JPH10237098A - 糖脂質糖鎖レプリカペプチド - Google Patents

糖脂質糖鎖レプリカペプチド

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JPH10237098A
JPH10237098A JP9042317A JP4231797A JPH10237098A JP H10237098 A JPH10237098 A JP H10237098A JP 9042317 A JP9042317 A JP 9042317A JP 4231797 A JP4231797 A JP 4231797A JP H10237098 A JPH10237098 A JP H10237098A
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JP
Japan
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peptide
seq
glycolipid
sugar chain
amino acid
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JP9042317A
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Takao Taki
孝雄 瀧
Masaru Ishikawa
大 石川
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IMMUNO JAPAN KK
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IMMUNO JAPAN KK
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 糖鎖をもつ糖脂質の一種であり、スフィンゴ
糖脂質に属するラクトテトラオシルセラミド(Lc4Cer)ま
たはラクトネオテトラオシルセラミド(nLc4Cer)に対す
る抗体と特異的に反応するペプチドを提供する。 【解決手段】 糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応
し、グリコシダーゼの活性を調節するペプチドに関す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、糖鎖をもつ糖脂質
の一種であり、スフィンゴ糖脂質に属するラクトテトラ
オシルセラミド(Lc4Cer)またはラクトネオテトラオシル
セラミド(nLc4Cer)に対する抗体と特異的に反応するペ
プチド及びその製造方法に関する。一つの態様におい
て、本発明のペプチドを生物学的活性因子の受容体分子
と結合させることによって、対象となる生物学的活性を
仲介することができるリガンドを同定したり、その特性
を決定することが可能である。また、本発明のペプチド
は、そのリガンドと結合する性質を利用して、医薬品を
特定の部位に選択的に送達するための医薬組成物及びそ
の製造方法、または糖脂質蓄積症の治療のための医薬組
成物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、糖鎖が細胞分化や細胞増殖調節等
において、生物学的に重要な役割を果たすとして注目さ
れている。特に、スフィンゴ糖脂質は糖脂質中に長鎖塩
基であるスフィンゴシン等を含む糖脂質であり、細胞表
面層に存在し、認識機構に関与するものと考えられてい
るが、その機能についてはまだ未知の部分が多い。しか
しながら、糖鎖を化学合成するには特殊な技術および経
験を要する(Hasegawa,A.et al.,1990,J.Carbohyd
r.Chem.,9,181-189;Hasegawa,A.et al.,1992,
J.Carbohydr.Chem.,11,319-331)。よって、糖鎖の
生物学的機能を決定するためには、生理活性物質を単離
精製しなければならず、多量の原料及び煩雑な操作が必
要である。その原料を獲得するために一般的に用いられ
ている方法としては、生体から対象物質を精製する方法
があるが、生体から多量の生理活性物質を調製すること
は困難である。一方、通常の蛋白質の場合、発現系ベク
ターにcDNAを組込み、発現させる方法が用いられる
が、糖鎖を含む物質の場合には糖鎖を天然の生理活性物
質と同じ構造に発現させることは難しい。
【0003】例えば、大腸菌(E.coli)の外膜蛋白質
LamBに遺伝子挿入することにより約60個までのアミノ酸
残基を有するハイブリッド蛋白質を提供することができ
(Charbit A., Molla A., Saurin W., and Hofnung,
M.1988, Gene, 70:181)、このような構造体は生ワク
チンとして利用されている。しかしながら、大腸菌を宿
主として用いるこの方法では、糖鎖構造を発現させるこ
とは不可能である。
【0004】蛋白質生物活性分子、及び低分子量分子の
同定、及び機能を明らかにするために現在用いられてい
る手法は、その対象物質に関する多大な知識を必要とす
る。従って、生物活性分子の同定を促進し、実用的な薬
剤を提供するために広い用途を有するその他の方法が熱
望されている。
【0005】このような状況下において、「エピトープ
ライブラリー」がランダムなペプチドをコードする合成
DNAを繊維状ファージベクターの中にクローン化する
ことにより、所望のペプチドを生成する方法が提案され
た(Parmley,S.F.and Smith,G.P. 1988, Gene, 7
3:305-318)。該方法によれば、合成DNAをコート蛋
白質であるpIIIの遺伝子の中にクローン化すると、コ
ードされたペプチドはpIIIの機能に有意に干渉するこ
となく、pIIIの一部となる可能性がある。また、組換
えバクテリオファージを使用した「ファージ法」(Scot
t,J.K.and Smith,G.P.1990,Science 249,386-3
90, Cwirla,S.E.et al.,1990,Proc.Natl.Acad.
