JPH10230171A - 復水脱塩装置の再生方法 - Google Patents
復水脱塩装置の再生方法Info
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- JPH10230171A JPH10230171A JP9033831A JP3383197A JPH10230171A JP H10230171 A JPH10230171 A JP H10230171A JP 9033831 A JP9033831 A JP 9033831A JP 3383197 A JP3383197 A JP 3383197A JP H10230171 A JPH10230171 A JP H10230171A
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Abstract
系の復水を処理する場合でも、アニオン交換樹脂に吸着
してアミン類の分解生成物、特にグリコール酸等の比較
的分子量の大きい脂肪酸を高溶離率で溶離させて、アニ
オン交換樹脂を効率よく再生する。 【解決手段】 アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の
混床に復水を通して脱塩を行う復水脱塩装置の再生方法
において、混床をアニオン交換樹脂層とカチオン交換樹
脂層に分離し、アニオン交換樹脂層を炭酸(水素)アル
カリと接触させたのち、水酸化アルカリと接触させて再
生し、カチオン交換樹脂を酸と接触させて再生する。こ
こで炭酸(水素)アルカリを含むアニオン交換樹脂の再
生排液と、酸を含むカチオン交換樹脂の再生排液を混合
し、発生する二酸化炭素を水酸化アルカリに吸収させた
液を次の再生における炭酸(水素)アルカリとして用い
る。
Description
床式イオン交換装置を用いた復水脱塩装置の再生方法、
特に蒸気発生器においてモノエタノールアミン等の低揮
発性アミン類を用いる復水脱塩装置の再生方法に関する
ものである。
凝縮させることにより復水が生成するが、この復水は蒸
気発生装置の給水として利用するために、混床式イオン
交換装置を脱塩装置として用い、復水を処理して塩類を
脱塩するとともに、非イオン性の微細酸化物等も吸着な
いし濾過して除去している。
低下したとき、混床を構成するアニオン交換樹脂および
カチオン交換樹脂を再生して使用している。再生はイオ
ン交換樹脂層を逆洗してアニオン交換樹脂層とカチオン
交換樹脂層に分離し、別の再生塔において、アニオン交
換樹脂は水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリを、カチ
オン交換樹脂は塩酸等の酸をそれぞれ通液して再生して
いる。
でアンモニア、ヒドラジン等の揮発性防食剤が添加され
ていたが、最近になって高温での揮発性が低いモノエタ
ノールアミン等のアルカノールアミンが用いられるよう
になった。このアルカノールアミンは高温、高圧下では
一部が分解して分解生成物が生成する。この分解生成物
は蟻酸、酢酸、グリコール酸等の低級脂肪酸を中心とす
るアニオン性物質で、復水中に持出され、アニオン交換
樹脂に吸着される。
が吸着されたアニオン交換樹脂は通常の水酸化ナトリウ
ムによる再生では再生効率が低く、特にグリコール酸の
ように比較的分子量の大きいアニオン性物質は選択性が
高いため、ほとんど溶離し難い。このため、アニオン交
換樹脂に分解生成物が蓄積してイオン交換容量が低下
し、処理水質が悪化するとともに、樹脂が短寿命化する
などの問題点がある。
ン類の分解生成物を吸着したアニオン交換樹脂を効率よ
く再生することができる復水脱塩装置の再生方法を得る
ことである。
置の再生方法である。 (1) アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の混床に
復水を通して脱塩を行う復水脱塩装置の再生方法におい
て、混床をアニオン交換樹脂層とカチオン交換樹脂層と
に分離し、アニオン交換樹脂層を炭酸(水素)アルカリ
と接触させたのち、水酸化アルカリと接触させて再生
し、カチオン交換樹脂を酸と接触させて再生することを
特徴とする復水脱塩装置の再生方法。 (2) 炭酸(水素)アルカリを含むアニオン交換樹脂
の再生排液と、酸を含むカチオン交換樹脂の再生排液と
を混合し、発生する二酸化炭素を水酸化アルカリに吸収
