JPH10239056A

JPH10239056A - 墨出し用レーザー装置

Info

Publication number: JPH10239056A
Application number: JP4422597A
Authority: JP
Inventors: Tokuji Matsuo; 篤治松尾; Shuzo Sakamoto; 周三阪元; Haruki Nagasaki; 春樹長崎; Hideo Hatta; 英雄八田; Hiroyuki Matsuoka; 博幸松岡
Original assignee: LASER TECHNO KK; Matsushita Electric Works Ltd
Current assignee: LASER TECHNO KK; Panasonic Electric Works Co Ltd
Priority date: 1997-02-27
Filing date: 1997-02-27
Publication date: 1998-09-11

Abstract

(57)【要約】【課題】墨出し用レーザー装置を固定した状態であって
も、レーザ光の交差する一方の投影線を平行に移動させ
ることが可能となり、熟練を要さずに墨出し作業が迅速
に行えるようにする。【解決手段】上方にレーザー光を照射可能なモジュール
8a，8bを有するレーザー装置本体６と、レーザー光の通
過路に配置され、レーザー光を交差状に投影させるため
のレンズ18ａ，18ｂと、前記レーザー装置本体６を支持
する支持体５とを備えた墨出し用レーザー装置におい
て、前記モジュール8a，8bは、上下方向に回転自在に設
けられていることにある。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えば室内の壁面
や天井等にレーザー光を投影させて、主に建築用の墨出
し作業に使用される墨出し用レーザー装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来この種の墨出し用レーザー装置52と
しては、図７に示す如くレーザー光を照射するモジュー
ル50を有するレーザー装置本体51が、ケーシング54にジ
ャイロ機構53を介して鉛直調整自在に取付けられた構成
のものである。

【０００３】そして、モジュール50の先端のレーザー光
通過路には、断面円形の複数のロッドレンズが適宜配置
されており、レーザー光Ａを壁面55及び天井面56等の被
投影面に直線状及び十字状に投影できるようになってい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の墨出し用レーザー装置は、十字状に交差した投影線
を移動させることはできなかった。従って、例えば、図
７に示す如く矩形状の複数の照明器具を天井に一列に取
り付ける場合には、先ず、投影線に沿って第１の照明器
具58ａ用の墨出し作業をした後に、順次、墨出し用レー
ザー装置52を所定位置まで移動させた後に、第２，３の
照明器具58ｂ，58ｃの墨出し作業を行なわなければなら
ない。

【０００５】このため、取り付ける照明器具に応じて墨
出し用レーザー装置52を所定の位置まで移動させる必要
がある。また、墨出し用レーザー装置52の移動後の投影
線を移動前の投影線に対して平行に設定しなければなら
ず、墨出し作業が煩雑となり熟練を要し、作業能率が悪
かった。

【０００６】上記本発明は、上記の如き従来の問題点に
鑑みてなされたもので、墨出し用レーザー装置を固定し
た状態であっても、レーザ光の交差する一方の投影線を
平行に移動させることが可能となり、熟練を要さずに墨
出し作業が迅速に行えるようにすることを課題とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明が上記課題を解決
するために講じた技術的手段は、上方にレーザー光を照
射可能なモジュール8a，8bを有するレーザー装置本体６
と、レーザー光の通過路に配置され、レーザー光を交差
状に投影させるためのレンズ18ａ，18ｂと、前記レーザ
ー装置本体６を支持する支持体５とを備えた墨出し用レ
ーザー装置において、前記モジュール8a，8bは、上下方
向に回転自在に設けられていることにある。

【０００８】また、一対のモジュール8a，8bが水平方向
にも回転自在に設けられ、モジュール8a，8bの前記レン
ズ18ａ，18ｂは、一方のモジュール8aが鉛直上向き状態
において、該モジュール8aの光軸上に十字の交点Ａ３が
投影できるようにそれぞれ配置されているのが好まし
い。

【０００９】しかも、前記レーザー装置本体６が鉛直状
態を維持するように、鉛直調整手段９を介して支持体５
に支持されており、前記モジュール8a，8bを備えたレー
ザー照準器10が、横方向の支持軸15によって前記レーザ
ー装置本体６に上下方向に回転自在に軸支され、レーザ
ー照準器10を任意の角度に回転させた際に、レーザー装
置本体６の鉛直状態を維持するように、レーザー照準器
10の重心位置を支持軸15を中心とする回転中心Ｏに位置
させていることにある。

