JPH10238699A - タンク内部検査装置 - Google Patents

タンク内部検査装置

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JPH10238699A
JPH10238699A JP9045170A JP4517097A JPH10238699A JP H10238699 A JPH10238699 A JP H10238699A JP 9045170 A JP9045170 A JP 9045170A JP 4517097 A JP4517097 A JP 4517097A JP H10238699 A JPH10238699 A JP H10238699A
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伸次 渡辺
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龍司 小栗
Masanori Oki
正典 沖
Toshikazu Irie
俊和 入江
Tomokichi Ibe
智吉 井辺
Naoto Kawauchi
直人 川内
Nobuyuki Nishioka
信之 西岡
Yoshimichi Kawakami
善道 川上
Akio Deguchi
明雄 出口
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LNG等の低温タンクに対する検査装置の搬
出入及び固定を容易に行なうと共に、検査装置を遠隔か
ら任意に走査させ、供用中の内部検査を可能にする。 【解決手段】 関節16部分の操作により縦アーム1
2、横アーム13、直立アーム14及びマニピュレータ
アーム15を直線的な形状にし、比較的狭いタンク21
のノズル部からの搬出入を可能にし、検査プローブ18
の位置決めを容易にして装置本体19の固定位置からの
検査パターンの追従走査を確実に実施し、LNG等の低
温タンクに対する全関節式検査装置11の搬出入及び固
定を容易に行なうと共に、全関節式検査装置11を遠隔
から任意に走査させ、供用中の内部検査が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、LNG等の低温タ
ンクにおいて、供用中の内部検査に適用される検査装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】LNG等の低温タンクの供用中の内部検
査を行う検査装置が種々提案されている(例えば特開昭
60-4699 号公報等)。図25に基づいて従来の検査装置
を説明する。図25には従来のタンク内部検査装置の概
略構成を示してある。
【0003】図示の内部検査装置は、タンク1の内壁を
検査するセンサを備えた自走ロボット2と、この自走ロ
ボット2を収納した密閉可能なケース3とによって構成
されている。ケース3は下部バルブ4を介してタンク1
と連結可能となっている。自走ロボット2としては、ク
ローラ型の自走装置が用いられている。
【0004】この内部検査装置でタンク1内の検査を行
う場合、ケース3をタンク1に連結し、その後タンク1
内の例えば液化ガスを徐々にケース3内に供給する。次
に、自走ロボット2を除冷した後タンク1内に自走ロボ
ット2を入れ、遠隔操作によって自走ロボット2を走行
させてタンク1の内壁を検査する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従来の内部検査装置で
は、タンク1内の検査を行うに際して、下部バルブ4を
介してケース3をタンク1に連結する必要があり、検査
対象のタンクに下部バルブ4が不可欠であった。また、
一旦ケース3内に液化ガスを供給し、自走ロボット2を
徐冷してからタンク1内に自走ロボット2を入れる必要
があり、準備に時間と労力を必要としていた。
【0006】低温タンクの供用中の内部検査を行う検査
装置として、プール等で使用する水中検査装置を適用す
ることも考えられる。しかし、プール等で使用する水中
検査装置は、装置が大型のためLNG等の低温タンクの
ノズル部分からの搬出入ができない。また、水中検査装
置は水中遊泳式なので停止精度が悪く、低温タンクの供
用中の内部検査に適用することができない。
【0007】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、LNG等の低温タンクに対する搬出入及び固定が容
易に行えると共に、検査装置を遠隔から任意に走査させ
ることができるタンク内部検査装置を提供することを目
的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、タンクの内面に固定される固定装置
及びタンクの内面を走行する走行装置を備えた円筒形本
体と、前記円筒形本体に支持され検査プローブを操作す
ると共に電源喪失時には自由状態になる自在関節を有し
前記円筒形本体と直線状態になるアーム装置と、ケーブ
ルによって前記円筒形本体側につながり前記検査プロー
ブの動作を制御する制御装置とからなり、前記円筒形本
体及び前記アーム装置からなる装置本体は、円筒状の縦
アーム及び関節を介して前記縦アームに基端が接続され
る円筒状の横アーム及び関節を介して前記横アームの先
端に接続される円筒状の直立アームで構成され、前記縦
アームと前記横アームとは前記関節を折り曲げてL字型
を形成し、前記直立アームの先端に関節を介して前記検
査プローブを備えたマニピュレータアームを設け、前記
走行装置は、前記縦アームと前記横アームとがL字型に
なった時に三角形の頂点をなす位置における前記縦アー
ム及び前記横アームに設けられる車輪ユニットで構成さ
れることを特徴とする。
【0009】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、タンクの内面に固定される固定装置及びタンク
の内面を走行する走行装置を備えた円筒形本体と、前記
円筒形本体に支持され検査プローブを操作すると共に電
源喪失時には自由状態になる自在関節を有し前記円筒形
本体と直線状態になるアーム装置と、ケーブルによって
前記円筒形本体側につながり前記検査プローブの動作を
制御する制御装置とからなり、前記円筒形本体の先端に
自在関節を介してリニアレール装置を接続し、タンクの
