JPH10229800A - シロアリ防除用食毒剤部材 - Google Patents

シロアリ防除用食毒剤部材

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JPH10229800A
JPH10229800A JP3652397A JP3652397A JPH10229800A JP H10229800 A JPH10229800 A JP H10229800A JP 3652397 A JP3652397 A JP 3652397A JP 3652397 A JP3652397 A JP 3652397A JP H10229800 A JPH10229800 A JP H10229800A
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JP
Japan
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termite
termites
poison
hardness
wood
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JP3652397A
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Koji Chiba
弘二 千葉
Masaaki Takami
正明 高見
Ryohei Yamaoka
亮平 山岡
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Duskin Co Ltd
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Duskin Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 シロアリに食毒剤を効率良く摂取させ、コロ
ニー内のシロアリも含めて広くシロアリを撲滅させるこ
とができ、更に、人畜に対する安全性が高く、環境汚染
も少ない、シロアリ防除用食毒剤部材を提供すること。 【解決手段】 所定の硬さを有する樹脂発泡体又はセル
ロース多孔質体に、シロアリ食毒剤をシロアリが忌避し
ない濃度で含浸させてなることを特徴とするシロアリ防
除用食毒剤部材である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シロアリに食毒剤
を効率良く摂取させ、コロニー内のシロアリも含めてシ
ロアリを広く撲滅させる、シロアリ防除用食毒剤部材に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来のシロアリ防除は、家屋に侵入した
シロアリや土壌中のシロアリが存在すると思われる箇所
の周囲広範囲に、接触毒として作用する有機リン系、カ
ーバメート系、又はピレスロイド系等の薬剤を散布する
ことにより行われていた。しかしながら、有機リン系及
びカーバメート系の薬剤は、残効性を期待できるが、一
般的に人畜に対する毒性が高いため取り扱いに注意を要
していた。また、ピレスロイド系薬剤は、人畜への毒性
は高くないが、効果の持続性に問題があった。そして、
いずれの薬剤も、発見されたシロアリを殺虫するための
対症療法として主に使用されてきた。従って、従来の防
除法では、薬剤と接触したシロアリは短時間のうちに死
滅するが、薬剤と接触しないその他の箇所にいるシロア
リに対しては殆ど効果がなかった。一方、予防的に使用
する場合には土壌処理剤として定期的に多量の薬剤を地
面に撒く必要があるが、それらが土壌中に流出し、土壌
汚染の原因となっていた。
【0003】ところで、シロアリの巣は、概ね、1対の
生殖虫と、複数の副生殖虫と、約1割の兵蟻と、約9割
の職蟻とにより構成されているが、木材を盛んに食べる
のは職蟻だけであり、兵蟻及び生殖虫は直接的又は間接
的に職蟻によって養われている。従って、シロアリのコ
ロニーは、職蟻によって外界からもたらされるものに依
存している。また、シロアリは帰巣本能があるとも言わ
れている。従って、職蟻が遅効性の毒物を食べた場合、
この職蟻によって養われたシロアリは毒物により死亡す
ることになり、また、この職蟻が巣で死亡して他のシロ
アリによって処理される際に、他の蟻が死亡することに
なる、と考えられる。そこで、このようなシロアリの習
性を防除に利用することを目的として、多くの食毒剤
(ベイト剤)が検討されている。
【0004】シロアリ食毒剤としては、土壌殺菌剤スル
フルラミド(Sulfluramide)(ジャーナル・オブ・エコ
ノミック・エントモロジー(Journal of Economic Entom
ology), Vol.88 (5), 1343-1348, 1995年)、土壌処理
剤パークロロキュバーン(Journal of Economic Entomo
logy, Vol.84 (15), 170-175, 1991年)、抗黴剤アミカ
ル(Amical)(Journal of Economic Entomology, Vol.
