JPH10237146A - ホルムアルデヒド吸収剤 - Google Patents

ホルムアルデヒド吸収剤

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JPH10237146A
JPH10237146A JP5562697A JP5562697A JPH10237146A JP H10237146 A JPH10237146 A JP H10237146A JP 5562697 A JP5562697 A JP 5562697A JP 5562697 A JP5562697 A JP 5562697A JP H10237146 A JPH10237146 A JP H10237146A
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JP
Japan
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formaldehyde
phenol
mol
acid
initial
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JP5562697A
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English (en)
Inventor
Seinosuke Horiki
清之助 堀木
Takehiko Kajita
武彦 梶田
Kuninori Ito
邦矩 伊藤
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Nagoya Oil Chemical Co Ltd
Original Assignee
Nagoya Oil Chemical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明の課題は、ホルムアルデヒドを含む合成
樹脂から遊離するホルムアルデヒドを、該合成樹脂の強
度を低下させることなく吸収除去することにある。 【解決手段】多価フェノール単独初期縮合物および/ま
たは多価フェノール−一価フェノール初期共縮合物をホ
ルムアルデヒド吸収剤として使用する。該ホルムアルデ
ヒド吸収剤は遊離ホルムアルデヒドと反応して樹脂化す
るから、添加される合成樹脂の強度を低下させない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は例えば尿素樹脂、メ
ラミン樹脂、フェノール樹脂等のホルムアルデヒドを含
む合成樹脂から遊離するホルムアルデヒドを吸収除去す
るために用いられるホルムアルデヒド吸収剤に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】尿素樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹
脂等のホルムアルデヒドを含む合成樹脂は繊維加工剤、
接着剤、塗料、成形物等に使用されるが、例えば加熱硬
化させる際にホルムアルデヒドが遊離して環境を汚染す
る。したがって該ホルムアルデヒドを除去するために、
該ホルムアルデヒドを含む合成樹脂にホルムアルデヒド
吸収剤が添加される。従来上記ホルムアルデヒド吸収剤
としてはアルキルレゾルシン単量体が使用されている。
該アルキルレゾルシン単量体はホルムアルデヒド捕捉基
であるOH基を二個含んでおり、またアルキル置換基を
有するので、ホルムアルデヒド吸収効率が良い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記アル
キルレゾルシン単量体は過剰に添加すると該アルキルレ
ゾルシン単量体がホルムアルデヒドを含む合成樹脂中に
残存して、該ホルムアルデヒドを含む合成樹脂の強度を
低下させるという問題点があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記従来の課題
を解決するための手段として、多価フェノール単独初期
縮合物および/または多価フェノール−一価フェノール
初期共縮合物からなるホルムアルデヒド吸収剤を提供す
るものである。該初期縮合物または該初期共縮合物はス
ルホメチル化および/またはスルフィメチル化すると、
酸性側で安定に水に溶けるようになる。
【0005】
【発明の実施の形態】以下に本発明を詳細に説明する。
本発明において使用する多価フェノールは、例えばレゾ
ルシン、アルキルレゾルシン、ピロガロール、カテコー
ル、アルキルカテコール、ハイドロキノン、アルキルハ