内面に固定される固定装置を前記リニアレール装置に設
け、前記リニアレール装置のレール部にスライド台を支
持し、先端に前記検査プローブを備えた平行リンク装置
を前記スライド台の先端に装着し、前記走行装置は、前
記縦アームと前記横アームとがL字型になった時に三角
形の頂点をなす位置における前記縦アーム及び前記横ア
ームに設けられる車輪ユニットで構成されることを特徴
とする。
【0010】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、タンクの内面に固定される固定装置及びタンク
の内面を走行する走行装置を備えた円筒形本体と、前記
円筒形本体に支持され検査プローブを操作すると共に電
源喪失時には自由状態になる自在関節を有し前記円筒形
本体と直線状態になるアーム装置と、ケーブルによって
前記円筒形本体側につながり前記検査プローブの動作を
制御する制御装置とからなり、前記円筒形本体の先端に
関節を介して複数のマニピュレータアームを接続し、前
記マニピュレータアームの先端に前記検査プローブを備
え、前記円筒形本体に開閉自在に補助アームを支持し、
前記タンクの内面に固定される固定装置を前記補助アー
ムに備え、前記走行装置は、前記縦アームと前記横アー
ムとがL字型になった時に三角形の頂点をなす位置にお
ける前記縦アーム及び前記横アームに設けられる車輪ユ
ニットで構成されることを特徴とする。
【0011】また、上記目的を達成するための本発明の
構成は、タンクの内面に固定される固定装置及びタンク
の内面を走行する走行装置を備えた円筒形本体と、前記
円筒形本体に支持され検査プローブを操作すると共に電
源喪失時には自由状態になる自在関節を有し前記円筒形
本体と直線状態になるアーム装置と、ケーブルによって
前記円筒形本体側につながり前記検査プローブの動作を
制御する制御装置とからなり、前記円筒形本体の先端に
関節を介して固定アームの基端を接続し、前記タンクの
内面に固定される固定装置を前記固定アームの両側に複
数備え、前記固定アームの先端に関節を介して複数のマ
ニピュレータアームを接続し、前記マニピュレータアー
ムの先端に前記検査プローブを備え、前記走行装置は、
前記縦アームと前記横アームとがL字型になった時に三
角形の頂点をなす位置における前記縦アーム及び前記横
アームに設けられる車輪ユニットで構成されることを特
徴とする。
【0012】そして、前記車輪ユニットは、駆動系を内
蔵した車輪を有すると共に、前記車輪は操舵モータによ
り方向転換が行なわれると共に、前記車輪は前記縦アー
ムまたは前記横アームに配置されるケーシングに収納さ
れていることを特徴とする。また、温度センサ及びヒー
タが内蔵されると共に断熱が施されると共に全ての電子
部品が保持され、前記タンク外の温度コントローラによ
って作動温度内に維持される保温箱を備えたことを特徴
とする。
【0013】円筒形本体とアーム装置とを直線状にする
ことにより、検査装置全体が細長い形状になり、タンク
のノズル部からの搬出入が可能となる。タンク底面及び
底面付近の側壁の被検査部位(溶接線)の検査パターン
に従い、円筒形本体及びアーム装置を制御装置によって
タンク外から操作し、検査プローブを走査させて必要な
データを得る。これにより、使用中のタンク内での検査
を実施する。
【0014】また、タンク内の搬出入はタンク頂部のノ
ズルからケーブルで吊るし、装置本体、マニピュレータ
アームの順に搬入し、また逆の手順で搬出する。L字型
にした縦アームと横アームを床に対して3点支持するこ
とにより、マニピュレータ操作の反力を自重によるモー
メントで対応する。L字型にした縦アームと横アームに
操舵機構を有する車輪が内蔵されているため、直立アー
ム及びマニピュレータアームを折り畳むことにより安定
な走行が行える。縦アーム及び横アーム及び直立アーム
及びマニピュレータアームを直線状に伸ばすことによ
り、容易にタンク挿入口からの搬出入が行える。また、
各関節は電源喪失時に自由状態になるので、異常時でも
搬出入が容易に行える。
【0015】また、タンク内の搬出入はタンク頂部のノ
ズルからケーブルで吊るし、装置本体、リニアレール装
置の順に搬入し、また逆の手順で搬出する。タンク底板
を検査する時は、溶接線上にリニアレール装置の中心線
が一致する状態にして固定装置により固定し、平行リン
ク装置で検査プローブの位置決めを行った後にスライド
台を移動して検査プローブを溶接線に沿って走査する。
タンク側壁を検査する時は、フロートを引き上げてリニ
アレール装置を直立させ、溶接線上にリニアレール装置
の中心線が一致する状態にして固定装置により固定する
と共に、装置本体を固定装置によって底板に固定し、平
行リンク装置で検査プローブの位置決めを行った後にス
ライド台を移動して検査プローブを溶接線に沿って走査
する。
【0016】そして、タンク内の搬出入はタンク頂部の
ノズルからケーブルで吊るし、装置本体、マニピュレー
タアームの順に搬入し、また逆の手順で搬出する。タン
ク内の底板及び側壁の溶接線走査時は、補助アームを使
って固定装置により本体を固定し、マニピュレータアー
ムの作動によって検査プローブを溶接線に沿って走査す
る。
【0017】そして、タンク内の搬出入はタンク頂部の
ノズルからケーブルで吊るし、装置本体、マニピュレー
タアームの順に搬入し、また逆の手順で搬出する。タン
クの底板を検査する時は、底板に対して固定アーム及び
固定装置を使って本体を固定し、マニピュレータアーム
の作動によって検査プローブを溶接線に沿って走査す
る。タンクの側壁を検査する時は、側壁の下部に対して
固定アーム及び固定装置を使って本体を固定すると共
に、側壁の上部に対して関節を使って固定アームを直角
に折り曲げ、固定装置で本体及び固定アームを固定し、
マニピュレータアームの作動によって検査プローブを溶
接線に沿って走査する。
【0018】
【発明の実施の形態】図1乃至図10に基づいて本発明
の第1実施形態例に係るタンク内部検査装置である全関
節式検査装置11を説明する。図1には全関節式検査装
置11の全体構成、図2には車輪ユニットの斜視、図3
には車輪ユニットの断面、図4には側壁反力に対する安
定性の説明、図5には保温箱の概念を示してある。ま
た、図6乃至図10には全関節式検査装置11の搬出入
