JPH10235963A - ライン型サーマルヘッドの支持構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ライン型サーマルヘッドが取付けられるヘッ
ドブロックに支持軸を設け、この支持軸を支持部材に形
成した嵌合凹部に支持させ、この支持軸を押圧部材で押
圧することによりヘッドブロックを揺動自在としたライ
ン型サーマルヘッドの支持構造において、嵌合凹部から
の支持軸の取外しを手間をかけず簡単に行えるようにす
る。 【解決手段】 プリンタの支持部材５に形成した嵌合凹
部６にヘッドブロック２に設けた支持軸３を嵌合し、こ
の支持軸３をライン型サーマルヘッド１がプラテン８に
付勢されるように押圧する押圧部材１１を設け、この押
圧部材１１をその押圧力を可変する位置へ移動させる移
動機構１２を設けた。支持軸３に作用している押圧部材
１１の押圧力が小さくなる位置へ押圧部材１１を移動さ
せることにより、嵌合凹部６からの支持軸３の取外しが
容易になる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ライン型サーマル
ヘッドを取付けたヘッドブロックを支持軸で揺動自在に
支持するようにしたライン型サーマルヘッドの支持構造
に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、ライン型サーマルヘッドを使用す
るプリンタにおいては、ライン型サーマルヘッドの印字
面全体をプラテンに均一に圧接させる必要がある。この
ような均一な圧接を簡単な構造で達成するため、図３に
示すようなライン型サーマルヘッドの支持構造が採用さ
れている。まず、ライン型サーマルヘッド１がヘッドブ
ロック２に着脱自在に取付けられ、ヘッドブロック２に
はライン型サーマルヘッド１の印字幅方向と直交する向
きに延出するヘッド支点ピン３が固定されている。この
ヘッド支点ピン３は、ライン型サーマルヘッド１が取付
けられたヘッドブロック２における、ライン型サーマル
ヘッド１の印字幅方向に沿った重心位置に設けられてい
る。

【０００３】プリンタの上部側には上下方向へ移動自在
なフレーム４が設けられ、このフレーム４にはヘッド取
付板５が固定されている。ヘッド取付板５には上方向き
に開放された嵌合凹部６が形成され、この嵌合凹部６に
は前記ヘッド支点ピン３が回動自在に嵌合されている。
さらに、前記フレーム４には板バネ７の一端が固定さ
れ、この板バネ７の他端は前記嵌合凹部６に嵌合された
前記ヘッド支点ピン３を嵌合方向（下方）へ押圧してい
る。

【０００４】プリンタへのライン型サーマルヘッド１の
取付けは、ライン型サーマルヘッド１を取付けたヘッド
ブロック２のヘッド支点ピン３を嵌合凹部６に係合さ
せ、嵌合凹部６に係合させたヘッド支点ピン３を板バネ
７で押圧することにより行われている。その状態でフレ
ーム４を下方へ移動させることによりライン型サーマル
ヘッド１の印字面をプラテン８に当接させると、ヘッド
支点ピン３が嵌合凹部６の底部から僅かに持ち上がって
隙間９ができた状態となり、板バネ７の押圧力によって
ライン型サーマルヘッド１の印字面がプラテン８に圧接
される。板バネ７で押圧されているヘッド支点ピン３は
嵌合凹部６内で回動自在であるため、ライン型サーマル
ヘッド１の印字面をプラテン８に圧接させたとき、ライ
ン型サーマルヘッド１の印字面がプラテン８に対して均
一に圧接されるようにヘッドブロック２がヘッド支点ピ
ン３を中心として揺動する。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】ライン型サーマルヘッ
ド１のメンテナンスや交換のためにヘッドブロック２を
プリンタから外す場合には、フレーム４を上方へ移動さ
せてライン型サーマルヘッド１をプラテン８から離反さ
せた後、板バネ７を上方へ撓ませてヘッド支点ピン３に
押圧力が作用しないようにし、ヘッド支点ピン３を嵌合
凹部６から外している。