Sci.USA,87,6378-6382, Devlin,J.J.et al.,199
0,Science,249,404-406)を使用して、非常に大きな
ペプチドライブラリーを構築できることが報告されてい
る。該方法においては種々のベクターが用いられうる。
合成DNAは好ましくはウイルスベクターに、より好ま
しくはバクテリオファージベクターにクローニングす
る。コードされたペプチドを発現するために好ましいベ
クターは例えばλgtシリーズ及び繊維状バクテリオフ
ァージベクター、特に好ましくはM13もしくはfdで
ある。このようなランダムペプチドを発現するファージ
は、抗体により認識されるエピトープを同定する手法お
よびライブラリーから抗体を用いてファージの精製を行
う手法を提供しうる(Parmley,S.F.andSmith,G.
P.1988, Gene, 73:305-318)。しかしながら、現在ま
でに、この手法を用いることにより有用な生物学的活性
分子を提供したという報告はない。
【0006】また、生物学的活性分子を同定するための
組成物及びその製造法として、ランダムペプチドのライ
ブラリーの使用が開示されている(特表平5−507700
号)。該文献には、繊維状ファージの表層上でペプチド
を発現させ、1014種以上のランダムペプチドライブラリ
ーを作製する方法及び発現させた該ランダムペプチド配
列を含む蛋白質が記載されている。しかしながら、糖脂
質糖鎖の機能解明に役立つ物質に関しては、何ら記載さ
れていない。
【0007】糖鎖の生理学的機能を研究するために、そ
の構造に類似したペプチド(レプリカペプチド)を構築
し、糖鎖の代用として研究に用いることが有用な方法の
1つに挙げられる。このようなレプリカペプチドの配列
は、繊維状ファージディスプレイライブラリーからバイ
オパンニングにより(Parmley,S.F.and Smith,G.
P.1988, Gene, 73:305-318)抗体と反応したクローン
のDNAを抽出し、ヌクレオチド配列決定並びにアミノ
酸配列の推定により得ることができる。また、このよう
にして得られた配列の一部を変更して、抗体と親和性の
高いペプチドを見いだすことも可能である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】糖鎖を含む糖脂質に属
するLc4Cer及びnLc4Cerは生体内でガラクトシダーゼ活
性を調節することが知られている。しかし、その他の機
能については未知の部分が多く、これらの機能の解明が
待ち望まれている。
【0009】
【課題を解決する手段】本発明は、糖脂質糖鎖に対する
抗体と特異的に反応し、グリコシダーゼの活性を調節す
るペプチドに関する。より特定すれば、本発明は、スフ
ィンゴ糖脂質に属するラクトテトラオシルセラミド(Lc4
Cer)またはラクトネオテトラオシルセラミド(nLc4Cer)
に対する抗体と特異的に反応し、グリコシダーゼの活性
を調節するペプチドに関する。
【0010】本発明者らは、大腸菌の繊維状ファージの
pIIIにアミノ酸をランダムに発現させたファージディ
スプレイペプチドライブラリー(Scott,J.K.,and Sm
ith,G.P.,1990,Science,249,386-390)から、糖
脂質に対する抗体と反応するペプチドを有するファージ
を選別し、得られたファージの特定の部位のペプチドの
アミノ酸配列を決定することにより、本発明を完成し
た。
【0011】本発明によれば、以下のアミノ酸配列: Val Pro Pro Tyr Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号
1); Val Pro Pro Cys Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号
2); Val Pro Pro Thr Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号
3); Val Pro Pro Ala Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号
4); Val Pro Pro Ser Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号
5); Val Pro Pro Xaa Phe Thr Leu Met Tyr(Xaaは任意のア
ミノ酸を示す)(配列番号6); Val Pro Pro Thr Phe Asn Asp Val Tyr(配列番号
7); Arg Asn Val Pro Pro Thr Phe Asn Asp Val Tyr Trp Il
e Ala Phe(配列番号8); Val Pro Pro Xaa Phe Asn Asp Val Tyr(Xaaは任意のア
ミノ酸を示す)(配列番号9); Val Pro Pro Ile Phe Asn Asp Val Tyr(配列番号1
0); Arg Asn Val Pro Pro Ile Phe Asn Asp Val Tyr Trp Il
e Ala Phe(配列番号11); Phe Arg Ser Phe His Tyr His Thr Gly Arg Trp His Tr
