JP5483381B1 - 多関節角度センサを用いた配管位置計測システム - Google Patents

多関節角度センサを用いた配管位置計測システム Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、管路の一方の端部からセンサーを挿入して配管の位置を測定する方法であって、周囲や管内の環境条件に左右されることなく、曲管を含む配管の位置を容易に且つ精度よく測定することが出来る方法とそれを実施する装置を提供することにある。
【解決手段】本発明の配管位置計測システムは、両側にアーム取付部を備えると共に、角度センサーを内蔵した関節部と前記アーム取付部の一方に固着された既知の長さのアームを単位部材とし、前記関節の他のアーム取付部に隣接するアームが固着される形態で前記単位部材が複数個順次連結され多関節アーム形態とされたものであって、前記角度センサーにより検出した隣接するアームとのなすの角度を外部出力する手段を備えるものとした。
【選択図】図1

Description

本発明は、配管位置等の長尺物の線形計測システムに関し、特に農業用水、農業排水、上下水道といった既設埋設管等の配管位置を管路端部から測定するのに適した技術に関する。
整備済みのインフラが経年変化に伴う老朽化が進む中で、その補修業務等に支障を来たすといった問題が生じている。例えば、農業用水など既存の流路において、流入口と流出口は分かっているが途中の配管経路がどこを通っているのかが不明な場合があり、補修事業のみならず土地利用にも支障を来たすことがよく起こる。そのようなケースを始め管入口から管出口に至る途中の配管位置を把握したいという要望は多くある。地中埋設管に限らず建造物内の配管等でも同様のニーズがある。
従来の埋設管の位置測定は地上から電磁的なセンサーによる計測法がよく採用されている。しかし、この計測法は地上に建造物が建てられているなど構造物が存在すると測定が出来ない。他の計測法として、管路の一方の端部からセンサーを挿入して他端部に移動させながら管の形状を測定する方法もあるが、この方式のものは光学的手法を採用したものが多く、農業用水路など流体の透明度の低い場合には測定できない場合がある。
管路の一方の端部からセンサーを挿入して他端部に移動させながら管の形状を測定する方法であって、光学的手法ではなく機械的計測法を採用したものとしては特許文献1がある。この発明は、簡単な構造で、確実に継手における埋設管の曲がり方向及び曲がり角度を測定することができ、埋設管全体の管路の線形を適確に把握することができる埋設管の管路線形計測装置及びこれを用いた管路線形計測方法を提供することを目的としたもので、継手を介して連結された埋設管の管路を通過する円筒形状の、自在型ジョイント部材で連結された前パイプと後パイプで構成されたセンサパイプと、センサパイプに接続された継手の位置を検出するための継手検出手段とを有し、前パイプと後パイプは隣接する埋設管の各々に沿って屈曲可能であり、上記センサパイプに、隣接埋設管の曲がり方向及び曲がり角度を計測するための曲がり検出手段を備えたものである。この計測法は上記のような構成のセンサーを管の継ぎ手部分毎に位置決めし、前後の管のなす角度を測定し両者の位置関係を割り出し継ぎ手の位置を順次解析して配管位置を測定する方式である。しかし、この方式は管が直管で継ぎ手部分でしか曲がらないことが前提となるもので、曲管が組込まれた配管には適用できない。
また、特許文献2に開示されている管路位置の検出方法は、管路内に設けられた姿勢方位角センサ及び加速度計を有する管路位置計測装置を用い、前記管路の管路位置を検出する管路位置の検出方法において、第1工程の初期姿勢角算出として、前記管路位置計測装置を前記管路内に設置して前記加速度計により初期姿勢角を算出し、次に、第2工程のピッチ角誤差検出として、前記管路位置計測装置の方位角を180度旋回させ、前記管路位置計測装置のX軸ベクトルと前記管路の方向ベクトルの平行度に誤差がある場合、前記180度の旋回によりピッチ角は第1工程のピッチ角の逆極性の値が出力され、前記180度旋回後に出力された値と旋回前に出力された