JPH10228165A - 現像スリーブおよびその製造方法 - Google Patents

現像スリーブおよびその製造方法

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JPH10228165A
JPH10228165A JP2945397A JP2945397A JPH10228165A JP H10228165 A JPH10228165 A JP H10228165A JP 2945397 A JP2945397 A JP 2945397A JP 2945397 A JP2945397 A JP 2945397A JP H10228165 A JPH10228165 A JP H10228165A
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JP
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developing sleeve
conductive resin
developing
developer
filler
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JP2945397A
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Inventor
Masanobu Watanabe
正信 渡辺
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Fujifilm Business Innovation Corp
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Fuji Xerox Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 導電性樹脂コート層にフィラーを配合して塗
装時に表面粗さを得る方法において、前記フィラーによ
り導電性樹脂コート層表面に形成される突起に起因する
画像ディフェクト(欠陥)の発生を防止すること。 【解決手段】 円筒状基材16と、前記円筒状基材16
の外周面にスプレーコートにより形成された表面粗さ形
成用フィラーを含む導電性樹脂コート層17と、前記導
電性樹脂コート層17表面の突起が刃物により切削除去
された前記導電性樹脂コート層17とから構成される現
像スリーブおよび、この現像スリーブを、円筒状基材1
6の外周面にスプレーコートによりフィラーを含む導電
性樹脂コート層17を形成するスプレー工程と、前記導
電性樹脂コート層17表面の突起を刃物により切削除去
する表面層切削工程により製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、電子写真プロセス
を用いた複写機やプリンタ等の画像形成装置に用いられ
る現像装置で使用する現像スリーブおよびその製造方法
に関する。前記現像スリーブは、その表面に付着した現
像剤を現像領域に搬送し、表面に感光体層を有する像担
持体上の静電潜像をトナー像に現像する際に使用され
る。また、本発明の現像スリーブは一成分現像剤を使用
する現像装置の現像スリーブに特に適している。
【0002】
【従来の技術】静電潜像保持体上に形成された静電潜像
を現像する一成分現像方式としては、使用する現像剤の
種別等に応じ、従来より各種タイプが提案されており、
その中で一成分現像剤を用いた一成分現像装置が知られ
ている。一成分現像剤を使用する現像装置としては、従
来、下記の技術(J01)が知られている。 (J01)特開昭54ー51848号公報、実開昭58−
146249号公報、米国特許第3,372,675号、
及び米国特許第3,426,730号等に記載の技術 これらの公報には、静電潜像担持体に対向して一成分現
像装置を配置し、それらが対向する現像領域において、
静電潜像担持体上の静電潜像を一成分現像剤で現像する
技術が示されている。前記一成分現像装置は、一成分現
像剤を収容する一成分現像剤収容容器と、回転する円筒
状の現像スリーブおよび現像スリーブ内に固定配置され
た複数の磁石を有する現像ロールとを有している。前記
現像ロールは、磁力により一成分磁性現像剤を前記回転
する現像スリーブ上に吸着して前記現像領域に搬送す
る。また、前記一成分現像装置は、板バネ部材の一端に
固着された略平板状の軟弾性部材(ブレード)を前記現
像スリーブにニップ(当接)させ、現像スリーブ上に付
