JPH10224117A - 集中定数型サーキュレータ - Google Patents
集中定数型サーキュレータInfo
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- JPH10224117A JPH10224117A JP2138097A JP2138097A JPH10224117A JP H10224117 A JPH10224117 A JP H10224117A JP 2138097 A JP2138097 A JP 2138097A JP 2138097 A JP2138097 A JP 2138097A JP H10224117 A JPH10224117 A JP H10224117A
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Abstract
得る。 【構成】 本発明の集中定数型サ−キュレ−タは、中央
に導電性スルーホールを有する絶縁基板、中央の導電性
共通部に放射状に接続された3組の中心導体、直流磁界
が印加されたフェリ磁性体を順に重ね合わせ、前記3組
の中心導体を前記フェリ磁性体の端部で折曲げ、前記フ
ェリ磁性体の中央部で前記3組の中心導体がお互いに絶
縁されるように重ね合わせた構造において、前記導電性
共通部が前記スルーホールを介して地導体に接続される
とともに、前記導電性共通部の面積が前記フェリ磁性体
の面積より小さいことを特徴としている。
Description
いたマイクロ波非相反素子である集中定数型サ−キュレ
−タの小型化・高性能化に関する。
子、積層チップコンデンサー、積層チップインダクタ、
チップ抵抗等の受動部品の小型化にともない、これらを
表面実装したマイクロ波装置の小型化・薄型化が急速に
進行している。このような動きの中で、マイクロ波装置
を構成する上できわめて重要なマイクロ波非相反素子で
ある集中定数型アイソレータの小型化・薄型化が望まれ
ている。このような市場のニーズに対応し、集中定数型
サ−キュレ−タ・アイソレータを小型化しようとすると
必然的に挿入損失が増え、同時に反射損失や逆方向損失
が劣化するという問題があった。とりわけ挿入損失は携
帯電話の蓄電池の寿命に直接影響を与え、その低減が強
く望まれている。
た従来技術の集中定数型サ−キュレ−タの概略を示す平
面図と構造断面図である。3組の中心導体1a,1b,1c
は円板状フェリ磁性体2の上に配されている。中心導体
の一方は入出力端子となり、他方は共通部3に接
続され、この図の場合は地導体7に接地されている。4
は絶縁シートで各中心導体が交差部で短絡しないように
設けられている。負荷容量Cは各端子と共通部3(地導
体7)の間に接続され、サ−キュレ−タの動作周波数を
決める。所望のインピ−ダンスでサ−キュレ−タ動作を
実現するために、フェリ磁性体には外部磁界5が印加さ
れる。また、アイソレータとするためには、図中の点線
で示すようにエネルギ−吸収抵抗Roが端子と共通部
3(地導体7)の間に接続される。
体1a,1b,1cの部品展開図と円板状フェリ磁性体2の
部品図である。中心導体1a,1b,1cは共通部3に放射
状に接続された約50μm厚みの一体物の銅板からなっ
ている。この共通部3と円板状フェリ磁性体2の外径寸
法は、略同一となっている。
ュレ−タを小型化してゆく場合の従来技術の背景となっ
ている考え方について述べる。直流磁界が印加されたフ
ェリ磁性体の内部を伝わる電磁波の波長λは概略次の式
で求められる。
フェリ磁性体の比誘電率、μはサ−キュレ−タ動作時の
比透磁率である。ここで、1GHzで計算すると、ε=
16、μ=2とすれば、λ=53mmを得る。実際に、集
中定数型素子として動作する最適寸法は、λ/8程度と
いわれている。この値は円板状フェリ磁性体の直径Dと
して6.6mm程度を要求している。しかし、実際にはこ