p Leu Arg(配列番号12);および Ala Arg Phe Pro Lys Glu Leu Arg Gly Ser Val Arg Se
r Ala His(配列番号13) を有するペプチドが提供される。
【0012】一つの態様において、本発明のペプチドが
模倣した糖脂質は、その糖鎖末端がβガラクトースであ
り、肝臓表面にはガラクトース結合蛋白質が多く存在す
ることから、本発明のペプチドを含有する医薬組成物は
肝臓に選択的に送達され、肝臓疾患の治療効果を高める
ことが期待される。一方、グリコシダーゼ活性化因子が
欠損することにより引き起こされる糖脂質蓄積症は、本
発明のペプチドのうち、グリコシダーゼを活性化するペ
プチドを含有する医薬組成物を投与することにより、治
療効果を高めることが期待される。
【0013】さらなる態様として、本発明のペプチドは
9〜15のアミノ酸からなるが、本発明のペプチドに加え
て、薬効成分を有する別のペプチドまたは蛋白質を共有
結合させた、一本のポリペプチド鎖からなる医薬組成物
を提供する。そのような薬効成分蛋白質の例としては、
上記のように肝臓疾患に対する薬効成分蛋白質が最も期
待されるが、これらに限定されない。また、本発明のペ
プチドのN末端および/またはC末端に、ペプチドの生
物学的活性を阻害せず且つ毒性を示さないような不活性
な配列を連結して、ポリペプチドまたは蛋白質として用
いることができる。当業者には理解されるとおり、その
ような不活性配列の付加はペプチドに安定性をもたらし
うる。
【0014】別の態様において、本発明のペプチドを生
物学的活性因子の受容体分子と結合させることにより、
対象となる生物学的活性を仲介することができるリガン
ドを同定したり、その特性を決定することが可能であ
る。また、本発明のペプチドは、そのリガンドと結合す
る性質を利用して、医薬品を特定の部位に選択的に送達
するための医薬組成物及びその製造方法、または糖脂質
蓄積症の治療のための医薬組成物及びその製造方法に関
する。そのような特定の部位の例としては、上記のとお
り肝臓が挙げられるがこれに限定されない。
【0015】もう一つの態様として、細胞表面に発現す
る糖脂質糖鎖は細胞分化および癌化に伴い変化すること
から、本発明のペプチドを含有する医薬組成物は、癌の
転移を抑制することも期待される。
【0016】医薬組成物は、あらゆる投与法、例えば、
経口投与および注射等の投与経路により用いることがで
き、その剤型としては錠剤、カプセル剤、顆粒剤、シロ
ップ、注射剤等が挙げられるがこれらに限定されない。
【0017】本発明のペプチドは、化学合成、または遺
伝子工学的手法を用いた微生物及び細胞等における発現
などにより製造することができる。化学合成は、例えば
固相合成法のような一般に用いられているペプチド合成
方法で行うことができ、そして、遺伝子工学的手法とし
ては、メッセンジャーRNAから逆転写酵素を用いて目的
のアミノ酸配列をコードするcDNAを合成して発現ベクタ
ーに組み込み、適当な宿主細胞、例えば大腸菌等に遺伝
子を挿入して発現させる方法がある。また、本発明のペ
プチドのアミノ酸配列において、1またはそれ以上のア
ミノ酸を付加、欠失または置換することにより、医薬の
用途においてより適したペプチドをもたらしうる。その
ような例としては、ペプチドの安定化、副作用の軽減等
が挙げられる。そのような目的には、オリゴヌクレオチ
ドを用いた部位特異的変異導入(Zoller,M.et al.,1
982,Nucl.Acids Res.,10,6487-6500)およびカセッ
ト変異誘発(Wells,J.et al.,1985,Gene,34,315-
323)等を使用することができるが、これらに限定され
ない。
【0018】本明細書において用いられるポリペプチド
なる用語は、アミノ酸数約10〜約100のペプチドを意味
する。また蛋白質なる用語は、アミノ酸数約100以上の
ペプチドを意味し、糖鎖その他を有する場合も包含す
る。
【0019】
【実施例】本発明は以下の実施例により詳細に説明され
る。これらの実施例は、本発明を例示するためのもので
あり、記載された特定の態様のみに本発明を限定するた
めのものではない。
【0020】
【実施例1】Lc4Cerのレプリカペプチドを含有するファージの選別 Lc4Cerを認識するモノクローナル抗体は、Tsuchida,
K,et al.,1993,ActaHistochem.Cytochem.,26,515
-530;Kohler,G. and Milstein,C.,1975,Nature 25
6,495-497の記載に従い製造し(マウスIgM型:AD1
17mと命名)、アビジン化した。ストレプトアビジン
を固相化したプラスチックプレートに、アビジン化した
モノクローナル抗体を結合させて、Lc4Cerのモノクロー
ナル抗体の固相化プレートを作製した。このプレートに
ファージディスプレイペプチドライブラリー(Scott,
J.K.,and Smith,G.P.,1990,Science,249,386-3
90)を100μl入れ、4℃で一晩反応させた。ファージ
は、大腸菌繊維状ファージM13を用いた。プレートを
0.5Mトリス緩衝液(pH7.5)(TBS)で洗浄した後、0.1Mグリ
シン緩衝液(pH3)を入れて室温で10分間静置して、抗体
と結合したファージを回収し、1Mトリス緩衝液(pH9.
