JP2000504143A - 線状焦点電子ビームデバイスのための陰極アセンブリ - Google Patents

線状焦点電子ビームデバイスのための陰極アセンブリ

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Abstract

(57)【要約】 電子ビームデバイス(10)は扇形の電子ビームを発生する陰極(34)を有する。第1の焦束レンズ(44、46、48、50)はフィラメントの両側に第1のプレート(48)と第2のプレート(50)とを含む。正に帯電した陽極(20)に最も近い、プレートのエッジも円弧状であり、これにより、帯電したプレートのエッジに対して垂直に個々の電子が加速されるにつれて、フィラメントから離れるとともにビーム(60)の長さが増加する。第2の焦束レンズは第1の焦束レンズの両側にある第3のプレート(44)と第4のプレート(46)とを含む。第3および第4のプレートの各々は正に帯電した陽極に近接した円弧状のエッジを有する。第1および第2の焦束レンズのプレートは、長さ方向の増加を規定しつつ幅方向の焦束をもたらす。第1の焦束レンズのプレートの曲率により、第2の焦束レンズのプレートと共通の半径が規定される。

Description

【発明の詳細な説明】 線状焦点電子ビームデバイスのための陰極アセンブリ 技術分野 この発明は一般に電子ビームデバイスに関し、特に、電子ビームデバイスから 放出される電子ビームを発生するための陰極アセンブリに関する。 背景技術 電子ビームを発生して加速するための好都合な環境をもたらすための真空管は 一般に、燐光体スクリーン(phosphorescent screen)上の領域を励起してテレ ビの視聴を可能にするなどの目的に用いられる。典型的に、真空管内で発生する 電子ビームは管内に閉じ込められる。しかしながら、用途によっては、表面処理 のために真空管からのビームを放出することが望ましいであろう。 この発明の譲受人に譲渡されたワカロプロス(Wakalopulos)の米国特許第5 ,414,267号には、真空管の窓を通して縞状ビームを照射する電子ビーム 管が記載されている。この場合、ビームは材料の表面処理または接着剤の硬化な どの放射線化学のために用いられる。電子は熱電子エミッタである線形フィラメ ントで発生する。放物柱の形状を有するビーム形成電極は、ビームが線形フィラ メントから駆動される際にビームを規定する。縞状ビームは窓を通してビームを 照射する陽極に方向づけられる。 ワカロプロスの特許に記載されているタイプの電子ビームデバイスのアレイは 、縞状電子ビームの、結果として生じたアレイが、広い表面を処理するよう協働 するように配置され得る。この特許は、このようなデバイスによって放出された ビームの実際的な長さは1インチから3インチ(25.4mm〜76.2mm) の範囲であることを教示している。この範囲の上端においては、熱電子フィラメ ントには76.2mmの長さが必要である。これにより比較的大きな真空管本体 が要求される。 レセンスキー(Lesensky)の米国特許第4,764,947号にもまた、縞状 ビームを放出する管が教示されている。所望のビーム長さに対応する長さを有す るフィラメントが第1の焦束カップと同じ電位に保たれる。フィラメントと第1 の焦束カップとの間にある第2の焦束カップは第1の焦束カップよりも高値の負 の電位を有する。この構成を用いると、フィラメントの、選択された部分からの 不所望な電子放出が抑制される。具体的には、フィラメントの側部および後部か らの電子放出が抑制され、これにより、電子ビームによってもたらされた焦点の 電子分布からB分布が実質的に排除される。レセンスキーのx線管は、フィラメ ントの長さに対応する長さを有するビームを照射する。 これと比較して、ハリス他(Harris et al.)の米国特許第3,609,40 1号には、円形の断面を有する電子のビームをシートビームに変換する電子銃が 記載されている。電子はフィラメントから円形の中央アパーチャを有する第1の 陽極に向けて放出される。第1の陽極を通過するビームの断面は略円形である。 1対の電極は円形ビームの両側にある。電極は組合せられて、長径方向に開放端 部を有する楕円形を規定する。楕円形の構成により、短径に沿って焦束作用がも たらされるが、ビームは長径方向に分岐する。