JPH10226995A - 易離解性防湿紙の製造方法 - Google Patents

易離解性防湿紙の製造方法

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JPH10226995A
JPH10226995A JP3213097A JP3213097A JPH10226995A JP H10226995 A JPH10226995 A JP H10226995A JP 3213097 A JP3213097 A JP 3213097A JP 3213097 A JP3213097 A JP 3213097A JP H10226995 A JPH10226995 A JP H10226995A
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Hideyuki Mikado
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Abstract

(57)【要約】 【課題】高い防湿性を有し古紙回収可能な防湿紙を提供
する。 【解決手段】紙支持体の少なくとも片面にフィロケイ酸
塩化合物と合成樹脂から形成された防湿層を有する防湿
紙を30℃以上の温度で加熱・熟成処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工業用、産業用製
品の防湿包装に用いる防湿性包装紙、その他防湿性が要
求されるあらゆる分野で防湿紙として使用され、しかも
使用後には古紙として再利用が容易な防湿紙を提供する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、工業用や産業用製品の包装には、
内容物の吸湿や吸水を防止するため、耐湿性及び耐水性
が優れたポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレ
フィン系の高分子化合物を紙支持体にラミネートしたポ
リオレフィンラミネート紙(以下ポリラミ紙と称す)が
使われてきた。しかしながらこれらポリラミ紙は被膜層
が強固なため古紙回収の際に、被膜そのものが大きなシ
ート上に残存したり、細片化したものが抄紙工程に混入
するとシリンダードライヤーなどに融着するといった問
題があり、ほとんどの場合焼却処分しているのが現状で
ある。
【0003】一方、防湿性のある易離解性紙を製造する
方法としては、例えば特公昭55−22597号公報、
特開昭59−66598号公報などが知られている。こ
れらは合成ゴムラテックスにワックスエマルジョンを配
合してなる水性エマルジョンを紙表面に塗工したもので
ある。このような易離解性防湿紙は防湿・防水性は十分
であり古紙として再離解可能であるが、防湿層中のワッ
クスが防湿層表面に析出(ブリード)し、防湿紙の反対
裏面に転写して滑りやすくなったり、内容物にワックス
が転移し内容物を汚染するといった問題がある。また、
このようなワックスを含む防湿紙を原料として製造した
紙がワックスのために滑りやすくなるといった問題もあ
る。
【0004】本発明者らは前記したワックスエマルジョ
ンを含有する防湿層を有する防湿性紙の問題点を多角的
に検討した結果、ワックスを含まない防湿層を有する防
湿性紙、すなわち、紙支持体および、前記紙支持体の少
なくとも片面上に形成された防湿層を含み、前記防湿層
が(a)防湿性・皮膜形成性合成樹脂、(b)5〜50
μmの平均粒子径と5以上のアスペクト比を有する平板
状フィロケイ酸塩化合物粒子、および(c)防湿性向上
剤を含む防湿紙を先に提案した(特願平8−24964
7号明細)。本発明はこの防湿紙の防湿性能を高めるも
のである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、高い防湿性
を有し、古紙として回収し再利用が可能な防湿紙を提供
するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、紙支持体の少
なくとも片面にフィロケイ酸塩化合物と合成樹脂から形
成された防湿層を有する防湿紙を30℃以上の温度で加
熱・熟成処理することを特徴とする易離解性防湿紙の製
造方法に関する。
【0007】また、前記フィロケイ酸塩化合物がカップ
リング剤で処理されたことを特徴とする易離解性防湿紙
の製造方法に関する。
【0008】また、メチロール基含有化合物、アルデヒ
ド基含有化合物、エポキシ基含有化合物、架橋性多価金
属化合物、アミン基含有化合物、アミド基含有化合物か
