JPH07198364A - タッチ信号プローブ - Google Patents

タッチ信号プローブ

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JPH07198364A
JPH07198364A JP5334978A JP33497893A JPH07198364A JP H07198364 A JPH07198364 A JP H07198364A JP 5334978 A JP5334978 A JP 5334978A JP 33497893 A JP33497893 A JP 33497893A JP H07198364 A JPH07198364 A JP H07198364A
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JP
Japan
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vibrator
axial direction
contact
piezoelectric element
measured
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Withdrawn
Application number
JP5334978A
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English (en)
Inventor
Kunitoshi Nishimura
国俊 西村
Kazuhiko Hidaka
和彦 日高
Aritsune Hama
有恒 濱
Mikiya Teraguchi
幹也 寺口
Chihiro Marumo
千尋 丸茂
Kiyokazu Okamoto
清和 岡本
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
Original Assignee
Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 接触部の接触部位にかかわらず検出感度が良
好なタッチ信号プローブを提供する。 【構成】 接触部28Aを有する略柱状の振動子24
に、その軸方向とこの軸方向を中心とする軸回り方向と
の2方向に同時に往復振動させるように前記圧電素子2
6を取付ける。振動子24の軸方向と被測定物の被測定
面とが直交する場合には、接触部28Aの振動の拘束が
接触部28Aの検出に大きな役割を果たし、振動子24
の軸方向と被測定面とが平行である場合には、主に接触
部28Aの軸回り方向の振動の拘束が接触部の検出に大
きな役割を果たす。従って、接触時における前記2方向
の振動の変化により接触角を求めることができるので、
接触角による補正を行うことにより接触角によらないタ
ッチセンサを実現できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はタッチ信号プローブに係
り、例えば三次元測定機等によって被測定物の形状等を
測定する場合に用いられるタッチ信号プローブに関す
る。
【0002】
【背景技術】被測定物の形状、寸法等の測定を行う測定
機として、三次元測定機、輪郭測定機等が知られている
が、その場合の座標検出や位置検出を行うために、測定
機には被測定物との接触を検出するタッチ信号プローブ
が用いられる。
【0003】このタッチ信号プローブには、圧電素子を
振動子に取付け、この圧電素子によって振動子を振動さ
せ、振動子の接触部が被測定物に接触した際の振幅の減
少具合から接触状態を検出するタイプのものがある。そ
のタイプのタッチ信号プローブとして特願平4-324201号
に示されるタッチ信号プローブが提案されている。この
タッチ信号プローブが図11に示されている。図11に
おいて、タッチ信号プローブは、スタイラスホルダ12
と、このスタイラスホルダ12に略中央部が支持されて
いるとともに一端に被測定物と接触する接触部14Aを
有する振動子14と、この振動子14の略中央部に設置
される圧電素子16とを備え、振動子の振動変化から接
触部の被測定物への接触を検出する構造である。振動子