の説明を示してある。
【0019】図1に示すように、全関節式検査装置11
は、円筒形本体に相当する縦アーム12及び横アーム1
3と、アーム装置に相当する直立アーム14及びマニピ
ュレータアーム15で構成され、それぞれ自在関節とし
ての関節16によって接続されている。縦アーム12の
両端及び横アーム13の先端にはそれぞれ走行装置とし
ての車輪ユニット17が設けられ、マニピュレータアー
ム15の先端には関節16を介して検査プローブ18が
支持されている。また、横アーム13にはタンク21の
内面に固定される固定装置25が設けられている。関節
16は屈曲及び回転の2自由度を有し、自由な姿勢が得
られると共に、電源喪失時には自由状態になる。
【0020】縦アーム12、横アーム13、直立アーム
14及びマニピュレータアーム15で構成される装置本
体19は、使用時に、縦アーム12及び横アーム13が
直角になるように(L字型を形成)関節16が調整さ
れ、装置本体19の重心が3つの車輪ユニット17が形
成する三角形内に存在する状態に各アームが調整される
ようになっている。検査プローブ18は、溶接線23に
予め設定された検査パターンに沿って直立アーム14及
びマニピュレータアーム15の作動によって走査され
る。
【0021】縦アーム12、横アーム13、直立アーム
14及びマニピュレータアーム15の操作用電源、操作
信号線、検査信号線は複合ケーブル20によってLNG
等の低温タンク(タンク)21の外にフロート22を介
して導かれる。フロート22は複合ケーブル20の重量
を補償すると共に、装置本体19の移動時における吊り
下げに用いられるようになっている。また、装置本体1
9で使用される全ての電子部品は縦アーム12内の保温
箱23(詳細は後述する)に収納保持される。
【0022】図2、図3に基づいて車輪ユニット17を
詳細に説明する。図に示すように、ケーシング31の上
部には軸受32を介して旋回軸33が回転自在に支持さ
れ、旋回軸33にはケーシング31内に配される車輪受
金物34が取り付けられている。車輪受金物34には車
輪軸35が固定され、車輪軸35には軸受36を介して
球形車輪37が回転自在に支持されている。
【0023】車輪軸35には固定子38が設けられると
共に、球形車輪37の内部には回転子39が設けられ、
駆動モータ40が形成されている。旋回軸33及び球形
車輪37とケーシング31との間にはシール41が施さ
れている。車輪受金物34の外周には環状ラック42が
設けられ、環状ラック42には操舵モータ43の小歯車
44が噛み合っている。駆動モータ40の駆動により球
形車輪37が駆動回転すると共に、操舵モータ43の駆
動により旋回軸33を中心に車輪受金物34を介して球
形車輪37が操舵される。駆動モータ40及び操舵モー
タ43には図示しないブレーキが内蔵されている。
【0024】図4に示すように、タンク21の側壁46
の検査を行う際、側壁46に検査プローブ18を接触さ
せる必要があり、接触により反力fが発生する。マニピ
ュレータアーム15を含む全関節式検査装置11の全重
量Wで反力を支えるためにはaf<LWが条件となる。
ただし、aは検査プローブ18の作用高さ、Lは縦アー
ム12の後部の車輪ユニット17から重心Pまでの距離
である。全関節式検査装置11の全重量Wは様々なケー
スについてaf<LWを満足するように設定される。
【0025】図5に基づいて保温箱23を説明する。縦
アーム12内に設けられ全関節式検査装置11の電子部
品47を収納する保温箱23は、二重構造で真空室48
を備えて真空断熱が行われる。電子部品47の温度を許
容温度範囲に保つためヒータ49及び温度センサ50が
備えられ、ヒータ49及び温度センサ50はタンク21
外の制御盤51内の温度コントローラ52に複合ケーブ
ル20によって接続されている。
【0026】図6に基づいて、全関節式検査装置11を
タンク21の内部に搬出入する場合を説明する。図6に
示すように、全関節式検査装置11、即ち、縦アーム1
2、横アーム13、直立アーム14及びマニピュレータ
アーム15を直線状態に伸ばし、タンク21のノズル5
5を経由してフロート22の吊り上げ及び吊り下げを行
う。従って、縦アーム12、横アーム13、直立アーム
14、マニピュレータアーム15、検査プローブ18及
びフロート22の寸法はノズル55の大きさにより制限
される。
【0027】図7乃至図10に基づいてタンク21の底
面56へ全関節式検査装置11が着底する手順を説明す
る。
【0028】図7に示すように、全関節式検査装置11
の各関節16を0度にして縦アーム12、横アーム1
3、直立アーム14及びマニピュレータアーム15を直
線状態にする。この状態で全関節式検査装置11を複合
ケーブル20で吊り下げ、ノズル55からタンク21に
搬入する。図8に示すように、全関節式検査装置11を
降下し、底面56の近くになるとマニピュレータアーム
15を屈曲させる。
【0029】図9に示すように、全関節式検査装置11
が降下すると、横アーム13と直立アーム14を90度
屈曲させ、横アーム13の車輪ユニット17を底面56
に着底させる。図10に示すように、全関節式検査装置
11を更に降下させ、各関節16を調節して縦アーム1
2、横アーム13及び直立アーム14の関係を図1に示
した状態に調節する。複合ケーブル20はたるませてお
く。これらの操作は図示しないカメラ装置を全関節式検
査装置11に装着するか、または、カメラ装置を個別に
吊り下げて観察しながら行う。
【0030】L字型にした縦アーム12と横アーム13
を底面56に対して3点支持することにより、マニピュ
レータ操作の反力を自重によるモーメントで対応する。
L字型にした縦アーム12と横アーム13には、操舵機
構を有する球形車輪37が内蔵されているため、直立ア
ーム14及びマニピュレータアーム15を折り畳むこと
により安定な走行が行える。縦アーム12と横アーム1
3を所定位置に走行させて固定し、マニピュレータアー
ム15の動作によって検査プローブ18を走査して所定
の検査を行う。
【0031】所定の検査が終了した後、前述した着底動
作と逆の手順によって全関節式検査装置11をノズル5
5からタンク21の外に搬出する。各関節16は電源喪
失時に自由状態になるので、異常時でも搬出入が容易に
行える。
【0032】このため、全関節式検査装置11を用いる
