JPH10224651A - 画像処理方法および画像処理装置 - Google Patents

画像処理方法および画像処理装置

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JPH10224651A
JPH10224651A JP9027456A JP2745697A JPH10224651A JP H10224651 A JPH10224651 A JP H10224651A JP 9027456 A JP9027456 A JP 9027456A JP 2745697 A JP2745697 A JP 2745697A JP H10224651 A JPH10224651 A JP H10224651A
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Ryosuke Toho
良介 東方
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像全体の色を大きく変化させることなく、
色識別性と階調性の低下を防ぐとともに、効率的に色再
現範囲内への色変換を行なう画像処理装置および画像処
理方法を提供する。 【解決手段】 画像データ入力部1で入力された出力対
象の画像データは、量子化されて画像データ解析部2、
グループ作成部3、色変換部4に与えられる。画像デー
タ解析部2は、画像データから重要と判断する1つ以上
の色を重要色として抽出し、この重要色に基づいて、グ
ループ作成部7は、画像データから色およびその分布が
類似しているグループを生成する。色変換部8は、生成
されたグループおよびグループ内の色分布、重要色と、
出力装置の色再現範囲に基づいて色変換ベクトルを作成
し、画像データに適用して色変換を行なう。色変換後の
画像データは、画像データ出力部5から出力装置に出力
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、入力されたカラー
画像データに対して、出力する装置(デバイス)の色再
現範囲に収まるように色変換を行なう画像処理装置およ
び画像処理方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】画像処理の一つとして、カラー画像デー
タを出力する装置(デバイス)の色再現範囲に収まるよ
うにカラー画像データの色変換を行なう色変換処理があ
る。例えば、ディスプレイやプリンタなどにおいてカラ
ー画像を出力する場合、すべての色を表現することはで
きず、出力装置(デバイス)がもつ色再現範囲内の色の
みが出力されることになる。以降、想定している出力装
置(デバイス)の色再現範囲を単に色再現範囲と称す
る。出力対象のカラー画像データが色再現範囲を逸脱す
る色を有しているとき、色再現範囲を逸脱した色を再現
可能な色に変換する色変換処理が必要となる。
【0003】従来より、出力装置で再現できない色をど
のように再現するかという色変換に関して、種々の方法
が考案されている。代表的な変換方法としては、階調性
を保存した変換法、色相を保存した変換法、明度を保存
した変換法の3つがある。
【0004】階調性を保存した変換法は、色再現範囲外
の色だけでなく再現可能な色をも対象のカラー画像デー
タの持つすべての色が再現可能になるようにある割合で
変化させる方法である。この方法では、各色の違いは保
存されるので、グラデーションなどの色の変化は保存さ
れる。そのため、階調性を重視する写真などの画像に対
する色変換には適している。しかし、色再現範囲から大
きく外れた色を対象のカラー画像が有している場合に
は、カラー画像全体の色が大きく変化してしまうという
欠点を持つ。
【0005】これに対して、色相や明度を保存した変換
法では、色再現範囲外の色についてのみ、それぞれ、色
相や明度を変化させずに色再現範囲の外縁の色まで変化
させる。これにより全体的な色の変化を低く抑えること
ができる。しかし、色再現範囲外の色だけを変化させる
ため、変換後の色およびその近傍の色が変換前のカラー
画像データに存在していると、それらの色と変化させた
色との識別性が劣化するという欠点がある。例えば、グ
ラデーションの一部が色再現範囲外の色であった場合、
この変換によってグラデーションの一部が同じ色になっ
てしまい、階調性が低下してしまう。また、変換する前
のカラー画像データでは識別できていた色が、この変換
によりほとんど同じ色になってしまい、識別性が低下す
る場合もある。
【0006】前述した3つの代表的な変換方法の欠点を
補うために、画像の種別や特性により変換法を選択する
方法もある。例えば、特開平5−167839号公報に
記載されている装置では、色再現範囲外の画素数を計数
し、また特開平4−287569号公報に記載されてい
る装置では色再現範囲内の画素数を計数し、色再現範囲
外の画素数の比率が小さい場合には色相を保存した変換
法により色変換を行ない、色再現範囲内の画素数の比率
が小さい場合には階調性を保存した変換法により色変換
を行なっている。さらに、特開平6−162181号公
報に記載されている装置では、色空間を色相ごとの複数
のブロックに分割し、各ブロックごとに色再現範囲外の
画素数を計数し、計数値の比率が大きいブロックが存在
する場合には階調性を保存した変換法を用い、他の場合
には色相を保存した変換法を用いて色変換を行なってい
る。これらの装置では色再現範囲の内外の画素数に基づ
いて変換方法を選択しているため、色再現範囲内の色を
多く含むグラデーションの一部の階調性が消失するなど
の問題がある。
【0007】また、例えば、特開平7ー203234号
公報に記載されているカラー画像変換装置では、均等色
空間を単位空間に分割して、各単位空間ごとに含まれる
画素数を求め、色再現範囲外の単位領域については画素
数に応じて明度一定の他の色の単位領域に写像して色変
換を行なっている。この技術によれば、色再現範囲外の
色が他の使用している色と同一の色に変換される場合を
少なくしているため、グラデーションの階調性を保存で
き、色の識別性の低下も低く抑えることができる。ま
た、色再現範囲内の色は、ほとんどの場合そのままの色
で表現されるため、不必要な色の変化を防ぐことができ
る。しかし、色再現範囲外の単位空間についてのみ色変
換を行なうため、例えば、色再現範囲外の単位空間の色
変換により色の階調性が消失する場合がある。
【0008】これまで述べてきた問題を解決するため
に、例えば特願平8−118026号では、カラー画像
の部分的な色分布とその位置に注目し、グラデーション
部分の階調性とフラットな部分の色識別性を保持して、
できるだけカラー画像全体の色再現性を低下させない画
像処理装置を示している。この方法は、カラー画像中の
色分布と位置ごとにグループを作成し、このグループご
とに色変換を行なうものであり、この方法によれば、グ
ラデーション部分をグラデーションとして再現でき、同
時にフラットな部分は色識別性を保持しつつ、できるだ
け忠実にカラー画像全体を再現できる。しかしながら、
カラー画像データの色分布及び位置ごとにグループを作
成するため、処理速度が遅いという欠点がある。また、
カラー画像データに含まれる全ての色に対して同等にグ
ラデーション部分の階調性とフラットな部分の色識別性
を保持するように色変換を行なうため、カラー画像中で
大きな影響力を持つ色を不必要に変化させてしまう可能
性がある。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上述した事
情に鑑みてなされたもので、同一画像内に存在するグラ
デーション部分の階調性とフラットな部分の色識別性を
保持した上で、かつ、画像中で重要と判断する色や領域
については特に留意して保存する色変換処理を効率的に
行なう画像処理装置および画像処理方法を提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、画像処理装置において、画像データを入力する画像
