JPH10235923A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JPH10235923A
JPH10235923A JP3824297A JP3824297A JPH10235923A JP H10235923 A JPH10235923 A JP H10235923A JP 3824297 A JP3824297 A JP 3824297A JP 3824297 A JP3824297 A JP 3824297A JP H10235923 A JPH10235923 A JP H10235923A
Authority
JP
Japan
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potential
electrode
toner
control
flying
Prior art date
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Application number
JP3824297A
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English (en)
Inventor
Shiro Wakahara
史郎 若原
Yukito Nishio
幸人 西尾
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Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 トナーの飛翔状態からその飛翔の停止状態へ
の切り替え時におけるトナーの飛散を抑制することによ
り、画像劣化を防止し得る画像形成装置を提供する。 【解決手段】 ON電位からOFF電位への切り替え時
における、トナー飛翔電位状態からトナー停止電位状態
への変化の度合いを低減させるための制御回路部31が
設けられている。制御回路部31は、制御電極26に対
してOFF電位として収束電位を印加させるか、中間段
階の収束電位を経由してOFF電位を印加させるか、又
は電位波形の歪みによってゲート29…近傍の等電位面
の変化を和らげる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、デジタル複写機、
ファクシミリ装置の印字部、デジタルプリンタ又はプロ
ッタ等に適用され、顕像剤を飛翔させることにより記録
媒体上に画像を直接形成する画像形成装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】画像信号を紙等の記録媒体上に可視像と
して出力する従来の画像形成装置として、例えば特開平
7−178953号公報に開示されたものがある。この
公報の画像形成装置では、トナー担持体と対向電極との
間に電位差を発生させることにより、トナー担持体のト
ナーに電界を付与して電気力にてこれらトナーを飛翔さ
せる一方、飛翔路に配置した複数の通過孔(以下、「ゲ
ート」と称する)を有する制御電極に印加する電位を変
化させて記録媒体にトナーを付着させることにより、画
像を記録媒体上に直接形成するようになっている。
【0003】詳細には、ゲートとトナー担持体との間に
形成される電界制御によってトナーの飛翔可否を制御
し、対向電極によって形成された強電界によって記録媒
体である用紙表面にトナーを到達させて画像を形成して
いる。
【0004】ここで、本発明の説明図である図5に示す
ように、一般に、トナーを飛翔させる電位(以後、「O
N電位」と称する)の印加中はゲート近傍の等電位面は
トナー担持体に対して凹となるように制御される。
【0005】一方、トナーを飛翔させない電位(以後、
「OFF電位」と称する)は、従来技術では、通常、ト
ナー担持体と同電位か又はトナーと逆電位を印加するよ
うになっている。例えば、上記公報の技術では、図24
に示すように、トナー担持体122と同じ電圧0Vを印
加している。そして、このときには等電位面がトナー担
持体122に対してシャープな凸となると共に、電位差
が小さいのでトナー担持体122からのトナーの飛翔が
生じないようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の画像形成装置では、ON電位からOFF電位に切り
替えたときには、図5に示す等電位面がトナー担持体に
対して凹の状態から激しく変形して図24に示すシャー
プな凸の状態となる。このため、図25(a)に示すよ
うに、このときにゲート129n内部やその近傍に存在
する飛翔トナー121bは、周囲に広がる方向等の予想
外の方向及び大きさの力を受ける。そして、飛翔中に広
がった上記トナー121bは、図25(b)に示すよう
に、用紙105に到達したときに画素であるドット12
1c以外の領域に到達し、その結果、用紙105上に形
成されたドット121cに対して飛散トナー121dと
なる。
【0007】このような飛散トナー121dが発生する
と、ドット121cの輪郭が不鮮明となりコントラスト
の得られないぼやけた画像となって画像劣化を招来する
という問題点を有している。
【0008】また、このような状況下ではハーフトーン
の再現性が劣化してさらなる不具合を招来する。さら
に、この不具合がカラー画像形成装置に対して発生した
場合には、所望のカラー再現性が得られなくなると共
に、他の色のトナー上に別の色のトナーが飛翔して容易
に混色を招来することになる。
【0009】また、上記においては、OFF電位として
トナー担持体と同電位を印加しているが、例えば、OF
F電位としてトナーとは逆電位を印加すると、ON電位
からOFF電位に切り替えた瞬間には、トナーに付与さ
れる力が逆転等するので、飛翔トナーの方向及び大きさ
がさらに極端に変化する。従って、電位の切り替えられ
た瞬間にトナーが激しく振動する。
【0010】通常、トナーは単独では存在せず複数のト
ナー粒子が集合体を構成し、このトナー粒子の集合体が
全体として良好な帯電量等の特性を示している。ところ
が、上記のようにトナーがON電位からOFF電位に切
り替えられた瞬間に与えられる振動によって、この集合
体が崩壊し、より細かい集合体や個々のトナー粒子に分
裂する。
【0011】より細かく分裂したトナー集合体やトナー
粒子がそれぞれ良好な特性を示すとは限らず、数多くの
逆帯電トナーや逆帯電の集合体を含む。従って、この状
態で、制御電極に印加する電位がトナーと同極性の電位
であるとすると、上記逆帯電トナーや逆帯電集合体の飛
翔を容易に招来し、かつ制御電極へのトナーの付着を招
来する。そして、制御電極にトナーが付着した場合に
は、トナー担持体からみた制御電極の電位が変化して良
好なトナー飛翔制御が困難となり、その結果、印字不良
や画像欠落を来す。さらに、最悪の場合は、トナーがゲ
ートの内部に付着して目詰まりを起こし、物理的にゲー
トの通過が困難となる不具合が発生するという問題点を
有している。
【0012】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、顕像剤の飛翔状態からそ
の飛翔の停止状態への切り替え時における顕像剤の飛散
を抑制することにより、画像劣化を防止し得る画像形成
装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の画
像形成装置は、上記課題を解決するために、少なくとも
1色の顕像剤を担持する担持体と、この担持体に対向配
置された対向電極と、これら担持体と対向電極との間に
電位差を発生させる高電圧を供給する高圧電源手段と、
上記担持体と対向電極との間に配置された絶縁性基板に
穿設された顕像剤の通過部となる複数個のゲートの各周
囲に少なくとも一つ以上の電極を備えた電極群からなる
制御電極と、この制御電極の各電極に複数の電位状態を
与える制御手段とを備え、上記制御手段によって制御電
極の対応する電極に対して顕像剤を飛翔させる飛翔電位
と顕像剤の飛翔を停止させる停止電位とを印加すること
により担持体から飛翔する顕像剤のゲートの通過を制御
して、上記制御電極と対向電極との間に搬送される記録
媒体の表面に顕像剤を付着させて画像を形成する画像形
成装置において、上記飛翔電位から停止電位への切り替
え時における、該飛翔電位状態から停止電位状態への変
化の度合いを低減させるための低減手段が設けられてい
ることを特徴としている。
【0014】上記の発明によれば、担持体と対向電極と
の間には、高圧電源手段にて電位差が発生していると共
に、担持体と対向電極との間には、複数のゲートを有す
る制御電極が設けられている。従って、制御手段にて飛
翔電位又は停止電位を印加することにより担持体から飛
翔する顕像剤のゲートの通過を制御して、上記制御電極
と対向電極との間に搬送される記録媒体の表面に顕像剤
を付着させて画像を形成することができる。
【0015】ここで、飛翔電位から停止電位への切り替
え時には、該飛翔電位状態から停止電位状態となるの
で、例えば、ゲート内の等電位面が大きく変化する。そ
して、これによって、切り替え時にゲート近傍に存在し
ていた飛翔顕像剤は、等電位面の変化の影響を受けて飛
散するので、記録媒体の表面においては、所定の画素を
形成する領域以外に顕像剤が到達することになり、その
結果、画像劣化を招くことになる。
【0016】しかし、本発明においては、低減手段が、
飛翔電位から停止電位への切り替え時における、該飛翔
電位状態から停止電位状態への変化の度合いを低減させ
る。従って、切り替え時にゲート近傍に存在していた飛
翔顕像剤は、例えば等電位面の変化が和らげられるの
で、飛翔顕像剤が飛散するのを抑制することができる。
そして、この飛翔顕像剤は、記録媒体の表面における略
所定の画素の領域に到達するので、顕像剤の飛散が目立
たない。
【0017】この結果、顕像剤の飛翔状態からその飛翔
の停止状態への切り替え時における顕像剤の飛散を抑制
することにより、画像劣化を防止し得る画像形成装置を
提供することができる。
【0018】請求項2に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1記載の画像形成装置
において、上記の低減手段は、飛翔電位状態から停止電
位状態へのゲート近傍の等電位面の変化の度合いを低減
させるべく制御手段による制御電極への印加電圧を制御
するものからなることを特徴としている。
【0019】上記の発明によれば、低減手段は、飛翔電
位状態から停止電位状態へのゲート近傍の等電位面の変
化の度合いを低減させるべく制御手段による制御電極へ
の印加電圧を制御する。
【0020】即ち、従来においては、例えば、制御電極
に印加される飛翔電位は例えば250Vであり、停止電
位は担持体と同じ例えば0Vが設定されていた。そし
