JPH10220A - 電動アシスト車椅子 - Google Patents
電動アシスト車椅子Info
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- JPH10220A JPH10220A JP8175960A JP17596096A JPH10220A JP H10220 A JPH10220 A JP H10220A JP 8175960 A JP8175960 A JP 8175960A JP 17596096 A JP17596096 A JP 17596096A JP H10220 A JPH10220 A JP H10220A
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- Japan
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- torque
- joystick
- hand rim
- pulley
- electric assist
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 使用者のハンドリム操作及びジョイスティッ
クの操作の両方に対応できる電動アシスト車椅子を提供
すること。 【解決手段】 走行用の車輪5と、この車輪5に装着さ
れるハンドリム7と、このハンドリム7に付与されるト
ルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出手段
のトルク信号に応じて制御電流を出力する主制御部と、
この主制御部の制御電流に基づいて前記車輪に補助駆動
力を付与する駆動モータとを備えた電動アシスト車椅子
1において、当該電動アシスト車椅子1に、駆動モータ
制御のための制御信号を前記主制御部に出力するジョイ
スティック10を併設する。
クの操作の両方に対応できる電動アシスト車椅子を提供
すること。 【解決手段】 走行用の車輪5と、この車輪5に装着さ
れるハンドリム7と、このハンドリム7に付与されるト
ルクを検出するトルク検出手段と、このトルク検出手段
のトルク信号に応じて制御電流を出力する主制御部と、
この主制御部の制御電流に基づいて前記車輪に補助駆動
力を付与する駆動モータとを備えた電動アシスト車椅子
1において、当該電動アシスト車椅子1に、駆動モータ
制御のための制御信号を前記主制御部に出力するジョイ
スティック10を併設する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動アシスト車椅
子に係り、特に左右両輪に補助駆動用の駆動モータが装
備されている電動アシスト車椅子に関する。
子に係り、特に左右両輪に補助駆動用の駆動モータが装
備されている電動アシスト車椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、電動アシスト車椅子として
は、以下のようなものがある。即ち、特開平3−154
68号公報,特開平6−304205号公報,特開平6
−304205号公報及び特開平7−136218号公
報等に記載された発明によれば、ハンドリムを操作する
ときに発生する操作トルクを、車輪とハンドリムとの相
互間に歪みゲージを装着して測定し、この操作トルクに
応じた電流を駆動モータに供給して、補助(アシスト)
駆動力を発生させるようになっている。
は、以下のようなものがある。即ち、特開平3−154
68号公報,特開平6−304205号公報,特開平6
−304205号公報及び特開平7−136218号公
報等に記載された発明によれば、ハンドリムを操作する
ときに発生する操作トルクを、車輪とハンドリムとの相
互間に歪みゲージを装着して測定し、この操作トルクに
応じた電流を駆動モータに供給して、補助(アシスト)
駆動力を発生させるようになっている。
【0003】また、その他の一般的な例としては、図1
2に示すように、電動アシスト車椅子101に使用者が
操作するジョイスティック115を装備して、このジョ
イスティック115からの操作により駆動モータ(図示
略)を動作させ、この駆動力を車輪103に伝達して走
行を補助するものがある。
2に示すように、電動アシスト車椅子101に使用者が
操作するジョイスティック115を装備して、このジョ
イスティック115からの操作により駆動モータ(図示
略)を動作させ、この駆動力を車輪103に伝達して走
行を補助するものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例には以下のような不都合があった。即ち、ハンドリ
ムに付与されるトルクに応じて駆動力をアシストする方
式の場合には、長時間の使用や長距離の使用によって使
用者の疲労が増大する、という不都合を生じていた。
来例には以下のような不都合があった。即ち、ハンドリ
ムに付与されるトルクに応じて駆動力をアシストする方
式の場合には、長時間の使用や長距離の使用によって使
用者の疲労が増大する、という不都合を生じていた。
【0005】また、ジョイスティックで操作する方式の
電動アシスト車椅子においては、ジョイスティック自体
の操作方法を習得するのに長時間を必要とし、微妙な操
作が困難である。このことは、特に高齢者等にとっては
問題となる。また、上半身を使わずに走行させることが
できるので、使用者の体力の減退を招来する、という不
都合を生じていた。加えて、ジョイスティックの操作で
駆動力を発生させるタイプのものでは、作動中は常時バ
ッテリ駆動の為、バッテリの消費が著しい、という不都
合を生じていた。
電動アシスト車椅子においては、ジョイスティック自体
の操作方法を習得するのに長時間を必要とし、微妙な操
作が困難である。このことは、特に高齢者等にとっては
問題となる。また、上半身を使わずに走行させることが
できるので、使用者の体力の減退を招来する、という不
都合を生じていた。加えて、ジョイスティックの操作で
駆動力を発生させるタイプのものでは、作動中は常時バ
ッテリ駆動の為、バッテリの消費が著しい、という不都
合を生じていた。
【0006】
【発明の目的】本発明は、かかる従来例の有する不都合
を改善し、特に、使用者のハンドリム操作及びジョイス
ティックの操作の両方に対応できる電動アシスト車椅子
を提供することを、その目的とする。
を改善し、特に、使用者のハンドリム操作及びジョイス
ティックの操作の両方に対応できる電動アシスト車椅子
を提供することを、その目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、請求項1記載の発明では、走行用の車輪と、こ