ことにより、タンク21の上部に設けられたノズル55
からの搬出入が容易に行え、タンク21内の所定位置に
装置本体19を確実に固定することができる。従って、
LNG等の低温タンクの供用中の検査に使用することが
可能になる。
【0033】図11、図12に基づいて本発明の第2実
施形態例に係るタンク内部検査装置であるリニヤレール
式検査装置61を説明する。図11にはリニヤレール式
検査装置61の全体構成、図12には検査状況説明を示
してある。尚、前述した全関節式検査装置11の構成部
材と同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略
してある。
【0034】図11に示すように、リニヤレール式検査
装置61は、円筒形本体62と、リニヤレール装置63
と、平行リンク装置64とにより構成されている。円筒
形本体62には複数(図示例では2個)の車輪ユニット
17及び固定装置25が設けられ、タンク21の底面5
6を任意に走行、停止、固定することができる。リニヤ
レール式検査装置61の電子部品は保温箱23に収納さ
れている。
【0035】円筒形本体62の先端には関節16を介し
てリニヤレール装置63が接続されており、リニヤレー
ル装置63にはレール上を自走するスライド台65が設
けられている。また、リニヤレール装置63にはタンク
21の内面に固定される固定装置25が設けられ、スラ
イド台65には検査プローブ18を備えた平行リンク装
置64が首振り自在に取り付けられている。
【0036】円筒形本体62及びリニヤレール装置63
を操作する電源、操作信号、検査信号等はそれぞれ複合
ケーブル20にまとめられ、ケーブル重量補償用のフロ
ート22を介してタンク21の外の制御盤に導かれる。
円筒形本体62は溶接線66毎に定められた位置に移動
し、検査パターンに従って検査プローブ18を走査する
ようになっている。
【0037】リニヤレール式検査装置61のタンク21
内への搬出入は、タンク21の頂部のノズル55から複
合ケーブル20で吊るし、フロート22の浮力を利用し
て円筒形本体62、リニヤレール装置63の順に搬入す
る。搬出は逆の手順で行う。
【0038】図12(a) に示すように、タンク21の底
面56を検査する時は、溶接線66上にリニヤレールの
中心が一致するようにリニヤレール式検査装置61を移
動させて円筒形本体62及びリニヤレール装置63を底
面56に固定する。平行リンク装置64で検査プローブ
18の位置決めを行った後、スライド台65を移動して
溶接線66に沿って検査パターン67に従って検査プロ
ーブ18を走査する。
【0039】図12(b),(c) に示すように、タンク21
の側壁46を検査する時は、フロート22を引き上げて
リニヤレールを直立させ、溶接線66上にリニヤレール
の中心が一致するようにリニヤレール式検査装置61を
移動させて円筒形本体62を底面56に固定すると共に
リニヤレール装置63を壁面46に固定する。平行リン
ク装置64で検査プローブ18の位置決めを行った後、
スライド台65を移動して溶接線66に沿って検査パタ
ーン68に従って検査プローブ18を走査する(図12
(b) )。また、平行リンク装置64の首振り動とスライ
ド台65の移動を組み合わせて溶接線66に沿って検査
パターン69に従って検査プローブ18を走査する(図
12(c) )。
【0040】このため、リニヤレール式検査装置61を
用いることにより、タンク21の上部に設けられたノズ
ル55からの搬出入が容易に行え、タンク21内の所定
位置に円筒形本体62及びリニヤレール装置63をを確
実に固定することができる。従って、LNG等の低温タ
ンクの供用中の検査に使用することが可能になる。
【0041】図13、図14に基づいて本発明の第3実
施形態例に係るタンク内部検査装置であるロングアーム
式検査装置71を説明する。図13にはロングアーム式
検査装置71の全体構成、図14には検査状況説明を示
してある。尚、前述した全関節式検査装置11及びリニ
ヤレール式検査装置61の構成部材と同一部材には同一
符号を付して重複する説明は省略してある。
【0042】図13に示すように、ロングアーム式検査
装置71は、円筒形本体62と、一対の補助アーム72
と、一対の長尺のマニピュレータアーム78とにより構
成されている。円筒形本体62には複数(図示例では2
個)の車輪ユニット17及び固定装置25が設けられ、
一対の補助アーム72が開閉自在に支持されている。補
助アーム72にはタンク21の内面に固定される固定装
置73が設けられ、補助アーム72は開いた状態で固定
装置73を作動させて円筒形本体62の固定動作を助勢
する。ロングアーム式検査装置71の電子部品は保温箱
23に収納されている。
【0043】円筒形本体62の先端には関節16を介し
てマニピュレータアーム78が接続されており、一対の
マニピュレータアーム78同士も関節16を介して接続
されている。マニピュレータアーム78には関節16を
介して検査プローブ18が接続され、円筒形本体62の
移動及び一対のマニピュレータアーム78の動作により
検査プローブ18は任意の位置に位置決めされる。
【0044】円筒形本体62及びマニピュレータアーム
78及び検査プローブ18の電源、操作信号、検査信号
等はそれぞれ複合ケーブル20にまとめられ、ケーブル
重量補償用のフロート22を介してタンク21の外の制
御盤に導かれる。円筒形本体62はタンク21の底面5
6を任意に走行、停止、固定され、各溶接線74に定め
られた検査パターンに従って検査プローブ18を走査す
るようになっている。
【0045】ロングアーム式検査装置71のタンク21
内への搬出入は、円筒形本体62及びマニピュレータア
ーム78を直線状態にし、タンク21の頂部のノズル5
5から複合ケーブル20で吊るし、フロート22の浮力
を利用して円筒形本体62、マニピュレータアーム78
の順に搬入する。搬出は逆の手順で行う。
【0046】図13に示すように、タンク21内の溶接
線74を検査する時は、補助アーム72を開いて固定装
置25及び固定装置73により円筒形本体62を底面5
6に固定し、マニピュレータアーム78の動作により検
査プローブ18を検査パターン75,76に従って走査
する。図14(a) が底面56を走査している状態で、図