1)を添加し、ファージ液を中性に戻した。セントリコ
ン TM30(アミコン製)でファージ液を濃縮して、液量
を50〜100μlとした。尚、抗体のアビジン化およびアビ
ジン化抗体の固相への結合は、Oldenburg,K.R.,et a
l.,1992,Proc.Natl.Acad.Sci.USA,189,5393-53
97に記載されるとおりに行った(以下の実施例も同
様)。
【0021】
【実施例2】nLc4Cerのレプリカペプチドを含有するファージの選別 nLc4Cerを認識するモノクローナル抗体(マウスIgM型)
(Myoga,A.et al.,1988,Cancer Res.,48,1512-15
16;Kohler,G.and Milstein,G.,1975,Nature 25
6,495-497)をアビジン化した。ストレプトアビジンを
固相化したプラスチックプレートにアビジン化したモノ
クローナル抗体を結合させて、nLc4Cerのモノクローナ
ル抗体の固相化プレートを作製した。このプレートにフ
ァージディスプレイペプチドライブラリーを100μl入
れ、4℃で一晩反応させた。ファージは、M13を用い
た。プレートをTBSで洗浄した後、0.1Mグリシン緩衝液
(pH2.2)を入れて室温で10分間静置して、抗体と結合し
たファージを回収し、1Mトリス緩衝液(pH9.1)を添加
し、ファージ液を中性に戻した。セントリコン TM30で
ファージ液を濃縮して、液量を50〜100μlとした。
【0022】
【実施例3】Lc4Cerレプリカペプチドを有するファージライブラリー
の調製 実施例1で得られたファージ液をTB培地(1.2% バク
ト−トリプトン(Bacto-tryptone)、2.4% 酵母抽出物
(Yeast Extract)、0.4% グリセロール、0.17M リン
酸二水素カリウム、0.72M リン酸一水素カリウム)中で
37℃において3時間培養した後、室温に30分静置した大
腸菌(K91-Kan(Parmley,S.F.and Smith,G.P.198
8, Gene, 73:305-318))を滴下し、15分間感染させ
た。その後、予め37℃に温めたNZY培地(1% NZ
アミンA、0.5% 酵母抽出物)20mlに感染させた大腸菌
液を加え、37℃で30分間振とう培養した後、テトラサイ
クリン20μlを添加して、一晩振とう培養した。その
後、増殖したファージをPEG沈殿法により回収した。再
び、上記モノクローナル抗体プレートと反応させた。バ
イオパンニングを3回繰り返して、Lc4Cerのモノクロー
ナル抗体と反応するファージライブラリーを得た。
【0023】
【実施例4】nLc4Cerレプリカペプチドを有するファージライブラリ
ーの調製 実施例2で得られたファージ液をTB培地中で37℃にお
いて3時間培養した後、室温に30分静置した大腸菌(K9
1-Kan)を滴下し、15分間感染させた。その後、予め37
℃に温めたNZY培地20mlに感染させた大腸菌液を加
え、37℃で30分間振とう培養した後、テトラサイクリン
20μlを添加して、一晩振とう培養した。その後、増殖
したファージをPEG沈殿法により回収した。再び上記モ
ノクローナル抗体プレートと反応させた。バイオパンニ
ングを3回繰り返して、nLc4Cerのモノクローナル抗体
と反応するファージライブラリーを得た。
【0024】
【実施例5】Lc4Cerレプリカペプチドを含有するファージクローン液
の調製 実施例3で得られたファージを、大腸菌(K91-Kan)に
感染増殖させ、PEG沈殿法を用いてファージを回収し
た。ファージの希釈液をNZY寒天培地に塗布して培養
し、生育したうちの1コロニーを新たなNZY培地に植
菌して増殖させて、ファージクローン液を得た。
【0025】
【実施例6】nLc4Cerレプリカペプチドを含有するファージクローン
液の調製 実施例4で得られたファージを、大腸菌(K91-Kan)に
感染増殖させ、PEG沈殿法を用いてファージを回収し
た。ファージの希釈液をNZY寒天培地に塗布して培養
し、生育したうちの1コロニーを新たなNZY培地に植
菌して増殖させて、ファージクローン液を得た。
【0026】
【実施例7】Lc4Cerレプリカペプチドの配列の決定 実施例5で得られたファージクローン液から実施例3と
同様にファージを回収し、0.15M 塩化ナトリウム水溶液
630mlに溶解した。公知の方法であるフェノール抽出法
に従い、10μgのDNAを抽出した。DNAシークエンサー(A
pplied Biosystems 373A)を用いて、得られた任意の5
クローンのDNAの塩基配列を決定してアミノ酸配列を推
定したところ、以下のアミノ酸配列であった。
