JPH10226010A - サンドイッチパネル用鋼板およびウレタンフォームサンドイッチパネル - Google Patents

サンドイッチパネル用鋼板およびウレタンフォームサンドイッチパネル

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JPH10226010A
JPH10226010A JP2873697A JP2873697A JPH10226010A JP H10226010 A JPH10226010 A JP H10226010A JP 2873697 A JP2873697 A JP 2873697A JP 2873697 A JP2873697 A JP 2873697A JP H10226010 A JPH10226010 A JP H10226010A
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JP
Japan
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steel sheet
resin
urethane foam
layer
zinc
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Application number
JP2873697A
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English (en)
Inventor
Michihiko Izumi
充彦 和泉
Koji Kobayashi
康二 小林
Hideo Ogishi
英夫 大岸
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Kawatetsu Galvanizing Co Ltd
Original Assignee
Kawatetsu Galvanizing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ウレタンフォームとの密着性や耐ボイド性に
優れると共に、外観、色調、耐食性にも優れるサンドイ
ッチパネル用鋼板およびウレタンフォームサンドイッチ
パネルを提供すること。 【解決手段】 ウレタンフォームと接触する側の面に亜
鉛基めっき層を有し、その反対側の面には、亜鉛基めっ
き層とその上に被成した有機樹脂層とからなる複合皮膜
を有することを特徴とするサンドイッチパネル用鋼板
と、この鋼板を用いたウレタンフォームサンドイッチパ
ネルを提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウレタンフォーム
との密着性に優れると共に、ウレタン発泡時の耐ボイド
性の他、外観、色調、耐食性にも優れるサンドイッチパ
ネル用鋼板およびウレタンフォームサンドイッチパネル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】ウレタンフォームサンドイッチパネル
は、パネル用原板とパネル用原板の間にウレタンフォー
ムを介挿した部材であり、断熱性に優れるほか、機械的
性質や寸法安定性に優れ、しかも安価である。それ故
に、かかるウレタンフォームサンドイッチパネルは、屋
根材や壁材、雨戸、ひさし等の断熱性が要求される建築
部材、あるいは冷蔵庫等の断熱材などに用いられ、さら
なる需要の増大が期待されている。
【0003】このようなウレタンフォームサンドイッチ
パネルは、.予め発泡させたウレタンフォームを接着
剤を用いてパネル用原板に貼り付ける方法、.2枚の
パネル用原板の間にウレタン樹脂原料と発泡剤を混合し
ながら供給し、発泡と硬化,接着を同時に行う方法な
ど、により製造される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】これらの方法のうち、
の方法は、ウレタン発泡設備とラミネート設備が必要
で、設備が長大になり、しかも、接着剤を使用するの
で、生産効率が低下し、製造コストが嵩むという問題が
ある。そのため最近では、ラミネートと同時に発泡させ
るの方法が主流となりつつある。