値の和は、前記X軸のY軸回り平行度の2倍となり、第3工程の方位角誤差検出として、前記管路位置計測装置を前記管路内に設置した後にロール角を180度旋回させ、前記管路位置計測装置のX軸ベクトルと前記管路の方向ベクトルが平行である場合、前記180度の旋回により方位角は0度であるため、前記180度旋回後に出力された値は前記X軸のZ軸回り平行度の誤差として検出し、第4工程として、前記第1から第3工程において求めた前記管路と管路位置計測装置の誤差より、座標変換行列を作成し、前記管路位置計測装置が出力する姿勢・方位角を前記座標変換行列を用いて変換し、前記姿勢・方位角の補正を行う方法である。しかし、この計測手法は第1〜第4工程を経る必要があり、データ処理が厄介であること、更には原理上掘削孔又は管路内に挿入したセンサプローブが掘削孔又は管路の壁と平行となっていることが必要であるため、計測精度を上げることが容易ではないという問題点を伴うことになる。
特開2007−309723号公報 「埋設管の管路線形計測装置及びこれを用いた管路線形計測方法」 平成19年11月29日公開 特開2008−32622号公報 「管路位置の検出方法」 平成20年2月14日公開
本発明の課題は、管路の一方の端部からセンサーを挿入して配管の位置を測定する方法であって、周囲や管内の環境条件に左右されることなく、曲管を含む配管の位置を容易に且つ精度よく測定することが出来る方法とそれを実施する装置を提供することにある。
本発明の配管位置計測システムは、両側にアーム取付部を備えると共に、角度センサーを内蔵した関節部と前記アーム取付部の一方に固着された既知の長さのアームを単位部材とし、前記関節の他のアーム取付部に隣接するアームが固着される形態で前記単位部材が複数個順次連結され多関節アーム形態とされたものであり、前記関節は一平面における揺動が可能な形態であって、隣接する関節は前記関節の揺動面とは直交する平面での揺動が可能な形態となるように順次連結されるようにし、前記角度センサーにより検出した隣接するアームとのなす角度を外部出力する手段を備えるものとした。
本発明の配管位置計測システムの異なる形態として、関節部には角度センサーに加え、鉛直方向検知センサーを内蔵するようにし、各関節部の姿勢情報を得ることで位置計測の精度を高めるようにした。
本発明の配管位置計測システムの更なる形態として、前記単位部材が所定数連結され多関節アーム形態とされた形状計測プローブと、該形状計測プローブを先端部に固定すると共に変位させるロープと、前記形状計測プローブの変位量を計測する手段とを設けるものとした。
また、本発明の配管位置計測システムの更なる形態として、各関節部はデータ取得部として検出データの記憶部が備えられると共に、外部設置の制御装置と信号線を介して接続され、各関節の角度データは外部設置の制御装置のデータ読み出し指令に基づいて前記信号線を介して、各関節部の記憶部からデータを順次転送して前記制御装置に出力するようにした。
本発明の配管位置測定方法は、前記の配管位置測定用の多関節アームが、配管の一方の端部から他方の端部にわたり連結された状態で、配管の端部位置を基準点として各関節の角度センサーのデータと各アームの長さ情報から配管位置を解析するとした。
本発明の配管位置測定方法の一形態は、前記単位部材が所定数連結され多関節アーム形態とされた形状計測プローブを用い、配管の一方の端部に形状計測プローブを配置した状態で配管の端部位置を基準点として各関節の角度センサーのデータと各アームの長さ情報から部分配管位置を解析するステップと、一方の端部位置から他方の端部に向けて前記形状計測プローブを順次変位させながらロープの繰り出し量を計測する手段と前記形状計測プローブから得た部分位置情報を得るステップと、前記各部分位置情報を集計して全体位置情報を得るステップとからなるものとした。
本発明の配管位置計測システムは、端部に関節部を備えた既知の長さのアームを関節部で複数個繋いだものを管内に挿入して、その繋ぎ角度をセンサーで計測して各関節の位置を特定するものであるから、配管の外部環境や濁った流体が管内に存在しても測定に影響を受けることがない。また、配管が直管でなく曲管であって測定可能であり、曲率が大きいものであってもアームの長さを短く採ることで対応が可能である。