84 (5), 1525-1537, 1991年)、キチン合成阻害剤ヘキ
サフルムロン(Hexaflumuron)(Journal of Economic
Entomology, Vol.87 (2), 389-397, 1994年)、キチン
合成阻害剤ジフルベンズロン(Diflubenzuron)(Journ
al of Economic Entomology, Vol.86 (5),1453-1457, 1
993年)、ピレスロイド系ペルメトリン-マイクロカプセ
ル剤(ペスティサイド・サイエンス(Pesticide Scienc
e), Vol.40 (1), 49-55, 1994年)、幼若ホルモン系S-3
1183(Journal of Economic Entomology, Vol.82 (4),
1125-1129, 1989年)、幼若ホルモン系フェノキシカル
ブ(Fenoxycarb)(Journalof Economic Entomology, V
ol.77 (5), 1086-1091, 1984年)、硼酸(マテリアル・
ウント・オルガニスメン(Material und Organismen), V
ol.29 (2), 119-132, 1995年)、ヒドラメチルノン(Hy
dramethylnon)等が挙げられる。上記シロアリ食毒剤
は、ペルメトリン−マイクロカプセルを除いて、その殆
どが、木材ブロックに圧入されたり、木材粉に添着され
て固められたりすることにより、ブロック状の剤形に成
形されて使用される。それ故、これらの食毒剤による防
除効果の発現には、数週間から長いものでは1年を要し
ていた。しかも、薬剤によっては忌避作用が現れること
もあった。従って、如何にして、シロアリを食害の対象
となる家屋から食毒剤へ誘引し食毒剤の喫食を促すか、
が問題となっていた。
【0005】一方、シロアリは餌となる木材以外に特に
発泡性の樹脂を好んで喫食することが知られており、こ
の樹脂へのシロアリの侵入を防ぐために、殺虫性の薬剤
を樹脂に含有させることが行われている。例えば、次の
ような技術が知られている。 断熱材の食害と家屋への侵入を防止する目的で、断熱
材用発泡スチロールへ防蟻剤を混入したもの(特公平6-
10276、特開昭63-152648、特開昭63-264670)、シロア
リの侵入を防止する目的で、シクロデキストリンで包摂
した殺虫剤と粉末状発泡スチロールとを混合して防除を
目的とする部分に塗布するもの(特公平7-78002)。こ
れらの技術は、シロアリの喫食を忌避しシロアリの侵入
を防止することが目的であり、食毒剤を積極的にシロア
リに摂食させてシロアリを撲滅することを目的としたも
のではない。また、これらの技術では、実際にシロアリ
による食害が起こらないとされている。 発泡スチロールと、遅効性食毒剤と、デンプンと、検
出用マイクロカプセルインクとを混合してなるシロアリ
防除ブロック(実開平7-7458)。この技術では、遅効性
食毒剤は木材粉末に含浸されており、発泡スチロールを
混入してはいるが木材粉末は固められているので、基本
的には木材粉末ブロックと同様とみなされる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑みてなされたものであり、シロアリに食
毒剤を効率良く摂取させ、コロニー内のシロアリも含め
てシロアリを広く撲滅させることができ、更に、人畜に
対する安全性が高く、環境汚染も少ない、シロアリ防除
用食毒剤部材を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の発明は、JIS K−6301スプ
リング式硬さ試験で50±5以下の硬さを有する樹脂発
泡体に、シロアリ食毒剤をシロアリが忌避しない濃度で
含浸させてなることを特徴とするシロアリ防除用食毒剤
部材である。
【0008】請求項2記載の発明は、乾燥状態において
JIS K−6301スプリング式硬さ試験で60±1
0以下の硬さを有するセルロース多孔質体に、シロアリ
食毒剤をシロアリが忌避しない濃度で含浸させてなるこ
とを特徴とするシロアリ防除用食毒剤部材である。
【0009】樹脂発泡体は、シロアリが好んで喫食する
ものでなければならず、例えば、次のものが用いられ
る。即ち、発泡ポリスチレン、発泡ポリエチレン、ウレ
タンフォーム、発泡フェノール樹脂(特開昭63-15264
8、特開昭63-264670、特公平6-10276)等。これらは、
シロアリの餌にならないにも拘わらず、シロアリが好ん
で穴を開けることが知られている。
【0010】セルロース多孔質体としては、ビスコース
状セルロースから製造される多孔質セルロースビーズを
好ましく用いることができる。セルロースは本来シロア
リの餌であり、多孔質セルロースビーズもシロアリによ
って好んで喫食され、多孔質セルロースビーズだけでも