【0005】しかしながら、このの方法の場合、硬化
反応と発泡反応が同時に進行するので、微妙な温度コン
トロールやウレタン樹脂および発泡剤の噴出速度の制御
が必要であった。そのため、この方法の場合、上記制御
条件が外れたり、面材とウレタンフォームとの濡れ性が
適正でないと、面材とウレタンフォームとの密着性の低
下を招くと共に、界面に大きな気泡 (以下、「ボイド」
と称する) が発生するという問題点があった。特に、ボ
イドが発生すると、経時密着性や断熱性が低下すると共
に、成形後のパネルの冷却時に、フォーム樹脂が収縮し
てボイド内圧が低下し、ボイド部分のパネル用原板が吸
引されて、パネル表面に窪みが発生するという欠点があ
った。
【0006】また、近年のウレタンフォームサンドイッ
チパネルは、コストや強度の点から、それを構成するパ
ネル用原板として鋼板を用いる傾向にある。この場合、
使用される鋼板には、保管時の耐錆性や耐擦り傷性の点
から、ウレタンフォームと接触する側の面に、8〜12μ
m程度の塗装を施していた。しかしながら、このような
サンドイッチパネルもやはり、上述した場合と同様に、
面材とウレタンフォームとの密着性が悪くなったり、ウ
レタン発泡時にボイドが発生するといった問題点が残っ
ていた。
【0007】また一方で、ウレタンフォームの発泡剤に
用いられているフロン系発泡剤の代替品として、環境保
全の理由から、水やHFC化合物も検討されている。し
かしながら、これらの代替品を用いたウレタンフォーム
サンドイッチパネルは、現状よりも密着性の低下やボイ
ドの発生が懸念されるという問題があった。
【0008】そこで、ウレタンフォームとの密着性に優
れ、ボイドの発生が少なく、耐候性や意匠性にも優れた
サンドイッチパネル用鋼板の開発が望まれている。
【0009】本発明の主たる目的は、ウレタンフォーム
との密着性や耐ボイド性に優れると共に、耐候性や意匠
性にも優れるサンドイッチパネル用鋼板を提供すること
にある。また、本発明の他の目的は、上述した欠点のな
いウレタンフォームサンドイッチパネルを提供すること
にある。
【0010】
【課題を解決するための手段】発明者らは、上記目的の
実現に向け鋭意研究を重ねた結果、以下に示す内容を要
旨構成とする発明に想到した。すなわち、本発明は、サ
ンドイッチパネル用鋼板の一の形態として、ウレタンフ
ォームと接触する側の面に亜鉛基めっき層を有し、その
反対側の面には、亜鉛基めっき層とその上に被成した有
機樹脂層とからなる複合皮膜を有することを特徴とする
サンドイッチパネル用鋼板を提案し、他の形態として、
ウレタンフォームと接触する側の面に、亜鉛基めっき層
とその上に被成した3μm以下の薄膜有機樹脂層とから
なる複合皮膜を有し、その反対側の面には、亜鉛基めっ
き層とその上に被成した有機樹脂層とからなる複合皮膜
を有することを特徴とするサンドイッチパネル用鋼板を
提案する。また、本発明は、ウレタンフォームサンドイ
ッチパネルとして、2枚のパネル用原板の間にウレタン
フォームを介挿してなるサンドイッチパネルにおいて、
これら2枚のパネル用原板のうち、少なくとも1枚の原
板が上述した本発明の一の形態または他の形態にかかる
サンドイッチパネル用鋼板よりなることを特徴とするウ
レタンフォームサンドイッチパネルを提案する。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明は、鋼板のウレタンフォー
ムと接触する側の面(以下、単に「裏面」という)に、
亜鉛基めっき層、さらに必要に応じてそのめっき層上に
薄膜有機樹脂層を設け、該鋼板の反対側の面(以下、単
に「表面」という) には、亜鉛基めっき層と有機樹脂層
とからなる複合皮膜を設けてなる、ウレタンフォームサ
ンドイッチパネル用鋼板の構成に特徴がある。以下に、
本発明にかかるサンドイッチパネル用鋼板の構成につい
て具体的に説明する。
【0012】亜鉛基めっき層;亜鉛基めっき層は、耐
食性、耐端面錆性を目的として、鋼板の両面に設けられ
る。この亜鉛基めっき層が無いと、鋼板の耐食性が不十
分となるからである。ここで、本発明でいう亜鉛基めっ
き層とは、亜鉛単独のめっき層、あるいは亜鉛を基本成
