JPH10221486A - キャスクピット及びキャスクの搬出入方法 - Google Patents

キャスクピット及びキャスクの搬出入方法

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JPH10221486A
JPH10221486A JP9023370A JP2337097A JPH10221486A JP H10221486 A JPH10221486 A JP H10221486A JP 9023370 A JP9023370 A JP 9023370A JP 2337097 A JP2337097 A JP 2337097A JP H10221486 A JPH10221486 A JP H10221486A
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JP
Japan
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cask
pit
floor
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trunnion
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JP9023370A
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English (en)
Inventor
Makiko Kita
麻貴子 北
Hitoshi Kajinuma
仁志 梶沼
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Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Engineering Corp
Toshiba Corp
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Publication date
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    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E30/00Energy generation of nuclear origin
    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 地震に対してもキャスクを定位置に保持しロ
ッキング挙動を抑制する。またキャスクからの燃料の出
し入れ作業を容易にする。 【解決手段】 キャスク1の外径と実質的に等しい内径
を有する凹部を設けた受け材3をキャスクピットの床5
上に配置し、かつ受け材3における凹部の入口端部近傍
にキャスク1のトラニオン2を収納する手段3aを有す
る。受け材3とキャスクピットの床5とをアンカーボル
ト4で固定する。この応用として、受け材を錘台構造と
したもの、キャスクピットの床に凹部を設けこの凹部に
対し受け材をはめ込み設置したもの、受け材に相当する
凹部をキャスクピット床に直接設けたものがある。ま
た、トラニオンに鉄製治具を取付け、かつキャスクピッ
トを包囲するライナー板の埋込金物に電磁石からなる治
具の受け材を設けて、鉄製の治具と電磁石の受け材との
間に働く磁場によって生じる反発力によりキャスクを安
定した位置に保持する方法もある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、キャスクピットに
床置きされた使用済燃料を収納する使用済燃料キャスク
の地震時挙動を制限するキャスクピット及びキャスクの
搬出入方法に関する。
【0002】
【従来の技術】原子力発電所の使用済燃料は、使用済燃
料プール内において一定期間保管された後、使用済燃料
キャスクに収納されて移送あるいは貯蔵される。使用済
燃料キャスクは、原子炉建屋内の使用済燃料プールに併
設されたキャスクピットにおいて、使用済燃料プールに
より一定期間冷却された使用済燃料を収納した後、建屋
天井クレーンでトレーラ車に積載され、キャスク貯蔵建