の車輪に装着されるハンドリムと、このハンドリムに付
与されるトルクを検出するトルク検出手段と、このトル
ク検出手段のトルク信号に応じて制御電流を出力する主
制御部と、この主制御部の制御電流に基づいて前記車輪
に補助駆動力を付与する駆動モータとを備えた電動アシ
スト車椅子において、当該電動アシスト車椅子に、駆動
モータ制御のための制御信号を前記主制御部に出力する
ジョイスティックを併設する、という構成を採ってい
る。
ために、請求項1記載の発明では、走行用の車輪と、こ
の車輪に装着されるハンドリムと、このハンドリムに付
与されるトルクを検出するトルク検出手段と、このトル
ク検出手段のトルク信号に応じて制御電流を出力する主
制御部と、この主制御部の制御電流に基づいて前記車輪
に補助駆動力を付与する駆動モータとを備えた電動アシ
スト車椅子において、当該電動アシスト車椅子に、駆動
モータ制御のための制御信号を前記主制御部に出力する
ジョイスティックを併設する、という構成を採ってい
る。
【0008】以上のように構成されたことで、ハンドリ
ムに付与されるトルクが検出されると、このトルク信号
に基づいて計算処理がなされ、駆動モータを駆動するた
めの基準電流が計算される。そしてこの基準電流が駆動
モータに出力される。一方、ジョイスティックの制御信
号がある場合には、この制御信号に基づいて計算処理が
なされ、ジョイスティックの操作量に応じた駆動モータ
への基準電流が計算される(S7)。そして、基準電流
が駆動モータに出力されて(S5)、電動アシスト車椅
子が移動する。
ムに付与されるトルクが検出されると、このトルク信号
に基づいて計算処理がなされ、駆動モータを駆動するた
めの基準電流が計算される。そしてこの基準電流が駆動
モータに出力される。一方、ジョイスティックの制御信
号がある場合には、この制御信号に基づいて計算処理が
なされ、ジョイスティックの操作量に応じた駆動モータ
への基準電流が計算される(S7)。そして、基準電流
が駆動モータに出力されて(S5)、電動アシスト車椅
子が移動する。
【0009】また、請求項2記載の発明では、前記ジョ
イスティックを、前記電動アシスト車椅子の後部領域に
設けるという構成を採り、その他の構成は請求項1記載
の発明と同様である。以上のように構成されたことで、
使用者はハンドリムの操作により電動アシスト車椅子を
走行させることができ、介護者は必要に応じてジョイス
ティックによって電動アシスト車椅子を自走させること
ができる。
イスティックを、前記電動アシスト車椅子の後部領域に
設けるという構成を採り、その他の構成は請求項1記載
の発明と同様である。以上のように構成されたことで、
使用者はハンドリムの操作により電動アシスト車椅子を
走行させることができ、介護者は必要に応じてジョイス
ティックによって電動アシスト車椅子を自走させること
ができる。
【0010】請求項3記載の発明では、前記主制御部
が、トルク検出手段のトルク信号とジョイスティックの
制御信号の内、ジョイスティックの制御信号を優先的に
選択する信号選択機能を有するという構成を採り、その
他の構成は請求項1または2記載の発明と同様である。
が、トルク検出手段のトルク信号とジョイスティックの
制御信号の内、ジョイスティックの制御信号を優先的に
選択する信号選択機能を有するという構成を採り、その
他の構成は請求項1または2記載の発明と同様である。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の一実施形態を図面に基づ
いて説明する。先ず、図1において、電動アシスト車椅
子1は、フレーム3及び座面4からなる車椅子本体と、
電動アシスト車椅子1を走行させる車輪5と、使用者が
駆動力を付与するハンドリム7を基本的要素として構成
されている。そして更に、車輪5の中央部領域には、使
用者によってハンドリム7に付与されるトルクを検出す
るトルク検出手段と、このトルク検出手段のトルク信号
に応じて制御電流を出力する主制御部と、この主制御部
の制御電流に基づいて車輪5に補助駆動力を付与する駆
動モータとを装備している。また、電動アシスト車椅子
1には、駆動モータ制御のための制御信号を前記主制御
部に対して出力するジョイスティック10も併設されて
いる。
いて説明する。先ず、図1において、電動アシスト車椅
子1は、フレーム3及び座面4からなる車椅子本体と、
電動アシスト車椅子1を走行させる車輪5と、使用者が
駆動力を付与するハンドリム7を基本的要素として構成
されている。そして更に、車輪5の中央部領域には、使
用者によってハンドリム7に付与されるトルクを検出す
るトルク検出手段と、このトルク検出手段のトルク信号
に応じて制御電流を出力する主制御部と、この主制御部
の制御電流に基づいて車輪5に補助駆動力を付与する駆
動モータとを装備している。また、電動アシスト車椅子
1には、駆動モータ制御のための制御信号を前記主制御
部に対して出力するジョイスティック10も併設されて
いる。
【0012】以上を詳細に説明すると、図1に示すよう
に、電動アシスト車椅子1の後部でフレーム3上には所
定のジョイスティック10が配設されている。このジョ
イスティック10は、主制御部(図示略)に対して制御
信号を送信し、駆動モータを起動させる役割を有してい
る。また、ジョイスティック10は、前後左右方向に操
作が可能で、一本のジョイスティック10を操作するこ
とにより、使用者はあらゆる方向へ移動することができ
る。
に、電動アシスト車椅子1の後部でフレーム3上には所
定のジョイスティック10が配設されている。このジョ
イスティック10は、主制御部(図示略)に対して制御
信号を送信し、駆動モータを起動させる役割を有してい
る。また、ジョイスティック10は、前後左右方向に操
作が可能で、一本のジョイスティック10を操作するこ
とにより、使用者はあらゆる方向へ移動することができ
る。
【0013】また、電動アシスト車椅子1の肘掛け上に
は所定の基準電流選択手段9が配設されている。この基
準電流選択手段9はハンドリム7に付与されるトルクの
値に対する駆動モータの補助駆動力の割合を変化させる
機能を有している。従って、使用者の状態に応じて、補
助駆動力の値を適切に変更することができる。基準電流
選択手段9の詳しい機能等については後述する。
は所定の基準電流選択手段9が配設されている。この基
準電流選択手段9はハンドリム7に付与されるトルクの
値に対する駆動モータの補助駆動力の割合を変化させる
機能を有している。従って、使用者の状態に応じて、補
