を用いることも
できる。
【0024】そして、車両に実装される角速度検出装置
は、図7に示すように構成される。この角速度検出装置
は、上記実施形態における漏れ振動測定回路41、ワン
ショット回路42、記憶回路44及びゲイン制御回路4
5を省略するとともに、上記実施形態のゲイン調整回路
22を多少変形して構成したものである。この変形した
ゲイン調整回路22Aは、同回路22A内に前記測定し
たY軸方向の漏れ振動による振動片12,13の各振動
のX軸方向に対する傾き方向及び各漏れ振動の大きさを
記憶する記憶回路を内蔵させておいて、オートゲインコ
ントローラ回路21からの励振信号のゲイン(振幅)を
前記記憶回路の記憶内容に応じて上記実施形態の場合と
同様に制御する。この場合、前記測定結果を人手を介し
て記憶回路に記憶させるようにしてもよいし、前記図6
の測定装置に連動して前記測定結果が自動的に記憶回路
に書き込まれるようにしてもよい。他の回路について
は、上記実施形態の場合と全く同様に動作する。したが
って、この変形例によれば、上記実施形態の場合と同様
な効果が期待される他、車両に実装される角速度検出装
置から漏れ振動を測定するための回路装置が不要になる
という効果を期待できる。
【0025】なお、上記実施形態及びその変形例におい
ては、振動片12,13の外側面12d,12e及び1
3d,13eが互いに90度の角度をなすように構成し
たが、前記角度を90度以外の値に設定してもよい。ま
た、図8に示すように、振動片12,13の断面形状を
非対称に形成して、外側面12d,13dと正面12
a,13aとのなす各角度と、外側面12e,13eと
裏面12b,13bとのなす各角度をそれぞれ異ならせ
るようにしてもよい。さらに、振動片12,13の各断
面形状を5角形以外の形状にしたり、励振用圧電素子1
4a,14b,15a,15bの形状を異ならせてもよ
い。ただし、これらの場合には、ゲイン調整回路22に
て制御される励振信号のゲインを、励振用圧電素子14
a,14b,15a,15bによる振動片12,13の
Y軸方向への励振成分の大きさをも考慮して決定しなけ
ればならない。要するに、振動片12,13の断面形状
及び励振用圧電素子14a,14b,15a,15bの
形状は種々に変形することができ、励振用圧電素子14
a,14b,15a,15bを振動片12,13に添着
した状態で、励振用圧電素子14a,14bが振動片1
2をX軸方向に励振すると同時にY軸方向の正負反対に
励振し、かつ励振用圧電素子15a,15bが振動片1
3をX軸方向に励振すると同時にY軸方向の正負反対に
励振することができるものであればよい。
【0026】また、上記実施形態及びその変形例におけ
る振動片12,13自体を圧電材料で構成するようにし
てもよい。この場合、上記実施形態及びその変形例の励
振用圧電素子14a,14b,15a,15b及び検出
用圧電素子18,19を導電体で構成した電極板に代え
ればよい。
【0027】さらに、上記実施形態及びその変形例にお
いては、本発明に係る角速度センサ10を含む角速度検
出装置を車両に実装した例について説明したが、本発明
は、角速度の検出を必要とするものであれば、車両以外
の種々の装置にも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る各速度センサの概
略斜視図である。
【図2】 図1の2−2線に沿って見た断面図である。
【図3】 図1の角速度センサを含む角速度検出装置の
全体ブロック図である。
【図4】 図1の角速度センサにおける漏れ振動による
振動片の一振動態様を示す作動説明図である。
【図5】 図1の角速度センサにおける漏れ振動による
振動片の他の振動態様を示す作動説明図である。
【図6】 前記実施形態の変形例に係り、振動片の漏れ
振動を測定する装置のブロック図である。
【図7】 同変形例に係り、振動片の角速度を検出する
角速度検出装置のブロック図である。
【図8】 角速度センサの振動片の断面形状を非対称に
した変形例を示す断面図である。
【符号の説明】
10…角速度センサ、12,13…振動片、12a,1
3a…正面、12d,12e,13d,13e…外側
面、14a,14b,15a,15b…励振用圧電素
子、16,17…モニタ用圧電素子、18,19…検出
用圧電素子、21…オートゲインコントローラ回路、2
2…ゲイン調整回路、31…差動増幅器、32…同期検
波回路、41…漏れ振動測定回路、44…記憶回路、4
5…ゲイン制御回路。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振動片を第1の方向に励振する励振手段
    と、前記第1の方向と直交する第2の方向の前記振動片
    の振動を検出する振動検出手段とを前記振動片に設け、
    前記励振手段により前記振動片を前記第1の方向に振動
    させた状態で前記振動検出手段によって前記第2の方向
    の振動を検出することにより、前記第1及び第2の方向
    に共に直交する第3の方向に平行な軸線回りの角速度を
    検出する角速度センサにおいて、前記励振手段を、前記
    第1の方向からそれぞれ所定角度だけ前記第2の方向に
    傾いていると共に同第1の方向を挟む第4及び第5の方
    向に前記振動片をそれぞれ励振する第1及び第2の励振
    手段で構成したことを特徴とする角速度センサ。
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