JPH10230165A - 窒素酸化物の還元触媒の製造方法 - Google Patents
窒素酸化物の還元触媒の製造方法Info
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- JPH10230165A JPH10230165A JP9034133A JP3413397A JPH10230165A JP H10230165 A JPH10230165 A JP H10230165A JP 9034133 A JP9034133 A JP 9034133A JP 3413397 A JP3413397 A JP 3413397A JP H10230165 A JPH10230165 A JP H10230165A
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Abstract
においても、耐久性にすぐれる窒素酸化物の還元触媒の
製造方法を提供するにある。 【解決手段】本発明による窒素酸化物の還元触媒の製造
方法は、銀、ハロゲン化銀、硝酸銀、水酸化銀及び酸化
銀よりなる群から選ばれる少なくとも1種をアルミナに
担持させ、次いで、このように処理したアルミナを酸化
性雰囲気中、水蒸気の存在下に600〜900℃の温度
で焼成して、アルミナ上にアルミン酸銀を生成させるこ
とを特徴とする。
Description
化合物を還元剤として使用する窒素酸化物を還元するた
めの触媒の製造方法に関し、詳しくは、工場、自動車等
から排出される排ガスの中に含まれる有害な窒素酸化物
を還元除去するのに有用である窒素酸化物を還元するた
めの触媒の製造方法に関する。
は、窒素酸化物を酸化した後、アルカリに吸収させる方
法や、触媒の存在下にアンモニア、水素、一酸化炭素、
炭化水素等の還元剤を用いて、窒素に変換する方法等に
よって除去されている。
するアルカリ廃液を処理して、公害の発生を防止する方
策が必要である。他方、後者の方法によれば、還元剤と
してアンモニアを用いるときは、これが排ガス中の硫黄
酸化物と反応して塩類を生成し、その結果、触媒の還元
活性が低下する問題がある。また、水素、一酸化炭素、
炭化水素等を還元剤として用いる場合でも、これらが低
濃度に存在する窒素酸化物よりも高濃度に存在する酸素
と反応するため、窒素酸化物を低減するためには多量の
還元剤を必要とするという問題がある。
窒素酸化物を触媒にて直接分解する方法も提案されてい
るが、しかし、従来、知られているそのような触媒は、
窒素酸化物分解活性が低いために、実用に供し難いとい
う問題がある。
して用いる新たな窒素酸化物接触還元用触媒として、種
々のゼオライト等が提案されており、特に、Cu−ZS
M−5やH型ZSM−5(SiO2 /Al2 O3 モル比
=30〜40)が最適であるとされている。しかしなが
ら、このようなCu−ZSM−5やH型ZSM−5で
も、未だ十分な還元活性を有するものとはいい難く、特
に、ガス中に水分が含まれるとき、ゼオライト構造体中
のアルミニウムが脱アルミニウムして、性能が急激に低
下するので、一層高い還元活性を有し、更に、ガスが水
分を含有する場合にも、すぐれた耐久性を有する窒素酸
化物接触還元用触媒が要望されている。
記載されているように、硝酸銀のような水溶性銀化合物
の水溶液に多孔性の無機酸化物、例えば、アルミナを浸
漬し、乾燥させた後、550℃まで段階的に昇温し、加
熱焼成して、アルミナに銀又は銀酸化物を担持させてな
る触媒も提案されている。しかし、このようにして得ら
れる触媒は、酸化活性が高く、窒素酸化物に対する選択
反応性が低いために、窒素酸化物の除去率が低い。更
に、硫黄酸化物の共存下では、触媒活性の劣化が著しい
ほか、窒素酸化物を有効に還元するには、接触反応温度
を高温域とすることが必要であるという問題もあり、そ
れでいて、耐熱性が十分ではなく、かくして、一層の耐
熱性が強く要望されている。
うな事情に鑑みてなされたものであつて、その目的とす
るところは、炭化水素や含酸素有機化合物を還元剤とし
て用いる場合に、酸素の共存下においても、そして、特
に、酸素、硫黄酸化物及び水分の共存下においても、窒
素酸化物が還元剤と選択的に反応するため、多量の還元
剤を用いることなく、排ガス中の窒素酸化物を効率よく
還元することができ、しかも、水分の存在下において
も、また、高温での使用においても、耐久性にすぐれる
窒素酸化物接触還元用触媒の製造方法を提供するにあ
る。更に、本発明は、硫黄酸化物の共存下においても、
反応温度を高温域とする必要のない耐久性にすぐれる窒
素酸化物接触還元用触媒の製造方法を提供するにある。
ナにアルミン酸銀を担持させてなる窒素酸化物の還元触
媒の製造方法が提供される。本発明による第1の方法
は、銀、ハロゲン化銀、硝酸銀、水酸化銀及び酸化銀よ
りなる群から選ばれる少なくとも1種をアルミナに担持
させ、次いで、このように処理したアルミナを酸化性雰
囲気中、水蒸気の存在下に600〜900℃の温度で焼
成して、アルミナ上にアルミン酸銀を生成させることを
特徴とする。
ニウム化合物と水溶性銀化合物とを含む水溶液にアルカ
リを加えて共沈物を生成させ、この共沈物を乾燥させ、
酸化性雰囲気中、水蒸気の存在下に600〜900℃の
温度で焼成して、アルミナ上にアルミン酸銀を生成させ
ることを特徴とする。
ニウム化合物と水溶性銀化合物とを含む水溶液をアルミ
ナに含浸させ、乾燥させた後、酸化性雰囲気中、水蒸気
の存在下に600〜900℃の温度で焼成して、アルミ
ナ上にアルミン酸銀を生成させることを特徴とする。
化銀、硝酸銀、水酸化銀及び酸化銀よりなる群から選ば
れる少なくとも1種をアルミナに担持させ、次いで、こ
のように処理したアルミナを酸化性雰囲気中、水蒸気の
存在下に600〜900℃の温度で焼成して、アルミナ
上にアルミン酸銀を生成させ、次いで、タングステン、
モリブデン及びバナジウムよりなる群から選ばれる少な
