JPH10236222A - 車両用灯具におけるシェード切替用ソレノイド - Google Patents

車両用灯具におけるシェード切替用ソレノイド

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JPH10236222A
JPH10236222A JP3942197A JP3942197A JPH10236222A JP H10236222 A JPH10236222 A JP H10236222A JP 3942197 A JP3942197 A JP 3942197A JP 3942197 A JP3942197 A JP 3942197A JP H10236222 A JPH10236222 A JP H10236222A
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JP
Japan
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shade
solenoid
push
side coil
pull
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Application number
JP3942197A
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English (en)
Inventor
Akira Miyamoto
明 宮本
Kazushige Takayama
和茂 高山
Toshiyuki Wakabayashi
寿之 若林
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Ichikoh Industries Ltd
East Japan Railway Co
Original Assignee
Ichikoh Industries Ltd
East Japan Railway Co
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ソレノイドの省電力。対向車両への防眩。ソ
レノイドの切替回路スイッチの簡略化。 【解決手段】 永久磁石75によりシェード5の姿勢を
保持し、シェード5の姿勢を切り替える時にコイル71
0、711に通電する。この結果、ソレノイド7の省電
力となる。復帰機構79、790により、電源が遮断さ
れた時シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢
に復帰する。この結果、対向車両への眩惑を防止でき
る。コイル710に通電することによりシェード5をハ
イビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替えることがで
き、コイル710への通電を断つことにより復帰機構7
91、792の作用でシェード5がロービーム姿勢から
ハイビーム姿勢に復帰する。この結果、ソレノイド7B
の切替回路スイッチ782は、1極で済むので簡単であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、照射光を走行時に
おけるハイビームとすれ違い時(減光時、防眩時)にお
けるロービームとに切り替えるシェードと、そのシェー
ドをハイビーム姿勢とロービーム姿勢とに切り替えるソ
レノイドとが装備された鉄道車両用前部標識灯や自動車
用前照灯等の車両用灯具におけるシェード切替用ソレノ
イドに係り、特に、ソレノイドの省電力を図ることがで
き、また、故障等でソレノイドへの電源が遮断された時
ロービームに自動的に切り替わって対向車両への眩惑を
防止することができ、さらに、ソレノイドの操作用のス
イッチ及び回路が簡単な車両用灯具におけるシェード切
替用ソレノイドに関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の車両用灯具は、一般に、光源
と、前記光源からの光を反射させるリフレクタと、前記
リフレクタからの反射光を前方に照射させる集光レンズ
と、前記集光レンズからの照射光を所定の配光パターン
のハイビームとロービームとに切り替えるシェードと、
前記シェードをハイビーム姿勢とロービーム姿勢とに切
替可能に保持したホルダと、前記シェードをハイビーム
姿勢とロービーム姿勢とに切り替える駆動手段としての
ソレノイドと、前記シェードと前記ソレノイドとの間に
介在された駆動力伝達手段と、を備える。
【0003】上述の車両用灯具において、光源を点灯す
ると、光源からの光がリフレクタで反射され、その反射
光が集光レンズを経て前方に集光されて照射される。そ
して、ソレノイドを駆動させて駆動力伝達手段を介しシ
ェードをハイビーム姿勢又はロービーム姿勢に切り替え
ることにより、前方に照射された照射光を走行時におけ
る所定の配光パターンのハイビームとすれ違い時(若し
くは減光時、防眩時)における所定の配光パターンのロ
ービームとに切り替えることができる。
【0004】上述の車両用灯具としては、例えば、特開
平4−184801号公報に記載のものがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上述の車両用灯具にお
いては、ソレノイドの省電力を図ることができ、また、
故障等でソレノイドへの電源が遮断された時ロービーム
に自動的に切り替わって対向車両への眩惑を防止するこ
とができ、さらに、ソレノイドの操作用のスイッチ及び
回路が簡単なことが重要である。
【0006】本発明(請求項1)の目的は、ソレノイド
の省電力を図ることができる車両用灯具におけるシェー
ド切替用ソレノイドを提供することにある。
【0007】また、本発明(請求項2)の目的は、故障
等でソレノイドへの電源が遮断された時ロービームに自
動的に切り、替わって対向車両への眩惑を防止すること
ができる車両用灯具におけるシェード切替用ソレノイド
を提供することにある。
【0008】さらに、本発明(請求項3)の目的は、ソ
レノイドの操作用のスイッチ及び回路が簡単な車両用灯
具におけるシェード切替用ソレノイドを提供することに
ある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明(請求項1)は、
上述の目的を達成するために、ソレノイドには、シェー
ドの姿勢の切替を行うプッシュ側コイル及びプル側コイ
ルと、シェードの姿勢を保持する永久磁石とが。それぞ
れ装備されている、ことを特徴とする。
【0010】この結果、本発明は、永久磁石により、シ
