JPH10230407A - エンドミル - Google Patents
エンドミルInfo
- Publication number
- JPH10230407A JPH10230407A JP3401997A JP3401997A JPH10230407A JP H10230407 A JPH10230407 A JP H10230407A JP 3401997 A JP3401997 A JP 3401997A JP 3401997 A JP3401997 A JP 3401997A JP H10230407 A JPH10230407 A JP H10230407A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- end mill
- blade
- ball
- machining
- processing
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Classifications
-
- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B23—MACHINE TOOLS; METAL-WORKING NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- B23C—MILLING
- B23C5/00—Milling-cutters
- B23C5/02—Milling-cutters characterised by the shape of the cutter
- B23C5/10—Shank-type cutters, i.e. with an integral shaft
- B23C5/1009—Ball nose end mills
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Milling Processes (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 複雑な形状の曲面加工が可能なボールエンド
ミルの特性を残したままで、平面部の加工が要求される
金型加工や部品加工に対しても高能率且つ高精度で加工
することができるエンドミルを提供する。 【解決手段】 ボールエンドミルのボール刃の各先端部
に、刃先の稜線が直線である底刃を形成するか、或いは
上記ボール刃の各先端部に、刃先の稜線が曲線であり、
且つ上記ボール刃のRより大きいRの底刃を形成する。
ミルの特性を残したままで、平面部の加工が要求される
金型加工や部品加工に対しても高能率且つ高精度で加工
することができるエンドミルを提供する。 【解決手段】 ボールエンドミルのボール刃の各先端部
に、刃先の稜線が直線である底刃を形成するか、或いは
上記ボール刃の各先端部に、刃先の稜線が曲線であり、
且つ上記ボール刃のRより大きいRの底刃を形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は金型加工に適したエ
ンドミルに関し、詳細にはマシニングセンターによる高
速切削加工において、複雑な形状の曲面加工だけでな
く、平面加工等の単純形状の加工であっても高能率及び
高精度で加工することのできるボールエンドミルに関す
るものである。
ンドミルに関し、詳細にはマシニングセンターによる高
速切削加工において、複雑な形状の曲面加工だけでな
く、平面加工等の単純形状の加工であっても高能率及び
高精度で加工することのできるボールエンドミルに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】JIS B0172に規定されている様
に、エンドミルの刃形状にはボール刃,ラジアス刃,ス
クエア刃等の種類があり、夫々の特性に応じた加工に用
いられている。図2に概略形状を示す様に、ボールエン
ドミル20は円柱状軸部の半径とほぼ同一のRを有する
ボール刃21と外周刃22を有しており、ボール刃21
上の各点はボール刃のR中心から同一距離にあるのでナ
ライ加工等の曲面加工においてコンピュータ制御がしや
すく、比較的小さな三次元形状を有する金型加工や部品
加工における仕上げ加工に主として用いられている。と
ころで、上記ボールエンドミルで加工された平面部の仕
上げ面粗さRmax は下記の(1)式で簡易的に示すこと