14は略円柱状に形成され、その端部の接触部14Aは
球状に形成されている。このタッチ信号プローブでは、
圧電素子16は矩形状に形成され、振動子14をその軸
方向に振動させるように、振動子14の軸方向に平行に
取付けられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図11に示さ
れるタッチ信号プローブでは、振動子14の振動方向が
その軸方向であるため、接触部14Aが被測定物に被測
定面に当たる角度により検出感度に差が生じる問題点が
ある。つまり、図12の(A)に示される通り、振動子
14を被測定面Oに向けて矢印P方向に移動させた場
合、振動子14の振動方向と被測定面Oとは直交するも
のであり、振動子14の振動は機械的に変位を拘束され
る。これに対して、図12の(B)に示される通り、振
動子14を被測定面Oに向けて矢印Q方向に移動させた
場合、振動子14の振動方向と被測定面Oとは平行する
ものであり、振動子14の振動は摩擦力により拘束され
る。このように図12の(A)(B)の場合において、
振動子14の拘束条件には本質的な差があり、これによ
る検出感度の差は避けられない。一般的には、振動子1
4の振動を摩擦力により拘束する場合の方が変位を拘束
する場合より拘束条件が緩いため、検出感度が低くな
る。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、その目的は、接触部の接触部位にかかわらず検
出感度が良好なタッチ信号プローブを提供するところに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電素子によ
り振動子を軸方向とこの軸方向を中心とする軸回り方向
との2方向に同時に振動させるようして前記目的を達成
しようとするものである。具体的には、本発明のタッチ
信号プローブは、一端に被測定物と接触する接触部を有
する略柱状の振動子と、この振動子を振動させる圧電素
子とを備え、振動子の振動変化から接触部の被測定物へ
の接触を検出するタッチ信号プローブにおいて、前記圧
電素子は前記振動子を軸方向とこの軸方向を中心とする
軸回り方向との2方向に同時に振動させるように構成さ
れていることを特徴とする。ここで、前記振動子は、一
端に接触部を有する柱状弾性体を備えるとともに略中央
部がスタイラスホルダで支持され、前記圧電素子は、前
記振動子の中央部が振動の節となるように振動子の略中
央部に配置され、且つ、励起手段及び検出手段に接続さ
れ、前記励起手段は、柱状弾性体の軸方向の固有振動と
概ね一致する周波数の交流電力を圧電素子へ印加する第
1の励起手段と、柱状弾性体の軸回りの回転の固有振動
と概ね一致する周波数の交流電力を圧電素子へ印加する
第2の励起手段とを備え、前記検出手段は、前記振動子
の軸方向の変位を検出する第1の変位成分検出手段と、
振動子の軸回り方向の変位を検出する第2の変位成分検
出手段と、これらの第1及び第2の変位成分検出手段の
検出信号に基づいて前記接触部の接触部位にかかわらず
略一定の検出感度を有する検出信号を発生する演算手段
とを備えた構成でもよい。
【0007】
【作用】本発明では、測定にあたり、振動子を被測定物
に向けて移動させるが、この振動子は、圧電素子によ
り、その軸方向とこれを中心とする軸回り方向との2方
向に振動する。ここで、被測定面と接触部との接触の検
出において、振動子の軸方向と被測定物の被測定面とが
直交する場合には、接触部の軸方向振動の拘束が接触部
の検出に関して大きな役割を果たし、振動子の軸方向と
被測定面とが平行である場合には、主に接触部の軸回り
方向の振動の拘束が接触部の検出に関して大きな役割を
果たす。
【0008】
【実施例】以下に、本発明に係るタッチ信号プローブの
好適な実施例を挙げ、添付の図面を参照しながら詳細に
説明する。ここで、各実施例中、同一構成要素は同一符
号を付して説明を省略もしくは簡略にする。図1は第1
実施例に係るタッチ信号プローブの要部を示す一部斜視
図である。図1において、第1実施例に係るタッチ信号
プローブは、開口部22Aが形成された板状のスタイラ
スホルダ22と、このスタイラスホルダ22の開口端に