ら選ばれた少なくとも1種を含む防湿性向上剤が防湿層
に含まれる前記易離解性防湿紙の製造方法に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明者らは合成樹脂とフィロケ
イ酸塩化合物からなる防湿紙の防湿性を向上させるため
に鋭意検討した結果、合成樹脂とフィロケイ酸塩化合物
を含む防湿層を有する防湿紙を30℃以上で加熱・熟成
すると防湿性が向上することを見いだした。このような
変化は、防湿層中に残存する水分の減少、および防湿層
を構成する合成樹脂のポリマー鎖の拡散によって、親水
性成分や空隙の少ないより均一な構造を持つ防湿層が形
成されるためと推定される。さらに、防湿層中のフィロ
ケイ酸塩化合物がカップリング剤で処理されている場
合、加熱・熟成処理によりフィロケイ酸塩化合物と合成
樹脂の親和性が高まって防湿性が向上したり、また、防
湿層中に未反応の防湿性向上剤が存在する場合、加熱・
熟成処理により未反応の防湿性向上剤が反応して合成樹
脂の疎水性、架橋密度が高まって防湿性が向上するもの
と推定される。
【0010】以下に本発明について詳述する。本発明で
使用するフィロケイ酸塩化合物は平板状顔料である。フ
ィロケイ酸塩化合物に属するものは板状または薄片状で
あって明瞭な劈開を有し、雲母族、パイロフィライト、
タルク(滑石)、緑泥石、セプテ緑石、蛇紋石、スチル
プノメレーン、粘土鉱物がある。これらの中でも雲母
族、タルクが好ましい。雲母族には、白雲母(マスコバ
イト)、絹雲母(セリサイト)、金雲母(フロコパイ
ト)、黒雲母(バイオタイト)、フッ素金雲母(人造雲
母)、紅マイカ、ソーダマイカ、バナジンマイカ、イラ
イト、チンマイカ、パラゴナイト、ブリトル雲母などが
挙げられる。
【0011】これらのフィロケイ酸塩化合物のうち、白
雲母及び絹雲母が粒子径の大きさやアスペクト比などの
点から好適である。好ましい平均粒子径範囲としては3
μm〜100μm、さらに好ましい平均粒子径範囲とし
ては5μm〜50μmである。平均粒子径が3μm 以
下のものは塗工層中でのフィロケイ酸塩化合物の配向が
支持体に対して平行になりにくく、100μm 以上に
なるとフィロケイ酸塩化合物の一部が塗工層から突き出
たり、フィロケイ酸塩化合物の厚みが増加するに伴い、
配向したフィロケイ酸塩化合物の塗工層中における層数
が少なくなってしまうために防湿性能向上効果が減少す
る。また、好ましいアスペクト比は5以上であり、特に
好ましくはアスペクト比が10以上のフィロケイ酸塩化
合物である。アスペクト比が5以下のものは塗工面に対
して平行に配向できなくなるため防湿性能が劣る。アス
ペクト比は大きいほどフィロケイ酸塩化合物の塗工層中
における層数が大きくなるため高い防湿性能を発揮す
る。
【0012】本発明に用いられる合成樹脂は、スチレン
−ブタジエン(SBR)、アクリル−スチレン、メタク
リレート−ブタジエン、アクリルニトリル−ブタジエン
などが挙げられるが、耐水性が良好で、伸びがよく折割
れによる塗工層の亀裂が生じにくいことからSBRが好
適である。SBRはメタクリル酸、アクリル酸、アクリ
ルニトリル、アクリルアミドなどを共重合した変性SB
Rを用いてもかまわない。また該合成樹脂は水性溶液、
水性分散液、または水性乳液として用いるのが好まし
い。このとき、分散剤および乳化剤を適宜使用してもか
まわない。
【0013】また、本発明に使用するフィロケイ酸塩化
合物と合成樹脂との配合(固形分重量)比率は30:7
0〜70:30、好ましくは40:60〜65:35で
ある。
【0014】本発明で使用するカップリング剤は、合成
樹脂とフィロケイ酸塩化合物の親和性を高めて防湿層の
防湿性を向上させる。カップリング剤としては親水基部
分にSiを含むビニルトリメトキシシラン、γ−グリシ
ドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキ
シプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のシラン
カップリング剤、親水基部分にTiを含むイソプロピル
トリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリ
(N−アミトエチル・アミノエチル)チタネート、イソ
プロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタ
ネート等のチタネートカップリング剤、親水基部分にA