関節が一平面における揺動が可能な形態であって、隣接する関節は前記関節の揺動面とは直交する平面での揺動が可能な形態となるように順次連結されるようにした本発明の配管位置計測システムは、関節は一平面揺動だけの単純構造であるだけでなく、角度センサーも一方向角度センサーとなるので、製造コストを低く抑えることができる。また、機構が単純であることから使用に際しての故障も起こりにくい。
関節部には角度センサーに加え、鉛直方向検知センサーを内蔵するようにした本発明の配管位置計測システムは、各関節部の鉛直方向とのなす角の姿勢情報を得ることができるので位置計測の精度を高めることができる。
単位部材が所定数連結され多関節アーム形態とされた形状計測プローブと、該形状計測プローブを先端部に固定すると共に変位させるロープと、前記形状計測プローブの変位量を計測する手段を設けるようにした本発明の配管位置計測システムは、形状計測プローブを適宜移動させて配管の部分領域毎に計測が出来るので、長い配管の位置計測も自由に対応することが出来る。
また、各関節部には検出データの記憶部が備えられると共に、外部設置の制御装置と信号線を介して接続され、各関節の角度データは外部設置の制御装置の読み出し指令に基づいて前記信号線を介して、各関節部の記憶部からデータを順次転送して前記制御装置に出力するようにした本発明の配管位置計測システムは、共通の信号線を介して各角度センサーの検出データを時系列的に遠隔出力できるので、多数の単位部材を連結してもアーム内やロープに添えて多くの信号線を配線する必要が無くコンパクトな形態で各関節の角度情報を得ることができる。
本発明の配管位置測定方法は、前記の配管位置測定用の多関節角度センサーが、配管の一方の端部から他方の端部にわたり連結された形態でなされるものとしたので、1回の計測で配管の全体位置を割り出すことが出来る。
また、単位部材が所定数連結され多関節アーム形態とされた形状計測プローブを用い、一方の端部から他方の端部に順次変位させながら得た部分情報を寄せ集める形態でなされる本発明の配管位置測定方法は、配管の一方の端部から他方の端部にわたる全領域に多関節角度センサーを配置する必要が無く、所定数の単位部材が連結された多関節角度センサーを用いるものであるから、単位部材数を少なく抑えることができ、コストを低く抑えることができる。
本発明の配管位置計測システムの計測概念図である。 本発明で用いる関節部の基本構造を示す図である。 本発明の配管位置計測システムの作動を説明する図である。 本発明の制御部とデータ取得部の動作を示すフローチャートである。 本発明の関節部の実施例を部材毎に示した図である。 組合わされた本発明の関節部の実施例を示した図である。 本発明の制御部とデータ取得部の実施例を示した図である。
本発明の配管位置計測システムは、図1に概念図で示されるように関節の角度を計測するセンサー3を内蔵した関節部1と既知の長さのアーム2との組み合わせを単位部材としたものであって、前記関節部1は揺動可能な関係で他のアーム2の端部と接続されると共に、前記センサー3は他のアーム2とのなす角度を検出して遠隔出力する機能を備え、前記単位部材が複数個順次連結され多関節アーム形態となっている。この多関節アーム形態の形状計測プローブは管路10内に挿入され、各関節部1が管内壁に拘束される形態で屈曲し多様な形状の管路10に順応する。各関節部1は管内壁に接触するか、非接触で管内に位置することになる。各関節の寸法及びアームの長さlが既知の値であれば各関節間の距離が分かるので各関節の屈曲角θが検知できれば配管位置は、極座標系の原理で管路端等当該管路の特定位置を基準点として把握することが出来る。