長期間の生存が可能である。
【0011】樹脂発泡体の形状は、任意であり、使用方
法や使用場所に応じて適宜選択可能である。例えば、顆
粒状、フレーク状、ブロック状、シート状等に成型した
り、直径0.1mm程度の微粒子状としたり、厚さ10
cm程度で1m2程度の大きさを持つシート状としたり
してもよい。また、発泡性樹脂の微粒子状のものを適当
な結合剤を用いて任意の形に成型したものも用いること
ができる。
【0012】セルロース多孔質体の形状は、任意であ
り、使用方法や使用場所に応じて適宜選択可能である。
例えば、ビーズ状に限らず、微粒子状のものを適当な結
合剤を用いて成型して任意の形状としてもよい。多孔質
セルロースビーズは、そのまま用いてもよいが、更に細
粉化して用いたり、結合剤等によりブロック状、シート
状に成型したりしてもよい。
【0013】更に、樹脂発泡体及びセルロース多孔質体
の内の、任意の複数種の材料を、混合、積層して、任意
の形に成型したものを、用いることもできる。
【0014】樹脂発泡体の硬さは、シロアリの喫食に大
きく影響し、硬すぎるものは、シロアリによって喫食さ
れないか又は喫食されても喫食の開始までに長時間を要
する。樹脂発泡体の硬さとシロアリの喫食性との関係に
ついて調べたところ、JISK−6301のスプリング
式硬さ試験で50±5程度を示す発泡スチロールでは、
シロアリの喫食までに数日を要し、それ以下の例えば3
0程度の材料では少なくとも3日以内で喫食を開始し
た。また、60±5程度の材料ではほとんど喫食は見ら
れなかった。従って、樹脂発泡体においてシロアリの喫
食が誘引される硬さは、JIS K−6301のスプリ
ング式硬さ試験で50±5以下と考えられる。なお、J
IS K−6301のスプリング式硬さ試験は、上島製
作所製のスプリング式硬度計JIS A型を用い、10
00gの荷重使用条件で行った。
【0015】セルロース多孔質体の硬さは、次の通りで
ある。即ち、通常の状態(湿度80%程度以下の室内)
で保存されている乾燥状態における多孔質セルロースビ
ーズの硬さを、上記と同じJIS K−6301のスプ
リング式硬さ試験で測定すると、60±10程度となっ
た。しかし、多孔質セルロースビーズは、水分を吸収す
ると脆くなり、例えば水を保持している濾紙上に1日置
くことにより吸水させると、30±5程度となった。実
際のシロアリ喫食試験は水分の存在下で行うため、試験
に供した多孔質セルロースビーズは自然吸水状態とな
る。本来、セルロースはシロアリの餌となり、湿気を含
んだ木材ブロックをシロアリは餌としていることを考え
ると、樹脂発泡体の場合のように喫食が見られなくなる
硬さが存在するかどうか疑問である。しかし、少なくと
も、水分を含んだ多孔質セルロースビーズであって、上
記と同じJIS K−6301のスプリング式硬さ試験
で30±5程度を示すものは、木材ブロックに比してシ
ロアリに高い喫食性を誘導した。従って、セルロース多
孔質体の好ましい硬さは、乾燥状態においてJISK−
6301スプリング式硬さ試験で60±10以下である
と言える。
【0016】シロアリ食毒剤としては、クロルピリホス
メチル、シアノホス、トリクロルホン、ナレド、ピリダ
フェンチオン、ブロモホス、プロチオホス、フェニトロ
チオン、ダイアジノン、フェンチオン、ジクロルボス等
の有機リン系殺虫剤;プロポクスル等のカーバメート系
殺虫剤;ピレトリン、アレスリン、フタルスリン、フラ
メトリン、レスメスリン、フェノトリン、ペルメトリ
ン、エトフェンプロック等のピレスロイド系殺虫剤等を
用いることができる。これらの薬剤は一般に即効性では
あるが、例えばピレスロイド系殺虫剤を適当な含量で上
記樹脂発泡体に含浸させると、シロアリは、樹脂発泡体
を喫食して数日後に死亡する。即ち、即効性薬剤が遅効
性として作用している。
【0017】より好ましいシロアリ食毒剤としては、土
壌殺菌剤スルフルラミド(Sulfluramide)、土壌処理剤
パークロロキュバーン、抗黴剤アミカル(Amical)、キ
チン合成阻害剤ヘキサフルムロン(Hexaflumuron)、ジ
フルベンズロン(Diflubenzuron)、幼若ホルモン系S-3
1183(Journal of Economic Entomology, Vol.82 (4),
1125-1129, 1989年)、フェノキシカルブ(Fenoxycar
b)、硼酸、ヒドラメチルノン(Hydramethylnon)等の
遅効性殺虫剤を用いることができる。シロアリ食毒剤
は、1種単独で使用してもよいが、2種以上を混合して
用いてもよい。また、特にピレスロイド系殺虫剤では、
その活性を増強するピペロニルブトキサイドのような協
力剤が共に使用されるのが一般的であり、使用する薬剤
に応じて、活性の増強、安定性の向上、残効性の増強等
の目的で、各種の協力剤や安定剤等を同時に使用しても