【0027】クローン名 アミノ酸配列 ペプチド名 AD-2-9a Val Pro Pro Tyr Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号1) #LC01 AD-2-9b Val Pro Pro Cys Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号2) #LC02 AD-2-9c Val Pro Pro Thr Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号3) #LC03 AD-2-9d Val Pro Pro Ala Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号4) #LC04 AD-2-9e Val Pro Pro Ser Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号5) #LC05 即ち、これら5つのクローンはすべて以下の共通配列: Val Pro Pro Xaa Phe Thr Leu Met Tyr(配列番号6) を有していた。
【0028】さらに、別の2クローンのDNAの塩基配列
を決定してアミノ酸配列を推定したところ、以下のアミ
ノ酸配列であった。
【0029】クローン名 アミノ酸配列 ペプチド名 AD-1-9 Val Pro Pro Thr Phe Asn Asp Val Tyr(配列番号7) #LC07 AD-1-15 Arg Asn Val Pro Pro Thr Phe Asn Asp Val Tyr Trp Ile Ala Phe (配列番号8) #LC08 即ち、これら2つのクローンは以下の共通配列: Val Pro Pro Xaa Phe Asn Asp Val Tyr(配列番号9) を含んでいた。
【0030】
【実施例8】nLc4Cerレプリカペプチドの配列の決定 実施例6で得られたファージクローン液から実施例4と
同様にファージを回収し、0.15M 塩化ナトリウム水溶液
630mlに溶解した。公知の方法であるフェノール抽出法
に従い、10μgのDNAを抽出した。DNAシークエンサーを
用いて、得られた任意の2つのクローンDNAの塩基配列
を決定してアミノ酸配列を推定したところ、クローン名 アミノ酸配列 ペプチド名 H-11-2-9 Val Pro Pro Ile Phe Asn Asp Val Tyr(配列番号10) #LC10 H-11-2-15 Arg Asn Val Pro Pro Ile Phe Asn Asp Val Tyr Trp Ile Ala Phe (配列番号11) #LC11 即ち、これら2つのクローンは上記のLc4Cerレプリカペプチドの共通配列: Val Pro Pro Xaa Phe Asn Asp Val Tyr(配列番号9) を含んでいた。
【0031】さらに、別の任意の2クローンのDNAの塩
基配列を決定してアミノ酸配列を推定したところ、以下
のアミノ酸配列であった。
【0032】クローン名 アミノ酸配列 ペプチド名 H-11-1-15 Phe Arg Ser Phe His Tyr His Thr Gly #LC12 Arg Trp His Trp Leu Arg(配列番号12) H-11-4-15 Ala Arg Phe Pro Lys Glu Leu Arg Gly #LC13 Ser Val Arg Ser Ala His(配列番号13) であった。
【0033】
【実施例9】Lc4Cerレプリカペプチドとして#LC01
および#LC08を、そしてnLc4Cerレプリカペプチド
として#LC12および#LC13を公知の固相合成法
で化学合成し(泉屋信夫ら、合成ペプチドの基礎と実
験、1985年(丸善)を参照されたい)、それぞれ25mgず
つのペプチドを得た。
【0034】
【実施例10】Lc4Cerレプリカペプチド#LC01を発
現したファージクローン液100μlを、実施例1で用いた
Lc4Cerのモノクローナル抗体の固相化プレートに入れて
4℃で一晩反応させた。ファージ液を除去後、結合した
ファージの量を一次抗体として抗ファージ抗体、二次抗
体としてペルオキシダーゼ標識抗体を用いたELISA法で
測定した。その結果、上記ファージクローンは、固相化
したLc4Cerのモノクローナル抗体と強い結合性を示し
た。
【0035】
【実施例11】nLc4Cerレプリカペプチド#LC12を
発現したファージクローン液100μlを、実施例2で用い
たnLc4Cerのモノクローナル抗体の固相化プレートに入
れて4℃で一晩反応させた。ファージ液を除去後、結合
したファージの量を一次抗体として抗ファージ抗体、二
次抗体としてペルオキシダーゼ標識抗体を用いたELISA
法で測定した。その結果、上記ファージクローンは、固
相化したnLc4Cerのモノクローナル抗体と強い結合性を
示した。
【0036】
【実施例12】Lc4Cerレプリカペプチド#LC01を発
現したファージクローン液を、実施例1で用いたLc4Cer
のモノクローナル抗体と4℃で一晩反応させた。対照と
して、Lc4Cerのモノクローナル抗体のみを4℃に一晩お
いた。Lc4Cer0.1μgを固相化したプレートにそれぞれの
反応液100μlを入れ、室温にて90分間反応させた。PBS
でプレートを洗浄した後、ペルオキシダーゼ標識2次抗
体100μlを加えて室温で90分間反応させた。PBSで洗浄
