JPH1022062A - 正特性サーミスタ発熱体装置 - Google Patents

正特性サーミスタ発熱体装置

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JPH1022062A
JPH1022062A JP17201596A JP17201596A JPH1022062A JP H1022062 A JPH1022062 A JP H1022062A JP 17201596 A JP17201596 A JP 17201596A JP 17201596 A JP17201596 A JP 17201596A JP H1022062 A JPH1022062 A JP H1022062A
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JP
Japan
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denotes
reference numeral
heat
heater core
metal body
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Application number
JP17201596A
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English (en)
Inventor
Atsushi Sakashita
敦 坂下
Etsuro Habata
悦朗 幅田
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リキッド式電子蚊取器に装着される正特性サ
ーミスタ発熱体装置において、ヒータコアがオープン状
態になるのを防ぎ信頼性の優れた正特性サーミスタ発熱
体装置を提供することを目的とする。 【解決手段】 相対向する両主平面に電極42a,42
bを設けた正特性サーミスタ41Aの上記両電極面にそ
れぞれ電極板42,43を固着して形成されたヒータコ
ア45と、このヒータコア45を収納する収納部461
とそれに隣接する貫通孔462を設けた金属体46と、
この金属体46の収納部461に収納されたヒータコア
45を挟みこむ絶縁性の弾性体51とからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、液体を浸透させた
棒状の固形物を外周から加熱することにより蒸散させる
のに適している正特性サーミスタ発熱体装置に関するも
のである。
【0002】具体的な一例として、リキッド式電子蚊取
器の殺虫剤を蒸散する薬剤浸透芯の加熱用ヒータに、正
特性サーミスタを熱源として応用しており、この正特性
サーミスタは、自己温度制御による定温発熱機能と規定
温度以上に加熱しない安全機能を備えているため小型高
性能で取扱いが容易な安全なヒータとしてその殆どが専
用的に用いられている。
【0003】
【従来の技術】近年、電子蚊取器は使用の都度交換する
マット式から、ほぼ一ヵ月間交換しなくても使えるボト
ル型のリキッド式に移り変わり、使用時間も連続的にな
ってきたことで、ヒータの熱源に対する安全性と信頼性
はより高度なものが要求されてきている。
【0004】そのため、熱源はニクロム線や印刷抵抗器
などの固定電力型の抵抗体に替わり、その殆どが自己電
力制御型の正特性サーミスタに置き替わりつつあり、市
場も安全で高信頼性の熱源として正特性サーミスタ発熱
体装置を求めるようになってきた。
【0005】また、正特性サーミスタ発熱体装置を用い
た電子蚊取器もその普及に伴い、メーカ側の市場ニーズ
への対応は正特性サーミスタ発熱体装置をより高品質、
高性能で安全性の高いものに仕上げ、自動化などにより
大量に生産され、安価に供給されることがその使命とな
ってきている。
【0006】以下に従来の正特性サーミスタ発熱体装置
について説明する。図6は従来の正特性サーミスタ発熱
体装置を取りつけたリキッド式電子蚊取器の概略断面
図、図7は従来の正特性サーミスタ発熱体装置のヒータ
コアの構成を示す分解斜視図、図8は従来の正特性サー
ミスタ発熱体装置の構成を示す分解斜視図、図9は従来
の正特性サーミスタ発熱体装置のケーシングの斜視図、
図10は従来の正特性サーミスタ発熱体装置の図9のA
1−A1における断面図、図11は同A2−A2におけ
る断面図を示すものである。
【0007】図6において、1は殺虫剤ボトル、2は殺