ができる。 Rmax =P2 /8R … (1)
に、エンドミルの刃形状にはボール刃,ラジアス刃,ス
クエア刃等の種類があり、夫々の特性に応じた加工に用
いられている。図2に概略形状を示す様に、ボールエン
ドミル20は円柱状軸部の半径とほぼ同一のRを有する
ボール刃21と外周刃22を有しており、ボール刃21
上の各点はボール刃のR中心から同一距離にあるのでナ
ライ加工等の曲面加工においてコンピュータ制御がしや
すく、比較的小さな三次元形状を有する金型加工や部品
加工における仕上げ加工に主として用いられている。と
ころで、上記ボールエンドミルで加工された平面部の仕
上げ面粗さRmax は下記の(1)式で簡易的に示すこと
ができる。 Rmax =P2 /8R … (1)
【0003】Pはボールエンドミルの切削経路の間隔
(いわゆるピックフィード)であり、Rはボール刃のR
であってエンドミル直径の略1/2の大きさである(図
5参照)。従って上記(1)式によって示されるRmax
は、ボールエンドミルの切削方向に直交する方向での仕
上げ面粗さであり、切削方向の面粗さは粗くなる。上記
(1)式によれば、ボールエンドミルによる切削加工時
間の削減を目的として、ピックフィードPの値を大きく
すると仕上げ面粗さRmax は大きくなることが分かる。
尚、ボール刃のRが大きいボールエンドミルを使用する
ことにより仕上げ面粗さを小さくすることはできるが、
加工される金型形状から使用できるボールエンドミルの
大きさには限界がある。この様にボールエンドミルを使
用する加工方法においては加工能率上の制約があり、特
に平面部が多い単純形状の金型を加工する場合には加工
能率が著しく低下するという欠点があった。
(いわゆるピックフィード)であり、Rはボール刃のR
であってエンドミル直径の略1/2の大きさである(図
5参照)。従って上記(1)式によって示されるRmax
は、ボールエンドミルの切削方向に直交する方向での仕
上げ面粗さであり、切削方向の面粗さは粗くなる。上記
(1)式によれば、ボールエンドミルによる切削加工時
間の削減を目的として、ピックフィードPの値を大きく
すると仕上げ面粗さRmax は大きくなることが分かる。
尚、ボール刃のRが大きいボールエンドミルを使用する
ことにより仕上げ面粗さを小さくすることはできるが、
加工される金型形状から使用できるボールエンドミルの
大きさには限界がある。この様にボールエンドミルを使
用する加工方法においては加工能率上の制約があり、特
に平面部が多い単純形状の金型を加工する場合には加工
能率が著しく低下するという欠点があった。
【0004】尚、図3に示す様なスクエアエンドミル3
0や、図4に示すラジアスエンドミル40を用いれば、
エンドミルの軸心に対して垂直な稜部を有する底刃3
3,43をエンドミルの先端部に有していることから、
この底刃33,43で加工される仕上げ面は前記(1)
式の制約を受けずボールエンドミルよりも切削経路の幅
(即ち、ピックフィード)を大きくとることができるの
で、平面部を短時間で加工することが可能である。しか
しながら、スクエアエンドミル30の場合には、エンド
ミルの軸心方向に対して斜面となっている壁面の加工を
行うと加工面が階段状に粗くなることから斜面の仕上げ
加工には採用することができない。
0や、図4に示すラジアスエンドミル40を用いれば、
エンドミルの軸心に対して垂直な稜部を有する底刃3
3,43をエンドミルの先端部に有していることから、
この底刃33,43で加工される仕上げ面は前記(1)
式の制約を受けずボールエンドミルよりも切削経路の幅
(即ち、ピックフィード)を大きくとることができるの
で、平面部を短時間で加工することが可能である。しか
しながら、スクエアエンドミル30の場合には、エンド
ミルの軸心方向に対して斜面となっている壁面の加工を
行うと加工面が階段状に粗くなることから斜面の仕上げ
加工には採用することができない。
【0005】また上記ラジアスエンドミルのコーナー刃
41のRは、加工面端部にR面を形成することを目的と
するものであり、ボールエンドミルにおけるボール刃の
Rよりもはるかに小さい(例えば、φ10mmのエンド
ミルの場合、ボールエンドミルのボール刃のRは約5m
mで、ラジアスエンドミルのコーナー刃のRは1mm程
度であることが一般的である)。このため、ラジアスエ
ンドミルでも傾斜壁面の加工は可能であるが、ボールエ