【０００６】板バネ７を上方へ撓ませると板バネ７の押
圧力が大きくなるため、板バネ７を上方へ撓ませて嵌合
凹部６からヘッド支点ピン３を取外す作業には手間がか
かり、従って、ライン型サーマルヘッド１のメンテナン
スや交換の作業性が悪くなっている。

【０００７】そこで本発明は、嵌合凹部からの支持軸
（ヘッド支点ピン）の取外しを手間をかけず簡単に行え
るようにしたライン型サーマルヘッドの支持構造を提供
することを目的とする。

【０００８】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の発明は、
プラテンと対向するライン型サーマルヘッドが取付けら
れるヘッドブロックに前記ライン型サーマルヘッドの印
字幅方向と直交する向きに延出する支持軸を設け、プリ
ンタの支持部材に形成した上方開放の嵌合凹部に前記支
持軸を支持させて前記ライン型サーマルヘッドを取付け
た前記ヘッドブロックを揺動自在に支持するようにした
ライン型サーマルヘッドの支持構造において、前記嵌合
凹部に支持させた前記支持軸を前記ライン型サーマルヘ
ッドが前記プラテンに付勢されるように押圧する押圧部
材を設け、この押圧部材をその押圧力を可変する位置へ
移動させる移動機構を設けた。従って、嵌合凹部から支
持軸を取外す場合には、支持軸に作用している押圧部材
の押圧力が小さくなる位置へ押圧部材を移動機構により
移動させることにより、取外しが容易になる。

【０００９】なお、ここでいう上方開放とは、ライン型
サーマルヘッドがプラテンから離れる方向に開放されて
いることをいう。

【００１０】

【発明の実施の形態】本発明の一実施の形態を図１及び
図２に基づいて説明する。なお、図３において説明した
部分と同じ部分は同じ符号で示す。ライン型サーマルヘ
ッド１はヘッドブロック２に着脱自在に取付けられ、ヘ
ッドブロック２にはライン型サーマルヘッド１の印字幅
方向と直交する向きに延出する支持軸であるヘッド支点
ピン３が固定されている。このヘッド支点ピン３は、ラ
イン型サーマルヘッド１が取付けられたヘッドブロック
２における、ライン型サーマルヘッド１の印字幅方向に
沿った重心位置に形成されている。

【００１１】プリンタの上部側には上下方向へ移動自在
なフレーム４が設けられ、このフレーム４には支持部材
であるヘッド取付板５が固定されている。このヘッド取
付板５には、前記ヘッド支点ピン３が回動自在に嵌合さ
れる嵌合凹部６が上方向き（ライン型サーマルヘッド１
がプラテン８から離れる向き）に開放されて形成されて
いる。

【００１２】さらに、前記ヘッド取付板５には、前記ヘ
ッド支点ピン３を前記嵌合凹部６に嵌合させた前記ヘッ
ドブロック２における長手方向（ライン型サーマルヘッ
ド１の印字幅方向）の一端側上縁部に対向する位置へ屈
曲された板バネ取付片１０が形成されている。この板バ
ネ取付片１０には、前記嵌合凹部６に嵌合させた前記ヘ
ッド支点ピン３を嵌合凹部６への嵌合方向（ライン型サ
ーマルヘッド１がプラテン８に付勢される方向）へ押圧
する押圧部材である板バネ１１の一端が固定的に保持さ
れている。

【００１３】前記ヘッドブロック２の他端側上縁部に対
向する位置には、前記板バネ１１の他端を保持し、か
つ、この板バネ１１の前記ヘッド支点ピン３に作用する
押圧力を可変するように上下方向に移動自在な移動機構
１２が設けられている。この移動機構１２は、前記板バ
ネ１１の他端を保持する板バネ取付板１３と、この板バ
ネ取付板１３を上下方向移動自在に前記フレーム４に取
付けた取付ネジ１４とにより形成されている。取付ネジ
１４を締め付けて板バネ取付板１３を最も下方位置まで
移動させたとき、ヘッド支点ピン３に作用する板バネ１
１の押圧力が最大となる。

