JPH10226982A - 低密度印刷用紙 - Google Patents

低密度印刷用紙

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JPH10226982A
JPH10226982A JP2398597A JP2398597A JPH10226982A JP H10226982 A JPH10226982 A JP H10226982A JP 2398597 A JP2398597 A JP 2398597A JP 2398597 A JP2398597 A JP 2398597A JP H10226982 A JPH10226982 A JP H10226982A
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隆 越智
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昌也 登坂
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勉 内藤
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 オフセット印刷適性を有する低密度化された
印刷用紙の提供 【解決手段】 製紙用パルプと填料から成り、嵩比重
0.3g/ml以下の無定形シリカ若しくは無定形シリ
ケートを、紙重量当たり4重量%以上15重量%以下配
合した原紙上に、耐水化剤が水溶性高分子に対して3重
量%以上10重量%未満含有されている表面処理剤の水
溶液を原紙表面に塗布して、塗布層を設けた印刷用紙。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、填料を内添した紙
に関し、嵩高で、特にオフセット印刷適性に優れる、印
刷強度の高い印刷用紙に関する。
【0002】
【従来の技術】近年の活字離れを反映し、書籍は重厚な
ものから内容的にも軽いもの、あるいはコミック本が好
まれるようになってきた。これに従い、紙にも軽量化が
求められてきている。また、環境保護気運の高まりに伴
い、森林資源から製造される製紙用パルプを有効に活用
する上でも紙の軽量化は避けて通れない問題である。こ
こで、紙の軽量化とは、紙の厚さは維持した上での軽量
化、すなわち低密度で嵩高な紙のことである。
【0003】まず、紙の嵩高化の方法として、紙の主原
料である製紙用パルプの検討が上げられる。一般的に製
紙用パルプには木材パルプが使用されている。嵩高化の
ためのパルプとしては、化学薬品により繊維中の補強材
料であるリグニンを抽出した化学パルプより、薬品は使
用せずリファイナーやグラインダーで木材を磨り潰すこ
とにより製造される機械パルプの方が繊維は剛直であ
り、嵩高化には有利である。その中でもグランドパルプ
(GP)は嵩高化への寄与は大きい。通常製紙用パルプ
は叩解処理によって繊維を柔軟にし、フィブリル化する
が、叩解処理は嵩高化とは相反する処理であり、出来る
だけ行なわないことが嵩高化のためには望ましい。
【0004】しかしながら、GPは機械パルプであり、
上質紙へのGPの配合は規格上問題があり、また配合し
たことによる他の紙質、例えば経時による退色などの品
質上でも問題があり、配合することは出来ない。同様に
サーモメカニカルパルプ(TMP)の上質紙への配合は
不可能である。
【0005】従って、上質紙の場合、パルプ面では化学
パルプのみの配合となるが、パルプ化樹種により紙の密
度は大きく影響を受ける。 すなわち、木材繊維自体が粗
大な方が嵩高化が可能である。上質紙には主に広葉樹材
パルプが配合されているが、広葉樹材で比較的嵩高化が
可能な樹種としてはガムウッド、メープル、バーチなど
が上げられる。しかしながら、現在の環境保護気運の高
まりの中では特にこれら樹種のみを特定して集荷しパル
プ化することは難しい。
【0006】一方、中質紙あるいは下級紙においては機
械パルプを配合し、通常上質紙より低密度な紙である
が、剛直な繊維をさらに配合することは、印刷時の紙ム
ケ(機械パルプ由来の結束繊維が多い)、強度低下をも
たらすことになり、さらに通常漂白化学パルプより白色
