JPH10225515A - 液体処理用カラムおよび体液処理方法 - Google Patents

液体処理用カラムおよび体液処理方法

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JPH10225515A
JPH10225515A JP9032241A JP3224197A JPH10225515A JP H10225515 A JPH10225515 A JP H10225515A JP 9032241 A JP9032241 A JP 9032241A JP 3224197 A JP3224197 A JP 3224197A JP H10225515 A JPH10225515 A JP H10225515A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】LPSなどのグラム陰性細菌由来の解毒素に限
らずグラム陽性細菌由来の外毒素にも除去あるいは解毒
作用を有するカラムと該カラムを用いた液体を処理する
方法を提供する。 【解決手段】(1) グラム陰性菌に由来する毒素とグラ
ム陽性菌に由来する毒素とを除去あるいは解毒すること
を特徴とする液体処理用カラム。 (2) 被処理液を上記カラムに通過させることでグラム
陰性菌に由来する毒素とグラム陽性菌に由来する毒素を
該被処理液から除去あるいは解毒する液体処理方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、グラム陰性細菌お
よびグラム陽性細菌に由来する毒素を除去あるいは解毒
することができる液体処理のためのカラムと、該カラム
を用いた液体の処理方法に関するものである。特に、血
液あるいは血漿中においても双方の毒素について高い除
去あるいは解毒性能を有する液体処理のためのカラムお
よび該処理方法は、感染症あるいは敗血症の治療等に有
効に用いられる。
【0002】
【従来技術】人体に毒素活性を示す細菌性毒素は、特
に、発熱性毒素として高く問題視されているリポポリサ
ッカライド(LPS)に代表されるグラム陰性細菌に由
来する毒素と近年注目されつつあるスーパー抗原に代表
されるグラム陽性細菌に由来する毒素から構成される。
これら細菌性毒素は、医薬品や人工臓器の充填液、人工
透析の透析液中に含まれた場合、患者の発熱等の原因と
なり、また、重症の場合は患者をショックや致死に至ら
しめることがある。さらに近年、LPSとスーパー抗原
の相互作用によって、毒素活性は劇的に増大することも
知られるようになってきた。
【0003】毒素活性が高く、最も問題視されている毒
素の代表格にLPSがある。LPSはグラム陰性細菌の
細胞壁の構成成分であるが、安定な物質であり、熱的に
無毒化するにも250℃以上の加熱が必要とされる。滅
菌操作対象が、熱的に非常に安定な物質であれば、加熱
滅菌が可能になるが、通常の医薬品、血液および血液製
剤、人工臓器等に混入したLPSについては適応ができ
ない。また、LPSは逆浸透膜や限外濾過膜で濾過する
ことで除去が一応可能となるが、血液や血液製剤、タン
パク質製剤等には適応がきわめて困難である。
【0004】一方、LPSを吸着により医薬品や血液中
より除去する方法としては、抗生物質であるポリミキシ
ンBを固定化した繊維や架橋アガロースビーズにヘキサ
メチレンジイソシアネートを反応させたビーズ(特開平
4-114661)あるいはヒスチジンやその誘導体を固定した
材料などが知られている。しかし、いずれの吸着体もL
PS以外の細菌性毒素に対して吸着性は無いという問題
があった。
【0005】LPS以外にも細菌性の毒素としては黄色
ブドウ球菌の外毒素(エンテロトキシンA、B、Cある
いは、トキシックショックシンドロームトキシン−1)
等が知られている。黄色ブドウ球菌はグラム陽性細菌に
分類される。グラム陽性細菌由来の毒素には、先の黄色
ブドウ球菌の外毒素が含まれ、その特徴として分泌型の
タンパク質性のものが多い。ウサギに投与することで、
発熱だけではなく、下痢や嘔吐、さらに病態が進行する
とショックや致死等を引き起こす。
【0006】これらグラム陽性細菌由来の外毒素につい
ては、LPSと異なり、通常の加熱による滅菌操作が可
能ではあるが、加熱操作は通常の医薬品や血液等のタン
パク質成分を含む製剤を変性させるために、これらに混