略中央部が支持された振動子24と、この振動子24に
設けられるとともに振動子24を振動させる2個の矩形
状の圧電素子26とを備えて構成されている。前記スタ
イラスホルダ22は図示しない三次元測定機等の移動軸
に取付けられ、この移動軸が移動しながら被測定物との
接触を検出し、接触時の座標を読み取ることによって形
状等を測定する。
【0009】振動子24は、先細り状の柱状弾性体28
と、この柱状弾性体28の中央部にあって前記圧電素子
26が取付けられた加振部30とを備え、略柱状に形成
されている。柱状弾性体28は、測定時に被測定物と当
接する球状の接触部28Aを一端に有するとともに、こ
の接触部28Aと同重量のバランサー28Bを他端に有
する構造である。また,振動子24は、その振動の節で
スタイラスホルダ22に支持されている。このバランサ
ー28Bは、振動子24の一端に接触部28Aがあるた
め、共振時における振動の節が振動子24の中心から外
れないように重量バランスをとり、且つタッチ信号プロ
ーブの全体が振動子24の振動方向と交差する方向に移
動して加速度を受けた時に支持点の回りのモーメントを
受けないようにするためのものである。従って、バラン
サー28Bは接触部28Aと同一の球であっても差し支
えない。
【0010】加振部30は箱状に形成されており、互い
に反対側に形成された取付面30Aには係止部30Bが
それぞれ形成されている。これらの係止部30Bに前記
圧電素子26が接着剤等により固着されている。なお、
図1では、圧電素子26は、1つの取付面30Aに設け
られた1個のみ示されている。図2に示される通り、圧
電素子26は、その長手方向が柱状弾性体28の軸方向
と平行な方向P1に対する角度αが0度を越えるとともに
90度未満になるように配置されている。圧電素子26
は、正の電圧をかけると長手方向に沿って伸び、負の電
圧をかけると長手方向に沿って縮む構造である。従っ
て、圧電素子26の伸縮により、柱状弾性体28がその
軸方向とこの軸方向を中心とする軸回り方向とに同時に
振動する。
【0011】図1において、2個の圧電素子26は、ぞ
れぞれ信号線32を介して励起手段に接続される。ここ
では、励起手段は、2個の発振器34,36よりなる。
これらの発振器34,36は、2個の圧電素子26に送
る発振周波数を調整できるものであり、各々発振周波数
を適宜に選択することにより、柱状弾性体28の軸方向
の固有振動と軸回りの回転の固有振動とを同時に生ずる
ようになっている。前記圧電素子26の裏面はアースさ
れている。前記圧電素子26は図示しない検出回路(手
段)に接続されている。この検出回路は、振動子24の
接触部28Aが被測定面に接した時に圧電素子26に流
れる電流の値を観察することにより振動子24の振動の
振幅を検出するものであり、この構成は、特開平4-1406
01号公報の第4頁左上欄第10行から同右上欄及び左下欄
第1行にかけて記載されている通り、公知の構造であ
る。
【0012】第1実施例に係るタッチ信号プローブの作
用は以下の通りである。被測定物の形状等を測定する際
は、発振器34から柱状弾性体28の軸方向の固有振動
数と一致する振動数の交流信号を圧電素子26に送り、
発振器36から柱状弾性体28の軸回り方向の固有振動
数と一致する振動数の信号を圧電素子26に送り、圧電
素子26をその長手方向に沿って伸縮変化させる。する
と、振動子24は、圧電素子26により、その軸方向と
これを中心とする軸回り方向との2方向に同時に振動す
る。この状態で振動子24を被測定面に向かって移動さ
せる。共振状態で振動子24の接触部28Aが被測定物
に接触すると、振動子24の振動が拘束されるため、振
動子24のセンサ信号が変化する。すると、このセンサ
信号の変化が図示しない検出回路により検出され、測定
機本体にタッチ信号が出力される。その結果、そのとき
のプローブの座標値が測定機本体に取り込まれ、これに
より座標検出が行われる。ここで、被測定面と接触部2
8Aとの接触の検出において、振動子24の軸方向と被
測定面とが直交する場合には、接触部28Aの軸方向振
動の拘束が接触部28Aの検出に関して大きな役割を果
たし、振動子24の軸方向と被測定面とが平行である場