て、飛翔電位状態においては、ゲート近傍の等電位面
は、担持体側に対して凹又はなだらかな凸となる一方、
停止電位状態では、ゲート近傍の等電位面は、担持体側
に対してシャープな凸となっていた。
【0021】しかし、本発明においては、低減手段に
て、制御手段による制御電極への印加電圧を制御するこ
とにより、飛翔電位状態から停止電位状態へのゲート近
傍の等電位面の変化の度合いが低減される。具体的に
は、例えば、停止電位を例えば50Vとして、顕像剤の
飛翔が生じない範囲で、停止電位を0Vとしたシャープ
な凸となる等電位面よりもなだらかな凸となる等電位面
となるようにすることにより、飛翔顕像剤の飛散を防止
することができる。
【0022】この結果、顕像剤の飛翔状態からその飛翔
の停止状態への切り替え時における顕像剤の飛散を抑制
することにより、画像劣化を防止し得る画像形成装置を
提供することができる。
【0023】請求項3に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1又は2記載の画像形
成装置において、上記の低減手段は、飛翔電位から停止
電位への切り替えの際に、制御手段による制御電極への
印加電圧として該飛翔電位状態から停止電位状態への変
化の度合いを低減させるべく中間段階の中間電位を印加
させた後、停止電位を印加するように制御することを特
徴としている。
【0024】上記の発明によれば、低減手段は、飛翔電
位から停止電位への切り替えの際に、制御手段による制
御電極への印加電圧として該飛翔電位状態から停止電位
状態への変化の度合いを低減させるべく中間段階の中間
電位を印加させた後、停止電位を印加する。
【0025】従って、飛翔電位から停止電位への切り替
えの際に、飛翔電位状態には担持体側に対して凹又はな
だらかな凸であったゲート近傍の等電位面は、一旦、例
えば中間電位50Vが印加されることにより、飛翔電位
250Vのときよりもなだらかな凹又はなだらかな凸の
等電位面となる。そして、この中間電位50Vのなだら
かな凹又はなだらかな凸の等電位面から、停止電位0V
のシャープな凸の等電位面に移行する。
【0026】このため、切り替え時にゲート近傍に存在
していた飛翔顕像剤は、中間電位による中間的な等電位
面を経由するので、飛翔電位250Vから停止電位0V
に一気に変化するのに比べて、その等電位面の変化が和
らげられる。
【0027】この結果、顕像剤の飛翔状態からその飛翔
の停止状態への切り替え時における顕像剤の飛散を抑制
することにより、画像劣化を防止し得る画像形成装置を
提供することができる。
【0028】請求項4に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項3記載の画像形成装置
において、上記の中間電位は、飛翔電位から停止電位に
移行する過程に生じる電位波形の歪みによって得られる
ものであることを特徴としている。
【0029】上記の発明によれば、中間電位は、飛翔電
位から停止電位に移行する過程に生じる電位波形の歪み
によって得られる。即ち、中間電位は、必ずしも所定の
電圧を印加する必要はなく、飛翔電位から停止電位への
変化の程度を低減するための電圧であれば良い。
【0030】従って、飛翔電位250Vから停止電位0
Vへ移行するために、電位波形の歪みを利用することに
より、その変化の程度を低減することができる。具体的
には、電位波形が減衰曲線となるように飛翔電位250
Vから停止電位0Vへ移行させることにより、変化の程
度を低減させることができる。
【0031】この結果、制御手段として、例えば、飛翔
電位250V、中間電位50V及び停止電位0Vという
ような複雑な3値のパルス回路にて構成する必要がなく
なるので、部品点数の削減と装置の小型化及びコストダ
ウンを図ることが可能となる。
【0032】請求項5に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1〜4のいずれか1項
に記載の画像形成装置において、上記の制御電極は、複
数個のゲートの各周囲において顕像剤の通過方向に並び
配される第一電極と第二電極とを有し、かつこれら複数
の第一電極同士を所定数毎に集めてなる第一電極群と複
数の第二電極同士を所定数毎に集めてなる第二電極群と
からなり、かつ上記制御手段によって制御電極における
第一電極群及び第二電極群の両方を飛翔電位にすること
により担持体から飛翔する顕像剤のゲートを通過させる
ように形成されていることを特徴としている。
【0033】上記の発明によれば、制御電極は、複数個
のゲートの各周囲において顕像剤の通過方向に並び配さ
れる第一電極と第二電極とを有し、かつこれら複数の第
一電極同士を所定数毎に集めてなる第一電極群と複数の
第二電極同士を所定数毎に集めてなる第二電極群とから
なっていると共に、制御手段によって制御電極における
第一電極群及び第二電極群の両方を飛翔電位にすること
により担持体から飛翔する顕像剤をゲート通過させるよ
うになっている。
【0034】そして、この場合には、第一電極群又は第
二電極群の内のいずれか一方に対して低減手段による低
減動作が行われる。従って、このようなマトリックス制
御による制御電極にて顕像剤を飛翔制御する画像形成装
置においても、低減手段により、その低減機能を果たす
ことができる。
【0035】この結果、マトリックス制御によって制御
回路の削減を行うことが可能となり、部品点数の削減と
装置の小型化及びコストダウンを図ることが可能とな
る。
【0036】請求項6に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1〜5のいずれか1項
に記載の画像形成装置において、上記の制御電極には、
上記複数のゲートの少なくとも2つ以上を対象とする少
なくとも1つ以上の電極板が設けられ、低減手段は電極
板に対して低減動作が行われるように制御することを特
徴としている。
【0037】上記の発明によれば、制御電極には、上記
複数のゲートの少なくとも2つ以上を対象とする少なく
とも1つ以上の電極板が設けられ、低減手段は電極板に
対して低減動作が行われるように制御する。
【0038】このため、この電極板に対して、例えば中
間電位を印加するので、中間電位を印加すべく複雑な3
値のパルス回路を構成する必要がなくなる。即ち、制御
手段を単純な2値の制御回路にて構成することができる
ので、例えば、従来の装置にこの電極板を取り付けるだ
けで良い。この結果、装置の複雑化を防止し、コストダ
ウンを図ることが可能となる。
【0039】請求項7に係る発明の画像形成装置は、上
記課題を解決するために、請求項1〜6のいずれか1項
に記載の画像形成装置において、上記の画像形成装置
は、カラー画像形成装置であることを特徴としている。
【0040】上記の発明によれば、上記低減手段はカラ
ー画像形成装置に適用される。従って、カラー画像形成
装置においても、カラーの顕像剤が飛翔状態からその飛
翔の停止状態への切り替えにおいて、記録媒体の表面に
おける画素以外の領域に到達するのを防止することがで
き、その結果、混色を無くすことができる。
【0041】これにより、常に良好なカラー再現を得る
ことが可能となる。
【0042】
【発明の実施の形態】
〔実施の形態1〕本発明の実施の一形態について図1な
いし図7に基づいて説明すれば、以下の通りである。
尚、本実施の形態では、顕像剤を飛翔させることにより
記録媒体上に画像を形成する画像形成装置として、デジ
タルプリンタへの適用例及びデジタル複写機への適用例
について説明するが、必ずしもこれに限らず、顕像剤を
飛翔させることにより記録媒体上に画像を形成する他の
例えばファクシミリ装置の印字部やプロッタ等への適用
も可能である。
【0043】また、本実施の形態の説明においては、顕
像剤として負帯電のトナーに対応する構成を備えたデジ
タルプリンタ及びデジタル複写機について説明する。従
って、正帯電のトナーを使用する場合には、それに応じ
て適宜各印加電圧の極性を設定すれば良い。
【0044】本実施の形態のデジタルプリンタは、図2
に示すように、トナー供給部2と印刷部3とを有する画
像形成部1を備えている。上記の画像形成部1は、画像
信号に応じた画像を、顕像剤としてのトナーを使用して
記録媒体としての用紙上に顕像化するものである。より
詳しくは、トナーを飛翔させる際にそのトナーの飛翔を
画像信号に基づいて制御し、その飛翔制御されたトナー
を用紙に付着させることにより、画像を用紙上に直接形
成するものである。
【0045】上記画像形成部1への入紙側には、同図及
び図1に示すように、給紙装置10が設けられている。
この給紙装置10は、用紙5を収容する用紙カセット4
と、この用紙カセット4から用紙5を送り出すピックア
ップローラ6と、供給される用紙5を画像形成部1へ案
内する給紙ガイド7とからなっている。また、この給紙
装置10は、用紙5が供給されたことを検出する図示し
ない給紙センサを備えている。さらに、上記のピックア
ップローラ6は、図示しない駆動装置によって回転駆動
されるようになっている。
【0046】また、画像形成部1の出紙側には、画像形
成部1にて用紙5上に形成されたトナー像を加熱及び加
圧することにより用紙5に定着させる定着部11が設け
られている。上記定着部11は、加熱ローラ12、ヒー
タ13、加圧ローラ14、温度センサ15及び温度制御
回路80からなっている。
【0047】上記の加熱ローラ12は、例えば厚さ2m
mのアルミニウム管からなっている。ヒータ13は、例
えばハロゲンランプからなり、加熱ローラ12に内蔵さ
れている。加圧ローラ14は、例えばシリコーン樹脂か
らなっている。これら互いに対向して設けられた上記加
熱ローラ12及び加圧ローラ14には、各ローラ軸の間
に図示しないスプリング等が懸架されており、これによ
って、加熱ローラ12と加圧ローラ14との間に用紙5
を挟んで例えば2kgの荷重にて加圧することができる
ようになっている。
【0048】上記温度センサ15は、加熱ローラ12表
面の温度を測定するものである。この温度センサ15に
接続された温度制御回路80は、後述する主制御部によ
って制御されており、温度センサ15の測定結果に基づ
いてヒータ13のON/OFF等を制御し、加熱ローラ
12表面の温度を例えば150℃に保持している。
【0049】さらに、上記の定着部11は、用紙5が排
出されたことを検出する図示しない排紙センサを備えて
いる。
【0050】尚、上記の加熱ローラ12、ヒータ13及
び加圧ローラ14の材質は、特に限定されるものではな
い。また、加熱ローラ12表面の温度についても、特に
限定されるものではない。さらに、定着部11は、本実
施の形態のように必ずしも加熱及び加圧の両方の手段に
より定着するものに限らず、例えば、用紙5を加熱のみ