データ入力手段と、該画像データ入力手段により入力さ
れた前記画像データから1つ以上の重要色を抽出する画
像データ解析手段と、該画像データ解析手段により抽出
された前記重要色に基づいて前記画像データの色および
その分布を認識し異なる色およびその分布ごとにグルー
プを生成するグループ作成手段と、該グループ作成手段
で生成された前記グループごとの色分布と前記画像デー
タ解析手段により抽出された重要色と出力装置の色再現
範囲に基づいて色変換を行なう色変換手段を具備するこ
とを特徴とするものである。
【0011】請求項2に記載の発明は、画像処理装置に
おいて、画像データを入力する画像データ入力手段と、
該画像データ入力手段により入力された画像データ内の
重要な領域を指示する領域指示手段と、前記画像データ
入力手段により入力された画像データから1つ以上の重
要色を抽出する画像データ解析手段と、該画像データ解
析手段により抽出された前記重要色と前記領域指示手段
により指示された重要な領域に基づいて前記画像データ
の色およびその分布を認識し異なる色およびその分布ご
とにグループを生成するグループ作成手段と、該グルー
プ作成手段で生成された前記グループごとの色分布と前
記画像データ解析手段により抽出された重要色と出力装
置の色再現範囲に基づいて色変換を行なう色変換手段を
具備することを特徴とするものである。
【0012】請求項3に記載の発明は、請求項1または
2に記載の画像処理装置において、前記画像データ解析
手段は、前記画像データ入力手段により入力された前記
画像データの色空間上における頻度を算出し、該頻度も
しくは該頻度の全体に対する割合が閾値以上である色を
重要色として抽出することを特徴とするものである。
【0013】請求項4に記載の発明は、請求項3に記載
の画像処理装置において、前記画像データ解析手段は、
前記画像データ入力手段により入力された前記画像デー
タが前記出力装置における色再現範囲外の色を含む場合
に、前記重要色を前記グループ作成手段に渡すことを特
徴とするものである。
【0014】請求項5に記載の発明は、請求項1または
2に記載の画像処理装置において、前記グループ作成手
段は、前記画像データ解析手段により抽出された重要色
に基づくクラスタリングによってグループを作成するこ
とを特徴とするものである。
【0015】請求項6に記載の発明は、請求項5に記載
の画像処理装置において、前記グループ作成手段は、前
記画像データ解析手段により抽出された重要色を含むク
ラスタと含まないクラスタとでクラスタリングの閾値も
しくはパラメータを変更することを特徴とするものであ
る。
【0016】請求項7に記載の発明は、請求項1または
2に記載の画像処理装置において、前記色変換手段は、
前記画像データ解析手段で抽出した重要色をなるべく変
更しないように色変換パラメータを決定し、色変換を行
なうことを特徴とするものである。
【0017】請求項8に記載の発明は、請求項2に記載
の画像処理装置において、前記色変換手段は、前記画像
データ解析手段で抽出した重要色および前記領域指示手
段で指示された重要な領域が存在すればその領域内の色
と階調性をなるべく変更しないように色変換パラメータ
を決定し、色変換を行なうことを特徴とするものであ
る。
【0018】請求項9に記載の発明は、画像処理方法に
おいて、入力された画像データから1つ以上の重要色を
抽出し、抽出された前記重要色に基づいて前記画像デー
タの色およびその分布を認識して異なる色およびその分
布ごとにグループを生成し、生成された前記グループご
との色分布と前記重要色と出力装置の色再現範囲に基づ
いて色変換を行なうことを特徴とするものである。
【0019】請求項10に記載の発明は、画像処理方法
において、入力された画像データ内の重要な領域につい
ての指示を受け、一方、入力された前記画像データから
1つ以上の重要色を抽出し、抽出された前記重要色と前
記重要な領域に基づいて前記画像データの色およびその
分布を認識して異なる色およびその分布ごとにグループ
を生成し、生成された前記グループごとの色分布と前記
重要色と出力装置の色再現範囲に基づいて色変換を行な
うことを特徴とするものである。
【0020】請求項11に記載の発明は、請求項9また
は10に記載の画像処理方法において、前記重要色を抽
出する際には、前記画像データの色空間上における頻度
を算出し、該頻度もしくは該頻度の全体に対する割合が
閾値以上である色を重要色として抽出することを特徴と
するものである。
【0021】請求項12に記載の発明は、請求項9また
は10に記載の画像処理方法において、前記重要色を抽
出する際には、入力された前記画像データの前記出力装
置における色再現範囲外の色および該色再現範囲外の色
が変換されると推測される色を重要色として抽出するこ
とを特徴とするものである。
【0022】請求項13に記載の発明は、請求項9また
は10に記載の画像処理方法において、前記グループを
生成する際には、前記重要色に基づくクラスタリングに
よってグループを生成することを特徴とするものであ
る。
【0023】請求項14に記載の発明は、請求項13に
記載の画像処理方法において、前記クラスタリングは、
前記重要色を含むクラスタと含まないクラスタとでクラ
スタリングの閾値もしくはパラメータを変更して行なう
ことを特徴とするものである。
【0024】請求項15に記載の発明は、請求項9また
は10に記載の画像処理方法において、前記色変換を行
なう際には、前記重要色をなるべく変更しないように色
変換パラメータを決定し、色変換を行なうことを特徴と
するものである。
【0025】請求項16に記載の発明は、請求項10に
記載の画像処理方法において、前記色変換を行なう際に
は、前記重要色および指示された重要な領域が存在すれ
ばその領域内の色と階調性をなるべく変更しないように
色変換パラメータを決定し、色変換を行なうことを特徴
とするものである。
【0026】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の画像処理装置お
よび画像処理方法を実現する第1の実施の形態を示す概
念ブロック図である。図中、1は画像データ入力部、2
は画像データ解析部、3はグループ作成部、4は色変換
部、5は画像データ出力部である。
【0027】画像データ入力部1は、入力された画像を
量子化し、画像データを生成する。画像データ解析部2
は、画像データ入力部1で生成された画像データから重
要な色であると判断した1つ以上の重要色を抽出する。
グループ作成部3は、画像データ入力部1で入力された
画像データから、画像データ解析部2で抽出された重要
色に基づいて、色およびその分布が類似するグループを
作成する。色変換部4は、グループ作成部3で生成され
たグループごとにグループ内の色とその分布、画像デー
タ解析部2で抽出された重要色、および色再現範囲に基
づき、色変換ベクトルを決定して、画像データ入力部1
で入力された画像データの色変換を行なう。画像データ
出力部5は、色変換部4で色変換された画像データを出
力装置(デバイス)に出力する。
【0028】画像データ入力部1で入力された出力対象
の画像データは、量子化されて画像データ解析部2、グ
ループ作成部3、色変換部4に与えられる。画像データ
解析部2では、与えられた画像データから重要と判断す
る1つ以上の色を抽出し、グループ作成部3、色変換部
4に与える。グループ作成部3では、与えられた画像デ
ータから重要色に基づいて色およびその分布が類似して
いるグループを生成し、色変換部4に与える。色変換部
4では、与えられたグループおよびグループ内の色分
布、重要色、色再現範囲に基づいて色変換ベクトルを作
成して与えられた画像データに適用し、色変換を行な
う。色変換後の画像データは、画像データ出力部5から
出力装置(デバイス)に出力される。
【0029】図2は、本発明の第1の実施の形態を実現