分とする合金めっき層を意味する。具体的には、亜鉛基
めっき層を有する鋼板として、電気亜鉛めっき鋼板、亜
鉛−ニッケル合金めっき鋼板、亜鉛−クロム系合金めっ
き鋼板、溶融亜鉛めっき鋼板、合金化溶融亜鉛めっき鋼
板、亜鉛−アルミニウム合金めっき鋼板等が挙げられ
る。
【0013】コスト面や性能面から好ましい亜鉛基めっ
き鋼板として、溶融亜鉛めっき鋼板(GI)、合金化溶
融亜鉛めっき鋼板 (GA) 、5%アルミ−亜鉛合金めっ
き鋼板 (ガルファン, GF) 、8%アルミ−亜鉛合金め
っき鋼板、15%アルミ−亜鉛合金めっき鋼板、55%アル
ミ−亜鉛合金めっき鋼板 (ガルバリウム, GL) 、75%
アルミ−亜鉛合金めっき鋼板等が例示できる。なお、こ
れらの亜鉛およびアルミ−亜鉛合金中に、Mg, Mn, Si,
Ti, Ni, Co, Mo, Pb, Sn, Cr, La, Ce, Y, Nb等を添加
した亜鉛基めっき鋼板も適用可能である。
【0014】このような亜鉛基めっき層の表面には、ウ
レタンフォームや表面塗料(有機樹脂層)や薄膜有機樹
脂層との密着性を改善する目的で、鋼板の片面あるいは
両面に化成処理層を形成することができる。この化成処
理層を形成する方法としては、リン酸塩処理やクロメー
ト処理等があるが、コストや密着性の点からクロメート
処理が好ましい。このクロメート処理としては、電解ク
ロメート処理や塗布型クロメート処理、反応型クロメー
ト処理等があるが、設備の簡便さから塗布型クロメート
処理が好ましい。なお、前記クロメート処理に用いる処
理液として、クロメート液中に樹脂を混合した樹脂クロ
メート液も適用することができる。この樹脂クロメート
液としては、アクリル−スチレン樹脂とウレタン樹脂の
混合樹脂に、クロム酸アンモニウム等のクロム酸化合物
を添加したもの等が挙げられる。
【0015】有機樹脂層;有機樹脂層は、鋼板の耐食
性や外観色調、外観意匠性、加工性等の観点から、鋼板
のウレタンフォームと接触しない面(即ち、表面)に設
けられる。この場合、有機樹脂層は、鋼板側をプライマ
ー層とし、その外層側をトップコート層とした2層構造
の複合皮膜とすることが好ましい。
【0016】上記プライマー層は、主として鋼板とトッ
プコート層との密着性の確保や耐食性向上を目的として
用いられる。このプライマー層の材質はとくに限定され
ないが、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ポリエステ
ル系樹脂、フェノール系樹脂、アミド系樹脂、ウレタン
系樹脂、ふっ素系樹脂、メラミン樹脂等のなかから選ば
れるいずれか1種または2種以上の樹脂が用いられる。
【0017】一方、上記トップコート層は、主として鋼
板に耐食性や加工性、外観色調、外観意匠性を付与する
目的で用いられる。このトップコート層の材質もプライ
マー層と同様にとくに限定されないが、アクリル系樹
脂、エポキシ系樹脂、ポリエステル系樹脂、フェノール
系樹脂、アミド系樹脂、ウレタン系樹脂、塩化ビニル系
樹脂、ふっ素系樹脂、尿素樹脂、メラミン系樹脂、シリ
コン系樹脂等のなかから選ばれるいずれか1種または2
種以上の樹脂が用いられる。
【0018】上記プライマー層の膜厚は、1〜20μmの
範囲が好ましい。プライマー層の膜厚が1μm未満で
は、鋼板とトップコート層との密着性や鋼板の耐食性が
低下し、その膜厚が20μmを超えると、生産性が著しく
低下すると共に原材料費が増加し、製造コストが嵩むか
らである。上記トップコート層の膜厚は、5〜50μmの
範囲が好ましい。トップコート層の膜厚が5μm未満で
は、鋼板の耐食性や外観色調、意匠性が低下し、その膜
厚が50μmを超えると、生産性が著しく低下すると共に
原材料費が増加し、製造コストが嵩むからである。
【0019】薄膜有機樹脂層;薄膜有機樹脂層は、保
管時の耐食性向上や傷付き防止を目的として、鋼板のウ
レタンフォームと直接接触する側の面(即ち、裏面)に
設けられる。特に本発明では、この薄膜有機樹脂層の膜
厚を3μm以下に限定した点に他の特徴がある。この理
由は、薄膜有機樹脂層の膜厚が3μmを超えると、鋼板
のウレタンフォームとの密着性が低下し、さらにウレタ
ン発泡時に鋼板との界面にボイドが発生するからであ
