JPH10223164A - 電子銃 - Google Patents

電子銃

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JPH10223164A
JPH10223164A JP9031416A JP3141697A JPH10223164A JP H10223164 A JPH10223164 A JP H10223164A JP 9031416 A JP9031416 A JP 9031416A JP 3141697 A JP3141697 A JP 3141697A JP H10223164 A JPH10223164 A JP H10223164A
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JP
Japan
Prior art keywords
cathode
electron gun
wehnelt
electron
anode
Prior art date
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Pending
Application number
JP9031416A
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English (en)
Inventor
Mamoru Nakasuji
護 中筋
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Nikon Corp filed Critical Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高スループットの電子線転写装置用の電子銃
に適用可能な、高エミッタンス、低輝度、高エネルギー
の電子銃を提供する。 【解決手段】 電子銃1は、電子放出面16を有するカ
ソード15と、その周囲にカソードと電気的及び機械的
に接続されて配置されたウェーネルト13と、を有す
る。そして、カソード15の電子放出面16を有効かつ
均一に加熱する一方、ウェーネルト13はできるだけ低
温とする配慮(くびれ部14、フィン17等)がなされ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子線縮小転写装
置用の電子銃のように、低輝度・高エミッタンスのビー
ム特性が要求される電子銃に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の転写装置においては、カ
ソード、ウェーネルト、アノードの3電極を持つ軸対称
構造の電子銃が用いられていた。ここで、カソードとウ
ェーネルトは互いに絶縁され、別々のポテンシャル(電
位)を与える構造となっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のような従来の電
子銃においては、100μm・mrad程度の低エミッタンス
の電子銃を得るのは容易であったが、電子線縮小転写装
置用の電子銃のような1,000μm・mrad以上の高エミ
ッタンスの電子銃を得るには問題があった。すなわち、
カソードとウェーネルトが空間的・電気的に分離されて
いるため、両者の境界部での等ポテンシャル線が急激な
変化をして電子線(ビーム)が不均一となり、そのため
高エミッタンス(1,000μm・mrad以上)の電子銃を
得ることができなかった。
【0004】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、高スループットの電子線転写装置用の
電子銃に適用可能な、高エミッタンス(例えば1,00
0μm・mrad以上)、低輝度(例えば1×104 A/cm2sr
以下)、高エネルギー(例えば100kV以上)の電子銃
を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明の電子銃は、電子放出面を有するカソード
と、 このカソードの周囲にカソードと電気的及び機械
的に接続されて配置されたウェーネルトと、 カソード
を反電子放出面側から選択的に加熱する手段と、を具備
することを特徴とする。このため、カソードとウェーネ
ルトとの境界部で等ポテンシャル線が急激に乱れること
がないのでカソード周辺部からも均一な電子線が放出さ
れ、電子銃のエミッタンスが向上する。また、カソード
とウェーネルトは機械的にも接続されているため、カソ
ードとウェーネルトの同心性不良等の精度不良は生じな
い。また、カソードを選択的に加熱する手段が設けられ
ているので、ウェーネルトが加熱されてウェーネルトか
ら電子放出が行われることはない。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の1実施例に係る
電子銃の構成及び電子線の放出状態を模式的に示す図で
ある。この電子銃1は、同軸上に一列に配列されたアノ
ード3、制御アノード7、カソード15、ウェーネルト
13、ヒーター27等から構成されている。
【0007】アノード3は、中央部に穴3aの開いた板
状のものであり、通常グラウンドレベルの電位を有す
る。アノード3は、マイナス電圧(加速電圧)を印加さ
れたカソード15から電子線11を引き出す作用をな
す。また、アノード3の中央穴3aでは等ポテンシャル
線5が上に凸の形状をしているため、凹レンズの作用を
する。この凹レンズ作用と下記の制御アノード7の凸レ
ンズ作用により、電子線は、アノード3の穴3aの中央
部で収束し、アノード3の出側(部の上方)で広がる形
となる。なお、これらアノード、制御アノードの穴径や
位置をシミュレーションにより最適化することにより、
レンズ効果の収差を最小として高エミッタンス条件を得
ることができる。
【0008】制御アノード7も、中央部に穴7aの開い
た板状のものであり、アノード3とカソード15の間に
アノード3と平行に配置されている。制御アノード7
は、アノード3に対して99kV程度の負圧を印加されて
いる。制御アノード7の中央穴7aは、カソード15の
径よりも広く、この穴からアノード3と制御アノード7
間の等ポテンシャル線9がカソード15側に滲み出し
て、同穴7a部に凸レンズ作用を持たせる。
【0009】カソード15は、ウェーネルト13と同芯
で軸対称かつ一体(単結晶Taの削り出し)に形成され
ている。カソード15の表面(図の上面)は、電子放出
面16となっている。この電子放出面16は、平たい円
形の面である。しかし、同面16は曲面(凹面又は凸
面)であってもかまわない。
【0010】カソード15の裏面26の下にはヒーター
27が備えられており、このヒーター27からのエレク
トロンボンバードが同裏面26に当る。これにより生じ
た熱が伝熱部23を通じて電子放出面16を加熱する。
ヒーター27には、カソードとの間に5kVの電圧を印加
して20mAの電流を流し100Wの電力で加熱してい
る。
【0011】本発明の電子銃においては、カソード15
の電子放出面16を有効かつ均一に加熱する一方、カソ
ード15の外周に接続しているウェーネルト13はでき
るだけ低温とすることが一つの要点である。このため
に、図1の実施例では以下の配慮を行っている。なお、
これらの配慮は、全てカソードの裏面側で行っており、
表面側は電子銃の特性を決める等ポテンシャル面の形成
を高エミッタンスに適した形としている。
【0012】 電子放出面16の裏側に伝熱部23を
設け、ヒーター27からの熱を均一かつ高い熱伝導によ
り電子放出面に到達させる。 カソード15とウェーネルト13との接続部は、厚
さの薄い(例えば0.3mm)くびれ部14として、カソ
ード15からウェーネルト13への熱伝導を少なくして
いる。
【0013】 ウェーネルト13を薄いフィン構造と
して、放熱性を向上している。すなわち、ウェーネルト
13の外周には、中心方向に向けて深い肉盗み溝19を
加工しており、この溝19の上下に表フィン17と裏フ
ィン21とを形成している。これらのフィンは肉薄で表
面積が大きいため放熱性に優れており、カソード15よ
りの伝熱を外に逃がしてウェーネルト13の温度が上昇
しないようになっている。特に、裏フィン21がヒータ
ー27方向から、表フィン17への熱輻射を遮るという
構造的配慮もなされている。 ヒーター27の外周部を覆うカバー25を設けてい
る。
【0014】このような構造のため、カソード15の周
辺部は、同部に接続されているウェーネルトト13が放
熱フィンの役割を果すため温度が下がり、電子放出が少
なくなる。しかしカソード15周辺から放出された電子
は一様な照明に寄与する分は少なく、無駄な電流となる
傾向がある。したがってカソード周辺から放出される電
子が少なくなるのは当然好ましい。
【0015】ところで、ウェーネルト13の表面は、外
周に行くほど高くなる円錐面となっている。これは、ウ
ェーネルト3上における等ポテンシャル線を光軸側に低
い形として、電子線11に光軸へ寄る加速度を与えるた
めである。なお、この光軸方向への加速度は、電子線1
1相互間に働くクーロン力(電子線を拡げる方向に働
く)によって打ち消され、結局カソード15から出た電
子線は、制御アノード7方向に平行電子線束となって進
む。このウェーネルト13の円錐面の傾き(図中のθ、
電子線は光軸に平行)は、この例ではθ=71°であ
る。
【0016】本発明の電子銃においては、電子銃電流が
カソード温度で決まる温度制限領域で使ってもよく、ま
た、カソード近傍の電界で電子銃電流が決まる空間電荷
制限領域で使用してもよい。
【0017】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、高スループットの電子線転写装置用の電子銃に適用
可能な、高エミッタンス(例えば1,000μm・mrad以
上)、低輝度(例えば1×104 A/cm2sr 以下)、高エ
ネルギー(例えば100kV以上)の電子銃を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の1実施例に係る電子銃の構成及び電子
線の放出状態を模式的に示す図である。
【符号の説明】
1 電子銃 3 アノード 5、9 等ポテンシャル線 7 制御アノード 11 電子線 13 ウェーネル
ト 14 くびれ部 15 カソード 16 電子放出面 17 表フィン 19 肉盗み溝 21 裏フィン 23 伝熱部 25 カバー 26 裏面 27 ヒーター