する構成例を示すブロック図である。図中、11は画像
データ入力装置、12は入力側色変換部、13は一時デ
ータ記憶装置、14は重要色抽出部、15はクラスタ抽
出部、16はクラスタ解析部、17はクラスタ別色変換
部、18は出力側色変換部、19は画像データ出力装置
である。
【0030】画像データ入力装置11は、画像を読み取
って入力画像データとして出力する。例えば、デジタル
カメラやスキャナなどで構成することができる。ここで
は、画像データはRGB色空間の画像データとして取り
込まれるものとする。なお、あらかじめ読み込まれてハ
ードディスクなどの記憶装置などに記憶している画像デ
ータや、ネットワークなどを介して送られてくる画像デ
ータを入力画像データとしてもよい。また、計算機を用
いて描画された画像データを入力画像データとしてもよ
い。
【0031】入力側色変換部12は、入力画像データの
表色系と内部の処理において用いる表色系との間の色変
換を行なう。この例では、内部処理においてL* *
゜表色系を用いる。そのためこの入力側色変換部12で
は、既知の方法を用いてRGB色空間からL* * H゜
色空間への変換処理を行なう。以降、L* * H゜表色
系により表現された入力画像データを単に画像データと
称する。ここではL** H゜表色系を用いるが、本発
明はこれに限定するものではなく、他の表色系、たとえ
ばCIEのL* * * 表色系を用いてもよい。この場
合は、この入力側色変換部12においてRGB色空間か
らL* * * 色空間への変換処理を行なう。
【0032】一時データ記憶装置13は、例えばハード
ディスクやメモリなどといった記憶装置で構成され、入
力側色変換部12により内部処理で用いる表色系に変換
された画像データや、後述の処理の過程で保持する必要
のあるデータを記憶する。
【0033】重要色抽出部14は、色変換により入力画
像の再現性が大きく変化すると考えられる色として、入
力画像の中で頻度の大きな色を抽出し、これを重要色と
する。ここでは、まず、あらかじめ設定されている分割
情報、例えば、色空間の各軸ごとの分割数Npを用いて
* * H°色空間を分割してできた格子点を重心に持
つ単位空間を生成する。そして、画像データの単位空間
ごとの画素数を計数することにより、明度、彩度、色相
による3次元ヒストグラムを作成する。そして、あらか
じめ設定されている閾値Th1 よりも大きな頻度を持つ
単位空間の重心を重要色として抽出することができる。
ここで、一つの重要色は、明度、彩度、色相の三つの要
素からなる3次元ベクトルAi (1≦i≦Nimp ;N
imp は重要色の個数)で表わすことができる。ここで
は、単位空間を作成してこの単位空間ごとの頻度により
重要色を抽出したが、本発明はこれに限定するものでは
なく、画像中で占める頻度が高い色を抽出できる方法で
あればどのような方法を用いてもよい。
【0034】図3は、L* * H°色空間を分割して作
成する単位空間の説明図である。図3(A)は色空間を
分割した際にできる格子点の説明図、図3(B)は前述
の格子点を重心に持つ単位空間の説明図である。図3
(A)では、Np=4とした場合の例を示しており、図
中の実線が各軸を分割した平面の一部を示している。こ
の三つの軸と分割平面の交点がそれぞれ格子点であり、
図3(A)では、外部の一部についてのみ黒丸によって
示している。
【0035】図3(B)に示す黒丸は色空間を分割して
できる格子点であり、この格子点を重心に持つような単
位空間を隣り合う単位空間と同じ形状と大きさでかつ隣
接するように生成する。図3(B)では四つの隣り合う
格子点を重心に持つ四つの単位空間を実線および破線で
示している。
【0036】ここで、画像データが色再現範囲外の色を
含んでいなければ、以下のクラスタ抽出部15、クラス
タ解析部16、クラスタ別色変換部17の処理は不要で
ある。したがって、この重要色抽出部14で作成した三
次元ヒストグラムとあらかじめ保持している色再現範囲
を用いて、画像データが色再現範囲外の色を含んでいる
か否かを調べ、色再現範囲外の色を含んでいなければ、
クラスタ抽出部15、クラスタ解析部16、クラスタ別
色変換部17をスキップするように構成してもよい。
【0037】クラスタ抽出部15は、重要色抽出部14
で抽出した重要色に基づいて類似する特徴を持つ画素の
集合であるクラスタを抽出する。このように重要色もし
くは重要色に近い色を持つ画素のみからクラスタを構成
することにより、効率的なクラスタの抽出が実現でき
る。この例では、重要色と大きく異なる色については色
変換によって画像全体の再現性は大きく変化しないと見
なして、色識別性や階調性の保存のための特別な処理は
行なわない。
【0038】この例では、クラスタを抽出する処理に用
いる特徴として、L* * H°色空間における明度、彩
度、色相と画像平面におけるX座標、Y座標の五つの特
徴を用いた。本発明は使用する特徴をこれらの5つに限
定するものではなく、使用する特徴は色に関する特徴を
含んでいればどのような特徴をいくつ用いてもよい。例
えば、CIEのL* * * 色空間で表わされる3つの
特徴を用いてもよい。
【0039】この類似する特徴を持つ画素の集合である
クラスタを抽出する処理は、一般にクラスタリングと呼
ばれる処理により実現できる。例えば、「画像解析ハン
ドブック」,東京大学出版会(以降、文献1と称する)
に示されている非階層的クラスタリングの1つである再
配置法を用いることができる。本発明は、この再配置法
に限定されるものではなく、類似する特徴を持つクラス
タを抽出できる方法であれば、どのような方法を用いて
もよい。
【0040】図4は、本発明の第1の実施の形態を実現
する構成例におけるクラスタ抽出部15の動作の一例を
示すフローチャートである。この例では、重要色に類似
する画素を初期クラスタとする。
【0041】まず、S101では、重要色抽出部14で
抽出した重要色に基づいて、初期クラスタを生成する。
ここでは、重要色Ai (1≦i≦Nimp ;Nimp は重要
色の個数)と画像データの座標[x,y](1≦x≦
W;1≦y≦H;W,Hはそれぞれ画像データの幅と高
さ)の画素の色を表わすベクトルDxy=(Lxy,Cxy
xy,)(Lxy,Cxy,Hxyはそれぞれ画像データの座
標[x,y]における画素の明度、彩度、色相)との差
の絶対値が、あらかじめ設定されている閾値Th2 より
も小さい画素を1つの初期クラスタとして抽出する。こ
の結果、1画素からなる1つ以上の初期クラスタが抽出
できる。
【0042】また、抽出した初期クラスタごとに画素の
再配置に用いるクラスタ中心を算出しておく。ここで
は、各初期クラスタに属するただ1つの画素の明度、彩
度、色相と画像平面におけるX座標、Y座標からなる5
次元ベクトルVi (1≦i≦Nc;Ncはクラスタの個
数)をクラスタ中心とした。以降の画素の再配置の処理
においては、ここで抽出されたクラスタに属する画素の
みをその処理対象とする。したがって、この処理対象と
なる画素集合を一時的に記憶しておく。
【0043】S102では、S103以降のループの収
束を早くするために、S101で生成した1画素からな
る初期クラスタの統合処理を行なう。この例では、S1
01で生成されたある2つのクラスタのクラスタ中心V
i (1≦i≦Nc)とVj(1≦j≦Nc)との距離d
ijが、あらかじめ設定された閾値Th3 よりも小さい場
合には、これらのクラスタを統合し、クラスタ中心の再
計算を行なう。クラスタ中心Vi (1≦i≦Nc)とV
j (1≦j≦Nc)との距離dijは、(1)式を用いて
算出した。
【数1】 ここで、Vi =(Li,Ci,Hi,xi,yi )、Vj =(L
j,Cj,Hj,xj,yj )である。
【0044】また、複数の画素から構成されるクラスタ
のクラスタ中心には、クラスタに属する画素の明度、彩
度、色相と画像平面図におけるX座標、Y座標からなる
5次元ベクトルの平均ベクトルを用いた。例えば、クラ