虫剤薬液、3は殺虫剤薬液2に浸漬して毛細管現象によ
り殺虫剤薬液2を吸い上げる棒状浸透芯である。101
は殺虫剤ボトル1の内側に一部突き出て棒状浸漬芯3の
下部を周囲から起立支持するガイド、102は同じく殺
虫剤ボトル1の上部の一部に形成した棒状浸漬芯3を支
持する鍔型の蓋を兼ねるガイドであり、棒状浸漬芯3の
一部を締めつけて殺虫剤薬液2が漏れ出ないようにする
ものである。なお、上記棒状浸漬芯3は殺虫剤ボトル1
から上方向の外に向かって適当な寸法で突出している。
103は殺虫剤ボトル1の上部に形成したネジ山状の突
出帯で、リキッド式電子蚊取器(以下器具と呼ぶ)の内
側一部に嵌合し殺虫剤ボトル1を器具に収納し固定する
ものである。
【0008】4は前記器具の一部分で殺虫剤ボトル1の
位置決めの据えつけを行うボトル台である。401はボ
トル台4に殺虫剤ボトル1の底部を固定支持する凹部
で、ボトル台4から容器状に突き出して形成し、殺虫剤
ボトル1を手で押し、その底部を嵌合するようにしてあ
る。402は同ボトル台4の凹部401の外側に水平方
向に突き出した外周凸部で、上記器具の底部内側の一部
と嵌合する。また、ボトル台4は器具底部の蓋の機能も
持つ。
【0009】5は正特性サーミスタ発熱体装置の固定と
殺虫剤ボトル1の上部位置決め固定とボトル台4の嵌合
固定を行ってそれぞれを一体化する内装器具である。5
01は殺虫剤ボトル1の突出帯103のネジ山とネジ山
の谷に嵌合する帯状の内周突起である。
【0010】28はPPS等の耐熱性を有する正特性サ
ーミスタ発熱体装置のケースであり、7は内装器具5に
正特性サーミスタ発熱体装置を固定するビスである。
【0011】8は器具の外装ケースで、上記内装器具5
のカバーとして取りつけられ正特性サーミスタ発熱体装
置に対し空間距離を保って外部と断熱し、かつ内部配線
を外部と絶縁して覆う位置に取りつけられている。
【0012】9は外装ケース8頂部に設けた殺虫剤薬液
2が蒸散する孔で、殺虫剤薬液2の蒸散ガスが器具内部
に滞留しないようにしている。
【0013】10は器具の電源プラグ、11は同器具の
ON−OFF用のスイッチであり、このスイッチ11に
はランプが内蔵されているものが多い。
【0014】図7は従来の正特性サーミスタ発熱体装置
のヒータコアの分解斜視図を示し、図8は前記ヒータコ
アを組み込んだ正特性サーミスタ発熱体装置の分解斜視
図を示すものである。
【0015】図7において、21は正特性サーミスタ素
体、22a,22bは正特性サーミスタ素体21の相対
向する両主平面に設けた電極で、以下これらを正特性サ
ーミスタ22と呼ぶ。
【0016】23は第1の電極板で、231は第1の電
極板23に連続してその一部から突出して形成した端子
部、232は第1の電極板23の中心からY字状に形成
したスリット、233はそのスリット232の間に複数
設けた切り起こしであり、この複数の切り起こし233
は正特性サーミスタ22の電極22bに当接して食いこ
み電気導通を、確実に行う機能を持つものである。
【0017】234は第1の電極板23の端面で、正特
性サーミスタ22の外形にほぼ近似すると共に、同等ま
たは若干大きめにして正特性サーミスタ22を抱えるよ
うに形成している。235は上記第1の電極板23の端
子部231から直線的に連続するガイド端面で、上記同
様に正特性サーミスタ22を抱えて固着したとき、正特
性サーミスタ22の外形よりも外になる位置に大きめに
形成している。236は第1の電極板23の底面で、正
特性サーミスタ22の外形と同等または若干大きめに形
成すると共に、正特性サーミスタ22の外形から直線的
に前記ガイド端面235の辺とほぼ直角に結ばれる辺に
なるように形成している。これら第1の電極板23の端
面234とガイド端面235と底面236に囲まれて正
特性サーミスタ22が第1の電極板23に固着されるも
のである。
【0018】24は第2の電極板で、241は第2の電
極板24に連続してその一部から突出して形成した端子
部、242は第2の電極板24の中心からY字状に形成
したスリット、243はそのスリットの間に複数設けた
切り起こしであり、この複数の切り起こし243は正特
性サーミスタ22の電極22aに当接して食いこみ電気
導通を、確実に行う機能を持つものである。
【0019】244は第2の電極板24の端面で、正特
性サーミスタ22の外形にほぼ近似すると共に、同等ま
たは若干大きめにして正特性サーミスタ22を抱えるよ