lを含むアセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレ
ート等のアルミニウムカップリング剤などが挙げられ
る。カップリング剤の構造は、フィロケイ酸塩化合物の
ような無機化合物と相互作用する親水基と、樹脂のよう
な有機化合物と相互作用する疎水基に大別され、特にそ
の親水基部分はTi、Al等の金属元素やSiに結合し
たアルコキシ基を加水分解して得られる。一方、カップ
リング剤の疎水基部分については、疎水基部分が有機オ
リゴマーである場合、無機化合物表面に高分子有機質の
被膜を形成し、表面を完全に疎水化して樹脂マトリック
スとの接着性を高める効果がある。また、疎水基部分が
エポキシ基、ビニル基、アミノ基等の反応性有機官能基
を有する場合、その官能基と樹脂マトリックスの反応性
官能基とが架橋し、より一層樹脂マトリックスとの接着
性が高まる。したがって、カップリング剤の疎水基部分
の組成は親和相手である樹脂との相溶性で決まる。
【0015】こうしたカップリング剤により、フィロケ
イ酸塩化合物をインテグラルブレンド法や前処理法など
で表面処理して使用する。インテグラルブレンド法はフ
ィロケイ酸塩化合物と合成樹脂を含む塗工液にカップリ
ング剤を直接添加する方法である。また、前処理法はあ
らかじめフィロケイ酸塩化合物表面をカップリング剤で
処理する方法である。カップリング剤の添加量はフィロ
ケイ酸塩化合物100重量部に対して0.1〜5重量
部、好ましくは0.5〜2重量部である。添加量が0.1
重量部未満の場合、カップリング剤によるフィロケイ酸
塩化合物表面の被覆が不十分となるため好ましくなく、
5重量部を越える場合、カップリング剤の効果が頭打ち
となるため不経済である。
【0016】このようにしてカップリング処理したフィ
ロケイ酸塩化合物は表面の疎水性が高まるため、水性分
散液としたとき増粘して塗工できなかったり、分散不良
となって凝集体が発生することがある。この場合、界面
活性剤やポリアクリル酸系の分散剤やイソプロピルアル
コール、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等の湿潤
剤を用いて分散する。
【0017】本発明で使用する防湿性向上剤は、合成樹
脂に含まれるカルボキシル基、アミド基、水酸基等の親
水性官能基と反応して合成樹脂の疎水性、架橋密度を高
めたり、フィロケイ酸塩化合物の表面を被覆してフィロ
ケイ酸塩化合物の平行な積層配向を促進して防湿層の防
湿性を高める。防湿性向上剤には、(1)前記親水性官能
基と脱水反応を起こすメチロール基含有化合物、(2)前
記親水性官能基と付加反応を起こすアルデヒド基含有化
合物、(3)前記親水性官能基と開環付加反応を起こすエ
ポキシ基含有化合物、(4)前記親水性官能基と配位結合
および共有結合を形成する架橋性多価金属化合物、(5)
水溶液中でカチオン性を示しアニオン性官能基とイオン
結合を形成するアミン基含有化合物、アミド基含有化合
物などがあり、具体的には尿素−ホルムアルデヒド縮合
反応生成物、メラミン−ホルムアルデヒド縮合反応生成
物、ホルムアルデヒド、グリオキザール、ポリグルシジ
ルエーテル化合物、ポリアミド−エポキシ樹脂、炭酸ジ
ルコニウムアンモニウム、ジルコニウムアルコキシド、
有機アミン化合物、ポリアミド化合物、ポリアミドポリ
尿素化合物、ポリアミンポリ尿素化合物、ポリアミドア
ミンポリ尿素化合物、ポリアミドアミン化合物、ポリア
ミドアミン−エピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮
合反応生成物、ポリアミン−エピハロヒドリン又はホル
ムアルデヒド縮合反応生成物、ポリアミドポリ尿素−エ
ピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物、
ポリアミンポリ尿素−エピハロヒドリン又はホルムアル
デヒド縮合反応生成物、ポリアミドアミンポリ尿素−エ
ピハロヒドリン又はホルムアルデヒド縮合反応生成物な
どがある。防湿性向上剤の配合量は合成樹脂100重量
部に対して0.01〜10重量部、好ましくは0.1〜5
重量部が望ましい。防湿性向上剤の配合量が0.01重
量部未満の場合、防湿性向上剤と親水性官能基との反応
性が著しく低下するため好ましくなく、10重量部を越
えても防湿性向上に対する効果が頭打ちとなったり、未
反応の防湿性向上剤が析出するなどの問題が発生するた
め好ましくない。
【0018】以上の材料を混合して防湿性塗料(水性)
とするが、このとき必要とあらば、ポリカルボン酸など