関節部1の機構は簡便な形態として、関節部1が一平面における揺動が可能な形態であって、隣接する関節部は前記関節部の揺動面とは直交する平面での揺動が可能な形態となるように順次連結されるものが推奨される。図2に示された関節部1は一平面における揺動が可能な形態のものであるが、関節部の両側には図示されるようなアーム取付部1aと1bが設けられており、一方のアーム取付部1aにアーム2が接続され、他方のアーム取付部1bには隣接する単位部材のアームの他端が接続される。このような関節機構であれば関節部1に配置される角度センサーが平面内の角度を測るだけの単純なものでよいし、極座標系における距離解析も単純となる。本発明の配管位置計測システムは、管路内に多関節アーム形態の形状計測プローブを挿入して配管位置を計測するものであるから、各関節は管断面の中央位置にあるというよりは管壁に接触している状態にあることが多く、その位置は管断面径の範囲で自由度が認められるという事情があることにより、可能とされる。管路10の屈曲は一平面内に限られる訳ではないが、隣接する関節の揺動平面が直交する平面となっていることから、この組み合わせの機構で三次元変位に対応することが可能である。
農業用水などの配管経路は、急激な屈曲部構造をもつものはまずなく、一般には直管が緩い曲管で接続されている。その曲管の曲がり方向は必ずしも決まっていないが、その屈曲部直前にある関節1はその屈曲部位にある次の関節1i+1に対して一平面内でその屈曲に応じた変位角を与える。そしてこの関節1i+1はその次に配置された関節1i+2に対して先の平面と直交する平面内においてその屈曲に応じた変位角を与える。この結果、この関節1i+2の位置は2つ前の関節1に対しては三次元の自由方位を確保することが出来るのである。関節部1と次の関節部1を繋ぐアーム2は既知の長さであるから、関節1の回転中心を基準点として次の関節1i+1とその次に配置された関節1i+2の位置は極座標系で容易に把握することが出来る。各アーム2の長さは必ずしも同じである必要はなく、既知であれば原理上問題はないが、位置の解析処理には同じ長さのものを用いるのが簡便である。
本発明の配管位置計測システムの作動について図3を参照して説明する。図中のAは管内に挿入された関節1部分のデータ取得部を示し、Bは外部配置される制御部を示している。各関節部にはどの関節であるかを認識するためのID設定スイッチ4が設置されており、予めこれを設定しておく。各関節部には角度センサー3が設置されているが、その検出信号はこの設定されたIDとセットで記憶部5に記憶処理される。データの読み出しに際してはIDデータが付いていることでどの関節のデータであるかが識別できる。各関節1からの検出信号はアーム2の内部に配線された信号線6を介して外部配置された制御部7に送信され、集計して信号処理される。この制御部7にはLCD等のデータ表示器7aそしてデータ取得操作用のデータ取得スイッチ7bが配備されると共に、各関節部からの出力データを蓄積する外部記憶媒体8がセットされる。各関節部から出力された角度データは外部記憶媒体8に蓄積され、このデータを基にコンピューター等を用いて極座標演算して各関節部の位置関係を解析することができる。
本発明の配管位置計測システムのデータ外部出力動作については図4を参照して説明する。図中の左側は管路外部に設置される制御部(親機)の処理フローを示しており、右側は関節部1が担うデータ取得部(子機)としての処理フローを示している。制御部7においてデータ取得スイッチ7cが押されるとデータ読み出し指令が制御部7に最も近い関節部1に送信され、関節部1からのデータ受信を待つ。データ取得部からのデータを受信すると、受信したIDと角度データを外部記憶媒体8へ書き込むと共に、表示器7bにデータの内容を表示する。
次に、図の右側に示したデータ取得部の処理フローを説明する。まず制御部7に最も近い関節部1について説明する。ここで、連結された複数の関節部1は制御部7に近い方を下流側と呼ぶ。制御部7からのデータ読み出し指令を受けると該データ読み出し指令を上流側に伝達すると共に、角度センサー3の検出データを読出し記憶部5に記憶させ、上流側からのデータ転送を待つ。上流側からデータを受信するとそのデータを記憶部5に書き込み、次のステップで該記憶部5に書き込まれたデータを読み出し制御部7へデータを送信する。これが制御部7に最も近い関節部1でのデータ取得部の動作となる。