よい。
【0018】シロアリ食毒剤の含浸量はその活性によっ
て異なるが、一般には樹脂発泡体又はセルロース多孔質
体に対して0.001〜20wt%、好ましくは0.0
05〜10wt%である。しかし、忌避が起こる濃度は
それぞれのシロアリ食毒剤によって異なるので、前記濃
度の範囲内でシロアリの忌避が起こらない濃度を選択す
ることが好ましい。
【0019】樹脂発泡体へのシロアリ食毒剤の含浸は、
例えば、特開昭61-44934、特開昭63-152648、特開昭63-
264670等に記載の方法で行う。即ち、樹脂の重合過程
にてシロアリ食毒剤を混合しておき、重合後、樹脂を発
泡させる方法、樹脂の重合後にシロアリ食毒剤を添加
してペレットとし、これを発泡させる方法、ペレット
又は粒状の樹脂にシロアリ食毒剤を添加し、これを発泡
させる方法、等により行う。
【0020】セルロース多孔質体へのシロアリ食毒剤の
含浸は、例えば、次の方法で行う。即ち、ビスコース
中にシロアリ食毒剤を含有させ、液滴状とし、冷却凍結
させた後、溶媒である水を除去する方法(特開昭64-435
30)、セルロース多孔質体にシロアリ食毒剤溶液を含
浸させ、溶媒を気散させる方法。
【0021】セルロース多孔質体では、腐植を防ぐため
に、抗黴剤、抗菌剤等を添加してもよい。
【0022】本発明のシロアリ防除用食毒剤部材は、次
のように使用する。即ち、床下に使用する場合には、一
般的に、顆粒状、ブロック状のものを、適宜、土面に散
布するか又は土中に埋入する。特に、シロアリが最も家
屋に侵入する機会が多い台所、風呂場、トイレ等の床下
の土面や床下の土台と木材とが接する箇所に、適宜、散
布したり設置したり、土中に埋入したり、木材部分に密
着させたりすることが好ましい。既にシロアリが家屋に
侵入している場合には、侵入箇所に、散布したり設置し
たりすることが望ましい。一方、野外からのシロアリの
侵入を防ぐ目的で、屋外で使用する場合には、家屋の周
囲に適当な間隔をあけて、必要に応じて容器等を使用し
て、シロアリ食毒剤を散布したり設置したりする。その
際、動物や第三者に触れないように土中に埋入するのが
好ましい。
【0023】上記構成のシロアリ防除用食毒剤部材を、
屋外の家屋の周囲や、シロアリの侵入機会が多い台所、
風呂場、トイレ等の、床下の土面や、シロアリの被害が
既に起っている場所の空隙に、置いておき、シロアリが
該部材を喫食すると、シロアリにより該部材の一部がコ
ロニーに持ち帰られて他のシロアリに与えられたり、喫
食したシロアリがコロニー内で死亡して他のシロアリに
よって処理されたりし、これによって、コロニー内のシ
ロアリが広範囲に撲滅される。
【0024】上記構成のシロアリ防除用食毒剤部材で
は、樹脂発泡体や水分を含んだセルロース多孔質体が、
木材に比して柔らかいので、木材に比してシロアリの喫
食をより早く誘導する。
【0025】また、樹脂発泡体に含浸されたシロアリ食
毒剤は、その殆どが樹脂発泡体内に含有されるため、外
界と遮断されて微生物や水分等に対して安定となり、効
果が長期間持続することとなる。
【0026】また、セルロース多孔質体に含浸されたシ
ロアリ食毒剤は、微生物や水分に影響されるが、セルロ
ースは生分解性に優れており、シロアリ食毒剤が分解さ
れずに半永久的に残留することはない。また、多孔質セ
ルロースの微生物による分解は、抗黴剤、抗菌剤を添加
することにより防止される。
【0027】また、樹脂発泡体やセルロース多孔質体に
含浸されたシロアリ食毒剤は、従来から使用されている
油剤、乳化剤、水和剤、粉剤等を散布する場合に比し
て、土壌等へ流出する頻度が著しく少なく、土壌汚染は
大幅に低減される。
【0028】更に、施工時に人体に触れる部分や使用時
に人体や家畜に触れる部分は、樹脂発泡体やセルロース
多孔質体の表面の一部にすぎないので、シロアリ食毒剤
が直接人体や家畜に接触する程度は小さく、従って、人
体や家畜に対する毒性も大きく低減される。
【0029】木材と比較して樹脂発泡体は次のような特
性を有する。 木材や木材粉から調整される剤形に比較して、シロア
リの喫食に適したより柔らかい剤形を調整できる。 樹脂は、本来水分を通さず、酸素等の気体の透過も制
限するので、樹脂発泡体に含有された薬剤は加水分解や
酸化等の分解作用を受けにくい。従って、長期間にわた
って活性を保持できる。更に、微生物による分解に対し
ても長期にわたって安定である。 木材や木材粉等の天然材料からは常に一定した組成や
性状を持つ材料を調整することは困難であるが、発泡性
樹脂のような工業材料を用いる場合には、一定のスペッ
クを持つ材料を調整することが容易であり、一般的に行
われている。 木材や木材粉を用いて任意の形状の剤形を調整するこ
とは不可能ではないが、発泡性樹脂を用いることによ
り、より容易に且つ簡便な方法で、任意の形状の剤形を
調整することができる。