14(b) が側壁46を走査している状態である。
【0047】このため、ロングアーム式検査装置71を
用いることにより、タンク21の上部に設けられたノズ
ル55からの搬出入が容易に行え、タンク21内の所定
位置に円筒形本体62を確実に固定して検査プローブ1
8を所定状態に走査させることができる。従って、LN
G等の低温タンクの供用中の検査に使用することが可能
になる。
【0048】図15、図16に基づいて本発明の第4実
施形態例に係るタンク内部検査装置であるショートアー
ム式検査装置81を説明する。図15にはショートアー
ム式検査装置71の全体構成、図16には検査状況説明
を示してある。尚、前述した全関節式検査装置11及び
リニヤレール式検査装置61及びロングアーム式検査装
置71の構成部材と同一部材には同一符号を付して重複
する説明は省略してある。
【0049】図15に示すように、ショートアーム式検
査装置81は、円筒形本体62と、固定アーム82と、
一対の比較的短いマニピュレータアーム83とにより構
成されている。円筒形本体62には複数(図示例では2
個)の車輪ユニット17が設けられ、固定アーム82に
はタンク21の内面に固定される固定装置84が設けら
れている。ショートアーム式検査装置81の電子部品は
保温箱23に収納されている。
【0050】円筒形本体62の先端には関節16を介し
て固定アーム82が接続され、固定アーム82の先端に
は関節16を介して一対のマニピュレータアーム83が
接続されている。一対のマニピュレータアーム83同士
も関節16を介して接続されており、マニピュレータア
ーム83には関節16を介して検査プローブ18が接続
されている。円筒形本体62の移動及び固定アーム8
2、一対のマニピュレータアーム83の動作により検査
プローブ18は任意の位置に位置決めされる。
【0051】円筒形本体62及びマニピュレータアーム
83及び検査プローブ18の電源、操作信号、検査信号
等はそれぞれ複合ケーブル20にまとめられ、ケーブル
重量補償用のフロート22を介してタンク21の外の制
御盤に導かれる。円筒形本体62はタンク21の底面5
6を任意に走行、停止し、円筒形本体62及び固定アー
ム82はタンク21の内面に固定され、各溶接線85に
定められた検査パターンに従って検査プローブ18を走
査するようになっている。
【0052】ショートアーム式検査装置71のタンク2
1内への搬出入は、円筒形本体62及び固定アーム82
及びマニピュレータアーム83を直線状態にし、タンク
21の頂部のノズル55から複合ケーブル20で吊る
し、フロート22の浮力を利用して円筒形本体62、固
定アーム82、マニピュレータアーム78の順に搬入す
る。搬出は逆の手順で行う。
【0053】図16(a),(b),(c) に示すように、タンク
21の底面56の溶接線85及び側壁46の下部の溶接
線85を検査する時は、円筒形本体62及び固定アーム
82を直線状態にし、固定アーム82を固定装置84に
よりタンク21の底面56に固定する。この状態で、マ
ニピュレータアーム83の動作により検査プローブ18
を検査パターン86,87,88に従って走査する。
【0054】図16(d) に示すように、タンク21の側
壁46の上部の溶接線85を検査する時は、円筒形本体
62と固定アーム82を直角に折り曲げ、固定アーム8
2を固定装置84によりタンク21の側壁46に固定す
る。この状態で、マニピュレータアーム83の動作によ
り検査プローブ18を検査パターン89に従って走査す
る。
【0055】このため、ショートアーム式検査装置81
を用いることにより、タンク21の上部に設けられたノ
ズル55からの搬出入が容易に行え、タンク21内の所
定位置に円筒形本体62及び固定装置84を確実に固定
して検査プローブ18を所定状態に走査させることがで
きる。従って、LNG等の低温タンクの供用中の検査に
使用することが可能になる。
【0056】上述した全関節式検査装置11及びリニヤ
レール式検査装置61及びロングアーム式検査装置71
及びショートアーム式検査装置81は、それぞれの関節
16の部位の操作により直線状態にすることが可能であ
るので、比較的狭いタンク21の上部のノズル55から
の搬出入が可能である。また、装置本体19もしくは円
筒形本体62と各マニピュレータが関節16によって接
続されているため、検査プローブ18の位置決めが容易
で、且つ、円筒形本体62の固定位置からの走査パター
ンの追従走査が確実に実施できる。
【0057】タンク21内にマーキングを行う機能をリ
ニヤレール式検査装置61に付加した実施形態例を図1
7乃至図20に基づいて説明する。図17にはマーキン
グ機能を付加したリニヤレール式検査装置61の全体構
成、図18には側壁にマーキングを行っている際の全体
構成、図19、図20にはマーキングの動作説明を示し
てある。尚、マーキングを行う機能は、全関節式検査装
置11及びロングアーム式検査装置71及びショートア
ーム式検査装置81のいずれにも付加することができ
る。
【0058】図17、図18に示すように、リニヤレー
ル式検査装置61の円筒形本体62には関節91を介し
てポスト92の基端が設けられ、ポスト92の先端には
関節93a,93b を介してモニタカメラ94が設けられてい
る。スライド台65が支持されるスライドレール95の
両端には開閉式のゲージ棒96がそれぞれ設けられ、平
行リンク装置64にはマーキング装置97及びマーク検
出センサ98が設けられている。タンク21への搬出入
時は、ポスト92、ゲージ棒96及び平行リンク装置6
4を軸方向に折り畳んで嵩を小さくする。
【0059】スライドレール95の中心線が溶接線66
に一致するように、モニタカメラ94で監視しながら車
輪ユニット17により円筒形本体62を移動させる。タ
ンク21の内壁の所定の位置に固定装置25により円筒
形本体62及びスライドレール95を固定し、マーキン
グ及び検査を行う。
【0060】図17は円筒形本体62とスライドレール
95を直線状態にしてタンク21の底面56に固定した
状態で、底面56にマーキングを施す場合を示してあ
る。図18は円筒形本体62とスライドレール95を直
角に折り曲げ、円筒形本体62をタンク21の底面56
に固定すると共に、スライドレール95をタンク21の
側壁46に固定した状態で、側壁46にマーキングを施
