JP3098812U - ハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯 - Google Patents
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Abstract
【課題】1個のガス放電灯を備えた車両用前照灯を用いて、夜間走行のためのハイビームと対向する車両等とのすれ違い時等に必要なロービームを瞬間的に選択照射することが出来る極めてコンパクトで特に短寸法に構成した車両用前照灯の提供が課題とされてきた。
【解決手段】収容空間部2を備えたハウジング1と、ハウジング1の開口部17に取付け、挿通孔12と固定片13を備えた支持キャップ11と、支持キャップ11の前面に固定した案内部材14と、収容空間部2の開口部17内に収容し、前面にガス放電灯10のプラグ部を嵌着し、後端部中央にマグネット9を固定したソケットマウント7と、収容空間部2の後端部に嵌挿固定し、中心孔5を有するコイル4と、ソケットマウント7とコイル4との間に介設されたばね6を備えてなる、ハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯によって課題を解決した。
【選択図】 図3
【解決手段】収容空間部2を備えたハウジング1と、ハウジング1の開口部17に取付け、挿通孔12と固定片13を備えた支持キャップ11と、支持キャップ11の前面に固定した案内部材14と、収容空間部2の開口部17内に収容し、前面にガス放電灯10のプラグ部を嵌着し、後端部中央にマグネット9を固定したソケットマウント7と、収容空間部2の後端部に嵌挿固定し、中心孔5を有するコイル4と、ソケットマウント7とコイル4との間に介設されたばね6を備えてなる、ハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯によって課題を解決した。
【選択図】 図3
Description
【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、単一のランプ内においてガス放電灯を設定寸法移動自在に備えることによりハイビームとロービームの選択的照射を可能とした車両用前照灯に関し、さらに詳しくは、設定寸法移動自在に備えた単一のガス放電灯を用いて、夜間走行のためのハイビーム(High Beam)と、対向する車両とのすれ違い時に必要なロービーム(Low Beam)を選択照射可能にした車両用前照灯を提供せんとするものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の前方には夜間の前方視野確保のために前照灯が装着されるが、前照灯は光度が法令で定められていると共に対向する車両とのすれ違い時に相手の運転者に眩しさを与えてないように定められている。
即ち、走行時には出来る限り遠くまで視野確保ができるように照射するハイビーム(走行ビーム若しくは上向きビーム)が形成されなければならないと共に、対向車両、歩行者等との交差時には相手の運転者等に眩しさを与えないようにしながら、ある程度前方の視野が確保できるようにロービーム(すれ違いビーム若しくは下向きビーム)が形成されなければならない。
【0003】
従来、車両用前照灯に主として使用されているハロゲンランプは、1個のランプ内に、ハイビーム用フィラメントと、ロービーム用フィラメントとの2つのフィラメントが同時に内蔵されており、必要に応じスイッチ操作でハイビームとロービームを選択的に使用できるようにしている。この場合、ロービーム用フィラメントはランプ内において更に器状の容器内に設置されている。
【0004】
ところが、従来のように1個のランプ内に2つのフィラメントを設置したハロゲン電球型の前照灯を使用した場合、現在広く提供されているガス放電灯と比較して性能の面において期待される効果を発揮していないのが実情のため、既存のハロゲン電球より約3倍以上明るくて物体の識別が容易な白色光を有する反面、電力消耗が2/3以下で済み、半永久的な寿命を有する「ガス放電灯」を採用しようとするのが趨勢となってきているが、その場合、構造的にロービームとハイビームを両方とも満足させる2つのガス放電灯(バルブ)を備えた単一構造のガス放電灯を開発することが出来ていないため、前照灯としてはハイ用、ロー用の2個のガス放電灯を並べて設置しなければならないという課題があった。