着して搬送される一成分磁性現像剤を薄層化するととも
に摩擦帯電させる現像剤層規制部材を有している。
【0003】ところで一成分現像方式において現像スリ
ーブとの摩擦により得られる一成分現像剤(すなわち、
トナー)の帯電量を適正範囲に制御するために、前記現
像スリーブとして、非磁性円筒表面に導電性樹脂コート
層を設ける下記の技術(J02)が従来知られている。 (J02)特開平2−176682号公報記載の技術 この公報には、導電性微粒子を含んだ樹脂層をスリーブ
表面上に設けることによりトナーの過帯電を防ぎ、スリ
ーブ・ゴーストを防止できる。この場合現像スリーブが
トナーを安定して搬送できるためには、現像スリーブ表
面の導電性樹脂コート層が所望の表面粗さであることを
必要とする。そのためには導電性樹脂コート層形成後ブ
ラストなどの後加工により表面粗さを得る方法、または
導電性樹脂コート層にフィラーを配合して塗装時に表面
粗さを得る方法がある。
【0004】
【発明が解決しょぅとする課題】しかしながら、現像ス
リーブ表面に導電性樹脂コート層形成後ブラストなどの
後加工を施してしまうと、現像スリーブ表面との摩擦に
より得られるトナーの帯電量が上がってしまい、いわゆ
るチャージアッブの状態となり、スリーブゴーストを悪
化させる。このことから、導電性樹脂コート層にフィラ
ーを配合して塗装時に表面粗さを得る方法を採用するの
が好ましいが、この場合所望の表面組さを得るために導
電性樹脂コート層に粒子径が1〜10μmのフィラーを
配合する必要がある。このような導電性樹脂コート層を
形成するための導電性樹脂塗料を塗装した場合、所望の
表面粗さは得られるが表面にフィラーの凝集塊などに起
因する突起が塗装欠陥として発生する。このような塗装
欠陥のある現像スリーブで現像スリーブを構成し、実機
に組み込んで実験した結果、現像スリーブ表面上におい
て突起部の周りにはトナーの付着が認められ、その程度
は突起の高さが高い程付着量が多くなっていることが分
かった。
【0005】図11は表面に突起を有する現像スリーブ
を実機に組み込んで使用した後に走査型電子顕微鏡によ
り観察した現像スリーブ表面の電子顕微鏡写真である。
図11において、現像スリーブを構成するアルミの円筒
状基材01表面の導電性樹脂コート層02は30〜40
μm程度であり、突起02aの高さは約50μmであ
る。導電性樹脂コート層02の外側には空間03および
包埋材04が撮影されている。包埋材04は、前記円筒
状基材01および導電性樹脂コート層02を有する現像
スリーブの断面観察用の試料(顕微観察用の試料)を作
成する際に、円筒状基材01表面を被覆する材料であ
り、空間03はそのときに、円筒状基材01表面と包埋
材04との間に形成される空間である。図11におい
て、矢印Aは現像スリーブ表面の使用時の回転方向(移
動方向)を示している。図11において、現像スリーブ
表面において、その移動方向の突起012aの下流側部
分にはトナーの付着05が生じている。
【0006】特に突起の高さが60μmを越すとプリン
ト上に白筋状の画像ディフェクト(欠陥)が認められ
た。本発明は前述の事情に鑑み、次の記載内容を課題と
する。 (O01)導電性樹脂コート層にフィラーを配合して塗装
時に表面粗さを得る方法において、前記フィラーにより
導電性樹脂コート層表面に形成される突起に起因する画
像ディフェクト(欠陥)の発生を防止すること。
【0007】
【課題を解決するための手段】次に、前記課題を解決す
るために案出した本出願の発明を説明するが、本発明の
構成要素には、後述の実施例の構成要素との対応を明か
にするため、実施例の構成要素の符号をカッコで囲んだ
ものを付記している。なお、本発明を後述の実施例の符
号と対応させて説明する理由は、本発明の理解を容易に
するためであり、本発明の範囲を実施例に限定するため
ではない。
【0008】(第1発明)前記課題を解決するために、
本出願の第1発明の現像スリーブは、次の要件を備えた
ことを特徴とする、(A01)円筒状基材(16)、(A
02)前記円筒状基材(16)の外周面にスプレーコート
により形成された表面粗さ形成用フィラーを含む導電性
樹脂コート層(17)、(A03)前記導電性樹脂コート
層(17)表面の突起が刃物(34)により切削除去さ
れた前記導電性樹脂コート層(17)。
【0009】(第1発明の作用)前述の特徴を備えた本
出願の第1発明の現像スリーブでは、円筒状基材(1
6)の外周面にスプレーコートにより表面粗さ形成用フ
ィラーを含む導電性樹脂コート層(17)が形成されて