ンドミルと同程度の面粗さで仕上げるにはピックフィー
ドをかなり小さくしなければならず、(1)式の制約に
より加工能率はボールエンドミルより大幅に低下する。
41のRは、加工面端部にR面を形成することを目的と
するものであり、ボールエンドミルにおけるボール刃の
Rよりもはるかに小さい(例えば、φ10mmのエンド
ミルの場合、ボールエンドミルのボール刃のRは約5m
mで、ラジアスエンドミルのコーナー刃のRは1mm程
度であることが一般的である)。このため、ラジアスエ
ンドミルでも傾斜壁面の加工は可能であるが、ボールエ
ンドミルと同程度の面粗さで仕上げるにはピックフィー
ドをかなり小さくしなければならず、(1)式の制約に
より加工能率はボールエンドミルより大幅に低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記事情に着
目してなされたものであって、複雑な形状の曲面加工が
可能なボールエンドミルの特性を残したままで、平面部
の加工が要求される金型加工や部品加工に対しても高能
率且つ高精度で加工することができるエンドミルを提供
しようとするものである。
目してなされたものであって、複雑な形状の曲面加工が
可能なボールエンドミルの特性を残したままで、平面部
の加工が要求される金型加工や部品加工に対しても高能
率且つ高精度で加工することができるエンドミルを提供
しようとするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明とは、ボールエンドミルのボール刃の各先端部に、刃
先の稜線が直線である底刃を形成してなることを要旨と
するものである。またボールエンドミルのボール刃の各
先端部に、刃先の稜線が曲線であり、且つ上記ボール刃
のRより大きいRの底刃を形成してなるエンドミルを採
用してもよい。尚、本発明において上記ボールエンドミ
ルとは、略円柱状本体の先部に、回転軌跡の側面視形状
が円弧状であるボール刃が設けられると共に、上記回転
軌跡におけるRの大きさが上記本体直径の略二分の一で
あるエンドミルをいう。
明とは、ボールエンドミルのボール刃の各先端部に、刃
先の稜線が直線である底刃を形成してなることを要旨と
するものである。またボールエンドミルのボール刃の各
先端部に、刃先の稜線が曲線であり、且つ上記ボール刃
のRより大きいRの底刃を形成してなるエンドミルを採
用してもよい。尚、本発明において上記ボールエンドミ
ルとは、略円柱状本体の先部に、回転軌跡の側面視形状
が円弧状であるボール刃が設けられると共に、上記回転
軌跡におけるRの大きさが上記本体直径の略二分の一で
あるエンドミルをいう。
【0008】上記底刃の刃先稜線が直線の場合には、エ
ンドミルの軸心と垂直に形成されたものを用いればよい
が、上記各底刃の外周側端部が内周側端部よりも突出さ
れているものや、上記各底刃の内周側端部が外周側端部
よりも突出されているものを採用することもできる。ま
た、上記底刃の刃先稜線が曲線の場合にも、上記各底刃
の外周側端部が内周側端部よりも突出されているもの
や、上記各底刃の内周側端部が外周側端部よりも突出さ
れているもののいずれを採用してもよい。
ンドミルの軸心と垂直に形成されたものを用いればよい
が、上記各底刃の外周側端部が内周側端部よりも突出さ
れているものや、上記各底刃の内周側端部が外周側端部
よりも突出されているものを採用することもできる。ま
た、上記底刃の刃先稜線が曲線の場合にも、上記各底刃
の外周側端部が内周側端部よりも突出されているもの
や、上記各底刃の内周側端部が外周側端部よりも突出さ
れているもののいずれを採用してもよい。
【0009】更に、エンドミルの軸心を中空にして、切
削油やクーラントを供給してもよく、エンドミル先端の
中心位置に凹部を設けることにより切削油を保持し易く
してもよい。
削油やクーラントを供給してもよく、エンドミル先端の
中心位置に凹部を設けることにより切削油を保持し易く
してもよい。
【0010】
【発明の実施の形態】例えば図7に示す様に金型内部を
加工して平面を形成する場合、従来のボールエンドミル
で良好な仕上げ面を得るためには、ピックフィードをで
きるだけ小さくしなければならず、加工時間が長くなる
という欠点があった。そこで本発明者らは、ボールエン
ドミルの平面加工時における加工能率低下の問題を解決
するためにボール刃の形状を改良することを検討し、鋭