うに形成している。245は上記第2の電極板24の端
子部241から直線的に連続するガイド端面で、上記同
様に正特性サーミスタ22を抱えて固着したとき、正特
性サーミスタ22の外形よりも外になる位置に大きめに
形成している。246は第2の電極板24の底面で、正
特性サーミスタ22の外形と同等または若干大きめに形
成すると共に、正特性サーミスタ22の外形から直線的
に前記ガイド端面245の辺とほぼ直角に結ばれる辺に
なるように形成してある。
【0020】247a,247b,247c,247d
のそれぞれは、第2の電極板24の主面外周の一部に、
上記切り起こし243側の向きに切り起こした素子ガイ
ド爪で、正特性サーミスタ22を各電極板23,24で
挟持するときの位置決め用に形成したもので、ヒータコ
アの組み立て時に正特性サーミスタ22を抱えて外に落
ちないようにガイドする機能を有する。これら第2の電
極板24の端面244とガイド端面245と底面246
に囲まれて正特性サーミスタ22が第2の電極板24に
固着されるものである。これら第1の電極板23と第2
の電極板24は正特性サーミスタ22の発熱を受けるこ
とから耐腐食性の良い金属を用い、たとえばステンレ
ス、銅、銅合金、鉄に耐食メッキしたもの等を用いると
良好な電極板を得ることができる。
【0021】図8において、221aは正特性サーミス
タ22の電極22bと第1の電極板23の間に介在して
両者を固着する接着剤、221bは同じく正特性サーミ
スタ22の電極22aと第2の電極板24の間に介在し
て両者を固着する接着剤であり、以下上記それぞれの接
着剤221と呼び、例えば導電性ペースト(銅ペース
ト、銀ペースト、亜鉛ペースト、アルミペースト等)や
絶縁性樹脂(エポキシ系、シリコン系、ポリイミド系
等)を用いるものとし、特に付着作業時の垂れや、接着
加圧時のはみ出しによる垂れなどによる電気的ショート
を懸念する場合等の安全な接着においては、シリコン系
の絶縁性樹脂を用いることが好ましい。
【0022】25は箱状のフタ、251a,251bは
端子部231,241を挿通する端子導出孔、252a
はフタ25の外周壁に設けた固着面で、252bは同じ
く固着面252aと段差を付けて突出した固着面であ
り、特に固着面252bはフタ25の下面から突出して
いることから固着時のガイドの機能も合わせ持つ。25
3は本図では影の部分にあって描画されない突出壁であ
る。
【0023】254aはフタ25の端部に設けたL字状
ガイド面でフタ25を組み込むときの位置決めに機能す
る。254bも上記同様のL字状ガイド面である。25
5は後記する金属体の第2の孔の形状に近似する円弧
で、フタ25の外形を整えるものである。256は上記
フタ25の一部(図中左側)に形成した固定部で、25
7は固定部256の所定の位置に設けた固定孔である。
【0024】これらの固定部256と固定孔257は各
機器に装着するにおいて、ビスやボスピン等を用いて行
うことができるように形成しているものである。
【0025】これらの構成を有するフタ25は正特性サ
ーミスタ22の発熱を受けることから、高温度に耐える
と共に断熱性の材質のものから必要温度の耐熱性を考慮
して選択してその多くはPPSやフェノール等を用いる
のが好ましい。
【0026】26は上記正特性サーミスタ22を接着剤
221を介して挟持し固着したヒータコアである。
【0027】27は金属体で、271は金属体27の一
部に設けたヒータコア26を装着収納する収納部、27
2は同じく金属体27の一部に設けた貫通孔で、それぞ
れ貫通孔形状としている。271aは収納部271を囲
む左伝熱壁、271bは同じく右伝熱壁で、271cは
同じく後伝熱壁で、これら伝熱壁は上記ヒータコア26
の発熱量を受けて貫通孔272に熱伝達する機能を持
つ。273aは収納部271の左伝熱壁271aの内壁
面、273bは同じく右伝熱壁271bの内壁面、27
3cは同じく後伝熱壁271cの内壁面、273dは貫
通孔272に近接して熱伝達する孔壁の内壁面でそれぞ
れの伝熱壁に熱伝達する機能を持つ。
【0028】274aは収納部271と貫通孔272を
分離する左伝熱壁271aの部位に設けた両孔境界のス
トッパ部であり、274bは同じく右伝熱壁271bの
部位に設けた境界のストッパ部である。275は貫通孔
272を囲む筒状の放熱壁で上記左伝熱壁271aと右
伝熱壁271bと連続したヒータコア26の発熱量を貫
通孔272に熱伝達して同孔内に放散させる機能をも