度の低い機械パルプの増配は用紙白色度を低下させるの
で、その配合量は制限される。また、近年の環境保護気
運の高まりや、資源保護の必要性から古紙パルプの配合
増が叫ばれている。古紙パルプは上質紙、新聞紙、雑
誌、チラシ、塗工紙等その紙質上から明確に分類してパ
ルプ化される場合は少なく、混合されたままパルプ化さ
れるため、パルプの性質としてバージンの機械パルプよ
り密度は高くなる傾向がある。この理由として古紙パル
プの繊維分は化学パルプ、機械パルプの混合物であるこ
とが挙げられる。また、紙中に含まれる填料分あるいは
塗工紙の顔料分として、一般的に使用されるタルク、カ
オリン、クレーはその配合により密度を高くする傾向に
ある。このように古紙パルプの配合増は用紙密度を高く
する傾向がある。以上のようにパルプ面のみから用紙の
低密度化を達成することは、木材資源の状況、用紙の品
質設計を考えた場合非常に困難である。
【0007】紙抄造時における低密度化に検討として
は、抄造時にはそのプレス工程で出来るだけプレス圧を
低くすること、また紙の表面に平滑性を付与するために
行われるカレンダー処理は行なわない方が良い。さらに
印刷時の紙の表面強度を付与する目的で行われる澱粉等
の水溶性高分子の表面塗工は出来る限り低塗布量にする
ことが望ましい。
【0008】このようなパルプ化、抄造時の工夫の他
に、紙に対してパルプに次いで多く配合される填料分の
検討も行われている。例えば、填料分として中空の合成
有機物のカプセルを配合することにより低密度化を達成
する方法が特公昭52−118116号公報に開示され
ている。また、抄造時のドライヤー部での熱にて膨張す
ることにより嵩高化を達成する合成有機発泡性填料(例
えば商品名:EXPANSEL、日本フィライト株式会
社製)も提案されている。しかしながら、これらの合成
有機発泡性填料を用いる方法では抄紙時の乾燥条件設定
が難しく、また、表面強度が弱く、印刷光沢も低いなど
の問題がある。
【0009】特公昭52−39924号公報にはシラス
バルーンを用いる方法が提案されているが、製紙用パル
プとの混合性が悪く、またその配合された用紙も印刷ム
ラが発生するなどの問題がある。
【0010】また、填料分ではないが、特開平8−13
380に示されるような微細フィブリル化セルロースを
添加する方法も提案されている。この微細フィブリル化
セルロースを用いる方法では微細セルロースを特別に調
製する必要があり、さらに抄紙時にパルプのフリーネス
をCSF400ml以上、好ましくはCSF500ml
以上にする必要があり、機械パルプを多く配合した紙料
ではフリーネスを調整することが困難であり、中質紙、
下級紙では実施は困難である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、パル
プの種類にかかわらず、用紙密度が低下(嵩高化)し
た、かつオフセット印刷に耐える表面強度、印刷適性を
持つ印刷用紙を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、製紙用パルプと填
料から成り、嵩比重0.3g/ml以下である無定形シ
リカ若しくは無定形シリケートを紙重量当たり4重量%
以上15重量%以下含有した原紙上に、耐水化剤を水溶
性高分子に対して3重量%以上10重量%未満の範囲で
配合した表面処理剤の塗布層を設けることにより、低密
度でオフセット印刷適性に優れた印刷用紙が得られるこ
とを見出し、本発明を完成するに至った。ここで言う製
紙用パルプとは化学パルプ、機械パルプ、脱墨パルプな
どの製紙工場で一般的に使用されているパルプである。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明を具体的に説明す
る。
【0014】通常印刷用紙には白色度、不透明度、平滑
度等の向上を目的として製紙用パルプの他にタルク、カ
オリン、クレー、炭酸カルシウムなどの鉱物、あるいは
合成無機填料がパルプについで多く配合される。しかし
ながら、これらの填料は配合する量が増加するに従い、
用紙密度が増加する傾向にあることは周知である。密度
を低下させることが可能な填料としては、従来の技術で