合には、主に接触部28Aの軸回り方向の振動の拘束が
接触部28Aの検出に関して大きな役割を果たす。な
お、前記センサ信号の変化は、振動の振幅変化、位相変
化であってもよい。
【0013】従って、第1実施例によれば、圧電素子2
6を、その長手方向が振動子24のの軸方向と平行な方
向P1に対する角度αが0度を越え、かつ、90度未満に
なるように振動子24に設け、圧電素子26の伸縮によ
り、振動子24の柱状弾性体28がその軸方向と軸回り
方向とに同時に振動させるようにしたから、振動子24
の軸方向が被測定面に対して直交する場合だけでなく、
被測定面に対して平行となる場合でも、タッチ信号プロ
ーブの検出感度を良好にできる。また、振動子24はそ
の略中央部、つまり重量バランスが中央で対称となるよ
うに、スタイラスホルダ22に支持されているので圧電
素子26によって容易に共振させることができ、従っ
て、極めてQ値(横軸を振動数、縦軸に振幅をとった場
合の共振特性曲線の鋭さを示す指標)の高い、即ち、検
出感度が高く、低接触力で測定が可能なスタイラスを実
現することができる。更に、振動子24は、スタイラス
ホルダ22に対して共振時の節の部分で支持されている
ので、外乱振動に対して鈍感な、即ち、安定性が高く誤
検出が生じないプローブが実現可能である。
【0014】なお、第1実施例では、圧電素子26自体
を斜めに配置したが、図3に示す通り、矩形状の圧電素
子38をその長手方向が振動子24の軸方向と一致する
ように配置し、この圧電素子38の表面電極38Aを振
動子24の軸方向に対して斜めに形成しても、同様の効
果を達成できる。
【0015】次に、本発明の第2実施例を図4から図8
に基づいて説明する。この第2実施例では、特に検出回
路について詳細に説明する。図4は第2実施例に係るタ
ッチ信号プローブの要部を示す一部斜視図である。図4
において、第2実施例のタッチ信号プローブは、前記ス
タイラスホルダ22と、前記振動子24と、この振動子
24に設けられる圧電素子42とを備えている。前記振
動子24は箱状の加振部30を備え、この加振部30の
互いに反対側に形成された2個の取付面30Aにそれぞ
れ前記圧電素子42が取付けられている(図4では1個
の圧電素子42のみ示されている。)。この圧電素子4
2は、その表面電極が、前記発振器34,36の交流電
力が重畳されて印加される中央部の加振用電極42A
と、その加振用電極42Aの両側に配置された2個の検
出用電極42B,42Cとに3分割されている。前記加
振用電極42Aは、図3の表面電極38Aと同様に、振
動子24の軸方向に対して斜めに形成されている。これ
により、第1実施例と同様に、振動子24の軸方向の振
動と軸回り方向の振動とを同時に励起できるようになっ
ている。
【0016】第2実施例の励起手段及び検出回路が図5
及び図6に示されている。回路の概略構成が示される図
5において、前記2個の加振用電極42Aは前記信号線
32を介して前記2個の発振器34,36に接続されて
いる。ここで、発振器34は、柱状弾性体28の軸方向
の固有振動と概ね一致する周波数の交流信号を加振用電
極42Aへ印加する第1の励起手段であり、発振器36
は、柱状弾性体28の軸回りの回転の固有振動と概ね一
致する周波数の交流信号を加振用電極42Aへ印加する
第2の励起手段である。前記検出用電極42B,42C
には、軸方向の振動と軸回り方向の振動とに基づく信号
が発生する。前記検出用電極42Bは信号線44を介し
て同期検波回路46に接続されている。この同期検波回
路46は検出用電極42Bに発生する信号と前記発振器
34からの信号とを同期検波することにより振動子24
の軸方向の振動の変位変化を検知する第1の変位成分検
出手段として機能する。前記検出用電極42Cは信号線
50を介して同期検波回路52に接続されている。この
同期検波回路52は検出用電極42Cに発生する信号と
前記発振器36からの信号とを同期検波することにより
振動子24の軸回り方向の振動の変位変化を検知する第
2の変位成分検出手段として機能する。
【0017】前記同期検波回路46,52は信号線5
5,56を介して演算手段としての信号演算回路58に
接続されている。この信号演算回路58は、同期検波回
