JPH10233135A - 電極とその製造方法 - Google Patents

電極とその製造方法

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JPH10233135A
JPH10233135A JP3237097A JP3237097A JPH10233135A JP H10233135 A JPH10233135 A JP H10233135A JP 3237097 A JP3237097 A JP 3237097A JP 3237097 A JP3237097 A JP 3237097A JP H10233135 A JPH10233135 A JP H10233135A
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JP
Japan
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copper
alloy
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copper alloy
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JP3237097A
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English (en)
Inventor
Kazukuni Zenmei
一訓 善明
Satoyuki Ueno
智行 上野
Shigeya Sakaguchi
茂也 坂口
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Nippon Tungsten Co Ltd
Original Assignee
Nippon Tungsten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 銅タングステン合金のような接点材と銅合金
のような通電部材とを直接接合した電極における接点材
と通電部材との接合部分の軟化を防ぎ接合強度を向上す
ること。 【解決手段】 通電部材の少なくとも接点材との接合面
に銅と比べて加熱時の耐軟化性に優れたクロム銅合金、
アルミナ分散銅合金、ジルコニア銅合金、クロム・ジル
コニア銅合金、ベリリウム銅合金、鉄銅合金のような銅
合金、軟鋼からも選択された合金材を使用して、圧接、
ビーム溶接、摩擦圧接のような直接接合に際しての通電
部材の加熱による軟化を防ぎ、これによって、直接接合
に際しての通電部材と接点材との加圧力を維持し、接合
強度を向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガス開閉器、ガス
遮断器、真空開閉器、真空遮断器等の電力開閉装置やス
ポット溶接等の抵抗溶接装置に使用される電極とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の電極として、銅タングステン合金
接点材と銅の通電部材とを接合したものが広く使用され
ており、接点材と通電部材との接合は、例えば、特公平
6−54626号公報に示されている通り、ろう付け、
あるいは加熱による圧接が広く行われていた。ところ
が、いずれの接合方法においても接合時の加熱により、
通電部材の軟化は避けられない。
【0003】また、この接合強度を増すための方法とし
て、特公平6−54626号公報には、接点材の接合面
に密着している接点材への溶浸銅の残部銅を不活性ガス
中での脱ガス処理と鍛造による硬化を行ったのち、通電
部材を圧接・ビーム溶接・摩擦圧接のような直接接合法
によって接合することが開示されている。しかしなが
ら、この場合でも、溶浸銅残部銅も接合時に焼鈍され、
軟化し、接合強度はさほど向上しない。
【0004】このような接合部の機械的強度低下は、繰
り返される開閉衝撃によって変形または接点材の脱落が
起こるという問題がある。
【0005】また、とくに摩擦圧接のような直接接合の
場合、接合部に発生した酸化物は、摩擦作用によりバリ
として外周に排出して接合面から酸化物が除去された活
性面同士の接合によって接合強度を向上させるものであ
るが、直接圧接に際しての接合面の摩擦発熱による通電
部材の軟化によって銅タングステン合金の接合面からの
酸化物排出作用が減少し、接合強度の向上は期待できな
い。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の解決課題は、
銅タングステン合金のような接点材と銅のような通電部
材とを接合した電極における接点材と通電部材との接合
部分の軟化を防ぎ、接合強度の向上、とくに直接接合に
よって得た接合部分の軟化を防ぎ接合面の接合強度を向
上させることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の接点材と通電部
材とを直接接合した電極は、通電部材の少なくとも接点