又は加圧のみを行うことによりトナー像を定着させる構
成となっていても良い。
【0051】一方、図示しないが、定着部11の出紙側
には、定着部11で処理された用紙5を排紙トレイ上に
排出する排紙ローラや排出された用紙5を受ける排紙ト
レイが設けられている。
【0052】尚、上記の加熱ローラ12、加圧ローラ1
4及び排紙ローラは、図示しない駆動装置によって回転
駆動されるようになっている。
【0053】次に、画像形成部1について詳述する。先
ず、図1に示すように、画像形成部1のトナー供給部2
には、顕像剤としてのトナー21を収容するトナー収容
槽20、トナー21を磁気力により担持する円筒状の担
持体としてのトナー担持体22、及びトナー21を帯電
させると共にトナー担持体22の外周面に担持されるト
ナー層の厚さを規制するドクターブレード23が備えら
れている。
【0054】上記のドクターブレード23は、トナー担
持体22の回転方向(図1において矢印A方向)におけ
る上流側に、トナー担持体22の外周面からの距離が例
えば60μmとなるように配されている。即ち、トナー
21は、平均粒径が例えば6μmの磁性トナーからなっ
ており、ドクターブレード23により、帯電量が例えば
−4μC/g〜−5μC/gとなるように電荷が付与さ
れる。尚、ドクターブレード23とトナー担持体22と
の距離は特に限定されるものではなく、また、トナー2
1の平均粒径や帯電量についても特に限定されるもので
はない。
【0055】上記のトナー担持体22は、図示しない駆
動装置によって、その表面での速度が例えば80mm/
secにて回転駆動される。このトナー担持体22は接
地されていると共に、トナー担持体22の内部には、ド
クターブレード23と対向する位置、及び後述する制御
電極26と対向する位置に、図示しない磁石が配置され
ており、これによって、トナー担持体22は、その外周
面にトナー21を担持することができるようになってい
る。上記トナー担持体22の外周面に担持されたトナー
21は、該外周面における上記位置に対応する位置で穂
立ちを形成するものとなっている。尚、トナー担持体2
2の回転速度は、特に限定されるものではない。また、
トナー担持体22は、磁気力によりトナー21を担持す
る代わりに、電気力、又は電気力と磁気力とによりトナ
ー21を担持する構成となっていても良い。
【0056】次に、上記画像形成部1の印刷部3は、図
1に示すように、トナー担持体22の外周面に対向する
対向電極25と、この対向電極25に高電圧を供給する
高圧電源手段としての高圧電源30と、この対向電極2
5とトナー担持体22との間に設けられた制御電極26
と、除電ブラシ28と、この除電ブラシ28に除電電位
を与える除電電源17と、用紙5を帯電させる帯電ブラ
シ8と、この帯電ブラシ8に帯電電位を与える帯電電源
18と、誘電体ベルト24と、この誘電体ベルト24を
支持する支持部材16a・16bと、クリーニングブレ
ード19とを備えている。
【0057】上記の対向電極25は、例えば厚さ1mm
のアルミニウム板からなり、トナー担持体22の外周面
からの距離が例えば1.1mmとなるように配されてい
る。また、対向電極25には、高圧電源30により、例
えば2.3kVの高電圧が印加されている。つまり、対
向電極25とトナー担持体22との間には、この高圧電
源30から印加される高電圧により、トナー担持体22
に担持されたトナー21を対向電極25方向に飛翔させ
るのに必要な電界が付与されている。
【0058】上記の誘電体ベルト24は、PVDF(Pol
yvinylidene Fluoride) を基材とし、体積抵抗率で例え
ば1010Ω・cm、厚さが例えば75μmとなってい
る。この誘電体ベルト24は、図示しない駆動装置によ
って駆動され、その表面での速度が例えば30mm/s
ecで同図の矢印方向に回転する。
【0059】上記の除電ブラシ28は、誘電体ベルト2
4の回転方向における制御電極26の下流側にて該誘電
体ベルト24に圧接するように設けられている。そし
て、この除電ブラシ28は、除電電源17にて例えば除
電電位2.5kVが印加されて誘電体ベルト24表面に
存在する不要電荷を除電するようになっている。
【0060】上記のクリーニングブレード19は、例え
ば、ペーパージヤム等の紙詰まり等の不測の事態が生じ
て誘電体ベルト24表面にトナー21が付着した場合
に、そのトナー21を除去して、用紙5の裏面がトナー
21によって汚染されることを防止するものである。
【0061】尚、対向電極25の材質は、特に限定され
るものではなく、また、対向電極25とトナー担持体2
2との距離についても、特に限定されるものではない。
さらに、対向電極25の回転速度や印加される電圧につ
いても、特に限定されるものではない。
【0062】また、図示しないが、本実施の形態のデジ
タルプリンタは、制御回路として、デジタルプリンタ全
体を制御する主制御部と、得られた画像データを印刷す
べき画像データの形式に変換する画像処理部と、変換さ
れた該画像データを記憶する画像メモリと、画像処理部
から得られた画像データを上記制御電極26に与えるべ
き画像データに変換する画像形成制御ユニットとを備え
ている。
【0063】一方、上記の制御電極26は、対向電極2
5とトナー担持体22との間において対向電極25と平
行に対向して2次元的に広がっており、かつ制御電極2
6に形成される複数の孔である後述するゲート29…に
よって、トナー担持体22から対向電極25方向へトナ
ー21が通過可能な構造となっている。そして、この制
御電極26に供給される、制御電源を含む制御手段及び
低減手段としての制御回路部31からの電位によりトナ
ー担持体22表面に付与された電界が変化し、トナー担
持体22から対向電極25へのトナー21の飛翔が制御
されるようになっている。
【0064】上記制御電極26は、トナー担持体22の
外周面からの距離が例えば100μmとなるように設け
られており、図示しない支持部材により固定されてい
る。尚、制御電極26とトナー担持体22との距離は、
特に限定されるものではない。
【0065】また、制御電極26は、図3に示すよう
に、絶縁性の基板26a、図示しない高圧ドライバ及び
各々独立したリング状の導電体であるリング状電極27
…からなっている。
【0066】上記基板26aは、例えば、ポリイミド樹
脂からなり厚さ25μmに形成されている。また、基板
26aには、複数の孔が形成されている。即ち、これら
各孔の開口径は、例えば直径160μmに形成されてお
り、トナー担持体22から対向電極25へ飛翔するトナ
ー21の通過部となっている。以下、この通過部をゲー
ト29…と称する。
【0067】一方、上記リング状電極27…は、例えば
厚さ18μmの銅箔からなり、その開口径が上記ゲート
29の開口径よりも少し大きい200μmとなってい
る。これらリング状電極27…は、基板26aにおける
上記ゲート29…の周りに各々設けられており、所定の
配列に従って配置されている。
【0068】尚、ゲート29の大きさ並びに基板26a
及びリング状電極27…の材質や厚さ等は特に限定され
るものではない。
【0069】上記のゲート29…、つまりリング状電極
27…内の孔は例えば2560個形成されると共に、各
リング状電極27…は、給電線41及び図示しない高圧
ドライバを介して上記制御回路部31に電気的に接続さ
れている。尚、ゲート29…及びリング状電極27…の
個数は、特に限定されるものではない。
【0070】また、上記のリング状電極27…表面及び
給電線41表面は、厚さ30μmの図示しない絶縁体層
で覆われており、これにより、リング状電極27…同士
の絶縁性、給電線41…同士の絶縁性、互いに接続され
ていないリング状電極27…と給電線41…との間の絶
縁性、及び上記トナー担持体22や対向電極25との絶
縁性が確保されている。尚、絶縁体層の材質や厚さ等
は、特に限定されるものではない。
【0071】上記の制御電極26のリング状電極27…
には、図1に示す制御回路部31により画像信号に応じ
たパルスつまり電圧が印加される。即ち、制御回路部3
1は、リング状電極27…に対して、トナー担持体22
に担持されたトナー21を対向電極25方向に通過させ
る場合(以下、飛翔電位としての「ON電位」と称す
る)には例えば250Vを印加し、通過させない場合
(以下、停止電位としての「OFF電位」と称する)に
は後述するようにトナー21の収束を行う電位(以下、
「収束電位」と称する)である例えば50Vを印加する
ようになっている。
【0072】このように、トナー担持体22に担持され
たトナー21を対向電極25方向に通過させるに際し
て、制御電極26への付与電位を画像信号に応じて制御
しながら、対向電極25と制御電極26との間に用紙5
を搬送して配することにより、用紙5の表面に画像信号
に応じたトナー像が形成される。尚、制御回路部31
は、図示しない画像形成制御ユニットから送られてくる
制御電極制御信号によって制御されている。
【0073】ここで、上記の説明では、画像形成装置と
して、コンピューターやワードプロセッサの出力用とし
てのデジタルプリンタを取り上げて説明してきたが、本
発明の画像形成装置は、デジタル複写機にも適用可能で
ある。そこで、以下においては、デジタル複写機として
適用した場合の画像形成動作を、概括的に、図4に示す
フローチャート及び図1に基づいて説明する。尚、上記
の画像形成部1、給紙装置10及び定着部11の構成は
共通であるので、これに基づいて説明する。
【0074】先ず、図示しない画像読み取り部に複写す
べき原稿が載置され、図示しないコピースタートボタン
が押圧操作されると、この入力を受けた主制御部は画像
形成動作を開始させる。
【0075】即ち、図4に示すように、画像読み取り部
によって原稿画像が読み取られ(S1)、その画像デー
タが画像処理部で処理され(S2)、画像メモリに記憶
される(S3)。次いで、画像メモリに記憶された画像
データが、画像形成制御ユニットに転送される(S
4)。画像形成制御ユニットでは、入力された画像デー
タを制御電極26に与える制御電極制御信号に変換し始
める(S5)。
【0076】次いで、制御電極26は送られてきた制御
電極制御信号が所望の制御電極制御信号であるか否かを
判断した後(S6)、制御電極制御信号を受け始める。
尚、S6で所望の制御電極制御信号でないときには、装
置本体の図示しない操作パネルにエラー表示を行う(S
7)。
【0077】次に、S6で所望の制御電極制御信号であ
るときには、画像形成部1では、トナー担持体22が回
転駆動され(S8)、図1に示す制御電極26のリング
状電極27…には、制御回路部31にてトナー担持体2
2に担持されたトナー21を対向電極25方向に通過さ
せない電位であるOFF電位50Vが印加される(S