助駆動力の値を適切に変更することができる。基準電流
選択手段9の詳しい機能等については後述する。
【0014】次に、当該電動アシスト車椅子1に装備さ
れるトルク検出手段11の構成について説明する。図2
はトルク検出手段11を分解した状態を示す図である。
この図2に示すように、ハンドリムハブ7aは円盤状に
構成されており、その一方の表面にハンドリム7が装着
されている。このハンドリム7の直径は、図1に示すよ
うに車輪5の直径より小さく構成され、走行中に路面に
接しないようになっている。また、ハンドリムハブ7a
の中心には、所定の車軸が貫通するための車軸用孔が形
成されている。
れるトルク検出手段11の構成について説明する。図2
はトルク検出手段11を分解した状態を示す図である。
この図2に示すように、ハンドリムハブ7aは円盤状に
構成されており、その一方の表面にハンドリム7が装着
されている。このハンドリム7の直径は、図1に示すよ
うに車輪5の直径より小さく構成され、走行中に路面に
接しないようになっている。また、ハンドリムハブ7a
の中心には、所定の車軸が貫通するための車軸用孔が形
成されている。
【0015】ハンドリムハブ7aの逆側の表面には、所
定の棒状突起部17が形成されている。この棒状突起部
17は、後述するプーリ13に挿入され、ハンドリム7
に付与されたトルクをプーリ13に伝達するためのもの
である。そして、この棒状突起部17は、ハンドリムハ
ブ7aの中心に対して対称に2個設けられている。ここ
で、棒状突起部17は円柱状に構成されているが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えば角柱状の部
材でも良いし、また板状の部材であっても良い。加え
て、棒状突起部17はハンドリムハブ7aと一体的に構
成しても良いし、別個に構成して接合するようにしても
良い。
定の棒状突起部17が形成されている。この棒状突起部
17は、後述するプーリ13に挿入され、ハンドリム7
に付与されたトルクをプーリ13に伝達するためのもの
である。そして、この棒状突起部17は、ハンドリムハ
ブ7aの中心に対して対称に2個設けられている。ここ
で、棒状突起部17は円柱状に構成されているが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えば角柱状の部
材でも良いし、また板状の部材であっても良い。加え
て、棒状突起部17はハンドリムハブ7aと一体的に構
成しても良いし、別個に構成して接合するようにしても
良い。
【0016】また、ハンドリムハブ7aの表面には、棒
状突起部17と共に、所定の傾斜突起部19が配設され
ている。この傾斜突起部19は、ハンドリム7に付与さ
れるトルクに応じて後述するスライダ15を移動させる
ためのものである。具体的な構成としては、ハンドリム
ハブ7aの中心に対して対称に2個設けられている。そ
して、その数は、上記した棒状突起部17と同様に2個
配設されている。
状突起部17と共に、所定の傾斜突起部19が配設され
ている。この傾斜突起部19は、ハンドリム7に付与さ
れるトルクに応じて後述するスライダ15を移動させる
ためのものである。具体的な構成としては、ハンドリム
ハブ7aの中心に対して対称に2個設けられている。そ
して、その数は、上記した棒状突起部17と同様に2個
配設されている。
【0017】ハンドリムハブ7aの近傍には、所定のプ
ーリ13が配設される。このプーリ13は、ハンドリム
ハブ7aからトルクの伝達を受けて車輪を回転させるた
めのものである。尚、図2においては説明の便宜上車輪
を省略しているが、実際には図5に示す形状のアルミ製
のホイールがプーリ13のハンドリムハブ7a側の面に
ボルトで固定される。
ーリ13が配設される。このプーリ13は、ハンドリム
ハブ7aからトルクの伝達を受けて車輪を回転させるた
めのものである。尚、図2においては説明の便宜上車輪
を省略しているが、実際には図5に示す形状のアルミ製
のホイールがプーリ13のハンドリムハブ7a側の面に
ボルトで固定される。
【0018】また、プーリ13は、後述する駆動モータ
から所定の補助駆動力を得て、この補助駆動力を車輪5
に伝達できるようになっている。このため、プーリ13
の外形形状は円盤状である。そして、プーリ13の外周
面に駆動モータに巻装されている伝達ベルト部材が掛け
られるようになっている(図5参照)。
から所定の補助駆動力を得て、この補助駆動力を車輪5
に伝達できるようになっている。このため、プーリ13
の外形形状は円盤状である。そして、プーリ13の外周
面に駆動モータに巻装されている伝達ベルト部材が掛け
られるようになっている(図5参照)。
【0019】また、プーリ13には、二つの長穴貫通孔
21が形成されている。この長穴貫通孔21はプーリ1
3の中心に対して対称に2箇所に形成されている。そし
て、上記したハンドリムハブ7aの棒状突起部17が挿
入されるようになっている。更に、プーリ13には、上
記した傾斜突起部19が挿入されるための傾斜突起部挿
通孔21aも形成されている。この傾斜突起部挿通孔2
1aもプーリ13の中心に対して対称に2箇所形成され
ている。即ち、長穴貫通孔21及び傾斜突起部挿通孔2
1aは、ハンドリムハブ7aに配設されている棒状突起
部17及び傾斜突起部19のそれぞれに対応した位置に
形成されている。そして、長穴貫通孔21及び傾斜突起
部挿通孔21aの大きさとしては、ハンドリムハブ7a
がプーリ13に対して相対的に回転できるように十分な
幅及び長さが確保されている。
21が形成されている。この長穴貫通孔21はプーリ1
3の中心に対して対称に2箇所に形成されている。そし
て、上記したハンドリムハブ7aの棒状突起部17が挿
入されるようになっている。更に、プーリ13には、上
記した傾斜突起部19が挿入されるための傾斜突起部挿
通孔21aも形成されている。この傾斜突起部挿通孔2
1aもプーリ13の中心に対して対称に2箇所形成され
ている。即ち、長穴貫通孔21及び傾斜突起部挿通孔2
1aは、ハンドリムハブ7aに配設されている棒状突起
部17及び傾斜突起部19のそれぞれに対応した位置に
形成されている。そして、長穴貫通孔21及び傾斜突起
部挿通孔21aの大きさとしては、ハンドリムハブ7a
がプーリ13に対して相対的に回転できるように十分な
幅及び長さが確保されている。
【0020】プーリ13の表面には、図2に示すよう
に、プーリ13の回転軸方向に中空円筒状のプーリパイ
プ13aが形成されている。このプーリパイプ13a
は、プーリ13を車軸に回転自在に支持すると共に、後