入している外毒素には適応できない。
【0007】また、グラム陽性細菌由来の外毒素に対す
る選択的な吸着材料はこれまで知られておらず、通常の
医薬品や血液等のタンパク質成分を含む製剤および血液
(そのもの)等に混入すると無毒化することが困難であ
った。
【0008】細菌感染においても、グラム陰性細菌単独
による感染だけでなくグラム陽性細菌との混合感染例が
多く報告されており、このような症例においてはLPS
に加えてスーパー抗原等のグラム陽性細菌由来の毒素も
血液中に存在することが示唆されている。グラム陰性細
菌の感染例におけるLPSの除去についてはポリミキシ
ンB固定化カラムが用いられているが、グラム陽性細菌
感染や混合感染例についてのスーパー抗原に代表される
グラム陽性細菌由来の毒素の除去については、毒素の除
去あるいは解毒を目的としたカラムがなかったために対
応できなかった。LPSとスーパー抗原は毒素活性につ
いて相乗効果があるため、片方だけの除去では十分な治
療効果をあげることは出来なかった。現在の医療レベル
でも、患者が敗血症ショックに陥った場合の救命率は3
0〜40%程度にとどまっており、その原因のひとつと
して、細菌感染例の約40%程度ある混合感染について
対応できる治療方法に乏しかったことが指摘されてい
る。
【0009】このような状況から、混合感染例における
双方の細菌由来の毒素について対応できるカラムの開発
が希求されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】グラム陰性細菌由来の
毒素に対して除去あるいは解毒作用を有する構造とグラ
ム陽性細菌由来の毒素に対して除去あるいは解毒作用を
有する構造を組み合わせることで初めて双方の細菌性毒
素に対しても対応できるカラムを作製できるが、これま
ではグラム陰性細菌に対するものしか知られていなかっ
た。しかも、両方の構造を含むようなカラム(製品)を
作製するには、それぞれの材料を単純に組み合わせれば
良いというわけではなく、材料製造工程、材料の充填行
程、特に滅菌行程を考慮した適切な材料の選択が問題で
あった。例えば、同一の滅菌工程(蒸気滅菌、エチレン
オキシドなどのガス滅菌、γ線滅菌等)で双方の構造が
活性を維持できないこと、あるいは、双方の構造を同一
の担体に付与する場合には、付与する担体構造によって
は活性を失う等の問題があった。また、グラム陰性細菌
およびグラム陽性細菌由来の毒素に対して除去あるいは
解毒作用を維持する構造の組み合わせについては、双方
の毒素に対して親和性を有する構造や導入したスペーサ
ー部分の構造との間にイオン結合あるいは水素結合ある
いは疎水結合等が形成され、構造の特性が変化するか、
または、立体障害が生じるかして、結果、毒素に対する
親和性が低下するなどの問題があった。
【0011】本発明はこれら従来技術の欠点を解消しよ
うとするものであり、LPSに限らずグラム陽性細菌由
来の外毒素にも除去あるいは解毒作用を有するカラムと
該カラムを用いた液体を処理する方法を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明者らは鋭意検討し
た結果、グラム陰性細菌由来の毒素を除去あるいは解毒
するような構造とグラム陽性細菌由来の毒素を除去ある
いは解毒するような構造の組み合わせを有する液体を処
理するカラムを見出し、それらが細菌種に限定されない
細菌性毒素を除去あるいは解毒できる効果があることを
確認し、本発明に至った。
【0013】本発明は下記の構成を有する。
【0014】「(1) グラム陰性菌に由来する毒素とグ
ラム陽性菌に由来する毒素とを除去あるいは解毒するこ
とを特徴とする液体処理用カラム。
【0015】(2) 被処理液を上記カラムに通過させる
ことでグラム陰性菌に由来する毒素とグラム陽性菌に由
来する毒素を該被処理液から除去あるいは解毒する液体
処理方法。」
【0016】
【発明の実施の形態】本発明においては、上記により、
医薬品、血液、人工臓器の充填液、人工透析の透析液、
血液や尿などの体液由来のタンパク質製剤に混入した細
菌種によらない細菌性毒素の簡便な無毒化や、患者の体
液処理による感染症や敗血症等の治療が可能な液体を処
理するためのカラムを提供することができる。
【0017】本発明において、グラム陰性細菌由来の毒