上流側の関節部の動作は上記の制御部7に最も近い関節部1とは、「制御部からのデータ読み出し指令」が「下流側の関節部からのデータ読み出し指令」に、データを送信する相手が「制御部」ではなく「下流側の関節部」に変更となるだけで動作フローは同様である。また、最上流側の関節部ではデータ読み出し指令を送る相手がいないので、下流側から読み出し指令を受けたならば、角度センサー3の検出データを読出し記憶部5に記憶させ、次のステップで該記憶部5に書き込まれたデータを読み出し下流側の関節部へデータを送信する動作となる。送信するデータは関節毎のIDとその関節の検出角度情報のセットという形態である。
このような動作フローが採られるので、上記の配管位置計測システムでは、最上流側の関節部からのデータを下流側の関節が受信すると自関節のデータに送られてきた上流側のデータが記憶部5に書き加えられ、更に下流側の関節部1に送られる。下流側の関節部に送られる毎にデータ量は増えていくが、本発明の配管位置計測システムのデータは関節毎のIDとその関節の検出角度情報のセットであるから、記憶部5の容量は大きなものを必要としない。制御部7には最も近い関節部1から全関節部のデータが収録された形で送られ、外部記憶媒体8へ書き込まれると共に、表示器7bにデータの内容が表示されることとなる。この外部記憶媒体8へ書き込まれたデータを基にコンピュータで位置解析が行われる。配管の既知の位置、例えば配管端部位置を基準点として各関節の角度センサーのデータと各アームの長さ情報から極座標系で各関節部の位置すなわち、配管位置を解析する。本発明の位置データは管路端位置などある特定点を原点とした相対座標情報として得ることができるが、管路端位置等をGPS等によって位置特定すれば地球座標系のデータとして求めることができる。また、GPS等によって得られた両管路端の絶対位置情報により、本発明のデータを校正すればより精度の高い位置情報を得ることができる。
各関節部の検出データを外部出力する方式は上記の方式に限られず、適宜のものを採用することが出来る。たとえば、上流側からのデータを受信するとまず、記憶部のデータを下流側へ転送すると共に、上流側からのデータを記憶部に書き込むという動作であっても良い。この場合には各関節部のデータが順次下流側の関節に転送される形態となり、下流側においてもデータ量は累積されることがない。制御部7には最も近い関節部1からIDと角度データがセットに成って順次送り込まれ、外部記憶媒体8へ書き込まれると共に、表示器7bにデータの内容を表示されることとなる。この場合、制御部7の動作は図4の左側のフロー図において「END」の前に「データは最上流側の関節部からのものか?」の確認が入り、NOの場合は「データを受信したか?」の上流に戻って次のデータ転送を待ち、YESの場合に「END」となる。
この他データ取得部の方式としては、被測定対象の配管の状態によっては有線ではなく無線方式の検出データの外部出力を採用することも可能である。
本発明に用いられる関節部1の実施例を図5を用いて説明する。この関節部1は外側部材1A、内側部材1B、蓋部材1Cから成る。図5において左側に外側部材1Aを、中央部に内側部材1Bを、そして右側に蓋部材1Cを上段に上面図、中断に側面断面図、下段に下面図を示す。外側部材1Aは円筒部1cとアーム取付部1aが一体構造となっており、円筒部1cには切り欠き開放部1dが設けられ、底部には位置決め穴1eが10度間隔で穿設されている。内側部材1Bは円筒部1fとアーム取付部1bが一体構造となっており、円筒部1fの内部は角度センサー3とデータ取得部としての機能を果たすマイコン9を収納するスペースとなっている。また、前記円筒部1fには底部から穴1gが穿設されている。蓋部材1Cは平たいリング部材で取付ネジ穴1hが複数箇所に穿設されている。