スタ中心Vi (1≦i≦Nc)は(2)式を用いること
で算出することができる。
【数2】 ここで、Nci はクラスタci に属する画素の総数であ
り、Lik,Cik,Hik,xik,yikは、それぞれ、クラ
スタci に属するk番目の画素の明度、彩度、色相、X
座標、Y座標である。
【0045】S103では、S101で抽出されたクラ
スタに属する画素について、どのクラスタ中心との距離
が最も近いかを調べて、クラスタを再構成する。ここで
は、画素の明度、彩度、色相と画像平面のX座標とY座
標の5次元からなる特徴空間において、再配置の対象の
画素とすべてのクラスタ中心との重み付き距離を算出す
る。ここで、処理の効率化のため、すべてのクラスタで
はなく再配置の対象の画素の近傍に存在するクラスタ中
心についてのみの重み付き距離を算出してもよい。この
重み付き距離が最も小さいクラスタ中心に対応するクラ
スタに、対象の画素が属するように画素を再配置する。
重み付き距離di は、例えば、対象の画素とクラスタ中
心Vi (1≦i≦Nc)とから(3)式によって求める
ことができる。
【数3】 ここで、(LT,CT,HT,xT,yT )は、対象画素Tの前
述した5次元特徴空間上の座標であり、Vi =(Li,C
i,Hi,xi,yi )である。また、a,b,c,d,eは
それぞれの特徴に対応する重み係数である。この重み係
数を適当に定めることで、生成されるグループを調節す
ることができる。例えば、cを比較的大きくして、dと
eを比較的小さめに設定すれば、色相が近ければ画像平
面上における距離が少々遠くても1つのクラスタとして
構成することができる。
【0046】上述の重み付き距離の計算の結果、ある画
素とクラスタ中心との最も小さい重み付き距離があらか
じめ設定された閾値Th4 よりも大きい場合には、より
適切なクラスタを作成するために、その画素1つからな
るクラスタを新たに生成することもできる。
【0047】S104では、S103で、再構成された
クラスタのクラスタ中心を算出する。このクラスタ中心
の算出方法は、S102で述べた方法と同様である。
【0048】S105では、S103で行なわれた画素
の再配置でクラスタが変更されたか否かを調べて、変更
されていなければ、画素の再配置は収束したものと見な
して、クラスタ抽出処理を終了する。変更されている場
合には、S103に戻って処理を繰り返す。
【0049】ここで説明した例では、重要色と重要色に
類似する色に限定した形でクラスタを抽出したが、重要
色との距離により色を複数のクラスに分類し、代表色の
クラスによって再配置に使用するパラメータや閾値を変
更するように構成することもできる。例えば、重要色
と、重要色に類似する色と、その他の色の3つのクラス
を定義して、重要色に近いクラスほど小さなクラスタが
得られるように閾値を設定しておくことで、重要な色ほ
ど詳細な色分布が得られて、結果的により再現性の高い
色変換が実現できる。
【0050】図2に戻り、クラスタ解析部16は、クラ
スタ抽出部15で抽出されたクラスタ内の色分布を認識
し、必要に応じてこの色分布によるクラスタの分割、統
合および削除を行なう。この例では、クラスタに属する
画素の色が分散しているか集中しているかにより、それ
ぞれ、グラデーションとフラットの2つの色分布に分類
する。そして、類似する色分布を持つクラスタを統合し
た後に微小クラスタを削除する。
【0051】図5は、本発明の第1の実施の形態を実現
する構成例におけるクラスタ解析部16のクラスタの色
分布認識処理の動作の一例を示すフローチャートであ
る。S111では、色分布が認識されていないクラスタ
i を1つ選択する。以降の処理は、このクラスタci
を対象に行なう。
【0052】S112では、クラスタ内の色分布を判断
するためにクラスタに属する画素のL* * H°色空間
における分散ベクトルを算出する。例えば、(4)式を
用いることによりクラスタci の分散ベクトルSi 2(1
≦i≦Nc)を算出することができる。
【数4】 ここで、クラスタci のクラスタ中心Vi =(Li,Ci,
i,xi,yi )である。以降、Mi =(Li,Ci,Hi
をクラスタci の代表色と称する。
【0053】S113では、クラスタに属する画素のL
* * H°色空間における分散ベクトルの大きさがあら
かじめ設定された閾値Th5 よりも小さいか否かを調べ
て、小さければクラスタ内の色分布はほぼ一様であると
判断してS114にてクラスタci に対して「フラッ
ト」という属性を付加する。大きい場合にはクラスタ内
の色分布はある幅で変化していると判断してS115に
てクラスタci に対して「グラデーション」という属性
を付加する。もちろん、明度、彩度、色相の各分散値と
閾値Th5'とを比較してもよいし、明度、彩度、色相の
分散値ごとに異なる閾値Th5L,Th5C,Th5H を設
けて比較してもよい。
【0054】S116では、まだ色分布を認識していな
いクラスタが残っているか否かを調べて、残っていれ
ば、S111に戻って処理を繰り返す。残っていなけれ
ば、色分布の認識処理を終了する。
【0055】ここでは、クラスタの色分布を調べるため
に分散ベクトルのみを用いたが、本発明はこれに限定す
るものではなく、色分布がほぼ均一である「フラット」
と滑らかに色が変化している「グラデーション」の2つ
の色分布に分類できる方法であればどんな方法を用いて
もよい。また、例えば上述の処理に続いて、分散ベクト
ルの大きさがあらかじめ設定された閾値Th5 よりも大
きい場合には、さらにクラスタ内の隣接する画素の色の
変化率を調べることにより、色の変化率があらかじめ設
定している閾値Th5"よりも小さい場合は「グラデーシ
ョン」、大きな場合には「その他」という属性を付加す
るように構成することもできる。
【0056】図6は、本発明の第1の実施の形態を実現
する構成例におけるクラスタ解析部16のクラスタの統
合と削除処理の動作の一例を示すフローチャートであ
る。まず、S121では、統合および削除の処理が行な
われていないクラスタci を1つ選択する。S122で
は、クラスタci との比較が行なわれていないクラスタ
j を1つ選択する。
【0057】S123では、クラスタci とクラスタc
j の代表色Mi とMj との差のベクトルの大きさがあら
かじめ設定された閾値Th6 よりも小さいか否かを調べ
て、小さければさらにS124で、クラスタci とクラ
スタcj の分散ベクトルSi 2とSj 2との差のベクトルの
大きさがあらかじめ設定された閾値Th7 よりも小さい
か否かを調べる。これも小さければ、2つのクラスタc
i とクラスタcj の色分布は類似していると判断して、
S125において、クラスタci にクラスタcj を統合
する。統合した際には、クラスタcj は削除して、統合
により更新されたクラスタci は再度クラスタの代表色
i および分散ベクトルSi 2を算出しておく。S123
およびS124における比較時に条件を満たさなかった
場合には、S126の処理へ進む。
【0058】S126では、クラスタci と比較する対
象となるクラスタcj がまだ残っているか否かを調べ
て、残っていればS122に戻って、処理を繰り返す。
残っていなければ、S127に進む。
【0059】S127では、処理対象となるクラスタc
i に属する画素の総数Nci があらかじめ設定され閾値
Th8 よりも小さいか否かを調べる。そして、小さけれ
ば、クラスタci は孤立した微小クラスタであると判断
して、S128において削除する。大きい場合はそのま
まS129の処理へ進む。
【0060】S129では、S121で選択されていな
いクラスタci が残っているか否かを調べて、残ってい
ればS121に戻って、処理を繰り返す。残っていなけ
れば、クラスタの統合および削除の処理を終了する。
【0061】この例では、クラスタの統合条件として、
2つのクラスタの代表色と色分布が類似していることを