くとも1種の遷移元素を担持させることを特徴とする。
ニウム化合物と水溶性銀化合物とタングステン、モリブ
デン及びバナジウムよりなる群から選ばれる少なくとも
1種の遷移元素の水溶性化合物を含む水溶液をアルミナ
に含浸させ、乾燥させた後、酸化性雰囲気中、水蒸気の
存在下に600〜900℃の温度で焼成して、アルミナ
上にアルミン酸銀を生成させることを特徴とする。
が水の共存下においても、また、高温の環境下において
も、高い耐久性を有すると共に、アルミン酸銀の担持効
果にすぐれる多孔性アルミナが好ましく用いられる。更
に、多孔性アルミナのなかでも、特開平7−17134
7号公報に記載されているように、アルカリ金属及びア
ルカリ土類金属の含有量が0.5重量%以下であり、径6
0オングストローム以下の細孔から形成される細孔容積
が0.06cm3 /g以上、径80オングストローム以下の
細孔から形成される細孔容積が0.1cm3 /g以上である
多孔性アルミナが特に好ましく用いられる。このような
細孔容積を有する多孔性アルミナは、還元剤の適度な酸
化を促進し、これに担持されているアルミン酸銀と協同
して、窒素酸化物を効果的に接触還元することができ
る。
ン化銀としては、限定されるものではないが、通常、塩
化銀が好ましく用いられる。第1の方法において、銀、
ハロゲン化銀、硝酸銀、水酸化銀及び酸化銀よりなる群
から選ばれる少なくとも1種をアルミナに担持させるに
は、例えば、硝酸銀のような水溶性銀塩の水溶液に前述
したような多孔性アルミナを浸漬し、乾燥させ、必要に
応じて、適当な温度に加熱すればよい。
ラー中に硝酸銀等の水溶性銀塩を投入し、スラリーのp
Hを銀水酸化物の生成しない8.0近傍に維持して、アル
ミナのイオン交換サイトに銀イオンを固定する。次い
で、このように銀イオンを固定したアルミナを銀イオン
を固定するのに十分な塩素イオンを含有する水溶液、例
えば、塩酸水溶液中に浸漬することによって、塩化銀を
生成させた後、過剰の塩素イオンを水洗等によって除去
することによって、塩化銀を担持したアルミナを得るこ
とができる。
ルミナを乾燥させれば、アルミナに硝酸銀を担持させる
ことができ、また、硝酸銀水溶液を含浸させたアルミナ
を乾燥させた後、500℃程度の温度で加熱焼成すれ
ば、アルミナに銀又は酸化銀を担持させることができ
る。硝酸銀水溶液に多孔性アルミナを浸漬し、pHを8
より低くすれば、水酸化銀をアルミナに担持させること
ができる。
のような水溶性アルミニウム塩と硝酸銀のような水溶性
銀塩の水溶液にアルミナ、好ましくは、水和アルミナを
浸漬し、上記アルミニウム塩と銀塩とをアルミナに含浸
させた後、噴霧乾燥機のような適当な手段にて乾燥させ
て、銀や酸化銀を担持させてなるアルミナを得ることが
できる。
硝酸銀、水酸化銀又は酸化銀を担持させてアルミナを空
気等のような酸化性雰囲気下、水蒸気の存在下に、60
0〜900℃程度、好ましくは、700〜800℃程度
の温度にて加熱焼成することによって、アルミナ上でア
ルミン酸銀を生成させれば、直ちに、アルミナにアルミ
ン酸銀を担持させてなる粉末状の触媒を得ることができ
る。
銀、水酸化銀又は酸化銀を担持させたアルミナの焼成温
度が600℃よりも低いときは、アルミン酸銀が十分に
生成せず、目的とする触媒を得ることができない。例え
ば、焼成温度が約400℃よりも低いときは、アルミン
酸銀は実質的に生成しない。焼成温度が約500℃であ
るときは、アルミン酸銀は、生成しても、極めて僅かで
あり、窒素酸化物の接触還元において高い活性を有する
触媒を得ることができない。他方、焼成温度が900℃
を越えるときは、アルミナ上で銀が生成しやすく、同様
に、窒素酸化物の接触還元において高い活性を有する触
媒を得ることができない。
蒸気の量は、通常、3〜20重量%の範囲であり、好ま
しくは、5〜15重量%の範囲である。本発明による第
2の方法において、水溶性アルミニウム化合物として
は、限定されるものではないが、硝酸アルミニウムが好
ましく用いられ、また、水溶性銀化合物としては、硝酸
銀が好ましく用いられる。
アルミニウム化合物と水溶性銀化合物とを含む水溶液に
アルカリを加えて共沈物を生成させ、この共沈物を乾燥
させ、上記と同じく、酸化性雰囲気中、水蒸気の存在下
に600〜900℃の温度で焼成して、アルミナ上にア
ルミン酸銀を生成させる。ここに、アルミナ上にアルミ
ン酸銀を生成させるとは、アルミナの有する細孔壁を含
む表面に付着させて、また、アルミナの有する細孔内で
アルミン酸銀を生成させることをいう。
等のようなアルミナの前駆体である水溶性塩と硝酸銀等
のような水溶性銀塩を均質に混合した水溶液を調製し、
この水溶液にアルカリを加えて、共沈物を生成させ、次
いで、この共沈物を濾過、水洗、リパルプを繰り返して
行なった後、乾燥し、必要に応じて焼成して、銀、ハロ
ゲン化銀、硝酸銀、水酸化銀又は酸化銀をアルミナに担
持させる。次いで、これを上述したと同様にして、酸化
性雰囲気下、水蒸気の存在下に、600〜900℃程
度、好ましくは、700〜800℃程度の温度にて加熱
焼成することによって、アルミン酸銀を生成させれば、
アルミナにアルミン酸銀を担持させてなる粉末状の触媒
を得ることができる。
性アルミニウム化合物としては、限定されるものではな
いが、硝酸アルミニウムが好ましく用いられ、また、水
溶性銀化合物としては、硝酸銀が好ましく用いられる。
また、アルミナとしては、例えば、水和アルミナが好ま
しく用いられる。
触媒において、アルミン酸銀の担持量は、アルミナとア
ルミン酸銀の合計重量において、銀重量換算にて、0.0
1〜10重量%の範囲であることが好ましい。アルミン
酸銀の担持量が銀重量換算にて10重量%を越えるとき
は、得られる触媒の酸化力が高すぎて、触媒反応の選択
性に劣る。他方、担持量が銀重量換算にて0.01重量%
よりも少ないときは、触媒活性が十分でない。特に、本
発明においては、アルミン酸銀の担持量は、銀重量換算
にて0.1〜5重量%の範囲であることが好ましい。アル