9)。
【0078】また、対向電極25には高圧電源30にて
高電圧が印加されると共に、誘電体ベルト24が回転駆
動される(S10)。
【0079】次いで、上記の制御電極26が所定量の上
記制御電極制御信号を得ると、図示しない駆動装置が作
動し、この駆動装置にて回転駆動されるピックアップロ
ーラ6により(S11)、用紙カセット4内の用紙5が
画像形成部1方向へ送り出されると共に、正常な給紙状
態であることが給紙センサにて検出される(S12)。
尚、正常な給紙状態でないときには、その旨がエラー表
示される(S13)。
【0080】また、S12で正常な給紙状態であると判
断されたときには、ピックアップローラ6によって送り
出された用紙5は帯電ブラシ8と支持部材16a・16
bに巻装された誘電体ベルト24との間に搬送される。
上記の支持部材16aには高圧電源30によって対向電
極25と同電位が印加される一方、帯電ブラシ8には帯
電電源18によって帯電電位として例えば1.2kVが
印加される。
【0081】用紙5は、帯電ブラシ8と支持部材16a
との電位差による電荷を供給され、静電気的に吸着され
た状態で画像形成部1の印刷部3における誘電体ベルト
24の制御電極26との対向面側に搬送される。尚、制
御電極制御信号の上記所定量は、デジタル複写機の構成
等によって異なる。
【0082】次いで、画像形成制御ユニットは、上記の
制御電極制御信号を制御回路部31に供拾する。この制
御回路部31への制御電極制御信号の供給は、上記の帯
電ブラシ8による印刷部3への用紙5の供給に同期した
タイミングで行われる。
【0083】制御回路部31は、上記の制御電極制御信
号に基づいて、制御電極26の各リング状電極27…に
印加する高電圧を制御する(S14)。具体的には、制
御回路部31から適宜所定のリング状電極27…に25
0V又は50Vのいずれかの電位が印加され、これによ
って、制御電極26付近の電界が制御される。即ち、制
御電極26…のゲート29…において、画像データに応
じてトナー担持体22から対向電極25へのトナー21
の飛翔の阻止とその解除とが適宜行われる。
【0084】これにより、対向電極25表面の誘電体ベ
ルト24の移動によって出紙側に向かって30mm/s
ecの速度で移動している用紙5上に飛翔したトナー2
1が付着し、画像信号に応じたトナー像が形成される。
【0085】ここで、上記の画像形成における原理につ
いて、具体的に説明する。即ち、前記したように、トナ
ー担持体22は接地される一方、対向電極25及び支持
部材16aには2.3kV、帯電ブラシ8には1.2k
Vの高圧が印加されている。従って、帯電ブラシ8と支
持部材16aとの間の電位差によって帯電ブラシ8と誘
電体ベルト24の間に搬送された用紙5の表面にはマイ
ナスの電荷が供給される。マイナスの電荷が供給される
と該電荷の静電気力によって用紙5は誘電体ベルト24
に吸着されたまま誘電体ベルト24の移動によってゲー
ト29…の直下に移動する。誘電体ベルト24表面の電
荷はゲート29…の直下に到達するまでに時間減衰して
対向電極25の電位との兼ね合いから表面電位は2kV
となる。
【0086】この状態で、トナー担持体22に担持され
たトナー21を対向電極25方向に通過させるべく、制
御回路部31により、制御電極26のリング状電極27
…に対して250Vの電圧を印加し、トナー21がゲー
ト29…を通過させない場合は50Vの電位を印加す
る。これにより、用紙5を誘電体ベルト24に吸着した
状態で用紙5表面に画像を直接形成する。
【0087】その後、トナー像が形成された用紙5は支
持部材16bの持つ曲率によって誘電体ベルト24から
剥離されて定着部11に搬送され、その後、この定着部
11にてトナー像が用紙5に定着される。
【0088】トナー像が定着された用紙5は、図示しな
い排紙ローラにて排紙トレイ上に排出されると共に、正
常に排出されたことが排紙センサにて検出される。この
検出動作に基づいて、主制御部が印刷動作の正常な終了
を判断する(S15)。印字終了でないときには、S1
1に戻り印刷動作を継続する。以上の画像形成動作によ
り、用紙5上に良好な画像が形成される。
【0089】このような方式によるデジタルプリンタや
デジタル複写機等の画像形成装置では、用紙5上に画像
を直接形成するので、旧来の画像形成装置で用いられて
いる感光体や誘電体ドラム等の顕像体が不要となってい
る。従って、顕像体から用紙5に画像を転写する転写動
作が省略されるので、画像の劣化を生じない。このた
め、装置の信頼性が向上する。また、装置の構成が簡単
化されると共に、部品点数が削減されるので、小型化及
び低廉化が可能となっている。
【0090】尚、本実施の形態の画像形成装置をコンピ
ューターの出力端末機の印字部分であるデジタルプリン
タとして使用する場合も、デジタル複写機の印字部とし
て使用する場合も、処理する画像信号及びそのやり取り
に相違があるものの画像形成動作方法そのものはなんら
相違点を有しない。
【0091】また、上記の説明においては、トナー21
を通過させるべく制御電極26のリング状電極27…に
付与する電位、つまりON電位が、250Vの場合を一
例に挙げたが、該電位は、トナー21の所望した飛翔制
御を行えるなら、特に限定されるものではない。さら
に、同様に対向電極25の印加電位、帯電ブラシ8に印
加する電位及びゲート29直下での用紙5の表面電位も
トナー21の所望した飛翔制御を行えるなら、特に限定
されるものではない。
【0092】次に、本実施の形態の画像形成装置の特徴
である制御回路部31の制御電極26への電位制御につ
いて詳細に説明する。
【0093】今、図3に示す例えばゲート29nに対し
てON電位250Vを印加して前記トナー21を飛翔さ
せるときのゲート29n付近の等電位面は、図5に示す
ように、トナー担持体22に対して凹となっている。
【0094】尚、ON電位を印加したときに、本実施の
形態のように、必ずしもトナー担持体22に対して凹と
する必要はなく、本発明においては、例えば、トナー担
持体22に対して凸とすることも可能である。このよう
にトナー担持体22に対して凸とした場合には、トナー
21がゲート29nの中心方向に収束されるので、鮮明
な画像が得られるメリットがある。
【0095】但し、等電位面をトナー担持体22に対し
て凸とした場合には、凹にする場合と比較して飛翔効率
が悪くなるという欠点を有している。従って、この点か
ら、一般的には、ON電位を印加するときには、ゲート
29n付近の等電位面は、トナー担持体22に対して凹
とするようにしている。以下、ON電位の印加時には、
等電位面はトナー担持体22に対して凹となっているも
のとして話を進める。
【0096】この状態から、制御電極26にOFF電位
を印加してトナー21の飛翔を停止させる。このとき、
本実施の形態では、OFF電位として収束電位である5
0Vを印加する。これによって、図6に示すように、ゲ
ート29n近傍の等電位面は、トナー担持体22に対し
てなだらかな凸となる。
【0097】このため、ON電位からOFF電位に切り
替えた場合においても、ゲート29nの近傍の等電位面
の変形が激しくなく、その結果、図7(a)に示すよう
に、切り替え時にゲート29n近傍に存在していたトナ
ー21は、良好な収束効果が得られるので、ドットが形
成し得る良好な領域に到達してトナー21eとなる。
【0098】また、図7(b)に示すように、既に用紙
5に画素としてのドット21cが形成されていた場合に
も、ドット21c以外の領域に到達して飛散トナーとな
ることがなく、ドット21c上に到達するので、トナー
21eは全く目立たない。逆に、トナー21eが用紙5
に到達した時点でドット21cが形成されていない場合
でも、再度のON電位により、トナー21e上にドット
21cが形成される可能性が高く、この場合もトナー2
1eは全く目立たない。
【0099】さらに、上記のOFF電位に代わる収束電
位50Vは、トナー21が飛翔しない電位が選ばれてい
るので通常はトナー21の飛翔は起こらないが、装置を
使用する環境や装置の劣化が発生した場合等の他に、不
測の事態によってトナー21が少量ながら飛翔を始める
場合がある。
【0100】しかし、本実施の形態の画像形成装置で
は、仮に、不測の事態等によってトナー21の飛翔が生
じたとしても、収束電位50Vのときのゲート29n近
傍の等電位面はなだらかな凸となっているので、大きく
飛散するということがない。逆に、凸の中心に落ち込む
状態となる。従って、上記と同様に、再度のON電位に
より、トナー21e上にドット21cが形成される可能
性が高く、この場合もトナー21eは全く目立たないこ
とになる。
【0101】このように、本実施の形態の画像形成装置
では、トナー担持体22と対向電極25との間には、高
圧電源30にて電位差が発生していると共に、トナー担
持体22と対向電極25との間には、複数のゲート29
…を有する制御電極26が設けられている。従って、制
御回路部31にてON電位又はOFF電位を印加するこ
とによりトナー担持体22から飛翔するトナー21のゲ
ート29…通過を制御して、制御電極26と対向電極2
5との間に搬送される用紙5の表面にトナー21を付着
させて画像を形成することができる。
【0102】ここで、ON電位からOFF電位への切り
替え時には、トナー飛翔電位状態からトナー停止電位状
態となるので、例えば、ゲート29…内の等電位面が大
きく変化する。そして、これによって、切り替え時にゲ
ート29…近傍に存在していた飛翔中のトナー21は、
等電位面の変化の影響を受けて飛散するので、用紙5の
表面においては、所定のドット21cを形成する領域以
外にトナー21が到達することになり、その結果、画像
劣化を招くことになる。
【0103】しかし、本実施の形態においては、制御回
路部31が、ON電位からOFF電位への切り替え時に
おける、該トナー飛翔電位状態からトナー停止電位状態
への変化の度合いを低減させる。
【0104】従って、切り替え時にゲート29…近傍に
存在していた飛翔中のトナー21は、等電位面の変化が
和らげられるので、飛翔中のトナー21が飛散するのを
抑制することができる。そして、この飛翔中のトナー2
1は、用紙5の表面における略所定のドット21cの領
域に到達するので、トナー21の飛散が目立たない。
【0105】この結果、トナー21の飛翔状態からその
飛翔の停止状態への切り替え時におけるトナー21の飛
散を抑制することにより、画像劣化を防止し得る画像形
成装置を提供することができる。
【0106】また、本実施の形態の画像形成装置では、
制御回路部31は、トナー飛翔電位状態からトナー停止
電位状態へのゲート29…近傍の等電位面の変化の度合
いを低減させるべく制御電極26への印加電圧を制御す
る。