用いたが、大きなレンジを持つグラデーションの場合に
複数にクラスタに分割されてしまうという不都合が生じ
る。したがって、より高精度な色変換装置を構成する場
合には、グラデーションの色分布を持つクラスタの隣接
部の色の変化率を調べて、これが小さい場合に2つのク
ラスタを統合するように構成すればよい。
【0062】図2のクラスタ別色変換部17は、クラス
タ解析部16で認識されたクラスタの色分布に基づい
て、クラスタごとに色変換用のプロファイルを作成す
る。そして、各クラスタに属する画素集合に対して対応
するプロファイルを適用して色変換を行なう。この際、
すべてのクラスタごとに異なるプロファイルを作成する
必要はなく、同一のプロファイルを用いても不都合が生
じなければ、複数のクラスタに対して1つのプロファイ
ルを使用して色変換を行なうこともできる。ここで、プ
ロファイルとは、ある色をある色に変換する変換ベクト
ルの集合であり、プロファイルを画像に対して適用する
ことで、プロファイルに記述してある変換ベクトルに基
づいて色変換を行なうことができる。この際、一般的に
はすべての色に対する変換ベクトルを定義することは困
難なため、通常、変換される色に対応する変換ベクトル
が存在しない場合には、近傍の変換ベクトルを複数用い
ることで色変換を行なう。
【0063】図7は、本発明の第1の実施の形態を実現
する構成例においてクラスタ別色変換部17が行なう色
変換とクラスタの色分布との対応の一例の説明図であ
る。図中、一般クラスタとは、クラスタ抽出部15およ
びクラスタ解析部16により抽出されたクラスタを指
し、特殊クラスタとは、画像データの画素の中でどのク
ラスタにも属さない画素の集合を指す。
【0064】ここでは、一般クラスタについて、入力画
像のフラット部分については色識別性を保つことができ
るように、色再現範囲内への色変換を行なう。基本的に
は、色再現範囲内であれば色変換せず、色再現範囲外の
色を含む場合には、予め設定されている初期プロファイ
ルを用いる。また、グラデーション部分については階調
性を保つことができるように色再現範囲内への色変換を
行なう。色再現範囲内の場合には色変換せず、色再現範
囲外の色を含む場合には、クラスタ内の色分布に依存し
たプロファイルを作成して色変換を行なう。特殊クラス
タについては、予め設定されている初期プロファイルを
用いて色変換を行なう。
【0065】図8は、本発明の第1の実施の形態を実現
する構成例におけるクラスタ別色変換部17の動作の一
例を示すフローチャートである。まず、S131では、
未処理のクラスタci を1つ選択する。以降の処理はこ
こで選択されたクラスタciを対象のクラスタとする。
【0066】S132では、対象のクラスタci の色分
布がフラットであるか否かを調べる。これは、クラスタ
解析部16で求めた色分布により判断する。対象のクラ
スタci の色分布がフラットである場合には、S13
3,S134,S135の処理を行なう。フラットでは
ない、すなわち、グラデーションの場合には、S13
6,S137,S138の処理を行なう。
【0067】対象のクラスタci の色分布がフラットで
ある場合、まずS133で色分布がフラットであるクラ
スタのリストを作成する。ここでは、対象のクラスタc
i をフラットリストに追加する。この例では、効率化の
ために色分布がフラットのクラスタと特殊クラスタは1
つのプロファイルを用いて色変換を行なうこととする。
S133の処理はこのための前処理である。
【0068】S134では、対象のクラスタci が色再
現範囲外の画素を含んでいるか否かを調べる。もし、含
んでいれば、S135において、対象のクラスタci
代表色Mi に対してあらかじめ設定されている初期プロ
ファイルを適用して代表色の色変換を行なう。この色変
換の結果は、フラットリストに記録しておく。
【0069】この例における初期プロファイルは、色再
現範囲外の色のみを明度および色相を変化させずに彩度
方向に移動して色再現範囲の外縁に張り付ける変換ベク
トルの集合により構成されているものとする。色再現範
囲内の色については何ら変換を行なわない。図9は、色
分布がフラットのクラスタci の代表色Mi を初期プロ
ファイルに基づいて色変換する場合の説明図である。こ
の図では、簡単にするために、彩度および色相で表わさ
れる平面を示している。図中、実線は色再現範囲の外縁
であり、黒丸はフラットのクラスタci の代表色Mi
あり、実線の矢印は代表色Mi に対応する変換ベクトル
i である。図9に示すように、例えば色再現範囲外の
代表色M2,M5,M6 は、変換ベクトルu2,u5,u6 によ
って色再現範囲の外縁に変換される。このとき、色相、
明度は保持され、彩度のみを変化させている。なお、色
再現範囲内の代表色M1,M3,M4,M7,M8 は変換しな
い。
【0070】対象のクラスタci の色分布がグラデーシ
ョンである場合には、S136では、そのクラスタci
が占有する画像平面上の領域をグラデーションマスクに
追加する。最終的には、色分布がグラデーションである
すべてのクラスタが占有する領域に相当するマスクが作
成される。これは、グラデーション部分の色変換をクラ
スタごとに行ない、その他の部分の色変換は後でまとめ
て行なうので、その他の部分の色変換の対象となるべき
領域を得るために作成する。
【0071】S137では、対象のクラスタci が色再
現範囲外の画素を含んでいるか否かを調べる。もし、含
んでいなければ、特に色変換範囲内への変換は必要ない
ため、何もせずにS139の処理に進む。含んでいれ
ば、S138において、グラデーションの色分布を持つ
クラスタci に対して階調性を保持した色再現範囲内へ
の色変換を行なう。ここでは、対象のクラスタci に属
する色再現範囲外の画素と色再現範囲の外縁との距離が
最も大きなベクトルvi を求めて、このベクトルvi
変換ベクトルとして色再現範囲外の画素を含む色分布が
グラデーションのクラスタに属する画素の色を変換す
る。
【0072】図10は、色再現範囲外の色を含む色分布
がグラデーションであるクラスタci に属する画素の色
を色再現範囲内へ色変換する場合の説明図である。この
図では、簡単にするために、彩度および色相で表わされ
る平面を示している。図中、実線は色再現範囲の外縁で
あり、黒丸はクラスタci に属する画素の色であり、実
線の矢印はベクトルvi である。また、点線の矢印はク
ラスタci に属するある画素の色をベクトルvi で変換
する様子を示しており、黒い四角は色変換後の画素の色
を示している。色再現範囲の外縁との距離が最も大きな
ベクトルvi を用いて色変換を行なうことによって、ク
ラスタci 内の全ての色が色再現範囲内となる。このと
き、クラスタci 内の各色間の相対的な変化量はそのま
ま保存されているので、階調性が保持される。
【0073】この例では、クラスタci に属するすべて
の画素の色をベクトルvi により変換しているが、本発
明ではこれに限定するものではなく、対象のクラスタに
属する画素の色をクラスタ内の階調性を保持したまま色
再現範囲内に変換できればどのような方法を用いてもよ
い。例えば、色変換による他の色への影響をできるだけ
小さくするために、クラスタci に属するすべての画素
の色の分散をベクトルvi の大きさに応じて縮小した上
で、色再現範囲内に色変換するように構成してもよい。
【0074】S139では、未処理のクラスタがまだ残
っているか否かを調べて、残っていれば、S131に戻
って処理を繰り返す。残っていなければ、S140、S
141の処理を行なう。S140の処理を行なう直前に
は、フラットの色分布を持つクラスタのリストであるフ
ラットリストが完成している。なお、S135の処理に
より色変換後の代表色もこのフラットリストに記録され
ており、色再現範囲外の代表色Mi はMi'に変換される
ものとする。色再現範囲内の代表色Mi については、そ
の変換後の代表色Mi'と等しい。また、グラデーション