のような大きなフェリ磁性体を用いたのでは、7mm角も
しくは5mm角のような小型サ−キュレ−タの実現は難し
い。
然的に円板状のフェリ磁性体2の直径Dと厚みtが小さ
くなる。これは、インダクタンスの減少を招くと同時
に、サ−キュレ−タ本体のインピ−ダンスの減少を招
く。このため、外部の特性インピ−ダンスと整合をとる
ためには、必然的にフェリ磁性体には共鳴磁界よりかな
り強い磁界を印加する必要が生ずる。このことは、負荷
容量Cの増大を招き、サ−キュレ−タ特性の比帯域幅を
狭くするとともに、挿入損失をも劣化させる。このこと
がこれまでの集中定数型サ−キュレ−タの小型化を妨げ
てきた。
み、集中定数型サ−キュレ−タの基本構造を考察するこ
とにより、小型化しても比帯域幅や挿入損失が劣化しな
いフェリ磁性体と中心導体の新しい構造を用いた集中定
数型サ−キュレ−タの発明に関するものである。
共通部に放射状に接続された3組の中心導体、直流磁界
が印加され、前記導電性共通部上に配されるフェリ磁性
体、前記3組の中心導体を前記フェリ磁性体の端部で折
曲げ、前記フェリ磁性体上の中央部で前記3組の中心導
体が互いに絶縁されるように重ね合わされ、かつ前記中
心導体の端部が入出力端子となる構造において、前記導
電性共通部の面積が前記フェリ磁性体の面積より小さ
く、かつ前記導電性共通部が接地されるとともに、前記
中心導体の入出力端子と地導体の間に負荷容量を接続し
た集中定数型サ−キュレ−タである。
は、中央に導電性スルーホールを有する絶縁基板と、中
央の導電性共通部に放射状に接続された3組の中心導体
と、直流磁界が印加されたフェリ磁性体とを順に重ね合
わせ、前記3組の中心導体を前記フェリ磁性体の端部で
折曲げ、前記フェリ磁性体の中央部で前記3組の中心導
体が互いに絶縁されるように重ね合わせ、かつ前記中心
導体の端部が入出力端子となる構造において、前記導電
性共通部が前記絶縁基板の導電性スルーホールを介して
地導体に接続されるとともに、前記導電性共通部の面積
が前記フェリ磁性体の面積より小さく、かつ前記中心導
体の入出力端子と地導体の間に負荷容量を接続したこと
を特徴としている。
法を前記フェリ磁性体の外形寸法の半分以下とするもの
である。
サ−キュレ−タを実現するためのフェリ磁性体と中心導
体の新しいの構造を提供することである。小型化のため
フェリ磁性体の寸法が小さくなると、必然的にインダク
タンスが小さくなる。もし、小寸法のフェリ磁性体を用
いても、構造の考案によりインダクタンスを大きくでき
れば、比帯域幅と挿入損失の劣化を抑えることができ
る。
に絶縁されて重ね合わされた中心導体において、従来よ
りも巻き付け長さを長くして、インダクタンスを大きく
するものである。つまり、従来では、導電性共通部の面
積がフェリ磁性体の面積と同じであったため、その導電
性共通部から放射状に接続された中心導体は、そのフェ
リ磁性体の側面からその上面において、巻き付けられて
いた。これは、約0.5ターンの巻き付け量ということ
ができる。
磁性体の面積よりも小さくすることにより、フェリ磁性
体の下側面から巻き付けられるようにして、中心導体の
フェリ磁性体への巻き付け量を大きくし、大きいインダ
クタンスを得るものである。つまり、導電性共通部の面
積を小さくすることにより、中心導体の巻き付けを、フ
ェリ磁性体の下側面から始まり、側面を経て、上面に巻
き付けられる構成とするものである。これにより、約
0.75ターンまで巻き付け量を増やすことができ、イ
ンダクタンスを大きくすることができる。
は、フェリ磁性体の外径寸法に対し、半分以下であるこ
とが望ましい。また、この導電性共通部は、できる限り
小さい方が望ましく、最低限各中心導体を接続可能な大
きさまで、小さくしても良い。
は、請求項2で記載したように、中央に導電性スルーホ
ールを有する絶縁基板上に、共通部を配置し、その共通