させた液を次の再生における炭酸(水素)アルカリとし
て用いる上記(1)記載の方法。
は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等の炭酸アルカリお
よび/または炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等
の炭酸水素アルカリを意味する。また本発明において
「水酸化アルカリ」は、水酸化ナトリウム、水酸化カリ
ウム等のアルカリ金属水酸化物を意味する。
は、アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の混床に復水
を通水して脱塩を行う装置であり、このとき復水に含ま
れる鉄酸化物等の非イオン性の微細な懸濁物その他の不
純物も吸着、濾過等により除去するように構成される。
上記の復水は火力発電所等において、蒸気発生装置から
発生する蒸気を凝縮させることにより生成する復水であ
るが、本発明は特に蒸気発生装置においてモノエタノー
ルアミン等のアルカノールアミン、その他の低揮発性の
アミン類を添加する系の復水を処理する場合の再生に好
適である。
ン交換樹脂、カチオン交換樹脂としては強酸性カチオン
交換樹脂が用いられ、これらを混合して混床とし、復水
を通水することにより復水脱塩が行われる。このような
復水脱塩装置の構成および運転操作は従来の復水脱塩装
置と同様である。
逆洗により混床をアニオン交換樹脂層とカチオン交換樹
脂層とに分離する。すなわち逆洗水を上向流で通水する
ことにより、比重差によりアニオン交換樹脂層とカチオ
ン交換樹脂層とに分離する。これらの操作も従来の一般
的な再生方法と同様である。
を水酸化ナトリウム等の水酸化アルカリ、カチオン交換
樹脂を塩酸、硫酸等の酸で再生していたが、本発明では
アニオン交換樹脂層を炭酸(水素)アルカリと接触させ
たのち、水酸化アルカリと接触させて再生する。カチオ
ン交換樹脂層は従来と同様に塩酸、硫酸等の酸で再生す
るアニオン交換樹脂層およびカチオン交換樹脂層の再生
は同一塔内で行ってもよいが、別の塔で再生するのが好
ましい。
素)アルカリは1〜8重量%、好ましくは3〜6重量
%、水酸化アルカリの濃度も1〜8重量%、好ましくは
3〜6重量%、カチオン交換樹脂と接触させる酸は1〜
10重量%、好ましくは3〜8重量%程度の濃度の水溶
液を使用する。炭酸(水素)アルカリおよび水酸化アル
カリの使用量はアニオン交換樹脂1literあたり50〜
250g、好ましくは150〜200g、酸の使用量は
カチオン交換樹脂1literあたり2〜6eq、好ましく
は塩酸の場合100〜200gである。
特に制限されないが、各樹脂層にそれぞれの再生剤を通
液させて接触させるのが好ましい。アニオン交換樹脂層
の再生は炭酸(水素)アルカリの注入、ほぼ同量の純水
による押出を行ったのち、水酸化アルカリの注入、押出
を行い、さらに大量の純水を用いて洗浄を行う。カチオ
ン交換樹脂層の再生は酸の注入、押出後同様に洗浄を行
う。薬注、押出の際のそれぞれの再生剤および純水の流
速は2〜15m/hr、好ましくは5〜10m/hr、
洗浄の際の流速は15〜50m/hr、好ましくは20
〜30m/hrが適当である。
ミンその他の低揮発性アミン類を蒸気発生器に添加する
系では、アミンの分解により、蟻酸、酢酸、グリコール
酸等の低級脂肪酸が生成し、これらがアニオン交換樹脂
に吸着されるが、水酸化アルカリによる再生ではこれら
の溶離率は低く、特にグリコール酸はほとんど溶離しな
い。これに対して炭酸(水素)アルカリで再生すると、
脂肪酸の溶離率は高く、グリコール酸もほとんど溶離す
る。またアニオン交換樹脂に交換吸着された塩化物イオ
ンも炭酸(水素)アルカリにより容易に再生され、再生
効率は高くなる。炭酸(水素)アルカリとの接触により
アニオン交換樹脂は炭酸(水素)形になるが、水酸化ア
ルカリにより再生することによりOH形に再生される。
は炭酸(水素)イオンが含まれるので、これをカチオン
交換樹脂層の再生排液と混合して中和すると二酸化炭素
が発生する。本発明ではこの二酸化炭素を回収して水酸
化アルカリに吸収させることにより、炭酸(水素)アル
カリを生成させることができ、これを次回の再生剤とし
て使用することができる。二酸化炭素の回収に使用する
排液は炭酸(水素)アルカリ注入、押出時の排液のほ