意研究を重ねた結果、本発明に想到した。即ち、本発明
のエンドミルは、従来のボールエンドミルのボール刃の
先端に、該ボール刃のRよりも大きいRで稜線を形成し
た底刃を設けるか、或いは刃先の稜線が直線状である底
刃を設けることにより、従来のボールエンドミルを用い
て平面加工を行った場合よりも仕上げ面粗さを改善し、
しかも平面加工時における加工能率を大幅に向上させる
ことを可能にしたものである。
加工して平面を形成する場合、従来のボールエンドミル
で良好な仕上げ面を得るためには、ピックフィードをで
きるだけ小さくしなければならず、加工時間が長くなる
という欠点があった。そこで本発明者らは、ボールエン
ドミルの平面加工時における加工能率低下の問題を解決
するためにボール刃の形状を改良することを検討し、鋭
意研究を重ねた結果、本発明に想到した。即ち、本発明
のエンドミルは、従来のボールエンドミルのボール刃の
先端に、該ボール刃のRよりも大きいRで稜線を形成し
た底刃を設けるか、或いは刃先の稜線が直線状である底
刃を設けることにより、従来のボールエンドミルを用い
て平面加工を行った場合よりも仕上げ面粗さを改善し、
しかも平面加工時における加工能率を大幅に向上させる
ことを可能にしたものである。
【0011】図1に本発明のエンドミル10を示す。ボ
ール刃11と外周刃12を有し、ボール刃11の先端に
連続して底刃13が形成されており、上記ボール刃11
のRの大きさはエンドミル直径の約1/2である。上記
エンドミル10によれば、複雑な3次元の曲面加工や傾
斜壁面の平面加工では従来のボールエンドミルと同様に
ボール刃11で加工し、一方底面等の平面加工では、刃
先における稜線が直線状の底刃13で加工すればよい。
またピックフィードを上記底刃の長さ以内に設定すれ
ば、(1)式でのRmax の大きさを理論的に0にするこ
とが可能であり、非常に良好な仕上げ面粗さを得ること
ができる。
ール刃11と外周刃12を有し、ボール刃11の先端に
連続して底刃13が形成されており、上記ボール刃11
のRの大きさはエンドミル直径の約1/2である。上記
エンドミル10によれば、複雑な3次元の曲面加工や傾
斜壁面の平面加工では従来のボールエンドミルと同様に
ボール刃11で加工し、一方底面等の平面加工では、刃
先における稜線が直線状の底刃13で加工すればよい。
またピックフィードを上記底刃の長さ以内に設定すれ
ば、(1)式でのRmax の大きさを理論的に0にするこ
とが可能であり、非常に良好な仕上げ面粗さを得ること
ができる。
【0012】尚、本発明のエンドミルは仕上げ面粗さの
改善を目的としたものであるが、必ずしも仕上げ加工に
用途を限定するものではない。従来でもボールエンドミ
ルは荒加工に用いられており、加工能率を大きくするた
めにピックフィードを大きくして用いられていたが、仕
上げ面粗さが大きくなり過ぎることから仕上げ加工の前
に中仕上げ加工が必要となる場合もあった。これに対し
て本発明に係るエンドミルは仕上げ面が良好であるた
め、単純形状の金型等では荒加工を行った後、中仕上げ
加工を施すことなく仕上げ加工を行うことが可能であ
り、場合によっては仕上げ加工そのものを省くことも可
能である。
改善を目的としたものであるが、必ずしも仕上げ加工に
用途を限定するものではない。従来でもボールエンドミ
ルは荒加工に用いられており、加工能率を大きくするた
めにピックフィードを大きくして用いられていたが、仕
上げ面粗さが大きくなり過ぎることから仕上げ加工の前
に中仕上げ加工が必要となる場合もあった。これに対し
て本発明に係るエンドミルは仕上げ面が良好であるた
め、単純形状の金型等では荒加工を行った後、中仕上げ
加工を施すことなく仕上げ加工を行うことが可能であ
り、場合によっては仕上げ加工そのものを省くことも可
能である。
【0013】本発明のエンドミルに用いられる底刃はそ
の刃先における稜線が、直線状であってもよく、また曲
線状であってもよい。刃先の稜線を直線状にする場合
は、ラジアスエンドミルやスクエアエンドミルと同様
に、エンドミルの軸心と垂直に形成すればよい。但し、
被削材によっては切削加工時に切りくずが刃先にまとわ
りつき易いものもあり、上記刃先にまとわりついた切り
くずは構成刃先(built upedge)と呼ばれている。底刃
の稜線が直線で、且つ軸心と垂直である場合において、
完全に直線であればよいが、多少でも刃先中間位置に突