す場合を示してある。いずれの場合も、ポスト92を適
宜傾け、関節93a,93b を操作してモニタカメラ94を観
察し易い位置に調節する。
【0061】図19に基づいてマーキングを施す手順を
説明する。図19(a) に示すように、モニタカメラ94
で監視しながらスライドレール95の中心線が溶接線6
6に一致するように円筒形本体62を移動させ、円筒形
本体62及びスライドレール95をタンク21の内面に
固定する。ゲージ棒96を展開し、マーキング装置97
が基端側のゲージ棒96a の先端に一致するようにスライ
ド台65及び平行リンク装置64を操作する。
【0062】マーキング装置97により基端側のゲージ
棒96a の位置にマーキングM1を施し(図19(a) 中実線
で示す)、次に、先端側のゲージ棒96b の位置にマーキ
ング装置97を合わせてマーキングM2を施す(図19
(a) 中点線で示す)。固定装置25を解除して円筒形本
体62を移動させ、図19(b) に示すように、基端側の
ゲージ棒96a をマーキングM2に合わせ、先端側のゲージ
棒96b の位置でマーキングM3を行い、順次同じ要領で円
筒形本体62を移動させる。マーキングMの間隔LM(図
17参照)はゲージ棒96a,96b の間隔で決められる。図
18の場合も同じ手順でマーキングを行う。
【0063】図20に基づいて位置決め及び検査の手順
を説明する。マーキングM1とマーキングM2との間で検査
を行うものとする。モニタカメラ94で監視しながらス
ライドレール95の中心線が溶接線66に一致するよう
に円筒形本体62を移動させ、円筒形本体62及びスラ
イドレール95をタンク21の内面に固定する。スライ
ド台65及び平行リンク装置64を操作し、マーク検出
センサ98でマーキングM1を検出する。
【0064】マーキングM1を検出した後平行リンク装置
64を固定し、スライド台65を移動しながら検査プロ
ーブ18で走査して検査を行う。走査パターン99は、
例えば図17に示すようになっている。走査パターンに
よっては、図示しない制御装置のプログラムによって走
査パターンに対応するようにスライド台65の移動及び
平行リンク装置64の動作が制御される。
【0065】上述したマーキングの機能にマーク番号や
プレート番号等を付加すれば、リニヤレール式検査装置
61の位置はモニタカメラ94によって容易に判定する
ことができる。また、上述したマーキング機能では、タ
ンク21の内面に直接マーキングを施すため、マーキン
グの場所は任意で恒久的であり、再現性に優れたものと
なる。また、機構が極めて簡単である。
【0066】タンク21内で位置決めを行う位置決め機
能をリニヤレール式検査装置61に付加した実施形態例
を図21乃至図24に基づいて説明する。図21には第
1の位置決め機能を備えたリニヤレール式検査装置61
の要部構成、図22には位置及び方向設定の説明、図2
3には第2の位置決め機能を備えたリニヤレール式検査
装置61の要部構成、図24には第3の位置決め機能を
備えたリニヤレール式検査装置61の要部構成を示して
ある。尚、位置決めを行う位置決め機能は、全関節式検
査装置11及びロングアーム式検査装置71及びショー
トアーム式検査装置81のいずれにも付加することがで
きる。
【0067】図21に示すように、リニヤレール式検査
装置61の円筒形本体62にはレーザ装置101 が設けら
れ、レーザ装置101 はスライド装置102 によって円筒形
本体62に設けられた溝103 内を矢印方向に往復移動自
在となっている。また、レーザ装置101 は軸回りに矢印
方向に回転可能となっている。タンク21の底面56に
は中心に対して略等間隔に目標塔(パイロン)104 が設
置されている。パイロン104 はレーザ光を効率良く反射
する物質で製作され、磁石または自重でタンク21の底
面56に固定されるようになっている。
【0068】リニヤレール式検査装置61に最も近い位
置にあるパイロン104a,104b に、A点におけるレーザ装
置101 を向けて距離L1,L2 を求め、レーザ装置101 をB
点に移動させて距離L1a,L2a を求める。パイロン104a,1
04b 間の距離L3が既知であれば、距離L1,L2,L3及び距離
L1a,L2a により三角測量の原理によりA点、B点の位置
がパイロン104a,104b を基準に求められる。即ち、リニ
ヤレール式検査装置61の位置と方向が求められる。
【0069】三角測量の求め方は、次の通りである。図
22において位置(x,y)及び方向θを求める。位置
(x,y)及び方向θを求めるにあたり、まず、A点
(x1,y1)とB点(x2, y2)を求め、以下の式に従う。 x=(x1+x2)/2 y=(y1+y2)/2 θ=tan -1{(y1−y2)/(x1−x2)}
【0070】A点(x1, y1)は、パイロン104a,104b の
位置(xa,a ),(xb,b )が既知であるため、次
の二元連立方程式で求まる。
【数1】 この時、A点x1, y1は解を2個有するが、遠隔にて操作
するのでその度毎に判断する。同様にしてB点x2, y2
求める。このようにして、リニヤレール式検査装置61
の位置と方向を求めることができる。
【0071】図23に基づいて第2の位置決め機能を備
えたリニヤレール式検査装置61を説明する。図に示す
ように、タンク21の底面56には回転アーム111 が回
転自在に配置され、回転アーム111 の本体は磁石または
自重により底面56に固定される。回転アーム111 はア
ームの長さRを半径として先端の駆動輪112 の駆動によ
り回転する。回転アーム111 の先端にはレーザ装置113
が設けられ、レーザ装置113 は軸を中心に回転する。
【0072】一方、リニヤレール式検査装置61の円筒
形本体62には旋回アーム114 が旋回自在に設けられ、
旋回アーム114 の先端にはコーナレフレクタ115 が軸を
中心に回転自在に設けられている。コーナレフレクタ11
5 はレーザ装置113 からのレーザ光を反射させ、旋回ア
ーム114 が開いていないA点及び旋回アーム114 が90
度開いたB点からレーザ装置113 までの距離L1,L2 を計
測する。
【0073】第2の位置決め機能では、円筒形本体62
の旋回アーム114 とコーナレフレクタ115 を操作してA
点にコーナレフレクタ115 を設置する。回転アーム111