部と導電性スルーホールを接続し、更にその導電性スル
ーホールの他端を接地導電体に接続して、接地すること
ができる。また他の方法として、上記絶縁基板を無く
し、接地導電体上に共通部がくるように直接配置するこ
とによっても構成可能である。この場合、フェリ磁性体
を凸状に形成し、その凸部が共通部に対応し、そしてそ
の共通部のみが接地導体に接触するように構成すること
もできる。
構造を用いれば、小型化を図りながら比帯域幅が広く、
かつ低挿入損失である高性能な集中定数型サ−キュレ−
タを構成することができる。
細に説明する。図1(a)は、本発明に係る一実施例を
示す概略上面図、図1(b)は、図1(c)のB−B’
断面構造図、図1(c)は、図1(a)のA−A’断面
構造図である。尚、従来例と同様の部位には、同一の符
号を付しているが、これは必ずしも同一部材というもの
ではない。図1(c)の断面図に示すように、地導体7
の上に中央に導電性スルーホール8を有する絶縁基板6
が配され、このスルーホール8に導電性共通部3が接続
される。この上にはフェリ磁性体2がのせられる。共通
部3の面積はフェリ磁性体の面積よりも小さく、3組の
中心導体はフェリ磁性体の下側で共通部3に接続され
る。図1(b)に示すように、それぞれの中心導体はフ
ェリ磁性体2の端部に相当する1a',2b',2c'で折
れ曲がり、図1(a)に示すように上面中央部でお互い
に絶縁材料4により絶縁するように重なり、それぞれの
中心導体の3つの端部1a,1b,1cは、入出力端子
となる。各入出力端子と地導体7の間に負荷
容量Cが接続されている。
の中心導体1a,1b,1cと導電性共通部3の部品展開
図である。これは銀メッキが施された約50μmの厚み
の銅板で作製されている。図2(b)は本発明の他の実
施例を示すものであり、共通部3がさらに小さくなって
いる中心導体1a,1b,1cと導電性共通部3の部品展
開図である。図3は円板状フェリ磁性体2の部品図であ
る。図4は本発明の特徴の一つである中央部に導電性ス
ルーホール8を有する絶縁基板6である。この絶縁基板
6とフェリ磁性体2は、本実施例ではほぼ同じ形状の直
径3.5mmφ×厚み0.3mmのものを用いた。特に、
中心導体について従来技術の構造である図7(a)のもの
と比較すると、本発明の特徴が理解できる。すなわち、
インダクタンスとして作用する平行線路の部分が本発明
では、従来技術の約1.5倍である。巻数で比較する
と、従来技術では0.5タ−ンであるのに対して、本発
明の構造では0.75タ−ンであると見ることができ
る。
来技術の構造と本発明の構造を比較する場合、本発明の
構造では絶縁基板6という非磁性体が空間を占有するの
で、小型・薄型化という点では、不利となる。従って、
実際の効果は、絶縁基板6の部分を全てフェリ磁性体と
した従来技術の場合と比較しなければならない。従来技
術では本発明の構造より約2倍の厚みのフェリ磁性体を
使用できる。従って、これらのことを考慮して、従来技
術のインダクタンスを1として本発明の効果の評価を行
ってみた。すなわち、本発明の構造では、断面積が1/
2となり、巻数が約1.5倍になるので、インダクタン
スとしては1.125倍となる。この差は、本発明の構
造の効果であり、同じ空間を用いた場合、本発明の方が
約13%インダクタンスが大きくなることを意味する。
これは同時に、負荷容量としても87%でよく、コンデ
ンサーの占有面積が小さくなり、小型化に有利となるこ
とを意味している。
中定数型7mm角アイソレータの特性図である。同じ大
きさのフェリ磁性体を用いた従来技術の結果は点線で示
した。この図から分かるように、3.5mmφ×0.3m
mtの小さなガ−ネットを用いた場合、帯域幅が狭く、
挿入損失も中心周波数のピーク値で0.55dB程度で
ある。一方、本発明の構造を用いた場合は、挿入損失の
ピーク値は0.50dBまで改善され、かつ帯域幅も1.