【0030】木材と比較してセルロース多孔質体は次の
ような特性を有する。 木材や木材粉より調整される剤形に比較して、シロア
リの喫食に適したより柔らかい剤形を調整できる。 木材や木材粉等の天然材料からは常に一定した組成や
性状を持つ材料を調整することは困難であるが、セルロ
ースビーズは、ビスコースより製造されるので、天然材
料に比較して、より安定したスペックを持つ材料を調整
することが容易であり、一般的に行われている。 木材や木材粉を用いて任意の形状の剤形を調整するこ
とは不可能ではないが、通常は困難である。これに対
し、多孔性セルロースビーズを接着剤で適当な形状に整
形することは容易であり、使用場所や用途に応じた任意
の形状の剤形を調整することができる。
【0031】請求項3記載の発明は、請求項1又は2に
記載の構成に加えて、シロアリ誘因性物質も含浸させた
ものである。
【0032】シロアリ誘引性物質としては、ジエチレン
グリコールモノブチルエーテル、ドデカン-1-オール、
ノナン-1-オール、デカン-1-オール、ウンデカン-1-オ
ール(日本農芸化学会誌,第64巻,第11号,1749-175
3,1990年)、センブレン-A(サイエンス・イン・チャ
イナ・シリーズB(Sci. China Ser. B.), 第36巻,第1
0号,1161-1166,1993年)、(Z,Z,E)-3,6,8-ドデカトリ
エン-1-オール(ウッド・リサーチ(Wood Res.),第78
号,1-14,1991年)、(Z,E,E)-3,6,8-ドデカトリエン-1
-オール(ジャーナル・ケミカル・エコロジー(J. Chemi
cal Ecology),第20巻,第1号,199-215,1994年)を、
挙げることができる。また、ジテルペン系化合物の一部
にもシロアリ誘因性を持つ化合物が知られている(サル
ハッド・ジャーナル・オブ・アグリカルチャー(SARHAD
J.AGRIC.),第7巻,第6号,761-764,1991年)。これ
らの化合物は、1種単独で又は2種以上混合して用いて
もよい。2種以上混合することによって、シロアリ誘因
性組成物を調整することが可能である。一方、より簡便
には、シロアリから抽出された粗抽出物又は部分精製
物、シロアリの巣から抽出された粗抽出物又は部分精
製物等を、シロアリ誘引性物質として使用することもで
きる。シロアリ誘引性物質の添加量は、該物質の誘因活
性により一定しないが、樹脂発泡体又はセルロース多孔
質体に対して、0.0001〜5wt%、好ましくは
0.001〜1wt%である。
【0033】請求項4記載の発明は、請求項1又は2に
記載の構成に加えて、表面に、1個以上の凹部を形成し
たものである。
【0034】部材の表面の形状はシロアリの喫食の誘因
に影響を及ぼす。樹脂発泡体やセルロース多孔質体の表
面性状が巨視的に平滑であってもシロアリは喫食を行う
が、表面に適当な凹部、例えば穴(ディンプル)や窪み
を形成すると、シロアリはより早く喫食を行う。表面に
形成する凹部の大きさは、シロアリの頭部が入る程度
(1〜3mm)が最も有効であるが、直径0.5〜5m
m程度の範囲であれば、巨視的に平滑表面より早く喫食
を誘導する。凹部の深さは、1mm程度以上であればよ
く、制限はない。凹部の表面上の密度は任意であり、1
個から、多数の凹部が相互にオーバーラップしない程度
まで、可能である。なお、凹部の密度が増えるに従い、
シロアリによる早期の喫食の機会が増えるので、できる
だけ高密度にするのが好ましい。凹部の形成方法として
は、樹脂発泡体の場合には、次のものがある。即ち、
製造時に所望の密度及び大きさの凹部を与える金型を使
用する方法、製造後に樹脂発泡体を所望の形状に整え
た後、所望の密度及び大きさの凹部を与える器具や装置
を用いて表面の形状を作成する方法。樹脂発泡体は比較
的柔らかいので、凹部は簡便な器具や装置によって容易
に形成される。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
具体的に説明するが、本発明はこれらの実施形態に限る
ものではない。
【0036】(実施形態1)本実施形態は、樹脂発泡体
からなるシロアリ防除用食毒剤部材に関するものであ
る。 [シロアリ防除用食毒剤部材の作製]まず、1次発泡ス
チロールビーズ100gに、シロアリ食毒剤であるペル
メトリン10wt%及びシロアリ食毒剤の活性を増強す
る協力剤であるピペロニルブトキシド50wt%の、エ
タノール溶液を1.5ml添加し、よく混合した。この
スチロールビーズを室温で1日暗所に放置した後、適当
な金型に入れ、100℃に電熱加熱して2次発泡を行
い、ペルメトリン0.15wt%含有の発泡スチロール
を得た。この発泡スチロールの、体積比重は0.021
g/cm3であり、JIS K−6301のスプリング
式硬さ試験による硬さは15であった。なお、その硬さ