述べたような有機・無機填料が提案されているが原料と
の混合性、ワイヤー摩耗性の悪化などの抄紙操業性や印
刷適性の低下の問題がある。
【0015】本発明者らは鋭意検討した結果、嵩比重
0.3g/ml以下である無定形シリカ若しくは無定形
シリケートを紙重量当たり4重量%以上15重量%以下
含有させることにより、操業性に問題なく印刷用紙を低
密度化出来ることを確認した。
【0016】無定形シリカ、無定形シリケートは、いわ
ゆるホワイトカーボン系填料である。無定形シリカは合
成非晶質シリカの一種で、ホワイトカーボン、含水ケイ
酸とも呼ばれ、代表的な製法としては、ケイ酸ナトリウ
ム(水ガラス)と硫酸を反応させ5〜20μm程度の凝
集体(SiO2 ・nH2 O)として製造される。また、
上記の反応時に他の無機化合物、例えば硫酸アルミニウ
ムをケイ酸ナトリウムと反応させることによる含水ケイ
酸アルミニウム化合物などのケイ酸塩を無定形シリケー
トと称し、その組成により、含水ケイ酸アルミニウム、
含水ケイ酸アルミニウムソーダ、含水ケイ酸カルシウ
ム、含水ケイ酸マグネシウムなどがある。
【0017】無定形シリカ、無定形シリケートは製紙用
填料としては、通常新聞用紙の摩擦係数向上剤、印刷不
透明度向上剤として少量(3重量%以下)配合されてい
る。上述したように無定形シリカ、無定形シリケートは
代表的な製造方法としてはケイ酸ナトリウムに硫酸を添
加することにより製造され、一次粒子がその表面にある
多数の水酸基により水素結合しながら次第に凝集して3
次元構造体(2次粒子)になった構造をしているといわ
れている。この凝集体であるがゆえに細孔を多く持ち、
吸油量が大きい。このため紙に内添すると細孔に印刷イ
ンキが吸収されインキの裏抜け(ストライクスルー)の
防止効果が大きい。また、紙の摩擦係数を上昇させる
が、ワイヤー摩耗度は、内添填料として問題無く使用で
きるレベルである。
【0018】本発明者は、無定形シリカ、無定形シリケ
ートが、上述したような2次凝集体であるがゆえの細孔
量の多さに起因する嵩高性に着目した。通常、無定形シ
リカ、無定形シリケートは新聞用紙に摩擦係数、不透明
度、裏抜けの上昇を目的に最大3%程度配合されている
が、さらに添加量を多くすることで嵩を顕著に向上させ
る、すなわち低密度化能がすぐれていることを見出し
た。本発明で使用する無定形シリカ、無定形シリケート
の嵩比重(見掛け密度:静置法)は0.3g/ml以下
であることを必須とする。これより嵩比重が大きいと使
用されるパルプに関わらず用紙密度が増加する。
【0019】また、無定形シリカ、無定形シリケートの
配合量は、紙重量当たり4重量%以上15重量%以下と
する必要がある。無定形シリカ、無定形シリケートの配
合量が4重量%未満ではその低密度化効果が十分ではな
い。また、15重量%より多く配合すると表面処理剤の
塗布によっても表面強度を強くすることが難しくなる。
また、無定形シリカ、無定形シリケートの配合量が紙重
量当たり4重量%以上15重量%以下であれば、タル
ク、カオリン、クレー、炭酸カルシウム、酸化チタン等
の他の填料を混合して使用してもよい。
【0020】ところで、無定形シリカ、無定形シリケー
トを4重量%以上内添した場合、通常填料として使用さ
れる炭酸カルシウム、タルク、カオリン、クレーに比較
して、オフセット印刷時の紙の表面強度が大きく低下す
ることが問題として発生した。この表面強度の大きな低
下の原因は、無定形シリカ、無定形シリケートのような
嵩高填料を内添した場合、単位重量当たりの粒子の数が
多くなり、紙表面に填料粒子の数が多くなること、また
紙中の粒子の数が多くなった結果、繊維間結合が阻害さ
れる率が高くなり、強度低下を引き起こすことが原因と
して考えられる。また、嵩高填料を内添するとサイズ性
が他の填料と比較して大きく低下する。従って、無定形
シリカ、無定形シリケートをオフセット印刷時に湿し水
が付与された場合のウェット強度が他の填料より低下す
る。以上のことにより、無定形シリカ、無定形シリケー
トのような嵩高填料の使用による印刷時の表面強度が大
きな低下の主な原因としてあげられることが検討の結果
確認された。このため、無定形シリカ、無定形シリケー