素およびグラム陽性細菌由来の毒素を除去あるいは解毒
するカラム形態には、透過型と吸着型の任意な組み合わ
せが好適に用いられる。
【0018】また、酵素や化学反応等によって細菌性毒
素の活性部分を分解するような、あるいは、毒素が担体
中の官能基と接触することで官能基の一部が活性化して
遊離し、そのまま毒素活性部分を被覆するような解毒
(毒素活性の中和)型カラムの組み合わせも可能であ
る。上記の解毒型カラムの毒素分解あるいは中和作用に
選択性を付与するために、毒素を認識する受容体や結合
物質またはそれらの毒素認識部を含む断片構造(例え
ば、トキシックショックシンドロームトキシン−1に対
してMHCクラス2、リポポリサッカライドにはCD1
4あるいはLBPあるいはBPIなど)、または、毒素
を認識する抗体や毒素認識部を含む断片構造や組み換え
体にプロテアーゼや補体などの分解性のタンパク質や化
学物質をコンジュゲートあるいは組み換え技術によって
フュージョン化したものを用いてもよい。
【0019】カラム形態で言うところの透過型には、限
外濾過膜が好適に用いられ、そのなかでも膜形態がチュ
ーブラー型、プリーツ型、プレートアンドフレーム型、
スパイラル型のものが使われ、好ましくはホローファイ
バー型が用いられるが特に限定されるものではない。ま
た、膜素材は、セルロース系、酢酸セルロース系、ポリ
メチルメタクリレート系、ポリスルホン系、ポリアクリ
ロニトリル系、ポリアミド系、ポリビニルアルコール系
などが好ましいが、そのなかでも被処理液中の必要成分
を非特異吸着しない膜素材がより好ましい。
【0020】限外濾過膜の分画分子量範囲については、
被処理液中の必要成分も透過させるか否かで選択され
る。例えば、必要成分を限外濾過膜から透過させること
で細菌性毒素を除去する場合には、必要成分が少なくと
も透過し得る分画分子量範囲であればよく、その上限は
数百万ダルトンであるのが好ましい。このような選択が
好ましい被処理液としては、血液を除く体液由来のタン
パク質成分含有製剤や組み換え体などのタンパク質製
剤、多糖類等の医薬品、人工腎臓の充填液、人工透析の
透析液等が挙げられる。また、被処理液が血液そのもの
や血球含有製剤の場合には、人工透析や血漿交換の例に
見られるように、必要成分を極力漏洩しない限外濾過膜
を用いて該液中の毒素を透過除去する方法が好ましく用
いられる。この場合用いられる限外濾過膜の分画分子量
範囲は、上限が大きくとも被処理液中の必要成分を極力
漏洩しないものであり、少なくともLPSの構成成分で
ある発熱性物質リピドA(分子量約2千ダルトン)を透
過除去できるように、2千ダルトン以上であることが好
ましい。また特に、感染症あるいは敗血症患者につい
て、血漿分離操作を行わずに体外循環による治療を行う
には、血漿タンパク質中のアルブミン(分子量約6万8
千ダルトン)の透過率が多くとも5%を越えない分画範
囲を有する膜が好ましく、より好ましくはアルブミンの
漏洩が認められない膜が用いられる。
【0021】吸着型には、グラム陰性細菌由来の毒素の
場合、毒素の吸着構造にはポリミキシンB等の抗生物質
や、架橋性アガロースにヘキサメチレンジイソシアネー
トを反応させた材料(特開平4-114661)、あるいは、ヒ
スチジンやその誘導体を固定化した材料(例えば、アミ
ノ酸、イミノ2酢酸、含窒素複素環式化合物(特開昭54
-183172)など)やヒアルロン酸とアニオン樹脂よりな
る材料(特開昭54-67024)など、従来知られている化合
物などを含めて、グラム陰性細菌由来の毒素を吸着する
材料であれば、特に限定されることなく用いられる。ま
た、グラム陽性細菌由来の毒素の場合、毒素の吸着構造
には、例えば、尿素結合またはチオ尿素結合含有化合物
(特願平7-344204)など、従来知られている化合物を含
めて、グラム陽性細菌由来の毒素を吸着するものであれ
ば特に限定されることなく用いられる。
【0022】カラムの充填方法については、グラム陰性
細菌由来の毒素を除去あるいは解毒する構造を有する材
料とグラム陽性細菌由来の毒素を除去あるいは解毒する
構造を有する材料を別個のカラムに充填する方法の他
に、同一のカラムに充填する方法も適宜任意に用いられ
る。
【0023】カラムの充填方法の選択基準としては、例
えば、双方の構造が同一の滅菌操作で活性を失わない場