ェードの姿勢を保持することができるので、シェードの
姿勢を切り替える時にプッシュ側コイル及び又はプル側
コイルに通電するだけで良く、その分ソレノイドの省電
力を図ることができる。
【0011】また、本発明(請求項2)は、上述の目的
を達成するために、ソレノイドには、シェードの姿勢の
切替を行うと共にそのシェードの姿勢を保持するプッシ
ュ側コイル及びプル側コイル及び永久磁石と、電源が遮
断された時シェードがハイビーム姿勢からロービーム姿
勢に復帰する復帰機構とが、それぞれ装備されている、
ことを特徴とする。
【0012】この結果、本発明は、復帰機構により、電
源が遮断された時シェードがハイビーム姿勢からロービ
ーム姿勢に復帰するので、ハイビーム照射時において、
故障等でソレノイドへの電源が遮断された時ロービーム
に切り替わって対向車両への眩惑を防止することができ
る。
【0013】さらに、本発明(請求項3)は、上述の目
的を達成するために、ソレノイドには、シェードをハイ
ビーム姿勢からロービーム姿勢への切替を行うコイル及
び永久磁石と、コイルへの通電を断つことによりシェー
ドがロービーム姿勢からハイビーム姿勢に復帰する復帰
機構とが、それぞれ装備されている、ことを特徴とす
る。
【0014】この結果、本発明は、コイルに通電するこ
とにより、シェードをハイビーム姿勢からロービーム姿
勢に切り替えることができ、またコイルへの通電を断つ
ことにより、復帰機構の作用でシェードがロービーム姿
勢からハイビーム姿勢に復帰することができる。従っ
て、ソレノイドの操作用のスイッチ及び回路は、コイル
への通電、通電断の1極で済むので、その分簡単で済
む。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の車両用灯具におけ
るシェード切替用ソレノイドの実施の形態のうちの3例
について添付図面を参照して説明する。なお、本明細書
及び本図面において、符号「L」は運転席側から前方を
見た場合の左側のことを示し、また符号「R」は運転席
側から前方を見た場合の右側のことを示し、さらに符号
「U」は運転席側から前方を見た場合の上側のことを示
し、さらにまた符号「D」は運転席側から前方を見た場
合の下側のことを示す。また、符号「H−H」は水平線
のことを示し、符号「V−V」は垂直線のことを示し、
符号「Z−Z」は光軸のことを示す。また、図面中、図
面の読解上、ハッチングを省略してある部分がある。図
1乃至図18は本発明の車両用灯具におけるシェード切
替用ソレノイドの第1の実施の形態を示す。この例は新
幹線車両や普通型車両やリニアモーターカー等の鉄道車
両用前部標識灯に使用した例について説明する。
【0016】図において、1は光源としての放電灯(例
えば、メタルハライドランプ等の高圧金属蒸気放電灯、
高輝度放電灯(HID)等)である。この放電灯1は、
図3及び図4に示すように、ソケット10に着脱可能に
取り付けられており、このソケット10は後述するリフ
レクタ2に固定されたソケットホルダ11に着脱可能に
取り付けられている。この結果、放電灯1はリフレクタ
2内の所定位置に、すなわち、放電灯1の発光部がリフ
レクタ2の第1焦点F1近傍に位置するように、配置さ
れている。
【0017】図において、2は上述の放電灯1からの光
L1を反射させるリフレクタである。このリフレクタ2
は、図3及び図4に示すように、凹面鏡(例えば、図3
の垂直断面が楕円面をなし、図4の水平断面が放物面乃
至変形放物面をなす)からなる。この結果、リフレクタ
2には上述の第1焦点F1と第2焦点F2(水平断面上
の焦線)とを有する。このリフレクタ2の前部は開口さ
れており、かつこのリフレクタ2の後部には上述の放電
灯1を入れ出しするための透孔が開口されており、この
透孔の周縁に上述のソケットホルダ11が固定されてい
る。このリフレクタ2は、後述する集光レンズ3と共に
フレーム4に固定保持されている。
【0018】図において、3は上述リフレクタからの反
射光L2を所定の配光パターンで前方に照射させる集光
レンズである。この集光レンズ3は、図5及び図7に示
すように、上述のリフレクタ2の第2焦点の近傍であっ
て、この第2焦点よりも前方側(集光レンズ3側)に物
空間側の焦点面(メリジオナル像面)30を有する。こ
の集光レンズ3は、図2乃至図4に示すように、上述の
リフレクタ2と共にフレーム4に固定保持されている。
【0019】図において、5は上述の集光レンズ3から
の照射光L3をハイビームHBとロービームLBとに切
り替えるシェードである。このシェード5は、図3及び
図5乃至図7に示すように、両端がボルト50によりそ
れぞれ固定された本体51と補強体52とから構成され
ている。
【0020】本体51は、薄板から構成されており、上
述の集光レンズ3の焦点面30に近似した形状をなす。
この本体51の上縁には、ロービームLBの手前側の光
照射部(図6中のカットラインCLよりも下側の部分)
と前方側の光遮断部(図6中のカットラインCLよりも
上側の斜線が施された部分)との境のカットラインCL
を決定するカットエッジ53が設けられている。この本
体51の両端部は折り返されていて補強体52に上述の
ボルト50により固定されている。
【0021】一方、補強体52は、厚板から構成されて
おり、上から見てほぼコの字形状をなす。この補強体5
2の中央部の上縁には、上述のカットエッジ53による
カットラインCLの形成の妨げとならないように、浅い
凹部(図示せず)が設けられている。また、この補強体
52の中央部の下縁には取付板55が、後述するシェー
ド5の保持2点のほぼ中心線上に一体に設けられてい
る。
【0022】図において、6は上述のシェード5の両端
部を2点で回動可能に保持したホルダである。このホル
ダ6は、板から構成されており、図3乃至図5及び図7
に示すように、底板60と、この底板60の両側から折
り曲げて一体に設けた幅狭の第1取付側板61と、この
第1側板61から折り曲げて一体に設けた幅広の第2取
付側板62とからなる。このホルダ6の底板60が上述
のフレーム4にボルトナット等(図示せず)により固定
されている。このホルダ6の第2取付側板62の上端に
は、上述のシェード5の補強体52の両端部の2点が2
個のヒンジ63によりそれぞれ回動可能に保持されてい
る。この結果、シェード5は、上述の2個のヒンジ63
を結ぶ軸回りに回動可能に保持されることとなる。そし
て、上述のシェード5の保持2点の中心線は、上述の2
個のヒンジ63を結ぶ軸に対してほぼ垂直2等分線上に
ある。
【0023】また、上述のシェード5のカットエッジ5