イドロキノン、フロログルシン、ビスフェノール、ジヒ
ドロキシナフタリン等であり、該多価フェノールは単独
でホルムアルデヒドと縮合して単独初期縮合物とされる
か、あるいは一価フェノールを混合してホルムアルデヒ
ドと共縮合して初期共縮合物とされる。使用する一価フ
ェノールを例示すれば、フェノールやo−クレゾール、
m−クレゾール、p−クレゾール、エチルフェノール、
iso−プロピルフェノール、キシレノール、3,5−
キシレノール、ブチルフェノール、t−ブチルフェノー
ル、ノニルフェノール等のアルキルフェノール、o−フ
ルオロフェノール、m−フルオロフェノール、p−フル
オロフェノール、o−クロロフェノール、m−クロロフ
ェノール、p−クロロフェノール、o−ブロモフェノー
ル、m−ブロモフェノール、p−ブロモフェノール、o
−ヨードフェノール、m−ヨードフェノール、p−ヨー
ドフェノール、o−アミノフェノール、m−アミノフェ
ノール、p−アミノフェノール、o−ニトロフェノー
ル、m−ニトロフェノール、p−ニトロフェノール、
2,4−ジニトロフェノール、2,4,6−トリニトロ
フェノール等の一価フェノール置換体およびナフトール
等のような一価フェノールの単独または二種以上の混合
物である。
【0006】本発明の初期縮合物または該初期共縮合物
は多価フェノール単独および/または多価フェノールと
一価フェノールとの混合物とアルデヒドおよび/または
アルデヒド供与体とを、酸性またはアルカリ性縮合触媒
存在下もしくは縮合触媒を存在させることなく、加熱下
でもしくは常温で縮合反応せしめて得られる。この際の
アルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体の添加量
は、多価フェノールに対しては通常0.1〜0.8モ
ル、一価フェノール1モルに対し通常0.2〜3モルで
程度である。一価フェノールと多価フェノールとを共縮
合する場合、一価フェノール1モルに対し多価フェノー
ルの混合比を通常0.1〜2モル程度共縮合するのが望
ましい。
【0007】本発明において多価フェノール単独および
/または多価フェノールと一価フェノールとの混合物と
アルデヒドおよび/またはアルデヒド供与体とを単独ま
たは共縮合せしめるには加熱下でもしくは常温で縮合反
応せしめて得られる。その際必要ならば酸性またはアル
カリ性の縮合触媒を添加する。その添加量は多価フェノ
ールおよび/または多価フェノールと一価フェノールと
の混合物に対し通常6重量%(以下単に%とする)以下
の量とする。上記酸性触媒としては、例えば塩酸、硫
酸、オルト燐酸、ホウ酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、酪酸、ベ
ンゼンスルホン酸、フェノールスルホン酸、パラトルエ
ンスルホン酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリ
ン−β−スルホン酸等の無機または有機酸、あるいは蓚
酸ジメチルエステル等の有機酸のエステル類、マレイン
酸無水物等の酸無水物、水酸化マンガン、水酸化クロ
ム、水酸化鉄、水酸化鉛、水酸化銅、酢酸亜鉛、ギ酸亜
鉛、安息香酸亜鉛、塩化亜鉛、塩化第2鉄、酢酸マンガ
ン、酢酸カドミウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニ
ウム、硝酸アンモニウム、蓚酸アンモニウム、酢酸アン
モニウム、燐酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウ
ム、イミドスルホン酸アンモニウム等のアンモニウム
塩、モノクロル酢酸およびそのナトリウム塩、α,α’
−ジクロロヒドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタノ
ールアミン塩酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸
塩、サリチル酸尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダク
ト、ヘプタン酸尿素アダクト等の尿素アダクト、N−ト
リメチルタウリン等がある。上記アルカリ性触媒として
は、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化
バリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、酸化バ
リウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化コバルト、