屋に移される。
【0003】図7は従来の燃料キャスクの斜視図であ
る。円柱形状から成る燃料キャスク本体1の主要部は、
胴、底板、中性子遮蔽材及び外筒から構成された耐圧構
造である。胴及び底板は炭素鋼製であり、肉厚の円筒状
の胴と円板状の底板を突き合わせ溶接することにより作
られる。またキャスク本体1のうち、胴、底板及び蓋部
13には中性子遮蔽材が設けられている。使用済燃料キャ
スクの取扱い及び保存のために、キャスク本体1の上部
及び下部には円柱状に成形されたキャスク1の外周に突
出してトラニオン2が設けられている。
【0004】原子力発電所では、キャスク1に使用済燃
料を収容する作業場所、あるいはキャスク1から燃料を
取出す場所として、専用のキャスクピットを設けてい
る。図8はこの使用済燃料キャスクをキャスクピットに
床置きした状態を示す概略斜視図である。キャスクピッ
トは上部が開放されていて原子力建屋の運転床(オペレ
ーティングフロアともいう。)で、燃料貯蔵プールと隣
接した位置に一般に鉄筋コンクリート製で構築されてお
り、図示しない連通路により燃料貯蔵プールと連通して
おり、内部は冷却水として例えばプール水で満たされて
いる。また、このキャスクピットの内側全面にはライニ
ング壁が形成されており、ライニング壁の鉄筋コンクリ
ート壁内の複数箇所には図示しない埋込金物が埋設され
ている。
【0005】従来、キャスクピットで使用済の燃料集合
体をキャスク内に装填する場合、キャスク1をキャスク
ピット内の冷却水中に直立状に搬入してキャスクピット
の床に設置するとともに蓋13を開き、図示しない燃料取
替機に吊り下げた使用済燃料集合体を隣接した燃料貯蔵
プールから連通路を経由してキャクスピット内に搬入し
てキャスク1内に装填している。装填後はキャスクの蓋
を閉じてキャスクピット内に保管する。
【0006】この一連の操作においては、図に示すよう
に、使用済燃料キャスク本体1はキャスクピット内で固
定されることなく単に床置きされるのみである。よっ
て、地震等により振動が発生すると、床置きされたキャ
スク本体1はロッキング挙動と呼ばれるある複数の点を
支点とする横揺れ運動を起こしてキャスクピット内のラ
イナー壁6と接触することも予想される。このため、キ
ャスク本体1が傾いて接触が予想される部位のライナー
壁6の内側には埋込金物が予め設置してあり、接触によ
るライナー壁6の破損を防止する構造となっている。
【0007】また従来、キャスクピット内にキャスク1
を床置きする際、とくに正確な位置決めを行わないた
め、キャスク1から燃料を出し入れする際には作業員が
その都度手動で正確な位置に燃料取替機を移動してい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】地震等の振動発生時に
床置きされたキャスクがロッキング挙動を起こしてキャ
スクピット内のライナー壁と接触すると、破損までには
至らなくてもライナー壁に傷が発生する可能性がある。
発生する傷の程度によってはこれを長時間放置した場
合、将来的なプール水漏洩の可能性を否定できない。従
って、この場合はキャスクピット部をプールと分離し、
水抜きをして傷の修理をする必要がある。
【0009】また、キャスクは正確な位置決めをするこ
となくキャスクピット内に単に床置きされていることか
ら、キャスクから燃料を出し入れする際には、燃料取替
機を手動で正確な位置にまで移動する必要があるため、
その操作には熟練を要し且つ多くの時間を要する。
【0010】本発明はこのような従来の事情に鑑みてな
されたもので、キャスクピット内にキャスクを搬入し床
置きする際にキャスクを簡便な手段により固定すること
により、振動発生時にもキャスクが直接ライナー壁とキ
ャスクとが接触しない程度にキャスクのロッキング挙動
を制限し、ライナーに傷が発生することを防止すること
を目的とする。
【0011】また、キャスクピット内にキャスクを床置
きする場合に正確な位置決めを行うことで、燃料の出し
入れの際の燃料取替機の位置決め操作を容易に実現する
ことを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明においては、円柱状に成形されこの円柱の外