3は、集光レンズ3の焦点面30よりも放電灯1側であ
って、集光レンズ3の焦点面30とリフレクタ2の第2
焦点F2との間に位置し、かつシェード5の保持2点
(2個のヒンジ63)は、集光レンズ3の焦点面30よ
りも集光レンズ3側に位置する。この結果、シェード5
の切り替えに伴うカットエッジ53の動きが、図5及び
図7に示すように、集光レンズ3の焦点面30に近似し
た軌跡56の回転運動することとなる。
【0024】図において7は上述のシェード5をハイビ
ーム姿勢とロービーム姿勢とに切り替える駆動手段とし
ての本発明のソレノイドである。このソレノイド7は、
図1及び図3及び図5及び図7に示すように、進退ロッ
ド70及び後述するプッシュ側コイル710及びプル側
コイル711を有し、この進退ロッド70がプッシュ側
コイル710及び又はプル側コイル711への通電及び
通電遮断により直線上を進退するものである。このソレ
ノイド7は上述のフレーム4に、進退ロッド70の進退
方向が上述のシェード5の保持2点の中心線上とほぼ一
致するように、ボルトナット等(図示せず)により固定
されている。
【0025】図において、8は上述のシェード5の取付
板55とソレノイド7の進退ロッド70との間に介在さ
れた駆動力伝達手段としてのリンクである。このリンク
8は、図3及び図5及び図7に示すように、くの字形状
をなす。このリンク8は、中央が上述のホルダ6の第1
取付側板61に軸80により回動可能に取り付けられ、
一端が上述の進退ロッド70の先端にピン81により回
動可能に取り付けられ、他端が上述の取付板55にピン
82により回動可能に取り付けられている。このリンク
8は、上述の進退ロッド70と同様に、上述のシェード
5の保持2点の中心線上とほぼ一致するように配置され
ている。なお、このリンク8の両端のピン81、82が
挿通している透孔は長円形をなす。
【0026】上述の放電灯1、リフレクタ2、集光レン
ズ3、シェード5、ホルダ6、ソレノイド7、リンク8
は、上述のフレーム4により一体に組み付けられてお
り、これらの組付体がアウターカバー若しくはアウター
レンズ(図示せず)及びランプケーシング若しくはラン
プハウジング(図示せず)により画成される灯室(図示
せず)内に収納されて、車両用灯具としての鉄道車両用
前部標識灯が構成される。
【0027】次に、本発明のソレノイド7が装備された
上述の車両用灯具としての鉄道車両用前部標識灯の操作
作動について説明する。まず、放電灯1を点灯する。す
ると、放電灯1からの光L1はリフレクタ2で反射さ
れ、その反射光L2はリフレクタ2の第2焦点F2に集
光され、かつ第2焦点を通って拡散され、さらに集光レ
ンズ3を経て前方に照射され、その照射光L3が所定の
配光パターンのロービームLB又はハイビームHBとし
て前方に照射される。
【0028】ここで、シェード5がハイビーム姿勢(ハ
イビームHB照射状態)にあるものとすると、図7に示
すように、本発明のソレノイド7の進退ロッド70が後
退した状態にあり、かつリンク8が倒れている状態にあ
り、そしてシェード5の本体51及びカットエッジ53
が光軸Z−Zよりも下方の位置に位置している状態にあ
る。この結果、上述の反射光L2が集光レンズ3の全面
に亘って進むので、図1中の実線かつ破線及び図8に示
すように、ハイビームHBが線路9に沿って前方に照射
される。このハイビームHBは遠方までを照射できるの
で、走行時に使用される。
【0029】次に、本発明のソレノイド7を駆動させて
シェード5を図7のハイビーム姿勢から図5のロービー
ム姿勢(ロービームLB照射状態)に切り替えると、図
5に示すように、ソレノイド7の進退ロッド70が前進
し、かつリンク8が時計方向に回動して起き、そしてシ
ェード5が保持2点63を結ぶ軸回りに反時計方向に回
動し、シェード5のカットエッジ53がほぼ光軸Z−Z
上に位置し、かつシェード5の本体51が光軸Z−Zの
真下に位置することとなる。この結果、上述の反射光L
2のうち集光レンズ3のほぼ下半面に進む反射光L2は
シェード5により遮断されるので、図1中の実線及び図
6に示すように、ハイビームHBに対して上半分が遮光
された下半部のロービームLBが前方に照射される。こ
のロービームLBの上限は、水平線HL−HRよりも若
干下方に位置し、シェード5のカットエッジ53の結像
されたカットラインCLとなっている。このロービーム
LBは、上述のハイビームHBと比較して、カットライ
ンCLよりも上半部が遮光されているので、その分減光
され、かつ、対向車両に眩惑を与えることが無い。従っ
て、このロービームLBはすれ違い時、減光時、防眩時
に使用される。なお、図1中において、符号5′で示す
破線の部分はシェード5の影である。
【0030】それから、本発明のソレノイド7を駆動さ
せてシェード5を図5のロービーム姿勢から図7のハイ
ビーム姿勢に切り替えると、図7に示すように、ソレノ
イド7の進退ロッド70が後退し、かつリンク8が反時
計方向に回動して倒れ、そしてシェード5が保持2点6
3を結ぶ軸回りに時計方向に回動し、シェード5の本体
51及びカットエッジ53が光軸Z−Zよりも下方の位
置に位置している状態となって、図1中の実線かつ破線
及び図8に示すハイビームHBが前方に照射されること
となる。
【0031】以下、上述の車両用灯具としての鉄道車両
用前部標識灯に装備された本発明のソレノイド7につい
て図9乃至図18を参照してさらに詳細に説明する。本
発明のソレノイド7は、図9乃至図14に示すように、
ケーシング72内に上述のプッシュ側のコイル710と
プル側のコイル711とがボビン730、731及びス
リーブ74を介してそれぞれ内蔵されていると共に、こ
のプッシュ側のコイル710とプル側のコイル711と
の間には永久磁石75が内蔵されている。
【0032】また、上述のスリーブ74内にはプランジ
ャ76が軸方向に移動可能に収納されている。このプラ
ンジャ76には上述の進退ロッド70の一端が固定され
ており、このプランジャ76が図9、図11、図13に
示すプッシュ側(図面中左側)に位置すると、進退ロッ
ド70が前進状態にあり、このプランジャ76が図1
0、図12、図14に示すプル側(図面中右側)に位置
すると、進退ロッド70が後退状態にある。
【0033】さらに、ケーシング72の両端にはベース
770、771がそれぞれ固定されている。このベース
770、771は円錐台形形状の凸部を有する。一方、
上述のプランジャ76の両端には円錐台形形状の凹部が
設けられている。プランジャ76がプッシュ側又はプル
側に位置することにより、このプランジャ76の凹部が