る。しかも、塗装鋼板製造時の原単位が増加するばかり
でなく、ライン速度も低下し、製造コスト面でも不利に
なるからである。
【0020】この薄膜有機樹脂層としては、一般的に知
られている有機樹脂を用いることができる。例えば、ポ
リエステル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、メラミン系樹
脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、スチレン系樹
脂と、ポリオレフィン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、エポ
キシ系樹脂、尿素樹脂、フェノール系樹脂、ふっ素系樹
脂、アルキド系樹脂、セルロース系樹脂のなかから選ば
れるいずれか1種、あるいはいずれか2種以上の組み合
わせを用いることができる。また、これらの樹脂の共重
合体や誘導体、ポリマーブレンドを用いてもよい。特
に、ウレタンフォームとの密着性や耐ボイド性に優れた
樹脂として、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、ポリエ
ステル系樹脂、エポキシ系樹脂、メラミン系樹脂、ポリ
ウレタン系樹脂のなかから選ばれるいずれか1種、ある
いはいずれか2種以上の組み合わせが挙げられる。
【0021】なお、本発明において、鋼板の表面に設け
るプライマー層およびトップコート層、ならびに鋼板の
裏面に設ける薄膜有機樹脂層には、上述した目的を損な
わない範囲内で、添加剤や他の樹脂、フィラーを添加す
ることができる。代表的な例として、防錆顔料(無水ク
ロム酸やストロンチウムクロメート等のクロム化合物な
ど)、界面活性剤、消泡剤、ワックス粒子、着色顔料
(酸化チタンやカーボンブラック等)、体質顔料(炭酸
カルシウム等)、紫外線吸収剤、擦り傷防止剤、防かび
剤、抗菌剤、酸化防止剤、帯電防止剤、レベリング剤、
分散剤、はじき防止剤、色別れ防止剤、沈降防止剤、骨
材等が挙げられる。
【0022】このような構成のサンドイッチパネル用鋼
板は、製造方法は特に限定されないが、塗装鋼板を得る
公知の方法に従って、亜鉛基めっき、クロメート処理を
施した鋼板に、有機樹脂皮膜を塗装することにより得る
ことができる。なお、鋼板に有機樹脂皮膜を塗装する方
法としては、浸漬やスプレー、はけ塗り、ロールコータ
ー、エアーナイフ、静電塗布等の公知の方法があり、そ
れの乾燥・焼付け方法としては、熱風乾燥装置、遠赤外
線加熱装置、誘導加熱装置、紫外線硬化装置、電子線硬
化装置等を用いる方法がある。また、本発明にかかる上
記有機樹脂層を構成するトップコート層は、予めフィル
ム状に成形したものを、ラミネート装置でプライマー層
上に貼り付けることにより、形成してもよい。
【0023】以上説明したような本発明にかかるサンド
イッチパネル用鋼板は、ウレタンフォームとの密着性に
優れると共に、ウレタン発泡時の耐ボイド性の他、外
観、色調、耐食性にも優れているので、経時密着性や断
熱性に優れ、耐候性や意匠性にも優れたウレタンフォー
ムサンドイッチパネルを得るのに最適なパネル用原板で
ある。それ故に、本発明のウレタンフォームサンドイッ
チパネルは、2枚のパネル用原板の間にウレタンフォー
ムを介挿してなるサンドイッチパネルにおいて、これら
2枚のパネル用原板のうち、少なくとも1枚の原板に、
上述した本発明にかかるサンドイッチパネル用鋼板を用
いている。この場合、鋼板裏面の亜鉛基めっき層あるい
は薄膜有機樹脂層は、ウレタンフォームと接触する側に
する。なお、上記鋼板以外に用いられるパネル用原板と
しては、アルミ箔やアルミ板、プラスチック板、ステン
レス箔、他の金属板、金属箔や木材等を用いることがで
きる。
【0024】このような本発明のウレタンフォームサン
ドイッチパネルを製造する方法は、特に限定されない
が、2枚のパネル用原板の間にウレタン樹脂および発泡
剤を供給し、発泡と同時に硬化させる方法が一般的であ
る。具体的には、2枚のコイル状パネル用原板を連続的
に供給し、該パネル用原板の間でウレタン樹脂を連続的
に発泡させる連続ラミネート法や、2枚のシート状パネ
ル用原板を型枠内にはめ込み、該パネル用原板の間にウ