ミン酸銀の固体酸担体における担持量がこの範囲にある
ときは、窒素酸化物の接触還元反応のSV(空間速度)
依存性が極めて小さいというすぐれた特性を得ることが
できる。
ような担持量にてアルミナに担持されてなる触媒は、ア
ルミナに酸化銀や銀を担持させてなる触媒に比べて、適
度な酸化力を有し、その理由は、完全には明らかではな
いが、例えば、炭化水素の部分酸化或いはクラッキング
を促進し、その結果、炭化水素を還元剤として用いる窒
素酸化物の接触還元反応において、極めて高い活性と選
択性とを有するものとみられる。含酸素有機化合物を還
元剤として用いた場合も、同様に、極めて高い活性と選
択性とを有する。しかも、本発明による触媒は、耐熱性
にすぐれ、更に、耐硫黄酸化物性にもすぐれるので、例
えば、ディーゼルエンジンからの排ガスのための脱硝触
媒やリーンバーンガソリン車用の触媒として、好適に用
いることができる。
法に従って、アルミナ上にアルミン酸銀を生成させた
後、これに所要の担持量に対応した濃度の遷移元素の水
溶性化合物の水溶液を含浸させた後、加熱焼成するか、
酸化性雰囲気中で蒸発乾固する等、従来、既に知られて
いる方法によって、上記遷移元素を酸化物として担持さ
せることによって、目的とするアルミン酸銀と遷移元素
とを担持させてなる触媒を得ることができる。この方法
の好ましい一態様として、例えば、前記第1の方法に従
って、アルミナ上にアルミン酸銀を生成させ、次に、こ
れに所要の担持量に対応した濃度の遷移元素の水溶性化
合物の水溶液を含浸させた後、酸化性雰囲気中、水蒸気
の存在下に300〜900℃、好ましくは、400〜8
00℃の温度で焼成すればよい。
方法と類似し、水溶性アルミニウム化合物と水溶性銀化
合物と遷移元素の水溶性化合物を含む水溶液をアルミナ
に含浸させ、乾燥させた後、酸化性雰囲気中、水蒸気の
存在下に600〜900℃の温度で焼成して、アルミナ
上にアルミン酸銀を生成させると共に、遷移元素を酸化
物に変換し、かくして、アルミナにアルミン酸銀と遷移
元素の酸化物とを担持させてなる触媒を得るものであ
る。
調製した触媒は、上述したように、遷移元素を、通常、
酸化物の形で担持しているが、しかし、具体的な化合物
の形は特に限定されるものではない。
触媒において、アルミン酸銀の担持量は、前述したよう
に、アルミナとアルミン酸銀と遷移元素の合計重量にお
いて、銀重量換算にて、0.01〜10重量%の範囲であ
り、好ましくは、0.1〜5重量%の範囲であり、遷移元
素の担持量は、アルミナとアルミン酸銀と遷移元素との
合計重量において、金属換算にて、0.0001〜0.2重
量%の範囲である。遷移元素の担持量が、金属換算に
て、0.2重量%を越えるときは、得られる触媒の酸化力
が高すぎて、触媒反応の選択性に劣り、他方、担持量が
0.0001重量%よりも少ないときは、アルミン酸銀に
加えて、遷移元素をこのように担持させても、触媒性能
の改善に効果がない。特に、本発明によれば、遷移元素
の担持量は、金属換算にて、0.0005〜0.1重量%の
範囲であることが好ましい。
物として得ることができるので、従来、知られている成
形方法によって、それ自体にて、ハニカム状、球状等の
種々の形状に成形することができる。この成形の際に、
成形助剤、成形体補強体、無機繊維、有機バインダー等
を適宜配合してもよい。
を予め所要形状に成形し、これに本発明による粉末状の
触媒をウオッシュ・コート法等の適宜の方法によって、
被覆担持させてなる触媒構造体として、有利に用いるこ
とができる。上記不活性な基材としては、例えば、コー
ジェライトのような粘土鉱物や、ステンレス鋼、特に、
鉄−クロム−アルミニウムステンレス鋼のような耐熱性
ステンレス鋼を用い、これをハニカムや球状物や環状物
等のような構造体とし、これらに触媒を担持させて、触
媒構造体とすることが有利である。
材からなるハニカムや球状物や環状物等のような構造体
にウオッシュ・コート法等によってその表面に触媒層を
形成して、触媒を担持させる場合、触媒層がその表面か
ら30μm以上にわたる厚み(以下、簡単のために、触
媒層厚みという。)を有するように構造体の表面に担持
させることが好ましい。このように構造体に担持されて
いる触媒層をその表面から30μm以上の厚みにわたる
ものとすることによって、窒素酸化物に対する反応性、
即ち、窒素酸化物の選択還元性の高い触媒構造体を得る
ことができる。しかし、本発明によれば、触媒層厚み
は、通常、300μm以下であればよい。触媒層厚みを
300μmを越える厚みとしても、それに見合うような
選択還元性の改善を得ることができず、触媒製造の費用
面からも好ましくないからである。
を担持させてなる触媒自体からなるハニカムや球状物等
の触媒構造体は、例えば、次のようにして得ることがで
きる。即ち、アルミナと水溶性銀塩の水溶液と(遷移元
素の水溶性化合物と)適宜の有機バインダーを混練した
後、ハニカム構造物に成形し、乾燥した後、焼成して、
銀(及び/又は酸化銀)と遷移元素とを担持させたアル
ミナからなるハニカム構造体を調製し、これを塩酸で処
理して、塩化銀(と遷移元素と)を担持させたアルミナ
からなるハニカムとし、次いで、これを前述したように
空気雰囲気下、水蒸気の存在下に加熱焼成すれば、アル
ミン酸銀(と遷移元素と)を担持させてなるアルミナ自
体からなるハニカム触媒構造体を得ることができる。
(と遷移元素と)をアルミナに担持させてなる粉末状触
媒を調製し、これを適宜の有機バインダーを用いて、ハ
ニカム構造体に成形してもよい。
アルミン酸銀(と遷移元素と)をアルミナに担持させて
なる触媒層厚みは、ハニカム構造体のセルを形成するセ
ル壁の厚さ方向に実質的に均一である。従って、このよ
うなハニカム触媒構造体においては、触媒層厚みがハニ
カム触媒構造体のいずれのセルの壁面からも30μm以
上であるように、セル壁が60μm以上であることが好
ましい。セル壁は、その両側の表面において、排ガスと