この特許では、結果として生じた ビームは、斧の刃に類似した平坦な形状を有するものとして記載されている。こ のため、電極によって確立された非対称的な焦束視野によって電子ビームの形状 は、第1の電極におけるアパーチャを通過する際の円形の断面から、第2の電極 を通過する際の実質的に長方形の断面に変化する。この発明は電子プローブミク ロ分析に用いることもできる。ハリス他の電子銃は多くの用途に対しては適切に 動作するが、問題点としては、長径方向にビームが自由に分岐できるようにする と、精密に表面を処理するために必要な特性を、結果として生じたビームが有さ なくなるという点がある。 この発明の目的は、発生したビームが、制御されたビーム幅よりも実質的に長 い制御されたビーム長さを有する、電子ビームデバイスを提供することである。 発明の概要 上記の目的は、電子ビームデバイスであって、フィラメントの円弧状領域と協 働して、フィラメントから離れるにつれ長さが増加する電子ビームをもたらす、 内側および外側プレートを含む陰極を有するものによって達成される。フィラメ ントの円弧状領域は陽極に向けて扇形ビームを放出する。プレートのエッジは電 子ビームの形状を維持する形態であるが、プレートの設計の残りの部分により、 ビームは幅方向に焦束される。フィラメントから離れるにつれ電子ビームの長さ が増加するため、デバイスが同じ長さのフィラメントを含む必要なく所望のビー ム長さを達成することができる。 好ましい実施例において、フィラメントは電子ビームの初期形状を規定する曲 率を有する。内側の対のプレートは第1の焦束レンズとして作用し、第1および 第2のプレートはフィラメントに両側にある。内側プレートは、フィラメントか ら放出された電子を、正に帯電した陽極に向けて焦束するために、負に帯電して いる。第1および第2のプレートは一般に、放出された電子ビームの長さ方向に 沿って延びるが、いくぶん湾曲していてもよい。陽極に最も近い、プレートのエ ッジは円弧状である。これらのエッジにより電子ビームの形状がさらに規定され る。ビーム内の個々の電子は一般にエッジに対して垂直に駆動されるため、内側 プレートの円弧状のエッジにより、電子ビームが扇形になることが促進される。 外側プレートは第2の焦束レンズとして作用する第3および第4のプレートで ある。第3および第4のプレートは第1の焦束レンズの両側にある。好ましい実 施例において、第3および第4のプレートは陽極に最も近いエッジにおいて円弧 状である。このような円弧状のエッジにより、電子ビームが扇形になることがさ らに促進される。ビームの調整はまた、第3のプレートと第4のプレートとの間 の距離を調節し、フィラメントからの、かつ第1および第2のプレートの各々か らの、各外側プレートの距離を調節するための手段を設けることによって可能で ある。外側プレートの位置を調節することにより、電子ビームの焦点が幅方向に 変化し得る。 第1、第2、第3および第4のプレートは互いに、かつフィラメントに対して 平行であってもよい。しかしながら、平坦な陽極が用いられる場合には、扇形内 での電子の位置に依存して、電子はフィラメントから陽極までの距離を変化させ ながら移動し得る。したがって、扇形のビームの頂部から離れるにつれて加速を 増加する態様でプレートを湾曲させることが望ましいであろう。 電子ビームデバイスは、デバイスの、排気された本体からビームを照射させる 窓を含む。照射ビームは、表面処理または接着剤の硬化のために独立して、また は他の電子ビームデバイスと組合せて用いることができる。デバイスの電子ビー ムの長さを制限するために、ビームアパーチャを有するフィラメント被覆部材を フィラメントのレベルに固定して、フィラメントの全長に沿った電子放出を防止 するようにしてもよい。 決定的に重要ではないが、プレートの対の一方または両方の2つのプレートに 異なった電位を確立してもよい。たとえば、第3および第4のプレートの電位の 選択を、照射ビームとデバイスのビーム窓とを整列させるためのステアリング機 構として用いてもよい。1つの実施例において、第3および第4のプレートは互 いに分離され、別個のバイアス電源に接続される。受動的な実施例では、バイア ス電源が第3のプレートに接続され、この第3のプレートは、ビームを整列させ るように選択された1つまたはそれ以上の抵抗器によって第4のプレートに電気 接続される。 