いる。前記導電性樹脂コート層(17)表面の突起は刃
物(34)により切削除去されている。前記スプレーコ
ートにより導電性樹脂コート層(17)は容易に形成す
ることができ、そのときに、前記表面粗さ形成用フィラ
ーの固まり等により形成される高さの高い突起は前記刃
物(34)により短時間で切削除去されるので、適切な
表面粗さを容易に得ることができる。このため、前記現
像スリーブ表面には高さの高い突起が存在しない。実際
の現像工程においては、現像スリーブ表面の突起の周り
には突起の高さに応じた量の現像剤が付着して堆積する
が、第1発明では高さの高い突起が存在しないので、高
い突起が有る場合に、高い突起の周囲に高さに応じた多
くの量の現像剤が付着することを防止することができ
る。このため、前記フィラーにより導電性樹脂コート層
(17)表面に形成される高さの高い突起に起因する画
像ディフェクト(欠陥)の発生を防止することができ
る。
【0010】(第2発明)また、本出願の第2発明の現
像スリーブの製造方法は、次の要件を備えたことを特徴
とする、(B01)円筒状基材(16)の外周面にスプレ
ーコートによりフィラー(17b)を含む導電性樹脂コ
ート層(17)を形成するスプレー工程、(B02)前記
導電性樹脂コート層(17)表面の突起を刃物(34)
により切削除去する表面層切削工程。
【0011】(第2発明の作用)また、本出願の第2発
明の現像スリーブの製造方法では、スプレー工程におい
て、円筒状基材(16)の外周面にスプレーコートによ
りフィラー(17b)を含む導電性樹脂コート層(1
7)を形成する。表面層切削工程において、前記導電性
樹脂コート層(17)表面の突起を刃物(34)により
切削除去する。この第2発明は前記第1発明の現像スリ
ーブを容易に製作することができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
【実施例】次に図面を参照しながら、本発明の現像スリ
ーブおよびその製造方法の実施の形態の例(実施例)を
説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるもので
はない。図1は本発明の一実施例の現像スリーブを有す
る現像装置を備えた画像形成装置の説明図である。図2
は現像装置で使用される本発明の現像スリーブの一実施
例の説明図で、図2Aは断面図、図2Bは前記図2Aの
矢印IIBで示す部分の拡大図である。図3は同実施例の
説明図で、前記図2AのIII−III線断面図である。図1
において、画像形成装置1は、回転駆動される静電潜像
保持体2を有している。静電潜像保持体2は、負帯電系
の有機感光体からなる光導電性表面層を有するドラムに
より構成されている。静電潜像保持体2の回転移動する
表面に沿って設定された潜像書込位置Q1の上流側には
帯電器3が配置されている。前記帯電器3により表面が
一様に帯電された静電潜像保持体2表面には、前記潜像
書込位置Q1においてレーザ光Lにより静電潜像(例え
ば、背景部が−360V、画像部が−100Vの静電潜
像)が書き込まれる。静電潜像保持体2表面の静電潜像
は現像領域Q2において現像装置Gによりトナー像Tに
現像される。前記トナー像Tは転写位置Q3において転
写器4によりシートSに転写される。静電潜像保持体2
上に残留したトナーはクリーナ5によりクリーニングさ
れて除去される。クリーニングされた静電潜像保持体2
表面は再び、前記帯電器3により帯電される。
【0013】前記現像領域Q2において、前記静電潜像
保持体2上の静電潜像をトナー像に現像する現像装置G
は、磁性一成分現像剤を収容する現像剤収容容器6を有
している。現像剤収容容器6内には磁性の一成分現像剤
7、現像剤攪拌器8、現像剤層規制部材9、および現像
ロールRが収容されている。前記現像剤収容容器6は、
前記現像ロールRをほぼ収容するとともに、静電潜像保
持体2に向かって開口する部分で現像ロールR表面を露
出させて前記現像ロールRを静電潜像保持体2に近接す
るように指示している。前記現像ロールRは現像剤収容
容器6に固定支持された複数の磁極を有する磁石シャフ
トR1およびその周囲に回転自在に支持された円筒状の
現像スリーブR2とを有している。磁石シャフトR1は、
複数の磁石の磁極であるS極とN極を図示のように配列
した磁気パターンが形成されており、この磁気パターン
に沿って磁性の一成分現像剤7を現像スリーブR2表面
に吸着するようになっている。
【0014】このような現像装置Gにおいては、現像剤