接触されるからである。
触還元において、炭化水素からなる還元剤としては、例
えば、気体状のものとして、メタン、エタン、プロパ
ン、プロピレン、ブチレン等の炭化水素ガス、液体状の
ものとして、ペンタン、ヘキサン、オクタン、ヘプタ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の単一成分系の炭
化水素、ガソリン、灯油、軽油、重油等の鉱油系炭化水
素等を用いることができる。特に、本発明によれば、上
記したなかでも、エチレン、プロピレン、イソブチレ
ン、1−ブテン、2−ブテン等の低級アルケン、プロパ
ン、ブタン等の低級アルカン、軽油等が還元剤として好
ましく用いられる。これら炭化水素は、単独で用いても
よく、又は必要に応じて二種以上併用してもよい。
しては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアデヒド等
のアルデヒド類、例えば、メタノール、エタノール、プ
ロパノール、オクタノール等のアルコール類、例えば、
ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエー
テル等のエーテル類、酢酸メチル、酢酸エチル、油脂類
等のエステル類、例えば、アセトン、メチルエチルケト
ン、メチルイソブチルケトン等のケトン類を挙げること
ができる。これら含酸素有機化合物も、単独で用いても
よく、又は必要に応じて二種以上併用してもよい。更
に、本発明においては、上記炭化水素と含酸素有機化合
物との混合物を還元剤として用いてもよい。
具体的な炭化水素や含酸素有機化合物によっても異なる
が、通常、窒素酸化物に対するモル比にて、0.1〜2程
度の範囲にて用いられる。還元剤の使用量が窒素酸化物
に対するモル比にて、0.1未満であるときは、窒素酸化
物に対して十分な還元活性を得ることができず、他方、
モル比が2を越えるときは、未反応の還元剤の排出量が
多くなるために、窒素酸化物の接触還元処理の後に、こ
れを回収するための後処理が必要となる。
乃至不完全燃焼生成物、即ち、炭化水素類やパティキュ
レート類等も還元剤として有効であり、これらも本発明
における炭化水素に含まれる。このことから、見方を変
えれば、本発明による触媒は、排ガス中の炭化水素類や
パティキュレート類等の減少或いは除去触媒としても有
用であるということができる。
に対して選択的還元反応を示す温度は、アルキン<アル
ケン<芳香族系炭化水素<アルカンの順に高くなる。ま
た、同系の炭化水素においては、炭素数が大きくなるに
従って、その温度は低くなる。
元活性を示す最適な温度は、使用する還元剤や触媒種に
より異なるが、通常、100〜800℃である。この温
度領域においては、空間速度(SV)500〜1000
00程度で排ガスを流通させることが好ましい。本発明
において特に好適な温度領域は200〜500℃であ
る。
本発明はこれら実施例により何ら限定されるものではな
い。
lに溶解させた。これに予め120℃にて24時間乾燥
させたγ−アルミナ(住友化学工業(株)製KC−50
1)粉末60gを投入し、攪拌下、pH8に設定したp
HコントローラにてpHを調節しながら、1/10規定
のアンモニア水を滴下した。滴下終了後、1時間熟成し
て、銀イオンを上記γ−アルミナ上にイオン交換によっ
て担持させた。
て、銀イオンを担持させたγ−アルミナ粉末を集め、こ
れをイオン交換水にて十分に洗浄した後、塩酸水溶液1
00ml中に投入し、10分間攪拌した後、スラリーを
濾過し、イオン交換水にて十分に洗浄して、銀重量換算
にて塩化銀を担持量5重量%にて担持させたγ−アルミ
ナ粉末を得た。
水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃にて
3時間加熱焼成して、アルミン酸銀を銀重量換算にて担
持量5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒
を得た。このようにして、アルミン酸銀を担持させたγ
−アルミナのX線回折図を図1に示し、γ−アルミナの
みのX線回折図を図2に示す。図1において、○はアル
ミン酸銀によるピーク、×はγ−アルミナによるピー
ク、△は銀によるピークを示す(以下、同じ。)。
ゾル(日産化学製スノーテックスN)6gとを適当量の
水と混和し、これをジルコニアボール100gを粉砕媒
体として遊星ミルで5分間湿式粉砕して、ウオッシュ・
コート用スラリーを調製した。このスラリーをセル数2
00のコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、触媒を約150g/l(触媒層厚み78μm)の割
合で担持させた。この触媒をA−1という。
は、実施例A−1と同様にして、銀重量換算にて担持量
3重量%にてアルミン酸銀を担持させてなるγ−アルミ
ナ粉末触媒を得た。実施例A−1と同様にして、このγ
−アルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム
基材に約150g/l(触媒層厚み85μm)の割合で
担持させた。この触媒をA−2という。
は、実施例A−1と同様にして、銀重量換算にて担持量
1重量%にてアルミン酸銀を担持させてなるγ−アルミ
ナ粉末触媒を得た。実施例A−1と同様にして、このγ
−アルミナ粉末触媒をコージェライトからなるハニカム
基材に約150g/l(触媒層厚み88μm)の割合で
担持させた。この触媒をA−3という。
9g、硝酸銀3.94g及び水和アルミナ(水澤化学工業
(株)製)100gを適当量の水と混和して、ペースト
状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥
させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、8
00℃で3時間加熱焼成して、銀重量換算にて担持量2.