し、コニカイムノステイン(コニカ製)で発色させたと
ころ、前もってファージと反応させたモノクローナル抗
体を入れた場合には発色せず、抗原であるLc4Cerに対す
る抗体の結合がファージの添加により阻害されたことが
確認された。
【0037】
【実施例13】nLc4Cerレプリカペプチド#LC12を
発現したファージクローン液を、実施例2で用いたnLc4
Cerのモノクローナル抗体と4℃で一晩反応させた。対照
として、nLc4Cerのモノクローナル抗体のみを4℃に一晩
おいた。nLc4Cer0.1μgを固相化したプレートにそれぞ
れの反応液100μlを入れ、室温にて90分間反応させた。
PBSでプレートを洗浄した後、ペルオキシダーゼ標識2
次抗体100μlを加えて室温で90分間反応させた。PBSで
洗浄し、コニカイムノステインで発色させたところ、前
もってファージと反応させたモノクローナル抗体を入れ
た場合には発色せず、抗原であるnLc4Cerに対する抗体
の結合がファージの添加により阻害されたことが確認さ
れた。
【0038】
【実施例14】#LC01および#LC08ペプチドを
それぞれ8μg/mlの濃度になるようにメタノールに溶解
し、段階希釈した溶液をシリカゲル薄層クロマトプレー
トにプロットした。0.08%ポリイソブチルメタクリレー
トのヘキサン溶液にプレートを30秒間浸し、ドライヤー
で乾燥させた後、1μg/mlのLc4Cerのモノクローナル抗
体溶液(1%BSAを含むPBS)を反応させ、室温に60分間静
置した。プレートをPBSで洗浄後、2次抗体(ペルオキ
シダーゼ標識抗マウスIgM抗体)を反応させた。再度、P
BSで洗浄し、コニカイムノステインで染色したところ、
図1のようにペプチド濃度依存的に反応し、合成ペプチ
ドがLc4Cerのモノクローナル抗体と反応することが確認
された(図1中のAD-2-9aおよびAD-1-15が、それぞれ#
LC01および#LC08に相当する)。
【0039】
【実施例15】#LC12ペプチドを8μg/mlの濃度に
なるようにメタノールに溶解し、段階希釈した溶液をシ
リカゲル薄層クロマトプレートにプロットした。0.08%
ポリイソブチルメタクリレートのヘキサン溶液にプレー
トを30秒間浸し、ドライヤーで乾燥させた後、1μg/ml
のnLc4Cerのモノクローナル抗体溶液(1%BSAを含むPB
S)を反応させ、室温に60分間静置した。プレートをPBS
で洗浄後、2次抗体(ペルオキシダーゼ標識抗マウスIg
M抗体を反応させた。再度、PBSで洗浄し、コニカイムノ
ステインで染色したところ、ペプチド濃度依存的に反応
し、合成ペプチドがnLc4Cerのモノクローナル抗体と反
応することが確認された。
【0040】
【実施例16】#LC01ペプチドを実施例1で用いた
Lc4Cerのモノクローナル抗体と4℃で一晩反応させた。
対照として、Lc4Cerのモノクローナル抗体のみを4℃に
一晩おいた。Lc4Cer 0.1μgを固相化したプレートにそ
れぞれの反応液100μlを入れ、室温にて90分間反応させ
た。PBSでプレートを洗浄した後、ペルオキシダーゼ標
識2次抗体100μlを加え、室温で90分間反応させた。PB
Sで洗浄し、コニカイムノステイン(コニカ製)で発色
させたところ、前もってファージと反応させたモノクロ
ーナル抗体を入れた場合には発色せず、対照は発色した
ことから、抗原であるLc4Cerに対する抗体の結合が該ペ
プチドの添加により阻害されたことが確認された。
【0041】
【実施例17】#LC12ペプチドを実施例1で用いた
nLc4Cerのモノクローナル抗体と4℃で一晩反応させ
た。対照として、nLc4Cerのモノクローナル抗体のみを4
℃に一晩おいた。nLc4Cer 0.1μgを固相化したプレート
にそれぞれの反応液100μlを入れ、室温にて90分間反応
させた。PBSでプレートを洗浄した後、ペルオキシダー
ゼ標識2次抗体100μlを加え、室温で90分間反応させ
た。PBSで洗浄し、コニカイムノステインで発色させた
ところ、前もってファージと反応させたモノクローナル
抗体を入れた場合には発色せず、対照は発色したことか
ら、抗原であるnLc4Cerに対する抗体の結合が該ペプチ
ドの添加により阻害されたことが確認された。
【0042】
【実施例18】タチナタマメのβガラクトシダーゼ50mu
nitとnLc4Cer10μgを、5mM酢酸緩衝液(pH4)20μl中
で37℃で30分間反応させた。反応後の生成物を薄層クロ
マトグラフィー(メルク社製)にて分離し、分解されな
かったnLc4Cerと分解生成物であるアミノCTH(アミノセ
ラミドトリヘキソシド)の割合をデンシトグラフで解析
した。この反応の際に、#LC01,#LC08および
#LC12ペプチド50μgを添加したところ、図2に示
したように、いずれの場合もβガラクトシダーゼの活性
は阻害された(図2中のAD-2-9a,AD-1-15およびH-11-1
-15が、それぞれ#LC01,#LC08および#LC
12に相当する)。
【0043】
【実施例19】タチナタマメのβガラクトシダーゼを0.