路46から送られる振動子24の軸方向変位に対応(通
常は略比例)した直流アナログ信号と同期検波回路52
から送られる振動子24の軸回り方向変位に対応した直
流アナログ信号とから所定のアルゴリズムに従った演算
を行い、タッチセンサ信号として適正な測定値を出力す
るものである。図6は信号演算回路58の構成を示すブ
ロック図である。この図6において、信号演算回路58
は、同期検波回路46から送られる振動子24の軸方向
変位に対応した信号をアナログ信号からデジタル信号へ
変換するAD変換器60と、同期検波回路52から送ら
れる振動子24の軸回り方向変位に対応した信号をアナ
ログ信号からデジタル信号へ変換するAD変換器62
と、AD変換器60,62で変換された信号のそれぞれ
の振幅変化を比較して被測定面と振動子24との接触角
を求めるとともにこの接触角に従って検出感度を補正す
る合成回路64と、この合成回路64から出力された出
力信号をデジタル信号からアナログ信号へ変換するDA
変換器66とを備えて構成されている。
【0018】ここで、前記合成回路64における信号処
理方法について図7及び図8に基づいて説明する。ま
ず、接触角θを求める方法について説明する。図7の
(A)(B)には接触部28Aと被測定面との接触角θ
と感度との関係を模式的に示した図である。この図で接
触角θとは振動子24の軸方向と被測定面の垂直線との
角度をいう。図7の(A)は振動子24が軸方向に振動
する場合における接触角θと接触部28Aの感度との関
係を示す図であり、図7の(B)は振動子24が軸回り
方向に振動する場合における接触角θと接触部28Aの
感度との関係を示す図である。図7の(A)において、
接触角θが0度の場合は振動の変位の拘束であり、接触
角θが90度の場合は摩擦力による拘束であるので、感
度は右下がりの傾向となる。一方、図7の(B)におい
て、軸回りの回転振動では、接触角θにかかわらず摩擦
力による拘束であるが、接触角θが0度の場合は接触部
28Aの先端部のみが被測定面と接触し、接触角θが9
0度の場合は接触部28Aの円周部分の大きな範囲が被
測定面と接触するので、感度は右上がりの傾向となる。
軸方向の振動と軸回り方向の振動とは接触角θと感度と
の関係において逆の傾向になり、両者を合成回路64で
加味することにより接触角θによらず感度を均一化す
る。
【0019】図8には、前記接触角θをある一定値に固
定した場合における接触部28Aの被測定面に対する押
し込み量とAD変換器60,62から出力された軸方向
変位出力及び軸回り方向変位出力との関係のグラフが示
されている。接触部28Aの被測定面に対する押し込み
量とは、接触部28Aが被測定面に接触した後の接触部
28Aの移動量であり、プローブ駆動機構(図示せず)
に組み込まれた座標読み取り手段の出力等をモニターす
ることにより得られる。この図から明らかなように、軸
方向変位に対応した出力及び軸回り方向変位に対応した
出力は、被測定面に対する接触部28Aの押し込み量が
増加するに従って低下する。軸方向振動と軸回り振動と
の差は右下がりの勾配の差になって現れている。この勾
配が大きい程、感度は高くなる。この勾配は、接触部2
8Aの接触角θの値に応じて変化するものであり、予め
実験等により、種々の接触角θにおける勾配のパターン
を測定しておき、その測定データを記憶素子に記録して
おく。実際の測定にあたっては、AD変換器60,62
から出力された軸方向変位出力及び軸回り方向変位出力
データと記録された押し込み量に関するデータとからグ
ラフを求め、このグラフを前記パターンに当てはめて接
触角θの具体的な値を求める。
【0020】前記勾配に代えて、被測定面と接触部28
Aが接触していない時の出力V0に対し接触部28Aがあ
る程度接触した時の出力をεV0とすると、この出力εV0
となる時の軸方向変位に対応した出力の押し込み量αa
と軸回り方向変位に対応した出力の押し込み量αrとか
ら接触角θの具体的な値を求めることができる。押し込
み量αa,αrは接触角θに対応しているので、αa,
αrを直接求めることにより接触角θが求まる。そのた
め、一定の出力変化εV0の時の押し込み量αa,αrを