レタン樹脂および発泡剤を注入する注入発泡法が好まし
い。また、予め発泡させた長尺のウレタンフォームを2
枚のパネル用原板の間に、接着剤等を介してラミネート
する方法でも良い。
【0025】このようにして得られる本発明のウレタン
フォームサンドイッチパネルは、ウレタンフォームと鋼
板との密着性や耐ボイド性に優れ、外観や長期の密着
性、加工性さらには断熱性にも優れているので、冷蔵庫
の壁材、石油・ガスタンクの壁材、建材(璧材、屋根
材、雨戸材等)に最適である。
【0026】ここで、本発明のウレタンフォームサンド
イッチパネルに用いられるウレタン樹脂は、特に限定さ
れないが、通常の多イソシアネートと多アルコール (以
下、ポリオールとする) とがウレタン結合を繰り返すこ
とにより得られる高分子物で、架橋構造を有するもので
ある。多イソシアネートとしては、p−フェニレンジイ
ソシアネート、2, 4−トリレンジイソシアネート、
4, 4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、トリジ
ンジイソシアネート、トリイソシアネート、キシリレン
ジイソシアネート、ナフタリンジイソシアネート、ポリ
メチレンフェニルイソシアネート、水素添加トリレンジ
イソシアネート、水素添加メチレンジイソシアネート、
ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ジエチルフ
マレートジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシア
ネート、イソホロンジイソシアネート、水素添加キシリ
レンジイソシアネート等が用いることができる。一方、
ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレン
グリコール、ブチレングリコール、ヘキサメチレングリ
コール等のジオール類、およびグリセリン、トリメチロ
ールプロパン、トリメチロールエタン、1, 2, 6−ヘ
キサントリオール等のトリオール類、ジグリセリン、ペ
ンタエリスリトール、エチレンジアミン、メチルグリコ
ジット、芳香族ジアミン等のテトラオール類、ソルビト
ール等のヘキサオール類、あるいはこれらの多価アルコ
ールとエチレンオキサイド、プルピレンオキサイド、テ
トラヒドロフラン等のアルキレンオキサイドの1種ある
いは2種以上を重合して得られるポリエーテルポリオー
ルを用いることができる。また、前述の多価アルコール
とアジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、ダイマー酸等
の多価カルボン酸を縮合し、末端を水酸基としたポリエ
ステルポリオール等が挙げられる。また、重合ラクトン
グリコールエステル、ヒマシ油等のポリエステルポリオ
ールや前述のアルキレンオキサイドを開環重合して得ら
れるポリオール等が挙げられる。
【0027】発泡剤としては、公知の水、フロン化合物
(CFC−11、HCFC−141b、HFC−245a等) 、n
−ペンタン等が用いることができる。また、必要に応じ
て、触媒(金属系触媒、アミン系触媒等)や鎖延長剤
(短鎖ジオール、短鎖ジアミン等)、整泡剤 (シリコー
ン化合物等)、難燃剤、着色剤、充填剤、離型剤等を添
加しても良い。
【0028】なお、本発明のサンドイッチパネル用鋼板
は、他の樹脂、即ち発泡フェノール樹脂、発泡スチレン
樹脂、発泡ポリプロピレン樹脂、発泡ポリエチレン樹脂
等との密着性や耐ボイド性に優れており、これらの樹脂
とのサンドイッチパネル用鋼板としても好適に用いるこ
とができる。また、本発明の鋼板は、耐食性も良好なの
で、サンドイッチパネル以外にも使用できる。即ち、ウ
レタンフォームを裏面に接着せずに、通常の塗装鋼板と
して、土木・建築分野や電子・電機分野、自動車用鋼板
等として使用できる。
【0029】
【実施例】以下、実施例にて本発明を説明するが、本発
明は実施例によって限定されるものではない。 (実施例1)まず、板厚0.35mmの両面55%Al−Zn合金めっ
き鋼板コイルの両面に、Cr換算で40mg/m2の塗布型クロ
メート処理を施した。次に、その鋼板の表面に、プライ