周に突出して設けられたトラニオンを具備し原子炉燃料
を収納するキャスクを床置きしこのキャスクに対し原子
炉燃料を出し入れする原子力プラントのキャスクピット
において、キャスクの外径と実質的に等しい内径を有す
る凹部を設けた受け材をキャスクピットの床上に配置
し、かつ受け材における凹部の入口端部近傍にはキャス
クのトラニオンを収納する手段を有することを特徴とす
る。
【0013】この構成により、水平面内で任意方向に地
震によるロッキング挙動が発生しようとした場合にキャ
スクのロッキング挙動をキャスク受け材によって抑制す
るとともに、キャスク受け材とキャスクピットの床との
間でキャスクの精度の良い位置決めが可能となるため、
燃料取替機によるキャスクからの燃料の出し入れ作業が
容易となる。
【0014】さらに、この受け材とキャスクピットの床
とを固定する固定手段を設ける。これにより、キャスク
がロッキング挙動を起こした場合でもキャスクとライナ
ー壁との接触干渉を防止することができる。
【0015】また、この受け材は錘台構造をなし、受け
材の下面断面積すなわち受け材とキャスクピットの床と
の接触面積を受け材の上面の面積より大きく設定するこ
とを特徴とする。これにより、受け材とキャスクピット
床との接触面積を大きくすることで受け材の安定性を向
上させることができる。
【0016】また、キャスクピットの床には凹部が設け
られ、この凹部に対し受け材の少なくとも一部をキャス
クピットの床の床面以下の位置にはめ込み設置する。こ
れにより、必要に応じてキャスクの径にあわせて製作さ
れたキャスク受け材を交換しはめ込み設置することで、
さまざまな径を有するキャスクに対応させることができ
る。
【0017】さらに、このキャスクピットの床の凹部は
逆錘台状もしくは錘状に成型される。これにより、この
凹部の立体形状にあわせてキャスク受け材を製作するこ
とで、キャスクピットの床の凹部にキャスク受け材をは
め込む操作を容易にするとともに、地震に対するキャス
ク受け台の安定性を高めることができる。
【0018】また本発明では、円柱状に成形されこの円
柱の外周に突出して設けられたトラニオンを具備し原子
炉燃料を収納するキャスクを床置きしこのキャスクに対
し原子炉燃料を出し入れする原子力プラントのキャスク
ピットにおいて、このキャスクピットの床上にキャスク
の外径と実質的に等しい内径を有する凹部を設け、凹部
の入口端部近傍にはキャスクのトラニオンを収納する手
段を有することを特徴とする。
【0019】この構成により、水平面内で任意方向に地
震によるロッキング挙動が発生しようとした場合にキャ
スクのロッキング挙動をキャスク受け材によって抑制す
るとともに、キャスク受け材とキャスクピットの床との
間でキャスクの精度の良い位置決めが可能となるため、
燃料取替機によるキャスクからの燃料の出し入れ作業が
容易となる。
【0020】また本発明では、円柱状に成形されこの円
柱の外周に突出して設けられたトラニオンを具備し原子
炉燃料を収納するキャスクを床置きしこのキャスクに対
し原子炉燃料を出し入れする原子力プラントのキャスク
ピットにおいて、トラニオンに鉄製治具を取付け、かつ
キャスクピットを包囲するライナー板の埋込金物に電磁
石からなる治具の受け材を設けたことを特徴とする。こ
れにより、鉄製の治具と電磁石の受け材との間に働く磁
場によって生じる反発力により、キャスクを安定した位
置に保持する。これにより、水平面内で任意方向に地震
によるロッキング挙動が発生しようとした場合にキャス
クのロッキング挙動をキャスク受け材によって抑制する
とともに、キャスク受け材とキャスクピットの床との間
でキャスクの精度の良い位置決めが可能となるため、燃
料取替機によるキャスクからの燃料の出し入れ作業が容
易となる。
【0021】さらに、このキャスクピットにおいて、電
磁石からなる治具の受け材に対してキャスクが床置きの
状態のときは通電により磁場をかけた状態とし、キャス
クをキャスクピットに搬入あるいはキャスクピットから
搬出する際には通電を止めるものとする。これにより、
キャスクの搬出入時には電磁石の磁場を解除して固定状
態を解くことにより、キャスクの搬出入作業を容易に行
うことができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図を参照して説明する。図1(a)は本発明の第1の
実施形態に係るキャスクピットの概略断面図、図1
(b)は(a)においてキャスク1をキャスクピット内
に搬入し床置きした時の断面図である。本実施形態に係
るキャスクピットは、キャスクピットの床5に円柱に凹
部を設けてなるキャスク受け材3を床置きし、このキャ
スク受け材3をアンカーボルト4で固定するものであ
る。キャスク受け材3の凹部はキャスク1の外径に対応
した内径を有する。さらにこの凹部の上端側は、キャス
ク1のトラニオン部2を受け材3内に挿入し収納するた
めのトラニオン受け部3aを設けた。またボックス型の
キャスク受け材3の4つの側面に対応して、最低4ヶ所
のアンカーボルト4でキャスク受け材3をキャスクピッ
トの床5に固定するものとする。
【0023】また図ではキャスク受け材3が円柱構造で
ある場合を示したが、円柱に限定されず角柱やあるいは
これらの柱状構造に類似するものであってもよい。これ
により、水平面内で任意方向に振動が発生した場合、ロ
ッキング挙動が発生しようとしても、キャスク受け材3
によりキャスク1の動きを拘束し、振動に対する十分な
安定性を維持することができる。またこのとき、キャス
ク本体1とキャスク受け材3との隙間の範囲内では若干
のロッキング振動が発生するが、その振幅は隙間の範囲
内であり微小な振動にしかならない。よって、キャスク
1がロッキング挙動を起こした場合でもキャスク1とラ
イナー壁6が接触することを回避できる。
【0024】さらに本実施形態では、ボックス型のキャ
スク受け材3はキャスクピットの床5に対しアンカーボ
ルト4で固定されるため、キャスクピットに対するキャ
スク1の位置が精度良く決められることになる。従っ
て、キャスク1から燃料を出し入れする際の燃料取替機
の位置も常に一定化されるため、位置決め操作が従来よ
り格段に容易となる。
【0025】以下第2の実施形態について説明する。図
1(a)は本実施形態に係るキャスクピットの概略断面
図、図1(b)は(a)においてキャスク1をキャスク
ピット内に搬入し床置きした時の断面図である。本実施
形態に係るキャスクピットは、錘台構造のキャスク受け
材7をキャスクピットの床5に床置きするというもので
ある。キャスク受け材7は四角錘台あるいは円錐台構造
であり、その上面の面積よりもキャスクピットの床5と
接触する下面の面積が大きく設定されている。ここで錘
台とは、例えば円錐台とはある円錐をこの円錐の底面に
平行な面で切断し小円錐を切り落としたときの立体形状
であり、特に断らない限り錘台の2つの底面のうち面積
の大きい面を下面としたときをいうこととする。
【0026】この錘台構造のキャスク受け材7は、底面
積すなわちキャスク受け材7とキャスクピットの床5と
の接触面積を大きくすることで安定性を向上できる。よ
って、第1の実施形態で受け材の固定手段として設けら
れていたアンカーボルトを設けずとも、振動に対する十
分な安定性を維持することができる。
【0027】キャスク1を錘台構造のキャスク受け材7
に挿入する際は、上記第1の実施形態と同様にキャスク
1のトラニオン部2まで挿入できるよう設定する。水平
面内で任意方向に振動によるロッキング挙動が発生しよ
うとした場合、キャスク1のロッキング挙動は錘台構造
のキャスク受け材7により抑制される。キャスク本体1
とキャスク受け材7との隙間の範囲内では若干のロッキ
ング振動が発生するが、その振幅は隙間の範囲内であり
微小な振動にしかならない。また仮にロッキング挙動を
起こした場合でも、キャスク1とライナー壁6とが接触
することを回避できる。
【0028】なお本実施形態ではキャスク受け材7を錘
台構造としたが、形状はこれに限定されない。すなわち
受け材の台の下部断面積が上面の面積と比べて大きく設
定されていればよいから、例えば錘台と円柱あるいは角
柱を組み合わせた構造など様々なものが考えられる。
【0029】以下本発明の第3の実施形態について説明
する。図3(a)は本実施形態に係るキャスクピットの
概略断面図、図3(b)は(a)においてキャスク1を