試験は、上島製作所製のスプリング式硬度計JIS A
型を用い、1000gの荷重使用条件で行った。
【0037】[シロアリ防除試験] ・実施例 上記発泡スチロールからなる2cm×2cm×2cmの
ブロックを作製し、このブロックを、10cm×15c
m×3cmのプラスチック製透明箱内に設置し、1週間
放置した後、イエシロアリ50匹を投入し、25℃の暗
所に放置した。6日間にわたり観察し、生存するシロア
リの頭数をカウントした。この試験を4回行った。な
お、上記透明箱は、底面が厚さ2mm程度の石膏で固め
られ、底部の直径約3cmの孔を通じて外部と連絡して
おり、水を含んだ濾紙又は不織布の上に置かれることに
より、箱内に適度な湿度がもたらされるようになってい
る。また、イエシロアリ50匹の内訳は、職蟻と兵蟻の
比率が9:1である。 ・比較例 シロアリ食毒剤を添加しないで同様に作製した発泡スチ
ロールを用いて、実施例と同様に試験した。
【0038】・結果 図1は上記実施例及び比較例の結果を示す。比較例では
死亡虫は見られなかったが、実施例では6日後には全て
のシロアリが死亡した。試験後、実施例の発泡スチロー
ルを取り出して観察すると、直径2mm程度の穴が数カ
所見られるとともに表面の一部にシロアリによる喫食の
後が見られた。また、発泡スチロールを置いた周辺に
は、シロアリによって発泡スチロールの微粉が2、3カ
所にまとめて集められていた。従来から忌避作用が強く
接触によって殺虫作用が発現するとされていたピレスロ
イド系薬剤であっても、シロアリが好んで喫食する担体
に含有させることにより、食毒剤として作用することが
判明した。
【0039】(実施形態2)本実施形態は、セルロース
多孔質体からなるシロアリ防除用食毒剤部材に関するも
のである。 [シロアリ防除用食毒剤部材の作製]発泡セルロースビ
ーズ(平均体積比重0.137g/cm3)2.3g
(約40粒)を、硼酸0.12gを溶解したエタノール
10mlに加え、7時間回転攪拌後、1夜放置して風乾
し、70℃で4時間加熱乾燥した。これにより、硼酸5
wt%含有のセルロースビーズを得た。また、硼酸0.
23gを用い、同様にして、硼酸10wt%含有のセル
ロースビーズを得た。更に、セルロースに対し26wt
%の硼酸を加えて、ビスコースを作製し、液滴状にし、
冷却凍結させ、次いで水を除去することにより、硼酸2
6wt%含有のセルロースビーズを得た。これら3種の
セルロースビーズの硬さは、実施形態1と同じJIS
K−6301のスプリング式硬さ試験で60±10であ
ったが、吸水することにより25±5となった。
【0040】[シロアリ防除試験]上記3種(5wt
%,10wt%,26wt%)のセルロースビーズ各5
粒ずつを、それぞれ実施形態1と同じプラスチック製透
明箱内に置き、1週間放置した後、それぞれのプラスチ
ック製箱にイエシロアリ30匹を投入し、25℃の暗所
に放置した。16日間にわたり観察し、生存する頭数を
カウントした。なお、イエシロアリ30匹の内訳は、職
蟻と兵蟻の比率が9:1である。一方、シロアリ食毒剤
を添加しない(即ち0wt%)で同様に作製したセルロ
ースビーズを用いて、上記と同様に試験した。
【0041】図2はその結果を示す。0wt%の場合で
は10日目以後に若干の死亡虫が見られた。5wt%及
び10wt%の場合では1日目より死亡虫が見られた
が、26wt%の場合では6日目以後に死亡虫が出現し
た。このことは、高濃度の硼酸を含有させた場合には喫
食の忌避が現れることを示している。試験後、プラスチ
ック製透明箱の壁面やセルロースビーズの周辺にセルロ
ースの微粉が数カ所にまとまって付着していた。また、
セルロースビーズの表面もシロアリの喫食による陥入が
みられた。
【0042】(実施形態3)本実施形態は、実施形態
1、2とは種類の異なるヤマトシロアリに対する効果に
関するものである。 [シロアリ防除試験]実施形態2で得た3種(5wt
%,10wt%,26wt%)のセルロースビーズ各5
粒ずつを、それぞれ実施形態1と同じプラスチック製透
明箱内に置き、1週間放置した後、それぞれのプラスチ
ック製箱にヤマトシロアリ100匹を投入し、25℃の
暗所に放置した。8日間にわたり観察し、生存する頭数
をカウントした。一方、シロアリ食毒剤を添加しない
(即ち0wt%)で同様に作製したセルロースビーズを
用いて、上記と同様に試験した。
【0043】図3はその結果を示す。0wt%の場合で
は死亡虫は見られなかった。5wt%及び10wt%の
場合では1日目より死亡虫が見られたが、26wt%の
場合では3日目以後に死亡虫が出現した。このことは、
高濃度の硼酸を含有させた場合には喫食の忌避が現れる
ことを示している。試験後、プラスチック製透明箱の壁
面やセルロースビーズの周辺にセルロースの微粉が数カ
所にまとまって付着していた。また、セルロースビーズ