【0005】
そのため、一部では、1個のランプ内において、ガス放電灯を小型モータを用いて設定寸法移動して、ハイビーム及びロービームに切り替えて使用しようとする試みがあったが、モータの回転を直線運動に変換しなければならない機械的なメカニズムの複雑性やコスト負担、及び動作時間が遅く一瞬を争う切替に対応出来ないなどの欠陥が発見され、そのため、折角のガス放電灯の性能を十分に活用し得ていないのが実情である。
【0006】
【考案が解決した課題】
そこで、本考案は、1個のガス放電灯を用いて、夜間走行時のためのハイビームと、対向する車両等とのすれ違い時等に必要なロービームを瞬間的に選択切替え照射出来るようにした極めてコンパクトで特に短寸法な構造の車両用前照灯を提供せんとするものであり、
【0007】
そのために、本考案は、1個のガス放電灯を備えた本考案車両用前照灯において、スイッチONでガス放電灯の位置を、コイル(ダイナミックスピーカーのボイスコイルに相当する短円筒状のコイルを使用。)とマグネット(ガス放電灯と一体に備えた。)の磁場によるフレミングの左手の法則に基づいて発生する力により、コイル側に瞬間的に移動してその発光部を放物面反射鏡のハイビーム用焦点と正確に一致させてハイビーム(走行ビーム若しくは上向きビーム)状態とし、
【0008】
また、スイッチOFFでガス放電灯の位置をばねの復元弾力で復帰移動し、その発光部を反射鏡のロービーム用焦点と一致する位置に復帰してロービーム(下向きビーム若しくはすれ違いビーム)に瞬間的に切換えることができるようにした車両用前照灯を提供して、従来の課題を解決したものである。
【0009】
【課題を解決する手段】
即ち、本考案は、中心孔を備えたコイルを円筒状のハウジングの後端部内に挿入固定すると共に、前端部にガス放電灯を嵌着し後端部に円柱状のマグネットを樹立固着したソケットマウントを同ハウジングの開口部内に設定寸法移動自在に嵌挿設置し、該コイルとソケットマウント間に、ソケットマウントを前方付勢するばねを介在設置すると共に、ハウジングの開口部を支持キャップで蓋しその挿通孔を通してガス放電灯の発光部をハウジング外に突出して備えたものであり、
【0010】
コイルに通電するとフレミングの左手の法則により発生する力によって、ソケットマウントに固着したマグネットをコイルの中心孔内に設定寸法移動し、該マグネット及びソケットマウントと一体のガス放電灯を設定寸法移動して、その発光部を設定寸法移動し、もって、前照灯の反射鏡に対する該発光部の反射焦点位置を移動することによって、照射ビームをロービームからハイビームに切替え、
【0011】
また、コイルへの通電を遮断し、ソケットマウント及びマグネットと一体のガス放電灯をばねの復元弾力で設定寸法復元移動して、前照灯の反射鏡に対する該発光部の反射焦点位置を復元移動することによって、照射ビームをハイビームからロービームに復元切替えするように設けたものである、ハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯によって課題を解決したものである。
【0012】
【実施例】
本考案の実施例を図面につき説明する。
図1は本考案実施例の斜視図、図2は図1の分解斜視図、図3は図1の縦断面図でガス放電灯(の発光部)がロービーム位置にある状態を示す図、図4は図3のロービーム位置からハイビーム位置に切替え移動した状態を示す図、図5はガス放電灯(の発光部)がロービームを照射する焦点位置にある状態を示す断面図、図6は図5からハイビームを照射する焦点位置に切替えた状態を示す図、図7はフレミングの左手の法則を示す参考図である。
【0013】
図面に示すように、内側に収容空間部2を有する円筒状のハウジング1と、ハウジング1の開口部17に取付け、中央にガス放電灯10を外部に突出する挿通孔12をあけ、外周に固定片13を備えた支持キャップ11と、該支持キャップ11の前面に固着し、支持キャップ11の外部に突出したガス放電灯10の移動を案内する案内部材14と、収容空間部2の開口部17に移動自在に嵌挿設置し、前面にガス放電灯10のプラグ部を嵌着し、中間部に段差部8を設け、後端部中央に短円柱状のマグネット9を樹立固定したソケットマウント7と、収容空間部2の後端部に嵌挿固定し、中心孔5を備えたコイル4と、ソケットマウント7とコイル4との間に介在設置したばね6を備えてなる、ハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯である。