ビームのステアリングおよび整列はまた、デバイスを通るビーム経路に沿って 磁界を形成することによりもたらすことができる。所望のビーム整列が達成され た後に、定位置に固定された1つまたはそれ以上の磁気構造を用いて個々のデバ イスを微調整することにより、デバイスのコンポーネントの製造公差を幾分緩和 することができる。 この発明の利点は、排気された電子ビームデバイスから照射されたビームの長 さがデバイス内のフィラメントの長さに制限されないことである。この結果、制 御された長さを有するビームを幅方向に十分に焦束することができる。幅方向の 焦束はプレート間の間隔およびプレートの電位に依存する。1つの実施例におい て、内側および外側プレートは電気接続され、このためプレートの電位は同じで ある。これにより、排気されたデバイスの内部への電気接続が簡単になる。しか しながら、用途によっては内側および外側プレートに異なった電位を確立するこ とが有益であろう。 図面の簡単な説明 図1は、この発明に従った電子ビームデバイスを示す切取側面図である。 図2は、図1の図に対して垂直に配向された電子ビームデバイスの上部分を示 す切取側面図である。 図3は、図2の外側焦束レンズを示す側面図である。 図4は、図3の焦束レンズを示す上面図である。 図5は、図2の内側焦束レンズを示す側面図である。 図6は、図5の焦束レンズを示す上面図である。 図7は、図1の電子ビームデバイスを示す切取斜視図である。 図8は、この発明に従った電子ビームデバイスの第2の実施例を示す切取斜視 図である。 発明を実施するための最良モード 図1を参照して、電子ビームデバイス10は排気されたチャンバ14を規定す る管本体12を含む。電子ビームデバイスは管本体の内部から外にビームを照射 するタイプのものである。ビームはガス不透過性膜16を通して発射される。膜 はフィラメント18から電子を引きつける陽極としての役割を果たすn型シリコ ンウエハであってもよい。これに代えて、別個の陽極20が含まれてもよい。 フィラメント18は管本体12内に中央に位置づけられる。フィラメントは陽 極20の電位に対して高値の負の電位に維持される熱電子部材である。許容でき るフィラメントと陽極との電位差は−10〜−200キロボルトの範囲内である 。電子ビームデバイス10の下側は電気ピンのアレイである。ピンは機械的な支 持および電気的な相互接続をもたらすよう機能する。フィラメントピン22およ び第2の隠れピンは金属−ガラスシールなどによって管本体12に接続される。 2つのピンは貫通保持電極(feed-througn carrying electrode)24および2 6に接続される。電極は電気絶縁性ブロック28内でフィラメント18に接続さ れ、熱電子放出によって電子を発生するようにする。 支持ピン30および32は絶縁性ブロック28に対する支持をもたらし、この 絶縁性ブロック28は陰極アセンブリ34を支持する。支持ピンの上端は外側が ねじ切りされ、所望の機械的な支持を達成するようナット36の使用を可能にす る。しかしながら、陰極アセンブリ34を除いては、この構造はいずれもこの発 明の使用に必要ではない。 陰極アセンブリ34はフィラメント18で発生した電子を加速するために用い られる。陰極アセンブリに対する負の電位が陰極ピン38に印加され、この陰極 ピン38は図1に示されない接続部によって電極ワイヤ39に装着される。膜1 6は中央の窓40を含む。膜は管本体12の上に置かれるが、管本体の内部に取 付けられてもよい。図示されない長方形の導電性フレームが膜に結合されて、陰 極アセンブリ34に対する正の電位が電極20に印加されるようにする。接地電 位であってもよいこの電極によりフィラメント18から電子が引きつけられる。 導電性支持フレームは窓の外周部に接続され、電子を引きつける窓に電界をもた らす。取付けプレートまたは任意の便利な供給源によって局所的な接地電位が供 給される。管本体はガラスまたは何らかの他の誘電体によって形成されてもよく 、窓の境界からの電界の透過を可能にする。接地電位は電極アセンブリに対して およそ50キロボルトだけ正であってもよく、これにより陰極アセンブリと窓と の間に電界を確立する。窓は電子浸透性であるため、フィラメント18からの電 子は窓を通って照射される。電子のうち実質的にすべてが窓を通過するため、導 電性フレームは少ししか電流を引出さない。