JPH10231073A - エレベータの保守装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】保守作業性を向上する。 【解決手段】エレベータホール１０に制御盤３とデータ
を光伝送する通信用コネクタ１の端子を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明はエレベータの保守装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図２に従来のエレベータの保守状態の一
例を示す。図で３はエレベータの運転管理制御を行う制
御盤、４は巻上機、５はエレベータかご、６はガイドプ
ーリ、７はエレベータの昇降路、１１は点検扉、１５は
ロープ、９は保守作業用携帯端末機を示す。ロープは一
端をエレベータのかごに固定して、ガイドプーリを介し
て他の一端を巻上機４に固定している。そして巻上機４
がロープを巻き付け，巻き戻しすることによってエレベ
ータの昇降を行っている。また、巻上機４のモータの回
転は制御盤３で制御している。この構成では、保守点検
は制御盤に保守作業用携帯端末機９を接続して行ってお
り、点検用に点検扉が必要となり、設置スペース，開閉
スペースが必要であった。

【０００３】また、保守作業用携帯端末機を接続する方
式として特開平7−206301 号公報がある。この公知例
は、制御装置から通信用ケーブルをかご操作盤に敷設
し、かご操作盤に携帯用保守装置を接続するためのコネ
クタを設けたものがある。本公知例は特に昇降路内に制
御盤を設置した場合、救出時について考慮されていなか
った。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】昇降路内に制御盤を設
けた場合でも設置スペースを小さくし、また、安全な保
守点検作業および、救出作業を行うことができ、かつ、
耐ノイズ性に優れ安定した動作が可能な保守装置を提供
することを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明では、保守作業に
必要なコネクタあるいは端子をエレベータホールに設
け、エレベータホールで作業ができるため安全で作業性
のよい保守点検作業ができる。

【０００６】さらに、エレベータホールに保守作業用携
帯端末機を接続するコネクタを設け、エレベータホール
でコネクタに保守作業用携帯端末機を接続し所定の操作
をすれば、制御盤に格納されている保守情報を伝送用ケ
ーブルを介して保守作業用携帯端末機に取込まれる。本
発明によれば安全で作業性のよい保守点検作業ができ
る。保守運転時および救出運転時には保守作業用携帯端
末機のキー操作に伴い保守作業用携帯端末機と制御盤と
の間でデータの授受を行い、エレベータの運転を行うた
め安全で作業性のよい救出作業ができる。

【０００７】ここで伝送用ケーブルは保守作業用携帯端
末機を接続しない場合でも昇降路内に布設し、制御盤に
接続しておくのが一般的である。しかし、伝送ケーブル
を接続したままにしておくと、その部分がアンテナとな
り外部の電気的ノイズ影響を受け、制御盤が誤動作する
危険性がある。そこで、その伝送用ケーブルを光ケーブ
ルとすることにより電気的ノイズの影響を受けないよう
にし、安定した動作を可能とさせる。

【０００８】

【発明の実施の形態】以下、本発明による一実施例につ
いて説明する。

【０００９】図１は本発明の全体の斜視図を示し、図３
は本発明の保守作業用携帯端末機接続の電気的なブロッ
ク図を、図２は従来のエレベータの保守状態の一例を示
す。図で、３はエレベータの制御盤であり、昇降路に設
置してある。一般住宅用では一般に機械室を特別に設け
ることは困難であり、図１および図２のように昇降路に
設けている。１は保守作業用携帯端末機９を接続するた
めのコネクタであり、８の光伝送用ケーブルで制御盤３
に接続されている。そして、このコネクタは通常運転時
はホール釦２に隠れていて一般の乗降者には触ることが
できない。また、制御盤３はエレベータの運転管理制御
を行っており、エレベータの運転は巻上機のモータ制御
によって行われる。一端を巻上機４に、一端をガイドプ
ーリ６を介して乗りかご５に固定したロープ１５を巻上
機４の巻き付け，巻き戻しによって乗りかご５を昇降さ
せる。

【００１０】制御盤３には運転管理制御を行うマイコン
などを内蔵しており、マイコン１２のパラレルデータを
シリアルデータに変換するシリアル／パラレル変換回路
１３とシリアル／パラレル変換回路１３の出力である電
気信号を光信号に変換する変換回路１４を備えている。
そして、制御盤とホール１０を接続する光伝送用ケーブ
ル８を敷設し、ホール側に保守作業用携帯端末機９を接
続するためのコネクタ１と保守作業用携帯端末機９の出
力である電気信号を光信号に変換する変換回路を設け、
コネクタ１に保守作業用携帯端末機９を接続して、マイ
コン１２と保守作業用携帯端末機９との間で通信を行
う。

【００１１】保守点検として、たとえば、保守作業用携
帯端末機９のキーを操作して、乗りかご５を移動させ所
望の位置に停止させて、戸の開閉装置などの保守点検作
業を実施する。

【００１２】また、制御盤３にはモータ駆動回路１６を
備えており、モータ駆動回路１６から電源ケーブル１７
で巻上機のモータ電源を供給し、モータの回転制御を行
う。このように、本実施例によれば制御盤３内にメモリ
されている運転管理情報データを制御盤設置場所に移動
することなくホールにいて保守作業用携帯端末機９に取
込むことができ、また官庁検査などで必要なデータホー
ルで測定することができ保守点検の作業性を向上させる
ことができる。またトラブルによってかごが停止した場
合やかご内に利用者が閉じこめられた場合に、異常個所
の調査も制御盤設置場所に移動することなくホールにい
て行うことができ、非常時の対応を迅速に行うことがで
きる。

【００１３】

【発明の効果】本発明によれば、保守点検の作業性を向
上させることができる。またトラブルによってかごが停
止した場合やかご内に利用者が閉じこめられた場合に、
異常個所の調査を制御盤設置場所に移動することなくホ
ールにいて行うことができ、非常時の対応を迅速に行う
ことができる。さらに光通信を採用しているので通信用
ケーブルを昇降路内に布設したままにしておいても、外
部の電気的ノイズの影響を受けることがなく、制御盤の
安定した動作が可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の全体の斜視図。

【図２】従来のエレベータの保守状態の一例を示す斜視
図。

【図３】本発明の保守作業用携帯端末機接続の電気的な
ブロック図。

【符号の説明】

１…コネクタ、２…ホール釦、３…制御盤、４…巻上
機、５…乗りかご、６…ガイドプーリ、７…昇降路、８
…光伝送用ケーブル、９…保守作業用携帯端末機、１０
…エレベータホール、１５…ロープ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】運転管理制御を行う制御盤をかごの昇降路
   内に設置したエレベータにおいて、保守作業用に前記制
   御盤に接続することができる端子をエレベータホールに
   設け、前記端子と制御盤間の信号伝送を光通信としたこ
   とを特徴とするエレベータの保守装置。