収容容器6内に収容された磁性の一成分現像剤7は、磁
石シャフトR1の磁力で現像スリーブR2表面に保持さ
れ、現像剤層規制部材9との間を通過する際に現像スリ
ーブR2表面に摺擦されるとともに現像剤の薄層が形成
される。この現像剤層規制部材9と現像スリーブR2表
面との摺擦によって現像剤は摩擦帯電し、電荷が付与さ
れる。この現像剤層規制部材9は、少なくとも現像スリ
ーブR2に対向接触する表面がゴムなどの弾性部材の
他、現像スリーブR2と対向してー定間隙を有して保持
された磁性板や非磁性板を用いることもできる。
【0015】現像剤層規制部材9は一端部が現像剤収容
容器6に支持された板バネ9aと、この板バネ9aの自由
端部に基端部が接着され且つ先端(自由端)に隣接する
部分が上記現像ロールRの表面に圧接される軟弾性体
(ブレード)9bとを有している。この軟弾性体9bの現
像ロールRに対する当接位置は、現像ロールRが静電潜
像保持体2と最も近接する位置と磁石シャフトR1の中
心を結ぶ基準線に対して現像スリーブの回転方向上流側
に150°の位置であり、軟弾性体9bの自由端が現像
スリーブの回転方向の上流側に向くように設置されてい
る。軟弾性体9bは幅15mm、厚さ1.00mm、ゴム
硬度50°のシリコーンゴムであり、板バネ9aは厚さ
0.1mmのステンレススチール板(SUS304CS
P3/4材、引張強さ95kgf/mm2、耐力68k
gf/mm2)を用いている。
【0016】このような現像剤層規制部材9によって薄
層化された現像剤は現像スリーブR2の回転により静電
潜像保持体2と現像スリーブR2が対向する現像領域Q2
へ搬送される。前記現像領域Q2において対向する前記
静電潜像保持体2と現像ロールRとの間隙は200μm
から350μm程度に設定される。現像スリーブR2に
は、高圧交流電源と直流電源を有する電源Bから直流重
量交流電圧が印加されている。なお、前記電源Bは、直
流電圧を印加する直流電源により構成されることもあ
る。このバイアス電圧は、例えば交流成分の周波数が
2.4KHz、ピークツーピーク電圧が2000V、直流
成分がー250Vとすることができる。また、直流成分
のみを印加しても良い。前記現像スリーブR2に印加さ
れるバイアス電圧(直流重畳交流電圧)により、現像ス
リーブR2と静電潜像保持体2とが近接する現像領域Q2
において、静電潜像保持体2表面の感光体層下にあって
接地された電極との間に交番電界が生じるようになって
いる。
【0017】前記現像装置Gを用いて静電潜像保持体2
上の静電潜像を現像するときには、現像剤収容容器6内
の現像剤7が回転する現像ロールRの表面に吸着され、
現像剤層規制部材9の軟弾性体9bによって静電潜像保
持体2表面に摺擦される。これにより現像剤7が薄層化
されるともに、現像剤7に適度な電荷が付与される。薄
層化された現像剤7は現像ロールRの回転により現像領
域Q2に搬送され、現像ロールRと静電潜像保持体2と
の間隙に生じている交番電界内で適度な電荷を有する多
くの現像剤粒子が飛翔し往復運動をする。またこの現像
剤7の往復運動によって現像剤7の粒子同志が衝突し現
像剤全体がクラウド状(雲状)となる。この現像剤のク
ラウドは、バイアス電圧の直流成分によって静電潜像保
持体2上の潜像部分に引き寄せられる。すなわち、前記
現像領域Q2で生じる電界によって電荷を有する現像剤
7が静電潜像保持体2の静電潜像に飛翔して前記トナー
像Tに現像される。
【0018】図2、図3において、現像装置で使用され
る現像ロールRは、磁石ロールR1およびその外側に配
置された回転可能な現像スリーブR2を有している。前
記磁石ロールR1は、現像装置のフレームに固定支持さ
れる固定軸11および前記固定軸11に固定支持される
磁石12により構成されている。前記磁石12は、現像
スリーブR2に現像剤を吸着させるピックアップ磁極N
1、現像剤搬送量を規制する現像剤層規制部材(図示せ
ず)の近傍に位置し、層厚規制性能に寄与するトリミン
グ磁極S1、現像剤を搬送する搬送磁極N2、トナーを静
電潜像保持体(図示せず)上に移動させてトナー像に現
像する現像磁極S2、前記現像スリーブR2から付着現像
剤を剥離させるピックオフ磁極N3などを有している。
図3において、前記磁石ロールR1の固定軸11上には
ベアリング13,13およびフランジ14,14を介し
て前記現像スリーブR2が回転可能に支持されている。
前記現像スリーブR2は、金属製の円筒状基材16とそ
の表面の導電性樹脂コート層17とにより構成されてい