合は同一カラムに充填することが好ましく、それにより
カラムのプライミングボリュームが抑えられることとカ
ラム操作が簡単になる利点がある。また、双方の構造が
同一の滅菌条件で十分な活性を維持できない場合、別個
のカラムに充填することが好ましいが、カラム全体のプ
ライミングボリュームが増加することとカラム操作がよ
り煩雑になる欠点がある。最も好ましくは、同一担体中
に双方の構造を付与することであり、カラムのプライミ
ングボリュームが抑えられることとカラム操作が簡便に
なること以外に、カラム作成の工程がより簡略化できる
利点がある。ただし、ある程度の量の毒素をより早く除
去あるいは解毒する必要がある場合は、例えば、予め透
過型カラムで除去した後に吸着型カラムで除去あるいは
解毒するような用法もあり、この場合は吸着型カラムの
吸着飽和によるカラム寿命を延ばせることも期待でき
る。
【0024】他にも、グラム陰性細菌由来の毒素に対す
る吸着構造を有する担体とグラム陽性細菌由来の毒素に
対する吸着構造を有する担体を別個に作製し、同一カラ
ムに充填する方法が例として挙げられる。毒素に対する
吸着構造を付与する担体の形態としては、ビーズ、繊
維、中空糸、織物等などが可能であるが、特に限定を受
るわけではなく、また、織物または繊維の場合には、少
なくとも一種類の毒素に対して親和性の高い構造を付与
した複数種の繊維を紡糸後組み合わせて、双方の細菌種
の毒素に親和性を有する材料を作る方法がより好まし
い。そのなかでも最も好ましくは、被処理液との接触面
積が最も多くとれ、且つ、流路抵抗の少ない繊維であ
る。
【0025】また、複合形態のカラム充填物として、中
空糸に吸着構造を付与したものが例に挙げられる。この
場合、そのカラムは透過型と吸着型を複合したカラムと
しても使用が可能となる。そのため毒素は、吸着だけで
はなく透過あるいは濾過によって効率よく除去される。
他にも、異なる形態のものについて、同一カラムに充填
可能な場合がある。例えば、特開平8-164202にあるよう
な中空繊維束と繊維状又はシート状の形態を有する基材
を用いた反応性材料とが同一カラム内に配置された場合
や中空糸と他の充填物を同一カラムに充填する場合があ
り、この場合も透過型と吸着型が複合したカラムとして
使用が可能となる。複合形態中の中空糸には、必ずしも
毒素吸着構造が付与されたものを使用しなくてもよい。
中空糸以外の充填物は、中空糸の内部または外部に充填
可能であり、特に限定を受けない。担体の素材には、特
願平7-344204にも示す如く、特に限定はされず、例え
ば、ナイロン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホ
ン、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコー
ル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアリルアミン、
ポリビニルアミン、ポリエチレンイミン等の合成高分子
材料や、セルロース、コラーゲン、キチン、キトサン、
及びその誘導体を含む天然高分子などの繰り返し単位が
好適に用いられる。また、金属、セラミックス、ガラス
などの無機材料を適当な高分子で被覆したものも好適に
用いられる。これら材料の組み合わせの中で、毒素の除
去速度やカラムの寿命や製造コストを考慮した上で好ま
しい形態が用いられればよい。
【0026】また、グラム陰性細菌由来の毒素に対する
吸着構造体とグラム陽性細菌由来の毒素に対する吸着構
造体を同一の担体に付与してもよく、この場合が充填物
の形態としては最も好ましい。この場合の充填物につい
てより具体的に述べる。グラム陰性細菌由来の毒素と親
和性を有する構造としてポリミキシンBを選択した場合
には、先ずポリミキシンBが有機溶媒に対して不溶性で
あるために、固定化担体として水溶液中でも反応できる
ものを選択しなければならず、例えば、クロルアセトア
ミドメチル基、N−ヒドロキシスクシンイミド基、アル
デヒド基等が好適に用いられる。また、ポリミキシンB
は大分子量のポリペプチドであり、グラム陰性細菌由来
の毒素と親和性を有するには立体構造を維持しておく必
要がある。また、最初にポリミキシンBを固定化する
と、立体障害が起こり、次の尿素あるいはチオ尿素結合
を含む化合物を効率よく固定化できなくなる。そこで、
