JP2817277B2 - X線銃 - Google Patents

X線銃

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JP2817277B2
JP2817277B2 JP29554889A JP29554889A JP2817277B2 JP 2817277 B2 JP2817277 B2 JP 2817277B2 JP 29554889 A JP29554889 A JP 29554889A JP 29554889 A JP29554889 A JP 29554889A JP 2817277 B2 JP2817277 B2 JP 2817277B2
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anode
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electron
repeller
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康雄 小西
三夫 熊代州
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Shimadzu Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は試料面にX線を照射して試料から放射される
二次放射線を検出する型の分析装置に用いられるX線銃
に関する。
(従来の技術) X線銃にはフィラメントとアノードとを対向させた通
常のX線銃とアノードの横にフィラメントを配置し、ア
ノードとフィラメントとの間にウェネルト電極を配置し
たヘンケ型とかコニカル型のX線銃がある。前者はアノ
ードの電子ビームを照射領域を小さく絞ることができる
ので、微小X線源を得るのに適しているが、アノードと
フィラメントとが対向しているため、アノードにフィラ
メントからの蒸発物質が付着してアノード物質の特性X
線以外の不要なX線が発生して分析の妨げととなる。他
方ヘンケ型とかコニカル型のX線銃はフィラメントがア
ノードの側方にあり、電子はフィラメントよりアノード
の正電位に引かれてウェネルト電極を越えてアノードに
入射できるが、フィラメントからの蒸発物質は直進する
ためアノードに入射することなく、アノードの汚染は起
らない。しかしこの型では電子ビームをアノード表面に
小さく絞り込むことができないため、微小X線源を得る
ことができない。
(発明が解決しようとする課題) 本発明は電子ビームをアノード表面に充分小さく絞る
ことが可能でしかもフィラメントからの蒸発物質による
アノードの汚染の起らないX線銃を提供しようとするも
のである。
(課題を解決するための手段) フィラメントから放出される電子をアノード表面に集
中させる電子光学系内に電子ビームを屈曲させるリペラ
電極を配置し、リペラ電極の前面に第2接地電極を介在
させた。
(作用) リペラ電極がなければ全体はフィラメントとアノード
とを対向させた型のX線源となっており、電子ビームは
アノード表面の微小領域に絞り込まれる。この電子光学
系にリペラ電極が挿入されているので、電子ビームは屈
曲してアノード表面に入射する。これに対してフィラメ
ントからの蒸発物質は直進するので、アノードに入射す
ることができず、汚染が防止される。そして電子ビーム
を屈曲させるリペラ電極の前に第2接地電極を介在させ
たので、この第2接地電極の遮蔽効果で、電子引出し電
極の電位設定がリペラ電極やアノード側の電子軌道に殆
ど影響せず、逆にアノードの印加電圧即ち電子加速電圧
の設定がフィラメント側の電子引出し効率に影響せず、
互いに独立に設定でき、リペラ電極の深い負電位によっ
て強い収束作用が得られるので、電子ビームを良好にア
ノード上に収束させることが出来ることになる。
(実施例) 第1図に本発明の一実施例を示す。1はフィラメント
で0電位である。2はウェネルト電極で0或は稍々負電
位に設定されている。3は電子引出し電極で数十乃至数
百ボルト、この実施例では+700Vが印加されている。上
記フィラメント1、ウェネルト電極2、電子引出し電極
3でX線銃の電子光学系の前段が構成され、この前段の
電子光学系の光軸は一直線になっている。4は引出し電
極の後方に配置された第2接地電極で0電位に設定され
ている。ウェネルト2,引出し電極3,第2接地電極4は共
通軸上に開口を有し、後述するリペラ電極と共に+10KV
程度に設定されているアノード5に向って電子ビームを
集束させる静電レンズ系となっている。6は第2接地電
極4の後方に置かれたリベラ電極で、カップ状をなし、
その底面の偏心した位置に電子出射開口61が穿たれてお
り、その開口の後方にアノード5が配置されていて、こ
の開口軸とウェネルト,引出し電極,第2接地電極の開
口軸とはずれており、リペラ電極6は負の数百ボルト、
この実施例では−400Vが印加されている。このためフィ
ラメント1からウェネルト2,引出し電極3,第2接地電極
4を通った電子ビームeはリペラ電極6に反撥されて軌
道が曲がり、リペラ電極の偏心した電子出射開口61より
アノード5表面に収束せられる。フィラメント1から出
ている点線の矢印cはフィラメント蒸発物質を示し、こ
れは直進するためリペラ電極6の底面に当り、アノード
5には入射できない。
第2図は上述実施例における電子光学系内の電子分布
を示し、第3図は同じく電子軌道のシミュレーション結
果を示し、アノード表面に電子が良好に収束しているこ
とが分る。
(発明の効果) 本発明X線銃は構造的にはフィラメントとアノードと
を対向させた型と同じであって微小X線源を得ることが
でき、他方リペラ電極を設けることによって、アノード
から見てフィラメントが直接見えないようになっている
ため、直進するフィラメント蒸発物質によるアノード汚
染が起らない。そしてリペラ電極,アノード側とフィラ
メント,ウエネルト,電子引出し電極側との間に第2接
地電極を設けたので、リペラ,アノード側と、フィラメ
ント,電子引出し電極側とが静電的に遮蔽され,電子引
出し効率即ち電子線源の明るさの調節とアノード電位即
ち電子加速電圧の調節とを互いに他に影響を与えずに行
うことが出来、良好な電子収束状態を保って電子線源の
明るさと電子加速電圧を調節することが可能となるので
ある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例X線銃の縦断側面図、第2図
は同実施例の電子光学系内の電界分布を示す図、第3図
は同じく電子軌道の図である。 1……フィラメント、2……ウェネルト電極、3……電
子引出し電極、4……第2接地電極、5……アノード、
6……リペラ電極、e……電子ビーム、c……フィラメ
ント蒸発物質。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) H01J 35/14,35/08

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フィラメントとウェネルト電極と電子引出
    し電極とを一直線の電子光学系光軸上に配置し、その後
    方にカップ状のリペラ電極を、その内側を上記引出し電
    極に向け、かつ上記電子光学系の光軸と偏心させて配置
    し、上記光軸上で上記電子引出し電極とカップ状電極と
    の間に第2接地電極を配置し、上記リペラ電極の底部に
    上記光軸とは反対側に偏心させて開口を設け、その開口
    に臨ませてアノードを配置し、上記リペラ電極にウェネ
    ルト電極や第2接地電極,フィラメントよりも深い負電
    位を印加するようにしたことを特徴とするX線銃。
JP29554889A 1989-11-14 1989-11-14 X線銃 Expired - Lifetime JP2817277B2 (ja)

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JP4963622B2 (ja) * 2007-04-03 2012-06-27 浜松ホトニクス株式会社 X線管
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