を操作し、先端のレーザ装置113 でコーナレフレクタ11
5 までの距離L1を測定する。同様に、B点にコーナレフ
レクタ115 を設置すると共にコーナレフレクタ115 まで
の距離L2を測定する。次に、回転アーム111 を回転して
レーザ装置113 を180度回転させ、コーナレフレクタ115
までの距離L2a を測定する。また、前述同様にA点に
コーナレフレクタ115 を設置し、コーナレフレクタ115
までの距離L1aを測定する。測定した距離(L1,L2)及
び距離(L1a ,L2a)により前述と同様にリニヤレール式
検査装置61の位置と方向を求めることができる。
【0074】図24に基づいて第3の位置決め機能を備
えたリニヤレール式検査装置61を説明する。図に示す
ように、タンク21の底面56にはレーザ装置121 と2
個の反射鏡装置122 が設置され、レーザ装置121 と2個
の反射鏡装置122 はそれぞれ適宜間隔で配設されてい
る。レーザ装置121 及び反射鏡装置122 は磁石または自
重により底面56に固定され、それぞれ回転機構を有して
軸を中心に回転自在となっている。
【0075】一方、リニヤレール式検査装置61の円筒
形本体62には、第2の位置決め機構と同様に、90度
旋回自在な旋回アーム114 が設けられ、旋回アーム114
の先端にはコーナレフレクタ115 が軸を中心に回転自在
に設けられている。コーナレフレクタ115 は反射鏡装置
122 の調節によるレーザ装置121 からのレーザ光を反射
させ、各反射鏡装置122 からの距離をA点(旋回アーム
114 が開いていない点)及びB点(旋回アーム114 が9
0度開いた点)から計測する。
【0076】第3の位置決め機能では、レーザ装置121
と2個の反射鏡装置122 をタンク21の底面56に設置
し、リニヤレール式検査装置61の円筒形本体62のコ
ーナレフレクタ115 をA点に設定する。反射鏡装置122
を調節してレーザ装置121 からのレーザ光を反射させ、
A点における反射鏡装置122 からの距離L1,L2を測定す
る。次に、コーナレフレクタ115 をB点に設定し、反射
鏡装置122 を調節してレーザ装置121 からのレーザ光を
反射させ、B点における反射鏡装置122 からの距離
L1a ,L2aを測定する。測定した距離(L1,L2)及び距離
(L1a ,L2a)により前述と同様にリニヤレール式検査装
置61の位置と方向を求めることができる。
【0077】第1乃至第3の位置決め機能では、電源、
信号等はそれぞれ複合ケーブル20によってタンク21
の外の制御盤(図示省略)に導かれ、必要機器の遠隔操
作やデータ解析、位置・方向の記録が行われる。
【0078】上述した位置決め機能によると、三角測量
の原理でリニヤレール式検査装置61の位置と方向を遠
隔で求めることができる。このため、位置決め機能をタ
ンク内部検査装置に付加することにより、供用中のタン
ク21内の検査を適切に実施することが可能になる。
【0079】
【発明の効果】本発明のタンク内部検査装置は、関節部
分の操作により直線的な形状にすることができ、比較的
狭いタンクのノズル部からの搬出入が可能となる。ま
た、円筒形本体及びマニピュレータアーム共関節で接続
されているので、検査プローブの位置決めが容易で、且
つ、円筒形本体の固定位置からの検査パターンの追従走
査が確実に実施できる。この結果、LNG等の低温タン
クに対する検査装置の搬出入及び固定が容易に行えると
共に、検査装置を遠隔から任意に走査させることがで
き、供用中の内部検査が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】全関節式検査装置11の全体構成図。
【図2】車輪ユニットの斜視図。
【図3】車輪ユニットの断面図。
【図4】側壁反力に対する安定性の説明図。
【図5】保温箱の概念図。
【図6】全関節式検査装置11の搬出入の説明図。
【図7】全関節式検査装置11の搬出入の説明図。
【図8】全関節式検査装置11の搬出入の説明図。
【図9】全関節式検査装置11の搬出入の説明図。
【図10】全関節式検査装置11の搬出入の説明図。
【図11】リニヤレール式検査装置61の全体構成図。
【図12】検査状況説明図。
【図13】ロングアーム式検査装置71の全体構成図。
【図14】検査状況説明図。
【図15】ショートアーム式検査装置71の全体構成
図。
【図16】検査状況説明図。
【図17】マーキング機能を付加したリニヤレール式検
査装置61の全体構成図。
【図18】側壁にマーキングを行っている際の全体構成
図。
【図19】マーキングの動作説明図。
【図20】マーキングの動作説明図。
【図21】第1の位置決め機能を備えたリニヤレール式
検査装置61の要部構成図。
【図22】位置及び方向設定の説明図。
【図23】第2の位置決め機能を備えたリニヤレール式
検査装置61の要部構成図。
【図24】第3の位置決め機能を備えたリニヤレール式
検査装置61の要部構成図。
【図25】従来のタンク内部検査装置の概略構成図。
【符号の説明】
11 全関節式検査装置 12 縦アーム 13 横アーム 14 直立アーム 15 マニピュレータアーム 16 関節 17 車輪ユニット 18 検査プローブ 19 装置本体 20 複合ケーブル 21 タンク 22 フロート 23 保温箱 25 固定装置 31 ケーシング 33 旋回軸 35 車輪軸 37 球形車輪 40 駆動モータ 43 操舵モータ 47 電子部品 48 真空室 49 ヒータ 50 温度センサ 52 温度コントローラ 55 ノズル 56 底面 61 リニヤレール式検査装置 62 円筒形本体 63 リニヤレール装置 64 平行リンク装置 65 スライド台 71 ロングアーム式検査装置 72 補助アーム 73 固定装置 78 マニピュレータアーム 81 ショートアーム式検査装置 82 固定アーム 83 マニピュレータアーム 84 固定装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01B 21/20 G01B 21/20 P G01N 21/88 G01N 21/88 (72)発明者 小栗 龍司 大阪府大阪市北区中之島3丁目3番22号 関西電力株式会社内 (72)発明者 沖 正典 