トを4重量%以上内添した非塗工紙を、オフセット印刷
した場合にブランケットへの填料分の堆積、いわゆる粉
落ち(紙表面に存在する填料分がオフセット印刷のブラ
ンケットに堆積する現象)が発生し、印刷品質が低下す
る。通常、印刷用紙の表面強度対策として行われている
サイズプレス等による澱粉等の水溶性高分子の塗布では
この問題は解決出来なかった。塗工液濃度を上げて、水
溶性高分子の塗布量を多量に増加する方法も考えられる
が、塗布量を増やすと用紙坪量が増加し本発明の課題で
ある密度低下が妨げられ、好ましくない。
【0021】本発明者はこの問題に対し、鋭意検討した
結果、非塗工紙に対してサイズプレス等で塗布する水溶
性高分子を主成分とする表面処理剤において、水溶性高
分子に対して耐水化剤を3重量%以上10重量%未満配
合した表面処理剤を使用することで、紙表面が耐水化さ
れ、表面強度の向上により粉落ちが大幅に減少し印刷品
質の改善が認められ、問題が解決されるのを見出した。
耐水化剤としては、一般に製紙用耐水化剤として使用さ
れるものでよい。例えば、アルデヒド基を有するホルム
アルデヒド、グリオギザール、ジアルデヒド澱粉、メチ
ロール基を有する尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミ
ン−ホルムアルデヒド樹脂、ポリアミド尿素ホルムアル
デヒド樹脂、ケトン樹脂、エポキシ基を有するポリアミ
ドエピクロルヒドリン樹脂、グリセロールポリグリシジ
ルエーテル樹脂、多価金属化合物である炭酸アンモニウ
ムジルコニウムなどのいずれか、あるいはこれらの混合
物を使用することができる。水溶性高分子としては、酸
化澱粉、ヒドロキシエチルエーテル化澱粉、酵素変性澱
粉、ポリアクリルアミド、ポリビニルアルコール等の通
常表面処理剤として使用されるもののいずれか、あるい
はこれらの混合物を使用することができる。
【0022】本発明で言うサイズプレスは、ポンド方式
のほかに、ゲートロールコーターなどのフィルムトラン
スファー方式の塗工法によるサイズプレスも含まれる。
また、表面処理剤の中には、水溶性高分子、耐水化剤の
ほかに表面強度向上を目的とした紙力増強剤やサイズ性
付与を目的とした外添サイズ剤を添加することができ
る。また、表面処理剤の塗布量は1g/m2 以上5g/
2 以下とすることが望ましい。塗布量が1g/m2
満では表面強度の向上が十分ではなく、5g/m2 を超
えると表面強度は十分であるが、紙の密度低下に悪影響
がある。
【0023】以上のように、嵩比重0.3g/ml以下
である無定形シリカ若しくは無定形シリケートを紙重量
当たり4重量%以上15重量%以下含有した原紙上に、
耐水化剤を水溶性高分子に対して3重量%以上10重量
%未満の範囲で配合した表面処理剤の塗布層を設けるこ
とによって、オフセット印刷適性に優れる低密度印刷用
紙用紙が製造可能である。この用紙については、オフセ
ット印刷用紙の他にも凸版印刷用紙、電子写真用紙、あ
るいはインクジェット記録用紙、感熱記録紙、感圧記録
紙等の原紙にも使用することが可能である。また、塗工
紙用原紙としても使用することが可能である。
【0024】
【実施例】以下に、本発明を実施例により詳細に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0025】[実施例1]パルプ分としてLBKP(ろ
水度 CSF320ml)85重量部、NBKP(ろ水
度 CSF550ml)15重量部、填料(紙中灰分2
5%)として炭酸カルシウム(嵩比重0.31g/m
l)を紙重量当たり10重量%、及び無定形シリケート
(含水ケイ酸アルミニウムソーダ、嵩比重0.25g/
ml)を15重量%、中性サイズ剤としてAKDを紙重
量当たり0.2重量%となるように調製した紙料に、オ
ントップタイプのツインワイヤー抄紙機により抄速60
0m/minで抄紙して坪量80g/m2 の原紙を得
た。次に、水溶性高分子として塗工用澱粉100重量
部、耐水化剤(商品名:グリオギザール、三井東圧化学
(株)製)9重量部、サイズ剤(商品名:パゾプラス
ト、BASF製)1重量部から成る濃度7.5%の表面
処理剤水溶液を、前記原紙にテスト用サイズプレス機