5重量%にてアルミン酸銀を担持させてなるアルミナ粉
末触媒を得た。
粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
50g/l(触媒層厚み83μm)の割合で担持させ
た。この触媒をA−4という。
g、ポリエチレンオキシド(住友精化(株)製PEO−
10)1kg及び適量の水を十分に混練した後、オーガ
スクリュー式押出成形機にてセル数200のハニカム構
造体に押出成形した。このハニカム構造体を常温にて通
風乾燥した後、100℃で一夜加熱乾燥し、更に、50
0℃で3時間焼成して、銀(及び/又は酸化銀)を担持
させたアルミナからなるハニカム構造体(ハニカム壁厚
さ205μm)を得た。
持させたアルミナからなるハニカム構造体を塩酸水溶液
中に投入し、銀(及び/又は酸化銀)を塩素化して、銀
重量換算にて担持量5重量%にて塩化銀を担持させてな
るγ−アルミナからなるハニカム構造体を得た。
量%を含有する空気雰囲気下に800℃の温度で3時間
加熱焼成して、銀重量換算にて担持量5重量%にてアル
ミン酸銀を担持させたγ−アルミナからなるハニカム触
媒構造体(触媒層厚み102μm)を得た。この触媒を
A−5という。
9g、硝酸銀3.94g及び水和アルミナ(水澤化学工業
(株)製)100gを適当量の水と混和して、ペースト
状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥
させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、6
00℃で18時間加熱焼成して、銀重量換算にて担持量
2.5重量%にてアルミン酸銀を担持させてなるアルミナ
粉末触媒を得た。
粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
50g/l(触媒層厚み71μm)の割合で担持させ
た。この触媒をA−6という。このようにして、アルミ
ン酸銀を担持させたγ−アルミナ/コージエライトのX
線回折図を図3に示す。図3において、○はアルミン酸
銀によるピーク、×はγ−アルミナによるピークを示
す。
g、ポリエチレンオキシド(住友精化(株)製PEO−
10)1kg及び適量の水を十分に混練した後、オーガ
スクリュー式押出成形機にてセル数200のハニカム構
造体に押出成形した。このハニカム構造体を常温にて通
風乾燥した後、100℃で一夜加熱乾燥し、更に、50
0℃で3時間焼成して、銀(及び/又は酸化銀)を担持
させたアルミナからなるハニカム構造体(ハニカム壁厚
み200μm)を得た。
量%を含有する空気雰囲気下に600℃の温度で18時
間加熱焼成して、銀重量換算にて担持量5重量%のアル
ミン酸銀を担持させたアルミナからなるハニカム触媒構
造体(触媒層厚み100μm)を得た。この触媒をA−
7という。
量5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を
用いて、実施例A−1と同様にして、ウオッシュ・コー
ト法にてコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、触媒を約100g/l(触媒層厚み52μm)の割
合で担持させた。この触媒をA−8という。
量5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を
用いて、実施例A−1と同様にして、ウオッシュ・コー
ト法にてコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、触媒を約70g/l(触媒層厚み36μm)の割合
で担持させた。この触媒をA−9という。
にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を得た。実施
例A−1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコージ
ェライトからなるハニカム基材に約150g/l(触媒
層厚み78μm)の割合で担持させた。この触媒をA−
10という。
銀)担持量5重量%のγ−アルミナからなるハニカム触
媒構造体(ハニカム壁厚み205μm、触媒層厚み10
2μm)をA−11とする。
量5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を
用いて、実施例A−1と同様にして、ウオッシュ・コー
ト法にてコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、触媒を約50g/l(触媒層厚み26μm)の割合
で担持させた。この触媒をA−12という。
9g、硝酸銀3.94g及び水和アルミナ(水澤化学工業
(株)製)100gを適当量の水と混和して、ペースト
状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥
させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、3
00℃で18時間加熱焼成して、γ−アルミナ触媒を得
た。
施例A−1と同様にしてコージェライトからなるハニカ
ム基材に約150g/l(触媒層厚み71μm)の割合
で担持させた。この触媒をA−13という。このように
して得られたγ−アルミナ/コージェライト触媒のX線
回折図を図4に示す。
外は、比較例A−13と同様にして、γ−アルミナ触媒
を得た。実施例A−1と同様にして、このγ−アルミナ
触媒をコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、上記触媒を約150g/l(触媒層厚み71μm)
の割合で担持させてなるハニカム触媒を得た。この触媒
をA−14という。このようにして得られたγ−アルミ
ナ/コージェライト触媒のX線回折図は、比較例A−1
3で得られた触媒と実質的に同じであった。
外は、比較例A−13と同様にして、γ−アルミナ触媒
を得た。実施例A−1と同様にして、このγ−アルミナ
触媒をコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、上記触媒を約150g/l(触媒層厚み71μm)
の割合で担持させてなるハニカム触媒を得た。この触媒
をA−15という。このようにして得られたγ−アルミ
ナ/コージェライト触媒のX線回折図を図5に示す。
外は、比較例A−13と同様にして、γ−アルミナ触媒
を得た。実施例A−1と同様にして、このγ−アルミナ
触媒をコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、上記触媒を約150g/l(触媒層厚み71μm)
の割合で担持させてなるハニカム触媒を得た。この触媒
をA−16という。このようにして得られたγ−アルミ
ナ/コージェライト触媒のX線回折図を図6に示す。
外は、比較例A−13と同様にして、γ−アルミナ触媒
を得た。実施例A−1と同様にして、このγ−アルミナ
触媒をコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、上記触媒を約150g/l(触媒層厚み71μm)
の割合で担持させてなるハニカム触媒を得た。この触媒
をA−16という。このようにして得られたγ−アルミ
ナ/コージェライト触媒のX線回折図は、実施例A−1
で得られた触媒と実質的に同じであった。
以外は、比較例A−13と同様にして、γ−アルミナ触
媒を得た。実施例A−1と同様にして、このγ−アルミ
ナ触媒をコージェライトからなるハニカム基材に塗布し
て、上記触媒を約150g/l(触媒層厚み71μm)
の割合で担持させてなるハニカム触媒を得た。この触媒
をA−18という。このようにして得られたγ−アルミ
ナ/コージェライト触媒のX線回折図を図7に示す。
びA−17)と比較例の触媒(A−10〜A−15及び
A−18)を用いて、下記の試験条件にて、窒素酸化物
含有ガスの窒素酸化物接触還元を行ない、窒素酸化物の
除去率をケミカル・ルミネッセンス法にて求めた。
て調製した触媒を用いて、 NO 500ppm O2 10容量% プロピレン 500ppm SO2 200ppm 水 6容量% 窒素 残部 からなる窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を温
度700℃、空間速度25000(Hr-1)で500時
間行なった後、上記(2)及び(3)の条件下で窒素酸
化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を行なって、触媒の
耐熱性及び耐硫黄酸化物性を評価した。結果を表3に示
す。
に、本発明による触媒は、いずれも窒素酸化物の除去率
が高いのに対して、比較例による触媒は、総じて、除去
率が低く、更に、本発明による触媒は、耐熱性にすぐれ
ると共に、耐硫黄酸化物性にもすぐれる。
ナ触媒 (1)触媒の調製
lに溶解させた。これに予め120℃にて24時間乾燥
させたγ−アルミナ(住友化学工業(株)製KC−50
1)粉末60gを投入し、攪拌下、pH8に設定したp
HコントローラにてpHを調節しながら、1/10規定
のアンモニア水を滴下した。滴下終了後、1時間熟成し
て、銀イオンを上記γ−アルミナ上にイオン交換によっ
て担持させた。
て、上記銀イオン担持γ−アルミナ粉末を集め、これを
イオン交換水にて十分に洗浄した後、塩酸水溶液100