出点があると切りくずがまとわり付き易く、上記構成刃
先が生成すると加工面に疵がつき仕上げ面の劣化を招き
望ましくない。従って、上記構成刃先が生成し易い被削
材を加工する場合には、図8に示す様に底刃13の外周
側が内周側より突出したエンドミルを用いることが推奨
される。この場合、平らな金型底面の加工はボール刃1
1と底刃13の交点Aで行われる。尚、この場合には、
底刃の外周側が内周側よりも突出していれば良く、刃先
の稜線は直線でなくとも曲線であってもよい。
の刃先における稜線が、直線状であってもよく、また曲
線状であってもよい。刃先の稜線を直線状にする場合
は、ラジアスエンドミルやスクエアエンドミルと同様
に、エンドミルの軸心と垂直に形成すればよい。但し、
被削材によっては切削加工時に切りくずが刃先にまとわ
りつき易いものもあり、上記刃先にまとわりついた切り
くずは構成刃先(built upedge)と呼ばれている。底刃
の稜線が直線で、且つ軸心と垂直である場合において、
完全に直線であればよいが、多少でも刃先中間位置に突
出点があると切りくずがまとわり付き易く、上記構成刃
先が生成すると加工面に疵がつき仕上げ面の劣化を招き
望ましくない。従って、上記構成刃先が生成し易い被削
材を加工する場合には、図8に示す様に底刃13の外周
側が内周側より突出したエンドミルを用いることが推奨
される。この場合、平らな金型底面の加工はボール刃1
1と底刃13の交点Aで行われる。尚、この場合には、
底刃の外周側が内周側よりも突出していれば良く、刃先
の稜線は直線でなくとも曲線であってもよい。
【0014】また金型によっては、底面が完全な平面で
はなく、なだらかな曲面であるものもある。このような
場合に、底刃の先端位置における稜線が直線であると、
ピックフィードを大きくすることができず、加工能率は
低下する。その場合には、底刃13の先端位置における
稜線を曲線にすると共に、底刃13のRをボール刃11
のRよりも大きくした図9に示すようなエンドミルを用
いれば加工能率の低下を防止することが可能である。
はなく、なだらかな曲面であるものもある。このような
場合に、底刃の先端位置における稜線が直線であると、
ピックフィードを大きくすることができず、加工能率は
低下する。その場合には、底刃13の先端位置における
稜線を曲線にすると共に、底刃13のRをボール刃11
のRよりも大きくした図9に示すようなエンドミルを用
いれば加工能率の低下を防止することが可能である。
【0015】また図10に示されている様に、エンドミ
ルの軸心に中空部Bを設けて切削油を供給できる様にし
ても良く、また図11に示されている様に、エンドミル
先端の中心位置に凹部Cを設けても切削油を保持でき、
仕上げ面の改善効果を期待できる。
ルの軸心に中空部Bを設けて切削油を供給できる様にし
ても良く、また図11に示されている様に、エンドミル
先端の中心位置に凹部Cを設けても切削油を保持でき、
仕上げ面の改善効果を期待できる。
【0016】また、本発明のエンドミルにあっても従来
の工具同様、工具摩耗が小さい方が望ましく、工具鋼の
表面にTiN,AlTiN,TiCN等の硬質膜のコー
ティングを施したり、超硬合金,サーメット,セラミッ
クス等の硬質材料を用いることが好ましい。
の工具同様、工具摩耗が小さい方が望ましく、工具鋼の
表面にTiN,AlTiN,TiCN等の硬質膜のコー
ティングを施したり、超硬合金,サーメット,セラミッ
クス等の硬質材料を用いることが好ましい。
【0017】以下、本発明を実施例によって更に詳細に
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の主旨に徴して設計変更することは
いずれも本発明の技術的範囲内に含まれるものである。
説明するが、下記実施例は本発明を限定する性質のもの
ではなく、前・後記の主旨に徴して設計変更することは
いずれも本発明の技術的範囲内に含まれるものである。
【0018】
【実施例】表1に示す3種類のエンドミルを用いて、図
7に示す形状の仕上げ加工を行った。前記(1)式によ
りRmax が2.5μm以下となる様にピックフィードを
設定した。例えば従来品のR5ボールエンドミルでは仕
上げ面Rmax 2.5μmを得るため実際のピックフィー
ドは0.3mm(理論仕上げ面粗さは2.25μm)と
した。なお荒加工では、コーナー刃のR:1mmのラジ
アスエンドミル(φ10)を用いて、同じ切削条件で加