ピン22、30、32および38を 除くと管の長さはおよそ15cmであろう。管本体12の円周方向の大きさは8 cmであろう。しかしながら、これらの大きさはいずれも決定的に重要ではない 。 他の電子ビーム硬化装置に対する、この管の設計の利点の1つは、比較的低い ビーム電圧を用いることができる点である。50キロボルトのビームにはポリマ を通る透過力が少ししかない。ビームエネルギの大半はポリマの架橋結合および 硬化に用いられる。 次に図1および図2を参照して、陰極アセンブリ34は1対の内側プレート4 4および46ならびに1対の外側プレート48および50を含む。内側および外 側プレートは電子ビームを整形するよう協働する。フィラメント18は円弧状で あるため、フィラメントから陽極20へと進行する電子は扇形であり、すなわち フィラメントから離れるにつれて長さが増加する。しかしながら、好ましくは、 フィラメントアセンブリはフィラメントの長さのうちごく一部分しか露光しない ビームアパーチャを有する被覆部材を含む。ビームアパーチャによりビームの長 さが制限される。内側プレートがフィラメントの両側にあり、負に帯電されてい るため、プレートは放出された電子を加速することとなる。個々の電子は内側プ レート44および46の上エッジに対して垂直な方向に加速され得る。上エッジ が湾曲されているため、垂直な方向は個々の電子の位置に依存する。好ましくは 、フィラメント18の曲率は内側プレート46および48のエッジの曲率に対応 する。この結果、放出された電子ビームは拡散し続けることとなる。 外側プレート48および50もまた円弧状の上エッジを含む。プレートは図3 および図4に最良に示される。外側プレートの高さは0.40インチ(10.1 6mm)であってもよい。1つの実施例において、各プレートは0.01インチ (0.25mm)の厚さを有し、非金属ステンレス鋼を含む。プレートは外側プ レートを取付けるための1対の孔54を有するベース52によって接続される。 各プレートの長さは0.685インチ(17.4mm)であってもよい。 内側プレート44および46の構成が図5および図6に示される。1つの実施 例において、各内側プレートは0.24インチ(6.09mm)の高さを有し、 0.01インチ(0.254mm)の厚さを有する。プレートとプレートを接続 するベース56とは非金属ステンレス鋼の一体的な設計である。ベースの各端部 には、図4の孔54に整列し得る切取部58がある。この態様で、外側プレート 48および50は内側プレートに電気接続され、電子ビームデバイスの動作時に 4つのプレートが同じ電位に維持されることを確実にする。 図1から図6を参照して、1対の内側プレート44および46ならびに1対の 外側プレート48および50の各々は長手方向の対向端部において開放されてい るため、フィラメント18によって放出されたビームはフィラメント18の曲率 およびプレートの上エッジの曲率によって制御された態様で長さ方向に拡張し得 る。先に留意したとおり、フィラメントのうち設定された部分のみを露光するビ ームアパーチャを有するフィラメント被覆部材をアセンブリが含み、プレートに よって制御されるビームの長さを制限するようにすることが最適である。電子ビ ームの幅方向の制御は、フィラメント18、1対の内側プレートおよび1対の外 側プレートの相対的な位置および相対的な電位を含む多くの要素によって決定す る。1つの実施例において、内側プレート44および46は0.08インチ(2 .03mm)だけ互いに隔てられ、かつフィラメントから等距離だけ隔てられ、 外 側プレートは0.25インチ(6.35mm)の距離だけ互いに隔てられ、かつ フィラメントから等距離だけ隔てられる。図2に線60で概略的に示されるよう に、この実施例により、幅方向の電子ビームの焦束が引起こされる。この発明は 1つの電位における内側および外側プレートを有するものとして説明されたが、 内側プレートと外側プレートとを電気的に絶縁して異なった電圧を印加すること により、幅方向の焦点をさらに制御することができる。また、プレートの位置は フィラメントに対しかつ互いに対して調節することができ、これによりビームの 制御における調節が可能になる。たとえば、外側プレートは、外側プレートを内 側または外側に摺動する態様で接続されてもよい。 