【００１０】更に、前記レーザー照準器10の重心位置を
支持軸15を中心とする回転中心Ｏに位置させる手段とし
て、バランサー20が照準器本体16に設けられているのが
好ましい。

【００１１】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に従って説明する。図１〜図４は本発明の一実施
の形態を示し、図４において１は本発明に係る墨出し用
レーザー装置を示し、脚体３の上部に形成された環状保
持部3aに、支持体としての円筒状のケーシング５が水平
方向に回転自在に挿通支持されている。

【００１２】ケーシング５内には、レーザー装置本体６
が鉛直調整手段としてのジャイロ機構９を介して鉛直調
整できるように、揺動自在に取り付けられている。該レ
ーザー装置本体６の上部には、例えば赤色のレーザー光
を鉛直上方に照射する半導体用のモジュール8a，8bを備
えたレーザー照準器10が設けられている。11はレーザー
照準器10を被覆するためのカバー体で、ケーシング５の
上部に着脱自在に設けられている。

【００１３】前記レーザー照準器10は、図１〜図３に示
す如く、前記ジャイロ機構９に挿通支持された照準器保
持部12に設けられた一対の支持部13の間に位置し、且
つ、レーザー照準器10の照準器本体16は、両支持部13に
横方向の支持軸15を中心にして回動自在に軸支されてい
る。

【００１４】前記モジュール8a，8bは２個が一対となっ
て上向きに前記照準器本体16に保持されており、両方の
モジュール8aの上面に配置されたロッドレンズ18ａ，18
ｂは、互いに直角方向に配置されている。従って、各モ
ジュール8aから照射されたレーザー光は、各ロッドレン
ズ18ａ，18ｂにより、その軸芯方向と直角方向の直線と
なるため、十字状に交差したレーザー光が任意の面に投
影される。

【００１５】しかも、一方のモジュール8aは、レーザー
照準器10を鉛直上向きとした際に、その光軸が、レーザ
ー装置本体６の下部に下向き設けられたモジュール8cの
光軸と一致するように、レーザー装置本体６の中心位置
に設けられており、一方のモジュール8aの光軸上に十字
状の交点Ａ３が投影される。

【００１６】尚、前記一方又は両方の支持軸15には摘み
部15ａが設けられており、該摘み部15ａを回動させるこ
とにより、モジュール8a，8bを上下方向に回動自在で、
且つ、所定の回動角度位置で停止可能となっている。レ
ーザー照準器10は鉛直方向ａに対して最大約130 °の角
度αまで両方に回動させることが可能であり、墨出し用
レーザー装置１の近傍まで投影可能である。

【００１７】20ａ，20ｂ，20ｃは例えば金属製のバラン
サー（おもり）で、照準器本体16の回転中心Ｏに対して
他方のモジュール8bと反対方向及び下方に配置されてい
る。このバランサー20ａ，20ｂ，20ｃは、モジュールを
傾斜させる際に、照準器本体16を任意の角度に回転させ
ても、そのレーザー照準器10の重心位置がその回転中心
Ｏ上に位置しており、ずれないように調整するためのも
のである。

【００１８】また、バランサー20ｂは例えば単数又は複
数のボルトからなり、照準器本体16に水平方向に形成さ
れたメネジ部21に進退自在に螺合されており、該バラン
サー20ｂを回転させて移動させることにより、バランス
の微調整が可能となっている。

【００１９】本発明の一実施の形態は上記構成からな
り、次に該墨出し用レーザー装置１を使用する場合につ
いて説明する。

【００２０】図４に示す如く、天井面30に複数の空調機
又は照明器具等の被取付部材31を等間隔おきに複数列取
付ける場合には、先ず、墨出し用レーザー装置１を床面
33に接地させると、レーザー装置本体１の鉛直状態はジ
ャイロ機構９により調整され維持される。下向のモジュ
ール8cから下方鉛直に照射されたレーザー光は、床面33
に地墨点34としてのスポット投影され、墨出し用レーザ
ー装置１の位置決めを行う。