キャスクピット内に搬入し床置きした時の断面図であ
る。本実施形態は、キャスクピットの床5に凹部5aを
設け、この凹部5aにキャスク1を埋め込み拘束するも
のである。キャスクピットの床5に設けられた凹部5a
はキャスク1の外径に対応した内径を有する。さらにこ
の凹部5aの上端側は、キャスク1のトラニオン部2を
受け材3内に挿入し収納するためのトラニオン受け部3
aを設けた。
【0030】この構成によれば、水平面内で任意方向に
地震によるロッキング挙動が発生しようとした場合、キ
ャスク1はキャスクピットの床5の凹部5aに埋め込む
形で固定してあるため、ロッキング挙動が抑制される。
このときキャスク1本体とキャスクピットの床5の凹部
5aとの隙間の範囲内では若干のロッキング振動が発生
するが、その振幅は隙間の範囲内であり微小な振動にし
かならない。また、ロッキング挙動を起こした場合でも
キャスク1とライナー壁6が接触することを回避でき
る。さらに、キャスク1はキャスクピットの床5に埋め
込まれるため、キャスクピットに対するキャスク1の位
置が精度良く決められることになる。
【0031】従って、キャスク1から燃料を出し入れす
る際の燃料取替機の位置も常に一定化されるため、位置
決め操作が容易となる。以下本発明の第4の実施形態に
ついて説明する。図4(a)は本実施形態に係るキャス
クピットの概略断面図、図4(b)は(a)においてキ
ャスク1をキャスクピット内に搬入し床置きした時の断
面図である。本実施形態は、上記第3の実施形態におけ
るキャスクピットの床の凹部部分を交換可能としたもの
である。すなわち、キャスクピットの床5に逆錘台状の
凹部を設け、この逆錘台状凹部にキャスク受け材11をは
め込み床部5を構成するものである。キャスク受け材11
のキャスク1を床置きする部分の構造は第1の実施形態
と同様である。すなわちキャスク受け材11はキャスク本
体1とほぼ等しい径の円柱状の凹部を有し、かつこの凹
部にはキャスク1のトラニオン部2を収納する部分が設
けられている。なお、ここで逆錘台とは、錘台の2つの
底面のうち面積の小さい面を下面として配置したもので
ある。
【0032】この逆錘台状のキャスク受け材11を、キャ
スク受け部の内径の異なるものを複数製作しておき、キ
ャスクピット内に搬入し床置きするキャスクの種類によ
って適切な受け材11を選択しキャスクピットの床5に埋
め込むことが考えられる。すなわち、図5に示した場合
のキャスクピット内に搬入し床置きされるキャスクの直
径をD1 とすると、これと異なる直径D2 のキャスク1
を搬入し床置きする際には、図中破線で示したキャスク
受け部を有する別のキャスク受け材11を予めキャスクピ
ットの床5にはめ込んでおけばよい。
【0033】この構成により、上記第3の実施形態と同
様の作用効果を有するとともに、異なる径のキャスクに
対しても逆錘台状のキャスク受け材11を交換するだけで
対応することができる。
【0034】以下本発明の第5の実施形態について説明
する。図5(a)は本実施形態に係るキャスクピットの
概略断面図、図5(b)は(a)においてキャスク1を
キャスクピット内に搬入し床置きした時の断面図であ
る。本実施形態は、上記第3の実施形態におけるキャス
クピットの床の凹部部分を交換可能としたものである。
すなわち、キャスクピットの床5に錘状の凹部を設け、
この錘台状の凹部にキャスク受け材12をはめ込み床部5
を構成するものである。錘状の凹部とは、例えば円錘や
四角錘等が挙げられる。キャスク受け材12のキャスク1
を床置きする部分の構造は第1の実施形態と同様であ
る。すなわちキャスク受け材11はキャスク本体1とほぼ
等しい径の円柱状の凹部を有し、かつこの凹部にはキャ
スク1のトラニオン部2を収納する部分が設けられてい
る。
【0035】この錘状のキャスク受け材12を、キャスク
受け部の内径の異なるものを複数製作しておき、キャス
クピット内に搬入し床置きするキャスクの種類によって
適切な受け材11を選択しキャスクピットの床5に埋め込
むことが考えられる。すなわち、図6に示した場合のキ
ャスクピット内に床置きされるキャスクの直径をD1と
すると、これと異なる直径D2 のキャスク1を搬入し床
置きする際には、図中破線で示したキャスク受け部を有