(簡易2ロールサイズプレス機)により塗布量4g/m
2 となるように塗布し、試料を得た。
【0026】[実施例2]填料として無定形シリケート
に代えて無定形シリカ(嵩比重0.25g/ml)を1
0重量%、炭酸カルシウムを15重量%配合した原紙を
使用した以外は、実施例1と同様に試料を得た。
【0027】[実施例3]実施例2で使用した無定形シ
リカを4重量%、炭酸カルシウムを21重量%配合した
原紙を使用した以外は、実施例1と同様に試料を得た。
【0028】[実施例4]表面処理剤中の耐水化剤を5
重量部配合した以外は、実施例1と同様に試料を得た。
【0029】[実施例5]表面処理剤中の耐水化剤を3
重量部配合した以外は、実施例1と同様に試料を得た。
【0030】[比較例1]実施例1で無定形シリケート
を配合せず、炭酸カルシウムを25重量%配合した原紙
を使用し、表面処理剤中の耐水化剤を無配合とした以外
は実施例1と同様に試料を得た。
【0031】[比較例2]表面処理剤中の耐水化剤を無
配合とした以外は実施例1と同様に試料を得た。
【0032】[比較例3]表面処理剤中の耐水化剤を無
配合とし、塗布量を6g/m2 とした以外は実施例1と
同様に試料を得た。
【0033】[比較例4]表面処理剤中の耐水化剤を各
々2重量部配合とした以外は実施例1と同様に試料を得
た。
【0034】[比較例5]填料として実施例1で使用し
た無定形シリケートを3重量%、炭酸カルシウムを22
重量%配合した原紙を使用し、表面処理剤中の耐水化剤
を無配合とした以外は実施例1と同様に試料を得た。
【0035】[比較例6]填料として実施例1で使用し
た無定形シリケートを18重量%、炭酸カルシウムを7
重量%配合し抄造した以外は実施例1と同様に試料を得
た。
【0036】[実施例6]パルプ分としてGP(ろ水度
CSF71ml)38重量部、上質系DIP(ろ水度
CSF290ml)62重量部、填料(紙中灰分25
重量%)としてインドネシアカオリン(嵩比重0.70
g/ml)を紙重量当たり2重量%、実施例1で使用し
た無定形シリケートを8重量%となるように調製した紙
料をオントップタイプのツインワイヤー抄紙機により抄
速540m/minで抄紙して坪量58g/mlの原紙
を得た。次に、水溶性高分子として塗工用澱粉100重
量部、耐水化剤(商品名:グリオギザール、三井東圧化
学(株)製)3重量部から成る濃度11%の表面処理剤
の水溶液を、前記原紙にテスト用ゲートロールコーター
により塗布量1.5g/m2 となるように塗布し、試料
を得た。
【0037】[実施例7]パルプ分としてGP(ろ水度
CSF40ml)50重量部、TMP(ろ水度CSF
300ml)25重量部、上質系DIP(ろ水度 CS
F290ml)25重量部、填料として実施例1で使用
した無定形シリケートを紙重量当たり8重量%となるよ
うに調製した紙料を、オントップタイプのツインワイヤ
ー抄紙機により抄速480m/minで抄紙して坪量7
9g/m2 の原紙を得た。次に、水溶性高分子として塗
工用澱粉100重量部、耐水化剤(商品名:グリオギザ
ール:三井東圧化学(株)製)3重量部から成る濃度1
1%の表面処理剤の水溶液を、前記原紙にテスト用ゲー
トロールコーターにより塗布量1.5g/m2 となるよ
うに塗布し、試料を得た。
【0038】[比較例7]填料として無定形シリケート
は配合せず、インドネシアカオリンを8重量%配合して
抄造した原紙を使用した以外は実施例6と同様に試料を
得た。
【0039】[比較例8]填料として無定形シリケート
は配合せず、インドネシアカオリンを8重量%配合して
抄造した原紙を使用した以外は実施例7と同様に試料を
得た。
【0040】[比較例9]表面処理剤中の耐水化剤を無
配合とした以外は実施例6と同様に試料を得た。
【0041】[比較例10]表面処理剤中の耐水化剤を
無配合とした以外は実施例7と同様に試料を得た。
【0042】上記実施例および比較例の試料の密度、ワ
ックスピックの測定、RI印刷(ドライ、ウェット)試
験、オフセット印刷機による評価を行ない、結果を表
1、表2に示す。なお、それぞれの項目は、下記に示し
た方法により測定した。