上述のベース770、771の凸部に外嵌することとな
る。
【0034】上述のプッシュ側コイル710及びプル側
コイル711は、図15に示すように、切替回路78及
び切替スイッチ780を介して電源781に電気的に接
続されている。
【0035】この実施の形態における本発明のソレノイ
ドは、以上の如き構成からなり、以下その操作作動につ
いて説明する。まず、シェード5がロービーム姿勢(ロ
ービームLB照射状態)にあるものとすると、図9に示
すように、本発明のソレノイド7の進退ロッド70が前
進した状態にある。すなわち、図16の説明図及び図1
7のタイムチャートに示すように、プッシュ側コイル7
10及びプル側コイル711には通電されておらず、永
久磁石75の磁界(図中、破線矢印にて示す)により、
プランジャ76がプッシュ側の位置に保持されている。
この結果、進退ロッド70が前進した状態にあり、シェ
ード5がロービーム姿勢にある。
【0036】そして、シェード5を上述のロービーム姿
勢からハイビーム姿勢(ハイビームHB照射状態)に切
り替えるには、図16及び図17に示すように、切替ス
イッチ780を操作して、プッシュ側コイル710及び
プル側コイル711に−電位(逆電位)の電流を瞬間通
電する。すると、図11に示すように、プッシュ側コイ
ル710及びプル側コイル711の磁界(図中、実線矢
印にて示す)の作用により、プッシュ側コイル710の
磁界と永久磁石75の磁界とが、図11中の×印に示す
ように、相互に打ち消し合い、プル側コイル711の磁
界によってプランジャ76がプッシュ側の位置からプル
側の位置に切り替わろうとする。
【0037】上述のプランジャ76がプッシュ側の位置
からプル側の位置に切り替わると、図10及び図16及
び図17に示すように、プッシュ側コイル710及びプ
ル側コイル711には通電されておらず、永久磁石75
の磁界により、プランジャ76がプル側の位置に保持さ
れている。この結果、進退ロッド70が後退した状態に
あり、シェード5がロービーム姿勢からハイビーム姿勢
に切り替わって、そのハイビーム姿勢を保持する。
【0038】次に、シェード5を上述のハイビーム姿勢
からロービーム姿勢に切り替えるには、図16及び図1
7に示すように、切替スイッチ780を操作して、プッ
シュ側コイル710及びプル側コイル711に+電位
(正電位)の電流を瞬間通電する。すると、図12に示
すように、プッシュ側コイル710及びプル側コイル7
11の磁界(図中、実線矢印にて示す)の作用により、
プル側コイル711の磁界と永久磁石75の磁界とが、
図12中の×印に示すように、相互に打ち消し合い、プ
ッシュ側コイル710の磁界によってプランジャ76が
プル側の位置からプッシュ側の位置に切り替わろうとす
る。
【0039】上述のプランジャ76がプル側の位置から
プッシュ側の位置に切り替わると、図9及び図16及び
図17に示すように、プッシュ側コイル710及びプル
側コイル711には通電されておらず、永久磁石75の
磁界により、プランジャ76がプッシュ側の位置に保持
されている。この結果、進退ロッド70が前進した状態
にあり、シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿
勢に切り替わって、そのロービーム姿勢を保持する。
【0040】このように、この実施の形態における本発
明のソレノイドは、永久磁石75により、シェード5の
姿勢を保持することができるので、シェード5の姿勢を
切り替える時にプッシュ側コイル710及びプル側コイ
ル711に通電するだけで良く、その分ソレノイド7の
省電力を図ることができる。
【0041】特に、この実施の形態における本発明のソ
レノイドは、プランジャ76の両端が円錐台形形状の凹
部をなし、一方、ベース770、771が円錐台形形状
の凸部をなすので、このプランジャ76の円錐台形凹部
の内面とベース770、771の円錐台形凸部の外面と
の間において、プッシュ側コイル710、プル側コイル
711、永久磁石75の磁界による吸引力が大であるの
で、ソレノイド7全体を小型化することができる。
【0042】なお、図13、図14、図16及び図18
に示すように、プランジャ76がプッシュ側の位置に保
持されている状態の時、プッシュ側コイル710に+電
位の電流を、またプランジャ76がプル側の位置に保持
されている状態の時、プル側コイル711に−電位の電
流を、通電し続けていても良い。この場合、プランジャ
76をプッシュ側の位置又はプル側の位置にさらに確実
に保持させることができる。
【0043】図19乃至図30は本発明の車両用灯具に
おけるシェード切替用ソレノイドのの第2の実施の形態
を示す。図中、図1乃至図18と同符号は同一のものを
示す。この実施の形態における本発明のソレノイド7A
は、図19及び図25に示すように、プッシュ側コイル
710及び又はプル側コイル711が断線して電源が遮
断された時、シェード5がハイビーム姿勢からロービー
ム姿勢に復帰する復帰機構が装備されているものであ
る。この復帰機構は、プランジャ76のプル側の端面と
プル側のベース771との間に介在された圧縮コイルス
プリング79と、プル側のベース771に固定されたス
トッパ790とから構成されている。この実施の形態に
おける本発明のソレノイド7Aは、上述の第1の実施の
形態のソレノイド7と同様の切替回路78及び切替スイ
ッチ780及び電源781を使用するこの実施の形態に
おける本発明のソレノイドは、以上の如き構成からな
り、以下その操作作動について説明する。まず、シェー
ド5がロービーム姿勢(ロービーLB照射状態)にある
ものとすると、図26の説明図及び図27のタイムチャ
ートに示すように、プッシュ側コイル710には+電位
の電流が通電されており、一方、プル側コイル711に
は通電されていない。この結果、図19に示すように、
プッシュ側コイル710の磁界(図中、実線矢印にて示
す)及び永久磁石75の磁界(図中、破線矢印にて示
す)により、プランジャ76がプッシュ側の位置に保持
されており、進退ロッド70が前進した状態にあり、シ
ェード5がロービーム姿勢にある。
【0044】そして、シェード5を上述のロービーム姿
勢からハイビーム姿勢(ハイビームHB照射状態)に切
り替えるには、図26及び図27に示すように、切替ス
イッチ780を操作して、プッシュ側コイル710及び
プル側コイル711に−電位の電流を通電する。する
と、図20に示すように、プッシュ側コイル710及び
プル側コイル711の磁界(図中、実線矢印にて示す)
の作用により、プッシュ側コイル710の磁界と永久磁
石75の磁界とが、図20中の×印に示すように、相互