【0107】即ち、従来においては、例えば、制御電極
26に印加されるON電位は例えば250Vであり、O
FF電位はトナー担持体22と同じ例えば0Vが設定さ
れていた。そして、トナー飛翔電位状態においては、ゲ
ート29…近傍の等電位面は、トナー担持体22側に対
して凹又はなだらかな凸となる一方、トナー停止電位状
態では、ゲート29…近傍の等電位面は、トナー担持体
22側に対してシャープな凸となっていた。
【0108】しかし、本実施の形態では、制御回路部3
1にて制御電極26への印加電圧を制御することによ
り、トナー飛翔電位状態からトナー停止電位状態へのゲ
ート29…近傍の等電位面の変化の度合いが低減され
る。具体的には、例えば、OFF電位を例えば50Vと
して、トナー21の飛翔が生じない範囲で、OFF電位
を0Vとしたシャープな凸となる等電位面よりもなだら
かな凸となる等電位面となるようにすることにより、飛
翔中のトナー21の飛散を防止することができる。
【0109】この結果、トナー21の飛翔状態からその
飛翔の停止状態への切り替え時におけるトナー21の飛
散を抑制することにより、画像劣化を防止し得る画像形
成装置を提供することができる。
【0110】尚、トナー21の通過を阻止すべく制御電
極26のリング状電極27…に付与する電位は、本発明
の請求範囲を逸脱しない限りにおいて特に限定されるも
のではない。
【0111】また、本実施の形態においては、顕像剤が
トナーである場合を例に挙げて説明したが、必ずしもこ
れに限らず、顕像剤は例えばインク等であっても良い。
さらに、トナー供給部2の構成を、イオンフロー法を適
用した構成とすることも可能である。即ち、画像形成部
1は、コロナ帯電器等のイオン源を備えた構成となって
いても良い。
【0112】〔実施の形態2〕本発明の他の実施の形態
について図8ないし図11に基づいて説明すれば、以下
の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態
1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材につい
ては、同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0113】前記実施の形態1の画像形成装置では、O
FF電位として収束電位を兼ねた電位である50Vを使
用していた。しかし、ON電位250Vに対してOFF
電位を50Vとするのは、OFF電位時に、トナー飛翔
の阻止が上記電位では不十分な場合が発生し得る。
【0114】例えば、使用するトナー21の特性やトナ
ー21層の状態、制御電極26の構成、制御電極26と
対向電極25との相対位置、及び制御電極26とトナー
担持体22との相対位置等によってはOFF電位として
さらに大きな電位差が必要となる場合が発生する。
【0115】そこで、本実施の形態では、トナー21の
飛翔を完全に阻止するために、OFF電位としてトナー
担持体22と同電位の0Vを採用する一方、図8に示す
ように、上記のON電位250VからOFF電位0Vに
移行する場合に、収束電位である50Vを経由させてか
ら、OFF電位0Vとなるように制御している。
【0116】即ち、画像信号のON信号によってリング
状電極27nにON電位である250Vが制御回路部3
1によって印加される一方、このとき、他のゲート29
…に配置された他のリング状電極27…の電位はいずれ
もOFF電位0Vが印加されている。そして、ON電位
250Vが印加されている時間帯においてはトナー担持
体22との間にトナー21飛翔が良好に得られる所望の
電界が形成され、所定量のトナー21が飛翔して良好な
画素であるドットが得られる。
【0117】ここで、ゲート29nに注目すると、上記
のON電位からOFF電位に移行する場合に、同図に示
すように、収束電位である50Vを経由させる。
【0118】このように、ON電位250VからOFF
電位0Vに移行するに際して、収束電位50Vを経由す
る場合としない場合とについて説明する。
【0119】先ず、収束電位50Vを経由しない場合と
して、リング状電極27の電位をON電位250Vから
OFF電位に切り替える瞬間には、図9に示すように、
未だ、ゲート29n内部やゲート29n周辺を飛翔して
いるトナー21bが存在する。ここで、従来技術の説明
図である図24に示すように、トナー担持体22と同電
位であるOFF電位0Vが印加された場合には等電位面
の変形が激しい。このため、図9に示すトナー21bの
飛翔中に大きな偏向力がトナー21bに作用する。その
結果、図10に示すように、トナー21bの発散が起こ
り、トナー21bの収束効果が損なわれ、ドットを良好
に形成することができない。
【0120】最終的には用紙5の表面には、従来技術の
説明図である前記図25(b)に示すように、ドットを
形成するトナー121cとドット121cの外側に達し
て飛散トナーとなるトナー121dとが形成される。飛
散トナーとなるトナー121dが発生すると上記の如く
ドットの輪郭が不鮮明となりコントラストの得られない
ぼやけた画像となって画像劣化を招来する。
【0121】さらに、このような状況下ではハーフトー
ンの再現性が劣化して更なる不具合を招来する。
【0122】この不具合がカラー画像形成装置に対して
発生した場合は、所望のカラー再現性が得られない事態
を招来する他に、他の色のトナー上に別のトナーが飛翔
して容易に混色を招来する。
【0123】しかしながら、本実施の形態のように、O
N電位からOFF電位への切り替える時に、図8に示す
ように、一旦、収束電位50Vを経由させる場合には、
この収束電位50Vの等電位面は、前記図6に示すよう
に、トナー担持体22に対してなだらかな凸となる。
【0124】そして、上記の収束電位50Vの印加時に
は、形成される電界はON電位250Vの印加時に比較
すると弱いので、トナー担持体22からの新たなトナー
21飛翔は発生しないが、OFF電位0Vの印加時より
も等電位面の変形が激しくなく、トナー21の発散が発
生せず収束が良好に行われる。即ち、切り替え時に形成
される電界の方向が逆転することがなく、かつOFF電
位印加時に形成される電界が微小となることもない。従
って、電位の切り替えの瞬間にトナー21に振動が付与
されることがない。
【0125】この結果、形成されるドット21cの形状
は、図11に示すように、飛散トナーの発生しない良好
なドット21cが形成される。
【0126】さらに、本実施の形態では、特に、トナー
21bがゲート29nを通過した後、即ちゲート29n
近傍にトナー21bが存在しない状態で、収束電位50
VからOFF電位0Vに切り替えている。従って、OF
F電位0Vによって、前記図24に示すように等電位面
が変形しても、等電位面が激しく変形する領域にトナー
21bが存在せず用紙5上に形成されるドット21cの
形状には全く悪影響を及ぼさないのでドット21cの輪
郭が鮮明な良好なドット21cが形成できる。
【0127】このように、本実施の形態の画像形成装置
では、制御回路部31は、ON電位からOFF電位への
切り替えの際に、制御電極26への印加電圧として該ト
ナー飛翔電位状態からトナー停止電位状態への変化の度
合いを低減させるべく中間段階の中間電位である収束電
位を印加した後、OFF電位を印加する。
【0128】従って、ON電位からOFF電位への切り
替えの際に、トナー飛翔電位状態にはトナー担持体22
側に対して凹又はなだらかな凸であったゲート29…近
傍の等電位面は、一旦、例えば収束電位50Vが印加さ
れることにより、飛翔電位250Vのときよりもなだら
かな凹又はなだらかな凸の等電位面となる。そして、こ
の収束電位50Vのなだらかな凹又はなだらかな凸の等
電位面から、OFF電位0Vのシャープな凸となる等電
位面に移行する。
【0129】このため、切り替え時にゲート29…近傍
に存在していた飛翔中のトナー21は、収束電位による
中間的な等電位面を経由するので、ON電位250Vか
らOFF電位0Vに一気に変化するのに比べて、その等
電位面の変化が和らげられる。
【0130】この結果、トナー21の飛翔状態からその
飛翔の停止状態への切り替え時におけるトナー21の飛
散を抑制することにより、画像劣化を防止し得る画像形
成装置を提供することができる。
【0131】〔実施の形態3〕本発明の他の実施の形態
について図12及び図13に基づいて説明すれば、以下
の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態
1及び実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を
有する部材については、同一の符号を付し、その説明を
省略する。
【0132】前記実施の形態1及び実施の形態2では、
ゲート29…のトナー21飛翔制御は個々のゲート29
…を一つのリング状電極27…で制御するシングルドラ
イブによる制御電極26の場合について説明した。
【0133】しかし、本発明においては、図12に示す
ように、マトリックス制御による制御電極36を使用し
た場合でも、良好な画像形成が可能である。
【0134】即ち、本実施の形態におけるマトリックス
制御による制御電極36では、第一電極及び第二電極と
しての機能を果たす前記リング状電極27…の代わりに
帯状電極37a…・37b…を交差状態に配置してい
る。詳細には、制御電極36のトナー担持体22側に、
同図において実線で示すように、帯状電極37b…を配
置する一方、対向電極25側に、同図において破線で示
すように、帯状電極37a…を配置する構成となってい
る。
【0135】本構成の制御電極36の制御動作について
は、帯状電極37b…に対して前記図8に示すような収
束電位を経由する電位制御を行っている。具体的には、
前記トナー21をゲート29nを通して印字する場合の
各帯状電極37a…・37b…の制御は、図13に示す
ように、対向電極25側の帯状電極37a…について
は、帯状電極37a1 、帯状電極37a2 、…(図示し
ない帯状電極37a4 まで)の順にスキャンしてON電
位250Vの電位を印加する一方、トナー担持体22側
の帯状電極37b…に対して上記ON電位250Vを印
加し、そのON電位250Vを収束電位50V、OFF
電位0Vの順番に切り替えている。尚、この結果、帯状
電極37a…と帯状電極37b…とが両方共ON電位2
50Vとなったときにのみ、トナー21が飛翔すること
になる。従って、例えば、ゲート29nでは、帯状電極
37a1 と帯状電極37bnとが両方共ON電位250
Vとなったときにのみ、トナー21が飛翔する。
【0136】このように、上記の制御電極36において
は収束電位印加の制御をトナー担持体22側に配置され
た帯状電極37b…に対して行っている。しかし、必ず