述するスライダ15を移動可能に支持する役割を併せ持
っている。
に、プーリ13の回転軸方向に中空円筒状のプーリパイ
プ13aが形成されている。このプーリパイプ13a
は、プーリ13を車軸に回転自在に支持すると共に、後
述するスライダ15を移動可能に支持する役割を併せ持
っている。
【0021】また、スライダ15は、中空円筒状に構成
され、プーリパイプ13aに緩挿され、プーリ13の回
転軸方向に移動可能になっている。そして、その外周部
には、所定のスライダ突起部15aが形成されている。
このスライダ突起部15aは、プーリ13側に曲折する
形状で構成され、上記した傾斜突起部挿通孔にその先端
が挿入されるようになっている。そして、トルク検出手
段11が組み立てられた状態では、図5に示すようにハ
ンドリムハブ7aの傾斜突起部19の傾斜面と当接する
ようになっている。加えて、スライダ15の外周面に
は、外周全体にわたりスライダ溝15bが形成されてい
る。
され、プーリパイプ13aに緩挿され、プーリ13の回
転軸方向に移動可能になっている。そして、その外周部
には、所定のスライダ突起部15aが形成されている。
このスライダ突起部15aは、プーリ13側に曲折する
形状で構成され、上記した傾斜突起部挿通孔にその先端
が挿入されるようになっている。そして、トルク検出手
段11が組み立てられた状態では、図5に示すようにハ
ンドリムハブ7aの傾斜突起部19の傾斜面と当接する
ようになっている。加えて、スライダ15の外周面に
は、外周全体にわたりスライダ溝15bが形成されてい
る。
【0022】次に図3は、プーリ13にハンドリムハブ
7aが装着された状態を示す図であり、特に、プーリ1
3側から見た図を示している。この図3から明らかなよ
うに、ハンドリムハブ7aの棒状突起部17は、プーリ
13の長穴貫通孔21の中心部に位置して、両側から貫
通孔バネ部材23によって挟持されている。そして各貫
通孔バネ部材23は同一のバネ定数で構成されているの
で、外力が加わった場合でも、最終的に棒状突起部17
は長穴貫通孔21の中央部に復帰するようになってい
る。
7aが装着された状態を示す図であり、特に、プーリ1
3側から見た図を示している。この図3から明らかなよ
うに、ハンドリムハブ7aの棒状突起部17は、プーリ
13の長穴貫通孔21の中心部に位置して、両側から貫
通孔バネ部材23によって挟持されている。そして各貫
通孔バネ部材23は同一のバネ定数で構成されているの
で、外力が加わった場合でも、最終的に棒状突起部17
は長穴貫通孔21の中央部に復帰するようになってい
る。
【0023】また、傾斜突起部19も傾斜突起部挿通孔
21aの領域に正しく位置決めされている。そして、ハ
ンドリムハブ7aがプーリ13に対して僅かに回転した
場合でも、傾斜突起部19が傾斜突起部挿通孔21aに
接触しないように十分な間隔が確保されている。
21aの領域に正しく位置決めされている。そして、ハ
ンドリムハブ7aがプーリ13に対して僅かに回転した
場合でも、傾斜突起部19が傾斜突起部挿通孔21aに
接触しないように十分な間隔が確保されている。
【0024】次に図4は、スライダ15の位置を検出す
る機構を示す図である。この図4に示すように、スライ
ダ15は図示しないプーリパイプに支持されて、プーリ
13の回転軸方向に移動可能となっている。そして、上
記したスライダ溝15bには、移動量伝達部材25aの
一端部が緩合されている。そして、この移動量伝達部材
25aは、後述する支持円盤27から突設されている支
点部材25bにより回動自在に支持されている。加え
て、移動量伝達部材25aの他端部は、支持円盤27に
担持されている位置センサ25に係合されている。ここ
で、移動量伝達部材25aの支持構造としては、支点部
材25bからスライダ15までの距離と、支点部材25
bから位置センサ25までの距離の比が1:2となって
いる。即ち、スライダ15の移動量に対して、位置セン
サ25では2倍の移動量として検出できる。
る機構を示す図である。この図4に示すように、スライ
ダ15は図示しないプーリパイプに支持されて、プーリ
13の回転軸方向に移動可能となっている。そして、上
記したスライダ溝15bには、移動量伝達部材25aの
一端部が緩合されている。そして、この移動量伝達部材
25aは、後述する支持円盤27から突設されている支
点部材25bにより回動自在に支持されている。加え
て、移動量伝達部材25aの他端部は、支持円盤27に
担持されている位置センサ25に係合されている。ここ
で、移動量伝達部材25aの支持構造としては、支点部
材25bからスライダ15までの距離と、支点部材25
bから位置センサ25までの距離の比が1:2となって
いる。即ち、スライダ15の移動量に対して、位置セン
サ25では2倍の移動量として検出できる。
【0025】次に、図5は、上記したトルク検出手段1
1を組み立てた状態を説明する図であり、説明の便宜上
ホイール29等を断面図として記載している。この図5
に示すように、先ず、プーリ13にホイール29が固定
される。そしてまた、プーリ13のプーリパイプ13a
にスライダ15が緩装される。スライダ15の後方に
は、スライダバネ16が当接され、更にその後方にサー
クリップ13bが装着される。これらプーリ13及びス
ライダ15等は、フレーム3から延設されている車軸2
9aに嵌装される。そして、スライダ15と位置センサ
25が移動量伝達部材25aを介して係合される。
1を組み立てた状態を説明する図であり、説明の便宜上
ホイール29等を断面図として記載している。この図5
に示すように、先ず、プーリ13にホイール29が固定
される。そしてまた、プーリ13のプーリパイプ13a
にスライダ15が緩装される。スライダ15の後方に
は、スライダバネ16が当接され、更にその後方にサー
クリップ13bが装着される。これらプーリ13及びス
ライダ15等は、フレーム3から延設されている車軸2
9aに嵌装される。そして、スライダ15と位置センサ
25が移動量伝達部材25aを介して係合される。
【0026】プーリ13等が車軸29に装着された後
は、ハンドリムハブ7aがプーリ13に装着され、スラ
イダ15のスライダ突起部15aとハンドリムハブ7a
の傾斜突起部19とが当接することとなる。また、ハン
ドリムハブ7aの棒状突起部17もプーリ13の長穴貫
通孔21に挿入される。更に、ハンドリムハブ7aには
ハンドリム7がボルト7aによって固定される。
は、ハンドリムハブ7aがプーリ13に装着され、スラ
イダ15のスライダ突起部15aとハンドリムハブ7a
の傾斜突起部19とが当接することとなる。また、ハン