に打ち消し合い、プル側コイル711の磁界によってプ
ランジャ76がプッシュ側の位置からプル側の位置に圧
縮コイルスプリング79のばね力に抗して切り替わろう
とする。
【0045】上述のプランジャ76がプッシュ側の位置
からプル側の位置に切り替わると、図21及び図26及
び図27に示すように、プッシュ側コイル710及びプ
ル側コイル711には−電位の電流が通電され続けられ
ており、上述のプッシュ側コイル710の磁界と永久磁
石75の磁界との相互の打ち消し合い、及びプル側コイ
ル711の磁界の作用により、プランジャ76が圧縮コ
イルスプリング79のばね力に抗しながらストッパ79
0に当接した状態でプル側の位置に保持されている。こ
の結果、進退ロッド70が後退した状態にあり、シェー
ド5がロービーム姿勢からハイビーム姿勢に切り替わっ
てそのハイビーム姿勢を保持する。
【0046】次に、シェード5を上述のハイビーム姿勢
からロービーム姿勢に切り替えるには、図26及び図2
7に示すように、切替スイッチ780を操作して、プッ
シュ側コイル710に+電位(正電位)の電流を通電
し、一方、プル側コイル711への通電を遮断する。す
ると、図19に示すように、プッシュ側コイル710及
び永久磁石75の磁界の作用と、圧縮コイルスプリング
79のばね復帰力の作用とにより、プランジャ76がス
トッパ790に当接した状態のプル側の位置からプッシ
ュ側の位置に切り替わり、そのプッシュ側の位置に保持
される。この結果、進退ロッド70が前進した状態にあ
り、シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に
切り替わって、そのロービーム姿勢を保持する。
【0047】それから、シェード5がハイビーム姿勢を
保持している状態において、何等かの原因でプッシュ側
コイル710及びプル側コイル711双方が断線する
と、図22及び図26及び図27中の左側のタイムチャ
ートに示すように、プッシュ側コイル710及びプル側
コイル711への通電が遮断され、プッシュ側コイル7
10及びプル側コイル711の磁界が消去され、永久磁
石75の磁界と圧縮コイルスプリング79のばね復帰力
とが作用することとなる。すると、永久磁石75のプル
側の磁界(図中、右側の破線矢印にて示す)による吸引
力は、永久磁石75のプッシュ側の磁界(図中、左側の
破線矢印にて示す)による吸引力よりも、上述のストッ
パ790の作用により小さい。しかも、永久磁石75の
プル側の磁界による吸引力には、上述の圧縮コイルスプ
リング79のばね復帰力が負の方向に作用するので、永
久磁石75のプル側の磁界による吸引力は永久磁石75
のプッシュ側の磁界による吸引力よりも極めて小さい。
この結果、プランジャ76がストッパ790に当接した
状態のプル側の位置(図22参照)からプッシュ側の位
置(図23参照)に切り替わり、そのプッシュ側の位置
に保持されるので、進退ロッド70が前進した状態にあ
り、シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に
切り替わって、そのロービーム姿勢を保持することとな
る。
【0048】また、シェード5がハイビーム姿勢を保持
している状態(図21に示す状態)において、何等かの
原因でプッシュ側コイル710が断線すると、図24及
び図26及び図27中の中側のタイムチャートに示すよ
うに、プッシュ側コイル710への通電が遮断され、プ
ッシュ側コイル710の磁界が消去され、プル側コイル
711の磁界と永久磁石75の磁界と圧縮コイルスプリ
ング79のばね復帰力とが作用することとなるので、プ
ランジャ76はプル側の位置に保持されたままの状態と
なる。ここで、図27中の中側のタイムチャートに示す
ように、プル側コイル711への通電を遮断すると、プ
ッシュ側コイル710及びプル側コイル711双方への
通電が遮断されることとなるので、上述の図22及び図
23に示すように、永久磁石75の磁界と圧縮コイルス
プリング79のばね復帰力との作用により、プランジャ
76がプル側の位置からプッシュ側の位置に切り替わ
り、そのプッシュ側の位置に保持されるので、進退ロッ
ド70が前進した状態にあり、シェード5がハイビーム
姿勢からロービーム姿勢に切り替わって、そのロービー
ム姿勢を保持することとなる。
【0049】さらに、シェード5がハイビーム姿勢を保
持している状態(図21に示す状態)において、何等か
の原因でプル側コイル711が断線すると、図27中の
右側のタイムチャートに示すように、プル側コイル71
1への通電が遮断され、プル側コイル711の磁界が消
去される。この結果、図20及び図21に示すように、
プル側コイル711の磁界が消去されていると共に、プ
ッシュ側コイル710の磁界と永久磁石75の磁界とが
相互に打ち消し合っているので、圧縮コイルスプリング
79のばね復帰力により、プランジャ76がプル側の位
置からプッシュ側の位置に切り替わり、そのプッシュ側
の位置に保持されるので、進退ロッド70が前進した状
態にあり、シェード5がハイビーム姿勢からロービーム
姿勢に切り替わって、そのロービーム姿勢を保持するこ
ととなる。
【0050】このように、この実施の形態における本発
明のソレノイドは、圧縮コイルスプリング79及びスト
ッパ790からなる復帰機構により、電源が遮断された
時シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に復
帰するので、ハイビーム照射時において、故障等でソレ
ノイド7Aへの電源が遮断された時ロービームに切り替
わって対向車両への眩惑を防止することができる。
【0051】図28のタイムチャートは上述の図27の
タイムチャートの変形例である。この図28のタイムチ
ャートにおいて、プランジャ76をプッシュ側の位置か
らプル側の位置に切り替える場合は、図27の場合と同
様に、プッシュ側コイル710及びプル側コイル711
に−電位の電流を瞬間的に通電し(図20参照)、プラ
ンジャ76がプッシュ側の位置からプル側の位置に切り
替わったところで、図26及び図28に示すように、プ
ッシュ側コイル710への通電を遮断し、一方プル側コ
イル711に−電位の電流を通電し続ける。すると、図
24に示すように、プッシュ側コイル710の磁界と相
互に打ち消し合っていた永久磁石75の磁界が作用し、
その上プル側コイル711の磁界も作用することによ
り、プランジャ76が圧縮コイルスプリング79のばね
力に抗しながらストッパ790に当接した状態でプル側
の位置に保持されている。この結果、進退ロッド70が