の色分布を持つクラスタについてはS138の処理によ
り既に色変換は完了している。
【0075】図11は、フラットリストの一例の説明図
である。この図は、図9に示した例を元に作成されてい
る。したがって、代表色が色再現範囲内に存在するクラ
スタc1,c3,c4,c7,c8 の代表色はその変換後の代表
色と等しい。また、クラスタc2,C5,C6 の代表色は色
再現範囲外に存在するので、その色再現範囲外の代表色
2,M5,M6 が変換された代表色M2',M5',M6'は、
色再現範囲の外縁の色である。
【0076】S140では、フラットリストを参照し
て、色変換後の代表色Mi'を走査することにより、色再
現範囲外のクラスタの色変換後の代表色に類似する代表
色を持つクラスタが存在するか否かを調べる。もし、こ
れが存在すれば、色変換によって他の色との識別性が低
下する可能性がある。このような色識別性の低下を防ぐ
ために、初期プロファイルを修正する。ここでは、色再
現範囲外のクラスタの色変換後の代表色Mi'の色相との
差があらかじめ定められた閾値Th9 よりも小さいクラ
スタを類似する可能性があるとして抽出する。
【0077】図12は、色再現範囲外のクラスタの色変
換後の代表色に類似する代表色を持つクラスタが存在す
るか否かを調べる方法の一例の説明図である。この図で
は、色再現範囲外のクラスタの代表色M2 について、そ
の色相H2 との色相の差がTh9 よりも小さい代表色を
持つクラスタを探索する。この例では、代表色M1 とM
3 が色相H2 との色相の差がTh9 よりも小さい。その
ため、代表色M2 を持つクラスタを色変換すると、代表
色M1 とM3 を持つクラスタと類似してしまう可能性が
あるものとして、この代表色M1 ,M3 が抽出される。
【0078】そして、類似する可能性があるとして抽出
された代表色と、変換後の代表色との色差を算出して、
この色差があらかじめ定められた閾値Th10よりも小さ
い場合に、色識別性が低下すると判定する。本発明で
は、この方法に限定するものではなく、色の識別性が低
下する程度に類似した色の代表色を抽出することができ
る方法であれば、どのような方法を用いてもよい。
【0079】色識別性が低下すると判定された場合に
は、その原因となる色再現範囲外のクラスタの代表色も
しくはこの近傍の色に対応する初期プロファイル中の変
換ベクトルを、色識別性が低下しないように修正する。
ここでは、色再現範囲外のクラスタの色変換後の代表色
i'に類似している可能性があるとして抽出された1つ
以上の代表色Mj との色差がTh10以上で、かつ、色変
換後の代表色Mi'の色相を変化させずにMi'との色差が
最も小さな代表色Mi"を算出して、Mi からMi"への変
換ベクトルに置き換えることで修正を行なう。
【0080】図13は、色識別性が低下すると判定され
た場合に代表色Mi"を算出する処理の一例の説明図であ
る。図中、M2 は色再現範囲外の色であり、M2'は色再
現範囲の外縁上の点、M1 とM3 はM2'に類似する可能
性があると判断された色、M3 はさらに識別性が低下す
ると判定された色である。また、図13は3次元の空間
を表わしており、実線は色再現範囲の外縁と色相がH2
である空間内の平面との交線を示している。さらに、破
線は各色M1 ,M3 から半径Th10の球面を示してい
る。ここで求めるM2"は、色再現範囲の外縁と色M3
中心とする半径Th10の球面との交点である。こうし
て、M2 からM2"への変換ベクトルu2'が算出でき、初
期プロファイルの該当する変換ベクトルと置き換えられ
る。
【0081】このようにして、色識別性の低下を防ぐた
めの修正を初期プロファイルに施し、グラデーションの
色分布を持つクラスタ以外の部分の色変換を行なうプロ
ファイルを作成する。
【0082】S141では、S136で生成されたグラ
デーションマスク以外の画素に対して、S140で作成
したプロファイルを適用して、色変換を行なう。
【0083】このように、クラスタ別色変換部17で行
なう色変換処理は、クラスタ単位で行なわれる。上述の
例のように重要色に限定したクラスタを対象とすること
によって処理の効率化が実現でき、得られる結果も色変
換により画像全体の再現性の変化を抑えたものとなる。
【0084】図2に戻り、出力側色変換部18は、クラ
スタ別色変換部17で色再現範囲内の色に変換された、
内部処理で用いた表色系の画像データを、出力装置が出
力可能な表色系の画像データに変換する。この変換は、
既存の方法により行なうことができる。この例では、L
** H゜表色系を内部処理で用いたため、L**
゜画像データを出力装置が出力可能な例えばYMCK表
色系の画像データに変換する。画像データ出力装置19
は、出力側色変換部18が生成した、出力装置が出力可
能な画像データを出力する。
【0085】このようにして、出力装置が再現できない
色を含む画像データが入力された場合でも、グラデーシ
ョン部分では色の階調性を保存し、またフラットな部分
では識別性を保存して、再現可能な色に変換して出力す
ることによって、良好な再現性を得ることができる。こ
のとき、重要色について特にこのような変換を行なうこ
とによって、処理の効率化とともに、画像全体の再現性
を向上させることができる。
【0086】図14は、本発明の画像処理装置および画
像処理方法を実現する第2の実施の形態を示す概念ブロ
ック図である。図中、図1と同様の部分には同じ符号を
付して説明を省略する。6は重要領域作成部、7はグル
ープ作成部、8は色変換部である。重要領域作成部6
は、画像中のなるべく色を変化させたくない領域につい
ての指示を受け、その指示に従って重要領域を作成す
る。グループ作成部7は、画像データ入力部1で入力さ
れた画像データから、重要領域作成部6で作成された重
要領域と画像データ解析部2で抽出された重要色に基づ
いて、色およびその分布が類似するグループを作成す
る。色変換部8は、グループ作成部3で生成されたグル
ープごとに、グループ内の色とその分布、重要領域作成
部6で作成された重要領域、画像データ解析部2で抽出
された重要色、および色再現範囲に基づいて色変換ベク
トルを決定し、画像データ入力部1で入力された画像デ
ータの色変換を行なう。
【0087】画像データ入力部1で入力された出力対象
の画像データは、量子化されて画像データ解析部2、グ
ループ作成部3、色変換部4に与えられる。一方、画像
中のなるべく色を変化させたくない領域に関する指示が
入力され、重要領域作成部6において重要領域が作成さ
れる。画像データ解析部2は、与えられた画像データか
ら重要と判断する1つ以上の色を重要色として抽出し、
この重要色と、重要領域作成部6で作成した重要領域に
基づいて、グループ作成部7は、与えられた画像データ
から色およびその分布が類似しているグループを生成す
る。色変換部8は、生成されたグループおよびグループ
内の色分布、重要領域、重要色と、出力装置の色再現範
囲に基づいて色変換ベクトルを作成し、これを与えられ
た画像データに適用して色変換を行なう。色変換後の画
像データは、画像データ出力部5から出力装置に出力さ
れる。
【0088】図15は、本発明の第2の実施の形態を実
現する構成例を示すブロック図である。図中、図2と同
様の部分には同じ符号を付して説明を省略する。21は
重要領域作成部、22はクラスタ抽出部、23はクラス
タ別色変換部である。重要領域作成部21は、入力画像
の中で、色変換により画像全体としては大きく変化しな
いが、できるだけ色を変化しないことが好ましい領域の
指示を受け取り、この領域を重要領域として一時データ
記憶装置13に記録する。ここでは、入力画像を表示
し、マウスなどのポインティングデバイスを用いて閉領
域を指定し、この閉領域を重要領域とする。特に必要が
なければ、これらの重要領域は指定しなくてもよい。本
発明は、ここで説明した方法に限定するものではなく、
できるだけ色を変化しないことが好ましい領域を得られ