ポリミキシンBの固定化反応は最後に行うことが好まし
い。また、グラム陽性細菌由来の毒素に親和性を有する
構造を担体に直接導入すると、後で導入されるポリミキ
シンBによる立体障害の影響をより強く受け、毒素吸着
能が低下するために、適宜スペーサーを導入することが
望ましい。吸着構造を付与する際のスペーサーは特に限
定はなく、脂肪族化合物、脂環族化合物、芳香族化合
物、糖質、多糖類あるいはそれら誘導体が用いられる
が、毒素の解毒あるいは除去は水溶液中で行われるため
に、水溶液中で凝集などを起こさないものを選択するこ
とがより好ましい。より具体的には、上記のスペーサー
中にアミノ基あるいはイミノ基、エーテル結合、水酸
基、アミド結合、尿素あるいはチオ尿素結合、ウレタン
結合、カルボキシル基などの極性基を適度に導入するこ
とが挙げられるが、特に限定されるものではない。
【0027】付与される担体の形態は、先に述べた場合
と同じく特に限定はされず、ビーズ、繊維、中空糸、織
物等が好適に用いられる。担体の素材についても、先に
述べた場合と同様に、特に限定はされず、例えば、ナイ
ロン、ポリメチルメタクリレート、ポリスルホン、ポリ
スチレン、ポリエチレン、ポリビニルアルコール、ポリ
テトラフルオロエチレン、ポリアリルアミン、ポリビニ
ルアミン、ポリエチレンイミン等の合成高分子材料や、
セルロース、コラーゲン、キチン、キトサン、及びその
誘導体を含む天然高分子などの繰り返し単位が好適に用
いられる。また、金属、セラミックス、ガラスなどの無
機材料を適当な高分子で被覆したものも好適に用いられ
る。
【0028】以上の条件による本発明で見出されたカラ
ムは、LPSなどの従来のグラム陰性細菌由来の毒素だ
けではなく、グラム陽性細菌由来の外毒素も除去あるい
は解毒が可能なために、医薬品や人工臓器等の充填液、
あるいは血液や尿等の体液中に存在する細菌性毒素の更
なる除去や毒素活性の喪失(解毒)が可能となる。人工
透析等の体外循環中や該療法施行後に患者の発熱等の容
態の悪化が認められる場合、これら細菌性毒素の関与の
可能性が示唆されていることからも、本発明によるカラ
ムを組み込むことで患者の容態改善が可能となる。さら
には、混合感染に起因する感染症や敗血症を罹患した患
者の血液などの体内の毒素の除去や解毒をすることによ
って、これまで救命率が低かったショック症状を起こし
た患者の救命率向上に大きな貢献ができる。また、グラ
ム陰性細菌やグラム陽性細菌の単独感染から混合感染へ
の移行が懸念される場合には、それぞれの毒素を除去あ
るいは解毒する材料の充填比を変えることで、患者の病
態に即したカラムの設計が可能となり、病態悪化の防止
ができる。他には、血液などの体液中から検出される毒
素の量に応じて、カラム充填物の比率を変えることが可
能となったために、感染症や敗血症患者の治療にさらに
役立つ。
【0029】以下に実施例を用いて詳細に説明を加える
が、発明の内容が実施例に限定されるものではない。
【0030】
【実施例】
実施例1 反応性ポリスチレン繊維へのポリミキシンB
および尿素結合含有化合物の導入 50重量比の海成分(46重量比のポリスチレンと4重
量比のポリプロピレンの混合物)と50重量比の島成分
(ポリプロピレン)とからなるUSP4,661,26
0記載の海島型複合繊維(厚さ:2.6デニール、島の
数:16)50gを50gのN−メチロール−α−クロ
ロアセトアミド、400gのニトロベンゼン、400g
の98%硫酸及び、0.85gのパラホルムアルデヒド
からなる混合溶液中に浸し、20℃で1時間反応させ
た。繊維を反応溶液から取り出し、0℃の氷水5L中に
投じて反応を停止させた後、水で洗浄し、次に、繊維に
付着しているニトロベンゼンをメタノールで抽出除去し
た。この繊維を50℃で真空乾燥して、クロロアセトア
ミドメチル化架橋ポリスチレン繊維(以下AMPSt繊
維と略す)71gを得た。
【0031】エチレンジアミン(以下EDAと略す)
1.45gをジメチルホルムアミド(以下DMFと略
す。)500mlに溶解した。この溶液に、20gのA
MPSt繊維(クロロ含量20mmol相当)を撹拌し
つつ加えた。反応は25℃で6時間行った。その後AM
PSt繊維をガラスフィルター上でDMF500mlを
加えて洗浄した。洗浄後、0.49gのパラクロロフェ