しもこれに限らず、例えば、帯状電極37a…と帯状電
極37b…の配置位置を逆転し、トナー担持体22側に
帯状電極37a…を配置すると共に、対向電極25側に
帯状電極37b…を配置して電位制御を対向電極25側
の帯状電極37b…に対して行うことが可能であり、よ
り効果的である。
【0137】即ち、制御電極36のトナー担持体22側
に配置した電極に対して上記の収束電位50Vを印加し
てトナー21の収束を行っても、対向電極25側に印加
する電位によって再び発散する場合が起こり得る。従っ
て、最終的にゲート29…を通過したときのトナー21
の飛翔方向に対して良好な収束効果が得られない場合が
有り得る。
【0138】しかし、対向電極25側に配置した電極に
対して収束電位を印加する制御を行った場合には、トナ
ー21の収束を十分に行うことができ、収束電界による
効果をより有効に利用することか可能となる。
【0139】また、本実施の形態における図12に示す
制御電極36においては、上記収束電位を印加する電極
を帯状電極37b…ではなく、帯状電極37a…に対し
て印加する、つまり電極数の少ない電極群に対して収束
電位を印加することが可能であり、この方が好ましい。
【0140】即ち、図13からも明らかなように、中間
段階の収束電位を印加する場合には、少なくとも250
Vと50Vと0Vとの3値のパルス制御が不可避であ
り、回路の複雑化と部品点数の増加によるコストアップ
が発生し易く、この点から好適でない。
【0141】従って、本実施の形態においては、帯状電
極37b…よりは帯状電極37a…に対して収束電位を
印加する制御の方がコストダウンの観点から好適であ
る。例えば、同図の場合は、帯状電極37a…が4本の
電極にて構成されているので、3値のパルス制御回路は
4回路が必要となるだけである。このため、帯状電極3
7b…に印加する場合と比較すると制御回路が非常に削
減される。
【0142】さらに、収束電位を印加する電極が帯状電
極37a…の場合には、上述したように、この帯状電極
37a…を、同図のように、対向電極25側に配置する
のが効率的で、これによって、ゲート29…の脱出時の
トナー21の収束を十分に行え、収束電界による効果を
より有効に利用できる点で最も好適である。
【0143】このように、本実施の形態の画像形成装置
では、制御電極36は、複数個のゲート29…の各周囲
においてトナー21の通過方向に並び配される第一電極
と第二電極とを有し、かつこれら複数の第一電極同士を
所定数毎に集めてなる第一電極群としての帯状電極37
a…と複数の第二電極同士を所定数毎に集めてなる第二
電極群としての帯状電極37b…とからなっていると共
に、制御回路部31によって制御電極36における帯状
電極37a…及び帯状電極37b…の両方をON電位に
することによりトナー担持体22から飛翔するトナー2
1をゲート29…通過させるようになっている。そし
て、これら帯状電極37a…又は帯状電極37b…のう
ちのいずれか一方の電極群に対して収束電位を印加する
制御を行っている。
【0144】従って、このようなマトリックス制御によ
る制御電極36にてトナー21を飛翔制御する画像形成
装置においても、制御回路部31により、そのON電位
とOFF電位との変化の度合いの低減機能を果たすこと
ができる。
【0145】この結果、マトリックス制御によって制御
回路の削減を行うことが可能となり、部品点数の削減と
装置の小型化及びコストダウンを図ることが可能とな
る。
【0146】また、本実施の形態の画像形成装置では、
帯状電極37a…及び帯状電極37b…は、ゲート29
…においてトナー21の通過方向に並び配されると共
に、これら帯状電極37a…又は帯状電極37b…のい
ずれかの内、対向電極25に面する方の帯状電極37a
…に対して、低減手段による低減動作、つまり収束電圧
の印加が行われるようになっている。
【0147】このため、マトリックス制御による制御電
極36において、ON電位からOFF電位への切り替え
時に、対向電極25側に配置された電極に対してトナー
21の飛散防止の制御を行うので収束効果を最大限に得
ることができる。
【0148】また、本実施の形態の画像形成装置では、
帯状電極37a…又は帯状電極37b…のいずれか一方
の電極群である帯状電極37a…は、制御回路部31に
て順番にON電位が印加されると共に、この順番にON
電位が印加される帯状電極371aに対して、低減手段
の低減動作が行われるようになっている。
【0149】このため、マトリックス制御による制御電
極36においてスキャン電位を印加する帯状電極37a
…に対して、低減手段による低減動作が行われるので、
収束電位を印加するための制御回路がより削減可能とな
り、これによって、部品点数の削減と装置の小型化・コ
ストダウンが可能となる。
【0150】また、本実施の形態の画像形成装置では、
帯状電極37a…又は帯状電極37b…の内、電極数の
少ない方の帯状電極37a…に対して、低減手段の低減
動作が行われる。
【0151】このため、マトリックス制御による制御電
極36に対して、収束電位による効果をできるだけ少な
い制御回路数で実現することが可能となる。
【0152】〔実施の形態4〕本発明の他の実施の形態
について図14ないし図22に基づいて説明すれば、以
下の通りである。なお、説明の便宜上、前記の実施の形
態1ないし実施の形態3の図面に示した部材と同一の機
能を有する部材については、同一の符号を付し、その説
明を省略する。
【0153】前記実施の形態1ないし実施の形態3にお
いては、トナー21の飛翔制御を行う電極に収束電位を
印加してトナー21の収束を行う場合を説明したが、収
束電位を印加する電極を別途配置して収束電位を印加し
て収束電界を形成することも可能である。
【0154】即ち、例えば、図14(a)(b)に示す
ように、リング状電極27…の前記トナー担持体22側
に電極板としてのシールド電極39が配置された制御電
極46とすることが可能である。
【0155】上記のシールド電極39には、通常、トナ
ー21の付着を防止するために、トナー担持体22と同
電位か又はトナー層に対して僅かに電位差を有する同極
性の電位が印加されると共に、このシールド電極39に
対して収束電位が印加される。尚、トナー21の飛翔可
否の制御は、リング状電極27…にて行われる。
【0156】ここで、シールド電極39の収束電位とし
て例えば30Vを印加することが可能である。このとき
の制御電極46における電位制御は、図15に示すよう
に、シールド電極39に印加する収束電位として、上記
30Vのように比較的低電位が使用可能な場合はシール
ド電極39の電位を収束電位で一定にすることが可能で
あり、シールド電極39の電位を切り替える必要がな
い。尚、収束電位を比較的低電位とするためには、該電
位でトナー21がシールド電極39に対して飛翔するこ
とがなく、かつシールド電極39にトナー21が付着す
ることがないことが必要条件となる。
【0157】また、このシールド電極39を収束電位3
0Vにするということは、ゲート29n以外のゲート2
9…についても収束電位30Vになることを意味する
が、この収束電位30Vはトナー21が飛翔しない電位
であるので影響はない。
【0158】このような制御を行うことにより、リング
状電極27…に印加する電位は、例えばON電位250
VとOFF電位0Vとの2値のパルス波形で良いことに
なり、基本的に、前記図13において説明した3値のパ
ルス制御が不要となると共に、従来の簡単な電位切り換
え回路が使用でき、電位の切り換え手段に関するコスト
アップが全く発生しない。
【0159】一方、使用するトナー21やトナー担持体
22上のトナー21層の状態、又はシールド電極39の
位置を始めとする制御電極46の位置・構成によって
は、収束電位として比較的大きな値が必要となる場合が
ある。
【0160】例えば、トナー21層に担持されたトナー
21中に比較的低電界で飛翔するトナー21が多く含ま
れる場合は、上記のような収束電位30Vでもトナー2
1が制御電極46に飛翔して、トナー21の良好な飛翔
制御が困難となる場合が容易に発生し得る。
【0161】この場合には、図16に示すように、トナ
ー21の飛翔を停止しておくためにシールド電極39に
印加する電位として、トナー21の飛翔が起こらない電
位0Vと、飛翔中のトナー21の収束が可能な収束電位
30Vとに切り替えるのが好適である。
【0162】ここで、切り替えに際しては、同図に示す
ように、リング状電極27nの電位がON電位からOF
F電位に切り替わる瞬間にシールド電極39の電位とし
て30Vの収束電位を印加するのが好ましい。これによ
って、ON電位250Vから収束電位30Vを経て、O
FF電位0Vに移行するため収束電位のとしての機能が
有効に発揮できる。
【0163】また、図14(a)(b)及び図16に示
すように、収束電位30Vを印加する電極がシールド電
極39一つに限られるので、収束電位の切り換え回路が
単純な2値の制御回路一つで良く、また、前記図13に
示したような3値のパルス制御が不要となるので、制御
回路の構成が非常に簡素化されて部品点数の削減と装置
の小型化・コストダウンが可能となる。
【0164】一方、上記の実施の形態においては、制御
電極46はシールド電極39としては単一の電極板を使
用しているが、必ずしもこれに限らず、例えば、シール
ド電極39として複数の電極板を使用することも可能で
ある。即ち、ゲート29…の少なくとも2つ以上を対象
とする少なくとも1つ以上の電極板からなっていれば良
い。
【0165】また、シングルドライブに限らず、前記図
12に示したマトリックス制御による制御電極36の場
合も同様に、トナー担持体22側にシールド電極39を
別途に設けて、図16に示すシールド電極39の電位制
御を行っても良い。
【0166】さらに、図14(a)(b)においては、
シールド電極39をトナー担持体22側に配置している
が、前述したように収束電位は対向電極25により近い
電極に印加する方がより効果的である。従って、シング
ルドライブ及びマトリックスドライブによる制御電極2
6に対して、それぞれ図17及び図18に示すように、
シールド電極39を対向電極25側に配置するのが好適
である。
【0167】尚、図14(a)(b)の場合のように、
シールド電極39をトナー担持体22側に配置した場合
には、シールド電極39による効果が得られ難くなる場
合が発生するので、図19及び図20に示すように、シ
ールド電極39とは異なる収束電極50を対向電極25
側に配置する構成が好適である。
【0168】また、この配置に際して、シールド電極3
9や収束電極50を制御電極26に対して独立に配置し
ても良いが開口部の位置合わせ等に対して非常に高精度
が要求される上に、各電極の取付けが煩雑になって装置