か、水酸化アルカリ注入初期の炭酸(水素)アルカリ濃
度の高い排液があげられる。
塩装置のカチオン交換樹脂は塩酸で再生されている。し
かしその化学的利用率は30%程度で、注入した約70
%は塩酸のまま排出される。一方、アニオン交換樹脂は
イオンの負荷が少ないため、通常水酸イオン形となって
おり、このためアニオン交換樹脂の再生剤として炭酸
(水素)ナトリウムを注入した排水はカチオン交換樹脂
の場合と同様約30%が樹脂に吸着され、残りの70%
が排水として排出される。これらの排水のpHはそれぞ
れ強酸性とアルカリ性であるが、復水処理に使用される
イオン交換樹脂量はカチオン交換樹脂2容量に対しアニ
オン交換樹脂1容量の割合であり、両者を混合すると強
酸性となるため、溶解していた炭酸(水素)イオンは二
酸化炭素としてガス化する。
酸化炭素と同様にガス化し易いアンモニアが大量に含ま
れているが、アンモニアはそのpHがアルカリ性となら
なければガス化しないため、炭酸ガスとの分離が行われ
る。ガス状の二酸化炭素は水にも溶解するが、最も吸収
しやすい液は水酸化ナトリウム液である。従って、通常
復水脱塩装置のアニオン交換樹脂の再生剤として使用さ
れる水酸化ナトリウムの溶液に、発生した二酸化炭素を
吸収させることは容易である。こうして得られた二酸化
炭素溶解水酸化ナトリウムは、ほぼ炭酸ナトリウム液と
同程度の液質が得られ、アニオン交換樹脂の再生のため
に使用できる。
ルカリ液はそのまま次回の再生時に炭酸(水素)アルカ
リとして使用でき、再生剤コストを低下させることがで
きる。この場合、再生剤として炭酸(水素)アルカリを
大量に準備する必要がなく、また長時間の溶解時間を必
要とする炭酸(水素)アルカリの溶解操作も省略するこ
とが可能になる。
に炭酸(水素)アルカリの薬注、押出工程を追加するだ
けでよいため、これに必要な装置を従来の装置に付加す
ることにより容易に実施することができる。再生剤の中
和工程から二酸化炭素を回収して利用する場合は、ガス
回収装置および回収したガスの溶解装置を設けるだけで
よく、水酸化アルカリへの二酸化炭素の溶解は短時間で
効率よく行うことができる。
混床の分離に先立って行うと、カチオン交換樹脂層の全
体がナトリウム形のカチオン形になり、酸による再生が
困難になるので、本発明では分離後のアニオン交換樹脂
層についてのみ、炭酸(水素)アルカリによる再生を行
う。
オン交換樹脂層は炭酸(水素)アルカリと接触させたの
ち、水酸化アルカリと接触させて再生するようにしたの
で、蒸気発生器に低揮発性のアミン類を添加する系の復
水を処理する場合でも、アニオン交換樹脂に吸着したア
ミン類の分解生成物、特にグリコール酸等の脂肪酸を高
溶離率で溶離させて、アニオン交換樹脂を効率よく再生
することができる。
オン交換樹脂層の再生排液を混合して中和する際に発生
する二酸化炭素を回収し、水酸化アルカリに吸収させて
次の再生時に炭酸(水素)アルカリとして使用すること
により、再生コストをさらに低くすることができる。
例について説明する。各例中%は重量%である。
ヤイオンPA312(三菱化学社製、商標)およびカチ
オン交換樹脂として強酸性カチオン交換樹脂ダイヤイオ
ンPK228(三菱化学社製、商標)を2:1の容量比
で混合した混床を用いて、モノエタノールアミン添加系
の復水を処理した脱塩装置の再生を行った。再生はまず
混床樹脂を再生塔に導入して逆洗分離を行い、アニオン
交換樹脂をアニオン再生塔に移送し、それぞれの樹脂層
をスクラビング洗浄および逆洗洗浄したのち沈静化して
薬注、押出、洗浄を行った。
分解生成物を0.4g−C/liter−樹脂負荷したもの
であり、その1literを内径40mm、高さ2000m
mの円筒形のカラムに導入した。再生は5%炭酸水素ナ
トリウム3literを流速4liter/hrで注入し、同量、
同流速の純水で押出を行い、続いて4%水酸化ナトリウ
ム6literを流速4liter/hrで注入し、同量、同流速
の純水で押出を行い、さらに大量の純水で洗浄を行っ
た。
分の溶離率は表1の通りであった。
酸は高溶離率で溶離し、特にグリコール酸は100%溶
離していることがわかる。蟻酸の溶離量は負荷量より増
加しており、脂肪酸の分解が発生しているものと推定さ
れる。TOC分析により、炭素基準で算出した溶離率は
97%であり、モノエタノールアミン分解生成物はほぼ
完全に溶離していることがわかる。