工を行った。加工結果は表1に併記する通りであり、加
工条件は以下に示す。 エンドミル 直径10mm 2枚刃 回転数 14000rpm 送り速度 4800mm/min 切込量 0.3mm 冷却方法 エアーブロー 被削材 NAK80(HRC:40)
7に示す形状の仕上げ加工を行った。前記(1)式によ
りRmax が2.5μm以下となる様にピックフィードを
設定した。例えば従来品のR5ボールエンドミルでは仕
上げ面Rmax 2.5μmを得るため実際のピックフィー
ドは0.3mm(理論仕上げ面粗さは2.25μm)と
した。なお荒加工では、コーナー刃のR:1mmのラジ
アスエンドミル(φ10)を用いて、同じ切削条件で加
工を行った。加工結果は表1に併記する通りであり、加
工条件は以下に示す。 エンドミル 直径10mm 2枚刃 回転数 14000rpm 送り速度 4800mm/min 切込量 0.3mm 冷却方法 エアーブロー 被削材 NAK80(HRC:40)
【0019】
【表1】
【0020】従来のボールエンドミルの全加工時間は8
分であり、また従来品のラジアスエンドミルでは、壁面
加工でのピックフィードが大きくできないため、壁面加
工だけで約13分の加工時間が必要であった。本発明に
係るエンドミルによれば底面加工時間が従来のボールエ
ンドミルよりも約1/10に短縮することができ、総加
工時間においても大幅な短縮が可能であった。尚、実際
の底面の面粗さRmaxは1.2〜1.5μmの良好な仕
上げ面が得られた。本実施例で用いたエンドミルの底刃
長さは5mmであり、ピックフィードを大きくすれば加
工時間を更に短縮することが可能である。
分であり、また従来品のラジアスエンドミルでは、壁面
加工でのピックフィードが大きくできないため、壁面加
工だけで約13分の加工時間が必要であった。本発明に
係るエンドミルによれば底面加工時間が従来のボールエ
ンドミルよりも約1/10に短縮することができ、総加
工時間においても大幅な短縮が可能であった。尚、実際
の底面の面粗さRmaxは1.2〜1.5μmの良好な仕
上げ面が得られた。本実施例で用いたエンドミルの底刃
長さは5mmであり、ピックフィードを大きくすれば加
工時間を更に短縮することが可能である。
【0021】
【発明の効果】本発明は以上の様に構成されているの
で、複雑な形状の曲面加工が可能なボールエンドミルの
特性を残したままで、平面部の加工が要求される金型加
工や部品加工に対しても高能率且つ高精度で加工するこ
とができるエンドミルが提供できることとなった。従っ
て曲面加工と平面加工が要求される金型加工や部品加工
であっても、本発明のエンドミルを用いれば一発高能率
高精度加工が可能となった。
で、複雑な形状の曲面加工が可能なボールエンドミルの
特性を残したままで、平面部の加工が要求される金型加
工や部品加工に対しても高能率且つ高精度で加工するこ
とができるエンドミルが提供できることとなった。従っ
て曲面加工と平面加工が要求される金型加工や部品加工
であっても、本発明のエンドミルを用いれば一発高能率
高精度加工が可能となった。
【図1】本発明に係るエンドミルの代表例を示す概略説
明図である。
明図である。
【図2】従来のボールエンドミルを示す概略説明図であ
る。
る。
【図3】従来のスクエアエンドミルを示す概略説明図で
ある。
ある。
【図4】従来のラジアスエンドミルを示す概略説明図で
ある。
ある。
【図5】ボールエンドミルのR刃のRの大きさと、ピッ
クフィードPを示す概略説明図である。
クフィードPを示す概略説明図である。
【図6】従来品のボールエンドミルの切刃の回転軌跡を
示す模式図である。
示す模式図である。
【図7】実施例に用いた加工物の断面を示す説明図であ
る。
る。
【図8】本発明に係るエンドミルの一例を示す概略説明
図である。
図である。
【図9】本発明に係るエンドミルの一例を示す概略説明
図である。
図である。
【図10】本発明に係るエンドミルの一例を示す概略説
明図である。
明図である。
【図11】本発明に係るエンドミルの一例を示す概略説
明図である。
明図である。
10 エンドミル 20 ボールエンドミル 30 スクエアエンドミル 40 ラジアスエンドミル 11,21 ボール刃 12,22,32,42 外周刃 13,33,43 底刃 41 コーナー刃
Claims (6)
- 【請求項1】 ボールエンドミルのボール刃の各先端部