の分散剤、消泡剤、界面活性剤、色合い調成剤を添加し
たりすることができる。この塗料を常法により紙支持体
に塗工して防湿層を形成する。塗工方法および装置には
格別の制限はなく、例えばブレードコーター、バーコー
ター、エアナイフコーター、ロールコーター、ゲートロ
ールコーターなどを適宜使用すればよい。
【0019】本発明に用いられる紙支持体は機械的離解
作用により水中で分散しやすいパルプを主成分とするも
のであれば特に制限はなく、上質紙、中質紙、片つやク
ラフト紙、両更クラフト紙およびクラフト伸長紙などの
いずれであっても良い。また、原料として古紙を含有し
た紙であっても何等差し支えない。一般に、紙支持体は
多孔質吸水体であるため塗工時に防湿性塗料の一部が紙
支持体内部に浸透しやすく、内部に浸透した塗料は防湿
層の形成に寄与しない。従って十分な防湿性を得るため
には塗工量を多くする必要がある。こうした塗工量の増
大を抑えるためには紙支持体の多孔性、吸水性を低くす
ることが好ましいが、多孔性や吸水性を低くしすぎると
塗料中の水分が蒸発しにくくなり乾燥性がなくなる。紙
支持体の多孔性や吸水性を表す指標には王研式透気度
(JIS P 8117)、ステキヒドサイズ度(JI
S P 8122)、コッブ吸水度(JISP 814
0)などがあり、本発明では王研式透気度は数秒〜10
0秒が、ステキヒドサイズ度は数秒〜数百秒が、コッブ
吸水度は10〜100g/m2・2分が好ましい。紙支持体
の吸水性の調節にはサイズ剤の内添や、PVA、デンプ
ンの表面サイズなどの方法がある。また、防湿性塗料の
塗工量は紙支持体表面の平滑性にも依存する。すなわ
ち、平滑性が低い場合、防湿層に膜厚の薄い部分ができ
るため十分な防湿性を得るのに塗工量を多くする必要が
ある。一方、平滑性が高い場合、防湿層の膜厚は比較的
均一であるため少ない塗工量で高い防湿性を得ることが
できる。紙支持体の表面平滑性を表す指標にはベック平
滑度(JIS P 8119)、表面粗さRmax(JI
S B 0601)などがあり、本発明ではベック平滑
度が数秒〜数百秒、表面粗さRmaxが数μm〜50μm
のものが使用できる。紙支持体の平滑性を向上させるに
は原料パルプのフリーネスを下げる、ウェットプレス圧
を高める、ヤンキードライヤーを使用する、カレンダー
処理を行うなどの方法がある。紙支持体の坪量には別格
の規定はないが、一般に30〜300g/m2の範囲にあ
り、目的に応じて適宜の種類、坪量のものを紙支持体と
して用いることができる。
【0020】上記のような方法で得られた防湿紙を加熱
・熟成処理することにより防湿性がさらに向上する。こ
うした加熱・熟成処理について、加熱温度は30℃以上
であれば特に限定されないが、好ましくは30℃〜10
0℃、さらに好ましくは40℃〜60℃である。加熱時
間(熟成時間)は温度により異なるが、例えば加熱温度
が40℃の場合は12時間以上、60℃の場合は1時間
以上である。通常防湿紙は巻き取りロールとして仕上げ
られるが、加熱温度が高すぎると防湿紙の防湿面とその
反対面どうしが融着する現象(ブロッキング)が発生す
るため、加熱温度は100℃以下が好ましく、さらに6
0℃以下が好ましい。特に防湿層に防湿性向上剤を含む
場合、より防湿性向上効果が顕著である。また、加熱温
度が30℃未満であっても熟成時間を非常に長く(例え
ば数ヶ月)すれば防湿性向上の効果があるが、生産性が
大幅に低下してしまうため実用的でない。
【0021】以下に実施例を示し本発明を具体的に説明
する。
【0022】<実施例1>水50重量部とフィロケイ酸
塩化合物KF1325(絹雲母、平均粒子径13μmア
スペクト比20〜30:中央カオリン(株)製)50重量
部と合成樹脂ラテックスLX407S1X1(SBRラ
テックス、固形分48%:日本ゼオン(株)製)100
重量部とを混合して得られる防湿性塗料を晒クラフト紙
(坪量70g/m2)に固形分として片面30g/m2塗工後、
110℃で2分間乾燥させて防湿紙を製造した。この防
湿性紙を40℃24時間加熱・熟成処理した。
【0023】<実施例2>水50重量部とカップリング
剤KBM403(グリシドキシシランカップリング剤:
信越化学工業(株)製)0.5重量部とフィロケイ酸塩
化合物KF1325(絹雲母、平均粒子径13μm、ア
スペクト比20〜30:中央カオリン(株)製)50重
量部と合成樹脂ラテックスLX407S1X1(SBR
ラテックス、固形分48%:日本ゼオン(株)製)10
0重量部とを混合して得られる防湿性塗料を晒クラフト