ml中に投入し、10分間攪拌した後、スラリーを濾過
し、イオン交換水にて十分に洗浄して、銀換算にて塩化
銀を担持量2.5重量%にて担持させたγ−アルミナ粉末
を得た。
水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃にて
3時間加熱焼成して、アルミン酸銀を銀換算にて担持量
2.5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を
得た。
媒60gとシリカゾル(日産化学製スノーテックスN)
6gとを適当量の水と混和し、これをジルコニアボール
100gを粉砕媒体として遊星ミルで5分間湿式粉砕し
て、ウオッシュ・コート用スラリーを調製した。このス
ラリーをセル数200のコージェライトからなるハニカ
ム基材に塗布して、上記触媒を約150g/L(触媒層
厚み78μm)の割合で担持させた。
銀担持γ−アルミナ触媒を担持させた上記ハニカム体を
モリブデン酸アンモニウム((NH4 )6 Mo7 024・
4H 2 O)0.088gをイオン交換水300mLに溶解
した水溶液中に浸漬し、1時間放置した。ハニカム体を
水溶液から引き上げ、付着している過剰の水溶液を除去
した後、ハニカム体を常温にて通風乾燥し、更に、18
0℃にて12時間乾燥した。この後、ハニカム体を50
0℃で3時間焼成して、ハニカム体上でMoO 3 をモリ
ブデンとして担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換
算で担持量2.5重量%にてγ−アルミナに担持させてな
るアルミナ触媒を得た。この触媒をB−1という。
は、実施例B−1と同様にして、MoO3 をモリブデン
として担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて
担持量1.25重量%にてγ−アルミナに担持させてなる
γ−アルミナ触媒を得た。この触媒は、ハニカム基材に
約150g/L(触媒層厚み85μm)の割合で担持さ
せれている。この触媒をB−2という。
は、実施例B−1と同様にして、MoO3 をモリブデン
として担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて
担持量0.63重量%にてγ−アルミナに担持させてなる
アルミナ触媒を得た。この触媒は、ハニカム基材に約1
50g/L(触媒層厚み88μm)の割合で担持されて
いる。この触媒をB−3という。
9g、硝酸銀3.94gモリブデン酸アンモニウム((N
H4 )6 Mo7 024・4H2 O)0.050gと水和アル
ミナ(水澤化学工業(株)製)100gを適当量の水と
混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式混練
機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含有す
る空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、Mo
O3 をモリブデンとして担持量0.01重量%、アルミン
酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にてγ−アルミナに
担持させてなるγ−アルミナ触媒を得た。
ミナ触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
50g/L(触媒層厚み83μm)の割合で担持させ
た。この触媒をB−4を得た。
銀39.6g、メタタンタングステン酸アンモニウム溶液
1.55g(WO3 として50重量%、新日本金属(株)
製)、ポリエチレンオキシド(住友精化(株)製PEO
−10)1kg及び適量の水を十分に混練した後、オー
ガスクリュー式押出成形機にてセル数200のハニカム
構造体に押出成形した。このハニカム構造体を常温にて
通風乾燥した後、100℃で一夜加熱乾燥し、更に、5
00℃で3時間焼成して、酸化タングステン及び銀(及
び/又は酸化銀)を担持させたγ−アルミナからなるハ
ニカム構造体(ハニカム壁厚さ205μm)を得た。
び/又は酸化銀)を担持させたγ−アルミナからなるハ
ニカム構造体を水分10重量%を含有する空気雰囲気下
に800℃の温度で3時間加熱焼成して、WO3 をタン
グステン換算にて担持量0.05重量%、アルミン酸銀を
銀換算にて担持量2.5重量%にて担持させたγ−アルミ
ナからなるハニカム触媒構造体(触媒層厚み150μ
m)を得た。この触媒をB−5という。
9g、硝酸銀3.94g、モリブデン酸アンモニウム
((NH4 )6 Mo7 O24・H2 O)0.050g及び水
和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換
算にて100gを適当量の水と混和して、ペースト状物
を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させ
た後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、600
℃で18時間加熱焼成して、MoO3 をモリブデン換算
にて担持量0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担
持量2.5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触
媒を得た。
粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
50g/L(触媒層厚み71μm)の割合で担持させ
た。この触媒をB−6という。
て1kg、硝酸銀31.7g、メタタングステンアンモニ
ウム溶液1.24g(WO3 として50重量%、新日本金
属(株)製)、ポリエチレンオキシド(住友精化(株)
製PEO−10)1kg及び適量の水を十分に混練した
後、オーガスクリュー式押出成形機にてセル数200の
ハニカム構造体に押出成形した。このハニカム構造体を
常温にて通風乾燥した後、100℃で一夜加熱乾燥し、
更に、500℃で3時間焼成して、酸化タングステン及
び銀(及び/又は酸化銀)を担持させたγ−アルミナか
らなるハニカム構造体(ハニカム壁厚み200μm)を
得た。
量%を含有する空気雰囲気下に600℃の温度で18時
間加熱焼成して、WO3 をタングステン換算にて担持量
0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2重量
%にて担持させたγ−アルミナからなるハニカム触媒構
造体(触媒層厚み200μm)を得た。この触媒をB−
7という。
0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算で担持量2.5重量
%にてγ−アルミナに担持させてなるγ−アルミナ粉末
触媒を用いて、実施例B−1と同様にして、ウオッシュ
・コート法にてコージェライトからなるハニカム基材に
塗布して、触媒を約100g/L(触媒層厚み52μ
m)の割合で担持させた。この触媒をB−8という。
0.01重量%、アルミン酸銀を銀換算で担持量2.5重量
%にてγ−アルミナに担持させてなるγ−アルミナ粉末
触媒を用いて、実施例B−1と同様にして、ウオッシュ
・コート法にてコージェライトからなるハニカム基材に
塗布して、触媒を約70g/L(触媒層厚み36μm)
の割合で担持させた。この触媒をB−9という。
9g、硝酸銀3.94g、モリブデン酸アンモニウム
((NH4 )6 Mo7 O24・H2 O)0.050g及び水
和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換
算にて100gを適当量の水と混和して、ペースト状物
を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させ
た後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800
℃で3時間加熱焼成して、MoO3 をモリブデンとして
担持量0.0001重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担
持量2.5重量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を
得た。
粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
45g/L(触媒層厚み80μm)の割合で担持させ
た。この触媒をB−10という。
9g、硝酸銀3.94g、モリブデン酸アンモニウム
((NH4 )6 Mo7 O24・H2 O)0.25g及び水和
アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換算
にて100gを適当量の水と混和して、ペースト状物を
調製した。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた
後、水分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃
で3時間加熱焼成して、MoO3 をモリブデンとして担
持量0.05重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.