つ。これらの構成を有する金属体27は熱伝導に優れた
材質であることが必須の条件であり、アルミニウム、
銅、銅合金を用いることが好ましい。
【0029】28は連続する上面と側面の一面が開口し
た箱状のケースで、281はその底部、282aはケー
ス28の外周壁にもうけた固着面でフタ25の固着面2
52aと固着する部位、282bは固着面282aより
も低く段差をつけた固着面であり特に固着面282bは
上記フタ25の固着面252bと固着する際に、フタ2
5とケース28を精度よく固着するための両者の位置決
めを行うガイドの機能も合わせ持ち、フタ25から突出
した分をケースの内側周囲に当接して適量高さでガイド
されるようにしているものである。
【0030】283は上記底部281に連続する底面の
一部に形成した帯状の突出壁で、上記金属体27の収納
部271に嵌まって内壁面273dに近接もしくは当接
するように形成してある。284aは金属体27のスト
ッパ部274bに当接または近接してケース28に金属
体27を装着しやすくする位置決めのL字状ガイド壁で
あり、284bは同じくストッパ部274aに当接また
は近接してケース28に金属体27を装着しやすくする
位置決めのL字状ガイド壁である。285は金属体27
の貫通孔272の形状に近似する円弧で、ケース28の
外形を整えるものである。
【0031】286aは底部281の図中左側の一部か
ら突出するL字状ガイド支柱で、上記収納部271の内
壁面273aの一部と内壁面273cの一部に近接もし
くは当接して嵌まる。286bは同じく底部281の図
中右側の一部から突出するL字状ガイド支柱であり、上
記収納部271の内壁面273bの一部と内壁面273
cの一部に近接もしくは当接して嵌まる。
【0032】287aはガイド支柱286aの内側に位
置するガイド側壁で、ヒータコア26を装着した場合、
ヒータコア26の第1の電極板23の主平面に位置する
ガイド端面235の横面を支持してヒータコア26を位
置決めするものである。
【0033】287bはガイド側壁287aとL字状に
連続する上記同様のガイド後壁で、ガイド端面235を
位置決めする。287cはガイド支柱286bの内側に
位置するガイド後壁で、ヒータコア26の第2の電極板
24の主平面に位置するガイド端面を支持してヒータコ
ア26を位置決めするものである。
【0034】287dはガイド側壁で、ガイド端面23
5を位置決めする。288aは底部281の図中左側の
一部から突出するガイド支柱で、上記収納部271の内
壁面273aの一部と内壁面273dの一部に近接もし
くは当接して嵌まる。288bは同じく底部281の図
中右側の一部から突出するガイド支柱であり、上記第1
の孔271の内壁面273dの一部に近接もしくは当接
して嵌まる。
【0035】289aはガイド支柱288aの内側に位
置するガイド側壁で、ヒータコア26を装着した場合、
ヒータコア26の第1の電極板23の主平面に位置する
端面234の横面を支持してヒータコア26を位置決め
するものである。289bはガイド側壁289aとL字
状に連続する上記同様のガイド支柱288bの内側に位
置するガイド側壁で、ヒータコア26を装着した場合、
ヒータコア26の第2の電極板24の主平面に位置する
端面244の横面を支持してヒータコア26を位置する
ものである。
【0036】289cはガイド側壁289dとL字状に
連続する上記同様のガイド前壁で、端面244を位置決
めする。それぞれのガイド支柱の位置は収納部271の
孔内において、孔の四隅に位置するように形成してあ
り、それぞれのガイド支柱のL字が互いに内側に向き合
って囲むように位置し、ヒータコア26を装着するとき
第1の電極板23のガイド端面235と端面234、第
2の電極板24のガイド端面245と端面244の両面
から各四隅のガイド支柱で挟持し起立支持して位置決め
し、固定するものである。
【0037】このことにより、これら金属体27の収納
部271に嵌合する4本のガイド支柱288a,288
b,286a,286bがヒータコア26と金属体27
とを完全に絶縁する部位として機能することになるもの
である。これらの構成を有するケース28は正特性サー
ミスタ22の発熱を受けることから、高温度に耐えると
共に断熱性の良好な材質で構成されていなければならな
い。
【0038】したがって、上記同様にフタ25と同じ材
質のものから必要温度の耐熱性を考慮して選択して用
い、その多くはPPSやフェノール等を用いるのが好ま