【0014】
前記円筒状のハウジング1の後端部に、収容空間部2の後端部に嵌挿固着したコイル4の設置及びハウジング1の密閉のための蓋板3を固着する。
【0015】
ハウジング1の開口部17に支持キャップ11を固定する。該支持キャップ11は、中央にガス放電灯10を外部に突出するための挿通孔12をあけ、外周の3箇所に前照灯の反射鏡19にハウジング1を安定的に取付けるための固定片13を備えたものであり、挿通孔12を通してガス放電灯10を設定寸法移動するように備える。
【0016】
また、支持キャップ11にはガス放電灯10の移動を自然に案内するための案内部材14を樹立固着する。該案内部材14は、支持キャップ11の前面に基部をネジ16で固定し、該基部から前方に突出部を設け、この突出部の前方部の内側に設けた半円筒状ガイド部15の内側でガス放電灯10の外周面の一部が収容状態で摺動できるように設けられている。
【0017】
ソケットマウント7は、ハウジング1の開口部17内に収容され、前部中央にガス放電灯10のプラグ部を嵌挿着し、中間部に段差部8を設け、該段差部8にばね6の一端を支持する。
更に、ソケットマウント7は、その後端部に短円柱状のマグネット9を固定する。
【0018】
コイル4は、フレミングの左手の法則によって発生する力でコーンスピーカーを振動させるダイナミックスピーカーに使用しているボイスコイルに相当するものであり、中心孔を備えた短円筒状に設け、その中心孔中に、コイル4に通電しフレミングの左手の法則によって発生する力で、ソケットマウント7と一体のマグネット11を移動して、該ソケットマウント7と一体のガス放電灯10の発光部の位置を切替え移動するものである。
【0019】
ばね6は、前端をソケットマウント7の段差部8に、後端をコイル4の前面にそれぞれ支持した状態で両者間に介在設置することにより、前記ソケットマウント7を支持キャップ11側に常時弾力的に付勢している。
【0020】
【作用】
次に、本考案の作用を説明する。
運転者が必要に応じて走行ビーム即ちハイビームを点灯するために前照灯のスイッチをONした瞬間、コイル4に電流が流れてコイル4内に磁場が形成され、この磁場によってソケットマウント7と一体のマグネット9がコイル4の中心孔5に移動し、よってガス放電灯10がソケットマウント7と共に移動して、その発光部18が反射鏡19のハイビーム用焦点と正確に一致し、ハイビームを照射する。
【0021】
次いで、ロービームに切替えるためにスイッチをOFFすると、コイル4の電流が直ちに遮断され、ガス放電灯10がばね6の復元弾力によって瞬間的に原位置に復帰して、その発光部18が反射鏡19のロービーム用焦点と正確に一致し、ロービームを照射するものである。
【0022】
上記のコイル4の中心孔5へのマグネット9の移動は、フレミングの左手の法則の通り、永久磁石の両磁極の間にコイル4を置き、コイル4に電流を印加すると、コイル4に或る一定の方向に動こうとする力が発生するという原理を応用して、ソケットマウント7と一体のガス放電灯10をコイル4側に移動するようにしたものである。
【0023】
【効果】
本考案は、フレミングの左手の法則を応用することによって成し得た簡潔な動作構造で、単一のガス放電灯を用いて、夜間走行のためのハイビームと、対向する車両等とのすれ違い時等に必要なロービームを瞬間的に切替え照射することができ、
1個の前照灯を恰も2種類のガス放電灯を備えているのと同様に作用することができて、単一のガス放電灯の性能を最大限に発揮できる優れた特徴がある。
【0024】
フレミングの左手の法則を適用した短寸法のコイルに対して短円柱状のマグネットを短距離移動する作用でガス放電灯を設定寸法移動することにより、ハイビームとロービームを選択的に切替え出来るように設けたので、その全長を従来に比し格段に短寸法に構成し得た画期的な特徴があり、
【0025】