接触角θの具体的数値毎に予め求めておき、測定にあた
っては、実際に求めたαa,αrから接触角θを求め
る。なお、この方法に代えて押し込み量の差(αr−α
a)から接触角θを求めてもよい。さらに、押し込み量
αa,αrの具体値を用いなくとも、ある一定値の押し
込み量αaにおける軸方向変位に対応した出力εV0と軸
回り方向変位に対応した出力ε1 V0との比から接触角θ
を求めることもできる。接触角θが求まれば、勾配の補
正、即ち感度の補正が可能となり、検出感度が接触部位
に依存しないように定めることができる。
【0021】従って、第2実施例によれば、前記第1実
施例と同様の効果を奏する他に次の効果も奏することが
できる。即ち、第2実施例の励起手段及び検出回路を、
圧電素子42の検出用電極42B,42Cに発生する信
号と発振器34,36からの信号とを同期検波すること
により振動子24の軸方向又は軸回り方向の振動の状態
変化を検知する同期検波回路46,52と、これらの同
期検波回路46,52から送られる振動子24の軸方向
変位に対応した信号と軸回り方向変位に対応した信号と
から所定のアルゴリズムに従った演算を行い、被測定面
と振動子24との接触角θを求めるとともにこの接触角
θに従って検出感度を補正して一定に保つための信号演
算回路58とを備えた構成としたから、より正確な測定
値を求めることができる。
【0022】なお、第2実施例において、振動子24の
振動交流信号を同期検波の手法で直流信号に変換した
が、この手法に限定されるものではなく、ピークホール
ド法でもよい。要するに、交流信号を直流信号に変換で
きればよい。また、第2実施例では検出用電極を検出用
電極42B,42Cの2組設けたが、この検出用電極は
1組でよい。また、第2実施例では、2つの振動の振幅
変化で説明したが、加振用電極42Aに入力される加振
信号と検出用電極42B,42Cで検出される検出信号
との位相差を用いて座標値を補正する演算を行ってもよ
い。
【0023】以上、本発明について好適な実施例を挙げ
て説明したが、本発明はこの実施例に限定されるもので
はなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の
改良並びに設計の変更が可能なことは勿論である。例え
ば前記第1及び第2実施例では、三次元測定機に適用し
た場合について説明したが、本発明では、これに限らず
二次元測定機、輪郭測定機等に適用することも可能であ
る。
【0024】また、前記第1及び第2実施例では、2個
の発振器34,36で圧電素子26,42が加振された
が、本発明では、自励発振により圧電素子26,42を
加振する構造でもよい。例えば、図9に示される通り、
発振回路及び検出回路を、圧電素子42の検出用電極4
2B,42Cから検出信号を受けるとともに振動子24
の軸方向のみの振動を通過させるバンドパスフィルタ6
8と、圧電素子42の検出用電極42B,42Cから検
出信号を受けるとともに振動子24の軸回り方向のみの
振動を通過させるバンドパスフィルタ70と、これらの
バンドパスフィルタ68,70から出力される信号を増
幅して加振用電極42Aに送る増幅器72,74と、バ
ンドパスフィルタ68,70から出力される交流信号を
直流信号に変換する交流・直流変換回路76,78と、
これらの交流・直流変換回路76,78の信号が入力さ
れる前記信号演算回路58とを備えた構成としてもよ
い。この構成では発信器34,36が不要なので、タッ
チ信号プローブの構造を簡単にできる。
【0025】さらに、前記第1及び第2実施例では、矩
形状の圧電素子26,42をそれぞれ2個使用したが、
図10に示される通り、1個の円筒状の圧電素子80を
使用するものでもよい。この圧電素子80は、柱状弾性
体28に直接取付け、この柱状弾性体28はピン82を
介してスタイラスホルダ22に取付けられている。圧電
素子80は、加振用電極80Aが螺旋状に形成されてお
り、振動子24を軸方向及び軸回り方向に同時に振動さ
せる構造である。さらに、圧電素子80の内側はグラン
ド電極である。
【0026】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