る。図2Bにおいて、導電性樹脂コート層17はベース
樹脂17aおよびフィラー17b(導電性付与フィラーと
導電性付与フィラーおよび表面粗さ制御フィラーとを有
するフィラー)により構成されている。
【0019】次に図4を参照しながら前記現像スリーブ
R2の製造方法について説明する。図4は現像スリーブ
R2の主な製造工程を示す図である。 (1)円筒状基材の脱脂工程 現像スリーブR2の円筒状基材16にはアルミ引抜管を
用いる。前記円筒状基材16を塗装工程に投入する前に
洗浄脱脂する。 (2)静電スプレー塗装工程 塗装工程はランズバーグ社製ベル型静電塗装装置を用い
た静電スプレーコート方式を採用した。印加電圧は4
5,000ボルトとした。塗料はべース樹脂としてフェ
ノール樹脂100重量部、導電性付与フィラーとしてカ
ーボンブラック20重量部、導電性付与および表面粗さ
制御フィラーとして体積平均粒子径4.5μmのグラフ
ァイトを固形成分としたものをプロピレングリコールモ
ノメチルエーテル(PGMME)、インプロピルアルコー
ル(IPA)で希釈したものを用いた。 (3)加熱硬化工程 加熱硬化工程は温度160℃、時間30分の条件で実施
される。このとき、円筒状基材16表面に形成された導
電性樹脂コート層17の厚さは30〜40μmである。 (4)検査工程 加熱硬化工程後、塗装膜厚、抵抗値、表面粗さ、外径を
検査する。 (5)組立工程 前記検査で問題なければ現像スリーブR2の片側にベア
リング13が装着されたフランジ14を接着剤にて組み
つけ固定後、現像スリーブR2の内部に磁石ロールR1を
挿入した後、現像スリーブR2の残る片側にもベアリン
グ13が装着されたフランジ14を接着剤にて組みつけ
固定することで現像ロールRを組み立てる。 (6)外観目視工程 前記現像スリーブR2の硬化した塗装表面(導電性樹脂
コート層17)を目視検査し、突起状の塗装欠陥の有無
を調べる。画像ディフェクト(画像欠陥)となる突起の
高さが60μm以上の塗装欠陥は現像スリーブR2の約
3本に1本の割合で発生している。
【0020】(7)異物除去工程 前記塗装欠陥の発生している現像スリーブR2を選別
し、異物除去工程にてこの突起を切除する。ここで用い
る異物除去装置を図5、図6により説明する。図5は異
物除去装置の正面概略図である。図6は異物除去装置の
側面概略図である。図5、図6において、基板21上に
は、調整ねじ支持部材22が支持されている。調整ねじ
支持部材22に形成された一対のねじ孔により一対の圧
縮量調整ねじ23,23が上下位置調節可能に支持され
ている。前記一対の圧縮量調整ねじ23,23には緩み
止めナット24,24が螺合している。前記緩み止めナ
ット24,24により前記圧縮量調整ねじ23,23の
上下位置が確実に固定される。前記基板21上にはチャ
ック支持部材26,27が固定支持されている。チャッ
ク支持部材26,27はそれぞれ、チャック28,29
を回転自在に支持する部材である。チャック28,29
は前記現像スリーブR2の両端部のフランジ14,14
を保持する回転可能な部材であり、一方のチャック28
はモータ31により回転駆動力が伝達されるように構成
されている。
【0021】モータ31の回転速度は0〜100rpm
の範囲で任意に設定できるようになっており、通常は3
0rpmに設定されている。前記チャック支持部材2
6,27によりカッタ支持軸32が回動可能に支持され
ている。カッタ支持軸32には前記チャック支持部材2
6に立設する位置に回動位置規制用の突起部材32aが
設けられている。前記突起部材32aは前記チャック支
持部材26に設けられた位置規制突起26a,26aによ
り回動範囲が規制されている。
【0022】前記カッタ支持軸32には断面角型のカッ
タ装着部材33が固定されており、前記カッタ装着部材
33にはカッタ34が装着されている。前記カッタ34
の先端はナイフエッジ形状に形成されており、前記チャ
ック28,29に支持された現像スリーブR2表面に当
接するように配置されている。カッタ34の材質はSU
S303(ステンレス)を採用した。ここでカッタ材質
として非磁性金属を採用したのは現像ロールRの磁石ロ
ールR1の磁気吸引力によるカッタ34と現像スリーブ
R2との接触の衝撃で現像スリーブR2表面が傷つけられ
るのを防ぐためである。従って、現像スリーブR2のみ
の状態(磁石ロールR1を組み付ける前の状態)で突起
部の切除を行う揚合はカッタ材質は磁性材料でも良い。
前記位置規制突起26a,26aにより、前記カッタ34
およびカッタ支持軸32は水平状態から±10°の範囲