短寸法構成であることによって、従来のハロゲン電球を使用している既存の各種車両に、前照灯全部を取外したり、構造的な変形や加工を行ったりする面倒なことなしに、前部のレンズを外して挿入装着するだけで極めて簡単に交換、使用することができる革新的な効果がある。
【0026】
よって、現在、主として高級車両に適用されているガス放電灯を、既存の一般車両にも極めて容易に適用装着できるようにしたため、そのことを久しく待っていた多数のユーザーの強い要望に対応できる多大の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施例の斜視図。
【図2】図1の分解斜視図。
【図3】図1の縦断面図でガス放電灯(の発光部)がロービーム位置にある状態を示す図。
【図4】図3のロービーム位置からハイビーム位置に切替え移動した状態を示す図。
【図5】ガス放電灯(の発光部)がロービームを照射する反射鏡の焦点と一致した位置にある状態を示す断面図。
【図6】図5からハイビームを照射する反射鏡の焦点と一致した位置に切替え移動した状態を示す図。
【図7】フレミングの左手の法則を示す参考図。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 収容空間部
3 蓋板
4 コイル(ボイスコイル)
5 中心孔
6 ばね
7 ソケットマウント
8 段差部
9 マグネット
10 ガス放電灯
11 支持キャップ
12 挿通孔
13 固定片
14 案内部材
15 ガイド部
16 ねじ
17 開口部
18 発光部
19 反射鏡
【考案の属する技術分野】
本考案は、単一のランプ内においてガス放電灯を設定寸法移動自在に備えることによりハイビームとロービームの選択的照射を可能とした車両用前照灯に関し、さらに詳しくは、設定寸法移動自在に備えた単一のガス放電灯を用いて、夜間走行のためのハイビーム(High Beam)と、対向する車両とのすれ違い時に必要なロービーム(Low Beam)を選択照射可能にした車両用前照灯を提供せんとするものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車の前方には夜間の前方視野確保のために前照灯が装着されるが、前照灯は光度が法令で定められていると共に対向する車両とのすれ違い時に相手の運転者に眩しさを与えてないように定められている。
即ち、走行時には出来る限り遠くまで視野確保ができるように照射するハイビーム(走行ビーム若しくは上向きビーム)が形成されなければならないと共に、対向車両、歩行者等との交差時には相手の運転者等に眩しさを与えないようにしながら、ある程度前方の視野が確保できるようにロービーム(すれ違いビーム若しくは下向きビーム)が形成されなければならない。
【0003】
従来、車両用前照灯に主として使用されているハロゲンランプは、1個のランプ内に、ハイビーム用フィラメントと、ロービーム用フィラメントとの2つのフィラメントが同時に内蔵されており、必要に応じスイッチ操作でハイビームとロービームを選択的に使用できるようにしている。この場合、ロービーム用フィラメントはランプ内において更に器状の容器内に設置されている。
【0004】
ところが、従来のように1個のランプ内に2つのフィラメントを設置したハロゲン電球型の前照灯を使用した場合、現在広く提供されているガス放電灯と比較して性能の面において期待される効果を発揮していないのが実情のため、既存のハロゲン電球より約3倍以上明るくて物体の識別が容易な白色光を有する反面、電力消耗が2/3以下で済み、半永久的な寿命を有する「ガス放電灯」を採用しようとするのが趨勢となってきているが、その場合、構造的にロービームとハイビームを両方とも満足させる2つのガス放電灯(バルブ)を備えた単一構造のガス放電灯を開発することが出来ていないため、前照灯としてはハイ用、ロー用の2個のガス放電灯を並べて設置しなければならないという課題があった。
【0005】
そのため、一部では、1個のランプ内において、ガス放電灯を小型モータを用いて設定寸法移動して、ハイビーム及びロービームに切り替えて使用しようとする試みがあったが、モータの回転を直線運動に変換しなければならない機械的なメカニズムの複雑性やコスト負担、及び動作時間が遅く一瞬を争う切替に対応出来ないなどの欠陥が発見され、そのため、折角のガス放電灯の性能を十分に活用し得ていないのが実情である。