【0043】 ・密度 : JIS P 8118に準拠 ・無定形シリカ嵩比重(見掛け密度:静置法による)
: JIS K 5101に準拠 ・ワックスピック(表面強度) : JIS P 81
29に準拠 ・RIドライ強度 :RI印刷テスター(明製作所社
(株)製)にて墨インキ(商品名:SMX タックグレ
ード15、東洋インキ(株)製)をインキ盛り量0.8
mlにてベタ印刷し、繊維の剥け、紙表面の填料の剥け
に起因する白点の状態を、現状オフセット印刷で問題な
く使用されている比較例1の用紙と目視比較し、評価し
た。表1、2中の○は比較例1と同レベル、◎はそれよ
り良い、△はやや悪い、×は悪いことを示す。 ・RIウェット強度 :2色印刷可能なRI印刷テスタ
ー(明製作所(株)製)を用い、2色印刷用の一色目の
ロールを良く水で湿らせたモルトンロールとして、2色
目ロ−ルには墨インキ(商品名:SMX タックグレー
ド10、東洋インキ(株)製)をインキ盛り量0.6m
lにてセットする。モルトンロールにより水で紙表面を
湿らせた直後に2色目ロ−ルにてベタ印刷を行なった。
ドライ強度の場合と同様に、表1、2中の○は比較例1
と同レベル、◎はそれより良い、△はやや悪い、×は悪
いことを示す。 ・オフセット印刷機による評価 :オフセット印刷機と
してローランドR2020B枚葉オフセット印刷機を使
用し、インキは紅(商品名:TYハイプラスLZ、東洋
インキ(株)製)、墨(商品名:TYハイプラスLZ、
東洋インキ(株)製)、印刷速度6000枚/時間で、
ベタ部印刷濃度が墨1.1、及び紅1.0になるように
印刷を行ない、4000部印刷した後のブランケットへ
の粉落ちの状態、印刷品質を目視評価した。表1、2中
の○はブランケットへの粉落ちの状態、ブランケットへ
の粉落ちによると思われる印刷品質低下は現行使用され
ている比較例1レベル、◎はそれより良い、△はやや悪
い、×は悪いことを示す。
【0044】
【表1】
【表2】
【0045】
【発明の効果】表1の実施例1〜実施例5の結果から明
らかなように、嵩比重0.3g/ml以下の無定形シリカ、
無定形シリケートを填料として配合することにより、炭
酸カルシウムのみの配合に比較して、低密度化されるこ
とがわかる。比較例5で明らかなように、その配合量は
3重量%以下では効果が小さく、また、比較例6から配
合量が15重量%より多くなると表面処理剤の塗布を行
っても表面強度を向上させることが難しくなることがわ
かる。また比較例2から明らかなように、無定形シリ
カ、無定形シリケートを配合し、表面処理剤を塗布せず
に低密度化しただけでは、RI印刷におけるウェット強
度低下が認められ、印刷時の品質低下が大きくなると予
測される。また、比較例3から明らかなように、表面処
理剤中に耐水化剤を配合せずに塗布量を増加させるだけ
では、ウェット強度の向上には至らず、また逆に塗布量
の増加により用紙密度が上昇し、用紙の低密度には不利
となる。従って、無定形シリカ、無定形シリケート配合
により用紙を低密度化する場合には、実施例に認められ
るように表面処理剤に澱粉等の水溶性高分子の他に耐水
化剤を使用することによる耐水化を行なう必要があるこ
とがわかる。この場合、外添塗料の塗布量は1g/m2
以上5g/m2 以下が望ましい。さらに、表2より機械
パルプ(MP)を配合した場合でも場合でも、無定形シ
リケートの配合により用紙を低密度化することが可能で
ある。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 製紙用パルプと填料から成り、填料とし
    て嵩比重0.3g/ml以下の無定形シリカ若しくは無
    定形シリケートを、紙重量当たり4重量%以上15重量
    %以下含有した原紙上に、水溶性高分子と耐水化剤から
    成り、該耐水化剤を水溶性高分子に対して3重量%以上
    10重量%未満配合した表面処理剤の塗布層を設けた印
    刷用紙。
  2. 【請求項2】 前記表面処理剤の塗布量が1g/m2
    上5g/m2 以下であることを特徴とする請求項1記載
    の印刷用紙。
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