マーとしてポリエステル−エポキシ系塗料を塗布した
後、鋼板最高到達温度が45秒で230 ℃になる条件で、乾
燥・焼付けを行った。そしてさらに、その表面のプライ
マー層の上に、トップコート層としてポリエステル系塗
料をロールコーターで塗装し、鋼板最高到達温度が45秒
で235 ℃になる条件で、乾燥・焼付けを行い、サンドイ
ッチパネル用の塗装鋼板を得た。このとき、各樹脂層の
膜厚は表1に示すとおりであった。なお、本実施例で
は、鋼板の裏面には薄膜有機樹脂層を塗装しなかった。
【0030】(実施例2)まず、板厚0.35mmの両面溶融亜
鉛めっき鋼板コイルの両面に、Cr換算で40mg/m2の塗布
型クロメート処理を施した。次に、その鋼板の表面に、
プライマーとしてポリエステル−エポキシ系塗料を塗布
した後、鋼板最高到達温度が45秒で230℃になる条件
で、乾操・焼付けを行った。そしてさらに、その表面の
プライマー層の上に、トップコート層としてポリエステ
ル系塗料をロールコーターで塗装し、鋼板最高到達温度
が45秒で235 ℃になる条件で、乾操・焼付けを行い、サ
ンドイッチパネル用の塗装鋼板を得た。このとき、各樹
脂層の膜厚は表1に示すとおりであった。なお、本実施
例では、鋼板の裏面には薄膜有機樹脂層を塗装しなかっ
た。
【0031】(実施例3)まず、板厚0.35mmの両面55%Al
−Zn合金めっき鋼板コイルの表面に、プライマーとして
ポリエステル−エポキシ系塗料を塗布した後、鋼板最高
到達温度が45秒で230 ℃になる条件で、乾燥・焼付けを
行った。次に、その表面のプライマー層の上に、トップ
コート層としてポリエステル系塗料をロールコーターで
塗装し、鋼板最高到達温度が45秒で235 ℃になる条件
で、乾燥・焼付けを行い、サンドイッチパネル用の塗装
鋼板を得た。このとき、各樹脂層の膜厚は表1に示すと
おりであった。なお、本実施例では、鋼板両面へのクロ
メート処理は行わず、鋼板の裏面には薄膜有機樹脂層を
塗装しなかった。
【0032】(実施例4, 5, 比較例1)まず、板厚0.35
mmの両面55%Al−Zn合金めっき鋼板コイルの両面に、Cr
換算で40mg/m2の塗布型クロメート処理を施した。次
に、その鋼板の表面に、プライマーとしてポリエステル
−エポキシ系塗料を塗布した後、鋼板最高到達温度が45
秒で230 ℃になる条件で、乾燥・焼付けを行った。そし
てさらに、その表面のプライマー層の上に、トップコー
ト層としてポリエステル系塗料をロールコーターで塗装
し、引き続きその鋼板の裏面に、薄膜有機樹脂層として
エポキシ系塗料を塗装し、鋼板最高到達温度が45秒で23
5 ℃になる条件で、乾燥・焼付けを行い、サンドイッチ
パネル用の塗装鋼板を得た。このとき、各樹脂層の膜厚
は表1に示すとおりであった。
【0033】(実施例6)鋼板の裏面に、薄膜有機樹脂層
としてアクリル−スチレン樹脂とウレタン樹脂との混合
樹脂を塗装すること以外は、上記実施例4と同様にし
て、サンドイッチパネル用の塗装鋼板を得た。このと
き、各樹脂層の膜厚は表1に示すとおりであった。
【0034】(実施例7)まず、板厚0.35mmの両面55%Al
−Zn合金めっき鋼板コイルの両面に、重量比率で50:50
のアクリル−スチレン樹脂とウレタン樹脂との混合樹脂
100重量部にクロム酸アンモニウム 0.2重量部を添加し
て得られる樹脂クロメート液を、ロールコーターで塗布
して乾燥することにより、約1μmの樹脂クロメ−ト皮
膜を施した。次に、樹脂クロメート処理を施した鋼板の
表面に、プライマーとしてポリエステル−エポキシ系塗
料を塗布した後、鋼板最高到達温度が45秒で230 ℃にな
る条件で、乾燥・焼付けを行った。そしてさらに、その
表面のプライマー層の上に、トップコート層としてポリ
エステル系塗料をロールコーターで塗装し、鋼板最高到
達温度が45秒で235 ℃になる条件で、乾燥・焼付けを行
い、サンドイッチパネル用の塗装鋼板を得た。このと
き、樹脂クロメ−ト皮膜を含む各樹脂層の膜厚は表1に
示すとおりであった。なお、本実施例では、鋼板の裏面
には薄膜有機樹脂層を塗装しなかった。
【0035】
【表1】
【0036】こうして得られた塗装鋼板を1000×1000mm