紙(坪量70g/m2)に固形分として片面30g/m2塗工
後、110℃で2分間乾燥させて防湿性紙を製造した。
この防湿性紙を40℃24時間加熱・熟成処理した。
【0024】<実施例3>水50重量部とフィロケイ酸
塩化合物KF1325 50重量部と合成樹脂ラテック
スLX407S1X1 100重量部と架橋剤ユーラミ
ンP−6300(メラミン−ホルマリン樹脂、固形分8
0%:三井東圧(株)製)1重量部とを混合して得られ
る防湿性塗料を晒クラフト紙(坪量70g/m2)に固形分
として片面30g/m2塗工後、110℃で2分間乾燥させ
て防湿性紙を製造した。この防湿性紙を40℃24時間
加熱・熟成処理した。
【0025】<実施例4>実施例2と同様に調整した防
湿塗料に、X−13A(変性ポリアミン、固形分100
%:三和化学工業(株)製)を0.5重量部さらに混合し
調成した防湿性塗料を晒クラフト紙(坪量70g/m2)に
固形分として片面30g/m2塗工後、110℃で2分間乾
燥させて防湿性紙を製造し、これを40℃24時間加熱
・熟成処理した。
【0026】<実施例5〜8>加熱・熟成条件を40
℃、12時間(実施例5)、40℃、48時間(実施例
6)、30℃、24時間(実施例7)、60℃、1時間
(実施例8)とした以外は実施例1と同様に防湿性紙を
製造した。
【0027】<比較例1>加熱・熟成処理をしない以外
は実施例1と同様に防湿性紙を製造した。
【0028】<比較例2>加熱・熟成処理をしない以外
は実施例2と同様に防湿性紙を製造した。
【0029】<比較例3>加熱・熟成処理をしない以外
は実施例3と同様に防湿性紙を製造した。
【0030】<比較例4>加熱・熟成処理をしない以外
は実施例4と同様に防湿性紙を製造した。
【0031】<試験方法> 1)透湿度 JIS Z0208 B法(カップ法)で塗工面を外側
にして測定した。一般に、50g/m2・24hr以下の透湿度
を有するものは防湿性紙として実用可能であるが、透湿
度が40g/m2・24hr以下であることがさらに好ましい。 2)離解性 約3cm四方の防湿紙8gを500mlの水とともに家
庭用ミキサー(刃は繊維を切らないようにヤスリで削り
落としたものを使用)で1分30秒間攪拌した。得られ
たスラリーで坪量70g/m2の手抄きシートを作成した。
未離解物(フィルム片、紙片)の有無を目視で評価し、
未離解物を含まないものを○、含むものを×とした。以
上実施例、比較例の測定結果を表1に示す。
【0032】
【表1】
【0033】表1より、フィロケイ酸塩化合物と合成樹
脂から形成された防湿層を有する防湿紙を30℃以上で
加熱・熟成処理すると防湿性が向上することがわかる。
【0034】
【発明の効果】紙支持体の少なくとも片面にフィロケイ
酸塩化合物と合成樹脂から形成された防湿層を有する防
湿紙を30℃以上で加熱・熟成処理すると防湿性が向上
する。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 紙支持体の少なくとも片面にフィロケイ
    酸塩化合物と合成樹脂から形成された防湿層を有する防
    湿紙を30℃以上の温度で加熱・熟成処理することを特
    徴とする易離解性防湿紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 フィロケイ酸塩化合物がカップリング剤
    で処理されたことを特徴とする請求項1記載の易離解性
    防湿紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 メチロール基含有化合物、アルデヒド基
    含有化合物、エポキシ基含有化合物、架橋性多価金属化
    合物、アミン基含有化合物、アミド基含有化合物から選
    ばれた少なくとも1種を含む防湿性向上剤が防湿層に含
    まれることを特徴とする請求項1ないし請求項2記載の
    易離解性防湿紙の製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000303386A (ja) * 1999-04-19 2000-10-31 Oji Paper Co Ltd バリア性防湿積層体
JP2003508271A (ja) * 1999-09-07 2003-03-04 テトラ ラバル ホールデイングス エ フイナンス ソシエテ アノニム 積層包装材料の製造方法及びその包装材料から製造された包装容器

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