図6に上記の3部材が組込まれて関節となった形態を示す。上段は上面図であり、下段は側面断面図である。外側部材1Aの円筒部1cに内側部材1Bの円筒部1fが嵌め込まれ状態で、上方から蓋部材1Cが被せられ、ネジによって外側部材1Aの円筒部1cに穿設されたネジ穴に固着される。この蓋部材1Cによって嵌め込まれた内側部材1Bは外側部材1Aから外れない状態を保持される。外側部材1Aの切り欠き開放部1dの幅は内側部材1Bのアーム取付部1bの幅寸法より大きく形成されているので内側部材1Bは外側部材1Aに対し回転自由度が与えられ、この実施例では±30度の回転が許容されている。円筒部1fの底部に穿設された穴1gには側面断面図に示されるようにスプリング11を介してボール12が押し込まれる。なお、図6の下段に示した穴1gの位置は90度ずらして書かれている。実際には図面中央の位置にくるが、断面形状が表せないため、便宜的にこのように図示したものである。このボール12は前記した外側部材1Aの底部に10度間隔で穿設されている位置決め穴1eと嵌合する。この実施例では位置決め穴1eの数は7つとなっており、関節は30°、20°、10°、0°、-10°、-20°そして-30°の角度をとることが出来る。とりうる角度は所定角度内において連続したアナログ量とすることも可能であるが、本実施例が所定角をとるように構成したのは、配管内で位置決めされた各関節が計測中安定した角度を保てることと、角度センサーの出力が規定量であることによってデータが単純化されると共に、位置解析の計算が単純となり、精度のよい位置情報を得ることができるというメリットがあるためである。
理論上は各関節部の角度とアームの長さが既値であれば、各関節の位置情報は一義的に定まるのであるが、実際にはアームの撓みやねじれ現象を伴うこと、関節とアームの取付誤差が入り込むことを否定できない。それらは、位置計測における誤差原因となる。そこで、この誤差を軽減する手法として、各関節部に角度センサーに加え、鉛直方向検知センサーを内蔵することを提案する。それは、鉛直方向検知センサーによって当該関節部の鉛直方向との傾き情報を得ることができ、角度センサーのデータとの比較により、データ校正が可能となるからである。この鉛直方向検知センサーとしては安価で汎用の加速度センサーを用いることが出来る。
次に、各関節で計測された角度データを集計処理する制御部7と関節部1のデータ取得部の実施例を図7に示す。この実施例の制御部は電源とCPUと汎用の同期式と非同期式のシリアル送受信用の機能を備えたUSART(Universal Synchronous Asynchronous Receiver Transmitter)集積回路と、入出力ポートを備えたマイコン、LCD等のデータ表示器7a、データ取得操作用のデータ取得スイッチ7bと、接続される外部記憶媒体8とで構成されている。関節部のデータ取得部は電源とCPUとUSART集積回路と、記憶部5と、AD変換器と、入出力ポートを備えたマイコン、各関節のIDを設定するDIPスイッチ4とで構成されている。この実施例は、USARTによるシリアル通信方式を採用したことにより、多くの信号線を配線することなく、シンプルな形態で各関節からのデータを集計することができる。
本発明の配管位置計測システムを用いて、埋設された既存の水の流れている管位置を実際に計測する方法について説明する。上流側開口端部から長さ目盛りの付いたロープを付けたボールを流し入れ、下流側開口端部まで流す。この時、繰り出されたロープの長さから、この埋設された農業用水路の長さが分かる。次に、ボールに換えて関節1をロープに結びつけ、アーム取付部1bにアーム2を固定し、そのアーム他端部に次の関節のアーム取付部に先の関節とは回転面が直交する方向となるようにアームを取付ける。このように隣接する関節の回転面が交互に直交する形態で配管内に挿入する。下流側開口端部から上流側開口端部まで全領域にわたって関節とアームを配置することも可能であるが、数十mに及ぶ配管全領域にわたって関節を繋ぐことは多数の関節とアーム部材を必要とし合理的ではない。そこで、所定数、例えば、10m長さとなる分だけ連結され多関節アーム形態とされた形状計測プローブを繋いで下流側開口端部から配管内挿入し、まず第1回目の計測を行う。データの記憶が出来たなら、ロープを上流側にたぐり寄せ、当該形状計測プローブを所定量変位させて第2回目の計測を実施する。順次この計測を重ね全領域のデータを取得することが出来る。ただし、この場合、形状計測プローブの端部関節部の角度が正確に把握されなければ2回目以降のデータは初回データと組合わせることが出来ない。そこで、好ましい、計測法としては形状計測プローブの変量を所定数連結された形状計測プローブの長さより短くし、計測域をダブらせる手法が勧められる。形状計測プローブの変量が7mであるならば、本計測システムは管内を7m変位した位置の計測をすることになるが、このとき、この時の下流側3mのデータは前回計測時の上流側3mと同じ位置に相当する。2つのデータを重ねることで、計測毎のデータの整合性を高めることが出来るからである。