材との接合面を、従来の通電部材に用いられていた銅と
比べて加熱時の耐軟化性に優れた耐熱合金から形成した
ことを特徴とする。
【0008】これによって、接点材と通電部材とを圧
接、ビーム溶接、摩擦圧接などの直接接合法を適用する
に当たって高い加圧力を負荷できるようにし、これによ
って、これらの直接接合法によって得られる本来の接合
強度を得ることができる。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明を適用できる電極の接点材
としては、銅タングステン合金の他、銀タングステン合
金接点材を含むタングステン基焼結合金、銀タングステ
ンカーバイト合金接点材や、銅タングステンカーバイト
合金接点材などのタングステンカーバイト基焼結合金、
また、銅クロム合金接点材などのクロム基焼結合金も適
用できる。
【0010】また、上記の耐熱合金としては、直接接合
法の適用によって発生する加熱に際してもHRF90以
上の硬度を維持でき、接合性が良好で、その上、電導性
に優れた合金、具体的には、クロム銅合金、アルミナ分
散銅合金、ジルコニア銅合金、クロム・ジルコニア銅合
金、ベリリウム銅合金、鉄銅合金のような銅合金などの
他、軟鋼も好適に使用できる。
【0011】通電部材の少なくとも接点材との接合面へ
の耐熱合金の使用の形態としては、その耐熱合金によっ
て通電部材そのものを形成してもよい。
【0012】これらの耐熱合金は銅に比べて導電率が低
く、軟銅を100%とするIACS%で表わすと概ね1
5から90%である。これら耐熱合金を電極の通電用部
材として単体で使用した場合、電流による発熱が銅より
大きくなる。
【0013】この場合は、銅製の通電部材の端面に、耐
熱合金を必要な厚み分だけ、あらかじめ圧接・ビーム溶
接・摩擦圧接のような方法で直接接合しておき、その
後、その耐熱合金端面と接点材と直接接合する。このと
き、接合の順序として、耐熱合金と接点材をあらかじめ
接合しておき、その後、銅製通電用部材を接合してもか
まわない。
【0014】この耐熱合金を通電部材として用い、耐熱
合金の端面に銅タングステン合金接点を直接接合した場
合、接合面には、接合の際の加熱によって軟化層ができ
ずに、素材そのものの機械的強度が維持された電極とな
る。この電極は開閉器や遮断器,スポット溶接機におい
て使用された場合、繰り返される開閉衝撃や加圧衝撃に
よって変形するという問題は発生しない。
【0015】また、この耐熱合金は、直接接合時の加熱
によって軟化しないので、接合時の加圧力を弱めること
なく接合でき、接合強度は高くなり安定した接合部を得
ることができる。とくに接点材として銅タングステン合
金を用いた電極の製造に摩擦圧接を適用した場合には、
その接合面に耐熱合金を用いたことによって高い加圧力
を加えることができ、その際の発熱によって接点材の表
面温度が高くなり、銅タングステン合金接点の表面に発
生した酸化物は、そのスケルトン構造を崩しながら接点
材の外周面に排出されることになり、そのため、得られ
た電極の接合面の強度は著しく高くなる。
【0016】
【実施例】以下に、本発明の実施例として、接点材とし
て銅タングステン合金を、また、導電部との接合部分の
耐熱合金として銅合金、軟鋼を用いた例について説明す
る。
【0017】実施例1 粉末冶金法及び溶浸法によって、φ26mm×30mm
の銅タングステン合金接点を作製した。この銅タングス
テン合金接点の組成及び物性値を測定した。その結果を
表1に示す。
【0018】
【表1】 図1に示すように、銅タングステン合金接点1に、φ2
6mm×100mmの耐熱銅であるクロム銅合金、アル
ミナ分散銅合金、ジルコニウム銅合金、クロムジルコニ
ウム銅合金、ベリリウム銅合金、鉄銅合金、軟鋼を通電
用部材2とし、不活性ガス中での加熱圧接、及びビーム
溶接、摩擦圧接によって接合した本発明による電極を作
製した。
【0019】また比較試料として、同様にして作製した
φ26mm×30mmの銅タングステン合金接点1に、
φ26mm×100mmの銅を通電用部材2とし、不活
性ガス中での加熱圧接、及びビーム溶接、摩擦圧接によ
って接合した従来品の電極を作製した。
【0020】これら作製した試料の軸中心上を、図2に
示すように接合部を基点に3mm間隔で通電用部材の硬
度を測定した。また、作製したこれらの電極の接合強度
をアムスラー試験機による引張試験で評価した。その結
果を表2に示す。
【0021】
【表2】 表2から、通電用部材に耐熱銅を使用した本発明品は、
すべて接合部分の硬度は熱影響が無い部分と同等であ
り、接合時の加熱による硬度低下が起こっていないこと
がわかる。また、接合強度も従来品のものより高強度で
あることがわかる。
【0022】実施例2 図3に示すφ26mm×100mmの銅4の端面に、φ
26×10mmのクロム銅合金、アルミナ分散銅合金、
ジルコニウム銅合金、クロムジルコニウム銅合金、べリ
リウム銅合金、鉄銅合金、軟鋼の耐熱銅5を、あらかじ
め不活性ガス中での加熱圧接、及びビーム溶接、摩擦圧
接によって接合し、通電用部材を作製した。これら試料