5重量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を得た。
粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
40g/L(触媒層厚み77μm)の割合で担持させ
た。この触媒をB−11という。
ム溶液6.20gを用いた以外は、実施例B−7と同様に
して、WO3 をタングステン換算にて担持量0.05重量
%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2重量%にて担持
させたγ−アルミナからなるハニカム触媒構造体(触媒
層厚み200μm)を得た。この触媒をB−12とい
う。
9g、硝酸銀3.94g、シュウ酸バナジル水溶液(V2
O5 として1g/L濃度)1.0mL及び水和アルミナ
(水澤化学工業(株)製)をγ−アルミナ換算にて10
0gを適当量の水と混和して、ペースト状物を調製し
た。これを加熱式混練機を用いて混練乾燥させた後、水
分10重量%を含有する空気雰囲気下、800℃で3時
間加熱焼成して、V2 O5 をバナジウムとして担持量0.
001重量%、アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重
量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を得た。
粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
50g/L(触媒層厚み85μm)の割合で担持させ
た。この触媒をB−13という。
−アルミナとして1kg、硝酸銀31.7g、メタタンタ
ングステン酸アンモニウム溶液24.8g(WO 3 として
50重量%、新日本金属(株)製)、ポリエチレンオキ
シド(住友精化(株)製PEO−10)1kg及び適量
の水を十分に混練した後、オーガスクリュー式押出成形
機にてセル数200のハニカム構造体に押出成形した。
このハニカム構造体を常温にて通風乾燥した後、100
℃で一夜加熱乾燥し、更に、500℃で3時間焼成し
て、酸化タングステン及び銀(及び/又は酸化銀)を担
持させたγ−アルミナからなるハニカム構造体(ハニカ
ム壁厚さ200μm)を得た。
び/又は酸化銀)を担持させたγ−アルミナからなるハ
ニカム構造体を水分10重量%を含有する空気雰囲気下
に600℃の温度で18時間加熱焼成して、WO3 をタ
ングステン換算にて担持量0.2重量%、アルミン酸銀を
銀換算にて担持量2.0重量%にて担持させたγ−アルミ
ナからなるハニカム触媒構造体(触媒層厚み200μ
m)を得た。この触媒をB−14という。
%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末触媒を得た。実
施例B−1と同様にして、このアルミナ粉末触媒をコー
ジェライトからなるハニカム基材に約140g/L(触
媒層厚み78μm)の割合で担持させた。この触媒をB
−15という。
ム溶液を用いなかった以外は、実施例5と同様にして、
銀(及び/又は酸化銀)担持量5重量%のγ−アルミナ
からなるハニカム触媒構造体(ハニカム壁厚み205μ
m、触媒層厚み102μm)を得た。この触媒をB−1
6とする。
5重量%にて担持させてなるアルミナ粉末触媒を実施例
1と同様にして、ウオッシュ・コート法にてコージェラ
イトからなるハニカム基材に塗布して、触媒を約50g
/L(触媒層厚み26μm)の割合で担持させた。この
触媒をB−17という。
9g、硝酸銀3.94g及び水和アルミナ(水澤化学工業
(株)製)をγ−アルミナ換算にて100gを適当量の
水と混和して、ペースト状物を調製した。これを加熱式
混練機を用いて混練乾燥させた後、水分10重量%を含
有する空気雰囲気下、800℃で3時間加熱焼成して、
アルミン酸銀を銀換算にて担持量2.5重量%にて担持さ
せてなるアルミナ粉末触媒を得た。
粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
50g/L(触媒層厚み80μm)の割合で担持させ
た。この触媒をB−18という。
9g、硝酸銀3.94g、モリブデン酸アンモニウム0.5
0g及び水和アルミナ(水澤化学工業(株)製)をγ−
アルミナ換算で100gを適当量の水と混和して、ペー
スト状物を調製した。これを加熱式混練機を用いて混練
乾燥させた後、水分10重量%を含有する空気雰囲気
下、800℃で3時間加熱焼成して、MoO3 をモリブ
デンとして担持量0.1重量%、アルミン酸銀を銀換算で
担持量2.5重量%にて担持させてなるγ−アルミナ粉末
触媒を得た。
粉末触媒をコージェライトからなるハニカム基材に約1
50g/L(触媒層厚み80μm)の割合で担持させ
た。この触媒をB−19という。
の触媒(B−15〜B−19)を用いて、下記の試験条
件にて、窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を行
ない、窒素酸化物の除去率をケミカル・ルミネッセンス
法にて求めた。
て調製した触媒を用いて、 NO 500ppm O2 10容量% プロピレン 500ppm SO2 200ppm 水 6容量% 窒素 残部 からなる窒素酸化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を温
度700℃、空間速度25000(Hr-1)で500時
間行なった後、上記(2)及び(3)の条件下で窒素酸
化物含有ガスの窒素酸化物接触還元を行なって、触媒の
耐熱性及び耐硫黄酸化物性を評価した。結果を表6に示
す。
に、本発明による触媒は、いずれも窒素酸化物の除去率
が高いのに対して、比較例による触媒は、総じて、除去
率が低く、また、本発明による触媒は、耐熱性にすぐれ
ると共に、耐硫黄酸化物性にもすぐれる。
接触還元用触媒は、炭化水素及び/又は含酸素有機化合