先に留意したとおり、フィラメント18を離れる際の、放出された電子ビーム の長さの増加は、フィラメントならびに内側および外側プレート44、46、4 8、および50の上エッジの曲率によって制御される。ビーム内の個々の電子は プレートのうち局所的な領域に対して垂直な角度で加速される。上記の実施例に おいて、内側プレートの半径は0.22インチ(5.59mm)であり、外側プ レートの半径は0.37インチ(9.4mm)である。好ましくは、フィラメン ト、内側プレートおよび外側プレートすべてにより共通軸が規定される。しかし ながら、これは決定的に重要ではない。実際、プレートの円弧状エッジによって 扇形が規定されるため、フィラメントが線形であれば扇形のビームを形成するこ とができる。 動作時には、図7に示されるように、フィラメント18により窓40の方向に 電子が発生および放出される。プレート44、46、48および50の端部は開 放されている。この結果、フィラメントからの電子ビームは、例としての電子6 2および64の経路によって示されるように長さ方向に拡張される。一方、ビー ムは、例としての電子66および68によって示されるように幅方向に焦束され る。扇形のビームが形成される。ビームの形状により、電子ビームデバイス10 が、管本体12内でフィラメントの長さよりも長いビームを照射するようになる 。フィラメントが処理ビームの長さに匹敵する長さを有する必要なく所望の表面 処理領域が得られる。 上述の実施例において、正に帯電した陽極は平坦である。このため、発生した 電子ビームの長さ方向の両端における電子はビームの中心または中心付近の電子 ビームよりも長い距離進行しなければならない。用途によっては、電子の進行を 均等化する湾曲した陽極を提供することが有益であろう。これに代えて、内側お よび/または外側プレート44、46、48および50はビームの中心から離れ る際の電子の加速度を高めるような形態であってもよい。次に図8を参照して、 上エッジだけでなく主面に沿っても湾曲する外側プレート72および74を有す るものとして電子ビームデバイス70が示される。すなわち、外側プレートと内 側プレート76および78との間の距離はプレートの中心で最大であり、中心か ら離れるにつれて減少する。結果として生じた電界により、ビームの中心よりも 扇形の電子ビームの長さ方向の端部での加速が大きくなる。フィラメント80で 発生した電子は管本体84の排気チャンバから窓82を通して照射される。外側 プレート72および74の形態はデバイス70の、正に帯電した陽極上にビーム をよりよく焦束する。 図8の実施例において、外側プレート72および74は絶縁性部材86によっ て互いに電気的に分離される。電気的に分離することにより、ある程度ビームを ステアリングできるようになる。プレートに適切な関係の電位を選択することに より、電子ビームを必要に応じて窓82に当たるよう整列することができる。所 望の関係のバイアス電圧を確立するために抵抗器88または抵抗器ネットワーク を採用してもよい。この受動的な実施例には、バイアス電圧の外部供給源への単 一接続部が必要である。能動的な実施例において、プレートは別個の供給源に接 続される。能動的な実施例によりデバイスごとの整列調節が容易になる。 図8にはオプションとしての磁気部材90がさらに示される。磁気部材は窓8 2への電子ビーム経路に延びる磁界を有する。1つまたはそれ以上の当該磁気部 材を必要に応じてデバイス70の側部に固定し、照射ビームを窓に適切に整列さ せてもよい。デバイスコンポーネントの製造および組立ては異なることが多いた め、この位置づけはデバイスによって異なるだろう。したがって、磁気部材の使 用により製造公差の緩和が可能になる。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1.電子ビームデバイスであって、 排気チャンバを規定するガス不浸透性本体と、 前記排気チャンバ内にあり、あるビーム長さとビーム幅とを有する電子ビーム を発生するためのフィラメント手段とを含み、前記フィラメント手段はそれによ り前記排気チャンバ内に長さ方向と幅方向とを規定し、さらに 前記フィラメント手段に対して位置づけられ、前記排気チャンバ内にビーム経 路を規定するよう前記電子ビームを引きつけるための陽極と、 前記フィラメント手段の両側に第1および第2のプレートを有する第1の焦束 レンズとを含み、前記第1および第2のプレートの各々は前記陽極手段に近接す るエッジに沿って円弧状であり、さらに 前記第1の焦束レンズの両側に第3および第4のプレートを有する第2の焦束 レンズを含み、前記第3および第4のプレートの各々は前記陽極手段に近接する エッジに沿って円弧状であり、前記第2の焦束レンズは前記フィラメント手段か ら前記陽極手段への方向に前記第1の焦束レンズの外側まで延びる、電子ビーム デバイス。 