5literを流速5liter/hrで注入し、4%水酸化ナト
リウム6literを4liter/hrで注入して再生した。そ
の結果は表2に示す通りであり、炭酸水素ナトリウムの
再生条件を変えても、同等の溶離効果が得られることが
わかる。
ず、水酸化ナトリウムのみを同条件で注入し、押出、洗
浄を行ったときの結果を表3に示す。
は実施例1、2に比べて低く、特にグリコール酸の溶離
率が低いことがわかる。ここでも蟻酸の溶離量は負荷量
より増加しており、脂肪酸の分解が発生しているものと
推定される。TOC分析により、炭素基準で算出した溶
離率は70%であり、本発明方法に比べ30%量のモノ
エタノールアミン分解生成物の樹脂内蓄積があることが
わかる。
ter−樹脂負荷したカチオン交換樹脂2literを内径50
mm、高さ2000mmの円筒形カラムに導入し、5%
塩酸6literを流速6liter/hrで注入し、同量、同流
速の純水で押出を行い、さらに大量の純水で洗浄して再
生した。
時の排水に押出時の排水0.5literを加えたアニオン
交換樹脂再生排水と、上記塩酸注入時の排水に押出時の
排水0.5literを加えたカチオン交換樹脂再生排水を
混合したところ、大量のガスが発生したので、このガス
を10%水酸化ナトリウム液2lietr中に導入して吸収
させた。
2liter+5%炭酸水素ナトリウム1.5literの混合液
3.5literを流速6liter/hrで薬注、押出を行った
のち、4%水酸化ナトリウム6literを流速4liter/h
rで薬注、押出、洗浄を行って再生し、カチオン交換樹
脂を上記同条件で再生した。前記1回目(実施例1)と
2回目(実施例3)の再生結果を表4に示す。
ができることがわかる。
Claims (2)
- 【請求項1】 アニオン交換樹脂とカチオン交換樹脂の
混床に復水を通して脱塩を行う復水脱塩装置の再生方法
において、 混床をアニオン交換樹脂層とカチオン交換樹脂層とに分
離し、 アニオン交換樹脂層を炭酸(水素)アルカリと接触させ
たのち、水酸化アルカリと接触させて再生し、 カチオン交換樹脂を酸と接触させて再生することを特徴
とする復水脱塩装置の再生方法。 - 【請求項2】 炭酸(水素)アルカリを含むアニオン交
換樹脂の再生排液と、酸を含むカチオン交換樹脂の再生
排液とを混合し、発生する二酸化炭素を水酸化アルカリ
に吸収させた液を次の再生における炭酸(水素)アルカ
リとして用いる請求項1記載の方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03383197A JP3709645B2 (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 復水脱塩装置の再生方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03383197A JP3709645B2 (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 復水脱塩装置の再生方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10230171A true JPH10230171A (ja) | 1998-09-02 |
JP3709645B2 JP3709645B2 (ja) | 2005-10-26 |
Family
ID=12397445
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP03383197A Expired - Lifetime JP3709645B2 (ja) | 1997-02-18 | 1997-02-18 | 復水脱塩装置の再生方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3709645B2 (ja) |
-
1997
- 1997-02-18 JP JP03383197A patent/JP3709645B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3709645B2 (ja) | 2005-10-26 |
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