1から100munitまで変化させて、実施例18と同じ条件
下でnLc4Cer10μgと反応させた。反応後の生成物を薄層
クロマトグラフィーにて分離し、分解されなかったnLc4
Cerと分解生成物であるアミノCTHの割合をデンシトグラ
フで解析した。この反応の際に、#LC12および#L
C13ペプチド50μgを添加したところ、図3に示した
ように、ペプチドを添加した場合はいずれもペプチドを
添加しない場合よりもβガラクトシダーゼ低濃度でnLc4
Cerの分解生成物であるアミノCTHが検出され、βガラク
トシダーゼ活性が活性化された(図3中のH-11-1-15お
よびH-11-4-15が、それぞれ#LC12および#LC1
3に相当する)。
【0044】したがって、本発明のペプチドは、糖脂質
糖鎖に対する抗体と特異的に反応し、グリコシダーゼの
活性を調節する。
【0045】
【実施例20】#LC01および#LC08ペプチドを
それぞれ8μg/mlの濃度になるようにメタノールに溶解
し、段階希釈した溶液をシリカゲル薄層クロマトプレー
トにプロットした。0.08%ポリイソブチルメタクリレー
トのヘキサン溶液にプレートを30秒間浸し、ドライヤー
で乾燥させた後、1unitのペルオキシダーゼ標識ヒマ種
レクチン(シグマ製)と反応させ、室温に90分間静置し
た。プレートをPBSで洗浄後、コニカイムノステインで
染色したところ、ペプチド濃度依存的に反応し、合成ペ
プチドはヒマ種レクチンと反応した。レクチンは糖鎖と
反応性が高いことより、該ペプチドが糖鎖構造に類似し
ていることが確認された。
【0046】
【発明の実施の形態】本発明のペプチドの用途として
は、糖鎖の生理学的機能を研究するために、その構造に
類似したレプリカペプチドを構築し、糖鎖の代用として
研究に用いることが挙げられる。このようなレプリカペ
プチドの配列は、繊維状ファージディスプレイライブラ
リーから抗体と反応したクローンのDNAを抽出し、配
列決定することにより得ることができる。また、このよ
うにして得られた配列の一部を変更して、抗体と親和性
の高いペプチドを見いだすことも可能である。
【0047】また、本発明のペプチドが模倣した糖脂質
の糖鎖末端がβガラクトースであり、肝臓表面にはガラ
クトース結合蛋白質が多く存在することから、本発明の
ペプチドを含有する医薬組成物は肝臓に選択的に送達さ
れ、肝臓疾患の治療効果を高めることが期待される。一
方、グリコシダーゼ活性化因子が欠損することにより引
き起こされる糖脂質蓄積症は、本発明のペプチドの内、
グリコシダーゼを活性化するペプチドを含有する医薬組
成物を投与することにより、治療効果を高めることが期
待される。
【0048】
【配列表】
【0049】配列番号:1 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC01) Val Pro Pro Tyr Phe Thr Leu Met Tyr 1 5
【0050】配列番号:2 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC02) Val Pro Pro Cys Phe Thr Leu Met Tyr 1 5
【0051】配列番号:3 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC03) Val Pro Pro Thr Phe Thr Leu Met Tyr 1 5
【0052】配列番号:4 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC04) Val Pro Pro Ala Phe Thr Leu Met Tyr 1 5
【0053】配列番号:5 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC05) Val Pro Pro Ser Phe Thr Leu Met Tyr 1 5
【0054】配列番号:6 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Pro Pro Xaa Phe Thr Leu Met Tyr 1 5
【0055】配列番号:7 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC07) Val Pro Pro Thr Phe Asn Asp Val Tyr 1 5
【0056】配列番号:8 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC08) Arg Asn Val Pro Pro Thr Phe Asn Asp Val Tyr Trp Ile Ala Phe 1 5 10 15
【0057】配列番号:9 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列 Val Pro Pro Xaa Phe Asn Asp Val Tyr 1 5
【0058】配列番号:10 配列の長さ:9 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC10) Val Pro Pro Ile Phe Asn Asp Val Tyr 1 5
【0059】配列番号:11 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC11) Arg Asn Val Pro Pro Ile Phe Asn Asp Val Tyr Trp Ile Ala Phe 1 5 10 15
【0060】配列番号:12 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC12) Phe Arg Ser Phe His Tyr His Thr Gly Arg Trp His Trp Leu Arg 1 5 10 15
【0061】配列番号:13 配列の長さ:15 配列の型:アミノ酸 トポロジー:直鎖状 配列の種類:ペプチド 配列(#LC13) Ala Arg Phe Pro Lys Glu Leu Arg Gly Ser Val Arg Ser Ala His 1 5 10 15
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のペプチドとLc4Cerのモノクロ
ーナル抗体の濃度依存的な反応(TLC)を示す。Lc4Cer
は、Tsuchida,K,et al.,1993,Acta Histochem.Cyt
ochem.,26,515-530(前記)に記載の方法により得た
ヒト胎便単離物を示す。PGは、nLc4Cerを示し、Myoga,
A.et al.,1988,Cancer Res.,48,1512-1516(前
記)に記載の方法により得たウシ赤血球単離物を示す。
クローン名、配列番号およびペプチド名の関係は以下の