ドリムハブ7aの棒状突起部17もプーリ13の長穴貫
通孔21に挿入される。更に、ハンドリムハブ7aには
ハンドリム7がボルト7aによって固定される。
【0027】また、本発明では駆動モータ31によって
補助駆動力を付与する方式のものである。このため、支
持円盤27には駆動モータ31が装備されている。そし
て、駆動モータ31にはモータプーリ33がプーリ13
と同一平面上の位置になるように装着されている。ま
た、プーリ13とモータプーリ33の外周面相互間に
は、伝達ベルト35が巻装されている。これにより、駆
動モータ31に制御電流が供給されると、駆動モータ3
1が回転し、プーリ13に補助駆動力を伝達することと
なる。
補助駆動力を付与する方式のものである。このため、支
持円盤27には駆動モータ31が装備されている。そし
て、駆動モータ31にはモータプーリ33がプーリ13
と同一平面上の位置になるように装着されている。ま
た、プーリ13とモータプーリ33の外周面相互間に
は、伝達ベルト35が巻装されている。これにより、駆
動モータ31に制御電流が供給されると、駆動モータ3
1が回転し、プーリ13に補助駆動力を伝達することと
なる。
【0028】図6(A)には、駆動モータ31とプーリ
13との関係を示す側面図(プーリ13側から支持円盤
27側を見ている状態)を記載している。この図6
(A)に示すように、本実施形態においては直接駆動モ
ータ31とプーリ13の相互間に伝達ベルト35を掛け
ているが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆
動モータ31とプーリ13との間に、図6(B)に示す
ように複数のプーリ及び伝達ベルトを配設して、所定の
減速機構を設けるようにしてもよい。
13との関係を示す側面図(プーリ13側から支持円盤
27側を見ている状態)を記載している。この図6
(A)に示すように、本実施形態においては直接駆動モ
ータ31とプーリ13の相互間に伝達ベルト35を掛け
ているが、本発明はこれに限定されるものではなく、駆
動モータ31とプーリ13との間に、図6(B)に示す
ように複数のプーリ及び伝達ベルトを配設して、所定の
減速機構を設けるようにしてもよい。
【0029】次に、以上のように構成されたトルク検出
手段11の機能を図2ないし図5に基づいて説明する。
ここで、説明の便宜上、ハンドリム7に付与されたトル
クが位置センサ25で検出されるまでの伝達行程の説明
に際し、各部においてトルク,トルク,トルクと
称して記載することとする。
手段11の機能を図2ないし図5に基づいて説明する。
ここで、説明の便宜上、ハンドリム7に付与されたトル
クが位置センサ25で検出されるまでの伝達行程の説明
に際し、各部においてトルク,トルク,トルクと
称して記載することとする。
【0030】先ず、図2に示すように、ハンドリム7に
使用者の操作によるトルクが加えられる。すると、こ
のトルクがハンドリムハブ7aに伝達され棒状突起部
17を回すトルクとなる。これにより、ハンドリムハ
ブ7aがプーリ13に対して僅かに回転する。このと
き、ハンドリムハブ7aには、傾斜突起部19が設けら
れており、回転に伴ってスライダ15を移動(図2及び
図5における左方向へ)させる力としてトルクが発生
する。そして、このトルクは、直接スライダ15に伝
達され、スライダ15に係合された位置センサ25によ
って発生しているトルク値が検出される。
使用者の操作によるトルクが加えられる。すると、こ
のトルクがハンドリムハブ7aに伝達され棒状突起部
17を回すトルクとなる。これにより、ハンドリムハ
ブ7aがプーリ13に対して僅かに回転する。このと
き、ハンドリムハブ7aには、傾斜突起部19が設けら
れており、回転に伴ってスライダ15を移動(図2及び
図5における左方向へ)させる力としてトルクが発生
する。そして、このトルクは、直接スライダ15に伝
達され、スライダ15に係合された位置センサ25によ
って発生しているトルク値が検出される。
【0031】一方、当該トルク検出手段11では、図2
に示したトルクと逆の方向にトルクが付与された場合
でも、同様にトルクを検出することができる。即ち、逆
方向のトルクが付与された場合には、プーリ13に対し
てハンドリムハブ7aが逆方向に回転し、傾斜突起部1
9も逆方向に移動する。これにより、スライダ15もス
ライダバネ16の弾性力で逆方向(図2及び図5の右
方)に移動し、この移動が位置センサ25によってトル
ク値として検出される。
に示したトルクと逆の方向にトルクが付与された場合
でも、同様にトルクを検出することができる。即ち、逆
方向のトルクが付与された場合には、プーリ13に対し
てハンドリムハブ7aが逆方向に回転し、傾斜突起部1
9も逆方向に移動する。これにより、スライダ15もス
ライダバネ16の弾性力で逆方向(図2及び図5の右
方)に移動し、この移動が位置センサ25によってトル
ク値として検出される。
【0032】このとき、スライダバネ16のバネ定数を
変えることによって、ハンドリム7に付与されるトルク
に対するスライダ15の移動量を適切に選択することが
できる。また、移動量伝達部材25aの支点位置を変え
ることによって、スライダ15の移動量に対する位置セ
ンサ25のゲインを変化させることも可能である。
変えることによって、ハンドリム7に付与されるトルク
に対するスライダ15の移動量を適切に選択することが
できる。また、移動量伝達部材25aの支点位置を変え
ることによって、スライダ15の移動量に対する位置セ
ンサ25のゲインを変化させることも可能である。
【0033】次に、本実施形態にかかる電動アシスト車
椅子1の制御について説明する。先ず、図7は電動アシ
スト車椅子の制御ブロックを示す図である。電動アシス
ト車椅子1には、左右のハンドリム7の両方に、それぞ
れトルクを検出できるトルク検出手段11が配設されて
いる。そして、トルク検出手段11で検出されたトルク
の情報は、それぞれ左右の主制御部41に伝達される。
また、主制御部41には、トルクに対する補助駆動力の
割合を変更するための基準電流選択手段9が接続されて
いる。また、主制御部41には、車速センサ43が接続
されている。
椅子1の制御について説明する。先ず、図7は電動アシ
スト車椅子の制御ブロックを示す図である。電動アシス
ト車椅子1には、左右のハンドリム7の両方に、それぞ
れトルクを検出できるトルク検出手段11が配設されて
いる。そして、トルク検出手段11で検出されたトルク
の情報は、それぞれ左右の主制御部41に伝達される。
また、主制御部41には、トルクに対する補助駆動力の