を、おのおの接合した耐熱銅の厚みを5mm、銅の長さ
を95mmになるよう加工し、この通電用部材の電気抵
抗率を測定した。また、比較試料として、各耐熱銅単体
の電気抵抗率を測定した。これら電気抵抗率を銅単体を
100%として換算した。これらの結果を表3に示す。
【0023】
【表3】 表3から、抵抗率は各耐熱銅単体を通電部材とするより
も、本発明の通電部材の方が低く、銅単体の通電部材に
近づいていることがわかる。
【0024】続いて図4に示すとおり、実施例2で作製
した本発明の通電部材の耐熱銅5の端面に、実施例1で
作製したφ26×30mmの銅タングステン合金接点1
を、不活性ガス中での加熱圧接、及びビーム溶接、摩擦
圧接によって接合し、本発明による電極を作製した。こ
れらの試料を引張強度を測定した。その結果を表4に示
す。
【0025】
【表4】 表4から、本発明の通電部材の耐熱銅側端面に、銅タン
グステン合金接点を接合したものは、実施例1で示した
通電部材に耐熱合金を用いた電極と同等の引張強度を有
しているのがわかる。
【0026】また、直接接合する順序を、銅タングステ
ン合金接点に耐熱銅を不活性ガス中での加熱圧接、及び
ビーム溶接、摩擦圧接によって接合し、その後、この耐
熱銅端面と銅を不活性ガス中での加熱圧接、及びビーム
溶接、摩擦圧接によって接合しても、その接合強度が低
下することはなかった。
【0027】
【発明の効果】本発明によって以下の効果を奏する。
【0028】(1) 通電部材として耐熱合金を用いる
ことで、接合部に軟化層がない電極が作製でき、開閉器
や遮断器,スポット溶接機において使用された場合、繰
り返される開閉衝撃や加圧衝撃によって変形することが
ない。
【0029】(2) 耐熱合金はその高温での高強度に
よって直接接合時の加熱によって軟化はしないので、接
合時の加圧力が弱まることなく接合強度は高く安定す
る。とくに摩擦圧接においては、接合強度は高く安定す
るので、特に大電流アークによる熱衝撃や大きな開閉衝
撃が加わる開閉器や遮断器の電極として適する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の電極を示す。
【図2】 本発明の第1の実施例の電極の硬さの測定要
領を示す。
【図3】 本発明の第2の実施例における通電用部材を
示す。
【図4】 図3の通電用部材を用いた第2の実施例の電
極を示す。
【符号の説明】
1 銅タングステン合金接点材 2 通電部材
3 接合面 4 通電部材銅部 5 耐熱合金

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 接点材と通電部材とを直接接合した電極
    において、通電部材の少なくとも接点材との接合面を銅
    と比べて加熱時の耐軟化性に優れた合金によって形成し
    たことを特徴とする電極。
  2. 【請求項2】 通電部材全体を銅と比べて加熱時の耐軟
    化性に優れた合金によって形成したことを特徴とする請
    求項1に記載の電極。
  3. 【請求項3】 接点材と通電部材との接合面に銅と比べ
    て加熱時の耐軟化性に優れた合金を介在せしめたことを
    特徴とする請求項1に記載の電極。
  4. 【請求項4】 銅と比べて加熱時の耐軟化性に優れた合
    金が、クロム銅合金、アルミナ分散銅合金、ジルコニア
    銅合金、クロム・ジルコニア銅合金、ベリリウム銅合
    金、鉄銅合金のような銅合金、軟鋼からも選択された合
    金であることを特徴とする請求項1から請求項3の何れ
    かに記載の電極。
  5. 【請求項5】 接点材と通電部材とを直接接合によって
    接合する電極の製造法において、直接接合に際して通電
    部材の加熱による軟化を防ぐことを特徴とする電極の製
    造方法。
  6. 【請求項6】 通電部材の少なくとも接点材との接合面
    を通電用金属を含む耐熱合金によって形成することを特
    徴とする請求項5に記載の電極の製造方法。
JP3237097A 1997-02-17 1997-02-17 電極とその製造方法 Pending JPH10233135A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009041246A1 (ja) * 2007-09-25 2009-04-02 A.L.M.T.Corp. 接点部材の製造方法、接点部材および開閉器
JP2014185889A (ja) * 2013-03-22 2014-10-02 Nippon Tungsten Co Ltd プローブ先端部材およびその使用方法

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WO2009041246A1 (ja) * 2007-09-25 2009-04-02 A.L.M.T.Corp. 接点部材の製造方法、接点部材および開閉器
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