ニルイソシアネートを溶解したDMF150mlの溶液
中にAMPSt繊維を3g加えた。反応は25℃で1時
間行った。その後、ガラスフィルター上で60mlのD
MF及び蒸留水で洗浄した。蒸留水40mlに0.75
gのポリミキシンBファイザー(台糖ファイザー株式会
社)を溶解させた後、洗浄したAMPSt繊維1gを加
えて5時間振とう後、酸化マグネシウム0.15gを添
加し、室温で60時間振とうした。最後に、ガラスフィ
ルター上で反応後の繊維を3Lの蒸留水および生理食塩
水で洗浄してポリミキシンBおよび尿素結合含有化合物
を付与した繊維(繊維A)を得た。
【0032】続いて、上記で得られたポリミキシンBお
よび尿素結合含有化合物導入繊維の細菌性毒素の吸着除
去試験を行った。
【0033】吸着対象の細菌性毒素には、グラム陰性細
菌由来のLPSとして、E.coli0111B4W
を、また、グラム陽性細菌由来の外毒素として黄色ブド
ウ球菌エンテロトキシンBを用いた。吸着試験は牛血清
アルブミン5mg/mlを含むリン酸緩衝化生理食塩水
(以下PBSと略す)10mlに細菌性毒素の濃度をL
PSが10ng/ml、エンテロトキシンBが1ng/
mlとなるように添加した溶液中で行い、上記で作製し
た繊維A1gを添加し、37℃で60分間振とうした。
60分間の反応後の溶液中の細菌性毒素の濃度を、LP
SはLPS特異的な比濁時間分析法(和光純薬、リムル
スESテスト)を用いて、また、エンテロトキシンBは
酵素免疫学的方法を用いて測定した。コントロールとし
ては、未反応のAMPSt繊維(繊維B)を用いた。表
1に示すように、ポリミキシンBおよび尿素結合含有化
合物導入繊維である繊維AはLPSに限らず、黄色ブド
ウ球菌外毒素をも吸着し得る、細菌性毒素と親和性を有
する材料であることが明らかとなった。
【0034】
【表1】 比較例1 ポリミキシンBまたは尿素結合含有化合物導
入繊維の細菌性毒素の吸着除去試験 まず、エチレンジアミン3gをDMF500mlに溶解
した。この溶液に、20gの繊維Bを撹拌しつつ加え
た。反応は25℃で6時間行った。その後AMPSt繊
維をガラスフィルター上でDMF500mlを加えて洗
浄した。洗浄後、0.33gのパラクロロフェニルイソ
シアネートを溶解したDMF50mlの溶液中にAMP
St繊維を1g加えた。反応は25℃で1時間行った。
その後、ガラスフィルター上で200mlのDMF及び
蒸留水で洗浄して繊維Cを得た。
【0035】一方、蒸留水400mlに4.8gのポリ
ミキシンBファイザー(台糖ファイザー株式会社)を溶
解させた後、洗浄したAMPSt繊維11gを加えて5
時間振とう後、酸化マグネシウム1.5gを添加し、室
温で60時間振とうした。最後に、ガラスフィルター上
で反応後の繊維を25Lの蒸留水および6Lの生理食塩
水で洗浄してポリミキシンBおよび尿素結合含有化合物
を付与した繊維(繊維D)を得た。
【0036】繊維CおよびDの細菌性毒素に対する吸着
性能を調べるために、実施例2に記載の吸着除去試験を
行った。表2に示すように、繊維Cまたは繊維Dは細菌
性毒素のうちグラム陰性細菌かグラム陽性細菌由来の毒
素の何れか一方に高い親和性を有する材料であった。
【0037】
【表2】 実施例2 透過型および吸着型カラムを用いた細菌性毒
素の除去試験 分画分子量が10万ダルトンで膜材質がポリスルホン系
の中空糸充填カラム(膜面積約40cm2、ヒト血清ア
ルブミン透過率0.92)と実施例1に記載の繊維Aを
充填した吸着型カラム(充填量10g)を用いて、細菌
性毒素の除去試験を行った。ヒト血清アルブミン(分子
量69,000)5mg/mlを含むリン酸緩衝化生理
食塩水(以下PBSと略す)100mlに細菌性毒素の
濃度をLPSが1500ng/ml、エンテロトキシン
B(分子量28,000)が1ng/mlとなるように
添加した溶液を調製して被処理液とした。先ず、中空糸
充填カラムにて強制濾過処理を行い、この処理で得られ
た透過液(LPSが3.2ng/ml、エンテロトキシ
ンBが0.99ng/ml)について、繊維Aを充填し
た吸着型カラムに流量0.5ml/minになるように
通過させた。得られた溶液中の細菌性毒素の濃度は、L
PSが0.014ng/ml、エンテロトキシンBが
0.51ng/mlであった(ヒト血清アルブミンの回
収率87.4%)。