に、刃先の稜線が直線である底刃を形成してなることを
特徴とするエンドミル。 - 【請求項2】 ボールエンドミルのボール刃の各先端部
に、刃先の稜線が曲線であり、且つ上記ボール刃のRよ
り大きいRの底刃を形成してなることを特徴とするエン
ドミル。 - 【請求項3】 上記各底刃の外周側端部が内周側端部よ
りも突出されてなる請求項1または2に記載のエンドミ
ル。 - 【請求項4】 上記各底刃の内周側端部が外周側端部よ
りも突出されてなる請求項1または2に記載のエンドミ
ル。 - 【請求項5】 エンドミルの軸心が中空である請求項1
〜4のいずれかに記載のエンドミル。 - 【請求項6】 エンドミル先端の中心位置に凹部が設け
られてなる請求項1〜4のいずれかに記載のエンドミ
ル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3401997A JPH10230407A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | エンドミル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP3401997A JPH10230407A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | エンドミル |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10230407A true JPH10230407A (ja) | 1998-09-02 |
Family
ID=12402685
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP3401997A Pending JPH10230407A (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | エンドミル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10230407A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004209559A (ja) * | 2002-12-27 | 2004-07-29 | Sumitomo Electric Ind Ltd | バックテーパ付きエンドミル |
US7021873B2 (en) | 2002-06-21 | 2006-04-04 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Radius end mill and manufacturing method of bevel gear forging die |
US7699565B2 (en) | 2005-03-28 | 2010-04-20 | Osg Corporation | Radius endmill |
-
1997
- 1997-02-18 JP JP3401997A patent/JPH10230407A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7021873B2 (en) | 2002-06-21 | 2006-04-04 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Radius end mill and manufacturing method of bevel gear forging die |
JP2004209559A (ja) * | 2002-12-27 | 2004-07-29 | Sumitomo Electric Ind Ltd | バックテーパ付きエンドミル |
US7699565B2 (en) | 2005-03-28 | 2010-04-20 | Osg Corporation | Radius endmill |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060224 |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
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