酸化鉛、酸化ニッケル、酸化アルミニウム等の金属の水
酸化物や酸化物、炭酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、
酢酸ナトリウム、燐酸ナトリウム等のアルカリ金属の弱
酸塩類、アンモニア、トリメチルアミン、トリエタノー
ルアミン、ヘキサメチレンテトラミン、ピリジン等のア
ミン類が例示される。上記酸性またはアルカリ性触媒は
二種以上併用してもよい。
【0008】このようにして製造された初期縮合物およ
び/または初期共縮合物をスルホメチル化および/また
はスルフィメチル化すると、水溶液の安定性が増大し、
アルカリ側のみならず中性や酸性側の広いpH領域で良
好な水溶性を示し、他の水溶性樹脂またはエマルジョ
ン、サスペンジョン等との相溶性が増大する。尿素樹
脂、メラミン樹脂等のアミノ系樹脂および一部のフェノ
ール樹脂等のホルムアルデヒドを含む合成樹脂は、酸性
側で硬化させることが多いが、このような場合にも該初
期縮合物および/または該初期共縮合物をスルホメチル
化および/またはスルフィメチル化したものは上記樹脂
との相溶性がよく、安定であり、また遊離アルデヒドと
の反応活性がよいため、有用なホルムアルデヒド吸収剤
となる。
【0009】本発明の初期縮合物および/または初期共
縮合物をスルホメチル化および/またはスルフィメチル
化するには、スルホメチル化は多価フェノールおよび/
または一価フェノール1モルに対し、スルホメチル基を
0.05〜0.5モルの範囲とするのが望ましい。スル
ホメチル基が0.05モル以下であると、ホルムアルデ
ヒドとの反応活性の低下が不十分であり、またスルホメ
チル基が0.5モル以上であるとホルムアルデヒドとの
反応活性が低下しすぎて硬化物の耐水性が悪いという欠
点が生ずる。スルフィメチル化の場合も、スルホメチル
化の場合と同様な理由から、多価フェノールおよび/ま
たは一価フェノール1モルに対し、スルフィメチル基を
0.05〜0.5モルの範囲とするのが望ましい。スル
ホメチル化剤またはスルフィメチル化剤は初期縮合物と
する際に添加するのが望ましいが、あらかじめスルホメ
チル化および/またはスルフィメチル化してから縮合ま
たは共縮合しても差し支えない。
【0010】このようにして得られた本発明のホルムア
ルデヒド吸収剤は、尿素樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグ
アナミン樹脂、フェノール樹脂、レゾルシン樹脂等のホ
ルムアルデヒドを含む合成樹脂に対して通常0.1〜3
0重量%程度添加されるが、添加量は勿論該ホルムアル
デヒドを含む合成樹脂から遊離するホルムアルデヒドの
量を考慮して定められる。また本発明のホルムアルデヒ
ド吸収剤は単独あるいは二種以上混合して使用されても
よい。
【0011】本発明のホルムアルデヒド吸収剤を添加し
たホルムアルデヒドを含む合成樹脂は、例えば繊維編織
物や不織布に含浸せしめて繊維加工剤として使用され、
あるいは繊維や粉体と混合してバインダーとして使用さ
れ、更には木材等の接着剤として使用され、また更に顔
料を添加するかまたは添加することなく塗料として使用
され、あるいは粉末として成形材料に使用される。
【0012】上記ホルムアルデヒドを含む合成樹脂を使
用する過程では、該ホルムアルデヒドを含む合成樹脂の
加熱または常温硬化が行なわれるが、該ホルムアルデヒ
ドを含む合成樹脂の硬化には、塩酸、硫酸、オルト燐
酸、ホウ酸、蓚酸、蟻酸、酢酸、酪酸、ベンゼンスルホ
ン酸、フェノールスルホン酸、パラトルエンスルホン
酸、ナフタリン−α−スルホン酸、ナフタリン−β−ス
ルホン酸等の無機または有機酸、あるいは蓚酸ジメチル
エステル等の有機酸のエステル類、マレイン酸無水物等
の酸無水物、水酸化マンガン、水酸化クロム、水酸化
鉄、水酸化鉛、水酸化銅、酢酸亜鉛、ギ酸亜鉛、安息香
酸亜鉛、塩化亜鉛、塩化第2鉄、酢酸マンガン、酢酸カ
ドミウム、塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、硝酸
アンモニウム、蓚酸アンモニウム、酢酸アンモニウム、
燐酸アンモニウム、チオシアン酸アンモニウム、イミド
スルホン酸アンモニウム等のアンモニウム塩、モノクロ
ル酢酸およびそのナトリウム塩、α,α’−ジクロロヒ
ドリン等の有機ハロゲン化物、トリエタノールアミン塩
酸塩、塩酸アニリン等のアミン類の塩酸塩、サルチル酸
尿素アダクト、ステアリン酸尿素アダクト、ヘプタン酸
尿素アダクト等の尿素アダクト、N−トリメチルタウリ