後退した状態にあり、シェード5がロービーム姿勢から
ハイビーム姿勢に切り替わってそのハイビーム姿勢を保
持する。
【0052】そして、この図28のタイムチャートにお
いて、シェード5がハイビーム姿勢を保持している状態
(図21に示す状態)で、プッシュ側コイル710及び
プル側コイル711双方が断線した場合(図28中の左
側のタイムチャート)と、プッシュ側コイル710が断
線した場合(図28中の中側のタイムチャート)とは、
上述の図27のタイムチャートと同様に、プランジャ7
6がプル側の位置からプッシュ側の位置に切り替わり、
シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り
替わる。
【0053】また、この図28のタイムチャートにおい
て、シェード5がハイビーム姿勢を保持している状態
で、プル側コイル711が断線した場合(図28中の右
側のタイムチャート)は、図27及び図28中の左側の
タイムチャートと同様に、プッシュ側コイル710及び
プル側コイル711双方への通電が遮断されているの
で、図22及び図23及び図26に示すように、プラン
ジャ76がプル側の位置からプッシュ側の位置に切り替
わり、シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢
に切り替わる。
【0054】この図28のタイムチャートにおいて、プ
ランジャ76をプル側の位置に保持している状態の時
は、プッシュ側コイル710への通電を遮断しているの
で、その分省電力となる。
【0055】図29のタイムチャートは上述の図27の
タイムチャートの変形例である。この図29のタイムチ
ャートにおいて、プランジャ76をプル側の位置からプ
ッシュ側の位置に切り替え、かつそのプッシュ側の位置
に保持する場合は、図26及び図29に示すように、プ
ッシュ側コイル710及びプル側コイル711に+電位
の電流を通電する。すると、図25に示すように、プッ
シュ側コイル710及びプル側コイル711の磁界及び
永久磁石75の磁界の作用により、プランジャ76がプ
ル側の位置からプッシュ側の位置に切り替わってそのプ
ッシュ側の位置に保持され、シェード5がハイビーム姿
勢からロービーム姿勢に切り替わってそのロービーム姿
勢に保持される。
【0056】そして、この図29のタイムチャートにお
いて、シェード5がハイビーム姿勢を保持している状態
(図21に示す状態)で、プッシュ側コイル710及び
プル側コイル711双方が断線した場合(図29中の左
側のタイムチャート)と、プル側コイル711が断線し
た場合(図29中の右側のタイムチャート)とは、上述
の図27のタイムチャートと同様に、プランジャ76が
プル側の位置からプッシュ側の位置に切り替わり、シェ
ード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に切り替わ
る。
【0057】また、この図29のタイムチャートにおい
て、シェード5がハイビーム姿勢を保持している状態
で、プッシュ側コイル710が断線した場合(図29中
の中側のタイムチャート)は、図24及び図26に示す
ように、プッシュ側コイル710への通電が遮断され、
プッシュ側コイル710の磁界が消去され、プル側コイ
ル711の磁界と永久磁石75の磁界と圧縮コイルスプ
リング79のばね復帰力とが作用することとなるので、
プランジャ76はプル側の位置に保持されたままの状態
となる。ここで、図29中の中側のタイムチャートに示
すように、プル側コイル711に+電位の電流を通電す
ると、図22及び図23に示す状態にプル側コイル71
1の+電位の磁界が作用するので、このプル側コイル7
11の+電位の磁界と永久磁石75の磁界と圧縮コイル
スプリング79のばね復帰力との作用により、プランジ
ャ76がプル側の位置からプッシュ側の位置に切り替わ
り、シェード5がハイビーム姿勢からロービーム姿勢に
切り替わる。
【0058】図30のタイムチャートは上述の図29の
タイムチャートの変形例である。この図30のタイムチ
ャートにおいて、プランジャ76をプッシュ側の位置か
らプル側の位置に切り替える場合は、プッシュ側コイル
710及びプル側コイル711に−電位の電流を瞬間的
に通電し、プランジャ76がプッシュ側の位置からプル
側の位置に切り替わったところで、プッシュ側コイル7
10への通電を遮断するものである。
【0059】図31乃至図35は本発明の車両用灯具に
おけるシェード切替用ソレノイドのの第3の実施の形態
を示す。図中、図1乃至図30と同符号は同一のものを
示す。この実施の形態における本発明のソレノイド7B
は、図31及び図33に示すように、シェード5をハイ
ビーム姿勢からロービーム姿勢への切替を行うコイル
(プッシュ側コイル710)及び永久磁石75と、プッ
シュ側コイル710への通電を断つことによりシェード
5がロービーム姿勢からハイビーム姿勢に復帰する復帰
機構とが、それぞれ装備されているものである。
【0060】上述の復帰機構は、プランジャ76のプッ
シュ側の端面とプッシュ側のベース770との間に介在
された圧縮コイルスプリング791と、プッシュ側のベ
ース770に固定されたストッパ792とから構成され
ている。上述のプッシュ側コイル710は、図34に示
すように、1極の切替スイッチ782を介して電源78
1に電気的に接続されている。
【0061】この実施の形態における本発明のソレノイ
ドは、以上の如き構成からなり、以下その操作作動につ
いて説明する。まず、シェード5がロービーム姿勢にあ
るものとすると、図35のタイムチャートに示すよう
に、プッシュ側コイル710+電位の電流が通電されて
おり、このプッシュ側コイル710の磁界と永久磁石7
5の磁界とにより、図31に示すように、プランジャ7
6が圧縮コイルスプリング79のばね力に抗してストッ
パ792に当接した状態のプッシュ側の位置に保持され
ている。この結果、進退ロッド70が前進した状態にあ
り、シェード5がロービーム姿勢にある。
【0062】そして、シェード5を上述のロービーム姿
勢からハイビーム姿勢に切り替えるには、図35に示す
ように、切替スイッチ782を操作して、プッシュ側コ
イル710への+電位の電流を遮断する。すると、図3
2に示すように、プッシュ側コイル710の磁界が消去
され、永久磁石75の磁界と圧縮コイルスプリング79
1のばね復帰力とが作用することとなる。すると、永久
磁石75のプッシュ側の磁界(図32中、左側の破線矢
印にて示す)による吸引力は、永久磁石75のプル側の
磁界(図32中、右側の破線矢印にて示す)による吸引
力よりも、ストッパ792の作用により小さい。しか