【0038】従って、中空糸充填のような透過型カラム
では除去できない細菌性毒素についても、さらに吸着型
カラムで処理することでより効率の高い細菌性毒素の除
去が達成された。特に、毒素除去に用いる限外濾過膜に
ついて、エンテロトキシンB等含むグラム陽性菌由来の
毒素と似かよった透過率をもつ有用物質を含む被処理液
から効率よく毒素を除去できた。
【0039】比較例2 吸着型カラムのみを用いた細菌
性毒素の除去試験 実施例2記載の毒素を含有した被処理液を中空糸充填カ
ラムで強制濾過処理をせずに、吸着型カラム(繊維A1
0g充填)に同様の条件で通過させ溶出液を得た。溶出
液中には、LPSが約1490ng/ml、エンテロト
キシンが0.54ng/mlであった(ヒト血清アルブ
ミンの回収率93.2%)。従って、被処理液中に含ま
れる毒素がカラムの吸着能力に対して極めて多い場合に
は、1回の吸着型カラムでの処理では除去量が不十分で
あった(LPSについて)。この場合、限外濾過膜など
の透過型カラムの組み込みあるいは吸着型カラムのスケ
ールアップ等を行う必要があった。
【0040】実施例3 動物を用いた細菌性毒素除去試
験 実施例1と同様の実験を生理食塩水中の細菌性毒素に対
して行った細菌性毒素溶液(溶液A)2ml(LPSを
1μg/mlとトキシックショックシンドロームトキシ
ン−1を10μg/ml含む)と各官能基を導入したA
MPSt繊維0.25gとの反応を37℃で60分間行
った。はじめに繊維Cと反応させ(溶液B)、さらに同
様の条件で反応後の溶液を繊維Dと反応させた(溶液
C)。また、同様の条件で、溶液Aと繊維Dを反応さ
せ、LPSを選択的に除去した場合のサンプルも得た
(溶液D)。反応後の溶液は家兎に投与した。投与は、
浸透圧ポンプ(alza社製)を用いて皮下から徐放により
行った。家兎の体温を直腸より測定し、さらに7日間の
生存率を調べた。溶液Aでは急激な体温の上昇があり、
3日目に全て死亡した。溶液BまたはDでも同様に体温
の急激な上昇もしくは下降が認められ、4日目に全て死
亡した。しかし、溶液Cでは体温の変化も少なく、全て
が生存していた。
【0041】上記の如く、グラム陽性細菌およびグラム
陰性細菌由来の毒素を含む溶液では、双方の毒素に対し
て吸着除去が可能になって、初めて発熱性および致死活
性を解毒することが可能であることが示された。すなわ
ち、細菌種によらない毒素を除去あるいは解毒できる該
材料を用いた組み合わせは、双方の菌種に由来する毒素
を除去あるいは解毒する場合、特に混合感染等の治療に
有効である。
【0042】
【発明の効果】本発明の細菌性毒素に対する除去あるい
は解毒用材料および該材料を用いた除去あるいは解毒方
法は、材料の組み合わせによりグラム陰性細菌由来の毒
素だけでなく、グラム陽性細菌由来の毒素についても親
和性を示し、除去あるいは解毒ができる。特に、双方の
細菌由来の毒素が共存する場合、何れか一方の毒素に対
して特異性が高い担体も双方の担体を併せて用いること
ではじめて毒素の解毒が可能であることが動物実験で確
認された。また、担体の使用により発熱等の顕著な副作
用もなく、この構造もしくは担体の組み合わせは、これ
まで対応が極めて困難であったグラム陰性およびグラム
陽性細菌由来の双方の毒素に対して、同時に除去あるい
は解毒ができる材料および方法として提供ができるよう
になった。
【0043】つまり、本発明で提示したように双方の毒
素に対して親和性を有する構造の活性が維持できるよう
にそれぞれの構造を適切に組み合わせることで、はじめ
てグラム陰性もしくはグラム陽性細菌由来の毒素の双方
に対しても除去あるいは解毒が可能になり、該材料及び
方法は、これまで細菌性毒素の除去が困難であった体液
成分を含有する医薬品や組み換え体等を含むタンパク質
製剤や多糖類やその他の滅菌操作等について変性し易い
医薬品のみならず人工臓器の充填液や人工透析の透析液
の細菌性毒素の除去や解毒に有効且つ安価な手段である
ことが示された。さらに動物実験等の結果でも、これま
で有効な治療方法が全く無かった混合感染モデルに対し
て、初めて効果的な治療手段を提供できる可能性が示さ
れた。従って、これまでの良好な結果から上記の適用だ
けではなく、患者の感染症や敗血症対策、特に救命率の
極めて低い混合感染を罹患した場合に唯一有効な手段を