の表面もシロアリの喫食による陥入がみられた。
【0044】(実施形態4)本実施形態は、表面に凹部
を形成した場合の効果に関するものである。 [シロアリ喫食性試験]実施形態1で得た、食毒剤を含
有しない発泡スチロールからなる2cm×2cm×2c
mのブロックを、作製し、5個ずつA,Bの2群に分
け、A群の5個はそのまま、B群の5個にはそれぞれブ
ロック表面に直径2mm深さ2mmの穴(ディンプル)
を1cm2当たり5個形成した。そして、A群、B群を
それぞれ実施形態1と同じプラスチック製透明箱内に設
置し、1週間放置した後、イエシロアリ50匹を投入
し、25℃の暗所に放置した。7日目に、シロアリの喫
食によりブロックに開けられた穴の数及びブロックの重
量を測定した。なお、イエシロアリ50匹の内訳は、職
蟻と兵蟻の比率が9:1である。表1に、A群及びB群
のブロック1個当たりにおける、シロアリによる穴の数
及び重量減少率を示す。
【0045】
【表1】
【0046】表1から明らかなように、ブロック表面に
穴を形成すると、シロアリの喫食が誘引される。
【0047】(実施形態5)本実施形態は、シロアリ誘
因性物質を含有させた場合の効果に関するものである。 [シロアリ喫食部材の作製] ・シロアリ誘因性物質の生成 細かく砕いたヤマトシロアリの巣10gにエタノール2
00mlを加えて、3日間攪拌した後、エタノールを除
去し、残渣に水200mlを加えて、更に3日間攪拌下
に抽出し、不溶物を濾別した後、シロアリ誘因性物質含
有溶液を得た。これを巣抽出液と称する。 ・シロアリ喫食部材の作製 多孔性セルロースビーズ(平均体積比重0.137g/
cm3、青色に着色してある)1.1g(約20粒)
に、巣抽出液5mlを加え、7時間回転攪拌後、1夜放
置して風乾し、50℃で12時間加熱乾燥した。これを
巣抽出液サンプルと称する。 ・対照サンプルの作製 赤松の生木を上記と同様に水で抽出してなる赤松生木抽
出液と、白いカビの付着が見られる赤松腐朽材を同様に
水で抽出してなる赤松腐朽材抽出液を作製し、上記巣抽
出液の代わりに赤松生木抽出液及び赤松腐朽材抽出液を
それぞれ用いて同様にして多孔性セルロースビーズから
なるシロアリ喫食部材を作製した。これを、赤松生木抽
出液サンプル及び赤松腐朽材抽出液サンプルと称する。
また、上記抽出液の代わりに水を用いて同様にして多孔
性セルロースビーズからなるシロアリ喫食部材を作製し
た。これをコントロールサンプルと称する。
【0048】[シロアリ喫食性試験]巣抽出液サンプ
ル、赤松生木抽出液サンプル、赤松腐朽材抽出液サンプ
ルのそれぞれ5粒と、コントロールサンプル5粒とを組
み合わせて、3つの組(A組、B組、C組)とし、各組
をそれぞれ実施形態1と同じプラスチック製透明箱内に
置き、3日間放置した後、それぞれのプラスチック製透
明箱内にヤマトシロアリ50匹を投入し、25℃の暗所
に放置した。3日間後に、喫食の程度を、セルロースビ
ーズ表面の喫食の痕とセルロースビーズの周辺や容器の
壁に付着した青色残渣の量を目測して判定した。なお、
ヤマトシロアリ50匹の内訳は、職蟻と兵蟻の比率が
9:1である。表2はその結果を示す。
【0049】
【表2】
【0050】表2から明らかなように、巣抽出液サンプ
ル即ちシロアリ誘因性物質を含有したシロアリ喫食部材
は、他のものよりも、より強くシロアリの喫食を誘引し
た。
【0051】(実施形態6)本実施形態は、シロアリ食
毒剤の担体としての、セルロース多孔質体と木材との比
較に関するものである。 [シロアリ防除用食毒剤部材の作製] ・実施例(セルロース多孔質体を担体とするもの) 多孔性セルロースビーズ(平均体積比重0.137g/
cm3)2.3g(約40粒)を、硼酸0.06gを溶
解したエタノール10mlに加え、7時間回転攪拌後、
1夜放置して風乾し、70℃で4時間加熱乾燥した。こ
れによって、硼酸2.5wt%含有のセルロースビーズ
を作成した。 ・比較例 …木材を担体とするもの 赤松の乾燥木片(約1cm×1cm×1cmのブロッ
ク、体積比重0.6)に対し、硼酸0.015gをエタ
ノール1mlに溶解した液を添加し、液が木材に吸収さ
れるまで放置した後、風乾し、70℃で4時間加熱乾燥
した。これによって、硼酸2.5wt%含有の木材片を
作成した。 シロアリ食毒剤を含有しない多孔性セルロースビーズ
【0052】[シロアリ防除試験]実施例のビーズ5粒
と、比較例の木材片と、比較例のビーズ5粒とを、
それぞれ個別に、実施形態1と同じプラスチック製透明
箱内に置き、1週間放置した後、それぞれのプラスチッ
ク製透明箱内にヤマトシロアリ50匹を投入し、25℃
の暗所に放置した。14日間にわたり観察し、生存する
頭数をカウントした。なお、ヤマトシロアリ50匹の内
訳は、職蟻と兵蟻の比率が9:1である。
【0053】図4はその結果を示す。比較例では14