振動子をその軸方向とこの軸方向を中心とする軸回り方
向とに同時に振動させるようにしたから、振動子の軸方
向が被測定面に対して直交する場合だけでなく、被測定
面に対して平行となる場合でも、タッチ信号プローブの
検出感度を良好にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係るタッチ信号プローブ
の要部を示す斜視図である。
【図2】圧電素子を振動子に取付けた状態を説明する概
略図である。
【図3】第1実施例において異なる圧電素子を示す図1
に相当する図である。
【図4】本発明の第2実施例に係るタッチ信号プローブ
の要部を示す斜視図である。
【図5】第2実施例の励起手段及び検出回路の概略を示
すブロック図である。
【図6】図5のブロック図で示される信号演算回路の構
造を示すブロック図である。
【図7】(A)(B)は、接触部と被測定面との接触角
と接触部との関係を模式的に示した図である。
【図8】接触部の被測定面に対する押し込み量と軸方向
変位出力及び軸回り方向変位出力との関係を示すグラフ
である。
【図9】本発明の変形例を示すもので図5に相当する図
である。
【図10】本発明の異なる変形例を示す斜視図である。
【図11】背景技術として説明したタッチ信号プローブ
の要部を示すもので一部を破断した斜視図である。
【図12】(A)(B)は従来のタッチ信号プローブの
問題点を説明するための模式図である。
【符号の説明】
24 振動子 26,38,42,80 圧電素子 22 スタイラスホルダ 28 柱状弾性体 28A 接触部 34 第1の励起手段である発振器 36 第2の励起手段である発振器 46 第1の変位成分検出手段としての同期
検波回路 52 第2の変位成分検出手段としての同期
検波回路 58 演算手段としての信号演算回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 寺口 幹也 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内 (72)発明者 丸茂 千尋 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内 (72)発明者 岡本 清和 神奈川県川崎市高津区坂戸1−20−1 株 式会社ミツトヨ内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に被測定物と接触する接触部を有す
    る略柱状の振動子と、この振動子を振動させる圧電素子
    とを備え、振動子の振動変化から接触部の被測定物への
    接触を検出するタッチ信号プローブにおいて、前記圧電
    素子は前記振動子を軸方向とこの軸方向を中心とする軸
    回り方向との2方向に同時に振動させるように構成され
    ていることを特徴とするタッチ信号プローブ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のタッチ信号プローブにお
    いて、前記振動子は、一端に接触部を有する柱状弾性体
    を備えるとともに略中央部がスタイラスホルダで支持さ
    れ、前記圧電素子は、前記振動子の中央部が振動の節と
    なるように振動子の略中央部に配置され、且つ、励起手
    段及び検出手段に接続され、 前記励起手段は、柱状弾性体の軸方向の固有振動と概ね
    一致する周波数の交流電力を圧電素子へ印加する第1の
    励起手段と、柱状弾性体の軸回りの回転の固有振動と概
    ね一致する周波数の交流電力を圧電素子へ印加する第2
    の励起手段とを備え、前記検出手段は、前記振動子の軸
    方向の変位を検出する第1の変位成分検出手段と、振動
    子の軸回り方向の変位を検出する第2の変位成分検出手
    段と、これらの第1及び第2の変位成分検出手段の検出
    信号に基づいて前記接触部の接触部位にかかわらず略一
    定の検出感度を有する検出信号を発生する演算手段とを
    備えたことを特徴とするタッチ信号プローブ。
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