割合を変更するための基準電流選択手段9が接続されて
いる。また、主制御部41には、車速センサ43が接続
されている。
【0034】また、主制御部41には、補助駆動力用の
バッテリ45及び駆動モータ31が接続されており、上
記したトルク検出手段11の検出値に対応して、適切な
補助駆動力を発生するようになっている。具体的には、
トルクの検出値に応じて主制御部41は必要な制御電流
を駆動モータ31に供給して電動アシスト車椅子1の動
きを補助する。このとき、主制御部41は、車速センサ
43により車速を検知して、電動アシスト車椅子1の最
高速度を制限して、安全速度に制御するようになってい
る。
バッテリ45及び駆動モータ31が接続されており、上
記したトルク検出手段11の検出値に対応して、適切な
補助駆動力を発生するようになっている。具体的には、
トルクの検出値に応じて主制御部41は必要な制御電流
を駆動モータ31に供給して電動アシスト車椅子1の動
きを補助する。このとき、主制御部41は、車速センサ
43により車速を検知して、電動アシスト車椅子1の最
高速度を制限して、安全速度に制御するようになってい
る。
【0035】加えて、左右の各主制御部41には上記し
たジョイスティック10が接続されている。このジョイ
スティック10は既述の通り駆動モータ31を起動させ
る機能を有しているので、介護者がこのジョイスティッ
ク10を操作することにより駆動モータ31が回転し、
介護者自身が電動アシスト車椅子を押さなくても当該電
動アシスト車椅子を移動させることができる。
たジョイスティック10が接続されている。このジョイ
スティック10は既述の通り駆動モータ31を起動させ
る機能を有しているので、介護者がこのジョイスティッ
ク10を操作することにより駆動モータ31が回転し、
介護者自身が電動アシスト車椅子を押さなくても当該電
動アシスト車椅子を移動させることができる。
【0036】尚、図1に示すように、本実施形態におい
てはジョイスティック10を電動アシスト車椅子1の後
部に配置しているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、使用者が操作できるように、肘掛けの近傍に配
設するようにしてもよい。
てはジョイスティック10を電動アシスト車椅子1の後
部に配置しているが、本発明はこれに限定されるもので
はなく、使用者が操作できるように、肘掛けの近傍に配
設するようにしてもよい。
【0037】次に、以上の制御を図8に示す制御フロー
チャートに基づいて詳述する。先ず、メインスイッチが
オンにされると(S1)、次にジョイスティックの制御
信号の有無が判断され(S2)、制御信号が無い場合に
はハンドリムに付与されるトルクが検出される(S
3)。ここで、トルク信号が検出された場合には、この
トルク信号に基づいて計算処理がなされ、駆動モータを
駆動するための基準電流が計算される(S4)。そして
この基準電流が駆動モータに出力される(S5)。
チャートに基づいて詳述する。先ず、メインスイッチが
オンにされると(S1)、次にジョイスティックの制御
信号の有無が判断され(S2)、制御信号が無い場合に
はハンドリムに付与されるトルクが検出される(S
3)。ここで、トルク信号が検出された場合には、この
トルク信号に基づいて計算処理がなされ、駆動モータを
駆動するための基準電流が計算される(S4)。そして
この基準電流が駆動モータに出力される(S5)。
【0038】一方、ジョイスティックの制御信号がある
場合には(S2)、この制御信号に基づいて計算処理が
なされ(S6)、ジョイスティックの操作量に応じた駆
動モータへの基準電流が計算される(S7)。そして、
基準電流が駆動モータに出力されて(S5)、電動アシ
スト車椅子が移動する。
場合には(S2)、この制御信号に基づいて計算処理が
なされ(S6)、ジョイスティックの操作量に応じた駆
動モータへの基準電流が計算される(S7)。そして、
基準電流が駆動モータに出力されて(S5)、電動アシ
スト車椅子が移動する。
【0039】以上のように、本実施形態にかかる電動ア
シスト車椅子は、ジョイスティックからの制御信号をト
ルク検出手段からのトルク信号に優先させて制御してい
る。即ち、ジョイスティック及びハンドリムが同時に操
作された場合でも、ジョイスティックの操作による信号
を選択して制御するようになっている。尚、これら一連
の制御は主制御部によって行われる。
シスト車椅子は、ジョイスティックからの制御信号をト
ルク検出手段からのトルク信号に優先させて制御してい
る。即ち、ジョイスティック及びハンドリムが同時に操
作された場合でも、ジョイスティックの操作による信号
を選択して制御するようになっている。尚、これら一連
の制御は主制御部によって行われる。
【0040】次に、ハンドリムに付与されるトルクと駆
動モータ31に供給する制御電流との関係を図面に基づ
いて説明する。例えば、図9(A)に示すような形状の
トルクが検出された場合を想定する。主制御部41は、
電流制御機能によりトルクの値に応じて制御電流を駆動
モータ31に供給するが、トルク値が所定の値nより小
さい場合には駆動モータ31に制御電流は供給しない。
これは、いわゆる不感帯といわれるもので、僅かのトル
クによって駆動モータを回転させると、バッテリの電力
消費を早めることになり、これらを防止するための方策
である。
動モータ31に供給する制御電流との関係を図面に基づ
いて説明する。例えば、図9(A)に示すような形状の
トルクが検出された場合を想定する。主制御部41は、
電流制御機能によりトルクの値に応じて制御電流を駆動
モータ31に供給するが、トルク値が所定の値nより小
さい場合には駆動モータ31に制御電流は供給しない。
これは、いわゆる不感帯といわれるもので、僅かのトル
クによって駆動モータを回転させると、バッテリの電力
消費を早めることになり、これらを防止するための方策
である。
【0041】一方、検出されたトルクが所定値nを超え
た場合には、主制御部41は駆動モータ31に対して所
定の初期電流を供給する。この初期電流は、本実施形態
では5[A]に固定されており、この値は入力されたト
ルクの値には拘わらず一定である。そしてその後は、入
力されたトルクに対応した基準電流値まで徐々に増大さ
せてゆく。このように制御することにより、初期電流の
5[A]によって、使用者は補助駆動力の発生を知るこ
とができ、以後は徐々に制御電流が増大するので、快適
なアシスト感を得ることができる。
た場合には、主制御部41は駆動モータ31に対して所