日目に若干の死亡虫が見られた。実施例では、比較例
に較べてより早く喫食が開始され、死亡虫もより早期に
現れた。これは、多孔性セルロースビーズの方が、木材
片よりも、より強くシロアリの喫食を誘因することを示
す。セルロースビーズを用いた試験区では、試験後、プ
ラスチック製透明箱の壁面やセルロースビーズの周辺に
セルロースの微粉が数カ所にまとまって付着していた。
また、セルロースビーズの表面もシロアリの喫食による
陥入がみられた。
【0054】
【発明の効果】請求項1記載の発明によれば、次のよう
な効果を奏する。 樹脂発泡体が木材に比して柔らかいので、シロアリの
喫食を誘導できる。従って、シロアリ食毒剤を効率良く
シロアリに摂取させることができ、コロニー内のシロア
リを広範囲に撲滅できる。 樹脂発泡体内にてシロアリ食毒剤を微生物や水分等に
よる分解から保護できるので、シロアリ食毒剤の活性を
長期間持続させることができる。 シロアリ食毒剤は樹脂発泡体に含浸されているので、
土壌等へのシロアリ食毒剤の流出を防止して、土壌汚染
等を防止できる。 シロアリ食毒剤は樹脂発泡体に含浸されているので、
シロアリ食毒剤が直接人体や家畜に接触する程度を小さ
くでき、従って、人体等に対する毒性を低減できる。 樹脂発泡体からなっているので、常に一定のスペック
を持つ部材を調整できる。従って、シロアリの種類や量
等に応じた適切な部材を提供することができる。 樹脂発泡体からなっているので、使用方法や使用場所
等に応じて最適の形状の部材を提供することができる。
【0055】請求項2記載の発明によれば、次のような
効果を奏する。 セルロース多孔質体が木材に比して柔らかいので、シ
ロアリの喫食を誘導できる。従って、シロアリ食毒剤を
効率良くシロアリに摂取させることができ、コロニー内
のシロアリを広範囲に撲滅できる。 セルロース多孔質体が生分解性に優れているので、シ
ロアリ食毒剤が半永久的に残留するのを防止できる。従
って、環境汚染を防止できる。 シロアリ食毒剤はセルロース多孔質体に含浸されてい
るので、土壌等へのシロアリ食毒剤の流出を防止して、
土壌汚染等を防止できる。 シロアリ食毒剤はセルロース多孔質体に含浸されてい
るので、シロアリ食毒剤が直接人体や家畜に接触する程
度を小さくでき、従って、人体等に対する毒性を低減で
きる。 セルロース多孔質体からなっているので、常に一定の
スペックを持つ部材を調整できる。従って、シロアリの
種類や量等に応じた適切な部材を提供することができ
る。 セルロース多孔質体からなっているので、使用方法や
使用場所等に応じて最適の形状の部材を提供することが
できる。
【0056】請求項3記載の発明によれば、シロアリ誘
因性物質により、より強くシロアリの喫食を誘導でき
る。
【0057】請求項4記載の発明によれば、部材表面の
凹部により、より強くシロアリの喫食を誘導できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1のシロアリ防除試験の結果を示す
図である。
【図2】 実施形態2のシロアリ防除試験の結果を示す
図である。
【図3】 実施形態3のシロアリ防除試験の結果を示す
図である。
【図4】 実施形態6のシロアリ防除試験の結果を示す
図である。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 JIS K−6301スプリング式硬さ
    試験で50±5以下の硬さを有する樹脂発泡体に、シロ
    アリ食毒剤をシロアリが忌避しない濃度で含浸させてな
    ることを特徴とするシロアリ防除用食毒剤部材。
  2. 【請求項2】 乾燥状態においてJIS K−6301
    スプリング式硬さ試験で60±10以下の硬さを有する
    セルロース多孔質体に、シロアリ食毒剤をシロアリが忌
    避しない濃度で含浸させてなることを特徴とするシロア
    リ防除用食毒剤部材。
  3. 【請求項3】 シロアリ誘因性物質も含浸させた請求項
    1又は2記載のシロアリ防除用食毒剤部材。
  4. 【請求項4】 表面に、1個以上の凹部を形成した請求
    項1又は2記載のシロアリ防除用食毒剤部材。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20110025646A (ko) * 2008-06-02 2011-03-10 고꾸리츠 다이가꾸 호우징 오까야마 다이가꾸 흰개미의 알 인식 페로몬으로서 β-글루코시다제를 이용한 의사란 및 그것을 이용한 흰개미 구제
JP2014534837A (ja) * 2011-10-07 2014-12-25 ネオセリックス・リミテッド サンプリングデバイス

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