る方法であれば、どのような方法を用いてもよい。例え
ば、画像を入力する際に、これらの領域を表わすような
二値画像を読み込むように構成することもできる。この
例では、作成された重要領域は正確に目的の領域のみを
含んでいると仮定するが、目的の領域を大まかに指定し
てその領域の境界近辺を調査することで正確な領域を得
るように構成することもできる。
【0089】クラスタ抽出部22は、重要領域作成部2
1で作成した重要領域と重要色抽出部14で抽出した重
要色に基づいて類似する特徴を持つ画素の集合であるク
ラスタを抽出する。例えば重要領域に含まれる画素と重
要色もしくは重要色に近い色を持つ画素のみからクラス
タを構成することにより、効率的にクラスタの抽出が実
現できる。この例では、重要色と大きく異なる重要領域
以外の色については、色変換によって画像全体の色再現
性は大きく変化しないとみなして色識別性や階調性の保
存のための特別な処理は行なわない。
【0090】この例でも、L** H゜色空間における
明度、彩度、色相と画像平面におけるX座標、Y座標の
5次元の特徴空間上での再配置法によるクラスタリング
によりクラスタを抽出する。クラスタ抽出部22の動作
の一例としては、上述の第1の実施の形態と同様、図4
に示したフローチャートに従って処理を行なえばよい。
この第2の実施の形態では、図4のS101で初期クラ
スタを生成する際に、重要色との色差が閾値Th2 より
も小さい画素だけでなく、重要領域自体も初期クラスタ
とする。こうすることにより、重要領域に含まれる画素
も、抽出されるクラスタに属するため、クラスタ解析部
16およびクラスタ別色変換部23を経て、重要領域の
階調性および色識別性を保持した色変換が実現できる。
【0091】この例では、重要色と重要領域の重要性を
同等と見なしてこのような処理を行なうが、重要色と重
要領域の重要性に差を付けて、例えば、重要領域の重要
性を重視すれば重要領域以外の画像中の画素を対象にク
ラスタ抽出部15の処理を行ない、これに1つの重要領
域を1つのクラスタとして追加するように構成すること
もできる。また、不必要に重要領域が分割されたり他の
領域と統合されたり、さらに削除されたりしないよう
に、クラスタに対して重要領域であるという属性を付加
しておくとよい。さらに、重要領域にレベルを設けてそ
のレベルによって処理を分けて行なってもよい。
【0092】クラスタ別色変換部23は、上述の第1の
実施の形態におけるクラスタ別色変換部17と同様に構
成することも可能であるが、ここでは、クラスタごとに
その重要度Ii を定義して、重要度の高いクラスタの画
素の色はなるべく変換しないように構成する例について
説明する。
【0093】クラスタの重要度は、クラスタci に属す
る画素の総数Nci や重要領域の画素数、重要色と代表
色との色差などを用いて定義することができる。この例
では、クラスタci に属する画素の総数Nci をそのま
まクラスタの重要度として用いることにする。したがっ
て、クラスタci に属する画素の総数Nci が多いほど
重要なクラスタとみなす。
【0094】クラスタ別色変換部23における処理は、
上述の第1の実施の形態におけるクラスタ別色変換部1
7と同様であり、図8に示すフローチャートに従って処
理を行なえばよい。ただし、この第2の実施の形態では
重要度を用い、色再現範囲外に存在する代表色を持つ色
分布がフラットのクラスタを色再現範囲内に色変換する
際に、色識別性が低下すると判定された後の変換ベクト
ルの修正方法を変更する。
【0095】上述の第1の実施の形態では、図13にお
いて説明したように、色識別性が低下すると判定された
場合、一律に、色再現範囲外に存在する代表色を持つ、
色分布がフラットのクラスタを変換する変換ベクトルを
修正していた。この第2の実施の形態では、クラスタの
重要度を用い、重要度の低いクラスタの変換ベクトルを
修正するように構成する。したがって、色再現範囲外に
存在する代表色を持つ、色分布がフラットのクラスタの
方が、色識別性が低下する色再現範囲内のクラスタより
も重要度が低い場合には、図13に示したように色再現
範囲外に存在する代表色を持つ、色分布がフラットのク
ラスタを変換する変換ベクトルを修正するが、重要度が
高い場合には、色識別性が低下する色再現範囲内のクラ
スタの代表色を、色識別性が低下しない色にまで変換す
る。
【0096】図16は、色再現範囲内のクラスタの代表
色を色識別性が低下しないように変換する変換ベクトル
を算出する処理の一例の説明図である。図中、M2 は色
再現範囲外の色であり、M2'は色再現範囲の外縁上の
点、M1 とM3 はM2'に類似する可能性があると判断さ
れた色、M3 はさらに色識別性が低下すると判定された
色である。また、図16は3次元の空間を表わしてお
り、実線は色再現範囲の外縁と色相がH2 である空間内
の平面との交線を示している。さらに、破線は半径Th
10の球面を示している。
【0097】ここで、代表色M2 を持つクラスタの重要
度と、代表色M3 を持つクラスタの重要度を比較する
と、代表色M2 を持つクラスタの方が重要度が高いとす
る。この場合、図13に示したように代表色M2 の変換
ベクトルu2 を変更させるのではなく、図16に示すよ
うに、色識別性が低下すると判定された色M3 を移動さ
せる。例えば、色M3 を中心とする半径Th10の球を移
動して、M2'を接点に持ち、かつ、M3 との色差が最も
小さな色M3'を算出する。そして、M3 をM3'に変換す
る変換ベクトルu3 を求めて、この変換ベクトルにより
初期プロファイルの対応する変換ベクトルと置き換え
る。このように構成することにより、画像中で色変換に
よってより大きな再現性の変化を生じる色ほど、変化の
幅を小さくすることができる。
【0098】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
によれば、入力された画像データに応じて色分布をグル
ープ化して、グループごとに色再現範囲内となるように
変換ベクトルを決定するので、画像全体の色を大きく変
化させることなく、色識別性と階調性の低下を防ぐこと
ができる。さらに、重要色、あるいは重要色と重要色に
類似する色に限定したグループ化を行なうことによっ
て、効率的に色再現範囲内への色変換を行なうことがで
きる。さらに、色を変化させることで画像全体の再現性
の変化する度合いを重要度として導入することで、より
入力画像に忠実な色の再現が行なえるように、色再現範
囲内への色変換が実現できるという効果がある。また、
画像中における比較的小さな部分でも、その領域を重要
領域として指定することでグラデーションなどの階調性
を保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の画像処理装置および画像処理方法を
実現する第1の実施の形態を示す概念ブロック図であ
る。
【図2】 本発明の第1の実施の形態を実現する構成例
を示すブロック図である。
【図3】 L* * H°色空間を分割して作成する単位
空間の説明図である。
【図4】 本発明の第1の実施の形態を実現する構成例
におけるクラスタ抽出部15の動作の一例を示すフロー
チャートである。
【図5】 本発明の第1の実施の形態を実現する構成例
におけるクラスタ解析部16のクラスタの色分布認識処
理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図6】 本発明の第1の実施の形態を実現する構成例
におけるクラスタ解析部16のクラスタの統合と削除処
理の動作の一例を示すフローチャートである。
【図7】 本発明の第1の実施の形態を実現する構成例
においてクラスタ別色変換部17が行なう色変換とクラ
スタの色分布との対応の一例の説明図である。
【図8】 本発明の第1の実施の形態を実現する構成例
におけるクラスタ別色変換部17の動作の一例を示すフ
ローチャートである。