の複雑化と大型化を招く。
【0169】そこで、各電極の開口部の位置合わせのた
めに、図17〜図20に示すように、各電極を一体に構
成するのが良く、各電極の取付けが簡素化されて部品点
数の削減と装置の小型化・コストダウンが可能となる。
【0170】また、上記の収束電位における、250
V、30V及び0V等の3値のパルス制御は、前述の如
く回路構成が非常に複雑となり得る。しかし、上記のト
ナー21のゲート29の近傍で良好な収束が行えるなら
ば特にその電位波形は限定されない。例えば、図21に
示すように、ON電位からOFF電位の切り替え時にパ
ルス波形の歪みを起こさせるような回路、例えば、図2
2に示すような基本回路を有する制御回路を使用しても
良い。図22では250Vの電源61と抵抗62とFE
T63とによって基本回路を構成している。尚、この制
御回路において、抵抗62の値によってパルス波形の歪
み具合を、良好な収束効果によって所望の画像が得られ
るように適宜調整しても良い。
【0171】尚、上記の制御回路部31では、制御電極
の各電極に印加する電位として直流電位を例に挙げて説
明したが、本発明は直流電位に限定されることはなく、
交流電位を印加して形成される等電位面が振動成分を有
する場合にも好適に適用できる。
【0172】さらに、上記収束電位の値や印加時間は一
定である必要はなく適宜可変制御を行っても良い。例え
ば、図1に示すように、トナー担持体22が曲率を持つ
場合は、トナー担持体22と制御電極26との間隔が一
定であるとは限らず、ゲート29…の位置によって異な
る場合がある。この場合は、所定の収束電界が形成され
るように収束電位を各ゲート29…とトナー担持体22
との間隔に応じて可変しても良い。
【0173】また、制御電極36や制御電極46のよう
に、シールド電極39や収束電極50を配置している場
合には、シールド電極39や収束電位50を複数に分割
してそれぞれ異なった収束電位を印加することも有効で
ある。
【0174】さらに、画像形成装置の使用環境が大きく
変化した場合、例えば高温高湿環境下に置かれた場合は
トナー21の飛翔条件が大きく変化する可能性がある。
この場合も印加する収束電位の値や印加時間を適宜調節
するのが好適である。
【0175】さらに、使用するトナー21やトナー担持
体22やドクターブレード23の劣化によってトナー担
持体22上のトナー21層の状態が所望の状態から変化
する場合があるが、この場合も同様に印加する収束電位
の値や印加時間を適宜調節するのが望ましい。
【0176】このように、本実施の形態の画像形成装置
では、制御電極46には、上記複数のゲート29…の少
なくとも2つ以上を対象とする少なくとも1つ以上のシ
ールド電極39が設けられ、制御回路部31はシールド
電極39に対して低減動作が行われるように制御する。
【0177】このため、このシールド電極39に対し
て、収束電位を印加するので、収束電位を印加すべく複
雑な3値のパルス回路を構成する必要がなくなる。即
ち、制御回路部31を単純な2値の制御回路にて構成す
ることができるので、例えば、従来の装置にこの電極板
を取り付けるだけで良い。この結果、装置の複雑化を防
止し、コストダウンを図ることが可能となる。
【0178】また、本実施の形態の画像形成装置では、
収束電位は、ON電位からOFF電位に移行する過程に
生じる電位波形の歪みによって得られる。
【0179】即ち、収束電位は、必ずしも所定の電圧を
印加する必要はなく、ON電位からOFF電位への変化
の程度を低減するための電圧であれば良い。
【0180】従って、ON電位250VからOFF電位
0Vへ移行するために、電位波形の歪みを利用すること
により、その変化の程度を低減することができる。具体
的には、電位波形が減衰曲線となるようにON電位25
0VからOFF電位0Vへ移行させることにより、変化
の程度を低減させることができる。
【0181】この結果、制御回路部31として、例え
ば、ON電位250V、収束電位50V及びOFF電位
0Vというような複雑な3値のパルス回路にて構成する
必要がなくなるので、部品点数の削減と装置の小型化及
びコストダウンを図ることが可能となる。
【0182】また、本実施の形態の画像形成装置では、
制御回路部31は、制御電極46におけるシールド電極
39に対して低減動作を行うに際して、ON電位からO
FF電位への切り替え時において、トナー21が飛翔し
ている間に低減動作が行われるように制御する。
【0183】このため、ゲート29…近傍にトナー21
が存在する場合にだけ収束電位が印加されるので、シー
ルド電極39にトナー21が付着する等の不具合が発生
せず、良好なトナー21の飛翔制御を行うことができ
る。
【0184】また、本実施の形態の画像形成装置では、
シールド電極39が、最も対向電極25側に配されてい
る。この結果、収束効果を最大限に得ることが可能とな
る。
【0185】〔実施の形態5〕本発明の他の実施の形態
について図23に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。なお、説明の便宜上、前記の実施の形態1ないし実
施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部
材については、同一の符号を付し、その説明を省略す
る。
【0186】前記実施の形態1ないし実施の形態4にお
いては、白黒の画像形成装置の場合を例に挙げて説明し
たが、カラー画像形成装置の場合には、トナー21の飛
散による障害は、混色が発生するので用紙5上に顕著に
現れる。
【0187】そこで、前記実施の形態1ないし実施の形
態4で述べた収束電位を印加する制御をカラー画像形成
装置に適用することが可能である。
【0188】本実施の形態のカラー画像形成装置は、図
23に示すように、複数のトナー供給部と印刷部とを備
えた画像形成部1a・1b・1c・1dを配設し、各ト
ナー供給部に例えばイエロー、マゼンタ、シアン及びブ
ラック等のカラートナーを使用したものとなっている。
尚、その他の構成要素は、前記図2と同じ構成である。
【0189】上記のカラー画像形成装置では、それぞれ
カラーの画像データに基づいてカラー画像形成が行われ
るようになっていると共に、各カラートナーの飛翔制御
は、前記実施の形態1ないし実施の形態4で述べた制御
電極26等により行われるようになっている。
【0190】この結果、本実施の形態のカラー画像形成
装置では、混色等の不具合が一切発生しないので、所望
の色再現及び良好なカラー画像形成を行うことができ
る。
【0191】このように、本実施の形態の画像形成装置
では、低減手段はカラー画像形成装置に適用される。
【0192】従って、カラー画像形成装置においても、
カラーのトナー21が飛翔状態からその飛翔の停止状態
への切り替えにおいて、用紙5の表面におけるドット2
1c以外の領域に到達するのを防止することができ、そ
の結果、混色を無くすことができる。これにより、常に
良好なカラー再現を得ることが可能となる。
【0193】
【発明の効果】請求項1に係る発明の画像形成装置は、
以上のように、飛翔電位から停止電位への切り替え時に
おける、該飛翔電位状態から停止電位状態への変化の度
合いを低減させるための低減手段が設けられているもの
である。
【0194】それゆえ、切り替え時にゲート近傍に存在
していた飛翔顕像剤は、例えば等電位面の変化が和らげ
られるので、飛翔顕像剤が飛散するのを抑制することが
できる。そして、この飛翔顕像剤は、記録媒体の表面に
おける略所定の画素の領域に到達するので、顕像剤の飛
散が目立たない。
【0195】この結果、顕像剤の飛翔状態からその飛翔
の停止状態への切り替え時における顕像剤の飛散を抑制
することにより、画像劣化を防止し得る画像形成装置を
提供することができるという効果を奏する。
【0196】請求項2に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1記載の画像形成装置において、上
記の低減手段は、飛翔電位状態から停止電位状態へのゲ
ート近傍の等電位面の変化の度合いを低減させるべく制
御手段による制御電極への印加電圧を制御するものであ
る。
【0197】具体的には、例えば、停止電位を例えば5
0Vとして、顕像剤の飛翔が生じない範囲で、停止電位
を0Vとしたシャープな凸となる等電位面よりもなだら
かな凸となる等電位面となるようにすることにより、飛
翔顕像剤の飛散を防止することができる。
【0198】それゆえ、請求項1の発明の効果に加え
て、さらに確実に、顕像剤の飛翔状態からその飛翔の停
止状態への切り替え時における顕像剤の飛散を抑制する
ことにより、画像劣化を防止し得る画像形成装置を提供
することができるという効果を奏するという効果を奏す
る。
【0199】請求項3に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1又は2記載の画像形成装置におい
て、上記の低減手段は、飛翔電位から停止電位への切り
替えの際に、制御手段による制御電極への印加電圧とし
て該飛翔電位状態から停止電位状態への変化の度合いを
低減させるべく中間段階の中間電位を印加させた後、停
止電位を印加するように制御するものである。
【0200】それゆえ、飛翔電位から停止電位への切り
替えの際に、飛翔電位状態には担持体側に対して凹又は
なだらかな凸であったゲート近傍の等電位面は、一旦、
例えば中間電位50Vが印加されることにより、飛翔電
位250Vのときよりもなだらかな凹又はなだらかな凸
の等電位面となる。そして、この中間電位50Vのなだ
らかな凹又はなだらかな凸の等電位面から、停止電位0
Vのシャープな凸の等電位面に移行する。
【0201】このため、切り替え時にゲート近傍に存在
していた飛翔顕像剤は、中間電位による中間的な等電位
面を経由するので、飛翔電位250Vから停止電位0V
に一気に変化するのに比べて、その等電位面の変化が和
らげられる。
【0202】この結果、請求項1又は請求項2の発明の
効果に加えて、さらに確実に、顕像剤の飛翔状態からそ
の飛翔の停止状態への切り替え時における顕像剤の飛散
を抑制することにより、画像劣化を防止し得る画像形成
装置を提供することができるという効果を奏する。
【0203】請求項4に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項3記載の画像形成装置において、上
記の中間電位は、飛翔電位から停止電位に移行する過程
に生じる電位波形の歪みによって得られるものである。
【0204】具体的には、電位波形が減衰曲線となるよ
うに飛翔電位250Vから停止電位0Vへ移行させるこ
とにより、変化の程度を低減させることができる。
【0205】それゆえ、制御手段として、例えば、飛翔