【0006】
【考案が解決した課題】
そこで、本考案は、1個のガス放電灯を用いて、夜間走行時のためのハイビームと、対向する車両等とのすれ違い時等に必要なロービームを瞬間的に選択切替え照射出来るようにした極めてコンパクトで特に短寸法な構造の車両用前照灯を提供せんとするものであり、
【0007】
そのために、本考案は、1個のガス放電灯を備えた本考案車両用前照灯において、スイッチONでガス放電灯の位置を、コイル(ダイナミックスピーカーのボイスコイルに相当する短円筒状のコイルを使用。)とマグネット(ガス放電灯と一体に備えた。)の磁場によるフレミングの左手の法則に基づいて発生する力により、コイル側に瞬間的に移動してその発光部を放物面反射鏡のハイビーム用焦点と正確に一致させてハイビーム(走行ビーム若しくは上向きビーム)状態とし、
【0008】
また、スイッチOFFでガス放電灯の位置をばねの復元弾力で復帰移動し、その発光部を反射鏡のロービーム用焦点と一致する位置に復帰してロービーム(下向きビーム若しくはすれ違いビーム)に瞬間的に切換えることができるようにした車両用前照灯を提供して、従来の課題を解決したものである。
【0009】
【課題を解決する手段】
即ち、本考案は、中心孔を備えたコイルを円筒状のハウジングの後端部内に挿入固定すると共に、前端部にガス放電灯を嵌着し後端部に円柱状のマグネットを樹立固着したソケットマウントを同ハウジングの開口部内に設定寸法移動自在に嵌挿設置し、該コイルとソケットマウント間に、ソケットマウントを前方付勢するばねを介在設置すると共に、ハウジングの開口部を支持キャップで蓋しその挿通孔を通してガス放電灯の発光部をハウジング外に突出して備えたものであり、
【0010】
コイルに通電するとフレミングの左手の法則により発生する力によって、ソケットマウントに固着したマグネットをコイルの中心孔内に設定寸法移動し、該マグネット及びソケットマウントと一体のガス放電灯を設定寸法移動して、その発光部を設定寸法移動し、もって、前照灯の反射鏡に対する該発光部の反射焦点位置を移動することによって、照射ビームをロービームからハイビームに切替え、
【0011】
また、コイルへの通電を遮断し、ソケットマウント及びマグネットと一体のガス放電灯をばねの復元弾力で設定寸法復元移動して、前照灯の反射鏡に対する該発光部の反射焦点位置を復元移動することによって、照射ビームをハイビームからロービームに復元切替えするように設けたものである、ハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯によって課題を解決したものである。
【0012】
【実施例】
本考案の実施例を図面につき説明する。
図1は本考案実施例の斜視図、図2は図1の分解斜視図、図3は図1の縦断面図でガス放電灯(の発光部)がロービーム位置にある状態を示す図、図4は図3のロービーム位置からハイビーム位置に切替え移動した状態を示す図、図5はガス放電灯(の発光部)がロービームを照射する焦点位置にある状態を示す断面図、図6は図5からハイビームを照射する焦点位置に切替えた状態を示す図、図7はフレミングの左手の法則を示す参考図である。
【0013】
図面に示すように、内側に収容空間部2を有する円筒状のハウジング1と、ハウジング1の開口部17に取付け、中央にガス放電灯10を外部に突出する挿通孔12をあけ、外周に固定片13を備えた支持キャップ11と、該支持キャップ11の前面に固着し、支持キャップ11の外部に突出したガス放電灯10の移動を案内する案内部材14と、収容空間部2の開口部17に移動自在に嵌挿設置し、前面にガス放電灯10のプラグ部を嵌着し、中間部に段差部8を設け、後端部中央に短円柱状のマグネット9を樹立固定したソケットマウント7と、収容空間部2の後端部に嵌挿固定し、中心孔5を備えたコイル4と、ソケットマウント7とコイル4との間に介在設置したばね6を備えてなる、ハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯である。
【0014】
前記円筒状のハウジング1の後端部に、収容空間部2の後端部に嵌挿固着したコイル4の設置及びハウジング1の密閉のための蓋板3を固着する。
【0015】