する別のキャスク受け材12を予めキャスクピットの床5
にはめ込んでおけばよい。
【0036】この構成により、上記第3の実施形態と同
様の作用効果を有するとともに、異なる径のキャスクに
対しても逆錘台状のキャスク受け材11を交換するだけで
対応することができる。
【0037】以下本発明の第6の実施形態について説明
する。図6(a)は本実施形態に係るキャスクピット内
にキャスクを搬入し床置きしたときの概略上面図、図6
(b)は(a)の側面図である。本実施形態では、キャ
スク1上部のトラニオン部2に鉄製の治具8を取り付
け、かつライナー壁6の埋込金物9に凹型の電磁石の受
け材10を取り付けたものであり、鉄製の治具8と電磁石
の受け材10との間の磁場(電流)によって生じる反発力
でキャスク1を拘束するものである。この鉄製の治具8
と電磁石の受け材10とは1対1で対応して設けられてい
る。すなわち、キャスク上部には最低限2ヶ所のトラニ
オン2があるため、最低限2ヶ所の電磁石の受け材10を
設けている。
【0038】水平面内で任意方向に地震によるロッキン
グ挙動が発生しようとした場合、鉄製の治具8と凹型の
電磁石の受け材10との間には反発力が生じて、キャスク
1は四方を囲まれた各ライナー壁6から遠ざかるような
形で力を受ける。このため、キャスク1はキャスクピッ
トの中央に固定され、ロッキング挙動が抑制される。
【0039】また、キャスク1と各ライナー板6との距
離は、鉄製の治具8と凹型の電磁石の受け材10を介して
ほぼ一定に保たれている。すなわち、振動によりキャス
ク1がロッキング挙動を起こした場合でも、鉄製の治具
8と凹型の電磁石の受け材10との間の反発力によりキャ
スク1は通常床置きされる位置に揺り戻されるため、ラ
イナー壁6と直接接触することがない。よって本実施形
態によれば、キャスク1がライナー壁6を傷つけること
を防止できる。
【0040】さらに、鉄製の治具8と凹型の電磁石の受
け材10との間でキャスクピットに対するキャスク1の位
置が精度良く決められるため、キャスク1から燃料を出
し入れする際の燃料取替機の位置も常に一定化され、位
置決め操作が容易となる。
【0041】以下本発明の第7の実施形態について説明
する。本実施形態は、図6に示した第6の実施形態にお
いて、キャスク1をキャスクピット内に搬入し床置きす
る際には電磁石の受け材10により磁場をかけてキャスク
1を拘束するが、キャスク1をキャスクピットに搬入す
るあるいはキャスクピットから搬出する時には磁場を解
除する機構をもつものである。
【0042】キャスク1のキャスクピット内への挿入が
完了すると、電流を流し電磁石の受け材10に磁場をかけ
て反発力を発生させてキャスク1を拘束する。この場合
の作用効果は上記第6の実施形態と同じである。一方キ
ャスク1を出し入れする際には、電磁石の受け材10にか
ける磁場を解除する。これにより、キャスク1に係る拘
束を解かれた状態で出し入れを行いまた、キャスク1の
出し入れ作業を容易に行うことができる。
【0043】
【発明の効果】本発明によれば、水平面内で任意方向に
地震によるロッキング挙動が発生しようとした場合にお
いて、キャスク受け材による支持あるいは電磁石を利用
した反発力によって、キャスクのロッキング挙動が抑制
されるとともに、この際キャスクがロッキング挙動を起
こしたとしてもキャスクとライナー壁との接触は回避さ
れるからキャスクがライナー壁を傷つけることがない。
さらに、キャスクの精度の良い位置決めが可能となり、
燃料取替機によるキャスクからの燃料の出し入れ作業が
容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施形態に係るキャス
クピットの概略断面図、(b)は(a)においてキャス
クをキャスクピット内に搬入し床置きした時の断面図で
ある。
【図2】(a)は本発明の第2の実施形態に係るキャス
クピットの概略断面図、(b)は(a)においてキャス
クをキャスクピット内に搬入し床置きした時の断面図で
ある。
【図3】(a)は本発明の第3の実施形態に係るキャス
クピットの概略断面図、(b)は(a)においてキャス
クをキャスクピット内に搬入し床置きした時の断面図で
ある。