ン等の酸性触媒、あるいは水酸化ナトリウム、水酸化カ
リウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、酸化カル
シウム、酸化バリウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、
酸化コバルト、酸化鉛、酸化ニッケル、酸化アルミニウ
ム等の金属の水酸化物や酸化物、炭酸ナトリウム、亜硫
酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、燐酸ナトリウム等のア
ルカリ金属の弱酸塩類、アンモニア、トリメチルアミ
ン、トリエタノールアミン、ヘキサメチレンテトラミ
ン、ピリジン等のアルカリ性触媒が使用される。
【0013】上記したように本発明のホルムアルデヒド
吸収剤がスルホメチル化物および/またはスルフィメチ
ル化物である場合には、硬化触媒に酸性触媒を使用して
も水溶性を保ち、安定性良好で、相分離やゲル化または
析出分離は起さない。
【0014】本発明のホルムアルデヒド吸収剤は、遊離
アルデヒドとの反応活性がよく、ホルムアルデヒドを含
む合成樹脂から遊離するホルムアルデヒドを大量急速に
吸収し、該ホルムアルデヒドと反応して樹脂化する。し
たがって本発明のホルムアルデヒド吸収剤は、過剰に添
加してもホルムアルデヒドを含む合成樹脂中に残存せ
ず、ホルムアルデヒド含有合成樹脂硬化物の強度を低下
させることはない。
【0015】
【実施例】
〔実施例1〜4,比較例1〕温度計、冷却管および攪拌
機を備えた反応容器中に、フェノール1モルおよび37
%ホルマリン3モルを加え、苛性ソーダでpH10に調
整した。その後、攪拌しながら常法により80℃で2時
間加熱反応させ、pH9.5に調整して50%のレゾー
ル型フェノール樹脂を得た。上記と同様の反応容器中
に、レゾルシン1モルおよび37%ホルマリン0.6モ
ルを加え、苛性ソーダでpH8に調整した。その後、攪
拌しながら常法により80℃で4時間加熱反応させ、p
H7.4に調整して50%のレゾルシン−ホルムアルデ
ヒド初期縮合物を得た。また、レゾルシンの代わりに5
−メチルレゾルシンを用いる以外、上記レゾルシン−ホ
ルムアルデヒド初期縮合物と同様にしてpH7.3の5
0% 5−メチルレゾルシン−ホルムアルデヒド初期縮
合物を得た。得られた50%レゾール型フェノール樹脂
に、多価フェノール単独初期縮合物である上記50%レ
ゾルシン−ホルムアルデヒド初期縮合物または50%
5−メチルレゾルシン−ホルムアルデヒド初期縮合物を
表1に示す重量比で添加して、接着剤を製造した(実施
例1〜4)。
【0016】上記接着剤を、含水率4%のアカマツから
なるチップに該接着剤が7重量%の塗布量になるように
塗布した後、180℃で8分間熱圧成形(35kgf/
cm2 ×2分+15kgf/cm2 ×2分+5kgf/
cm2 ×4分)し、厚さ15mm、密度0.8g/cm
3 のパーティクルボードを製造した。得られたパーティ
クルボードにおけるホルムアルデヒド放出量を測定し
た。比較として、多価フェノール単独初期縮合物未添加
の50%レゾール型フェノール樹脂を接着剤として使用
し、実施例1〜4と同様にしてパーティクルボードの製
造および評価を行った(比較例1)。結果を表1に示
す。
【0017】
【表1】 *1 JIS A5908のホルムアルデヒド放出量試
験に準じて測定した。単位は、mg/lである。
【0018】〔実施例5〜12,比較例2〕温度計、冷
却管および攪拌機を備えた反応容器中に、尿素1モルお
よび37%ホルマリン2.5モルを加え、苛性ソーダで
pH8に調整した。その後、攪拌しながら常法により9
5〜100℃で4時間加熱反応させ、pH7に調整して
50%の尿素樹脂を得た。上記と同様の反応容器中に、
5−メチルレゾルシン1モル、37%ホルマリン0.6
モルおよびスルホメチル化剤として亜硫酸ナトリウム
0.1モルを加えた。そして、攪拌しながら常法により
70℃で8時間加熱反応させ、pH7.2に調整して5
0%スルホメチル化5−メチルレゾルシン−ホルムアル
デヒド初期縮合物を得た。
【0019】また、5−メチルレゾルシンの代わりに、
シェールオイルの乾留により得られたアルキルレゾルシ
ンを用いる以外、上記スルホメチル化5−メチルレゾル
シン−ホルムアルデヒド初期縮合物と同様にしてpH
7.2の50%スルホメチル化アルキルレゾルシン−ホ
ルムアルデヒド初期縮合物を得た。さらに、上記と同様
の反応容器中に、シェールオイルの乾留により得られた
アルキルレゾルシン1モルおよび37%ホルマリン0.