で回転可能に保持され、現像スリーブR2と接触した状
態で水平となるように配置されている。
【0023】前記カッタ34の上面には前記圧縮量調整
ねじ23,23に対向する位置にばね支持用突起34
a,34a(図6に1個だけ図示)が設けられている。前
記ばね支持用突起34a,34aに対向して、前記圧縮量
調整ねじ23,23の下端にはばね支持用突起23a,
23aが設けられている。前記ばね支持用突起23aおよ
び34a間には圧縮コイルばね36が配置されている。
したがって、前記圧縮コイルばね36により前記カッタ
34は前記カッタ支持軸32と共に図6で常時時計方向
の回転力を受けている。そして、カッタ34の回転位置
は前記突起部材32aが当接する前記位置規制突起26
a,26aにより規制されている。
【0024】図8はカッタ34の接触圧力に対する、現
像スリーブR2表面の傷の発生および突起切除の関係を
示す図表である。図8の図表1に示すように接触圧力が
0.3N/cmを越えるとカッタ34の摺擦による傷が
現像スリーブR2表面に発生するため、この実施例の場
合、接触圧力は0.2N/cm以下にすることが必要で
ある。逆に接触圧力が0.02N/cmを下回る場合は
カッタ34部分が突起部分を乗り越えてしまい、突起部
を切除できなくなる。接触圧力を0.02N/cmとし
た場合、一度に切除できる突起の数は最大1個だが、発
生頻度を考慮するとほとんど問題ないと思われる。本実
施例では接触圧力を0.1N/cmに設定している。
【0025】前記圧縮量調整ねじ23,23の上下位置
を調節することにより、前記カッタ34先端の現像スリ
ーブR2表面との接触圧力は0.02〜0.2N/cmの
範囲で設定可能である。前記圧縮量調整ねじ23により
調整される接触圧力は、カッタ支持軸32からカッタ3
4のナイフエッジ先端までの距離a(図6参照)とカッ
タ支持軸32からカッタ34の圧縮コイルばね36から
の圧力受け面までの距離b(図6参照)との比、および
圧縮コイルばね36のバネ定数とで決まる。本実施例で
はそれぞれ a:b=2:1、 圧縮コイルばね36のバネ定数=0.25N/mm に設定し、圧縮量調整ねじ23による適度な調整感度を
得た。
【0026】前記モータ31が回転すると前記カッタ3
4先端により現像スリーブR2表面の突起が切除される
が、前記モータ31の回転速度が高すぎるとカッタ34
と現像スリーブR2表面との摺擦による傷が現像スリー
ブR2表面に発生する問題がある。このため、モータ3
1の回転速度は前述のように設定されている。
【0027】図7はカッタ34の現像スリーブR2表面
への接触圧力調整装置38の説明図である。図7に示す
ように接触圧力の調整は、現像ロールRまたは現像スリ
ーブR2を前記チャック28,29から外した状態で、
プッシユプルゲージ39をカッタ34先端に当接させた
状態で行う。
【0028】(8)エアー清掃工程 前記(7)の異物除去工程で表面の突起が切削された現
像スリーブR2の表面のエアー清掃を行う。 (9)汚れ取り工程 次に、現像スリーブR2の表面のアルコール拭きを行
い、汚れを取る。
【0029】図9は前記「(7)異物除去工程」の処理
を行う前の現像スリーブR2表面の除去すべき突起部の
断面形状を、サーフコム(東京精密(株)製)で測定し
た結果を示す図である。図10は前記「(7)異物除去
工程」で突起を除去した後の突起部の断面形状を、サー
フコム(東京精密(株)製)で測定した結果を示す図で
ある。図9において導電性樹脂コート層17の厚みは3
0〜40μmであり、その表面の平均高さ位置が0.0
0mmで示されている。そして、図9に示す導電性樹脂
コート層17の突起17cの高さは62μmである。前
記図9に示す導電性樹脂コート層17の高さ62μmの
突起部分は前記異物除去工程により切除されて図10に
示すように、30μm以下となった。
【0030】上記の工程(1)〜(9)にて塗装欠陥で
ある突起部を切除した現像ロールRの性能を確認するた
め、前記現像ロールRを前記図1に示す磁性一成分現像
装置に組み込み、以下の方法で性能を確認した。
【0031】本発明の異物除去工程により突起部を切除
した現像スリーブR2を組み込んでプリントアウトした
結果、白筋など突起部に起因する画像ディフェクトは認
められなかった。また、比較として異物除去工程の無い
従来の現像スリーブを組み込んでプリントアウトしたと
ころ、高さ60μm以下の複数の突起について、これに
起因する白筋など画像ディフェクトの発生は認められな