【図4】(a)は本発明の第4の実施形態に係るキャス
クピットの概略断面図、(b)は(a)においてキャス
クをキャスクピット内に搬入し床置きした時の断面図で
ある。
【図5】(a)は本発明の第5の実施形態に係るキャス
クピットの概略断面図、(b)は(a)においてキャス
クをキャスクピット内に搬入し床置きした時の断面図で
ある。
【図6】(a)は本発明の第6の実施形態に係るキャス
クピット内にキャスクを搬入し床置きしたときの概略上
面図、(b)は(a)の側面図である。
【図7】使用済燃料キャスクの斜視図である。
【図8】使用済燃料キャスクを従来のキャスクピットに
床置きした状態を示す概略斜視図である。
【符号の説明】
1 使用済み燃料キャスク 2 トラニオン 3,7,11,12 キャスク受け台 4 アンカーボルト 5 キャスクピット床 6 ライナー壁 8 治具 9 埋込金物 10 治具受け材(電磁石)

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円柱状に成形されこの円柱の外周に突出
    して設けられたトラニオンを具備し原子炉燃料を収納す
    るキャスクを床置きしこのキャスクに対し前記原子炉燃
    料を出し入れする原子力プラントのキャスクピットにお
    いて、前記キャスクの外径と実質的に等しい内径を有す
    る凹部を設けた受け材を前記キャスクピットの床上に配
    置し、かつ前記受け材における前記凹部の入口端部近傍
    には前記キャスクのトラニオンを収納する手段を有する
    ことを特徴とするキャスクピット。
  2. 【請求項2】 前記受け材と前記キャスクピットの床と
    を固定する固定手段を有することを特徴とする請求項1
    記載のキャスクピット。
  3. 【請求項3】 前記受け材は錘台構造をなし、前記受け
    材の下面断面積すなわち前記受け材と前記キャスクピッ
    トの床との接触面積を前記受け材の上面の面積より大き
    く設定することを特徴とする請求項1記載のキャスクピ
    ット。
  4. 【請求項4】 前記キャスクピットの床には凹部が設け
    られ、この凹部に対し前記受け材の少なくとも一部を前
    記キャスクピットの床の床面以下の位置にはめ込み設置
    することを特徴とする請求項1記載のキャスクピット。
  5. 【請求項5】 前記キャスクピットの床の凹部は逆錘台
    状に成型されることを特徴とする請求項4記載のキャス
    クピット。
  6. 【請求項6】 前記キャスクピットの床の凹部は錘状に
    成型されることを特徴とする請求項4記載のキャスクピ
    ット。
  7. 【請求項7】 円柱状に成形されこの円柱の外周に突出
    して設けられたトラニオンを具備し原子炉燃料を収納す
    るキャスクを床置きしこのキャスクに対し前記原子炉燃
    料を出し入れする原子力プラントのキャスクピットにお
    いて、このキャスクピットの床上に前記キャスクの外径
    と実質的に等しい内径を有する凹部を設け、前記凹部の
    入口端部近傍には前記キャスクのトラニオンを収納する
    手段を有することを特徴とするキャスクピット。
  8. 【請求項8】 円柱状に成形されこの円柱の外周に突出
    して設けられたトラニオンを具備し原子炉燃料を収納す
    るキャスクを床置きしこのキャスクに対し前記原子炉燃
    料を出し入れする原子力プラントのキャスクピットにお
    いて、前記トラニオンに鉄製治具を取付け、かつ前記キ
    ャスクピットを包囲するライナー板の埋込金物に電磁石
    からなる前記治具の受け材を設けたことを特徴とするキ
    ャスクピット。
  9. 【請求項9】 請求項8記載のキャスクピットにおい
    て、前記電磁石からなる治具の受け材に対して前記キャ
    スクが床置きの状態のときは通電により磁場をかけた状
    態とし、前記キャスクを前記キャスクピットに搬出入す
    る際には通電を止めることを特徴とするキャスクの搬出
    入方法。
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