物を還元剤として用いて、酸素及び水分の共存下におい
ても、排ガス中の窒素酸化物を効率よく接触還元するこ
とができ、更に、水分の存在下においても、また、高温
での使用においても、耐久性にすぐれ、耐硫黄酸化物性
にもすぐれる。
たγ−アルミナを酸化性雰囲気中、水蒸気の存在下に8
00℃で焼成して得られたアルミン酸銀/γ−アルミナ
のX線回折図である。
線回折図である。
銀を担持させたγ−アルミナ/コージェライトのX線回
折図である。
ムと硝酸銀を含浸させた水和アルミナを酸化性雰囲気
中、水蒸気の存在下に300℃で焼成して得られたγ−
アルミナのX線回折図である。
同様にして得られたγ−アルミナのX線回折図である
(比較例A−15)。
同様にして得られたγ−アルミナのX線回折図である
(比較例A−16)。
と同様にして得られたγ−アルミナのX線回折図である
(比較例A−18)。
Claims (15)
- 【請求項1】銀、ハロゲン化銀、硝酸銀、水酸化銀及び
酸化銀よりなる群から選ばれる少なくとも1種をアルミ
ナに担持させ、次いで、このように処理したアルミナを
酸化性雰囲気中、水蒸気の存在下に600〜900℃の
温度で焼成して、アルミナ上にアルミン酸銀を生成させ
ることを特徴とするアルミナにアルミン酸銀を担持させ
てなる窒素酸化物の還元触媒の製造方法。 - 【請求項2】ハロゲン化銀が塩化銀である請求項1に記
載の窒素酸化物の還元触媒の製造方法。 - 【請求項3】アルミン酸銀の担持量が銀換算にて0.01
〜10重量%の範囲である請求項1に記載の窒素酸化物
の還元触媒の製造方法。 - 【請求項4】水溶性アルミニウム化合物と水溶性銀化合
物とを含む水溶液にアルカリを加えて共沈物を生成さ
せ、この共沈物を乾燥させ、酸化性雰囲気中、水蒸気の
存在下に600〜900℃の温度で焼成して、アルミナ
上にアルミン酸銀を生成させることを特徴とするアルミ
ナにアルミン酸銀を担持させてなる窒素酸化物の還元触
媒の製造方法。 - 【請求項5】水溶性アルミニウム化合物が硝酸アルミニ
ウムであり、水溶性銀化合物が硝酸銀である請求項4に
記載の窒素酸化物の還元触媒の製造方法。 - 【請求項6】アルミン酸銀の担持量が銀換算にて0.01
〜10重量%の範囲である請求項4に記載の窒素酸化物
の還元触媒の製造方法。 - 【請求項7】水溶性アルミニウム化合物と水溶性銀化合
物とを含む水溶液をアルミナに含浸させ、乾燥させた
後、酸化性雰囲気中、水蒸気の存在下に600〜900
℃の温度で焼成して、アルミナ上にアルミン酸銀を生成
させることを特徴とするアルミナにアルミン酸銀を担持
させてなる窒素酸化物の還元触媒の製造方法。 - 【請求項8】水溶性アルミニウム化合物が硝酸アルミニ
ウムであり、水溶性銀化合物が硝酸銀である請求項7に
記載の窒素酸化物の還元触媒の製造方法。 - 【請求項9】アルミン酸銀の担持量が銀換算にて0.01
〜10重量%の範囲である請求項7に記載の窒素酸化物
の還元触媒の製造方法。 - 【請求項10】銀、ハロゲン化銀、硝酸銀、水酸化銀及
び酸化銀よりなる群から選ばれる少なくとも1種をアル
ミナに担持させ、次いで、このように処理したアルミナ
を酸化性雰囲気中、水蒸気の存在下に600〜900℃
の温度で焼成して、アルミナ上にアルミン酸銀を生成さ
せ、次いで、タングステン、モリブデン及びバナジウム
よりなる群から選ばれる少なくとも1種の遷移元素を担
持させることを特徴とするアルミナにアルミン酸銀と上
記遷移元素とを担持させてなる窒素酸化物の還元触媒の
製造方法。 - 【請求項11】ハロゲン化銀が塩化銀である請求項10
に記載の窒素酸化物の還元触媒の製造方法。 - 【請求項12】アルミン酸銀の担持量が銀換算にて0.0
1〜10重量%の範囲であり、遷移元素の担持量が金属
換算にて0.0001〜0.2重量%である請求項10に記
載の窒素酸化物の還元触媒の製造方法。 - 【請求項13】水溶性アルミニウム化合物と水溶性銀化
合物とタングステン、モリブデン及びバナジウムよりな
る群から選ばれる少なくとも1種の遷移元素の水溶性化
合物を含む水溶液をアルミナに含浸させ、乾燥させた
後、酸化性雰囲気中、水蒸気の存在下に600〜900
℃の温度で焼成して、アルミナ上にアルミン酸銀を生成
させることを特徴とするアルミナにアルミン酸銀と上記
遷移元素とを担持させてなる窒素酸化物の還元触媒の製
造方法。 - 【請求項14】水溶性アルミニウム化合物が硝酸アルミ
ニウムであり、水溶性銀化合物が硝酸銀である請求項1
3に記載の窒素酸化物の還元触媒の製造方法。 - 【請求項15】アルミン酸銀の担持量が銀換算にて0.0
1〜10重量%の範囲であり、遷移元素の担持量が金属
換算にて0.0001〜0.2重量%である請求項13に記
載の窒素酸化物の還元触媒の製造方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100442769B1 (ko) * | 2001-10-22 | 2004-08-02 | 주식회사 제너럴시스템 | 고효율 은계 촉매 및 그 제조방법 |
JP2010504204A (ja) * | 2006-09-20 | 2010-02-12 | ビーエーエスエフ、カタリスツ、エルエルシー | 排出ガス流中におけるNOxを低減するための触媒、系及び方法 |
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CZ306417B6 (cs) * | 2015-09-03 | 2017-01-11 | Unipetrol Výzkumně Vzdělávací Centrum, A. S. | Způsob výroby katalyzátoru se zabudovaným stříbrem |
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1997
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