4倍程度になっている。これは、本発明の構造を用いた
場合、インダクタンスが1.2倍程度に増加したためで
ある。
6(a)(b)に示す。図6(a)に示すものは、導電
性共通部3を地導体7上に直接配置した構造である。こ
のように、導電性共通部3を地導体7上に直接配置した
場合も、上記実施例と同様の効果が得られた。図6
(b)に示すものは、導電性共通部3を地導体7上に直
接配置した構造であるが、フェリ磁性体2の形状を変更
し、導電性共通部3のみが地導体7に接触するように構
成したものである。もちろん、この構成においても上記
実施例と同様の効果を得ることができた。又、このフェ
リ磁性体2の形状は、図に示すようなテーパ状の凸部で
なくてもよく、例えば、段付き状、円弧状など適宜変更
できる。
体の新規な構造を用いることにより、小型の集中定数型
サ−キュレ−タでありながら、低損失な集中定数型サ−
キュレ−タを提供し得るものであり、携帯電話などのマ
イクロは装置において、極めて有益なものである。
−B’断面構造図(b)、A−A’断面構造図(c)で
ある。
性共通部3の部品展開図である。
である。
る。
る。
地状態を示す断面構造図である。
図(b)である。
部3の部品展開図(a)と、フェリ磁性体の部品図であ
る。
Claims (3)
- 【請求項1】 中央の導電性共通部に放射状に接続され
た3組の中心導体、直流磁界が印加され、前記導電性共
通部上に配されるフェリ磁性体、前記3組の中心導体を
前記フェリ磁性体の端部で折曲げ、前記フェリ磁性体上
の中央部で前記3組の中心導体が互いに絶縁されるよう
に重ね合わされ、かつ前記中心導体の端部が入出力端子
となる構造において、前記導電性共通部の面積が前記フ
ェリ磁性体の面積より小さく、かつ前記導電性共通部が
接地されるとともに、前記中心導体の入出力端子と地導
体の間に負荷容量を接続したことを特徴とする集中定数
型サ−キュレ−タ。 - 【請求項2】 中央に導電性スルーホールを有する絶縁
基板と、中央の導電性共通部に放射状に接続された3組
の中心導体と、直流磁界が印加されたフェリ磁性体とを
順に重ね合わせ、前記3組の中心導体を前記フェリ磁性
体の端部で折曲げ、前記フェリ磁性体の中央部で前記3
組の中心導体が互いに絶縁されるように重ね合わせ、か
つ前記中心導体の端部が入出力端子となる構造におい
て、前記導電性共通部が前記絶縁基板の導電性スルーホ
ールを介して地導体に接続されるとともに、前記導電性
共通部の面積が前記フェリ磁性体の面積より小さく、か
つ前記中心導体の入出力端子と地導体の間に負荷容量を
接続したことを特徴とする集中定数型サ−キュレ−タ。 - 【請求項3】 前記導電性共通部の外形寸法が前記フェ
リ磁性体の外形寸法の半分以下であることを特徴とする
請求項1又は請求項2記載の集中定数型サ−キュレ−
タ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02138097A JP3835631B2 (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 集中定数型サーキュレータ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP02138097A JP3835631B2 (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 集中定数型サーキュレータ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10224117A true JPH10224117A (ja) | 1998-08-21 |
JP3835631B2 JP3835631B2 (ja) | 2006-10-18 |
Family
ID=12053494
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP02138097A Expired - Lifetime JP3835631B2 (ja) | 1997-02-04 | 1997-02-04 | 集中定数型サーキュレータ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3835631B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008102502A1 (ja) * | 2007-02-21 | 2008-08-28 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | マイクロストリップラインフィルタ |
-
1997
- 1997-02-04 JP JP02138097A patent/JP3835631B2/ja not_active Expired - Lifetime
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008102502A1 (ja) * | 2007-02-21 | 2008-08-28 | Murata Manufacturing Co., Ltd. | マイクロストリップラインフィルタ |
JP4985761B2 (ja) * | 2007-02-21 | 2012-07-25 | 株式会社村田製作所 | マイクロストリップラインフィルタ |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP3835631B2 (ja) | 2006-10-18 |
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