定の初期電流を供給する。この初期電流は、本実施形態
では5[A]に固定されており、この値は入力されたト
ルクの値には拘わらず一定である。そしてその後は、入
力されたトルクに対応した基準電流値まで徐々に増大さ
せてゆく。このように制御することにより、初期電流の
5[A]によって、使用者は補助駆動力の発生を知るこ
とができ、以後は徐々に制御電流が増大するので、快適
なアシスト感を得ることができる。
【0042】次に、図10は、トルクに対する制御電流
の基準電流値の制御マップを示している。そして、これ
らの基準電流値は、電動アシスト車椅子1に設けられた
基準電流選択手段9によって選択可能となっている。例
えば、基準電流選択手段9によって図10中の基準電流
値(a)が選択されたと想定する。この場合には、初期
電流は一定であるが、大きなトルクが入力された場合で
も、基準電流値としての制御電流はあまり大きく設定さ
れていない。従って、使用者がハンドリムに大きなトル
クを付与した場合でも補助駆動力は小さい。従って、こ
のような基準電流値(a)は、十分な体力を有する者
や、電動アシスト車椅子の操作に不慣れな者に対して好
適となると考えられる。
の基準電流値の制御マップを示している。そして、これ
らの基準電流値は、電動アシスト車椅子1に設けられた
基準電流選択手段9によって選択可能となっている。例
えば、基準電流選択手段9によって図10中の基準電流
値(a)が選択されたと想定する。この場合には、初期
電流は一定であるが、大きなトルクが入力された場合で
も、基準電流値としての制御電流はあまり大きく設定さ
れていない。従って、使用者がハンドリムに大きなトル
クを付与した場合でも補助駆動力は小さい。従って、こ
のような基準電流値(a)は、十分な体力を有する者
や、電動アシスト車椅子の操作に不慣れな者に対して好
適となると考えられる。
【0043】一方、基準電流選択手段9によって図10
中の基準電流値(d)が選択されたと想定する。この場
合にも初期電流は一定であるが、この基準電流値(d)
では、図10に示すように、トルクに対する基準電流値
の傾きが大きくなっている。即ち、基準電流値(a)と
比較すると、小さなトルクに対しても大きな基準電流値
が設定されている。従って、使用者がハンドリムにトル
クを付与した場合には、大きな補助駆動力が発生する。
従って、このような基準電流値(d)は、体力の無い使
用者等に対して好適となると考えられる。
中の基準電流値(d)が選択されたと想定する。この場
合にも初期電流は一定であるが、この基準電流値(d)
では、図10に示すように、トルクに対する基準電流値
の傾きが大きくなっている。即ち、基準電流値(a)と
比較すると、小さなトルクに対しても大きな基準電流値
が設定されている。従って、使用者がハンドリムにトル
クを付与した場合には、大きな補助駆動力が発生する。
従って、このような基準電流値(d)は、体力の無い使
用者等に対して好適となると考えられる。
【0044】次に、図11は、他の制御例についての図
である。この制御は、電流増加率選択機能によって実現
されるものである。具体的に図中の線図は、トルクが付
与された時に駆動モータに供給される初期電流から基準
電流値までへの制御電流の時間に対する増大割合を示し
ている。例えば、基準電流値が20[A]である場合の
制御を考えると、図11中の(a)は、初期電流の5
[A]を供給した後には、500[ms]で20[A]
まで制御電流を増大させている。このことは、駆動モー
タの発生する補助駆動力の増大割合としてとらえること
もできる。従って。この(a)の場合には、電動アシス
ト車椅子が比較的大きな加速度を得ることができること
を意味している。
である。この制御は、電流増加率選択機能によって実現
されるものである。具体的に図中の線図は、トルクが付
与された時に駆動モータに供給される初期電流から基準
電流値までへの制御電流の時間に対する増大割合を示し
ている。例えば、基準電流値が20[A]である場合の
制御を考えると、図11中の(a)は、初期電流の5
[A]を供給した後には、500[ms]で20[A]
まで制御電流を増大させている。このことは、駆動モー
タの発生する補助駆動力の増大割合としてとらえること
もできる。従って。この(a)の場合には、電動アシス
ト車椅子が比較的大きな加速度を得ることができること
を意味している。
【0045】一方、図11中の(c)は、初期電流の5
[A]を供給した後には、1500[ms]で20
[A]まで制御電流を増大させている。このことは、上
記した(a)の場合とは逆に、小さな加速度を得ること
ができることを意味している。尚、上記した基準電流選
択手段9によって、この制御電流の増大割合を調節でき
ようにすれば、使用者の特徴に応じた適切な補助駆動力
の制御をすることができる。
[A]を供給した後には、1500[ms]で20
[A]まで制御電流を増大させている。このことは、上
記した(a)の場合とは逆に、小さな加速度を得ること
ができることを意味している。尚、上記した基準電流選
択手段9によって、この制御電流の増大割合を調節でき
ようにすれば、使用者の特徴に応じた適切な補助駆動力
の制御をすることができる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電動アシ
スト車椅子では、ハンドリムに付与されるトルクに応じ
て補助駆動力が付勢されるので、ハンドリムを操作する
力が少なくて済み、体力のない操作者にとって好適な車
椅子となる、という優れた効果を生じる。また、これと
同時にジョイスティックも併設されているので、長距離
や長時間の運転に際しても操作者の疲労が低減される、
という優れた効果を生じる。加えて、ハンドリムの操作
が全くできない使用者であっても、ジョイスティックを
操作することで移動することが可能となり、使用者の状
態及び体力に応じた車椅子の操作ができる、という優れ
た効果を生じる。
スト車椅子では、ハンドリムに付与されるトルクに応じ
て補助駆動力が付勢されるので、ハンドリムを操作する
力が少なくて済み、体力のない操作者にとって好適な車
椅子となる、という優れた効果を生じる。また、これと
同時にジョイスティックも併設されているので、長距離
や長時間の運転に際しても操作者の疲労が低減される、
という優れた効果を生じる。加えて、ハンドリムの操作
が全くできない使用者であっても、ジョイスティックを
操作することで移動することが可能となり、使用者の状
態及び体力に応じた車椅子の操作ができる、という優れ
た効果を生じる。
【0047】また、ジョイスティックを電動アシスト車