【００２１】次に、レーザー照準器10を所定の角度まで
回転させ、２個の上向きのモジュール8a，8bから上方に
照射されたレーザー光は、十字状の互いに直角に交差し
た投影線Ａ１，Ａ２として天井面30から４方の壁面（図
には２面のみ表示）32ａ，32ｂにわたって投影される。
レーザー照準器10を所定の角度まで回転させても、前記
バランサー20の機能により、レーザー照準器10の重心位
置は移動しないため、レーザー装置本体６の鉛直状態が
維持され、地墨点34の位置が移動することはない。

【００２２】そして、例えば、第１の被取付部材31ａの
角部を投影線の交点Ａ３と一致させる。この場合、一方
の投影線（Ｘ方向）Ａ１は壁面32ｂと平行に設定されて
いる。従って、第１の照明器具31ａはこの一方の投影線
Ａ１と他方の投影線（Ｙ方向）Ａ２に沿って取り付け
る。

【００２３】更に、レーザー照準器10を回転させて投影
線の交点Ａ３を所定の位置まで移動させる。このレーザ
ー照準器10の回転時に、Ｘ方向の投影線Ａ１はその直線
の延長上を移動し、Ｙ方向の投影線Ａ２は平行に移動す
る。この結果、投影線の交点Ａ３は、Ｘ方向の投影線Ａ
１上を移動するように見える。

【００２４】更に、第２の被取付部材31ｂを前記第１の
被取付部材31ａと同様に投影線Ａ１，Ａ２に沿って取り
付け、同様にして順次第３被取付部材31ｃを取り付ける
ことにより、墨出し用レーザー装置１を移動させること
なく、互いに平行な複数の被取付部材31を所定の間隔を
有して一列状態に天井面30に取り付けることが可能とな
る。尚、各被取付部材31の取付けは、上記の如く投影線
を投影させた状態で行っても、あるいは、予めそれぞれ
の位置をマークしておいてから、後で取り付けるように
しても良い。

【００２５】更に、別の列の被取付部材31を取り付ける
場合には、墨出し用レーザー装置１をＹ方向に所定距離
だけ移動させて同様に行える。尚、レーザー照準器10を
鉛直上向きとした場合には、床面33の地墨点34と投影線
の交点Ａ３とは鉛直方向に一直線状になるので、かかる
交点Ａ３により鉛直点の墨出しも可能となる。

【００２６】次に、図５に示す如く各壁面32ａ，32ｂ，
32ｃに被取付部材として例えば窓枠36を取り付ける場合
について説明する。先ず、墨出し用レーザー装置１を所
定の位置にセットし、レーザー照準器10をモジュール8
a，8bが横向きとなるように回転させる。このとき、前
記Ｘ方向の投影線Ａ１が窓枠36の下端位置となるように
する。そして、投影線の交点Ａ３に第１の窓枠36ａの右
隅を一致させ、該窓枠36ａを取り付ける。

【００２７】更に、ケーシング５と共にレーザー装置本
体６を水平方向に回転させると、その投影線の交点Ａ３
は、前記壁面32ａと直角な壁面32ｂに投影され、この壁
面32ｂの所定の位置に第２の窓枠32ｂを取り付けること
が可能である。尚、レーザー照準器10はレーザー装置本
体６に固定しておいて、ケーシング５を回転させる場合
には、図５に示す如く各窓枠は同一高さに設けることが
可能である。更に、レーザー照準器10を上下方向に回動
させることにより、Ｘ方向の投影線Ａ１が上下移動する
ため、それぞれ異なる高さ位置に窓枠を取り付けること
が可能となる。

【００２８】図６は、天井面30に円形の墨出しを行う場
合を示し、レーザー照準器10を所定の角度傾斜させた状
態で、しかも、ケーシング５と共にレーザー装置本体６
を回転させると、鉛直点38を中心にして所定の半径を有
する軌跡で投影線の十字状の交点Ａ３を投影することが
可能となる。

【００２９】従って、かかる場合には、照明器具等の取
付け孔が円形である場合や、または吊り下げ用の複数の
照明器具等を取り付ける際に最適である。

【００３０】本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、例えば、照準器保持部12は、レーザー装置本体
６に対して水平方向に回転自在に設けて良く、かかる場
合には、モジュール8a，8bを水平方向に回転できるた
め、ケーシング５を必ずしも回転自在に設ける必要はな
い。また、モジュール8a，8bの種類は特に限定されるも
のではなく、照準器本体16の形状及びバランサーの大き
さ及び個数も任意に設定可能であり、その他の構成部材
に本実施の形態に限定されるものではない。