【図9】 色分布がフラットのクラスタci の代表色M
i を初期プロファイルに基づいて色変換する場合の説明
図である。
【図10】 色再現範囲外の色を含む色分布がグラデー
ションであるクラスタci に属する画素の色を色再現範
囲内へ色変換する場合の説明図である。
【図11】 フラットリストの一例の説明図である。
【図12】 色再現範囲外のクラスタの色変換後の代表
色に類似する代表色を持つクラスタが存在するか否かを
調べる方法の一例の説明図である。
【図13】 色識別性が低下すると判定された場合に代
表色Mi"を算出する処理の一例の説明図である。
【図14】 本発明の画像処理装置および画像処理方法
を実現する第2の実施の形態を示す概念ブロック図であ
る。
【図15】 本発明の第2の実施の形態を実現する構成
例を示すブロック図である。
【図16】 色再現範囲内のクラスタの代表色を色識別
性が低下しないように変換する変換ベクトルを算出する
処理の一例の説明図である。
【符号の説明】
1…画像データ入力部、2…画像データ解析部、3…グ
ループ作成部、4…色変換部、5…画像データ出力部、
6…重要領域作成部、7…グループ作成部、8…色変換
部、11…画像データ入力装置、12…入力側色変換
部、13…一時データ記憶装置、14…重要色抽出部、
15…クラスタ抽出部、16…クラスタ解析部、17…
クラスタ別色変換部、18…出力側色変換部、19…画
像データ出力装置、21…重要領域作成部、22…クラ
スタ抽出部、23…クラスタ別色変換部。

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 画像データを入力する画像データ入力手
    段と、該画像データ入力手段により入力された前記画像
    データから1つ以上の重要色を抽出する画像データ解析
    手段と、該画像データ解析手段により抽出された前記重
    要色に基づいて前記画像データの色およびその分布を認
    識し異なる色およびその分布ごとにグループを生成する
    グループ作成手段と、該グループ作成手段で生成された
    前記グループごとの色分布と前記画像データ解析手段に
    より抽出された重要色と出力装置の色再現範囲に基づい
    て色変換を行なう色変換手段を具備することを特徴とす
    る画像処理装置。
  2. 【請求項2】 画像データを入力する画像データ入力手
    段と、該画像データ入力手段により入力された画像デー
    タ内の重要な領域を指示する領域指示手段と、前記画像
    データ入力手段により入力された画像データから1つ以
    上の重要色を抽出する画像データ解析手段と、該画像デ
    ータ解析手段により抽出された前記重要色と前記領域指
    示手段により指示された重要な領域に基づいて前記画像
    データの色およびその分布を認識し異なる色およびその
    分布ごとにグループを生成するグループ作成手段と、該
    グループ作成手段で生成された前記グループごとの色分
    布と前記画像データ解析手段により抽出された重要色と
    出力装置の色再現範囲に基づいて色変換を行なう色変換
    手段を具備することを特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 前記画像データ解析手段は、前記画像デ
    ータ入力手段により入力された前記画像データの色空間
    上における頻度を算出し、該頻度もしくは該頻度の全体
    に対する割合が閾値以上である色を重要色として抽出す
    ることを特徴とする請求項1または2に記載の画像処理
    装置。
  4. 【請求項4】 前記画像データ解析手段は、前記画像デ
    ータ入力手段により入力された前記画像データが前記出
    力装置における色再現範囲外の色を含む場合に、前記重
    要色を前記グループ作成手段に渡すことを特徴とする請
    求項3に記載の画像処理装置。
  5. 【請求項5】 前記グループ作成手段は、前記画像デー
    タ解析手段により抽出された重要色に基づくクラスタリ
    ングによってグループを作成することを特徴とする請求
    項1または2に記載の画像処理装置。
  6. 【請求項6】 前記グループ作成手段は、前記画像デー
    タ解析手段により抽出された重要色を含むクラスタと含
    まないクラスタとでクラスタリングの閾値もしくはパラ
    メータを変更することを特徴とする請求項5に記載の画
    像処理装置。
  7. 【請求項7】 前記色変換手段は、前記画像データ解析
    手段で抽出した重要色をなるべく変更しないように色変
    換パラメータを決定し、色変換を行なうことを特徴とす
    る請求項1または2に記載の画像処理装置。
  8. 【請求項8】 前記色変換手段は、前記画像データ解析
    手段で抽出した重要色および前記領域指示手段で指示さ
    れた重要な領域が存在すればその領域内の色と階調性を
    なるべく変更しないように色変換パラメータを決定し、
    色変換を行なうことを特徴とする請求項2に記載の画像
    処理装置。
  9. 【請求項9】 入力された画像データから1つ以上の重
    要色を抽出し、抽出された前記重要色に基づいて前記画
    像データの色およびその分布を認識して異なる色および
    その分布ごとにグループを生成し、生成された前記グル
    ープごとの色分布と前記重要色と出力装置の色再現範囲
    に基づいて色変換を行なうことを特徴とする画像処理方
    法。
  10. 【請求項10】 入力された画像データ内の重要な領域
    についての指示を受け、一方、入力された前記画像デー
    タから1つ以上の重要色を抽出し、抽出された前記重要
    色と前記重要な領域に基づいて前記画像データの色およ
    びその分布を認識して異なる色およびその分布ごとにグ
    ループを生成し、生成された前記グループごとの色分布
    と前記重要色と出力装置の色再現範囲に基づいて色変換
    を行なうことを特徴とする画像処理方法。
  11. 【請求項11】 前記重要色を抽出する際には、前記画
    像データの色空間上における頻度を算出し、該頻度もし
    くは該頻度の全体に対する割合が閾値以上である色を重
    要色として抽出することを特徴とする請求項9または1
    0に記載の画像処理方法。
  12. 【請求項12】 前記重要色を抽出する際には、入力さ
    れた前記画像データの前記出力装置における色再現範囲
    外の色および該色再現範囲外の色が変換されると推測さ
    れる色を重要色として抽出することを特徴とする請求項
    9または10に記載の画像処理方法。
  13. 【請求項13】 前記グループを生成する際には、前記
    重要色に基づくクラスタリングによってグループを生成
    することを特徴とする請求項9または10に記載の画像
    処理方法。
  14. 【請求項14】 前記クラスタリングは、前記重要色を
    含むクラスタと含まないクラスタとでクラスタリングの
    閾値もしくはパラメータを変更して行なうことを特徴と
    する請求項13に記載の画像処理方法。
  15. 【請求項15】 前記色変換を行なう際には、前記重要
    色をなるべく変更しないように色変換パラメータを決定
    し、色変換を行なうことを特徴とする請求項9または1
    0に記載の画像処理方法。
  16. 【請求項16】 前記色変換を行なう際には、前記重要
    色および指示された重要な領域が存在すればその領域内
    の色と階調性をなるべく変更しないように色変換パラメ
    ータを決定し、色変換を行なうことを特徴とする請求項
    10に記載の画像処理方法。
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