しい。
【0039】図9は上記図8で構成した正特性サーミス
タ発熱体装置の斜視図である。また図10、図11は従
来の正特性サーミスタ発熱体装置の断面図で、図10は
図9の斜視図記載のA2−A2断面図で、図11は同じ
くA1−A1断面図である。図9、図10、および図1
1において、金属体27の収納部271と貫通孔272
を結ぶ中心軸(例えば図9のA2−A2軸のような中心
軸)が、正特性サーミスタ22の主平面が対向する正特
性サーミスタ素体21のほぼ中心を連通し、この中心軸
を挟んでほぼ平行に位置してなり、またこの両主平面は
上記金属体27の収納部271の内壁面273a,27
3bの間に後記する充填樹脂が介在して絶縁しながら、
両者の熱伝達を効率よく行うように構成する。
【0040】29はフタ25の固着面252aとケース
28の固着面282aが当接した合わせ目であり、固着
面252bと固着面282bが当接する固着部にも連続
しているので、この合わせ目は両者を強固に固着してい
るものである。
【0041】30は充填樹脂で金属体27の収納部27
1に装着したヒータコア26を埋没して固着するもので
あり、正特性サーミスタ22の発熱量を充填樹脂39を
介して金属体27に熱伝達させる機能を持つ。そのため
この充填樹脂39は高い熱伝導率と耐熱性を必要とする
ことから、例えば耐熱性に優れているシリコン樹脂をベ
ースに、熱伝導率を上げる金属酸化物やアルミナ粉体等
をフィラーとして適量混入して十分撹拌し均等に拡散さ
せるとともに粘度調整を行って化学的に安定させて作製
するなどの手段を講じた樹脂を用いるものである。
【0042】31はフタ25の側壁およびケース28の
側壁と金属体27を断熱する空隙、正特性サーミスタ2
2の発熱量を金属体27に熱伝達させた熱量を上記フタ
25、ケース28に熱伝達して不要外部へ放熱する熱ロ
スを低減するために設けたもので、上記フタ25、ケー
ス28の底部のコーナから勾配を形成して斜めに壁面を
作り上記両固着面の合わせ目29を頂点とした断面三角
形の空隙としたものである。311はフタ25の底面を
金属体27の収納部271の孔形と同形もしくは若干大
きめに座繰って底落としした空隙であり、金属体27に
充填した充填樹脂39の面がフタ25に接触しないよう
に断熱を目的としたものである。これも正特性サーミス
タ22の発熱量をフタ25に熱伝達し不要な放熱をして
熱ロスが発生するのを低減するために設けた断熱のため
のものである。
【0043】またフタ25とケース28は金属体27の
左伝熱壁271a、右伝熱壁271b、後伝熱壁271
cを囲んで外部への放熱を抑えて断熱するために、フタ
25にはその底部から固着面252bに至る高さで外壁
を断面コ字状に形成し、また同じくケース28にもその
底部から固着面282bに至る高さで断面コ字状に形成
して、金属体27のそれぞれの伝熱壁をフタ、ケースの
外壁で囲んで外部と断熱を図る構成としたものである。
【0044】以上のように構成された従来の正特性サー
ミスタ発熱体装置について、その動作について説明す
る。器具の電源プラグ10をコンセントに差し込んでス
イッチ11をONすると、電圧は電極板23,24の端
子部231,241に印加され、電極22a,22bを
介して正特性サーミスタ22に通電され、ジュール熱に
より自己発熱し、電極板23,24を介して充填樹脂3
0に伝熱する。さらに金属体27に伝熱し、棒状浸透芯
3を加熱して棒状浸透芯3は温度上昇する。正特性サー
ミスタ22は自己発熱を続け、金属体27はこれに応じ
て放熱し、棒状浸透芯3をさらに加熱する。
【0045】時間が経過すると共に、正特性サーミスタ
22は自己発熱と共に自らの抵抗値が上昇し電圧を減少
していき、正特性サーミスタ22の自己発熱量と金属体
27の放熱も一定になって、正特性サーミスタ発熱体装
置の表面温度は安定する。
【0046】これらの発熱状態において、正特性サーミ
スタ22に印加される電圧が変動した場合(電圧変動は
最大±10%)、例えば規定の電圧より低くなったとす
ると、正特性サーミスタ22への印加電圧が小さくなる
ため、正特性サーミスタ22は自己発熱が小さくなる方
へ働くが、同時に自らの抵抗値が下がるため電流を増加
させ、電力は元のまま一定で発熱量は変わらず、金属体
27の表面温度は一定で変わらない。逆に電圧が高くな
ると、印加電圧が大きくなるため、正特性サーミスタ2
2は自己発熱が大きくなる方へ働くが、同時に自らの抵
抗値が上がるため電流を減少させ、上記同様電力は元の