2.前記第1、第2、第3および第4のプレートが、平坦であり、互いに対して 実質的に平行である、請求項1に記載のデバイス。 3.前記第1、第2、第3および第4のプレートの各々が半円の形状を有する、 請求項1に記載のデバイス。 4.前記第1、第2、第3および第4のプレートの前記円弧状エッジが共通軸を 規定する、請求項1に記載のデバイス。 5.前記フィラメント手段が、前記電子ビームが扇形になるように円弧状フィラ メントを含み、前記円弧状フィラメントは前記共通軸を規定するようある曲率を 有する、請求項4に記載のデバイス。 6.前記第1、第2、第3および第4のプレートが、物理的に隔てられ、かつ互 いに電気接続される、請求項1に記載のデバイス。 7.前記本体に接続された電子窓をさらに含み、前記電子窓は、前記電子ビーム が前記電子窓を通って通過できるように前記陽極に対して位置づけられる、請求 項1に記載のデバイス。 8.電子ビーム放出デバイスであって、 ビーム幅よりも長いビーム長さを有する電子ビームを放出するための、ガス不 浸透性でありかつ電子浸透性である窓を有する排気管と、 前記排気管内に電子を発生するための円弧状フィラメントと、 前記円弧状フィラメントから前記窓に電子を方向づけるよう前記真空管内に位 置づけられた陽極と、 前記円弧状フィラメントから前記陽極に扇形の電子ビームを伝搬するための1 対の内側プレートと1対の外側プレートとを有する陰極手段とを含み、前記1対 の内側プレートは前記円弧状フィラメントの両側にある第1および第2のプレー トであり、前記1対の外側プレートは前記1対の内側プレートの両側にある第3 および第4のプレートであり、前記プレートの各々は前記扇形の電子ビームを伝 搬するための扇形のエッジ領域を有する、電子ビーム放出デバイス。 9.前記プレートの各々の前記扇形のエッジ領域が共通軸を規定する、請求項8 に記載のデバイス。 10.前記外側プレートの前記扇形のエッジ領域が、前記内側プレートの前記扇 形の領域によって規定される第2の半径よりも大きな第1の半径を規定する、請 求項9に記載のデバイス。 11.前記プレートが平行な関係に配置される、請求項8に記載のデバイス。 12.前記円弧状フィラメントが、前記共通軸をさらに規定する曲率を有する、 請求項9に記載のデバイス。 13.前記内側および外側プレートが、等しい電位に保たれるよう接続される、 請求項8に記載のデバイス。 14.幅よりも大きな長さを有する電子ビームを発生するための電子ビームデバ イスの陰極であって、 長さ方向および幅方向に、扇形の形状を有する電子ビームを放出するための円 弧状領域を有するフィラメントと、 前記フィラメントの両側にある一般的に平行な第1および第2の内側プレート とを含み、前記内側プレートは一般的に前記長さ方向に延び、前記長さ方向およ び幅方向に対して垂直な第1の高さを有し、さらに 前記内側プレートの両側にある一般的に平行な第3および第4の外側プレート を含み、前記外側プレートは前記内側プレートに対して一般的に平行であり、前 記長さ方向および幅方向に対して垂直であり、かつ前記第1の高さよりも大きな 第2の高さを有し、 前記内側および外側プレートの各々は前記第1および第2の高さを規定する上 端部に円弧状エッジを有し、前記内側および外側プレートの前記円弧状エッジは 整列する、陰極。 15.前記フィラメントの前記円弧状エッジが第3の高さを有し、前記第3の高 さは、前記フィラメントならびに前記内側および外側プレートの前記上端部が前 記幅方向に整列するように前記内側および外側プレートの前記円弧状エッジと整 列する、請求項14に記載の陰極。 16.前記内側および外側プレートが電気接続される、請求項14に記載の陰極 。 17.前記内側および外側プレートの各々が半円形の形状を有する、請求項14 に記載の陰極。
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