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子放出面を有するカソードと、 このカソードの周囲にカソードと電気的及び機械的に接
    続されて配置されたウェーネルトと、 カソードを反電子放出面側から選択的に加熱する手段
    と、 を具備することを特徴とする電子銃。
  2. 【請求項2】 上記カソードとウェーネルトとの接続部
    が、カソードからウェーネルトへの熱伝導が少なくなる
    ように薄肉となっていることを特徴とする請求項1記載
    の電子銃。
  3. 【請求項3】 上記ウェーネルトの外周部が放熱性の良
    い薄肉フィン状となっていることを特徴とする請求項1
    又は2記載の電子銃。
  4. 【請求項4】 上記カソードが温度制限領域で作動する
    ことを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の電子
    銃。
JP9031416A 1997-01-31 1997-01-31 電子銃 Pending JPH10223164A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9031416A JPH10223164A (ja) 1997-01-31 1997-01-31 電子銃

Applications Claiming Priority (1)

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JP9031416A JPH10223164A (ja) 1997-01-31 1997-01-31 電子銃

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JPH10223164A true JPH10223164A (ja) 1998-08-21

Family

ID=12330666

Family Applications (1)

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JP9031416A Pending JPH10223164A (ja) 1997-01-31 1997-01-31 電子銃

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JP (1) JPH10223164A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000048224A1 (fr) * 1999-02-09 2000-08-17 Nikon Corporation Canon electronique et dispositif d'exposition a faisceau electronique
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