まま一定で発熱量は変わらず、金属体27の表面温度は
一定で変わらない。
【0047】また、周囲温度に変動が生じた場合例えば
周囲温度が低くなった場合、正特性サーミスタ22は冷
やされ自らの抵抗値が下がり電流が増加し電力が幾分増
加するために、正特性サーミスタ22の発熱量が増加
し、正特性サーミスタ22は金属体27が周囲温度の低
下により冷やされた分を補い加熱し、周囲温度の低下よ
りも小さい低下量で安定するため、金属体27の表面温
度は若干低下する程度で安定する。
【0048】逆に、周囲温度が高くなった場合、正特性
サーミスタ22は加熱され自らの抵抗値が下がり電流が
低下し電力が幾分減少するために、正特性サーミスタ2
2の発熱量が低下し、正特性サーミスタ22は金属体2
7が周囲温度の上昇により加熱された分を補い加熱し、
周囲温度の上昇よりも小さい上昇量で安定するため、金
属体27の表面温度は若干上昇する程度で安定する。こ
のように電圧の変動、周囲温度の変動に対し、正特性サ
ーミスタ22はそれぞれの条件に応じて自らの抵抗値を
変え、電力制御して自己発熱するため固定抵抗器のヒー
タで構成された発熱体装置に比べ安定した加熱を行うこ
とができる。
【0049】また、電圧の上昇、周囲温度の上昇によ
り、正特性サーミスタ22は自らの抵抗値を敏感に対数
的に著しく上昇して自己発熱を抑えることから、異常時
には電力量が極小になり加熱することがない。そのた
め、固定抵抗器のヒータで構成された発熱体装置より
も、安全性が高く、かつ巻線固定抵抗型ヒータのように
通常使用での経時的な熱酸化による断線等の不具合が起
こることもなく信頼性の高いヒータとして用いられる。
この安定性に優れ、安全性、信頼性の高い正特性サーミ
スタ発熱体装置の加熱をリキッド式電子蚊取器に用いる
ことで、加熱温度で蒸散がデリケートに変化する殺虫剤
薬液2を棒状浸透芯3から安定して加熱蒸散させること
ができるというものであった。
【0050】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の構
成では、正特性サーミスタ発熱体装置の長期間の連続使
用または断続使用で接着剤221の接着力が低下し、正
特性サーミスタ22の電極22a,22bに当接して食
いこんでいる切り起こし243,233が上記電極22
a,22bから離れて電気導通を行う機能を失う。つま
り、器具のスイッチ11をONさせて電圧を印加しても
正特性サーミスタ22が自己発熱しないオープン状態と
なり、そのため、棒状浸透芯3は加熱されないので殺虫
剤薬液2は全く蒸散されないという問題点を有してい
た。
【0051】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、接着剤の接着力低下によるオープン状態を防止する
ことにより信頼性の優れた正特性サーミスタ発熱体装置
を提供することを目的とするものである。
【0052】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明の正特性サーミスタ発熱体装置はヒータコアを
挟みこむ絶縁性の弾性体を設けたものである。
【0053】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1の発明は、相対
向する両主平面に電極を設けた正特性サーミスタの両電
極面にそれぞれ電極板を固着して形成されたヒータコア
と、このヒータコアを収納する収納部、およびこの収納
部に隣接する貫通孔を設けた金属体とを備え、金属体の
収納部に収納されたヒータコアを挟みこむ絶縁性の弾性
体を設けたものである。
【0054】この構成によれば、ヒータコアが絶縁性の
弾性体で挟みこまれているので、正特性サーミスタ発熱
体装置の長期間の連続使用または断続使用で接着剤の接
着力が低下してもオープン状態とならないので、信頼性
を向上することができる。
【0055】また請求項2の発明は収納部に充填樹脂を
充填して熱伝導性を高めるとともに、弾性体の固定を行
うものである。
【0056】以下、本発明の一実施形態について図面を
参照しながら説明する。図1は一実施形態の正特性サー
ミスタ発熱体装置のヒータコアの分解斜視図を示し、図
2は前記ヒータコアを組み込んだ正特性サーミスタ発熱
体装置の分解斜視図を示すものである。
【0057】図1、図2において、41は正特性サーミ
スタ素体、42a,42bは正特性サーミスタ素体41
の相対向する両主平面に設けた電極で、以下これらを正