6モルを加え、苛性ソーダでpH8に調整した。その
後、攪拌しながら常法により80℃で4時間加熱反応さ
せ、pH7.4に調整して50%のアルキルレゾルシン
−ホルムアルデヒド初期縮合物を得た。なお、50%レ
ゾルシン−ホルムアルデヒド初期縮合物は、実施例1と
同様の方法により得た。
【0020】得られた尿素樹脂と、多価フェノール単独
初期縮合物である上記50%レゾルシン−ホルムアルデ
ヒド初期縮合物もしくは50%アルキルレゾルシン−ホ
ルムアルデヒド初期縮合物またはスルホメチル化多価フ
ェノール単独初期縮合物である50%スルホメチル化5
−メチルレゾルシン−ホルムアルデヒド初期縮合物もし
くは50%スルホメチル化アルキルレゾルシン−ホルム
アルデヒド初期縮合物と、硬化剤である20%塩化アン
モンと、40%パラフィンワックスエマルジョンとを表
2に示す重量比で混合し、接着剤を製造した(実施例5
〜12)。
【0021】上記接着剤を、含水率6%のアカマツから
なるチップに該接着剤が10重量%の塗布量になるよう
に塗布した後、150℃で8分間熱圧成形(35kgf
/cm2 ×2分+15kgf/cm2 ×2分+5kgf
/cm2 ×4分)し、厚さ15mm、密度0.7g/c
3 のパーティクルボードを製造した。得られたパーテ
ィクルボードにおけるホルムアルデヒド放出量、曲げ強
さ、および硬化剤添加後の接着剤の安定性を測定した。
比較として、初期縮合物未添加の50%尿素樹脂を使用
し、実施例5〜12と同様にしてパーティクルボードの
製造および評価を行った(比較例2)。結果を表2に示
す。
【0022】
【表2】 *1 JIS A5908のホルムアルデヒド放出量試
験に準じて測定した。単位は、mg/lである。 *2 硬化剤を添加し、室温で1時間放置した後の接着
剤の状態を調べた。 ○…粘度上昇がなく、安定性良好 △…増粘し、塗布作業が困難 ×…増粘が大きく、液が分離し、塗布作業が不可 *3 JIS A5908の曲げ強さの試験方法に準じ
て測定した。単位は、kgf/cm2 である。
【0023】〔実施例13〜14〕温度計、冷却管およ
び攪拌機を備えた反応容器中に、メラミン1モル、尿素
1モルおよび37%ホルマリン3.5モルを加え、炭酸
ソーダでpH8に調整した。その後、攪拌しながら常法
により80〜90℃で2時間加熱反応させ、pH7.1
に調整して50%のメラミン/ユリア共縮合樹脂を得
た。上記と同様の反応容器中に、フェノール1モル、シ
ェールオイルの乾留により得られたアルキルレゾルシン
0.4モルおよび37%ホルマリン2モルを加え、苛性
ソーダでpH8.2に調整した。その後、攪拌しながら
常法により80〜90℃で5時間加熱反応させ、pH
8.2の50%アルキルレゾルシン/フェノール−ホル
ムアルデヒド初期共縮合物を得た。また、スルフィメチ
ル化剤としてロンガリットを0.1モル加えた以外、上
記アルキルレゾルシン/フェノール−ホルムアルデヒド
初期共縮合物と同様にしてpH8.2の50%スルフィ
メチル化アルキルレゾルシン/フェノール−ホルムアル
デヒド初期共縮合物を得た。
【0024】得られた50%メラミン/ユリア共縮合樹
脂と、多価フェノール初期共縮合物である上記50%ア
ルキルレゾルシン/フェノール−ホルムアルデヒド初期
共縮合物またはスルフィメチル化多価フェノール初期共
縮合物である50%スルフィメチル化アルキルレゾルシ
ン/フェノール−ホルムアルデヒド初期共縮合物と、硬
化剤である20%塩化アンモンと、小麦粉とを表3に示
す重量比で混合し、接着剤を製造した(実施例13〜1
4)。
【0025】上記接着剤を使用して、以下の条件で合板
を製造した。 単板材質 :ラワン 単板水分 :10% 単板構成 :1.0−1.5−1.0mm 3プライ 接着剤塗布量:35g/30×30cm2 冷圧 :10kgf/cm2 ,10分 熱圧 :120℃,10kgf/cm2 ,3分
【0026】得られた合板におけるホルムアルデヒド放
出量、硬化剤添加後の接着剤の安定性、および接着力
(常態接着力,煮沸繰り返し後の接着力)を測定した。
比較として、50%アルキルレゾルシンモノマー水溶液
添加の50%メラミン/ユリア共縮合樹脂を使用し、実
施例13〜14と同様にしてパーティクルボードの製造
および評価を行った(比較例3)。結果を表3に示す。
【0027】
【表3】 *1 JIS A5908のホルムアルデヒド放出量試