かったが、高さ100μm以上の複数の突起について
は、これに起因する白筋の発生が確認された。高さ60
〜100μmの突起についてはデータが無いため、高さ
60μm以下の突起を実使用上問題なしと判断した。
【0032】前記実施例によれば、非磁性金属の円筒部
材の外周面に導電性樹脂コート層を設けた現像スリーブ
の製造方法において、該導電性樹脂コート層表面形状を
変えることなく該導電性樹脂コート層表面に塗装欠陥と
して生じた突起部のみを切除する異物除去工程とを少な
くとも有することにより、突起部に起因する白筋状の画
像ディフェクト(画像欠陥)を無くすことができる。ま
た、異物除去装置に組み込まれている突起部切除用のカ
ッタと異物除去しようとする現像スリーブとの接触圧力
を0.02〜0.2N/cmとすることにより、現像スリ
ーブ表面を傷つけることなく、安定して突起部を切除す
ることができる。
【0033】(変更例)以上、本発明の実施例を詳述し
たが、本発明は、前記実施例に限定されるものではな
く、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内
で、種々の変更を行うことが可能である。本発明の変更
実施例を下記に例示する。(H01)円筒状基材16とし
ては、アルミ、ステンレス等、従来公知の種々の材料を
使用することが可能である。
【0034】
【発明の効果】前述の本発明の現像装置は、下記の効果
を奏することができる。 (E01)導電性樹脂コート層にフィラーを配合して塗装
時に表面粗さを得る方法において、前記フィラーにより
導電性樹脂コート層表面に形成される突起に起因する画
像ディフェクト(欠陥)の発生を防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明が適用される現像装置の説明図
である。
【図2】 図2は現像装置で使用される本発明の現像ス
リーブの一実施例の説明図で、図2Aは断面図、図2B
は前記図2Aの矢印IIBで示す部分の拡大図である。
【図3】 図3は同実施例の説明図で、前記図2AのII
I−III線断面図である。
【図4】 図4は現像スリーブR2の主な製造工程を示
す図である。
【図5】 図5は異物除去装置の正面概略図である。
【図6】 図6は異物除去装置の側面概略図である。
【図7】 図7はカッタ34の現像スリーブR2表面へ
の接触圧力調整装置の説明図である。
【図8】 図8はカッタ34の接触圧力に対する、現像
スリーブR2表面の傷の発生および突起切除の関係を示
す図である。
【図9】 図9は前記「(7)異物除去工程」の処理を
行う前の現像スリーブR2表面の除去すべき突起部の断
面形状を、サーフコム(東京精密(株)製)で測定した
結果を示す図である。
【図10】 図10は前記「(7)異物除去工程」で突
起を除去した後の突起部の断面形状を、サーフコム(東
京精密(株)製)で測定した結果を示す図である。
【図11】 図11は表面に突起を有する現像スリーブ
を実機に組み込んで使用した後に走査型電子顕微鏡によ
り観察した現像スリーブ表面の電子顕微鏡写真である。
【符号の説明】
R2…現像スリーブ、16…円筒状基材、17…導電性
樹脂コート層、34…刃物、

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 次の要件を備えた現像スリーブ、(A0
    1)円筒状基材、(A02)前記円筒状基材の外周面にス
    プレーコートにより形成された表面粗さ形成用フィラー
    を含む導電性樹脂コート層、(A03)前記導電性樹脂コ
    ート層表面の突起が刃物により切削除去された前記導電
    性樹脂コート層。
  2. 【請求項2】 次の要件を備えた現像スリーブの製造方
    法、(B01)円筒状基材の外周面にスプレーコートによ
    りフィラーを含む導電性樹脂コート層を形成するスプレ
    ー工程、(B02)前記導電性樹脂コート層表面の突起を
    刃物により切削除去する表面層切削工程。
JP2945397A 1997-02-13 1997-02-13 現像スリーブおよびその製造方法 Pending JPH10228165A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015029141A1 (ja) * 2013-08-27 2015-03-05 三菱電機株式会社 レーザ発振器

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