特性サーミスタ41Aと呼ぶ。
【0058】42は第1の電極板で、421は第1の電
極板42に連続してその一部から突出して形成した端子
部、422は第1の電極板42の中心からY字状に形成
したスリット、423はそのスリット422の間に複数
設けた切り起こしであり、この複数の切り起こし423
は正特性サーミスタ41Aの電極42bに当接して食い
こみ電気導通を、確実に行う機能を持つものである。
【0059】424は第1の電極板42の端面で、正特
性サーミスタ41Aの外形にほぼ近似すると共に、同等
または若干大きめにして正特性サーミスタ41Aを抱え
るように形成している。425は上記第1の電極板42
の端子部421から直線的に連続するガイド端面で、上
記同様に正特性サーミスタ41Aを抱えて固着したと
き、正特性サーミスタ41Aの外形よりも外になる位置
に大きめに形成している。426は第1の電極板42の
底面で、正特性サーミスタ41Aの外形と同等または若
干大きめに形成すると共に、正特性サーミスタ41Aの
外形から直線的に前記ガイド端面425の辺とほぼ直角
に結ばれる辺になるように形成している。これら第1の
電極板42の端面424とガイド端面425と底面42
6に囲まれて正特性サーミスタ41Aが第1の電極板4
2に固着されるものである。
【0060】43は第2の電極板で、431は第2の電
極板43に連続してその一部から突出して形成した端子
部、432は第2の電極板43の中心からY字状に形成
したスリット、433はそのスリット432の間に複数
設けた切り起こしであり、この複数の切り起こし433
は正特性サーミスタ41Aの電極42aに当接して食い
こみ電気導通を、確実に行う機能を持つものである。
【0061】434は第2の電極板43の端面で、正特
性サーミスタ41Aの外形にほぼ近似すると共に、同等
または若干大きめにして正特性サーミスタ41Aを抱え
るように形成している。435は上記第2の電極板43
の端子部431から直線的に連続するガイド端面で、上
記同様に正特性サーミスタ41Aを抱えて固着したと
き、正特性サーミスタ41Aの外形よりも外になる位置
に大きめに形成している。436は第2の電極板43の
底面で、正特性サーミスタ41Aの外形と同等または若
干大きめに形成すると共に、正特性サーミスタ41Aの
外形から直線的に前記ガイド端面435の辺とほぼ直角
に結ばれる辺になるように形成している。
【0062】437a,437b,437c,437d
のそれぞれは、第2の電極板43の主面外周の一部に、
上記切り起こし433側の向きに切り起こした素子ガイ
ド爪で、正特性サーミスタ41Aを各電極板42,43
で挟持するときの位置決め用に形成したもので、ヒータ
コアの組み立て時に正特性サーミスタ41Aを抱えて外
に落ちないようにガイドする機能を有する。これら第2
の電極板43の端面434とガイド端面435と底面4
36に囲まれて正特性サーミスタ41Aが第2の電極板
43に固着されるものである。これら第1の電極板42
と第2の電極板43は正特性サーミスタ41Aの発熱を
受けることから耐腐食性の良い金属を用い、たとえばス
テンレス、銅、銅合金、鉄に耐食メッキしたもの等を用
いると良好な電極板を得ることができる。
【0063】図2において、421aは正特性サーミス
タ41Aの電極42bと第1の電極板42の間に介在し
て両者を固着する接着剤、421bは同じく正特性サー
ミスタ41Aの電極42aと第2の電極板43の間に介
在して両者を固着する接着剤であり、以下上記それぞれ
の接着剤421Aと呼び、例えば導電性ペースト(銅ペ
ースト、銀ペースト、亜鉛ペースト、アルミペースト
等)や絶縁性樹脂(エポキシ系、シリコン系、ポリイミ
ド系等)を用いるものとし、特に付着作業時の垂れや、
接着加圧時のはみ出しによる垂れなどによる電気的ショ
ートを懸念する場合等の安全な接着においては、シリコ
ン系の絶縁性樹脂を用いることが好ましい。
【0064】44は下面と側面に、共に図示されていな
いがL字状に開口した箱状のフタ、441a,441b
は端子部421,431を挿通する端子導出孔、442
aはフタ44の外周壁に設けた固着面で、442bは同
じく固着面442aと段差を付けて突出した固着面であ
り、特に固着面442bはフタ44の下面から突出して
いることから固着時のガイドの機能も合わせ持つ。44
3は本図では影の部分にあって描画されない上記開口部
に連続する底部の一部に形成した突出壁である。