【００３１】

【発明の効果】以上のように本発明は、モジュールが上
下方向に回転自在に設けられているので、墨出し用レー
ザー装置を固定した状態であっても、交差する投影線の
交点を、一方の投影線上を移動させ、且つ、他方の投影
線を平行に移動させることが可能となる。従って、例え
ば、複数の被取付部材を平行で且つ一列状態に取り付け
る場合の墨出し作業が、熟練を要さずに容易且つ迅速に
行える利点がある。

【００３２】更に、モジュールは水平方向にも回転自在
に設けられているので、モジュールを所定の角度傾斜さ
せた状態で、水平方向に回転させることにより、所定の
半径を有する軌跡で投影線の交点を投影することが可能
となる。

【００３３】また、モジュールを備えたレーザー照準器
が、横方向の支持軸によって前記レーザー装置本体に上
下方向に回転自在に軸支され、レーザー照準器を任意の
角度に回転させた際に、レーザー装置本体の鉛直状態を
維持するように、レーザー照準器の重心位置を支持軸を
中心とする回転中心に位置させているので、レーザー照
準器を任意の角度に回転させても、常時レーザー装置本
体の鉛直状態が維持でき、正確な墨出し作業が行える。
特に、地墨点を投影するために下方にレーザー光を照射
可能なモジュールをレーザー装置本体に備えているもの
では、レーザー照準器を任意の角度に回転させた際に
も、地墨点が移動してしまうおそれがなく、地墨点を利
用した確実な墨出し作業が可能となる。

【００３４】前記レーザー照準器の重心位置を支持軸を
中心とする回転中心に位置させる手段として、バランサ
ーが照準器本体に設けられている場合には、レーザー照
準器の重心位置の調整を簡単に行うことができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態例を示すレーザー照準器の
断面正面図。

【図２】同断面側面図。

【図３】同レーザー照準器を回動させた状態の断面正面
図。

【図４】墨出し用レーザー装置の使用例を示す斜視図。

【図５】墨出し用レーザー装置の使用例を示す斜視図。

【図６】墨出し用レーザー装置の使用例を示す斜視図。

【図７】従来例を示す斜視図。

【符号の説明】

５…ケーシング（支持体）、５…支持体、６…レーザー
装置本体、8a，8b，8c…モジュール、15…支持軸、16…
照準器、18ａ，18ｂ…レンズ、20…バランサー、Ａ３…
交点、Ｏ…回転中心

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者長崎春樹大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者八田英雄大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内 (72)発明者松岡博幸大阪府門真市大字門真1048番地松下電工株式会社内

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】上方にレーザー光を照射可能なモジュール
（8a），（8b）を有するレーザー装置本体（６）と、レ
ーザー光の通過路に配置され、レーザー光を交差状に投
影させるためのレンズ（18ａ），（18ｂ）と、前記レー
ザー装置本体（６）を支持する支持体（５）とを備えた
墨出し用レーザー装置において、前記モジュール（8
a），（8b）は、上下方向に回転自在に設けられている
ことを特徴とする墨出し用レーザー装置。
【請求項２】一対のモジュール（8a），（8b）が水平方
向にも回転自在に設けられ、モジュール（8a），（8b）
の前記レンズ（18ａ），（18ｂ）は、一方のモジュール
（8a）が鉛直上向き状態において、該モジュール（8a）
の光軸上に十字の交点（Ａ３）が投影できるようにそれ
ぞれ配置されている請求項１に記載の墨出し用レーザー
装置。
【請求項３】前記レーザー装置本体（６）が鉛直状態を
維持するように、鉛直調整手段（９）を介して支持体
（５）に支持されており、前記モジュール（8a），（8
b）を備えたレーザー照準器（10）が、横方向の支持軸
（15）によって前記レーザー装置本体（６）に上下方向
に回転自在に軸支され、レーザー照準器（10）を任意の
角度に回転させた際に、レーザー装置本体（６）の鉛直
状態を維持するように、レーザー照準器（10）の重心位
置を支持軸（15）を中心とする回転中心（Ｏ）に位置さ
せている請求項１又は２に記載の墨出し用レーザー装
置。
【請求項４】前記レーザー照準器（10）の重心位置を支
持軸（15）を中心とする回転中心（Ｏ）に位置させる手
段として、バランサー（20）が照準器本体（16）に設け
られている請求項３に記載の墨出し用レーザー装置。