提供する事ができた。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】グラム陰性菌に由来する毒素と、グラム陽
    性菌に由来する毒素とを除去あるいは解毒することを特
    徴とする液体処理用カラム。
  2. 【請求項2】グラム陰性菌に由来する毒素がリポポリサ
    ッカライドであることを特徴とする請求項1記載の液体
    処理用カラム。
  3. 【請求項3】グラム陰性菌あるいはグラム陽性菌に由来
    する毒素がスーパー抗原であることを特徴とする請求項
    1記載の液体処理用カラム。
  4. 【請求項4】グラム陰性菌に由来する毒素を除去あるい
    は解毒する構造とグラム陽性菌に由来する毒素を除去あ
    るいは解毒する構造を同一の材料上に有することを特徴
    とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体処理用カラ
    ム。
  5. 【請求項5】グラム陰性菌に由来する毒素を除去あるい
    は解毒する材料とグラム陽性菌に由来する毒素を除去あ
    るいは解毒する材料が同一のカラム内に充填されている
    ことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体
    処理用カラム。
  6. 【請求項6】グラム陰性菌に由来する毒素を除去あるい
    は解毒する材料とグラム陽性菌に由来する毒素を除去あ
    るいは解毒する材料が異なったカラム内に充填され、そ
    れぞれのカラムが直列あるいは並列に接続されているこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の液体処
    理用カラム。
  7. 【請求項7】感染症治療用であることを特徴とする請求
    項1〜6のいずれかに記載の液体を処理する液体処理用
    カラム。
  8. 【請求項8】敗血症治療用であることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれかに記載の液体を処理する液体処理用
    カラム。
  9. 【請求項9】少なくともグラム陽性菌由来の毒素を除去
    あるいは解毒する材料が、吸着により、除去あるいは解
    毒する材料であることを特徴とする請求項1〜8のいず
    れかに記載の液体処理用カラム。
  10. 【請求項10】請求項1〜9のいずれかに記載の液体処
    理用カラムが、吸着により、除去あるいは解毒する材料
    が充填されてなることを特徴とする液体処理用カラム。
  11. 【請求項11】グラム陰性菌に由来する毒素を除去ある
    いは解毒する材料に ポリミキシンBあるいはポリアミ
    ノ化合物が含まれることを特徴とする請求項1〜10の
    いずれかに記載の液体処理用カラム。
  12. 【請求項12】グラム陽性菌に由来する毒素を除去ある
    いは解毒する材料に、尿素結合が含まれることを特徴と
    する請求項1〜11のいずれかに記載の液体処理用カラ
    ム。
  13. 【請求項13】グラム陰性菌またはグラム陽性菌由来の
    毒素を除去あるいは解毒する構造が担体に付与される反
    応にクロルアセトアミドメチル基が関与することを特徴
    とする請求項1〜12のいずれかに記載の液体処理用カ
    ラム。
  14. 【請求項14】グラム陰性菌またはグラム陽性菌由来の
    毒素を除去あるいは解毒する構造を有する担体が、ポリ
    スチレン、ポリスルホン、ポリメチルメタクリレートお
    よびそれらの誘導体から選ばれることを特徴とする請求
    項1〜13のいずれかに記載の液体処理用カラム。
  15. 【請求項15】被処理液を請求項1〜14のいずれかに
    記載のカラムに通過させることによりグラム陰性菌に由
    来する毒素とグラム陽性菌に由来する毒素とを該被処理
    液から除去あるいは解毒する液体処理方法。
  16. 【請求項16】請求項15記載の被処理液が、体液、血
    液および血漿から選ばれる少なくとも1つに由来するこ
    とを特徴とする液体処理方法。
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