とおりである。 AD-2-9a(配列番号1:#LC01) AD-2-9b(配列番号2:#LC02) AD-2-9c(配列番号3:#LC03) AD-2-9d(配列番号4:#LC04) AD-2-9e(配列番号5:#LC05) AD-1-9 (配列番号7:#LC07) AD-1-15(配列番号8:#LC08) H-11-2-9(配列番号10:#LC10) H-11-2-15(配列番号11:#LC11) H-11-1-15(配列番号12:#LC12) H-11-4-15(配列番号13:#LC13)
【図2】図2は、本発明のペプチドのβガラクトシダー
ゼ活性阻害作用を示す。
【図3】図3は、本発明のペプチドのβガラクトシダー
ゼ活性調節作用を示す。対照は、ペプチドを添加しない
場合を示す。amino-CTHおよびPGは、それぞれnLc4Cerの
分解生成物および分解されなかったnLc4Cerを示す。Bla
nkは、nLc4Cerとamino-CTHの混合物またはnLc4Cerのみ
でβガラクトシダーゼを添加しなかった場合を示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C12N 15/09 C12N 15/00 A

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応
    し、グリコシダーゼの活性を調節するペプチド。
  2. 【請求項2】 グリコシダーゼがβガラクトシダーゼで
    ある請求項1記載のペプチド。
  3. 【請求項3】 グリコシダーゼがヒト由来である請求項
    1記載のペプチド。
  4. 【請求項4】 糖脂質がスフィンゴ糖脂質である請求項
    1記載のペプチド。
  5. 【請求項5】 糖脂質がラクトテトラオシルセラミドま
    たはラクトネオテトラオシルセラミドである請求項1記
    載のペプチド。
  6. 【請求項6】 配列番号1のアミノ酸配列を有する、糖
    脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド#L
    C01。
  7. 【請求項7】 配列番号2のアミノ酸配列を有する、糖
    脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド#L
    C02。
  8. 【請求項8】 配列番号3のアミノ酸配列を有する、糖
    脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド#L
    C03。
  9. 【請求項9】 配列番号4のアミノ酸配列を有する、糖
    脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド#L
    C04。
  10. 【請求項10】 配列番号5のアミノ酸配列を有する、
    糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド#
    LC05。
  11. 【請求項11】 配列番号6のアミノ酸配列を有する、
    糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド。
  12. 【請求項12】 配列番号7のアミノ酸配列を有する、
    糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド#
    LC07。
  13. 【請求項13】 配列番号8のアミノ酸配列を有する、
    糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド#
    LC08。
  14. 【請求項14】 配列番号9のアミノ酸配列を有する、
    糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチド。
  15. 【請求項15】 配列番号10のアミノ酸配列を有す
    る、糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチ
    ド#LC10。
  16. 【請求項16】 配列番号11のアミノ酸配列を有す
    る、糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチ
    ド#LC11。
  17. 【請求項17】 配列番号12のアミノ酸配列を有す
    る、糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチ
    ド#LC12。
  18. 【請求項18】 配列番号13のアミノ酸配列を有す
    る、糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反応するペプチ
    ド#LC13。
  19. 【請求項19】 糖脂質糖鎖に対する抗体と特異的に反
    応する活性が保たれる範囲で、1またはそれ以上のアミ
    ノ酸が付加、欠失または置換されている、請求項6ない
    し18のいずれか1項記載のペプチド。
  20. 【請求項20】 請求項1ないし請求項19のいずれか
    1項記載のペプチドを化学合成法により製造する、ペプ
    チドの製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項1ないし請求項19のいずれか
    1項記載のペプチドをコードするDNAを遺伝子工学的手
    法により宿主生物に組込むことにより該ペプチドを宿主
    内で発現させることを特徴とする、ペプチドの製造方
    法。
  22. 【請求項22】 請求項1ないし請求項19のいずれか
    1項記載のペプチドを含むポリペプチド及び蛋白質。
  23. 【請求項23】 請求項1ないし請求項19のいずれか
    1項記載のペプチドを固相化することを特徴とする、グ
    ルコシダーゼの精製方法。
  24. 【請求項24】 請求項1ないし請求項19のいずれか
    1項記載のペプチドに薬効成分蛋白質を結合させた、肝
    臓疾患を治療するための医薬組成物。
  25. 【請求項25】 請求項24記載の医薬組成物の製造方
    法。
  26. 【請求項26】 請求項1ないし請求項19のいずれか
    1項記載のペプチドを含有する、糖脂質蓄積症の治療の
    ための医薬組成物。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の医薬組成物の製造方
    法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7341994B2 (en) 2000-04-25 2008-03-11 Otsuka Pharmaceutical Co., Ltd. GD3-mimetic peptides
WO2008116956A3 (es) * 2007-03-27 2008-12-18 Proyecto Biomedicina Cima Sl Péptidos con capacidad para unirse a la interleuquina 10 (il-10)

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