も、永久磁石75のプッシュ側の磁界による吸引力に
は、圧縮コイルスプリング791のばね復帰力が負の方
向に作用するので、永久磁石75のプッシュ側の磁界に
よる吸引力は永久磁石75のプル側の磁界による吸引力
よりも極めて小さい。この結果、プランジャ76がスト
ッパ792に当接した状態のプッシュ側の位置(図32
参照)からプル側の位置(図33参照)に切り替わり、
そのプッシュ側の位置に保持されるので、進退ロッド7
0が後退した状態にあり、シェード5がロービーム姿勢
からハイビーム姿勢に切り替わって、そのハイビーム姿
勢を保持することとなる。
【0063】次に、シェード5を上述のハイビーム姿勢
からロービーム姿勢に切り替えるには、図35に示すよ
うに、切替スイッチ780を操作して、プッシュ側コイ
ル710に+電位(正電位)の電流を通電する。する
と、図31に示すように、プッシュ側コイル710の磁
界と永久磁石75の磁界とにより、プランジャ76が圧
縮コイルスプリング79のばね力に抗してプル側の位置
からプッシュ側の位置に切り替わってストッパ792に
当接した状態のプッシュ側の位置に保持される。この結
果、進退ロッド70が前進してシェード5がハイビーム
姿勢からロービーム姿勢に切り替わってそのロービーム
姿勢を保持する。
【0064】このように、この実施の形態における本発
明のソレノイドは、プッシュ側コイル710に通電する
ことにより、シェード5をハイビーム姿勢からロービー
ム姿勢に切り替えることができ、またプッシュ側コイル
710への通電を断つことにより、圧縮コイルスプリン
グ791及びストッパ792からなる復帰機構の作用で
シェード5がロービーム姿勢からハイビーム姿勢に復帰
することができる。従って、ソレノイド5Bの操作用の
スイッチ782及び回路は、プッシュ側コイル710へ
の通電、通電断の1極で済むので、その分簡単で済む。
【0065】特に、この実施の形態における本発明のソ
レノイドは、ロービームLBの照射時間と比較してハイ
ビームHBの照射時間の方が長い鉄道車両用前部標識灯
等の車両用灯具に最適である。
【0066】上述の第3の実施の形態におけるソレノイ
ド7Bは、プル側コイル711を省略しても良い。
【0067】なお、上述の実施の形態においては、鉄道
車両用前部標識灯に使用した例について説明したが、本
発明のソレノイドは、上述の鉄道車両用前部標識灯以外
に、その他の車両用灯具、例えば自動車の前照灯にも使
用しても良い。
【0068】また、上述の実施の形態においては、光源
として放電灯1を使用したがその他の光源(例えば、ハ
ロゲンランプ等の白熱灯)を使用しても良い。
【0069】
【発明の効果】以上から明らかなように、本発明の車両
用灯具におけるシェード切替用ソレノイドは、シェード
の姿勢の切替を行うプッシュ側コイル及びプル側コイル
と、シェードの姿勢を保持する永久磁石とが、それぞれ
装備されているものであるから、永久磁石により、シェ
ードの姿勢を保持することができるので、シェードの姿
勢を切り替える時にプッシュ側コイル及び又はプル側コ
イルに通電するだけで良く、その分ソレノイドの省電力
を図ることができる。
【0070】また、本発明の車両用灯具におけるシェー
ド切替用ソレノイドは、シェードの姿勢の切替を行うと
共にそのシェードの姿勢を保持するプッシュ側コイル及
びプル側コイル及び永久磁石と、電源が遮断された時シ
ェードがハイビーム姿勢からロービーム姿勢に復帰する
復帰機構とが、それぞれ装備されているものであるか
ら、復帰機構により、電源が遮断された時シェードがハ
イビーム姿勢からロービーム姿勢に復帰するので、ハイ
ビーム照射時において、故障等でソレノイドへの電源が
遮断された時ロービームに切り替わって対向車両への眩
惑を防止することができる。
【0071】さらに、本発明の車両用灯具におけるシェ
ード切替用ソレノイドは、シェードをハイビーム姿勢か
らロービーム姿勢への切替を行うコイル及び永久磁石
と、コイルへの通電を断つことによりシェードがロービ
ーム姿勢からハイビーム姿勢に復帰する復帰機構とが、
それぞれ装備されているものであるから、コイルに通電
することにより、シェードをハイビーム姿勢からロービ
ーム姿勢に切り替えることができ、またコイルへの通電
を断つことにより、復帰機構の作用でシェードがロービ
ーム姿勢からハイビーム姿勢に復帰することができる。
従って、ソレノイドの操作用のスイッチ及び回路は、コ
イルへの通電、通電断の1極で済むので、その分簡単で
済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の車両用灯具におけるシェード切替用ソ
レノイドの第1の実施の形態を示した概略説明図であ
る。
【図2】要部の正面図である。
【図3】図2におけるIII−III線断面図である。
【図4】図2におけるIV−IV線断面図である。
【図5】シェードがロービーム姿勢にある概略側面図で
ある。
【図6】ロービームによる配光パターンの説明図であ
る。
【図7】シェードがハイビーム姿勢にある概略側面図で
ある。
【図8】ハイビームによる配光パターンの説明図であ
る。
【図9】プランジャがプッシュ側の位置に保持されてい
る状態のソレノイドの断面図である。
【図10】プランジャがプル側の位置に保持されている
状態のソレノイドの断面図である。
【図11】プランジャがプッシュ側の位置からプル側の
位置に切り替わろうとしている状態のソレノイドの断面
図である。
【図12】プランジャがプル側の位置からプッシュ側の
位置に切り替わろうとしている状態のソレノイドの断面
図である。
【図13】プランジャがプッシュ側の位置に保持されて
いる状態のソレノイドの断面図である。
【図14】プランジャがプル側の位置に保持されている
状態のソレノイドの断面図である。
【図15】ソレノイドと切替回路と切替スイッチの電気
回路図である。
【図16】プッシュ側コイルの電位とプル側コイルの電
位とプランジャの動きとの相関関係を示した説明図であ
る。
【図17】(A)のプランジャの動きと(B)のプッシ
ュ側コイルの電位と(C)のプル側コイルの電位との相
関関係を示したタイムチャートである。
【図18】同じく(A)のプランジャの動きと(B)の
プッシュ側コイルの電位と(C)のプル側コイルの電位
との相関関係を示した他のタイムチャートである。
【図19】本発明の車両用灯具におけるシェード切替用
ソレノイドの第2の実施の形態を示し、プランジャがプ
ッシュ側の位置に保持されている状態のソレノイドの断
面図である。
【図20】プランジャがプッシュ側の位置からプル側の