【００１４】前記板バネ取付片１０と前記板バネ取付板
１３とは、前記嵌合凹部６から等距離の位置に位置して
いる。さらに、前記取付ネジ１４を締め付けて前記板バ
ネ取付板１３を最も下方位置まで移動させたとき、ヘッ
ドブロック２の上縁部に対する板バネ取付片１０の下端
と板バネ取付板１３の下端との間の寸法が略同じになる
ように設定されている。

【００１５】このような構成において、図１は、嵌合凹
部６に嵌合させたヘッド支点ピン３を板バネ１１で押圧
し、ライン型サーマルヘッド１の印字面をプラテン８に
圧接させた状態である。板バネ取付板１３は、取付ネジ
１４を締付けることにより、最も下方となる位置で固定
されている。板バネ１１で押圧されているヘッド支点ピ
ン３は嵌合凹部６内で回動自在であるため、ライン型サ
ーマルヘッド１の印字面をプラテン８に圧接させたと
き、ライン型サーマルヘッド１の印字面がプラテン８に
対して均一に圧接されるようにヘッドブロック２がヘッ
ド支点ピン３を中心として揺動する。

【００１６】図２は、ライン型サーマルヘッド１のメン
テナンスや交換のために、ヘッド支点ピン３を嵌合凹部
６から取外すことによりヘッドブロック２をヘッド取付
板５から取外すときの状態である。取付ネジ１４を緩め
ることにより板バネ取付板１３を上方へ移動させる。こ
れにより、板バネ取付板１３に取付けられている板バネ
１１の他端側が上方へ移動し、ヘッド支点ピン３に作用
する板バネ１１の押圧力が小さくなる。従って、嵌合凹
部６からのヘッド支点ピン３の取外しを小さな力で簡単
に行え、ライン型サーマルヘッド１のメンテナンスや交
換の作業性が良くなる。

【００１７】

【発明の効果】請求項１記載の発明によれば、プラテン
と対向するライン型サーマルヘッドが取付けられるヘッ
ドブロックにライン型サーマルヘッドの印字幅方向と直
交する向きに延出する支持軸を設け、プリンタの支持部
材に形成した上方開放の嵌合凹部に支持軸を支持させて
ライン型サーマルヘッドを取付けたヘッドブロックを揺
動自在に支持するようにしたライン型サーマルヘッドの
支持構造において、嵌合凹部に支持させた支持軸をライ
ン型サーマルヘッドがプラテンに付勢されるように押圧
する押圧部材を設け、この押圧部材をその押圧力を可変
する位置へ移動させる移動機構を設けたので、嵌合凹部
から支持軸を取外す場合には、支持軸に作用している押
圧部材の押圧力が小さくなる位置へ押圧部材を移動機構
により移動させることにより、取外しを手間をかけず簡
単に行うことができ、支持軸を嵌合凹部から外した後に
行うライン型サーマルヘッドのメンテナンスや交換の作
業性を良くすることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施の形態におけるライン型サーマ
ルヘッドの支持構造を示す正面図である。

【図２】嵌合凹部に嵌合されているヘッド支点ピンに作
用している板バネの押圧力を小さくした状態を示す正面
図である。

【図３】従来例のライン型サーマルヘッドの支持構造を
示す正面図である。

【符号の説明】

１ ライン型サーマルヘッド ２ ヘッドブロック ３ 支持軸 ５ 支持部材 ６ 嵌合凹部 ８ プラテン １１ 押圧部材 １２ 移動機構

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 プラテンと対向するライン型サーマルヘ
   ッドが取付けられるヘッドブロックに前記ライン型サー
   マルヘッドの印字幅方向と直交する向きに延出する支持
   軸を設け、プリンタの支持部材に形成した上方開放の嵌
   合凹部に前記支持軸を支持させて前記ライン型サーマル
   ヘッドを取付けた前記ヘッドブロックを揺動自在に支持
   するようにしたライン型サーマルヘッドの支持構造にお
   いて、前記嵌合凹部に支持させた前記支持軸を前記ライ
   ン型サーマルヘッドが前記プラテンに付勢されるように
   押圧する押圧部材を設け、この押圧部材をその押圧力を
   可変する位置へ移動させる移動機構を設けたことを特徴
   とするライン型サーマルヘッドの支持構造。