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 入江 俊和 大阪府大阪市中央区平野町四丁目1番2号 大阪瓦斯株式会社内 (72)発明者 井辺 智吉 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 川内 直人 兵庫県高砂市荒井町新浜二丁目1番1号 三菱重工業株式会社高砂研究所内 (72)発明者 西岡 信之 神奈川県横浜市中区錦町12番地 三菱重工 業株式会社横浜製作所内 (72)発明者 川上 善道 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社横浜研究所内 (72)発明者 出口 明雄 神奈川県横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重工業株式会社横浜研究所内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タンクの内面に固定される固定装置及び
    タンクの内面を走行する走行装置を備えた円筒形本体
    と、前記円筒形本体に支持され検査プローブを操作する
    と共に電源喪失時には自由状態になる自在関節を有し前
    記円筒形本体と直線状態になるアーム装置と、ケーブル
    によって前記円筒形本体側につながり前記検査プローブ
    の動作を制御する制御装置とからなり、 前記円筒形本体及び前記アーム装置からなる装置本体
    は、円筒状の縦アーム及び関節を介して前記縦アームに
    基端が接続される円筒状の横アーム及び関節を介して前
    記横アームの先端に接続される円筒状の直立アームで構
    成され、 前記縦アームと前記横アームとは前記関節を折り曲げて
    L字型を形成し、前記直立アームの先端に関節を介して
    前記検査プローブを備えたマニピュレータアームを設
    け、 前記走行装置は、前記縦アームと前記横アームとがL字
    型になった時に三角形の頂点をなす位置における前記縦
    アーム及び前記横アームに設けられる車輪ユニットで構
    成されることを特徴とするタンク内部検査装置。
  2. 【請求項2】 タンクの内面に固定される固定装置及び
    タンクの内面を走行する走行装置を備えた円筒形本体
    と、前記円筒形本体に支持され検査プローブを操作する
    と共に電源喪失時には自由状態になる自在関節を有し前
    記円筒形本体と直線状態になるアーム装置と、ケーブル
    によって前記円筒形本体側につながり前記検査プローブ
    の動作を制御する制御装置とからなり、 前記円筒形本体の先端に自在関節を介してリニアレール
    装置を接続し、タンクの内面に固定される固定装置を前
    記リニアレール装置に設け、前記リニアレール装置のレ
    ール部にスライド台を支持し、先端に前記検査プローブ
    を備えた平行リンク装置を前記スライド台の先端に装着
    し、 前記走行装置は、前記縦アームと前記横アームとがL字
    型になった時に三角形の頂点をなす位置における前記縦
    アーム及び前記横アームに設けられる車輪ユニットで構
    成されることを特徴とするタンク内部検査装置。
  3. 【請求項3】 タンクの内面に固定される固定装置及び
    タンクの内面を走行する走行装置を備えた円筒形本体
    と、前記円筒形本体に支持され検査プローブを操作する
    と共に電源喪失時には自由状態になる自在関節を有し前
    記円筒形本体と直線状態になるアーム装置と、ケーブル
    によって前記円筒形本体側につながり前記検査プローブ
    の動作を制御する制御装置とからなり、 前記円筒形本体の先端に関節を介して複数のマニピュレ
    ータアームを接続し、前記マニピュレータアームの先端
    に前記検査プローブを備え、前記円筒形本体に開閉自在
    に補助アームを支持し、前記タンクの内面に固定される
    固定装置を前記補助アームに備え、 前記走行装置は、前記縦アームと前記横アームとがL字
    型になった時に三角形の頂点をなす位置における前記縦
    アーム及び前記横アームに設けられる車輪ユニットで構
    成されることを特徴とするタンク内部検査装置。
  4. 【請求項4】 タンクの内面に固定される固定装置及び
    タンクの内面を走行する走行装置を備えた円筒形本体
    と、前記円筒形本体に支持され検査プローブを操作する
    と共に電源喪失時には自由状態になる自在関節を有し前
    記円筒形本体と直線状態になるアーム装置と、ケーブル
    によって前記円筒形本体側につながり前記検査プローブ
    の動作を制御する制御装置とからなり、 前記円筒形本体の先端に関節を介して固定アームの基端
    を接続し、前記タンクの内面に固定される固定装置を前
    記固定アームの両側に複数備え、前記固定アームの先端
    に関節を介して複数のマニピュレータアームを接続し、
    前記マニピュレータアームの先端に前記検査プローブを
    備え、 前記走行装置は、前記縦アームと前記横アームとがL字
    型になった時に三角形の頂点をなす位置における前記縦
    アーム及び前記横アームに設けられる車輪ユニットで構
    成されることを特徴とするタンク内部検査装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、 前記車輪ユニットは、駆動系を内蔵した車輪を有すると
    共に、前記車輪は操舵モータにより方向転換が行なわれ
    ると共に、前記車輪は前記縦アームまたは前記横アーム
    に配置されるケーシングに収納されていることを特徴と
    するタンク内部検査装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至請求項4のいずれか一項に
    おいて、 温度センサ及びヒータが内蔵されると共に断熱が施され
    ると共に全ての電子部品が保持され、前記タンク外の温
    度コントローラによって作動温度内に維持される保温箱
    を備えたことを特徴とするタンク内部検査装置。
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