位置に切り替わろうとしている状態のソレノイドの断面
図である。
【図21】プランジャがプル側の位置に保持されている
状態のソレノイドの断面図である。
【図22】コイル断線時において、プランジャがプル側
の位置からプッシュ側の位置に切り替わろうとしている
状態のソレノイドの断面図である。
【図23】コイル断線時において、プランジャがプッシ
ュ側の位置に保持されている状態のソレノイドの断面図
である。
【図24】プランジャがプル側の位置に保持されている
状態のソレノイドの断面図である。
【図25】プランジャがプル側の位置からプッシュ側の
位置に切り替わって保持されている状態のソレノイドの
断面図である。
【図26】プッシュ側コイルの電位とプル側コイルの電
位とプランジャの動きとの相関関係を示した説明図であ
る。
【図27】(A)のプランジャの動きと(B)のプッシ
ュ側コイルの電位と(C)のプル側コイルの電位との相
関関係を示したタイムチャートである。
【図28】同じく(A)のプランジャの動きと(B)の
プッシュ側コイルの電位と(C)のプル側コイルの電位
との相関関係を示した他のタイムチャートである。
【図29】同じく(A)のプランジャの動きと(B)の
プッシュ側コイルの電位と(C)のプル側コイルの電位
との相関関係を示した他のタイムチャートである。
【図30】同じく(A)のプランジャの動きと(B)の
プッシュ側コイルの電位と(C)のプル側コイルの電位
との相関関係を示した他のタイムチャートである。
【図31】本発明の車両用灯具におけるシェード切替用
ソレノイドの第3の実施の形態を示し、プランジャがプ
ッシュ側の位置に保持されている状態のソレノイドの断
面図である。
【図32】プランジャがプッシュ側の位置からプル側の
位置に切り替わろうとしている状態のソレノイドの断面
図である。
【図33】プランジャがプル側の位置に保持されている
状態のソレノイドの断面図である。
【図34】ソレノイドと切替スイッチとの電気回路図で
ある。
【図35】(A)のプランジャの動きと(B)のプッシ
ュ側コイルの電位との相関関係を示した説明図である。
【符号の説明】
1…放電灯(光源)、10…ソケット、11…ソケット
ホルダ、2…リフレクタ、F1…第1焦点、F2…第2
焦点、3…集光レンズ、30…焦点面(メリジオナル像
面)、4…フレーム、5…シェード、50…ボルト、5
1…本体、52…補強体、53…カットエッジ、54…
凹部、55…取付板、56…カットエッジの軌跡、57
…立上がり部、6…ホルダ、60…底板、61…第1取
付側板、62…第2取付側板、63…ヒンジ、7、7
A、7B…ソレノイド(駆動手段)、70…進退ロッ
ド、710…プッシュ側コイル、711…プル側コイ
ル、72…ケーシング、730、731…ボビン、74
…スリーブ、75…永久磁石、76…プランジャ、77
0、771…ベース、78…切替回路、780、782
…切替スイッチ、781…電源、79、791…圧縮コ
イルスプリング(復帰機構)、790、792…ストッ
パ(復帰機構)、8…リンク(駆動力伝達手段)、80
…軸、81、82…ピン、9…線路、Z−Z…光軸、L
1…放電灯からの光、L2…リフレクタからの反射光、
L3…集光レンズからの照射光、HB…ハイビーム、L
B…ロービーム、CL…カットライン。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 若林 寿之 東京都千代田区丸の内一丁目6番5号 東 日本旅客鉄道株式会社内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 前記光源からの光を反射させるリフレクタと、 前記リフレクタからの反射光を前方に照射させる集光レ
    ンズと、 前記集光レンズからの照射光を所定の配光パターンのハ
    イビームとロービームとに切り替えるシェードと、 前記シェードをハイビーム姿勢とロービーム姿勢とに切
    替可能に保持したホルダと、 前記シェードをハイビーム姿勢とロービーム姿勢とに切
    り替える駆動手段としてのソレノイドと、 前記シェードと前記ソレノイドとの間に介在された駆動
    力伝達手段と、 を備えた車両用灯具において、 前記ソレノイドには、前記シェードの姿勢の切替を行う
    プッシュ側コイル及びプル側コイルと、前記シェードの
    姿勢を保持する永久磁石とが、装備されている、 ことを特徴とする車両用灯具におけるシェード切替用ソ
    レノイド。
  2. 【請求項2】 光源と、 前記光源からの光を反射させるリフレクタと、 前記リフレクタからの反射光を前方に照射させる集光レ
    ンズと、 前記集光レンズからの照射光を所定の配光パターンのハ
    イビームとロービームとに切り替えるシェードと、 前記シェードをハイビーム姿勢とロービーム姿勢とに切
    替可能に保持したホルダと、 前記シェードをハイビーム姿勢とロービーム姿勢とに切
    り替える駆動手段としてのソレノイドと、 前記シェードと前記ソレノイドとの間に介在された駆動
    力伝達手段と、 を備えた車両用灯具において、 前記ソレノイドには、前記シェードの姿勢の切替を行う
    と共にそのシェードの姿勢を保持するプッシュ側コイル
    及びプル側コイル及び永久磁石と、電源が遮断された時
    前記シェードがハイビーム姿勢からロービーム姿勢に復
    帰する復帰機構とが、装備されている、 ことを特徴とする車両用灯具におけるシェード切替用ソ
    レノイド。
  3. 【請求項3】 光源と、 前記光源からの光を反射させるリフレクタと、 前記リフレクタからの反射光を前方に照射させる集光レ
    ンズと、 前記集光レンズからの照射光を所定の配光パターンのハ
    イビームとロービームとに切り替えるシェードと、 前記シェードをハイビーム姿勢とロービーム姿勢とに切
    替可能に保持したホルダと、 前記シェードをハイビーム姿勢とロービーム姿勢とに切
    り替える駆動手段としてのソレノイドと、 前記シェードと前記ソレノイドとの間に介在された駆動
    力伝達手段と、 を備えた車両用灯具において、 前記ソレノイドには、前記シェードをハイビーム姿勢か
    らロービーム姿勢への切替を行うコイル及び永久磁石
    と、コイルへの通電を断つことにより前記シェードがロ
    ービーム姿勢からハイビーム姿勢に復帰する復帰機構と
    が、装備されている、 ことを特徴とする車両用灯具におけるシェード切替用ソ
    レノイド。
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