電位250V、中間電位50V及び停止電位0Vという
ような複雑な3値のパルス回路にて構成する必要がなく
なるので、請求項3の発明の効果に加えて、部品点数の
削減と装置の小型化及びコストダウンを図ることが可能
となるという効果を奏する。
【0206】請求項5に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1〜4のいずれか1項に記載の画像
形成装置において、上記の制御電極は、複数個のゲート
の各周囲において顕像剤の通過方向に並び配される第一
電極と第二電極とを有し、かつこれら複数の第一電極同
士を所定数毎に集めてなる第一電極群と複数の第二電極
同士を所定数毎に集めてなる第二電極群とからなり、か
つ上記制御手段によって制御電極における第一電極群及
び第二電極群の両方を飛翔電位にすることにより担持体
から飛翔する顕像剤のゲートを通過させるように形成さ
れているものである。
【0207】それゆえ、マトリックス制御による制御電
極にて顕像剤を飛翔制御する画像形成装置においても、
低減手段により、その低減機能を果たすことができる。
【0208】この結果、請求項1〜4のいずれか1項の
発明の効果に加えて、マトリックス制御によって制御回
路の削減を行うことが可能となり、部品点数の削減と装
置の小型化及びコストダウンを図ることが可能となると
いう効果を奏する。
【0209】請求項6に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1〜5のいずれか1項に記載の画像
形成装置において、上記の制御電極には、上記複数のゲ
ートの少なくとも2つ以上を対象とする少なくとも1つ
以上の電極板が設けられ、低減手段は電極板に対して低
減動作が行われるように制御するものである。
【0210】それゆえ、この電極板に対して、例えば中
間電位を印加するので、中間電位を印加すべく複雑な3
値のパルス回路を構成する必要がなくなる。即ち、制御
手段を単純な2値の制御回路にて構成することができる
ので、例えば、従来の装置にこの電極板を取り付けるだ
けで良い。
【0211】この結果、請求項1〜5のいずれか1項の
発明の効果に加えて、装置の複雑化を防止し、コストダ
ウンを図ることが可能となるという効果を奏する。
【0212】請求項7に係る発明の画像形成装置は、以
上のように、請求項1〜6のいずれか1項に記載の画像
形成装置において、上記の画像形成装置は、カラー画像
形成装置であるものである。
【0213】それゆえ、カラー画像形成装置において
も、カラーの顕像剤が飛翔状態からその飛翔の停止状態
への切り替えにおいて、記録媒体の表面における画素以
外の領域に到達するのを防止することができ、その結
果、混色を無くすことができる。
【0214】これにより、請求項1〜5のいずれか1項
の発明の効果に加えて、常に良好なカラー再現を得るこ
とが可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における画像形成装置で
あるデジタルプリンタの画像形成部を示す構成図であ
る。
【図2】上記デジタルプリンタを示す全体構成図であ
る。
【図3】上記デジタルプリンタの制御電極を示す平面図
である。
【図4】上記デジタルプリンタの印字動作を示すフロー
チャートである。
【図5】上記デジタルプリンタの制御電極におけるON
電位時の等電位面を示す説明図である。
【図6】上記デジタルプリンタの制御電極におけるOF
F電位時の等電位面を示す説明図である。
【図7】同図(a)は制御電極がON電位からOFF電
位に切り替わったときのトナーの飛翔軌跡を示す説明図
であり、同図(b)は、その飛翔トナーがドット上に到
達する状態を示す説明図である。
【図8】本発明の他の実施の形態の画像形成装置を示す
ものであり、ON電位250VからOFF電位0Vに切
り替える際に、収束電位50Vを経由させる状態を示す
パルス波形図である。
【図9】上記画像形成装置の制御電極におけるON電位
のトナー飛翔状態を示す説明図である。
【図10】上記画像形成装置の制御電極において、ON
電位250Vから直接OFF電位0Vに切り替えるとき
のトナーの飛翔状態を示す説明図である。
【図11】上記画像形成装置の制御電極においてON電
位250Vから収束電位50Vを経由してOFF電位0
Vに切り替えたときの用紙上のトナーのドット形成状態
を示す説明図である。
【図12】本発明のさらに他の実施の形態の画像形成装
置を示すものであり、マトリックス制御による制御電極
を示す平面図である。
【図13】上記制御電極にてON電位250VからOF
F電位0Vに切り替える際に、収束電位50Vを経由さ
せる状態を示すパルス波形図である。
【図14】本発明のさらに他の実施の形態の画像形成装
置を示すものであり、(a)はトナー担持体側にシール
ド電極を配設した制御電極を示す底面図、(b)はその
断面図である。
【図15】上記制御電極にてON電位250VからOF
F電位0Vに切り替える際に、収束電位30Vを絶えず
印加しておく制御を示すパルス波形図である。
【図16】上記制御電極にてON電位250VからOF
F電位0Vに切り替える際に、収束電位30Vを経由さ
せる状態を示すパルス波形図である。
【図17】上記シングルドライブの制御電極において、
対向電極側にシールド電極を配設した状態を示す説明図
である。
【図18】上記マトリックスドライブの制御電極におい
て、対向電極側にシールド電極を配設した状態を示す説
明図である。
【図19】上記シングルドライブの制御電極において、
トナー担持体側にシールド電極を配設し、かつ対向電極
側に収束電極を配設した状態を示す説明図である。
【図20】上記マトリックスドライブの制御電極におい
て、トナー担持体側にシールド電極を配設し、かつ対向
電極側に収束電極を配設した状態を示す説明図である。
【図21】上記の画像形成装置において、ON電位25
0VからOFF電位0Vへの切り替え時にパルス波形の
歪みを起こさせた状態を示すパルス波形図である。
【図22】上記の画像形成装置における、ON電位25
0VからOFF電位0Vへの切り替え時にパルス波形の
歪みを起こさせる基本回路を示す回路図である。
【図23】本発明のさらに他の実施の形態の画像形成装
置であるカラー画像形成装置の画像形成部を示す構成図
である。
【図24】従来の画像形成装置の制御電極におけるOF
F電位時の等電位面を示す説明図である。
【図25】同図(a)は制御電極がON電位からOFF
電位に切り替わったときのトナーの飛翔軌跡を示す説明
図であり、同図(b)は、その飛翔トナーが用紙上に飛
散して到達した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 画像形成部 5 用紙(記録媒体) 21 トナー(顕像剤) 21c ドット(画素) 22 トナー担持体(担持体) 25 対向電極 26 制御電極 29 ゲート 30 高圧電源(高圧電源手段) 31 制御回路部(制御手段、低減手段) 36 制御電極 39 シールド電極(電極板) 46 制御電極

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】少なくとも1色の顕像剤を担持する担持体
    と、この担持体に対向配置された対向電極と、これら担
    持体と対向電極との間に電位差を発生させる高電圧を供
    給する高圧電源手段と、上記担持体と対向電極との間に
    配置された絶縁性基板に穿設された顕像剤の通過部とな
    る複数個のゲートの各周囲に少なくとも一つ以上の電極
    を備えた電極群からなる制御電極と、この制御電極の各
    電極に複数の電位状態を与える制御手段とを備え、上記
    制御手段によって制御電極の対応する電極に対して顕像
    剤を飛翔させる飛翔電位と顕像剤の飛翔を停止させる停
    止電位とを印加することにより担持体から飛翔する顕像
    剤のゲートの通過を制御して、上記制御電極と対向電極
    との間に搬送される記録媒体の表面に顕像剤を付着させ
    て画像を形成する画像形成装置において、 上記飛翔電位から停止電位への切り替え時における、該
    飛翔電位状態から停止電位状態への変化の度合いを低減
    させるための低減手段が設けられていることを特徴とす
    る画像形成装置。
  2. 【請求項2】上記の低減手段は、飛翔電位状態から停止
    電位状態へのゲート近傍の等電位面の変化の度合いを低
    減させるべく制御手段による制御電極への印加電圧を制
    御するものからなることを特徴とする請求項1記載の画
    像形成装置。
  3. 【請求項3】上記の低減手段は、飛翔電位から停止電位
    への切り替えの際に、制御手段による制御電極への印加
    電圧として該飛翔電位状態から停止電位状態への変化の
    度合いを低減させるべく中間段階の中間電位を印加させ
    た後、停止電位を印加するように制御することを特徴と
    する請求項1又は2記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】上記の中間電位は、飛翔電位から停止電位
    に移行する過程に生じる電位波形の歪みによって得られ
    るものであることを特徴とする請求項3記載の画像形成
    装置。
  5. 【請求項5】上記の制御電極は、複数個のゲートの各周
    囲において顕像剤の通過方向に並び配される第一電極と
    第二電極とを有し、かつこれら複数の第一電極同士を所
    定数毎に集めてなる第一電極群と複数の第二電極同士を
    所定数毎に集めてなる第二電極群とからなり、かつ上記
    制御手段によって制御電極における第一電極群及び第二
    電極群の両方を飛翔電位にすることにより担持体から飛
    翔する顕像剤のゲートを通過させるように形成されてい
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載
    の画像形成装置。
  6. 【請求項6】上記の制御電極には、上記複数のゲートの
    少なくとも2つ以上を対象とする少なくとも1つ以上の
    電極板が設けられ、低減手段は電極板に対して低減動作
    が行われるように制御することを特徴とする請求項1〜
    5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】上記の画像形成装置は、カラー画像形成装
    置であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項
    に記載の画像形成装置。
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