ハウジング1の開口部17に支持キャップ11を固定する。該支持キャップ11は、中央にガス放電灯10を外部に突出するための挿通孔12をあけ、外周の3箇所に前照灯の反射鏡19にハウジング1を安定的に取付けるための固定片13を備えたものであり、挿通孔12を通してガス放電灯10を設定寸法移動するように備える。
【0016】
また、支持キャップ11にはガス放電灯10の移動を自然に案内するための案内部材14を樹立固着する。該案内部材14は、支持キャップ11の前面に基部をネジ16で固定し、該基部から前方に突出部を設け、この突出部の前方部の内側に設けた半円筒状ガイド部15の内側でガス放電灯10の外周面の一部が収容状態で摺動できるように設けられている。
【0017】
ソケットマウント7は、ハウジング1の開口部17内に収容され、前部中央にガス放電灯10のプラグ部を嵌挿着し、中間部に段差部8を設け、該段差部8にばね6の一端を支持する。
更に、ソケットマウント7は、その後端部に短円柱状のマグネット9を固定する。
【0018】
コイル4は、フレミングの左手の法則によって発生する力でコーンスピーカーを振動させるダイナミックスピーカーに使用しているボイスコイルに相当するものであり、中心孔を備えた短円筒状に設け、その中心孔中に、コイル4に通電しフレミングの左手の法則によって発生する力で、ソケットマウント7と一体のマグネット11を移動して、該ソケットマウント7と一体のガス放電灯10の発光部の位置を切替え移動するものである。
【0019】
ばね6は、前端をソケットマウント7の段差部8に、後端をコイル4の前面にそれぞれ支持した状態で両者間に介在設置することにより、前記ソケットマウント7を支持キャップ11側に常時弾力的に付勢している。
【0020】
【作用】
次に、本考案の作用を説明する。
運転者が必要に応じて走行ビーム即ちハイビームを点灯するために前照灯のスイッチをONした瞬間、コイル4に電流が流れてコイル4内に磁場が形成され、この磁場によってソケットマウント7と一体のマグネット9がコイル4の中心孔5に移動し、よってガス放電灯10がソケットマウント7と共に移動して、その発光部18が反射鏡19のハイビーム用焦点と正確に一致し、ハイビームを照射する。
【0021】
次いで、ロービームに切替えるためにスイッチをOFFすると、コイル4の電流が直ちに遮断され、ガス放電灯10がばね6の復元弾力によって瞬間的に原位置に復帰して、その発光部18が反射鏡19のロービーム用焦点と正確に一致し、ロービームを照射するものである。
【0022】
上記のコイル4の中心孔5へのマグネット9の移動は、フレミングの左手の法則の通り、永久磁石の両磁極の間にコイル4を置き、コイル4に電流を印加すると、コイル4に或る一定の方向に動こうとする力が発生するという原理を応用して、ソケットマウント7と一体のガス放電灯10をコイル4側に移動するようにしたものである。
【0023】
【効果】
本考案は、フレミングの左手の法則を応用することによって成し得た簡潔な動作構造で、単一のガス放電灯を用いて、夜間走行のためのハイビームと、対向する車両等とのすれ違い時等に必要なロービームを瞬間的に切替え照射することができ、
1個の前照灯を恰も2種類のガス放電灯を備えているのと同様に作用することができて、単一のガス放電灯の性能を最大限に発揮できる優れた特徴がある。
【0024】
フレミングの左手の法則を適用した短寸法のコイルに対して短円柱状のマグネットを短距離移動する作用でガス放電灯を設定寸法移動することにより、ハイビームとロービームを選択的に切替え出来るように設けたので、その全長を従来に比し格段に短寸法に構成し得た画期的な特徴があり、
【0025】
短寸法構成であることによって、従来のハロゲン電球を使用している既存の各種車両に、前照灯全部を取外したり、構造的な変形や加工を行ったりする面倒なことなしに、前部のレンズを外して挿入装着するだけで極めて簡単に交換、使用することができる革新的な効果がある。
【0026】
よって、現在、主として高級車両に適用されているガス放電灯を、既存の一般車両にも極めて容易に適用装着できるようにしたため、そのことを久しく待っていた多数のユーザーの強い要望に対応できる多大の効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案実施例の斜視図。
【図2】図1の分解斜視図。