複数回の計測データはすべて現場で外部記憶媒体8に蓄積されるので、このデータを基にコンピュータで演算処理して位置解析を行う。なお、形状計測プローブは多関節構造であるため、一端を所定量変位させた場合、他端は必ずしも同じ所定量の変位とはならない。したがって、計測精度を確保するには変位量は前回計測と計測域がダブる側の変位量をおさえることが望ましい。
以上、本発明を埋設された農業用水管路の位置計測に適用して説明したが、本発明は農業用水管路に限られず、農業排水、上下水道といったあらゆる地中埋設管や建造物等の配管などの位置計測に適用が可能である。
1 関節部 1A 外側部材
1B 内側部材 1C 蓋部材
1a,1b アーム取付部 1c 円筒部
1d 切り欠き開放部 1e 位置決め穴
1f 円筒部 1g 穴
1h 取付ネジ穴 2 アーム
3 角度センサー 4 ID設定スイッチ
5 記憶部 6 信号線
7 制御部 7a データ表示器
7b データ取得スイッチ 7c データ取得スイッチ
8 外部記憶媒体 9 マイコン
10 管路 11 スプリング
12 ボール

Claims (6)

  1. 両側にアーム取付部を備えると共に、角度センサーを内蔵した関節部と前記アーム取付部の一方に固着された既知の長さのアームを単位部材とし、前記関節の他のアーム取付部に隣接するアームが固着される形態で前記単位部材が複数個順次連結され多関節アーム形態とされたものであって、前記関節は一平面における揺動が可能な形態であり、隣接する関節は前記関節の揺動面とは直交する平面での揺動が可能な形態となるように順次連結され、前記角度センサーにより検出した隣接するアームとのなす角度を外部出力する手段を備えた配管位置計測システム。
  2. 関節部には角度センサーに加え、鉛直方向検知センサーを内蔵するようにし、各関節部の姿勢情報を得ることで位置計測の精度を高めることを特徴とする請求項1に記載の配管位置計測システム。
  3. 前記単位部材が所定数連結され多関節アーム形態とされた形状計測プローブと、該形状計測プローブを先端部に固定すると共に変位させるロープと、前記形状計測プローブの変位量を計測する手段を設けた請求項1または2に記載の配管位置計測システム。
  4. 各関節部はデータ取得部として検出データの記憶部が備えられると共に、外部設置の制御装置と信号線を介して接続され、各関節の角度データは外部設置の制御装置のデータ読み出し指令に基づいて前記信号線を介して、各関節部の記憶部からデータを順次転送して前記制御装置に出力することを特徴とした請求項1乃至3のいずれかに記載の配管位置計測システム。
  5. 請求項1または2のいずれかに記載の配管位置計測システムが、配管の一方の端部から他方の端部にわたり連結された状態で、配管の特定位置を基準点として各関節の角度センサーの検出データと各アームの長さ情報から配管位置を解析する配管位置計測方法。
  6. 請求項3に記載の配管位置計測システムを用い、配管の一方の端部に形状計測プローブを配置した状態で配管の端部位置を基準点として各関節の角度センサーの検出データと各アームの長さ情報から部分配管位置を解析するステップと、一方の端部位置から他方の端部に向けて前記形状計測プローブを順次変位させながらロープの繰り出し量を計測する手段と前記形状計測プローブから得た部分位置情報を得るステップと、前記各部分位置情報を集計して全体位置情報を得るステップとからなる配管位置計測方法。
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