サイズの試験片に剪断し、この2枚の試験片を、裏面
(C)どうしが対面するように金型内に挿入し、上から
ホットプレスで加圧しながら、端部から鋼板間に市販の
発泡ポリウレタン原液3000gを注入し、約30秒保持して
発泡させて、ウレタンフォームサンドイッチパネルを作
製した。このとき、発泡時の鋼板温度は40℃で、発泡し
たウレタンフォーム部分の厚みは100 mmであった。
【0037】こうして作製したウレタンフォームサンド
イッチパネルについて、以下の項目について評価を行っ
た。その結果を表2に示す。この表に示す結果から明ら
かなように、本発明にかかるウレタンフォームサンドイ
ッチパネル用の塗装鋼板は、外観、塗料密着性に優れ、
さらに優れたウレタンフォームとの密着性や耐ボイド性
を有していることを確認した。
【0038】〔評価項目〕 塗装鋼板とウレタンフォームとの密着性試験 作製したウレタンフォームサンドイッチパネルを50mm巾
に剪断し、T型剥離試験により密着強度を求めた。この
ときの引張速度は 100mm/分とした。 ボイド発生状況の観察 作製したウレタンフォームサンドイッチパネルの片側の
塗装鋼板を機械的に剥離し、その鋼板とウレタンフォー
ムの界面のボイド発生の有無を目視で観察し、下記の基
準で評価した。なお、ボイドは2cm以上の気泡と定義し
た。
【0039】
【表2】
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明の塗装鋼板
は、従来技術と比較して、優れた耐食性、ウレタンフォ
ームとの密着性および耐ボイド性を有しており、また同
時に優れた外観や密着性を有しており、サンドイッチパ
ネル用鋼板として最適である。しかも、本発明の塗装鋼
板を用いたウレタンフォームサンドイッチパネルは、長
期断熱性、長期密着性に優れており、しかも外観が美麗
で、冷蔵庫の壁材、石油・ガスタンクの壁材、建材 (壁
材、屋根材、雨戸材等)に最適である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウレタンフォームと接触する側の面に亜
    鉛基めっき層を有し、その反対側の面には、亜鉛基めっ
    き層とその上に被成した有機樹脂層とからなる複合皮膜
    を有することを特徴とするサンドイッチパネル用鋼板。
  2. 【請求項2】 ウレタンフォームと接触する側の面に、
    亜鉛基めっき層とその上に被成した3μm以下の薄膜有
    機樹脂層とからなる複合皮膜を有し、その反対側の面に
    は、亜鉛基めっき層とその上に被成した有機樹脂層とか
    らなる複合皮膜を有することを特徴とするサンドイッチ
    パネル用鋼板。
  3. 【請求項3】 2枚のパネル用原板の間にウレタンフォ
    ームを介挿してなるサンドイッチパネルにおいて、これ
    ら2枚のパネル用原板のうち、少なくとも1枚の原板が
    請求項1または2に記載のサンドイッチパネル用鋼板よ
    りなることを特徴とするウレタンフォームサンドイッチ
    パネル。
JP2873697A 1997-02-13 1997-02-13 サンドイッチパネル用鋼板およびウレタンフォームサンドイッチパネル Pending JPH10226010A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006077484A (ja) * 2004-09-10 2006-03-23 Kaneka Corp 断熱パネルおよび、その製造方法
JP2008265050A (ja) * 2007-04-17 2008-11-06 Toyo Tire & Rubber Co Ltd 硬質ポリウレタンフォームパネルの製造方法
JP2009108505A (ja) * 2007-10-26 2009-05-21 Panasonic Electric Works Bath & Life Co Ltd 浴室用壁パネル
WO2023195467A1 (ja) * 2022-04-04 2023-10-12 日本製鉄株式会社 樹脂金属複合パネル

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