【図3】図1の縦断面図でガス放電灯(の発光部)がロービーム位置にある状態を示す図。
【図4】図3のロービーム位置からハイビーム位置に切替え移動した状態を示す図。
【図5】ガス放電灯(の発光部)がロービームを照射する反射鏡の焦点と一致した位置にある状態を示す断面図。
【図6】図5からハイビームを照射する反射鏡の焦点と一致した位置に切替え移動した状態を示す図。
【図7】フレミングの左手の法則を示す参考図。
【符号の説明】
1 ハウジング
2 収容空間部
3 蓋板
4 コイル(ボイスコイル)
5 中心孔
6 ばね
7 ソケットマウント
8 段差部
9 マグネット
10 ガス放電灯
11 支持キャップ
12 挿通孔
13 固定片
14 案内部材
15 ガイド部
16 ねじ
17 開口部
18 発光部
19 反射鏡
Claims (5)
- 中心孔を備えたコイルを円筒状のハウジングの後端部内に挿入固定すると共に、前端部にガス放電灯を嵌着し後端部に円柱状のマグネットを樹立固着したソケットマウントを同ハウジングの開口部内に設定寸法移動自在に嵌挿設置し、該コイルとソケットマウント間に、ソケットマウントを前方付勢するばねを介在設置すると共に、ハウジングの開口部を支持キャップで蓋しその挿通孔を通してガス放電灯の発光部をハウジング外に突出して備えたものであり、
コイルに通電するとフレミングの左手の法則により発生する力によって、ソケットマウントに固着したマグネットをコイルの中心孔内に設定寸法移動し、該マグネット及びソケットマウントと一体のガス放電灯を設定寸法移動して、その発光部を設定寸法移動し、もって、前照灯の反射鏡に対する該発光部の反射焦点位置を移動することによって、照射ビームをロービームからハイビームに切替え、また、コイルへの通電を遮断し、ソケットマウント及びマグネットと一体のガス放電灯をばねの復元弾力で設定寸法復元移動して、前照灯の反射鏡に対する該発光部の反射焦点位置を復元移動することによって、照射ビームをハイビームからロービームに復元切替えするように設けたものである、
ハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯。 - 内側に収容空間部2を有する円筒状のハウジング1と、ハウジング1の開口部17に取付け、中央にガス放電灯10を外部に突出する挿通孔12をあけ、外周に固定片13を備えた支持キャップ11と、該支持キャップ11の前面に固着し、支持キャップ11の外部に突出したガス放電灯10の移動を案内する案内部材14と、収容空間部2の開口部17に移動自在に嵌挿設置し、前面にガス放電灯10のプラグ部を嵌着し、中間部に段差部8を設け、後端部中央に短円柱状のマグネット9を樹立固定したソケットマウント7と、収容空間部2の後端部に嵌挿固定し、中心孔5を備えたコイル4と、ソケットマウント7とコイル4との間に介在設置したばね6からなることを特徴とする、
請求項1のハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯。 - 案内部材14は、支持キャップ11の前面にネジ16で固定した基部と、該基部から前方に突出した突出部と、該突出部の内側にガス放電灯10の外周面の一部を収容した状態で摺動可能に支持する半円筒状のガイド部15とを一体に形成してなることを特徴とする、
請求項1のハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯。 - ソケットマウント7は、ハウジング1の開口部内に収容され、コイル4は収容空間部2の後端部に固定し、コイル4に通電して、ソケットマウント7のマグネット9をコイル4側に移動するように構成したことを特徴とする、
請求項1のハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯。 - ばね6は、一端を前記ソケットマウント7の段差部8に、他端を前記コイル4の前面にそれぞれ支持した状態で設置することにより、ソケットマウント7を支持キャップ11側に常時弾力的に付勢するように構成したことを特徴とする、
請求項1のハイビームとロービームの選択照射自在な車両用前照灯。
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