験に準じて測定した。単位は、mg/lである。 *2 硬化剤を添加し、室温で1時間放置した後の接着
剤の状態を調べた。 ○…粘度上昇がなく、安定性良好 △…増粘し、塗布作業が困難 ×…増粘が大きく、液が分離し、塗布作業が不可 *3 構造用合板についての日本農林規格による試験に
従って測定した。単位は、kgf/cm2 である。
【0028】〔実施例15〕温度計、冷却管および攪拌
機を備えた反応容器中に、5−メチルレゾルシン1モ
ル、37%ホルマリン0.4モルおよびスルフィメチル
化剤としてロンガリット0.2モルを加え、苛性ソーダ
でpH9.5に調整した。その後、攪拌しながら常法に
より80℃で4時間加熱反応させ、塩酸でpH5.0に
調整して50%のスルフィメチル化5−メチルレゾルシ
ン−ホルムアルデヒド初期縮合物を得た。
【0029】実施例1で用いた50%レゾール型フェノ
ール樹脂90部に対して、上記50%スルフィメチル化
5−メチルレゾルシン−ホルムアルデヒド初期縮合物1
0部を加え、攪拌して均一にした。これを、再生フェル
ト80部およびウレタンチップ20部からなる基材に対
して10重量%となるように塗布し、180℃で1分間
熱圧成型したところ、柔軟で剛性のある成型物が得られ
た。得られた成型物におけるホルムアルデヒド放出量を
JIS A5908に準じて測定した結果、0.01m
g/lであった。
【0030】〔実施例16〕温度計、冷却管および攪拌
機を備えた反応容器中に、フェノール1モル、2,5−
ジメチルレゾルシン1.5モル、37%ホルマリン1.
5モルおよびスルホメチル化剤としてヒドロキシメタン
スルホン酸塩0.08モルを加え、苛性ソーダでpH1
0に調整した。その後、攪拌しながら常法により90℃
で4時間加熱反応させ、硝酸でpH7.0に調整して5
0%のスルホメチル化2,5−メチルレゾルシン/フェ
ノール−ホルムアルデヒド初期共縮合物を得た。
【0031】実施例13で用いた50%メラミン/ユリ
ア共縮合樹脂90部に対して、上記50%スルホメチル
化2,5−メチルレゾルシン/フェノール−ホルムアル
デヒド初期共縮合物10部および硬化剤として塩化アン
モン2部を加え、攪拌・混合した。得られた樹脂を、ポ
リエステル100%からなる不織布(目付量:50g/
2 )に対して20重量%となるように塗布し、180
℃で1分間熱圧プレスして成型物を得た。得られた成型
物におけるホルムアルデヒド放出量をJIS A590
8に準じて測定した結果、0.03ppmであった。
【0032】
【発明の効果】本発明のホルムアルデヒド吸収剤によれ
ば、ホルムアルデヒドを含む合成樹脂から遊離するホル
ムアルデヒドを、該合成樹脂の強度を低下させることな
く吸収除去することができる。また、多価フェノール単
独初期縮合物および/または多価フェノール−一価フェ
ノール初期共縮合物をスルホメチル化および/またはス
ルフィメチル化した本発明のホルムアルデヒド吸収剤
は、中性、酸性側における安定性が良好であり、ホルム
アルデヒドを含む合成樹脂を酸性側で硬化させる場合に
は特に有効である。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価フェノール単独初期縮合物および/
    または多価フェノール−一価フェノール初期共縮合物か
    らなることを特徴とするホルムアルデヒド吸収剤
  2. 【請求項2】 該初期縮合物または該初期共縮合物はス
    ルホメチル化および/またはスルフィメチル化されてい
    る請求項1に記載のホルムアルデヒド吸収剤
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6777390B1 (en) 1998-06-17 2004-08-17 Baxter Aktiengesellschaft Stable blood coagulation inhibitor-free factor vii preparation and method for preparing same
JP2017206611A (ja) * 2016-05-18 2017-11-24 Dic株式会社 フェノール樹脂組成物、その製造方法及び繊維強化複合材料

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