椅子の後部に設けたので、介護者等が電動アシスト車椅
子を操作する場合でも補助駆動力を利用することがで
き、介護者の負担を軽減することができる、という優れ
た効果を生じる。また、必要に応じてハンドリムの操作
とジョイスティックの操作を切り替えることにより、バ
ッテリの消費を抑制することができる、という優れた効
果を生じる。
椅子の後部に設けたので、介護者等が電動アシスト車椅
子を操作する場合でも補助駆動力を利用することがで
き、介護者の負担を軽減することができる、という優れ
た効果を生じる。また、必要に応じてハンドリムの操作
とジョイスティックの操作を切り替えることにより、バ
ッテリの消費を抑制することができる、という優れた効
果を生じる。
【図1】本発明の一実施形態にかかる電動アシスト車椅
子を示す側面図である。
子を示す側面図である。
【図2】図1に開示した電動アシスト車椅子に装備され
るトルク検出手段を示す分解斜視図である。
るトルク検出手段を示す分解斜視図である。
【図3】図2に開示したトルク検出手段をプーリ側から
見た側面図である。
見た側面図である。
【図4】図2に開示したトルク検出手段の構成要素を示
す図であり、スライダ及び位置センサを示す正面図であ
る。
す図であり、スライダ及び位置センサを示す正面図であ
る。
【図5】図2に開示したトルク検出手段の一部を断面と
した正面図である。
した正面図である。
【図6】駆動モータとプーリとの位置関係をプーリ側か
らみた側面図であり、図6(A)は直接駆動モータとプ
ーリを一本の伝達ベルトで係合している場合を示し、図
6(B)は途中に減速機構を設けた状態を示す図であ
る。
らみた側面図であり、図6(A)は直接駆動モータとプ
ーリを一本の伝達ベルトで係合している場合を示し、図
6(B)は途中に減速機構を設けた状態を示す図であ
る。
【図7】本発明の電動アシスト車椅子の制御ブロックを
示す図である。
示す図である。
【図8】電動アシスト車椅子の制御フローチャートを示
す図である。
す図である。
【図9】本発明の電動アシスト車椅子のトルクと制御電
流との関係を示す図であり、図9(A)はトルクと時間
の関係を示し、図9(B)は制御電流と時間との関係を
それぞれ示す。
流との関係を示す図であり、図9(A)はトルクと時間
の関係を示し、図9(B)は制御電流と時間との関係を
それぞれ示す。
【図10】本発明の電動アシスト車椅子のトルクに対す
る制御電流の制御マップを示す図である。
る制御電流の制御マップを示す図である。
【図11】本発明の他の制御マップを示す図であり、基
準電流値までの到達時間を変化させる場合を示す図であ
る。
準電流値までの到達時間を変化させる場合を示す図であ
る。
【図12】従来の電動アシスト車椅子を示す側面図であ
る。
る。
1 電動アシスト車椅子 3 フレーム 5 車輪 7 ハンドリム 9 基準電流選択手段 10 ジョイスティック 11 トルク検出手段 31 駆動モータ 41 主制御部
Claims (3)
- 【請求項1】 走行用の車輪と、この車輪に装着される
ハンドリムと、このハンドリムに付与されるトルクを検
出するトルク検出手段と、このトルク検出手段のトルク
信号に応じて制御電流を出力する主制御部と、この主制
御部の制御電流に基づいて前記車輪に補助駆動力を付与
する駆動モータとを備えた電動アシスト車椅子におい
て、 当該電動アシスト車椅子に、駆動モータ制御のための制
御信号を前記主制御部に出力するジョイスティックを併
設することを特徴とした電動アシスト車椅子。 - 【請求項2】 前記ジョイスティックを、前記電動アシ
スト車椅子の後部領域に設けることを特徴とした請求項
1記載の電動アシスト車椅子。 - 【請求項3】 前記主制御部が、トルク検出手段のトル
ク信号とジョイスティックの制御信号の内、ジョイステ
ィックの制御信号を優先的に選択する信号選択機能を有
することを特徴とした請求項1または2記載の電動アシ
スト車椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8175960A JPH10220A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 電動アシスト車椅子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8175960A JPH10220A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 電動アシスト車椅子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10220A true JPH10220A (ja) | 1998-01-06 |
Family
ID=16005277
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8175960A Withdrawn JPH10220A (ja) | 1996-06-14 | 1996-06-14 | 電動アシスト車椅子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10220A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011103835A (ja) * | 2009-11-19 | 2011-06-02 | Toshiro Furukawa | 薬液加熱殺虫装置の屋外設置装置 |
CN105105935A (zh) * | 2015-09-07 | 2015-12-02 | 上海互邦医疗器械有限公司 | 一种双手柄控制的电动轮椅 |
-
1996
- 1996-06-14 JP JP8175960A patent/JPH10220A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011103835A (ja) * | 2009-11-19 | 2011-06-02 | Toshiro Furukawa | 薬液加熱殺虫装置の屋外設置装置 |
CN105105935A (zh) * | 2015-09-07 | 2015-12-02 | 上海互邦医疗器械有限公司 | 一种双手柄控制的电动轮椅 |
CN105105935B (zh) * | 2015-09-07 | 2017-04-19 | 上海互邦医疗器械有限公司 | 一种双手柄控制的电动轮椅 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030902 |