【0065】444aはフタ44の端部に設けたL字状
ガイド面でフタ44を組み込むときの位置決めに機能す
る。444bも上記同様のL字状ガイド面である。44
5は後記する金属体46の第2の孔の形状に近似する円
弧で、形成されたフタ44の外形を整えるものである。
446は上記フタ44の一部(図中左側)に形成した固
定部で、447は固定部446の所定の位置に設けた固
定孔である。
【0066】これらの固定部446と固定孔447は各
機器に装着するにおいて、ビスやボスピン等を用いて行
うことができるように形成しているものである。
【0067】これらの構成を有するフタ44は正特性サ
ーミスタ41Aの発熱を受けることから、高温度に耐え
ると共に断熱性の材質のものから必要温度の耐熱性を考
慮して選択してその多くはPPSやフェノール等を用い
るのが好ましい。
【0068】45は上記正特性サーミスタ41Aを接着
剤421Aを介して電極板42,43で挟持し固着した
ヒータコアである。
【0069】51は絶縁性の弾性体であり、511a,
511bは絶縁性の弾性体51に設けた凸部であり、そ
れぞれ電極板42,43を挟み、この構成で絶縁性の弾
性体51はヒータコア45を絶縁性の弾性体51自身が
もっている弾性力でしっかりと保持している。
【0070】これらの構成を有する絶縁性の弾性体51
は正特性サーミスタ41Aの発熱を受けることから高温
度に耐えると共に断熱性の材質のものから必要温度の耐
熱性を考慮して選択し、液晶ポリマーやシリコン系樹脂
等を用いるのが好ましい。
【0071】46は金属体で、461は金属体46の一
部に設けたヒータコア45を装着収納する収納部、46
2は同じく金属体46の一部に設けた貫通孔で、それぞ
れ貫通孔に形成してある。461aは収納部461を囲
む左伝熱壁、461bは同じく右伝熱壁、461cは同
じく後伝熱壁で、これら伝熱壁は上記ヒータコア45か
らの発熱を受けて貫通孔462に熱伝達する機能を持
ち、463aは貫通孔461の左伝熱壁461aの内壁
面、463bは同じく右伝熱壁461bの内壁面、46
3cは同じく後伝熱壁461cの内壁面、463dは貫
通孔462に近接して熱伝達する孔壁の内壁面で、それ
ぞれの伝熱壁に熱伝達する機能を持つ。
【0072】464aは収納部461と貫通孔462を
分離する左伝熱壁461aの部位に設けた両孔境界のス
トッパ部であり、464bは同じく右伝熱壁461bの
部位に設けた境界のストッパ部である。465は貫通孔
462を囲む筒状の放熱壁で、上記左伝熱壁461aと
右伝熱壁461bと連続し、ヒータコア45の発熱量を
貫通孔462に熱伝達し、同孔内に放散させる機能をも
つ。これらの構成を有する金属体46は熱伝導に優れた
材質であることが必須の条件であり、アルミニウム、
銅、銅合金を用いることが好ましい。
【0073】47は連続する2面において上面と側面の
一部がL字状に開口した箱状のケースで、471はその
底部、472aはケース47の外周壁にもうけた固着面
でフタ44の固着面442aと固着する部位である。4
72bは固着面472aよりも低く段差をつけた固着面
であり、特に固着面472bは上記フタ44の固着面4
42bと固着する際に、フタ44とケース47を精度よ
く固着するための両者の位置決めを行うガイドの機能も
合わせ持ち、フタ44から突出した分を、ケース47の
内側周囲に当接して適量高さでガイドされるようにして
いる。
【0074】473は上記底部471に連続する底面の
一部に形成した帯状の突出壁で、上記金属体46の収納
部461に嵌まって内壁面463dに近接もしくは当接
するように形成してある。474aは金属体46のスト
ッパ部464bに当接または近接してケース47に金属
体46を装着しやすくする位置決めのL字状ガイド壁で
あり、474bは同じくストッパ部464aに当接また
は近接してケース47に金属体46を装着しやすくする
位置決めのL字状ガイド壁である。475は金属体46
の貫通孔462の形状に近似する円弧で、ケース47の
外形を整えるものである。
【0075】476aは底部471の図中左側の一部か
ら突出するL字状ガイド支柱で、上記収納部461の内
壁面463aの一部と内壁面463cの一部に近接もし
くは当接して嵌まる。476bは同じく底部471の図
中右側の一部から突出するL字状ガイド支柱であり、上
記収納部461の内壁面463bの一部と内壁面463
cの一部に近接もしくは当接して嵌まる。
【0076】477aはガイド支柱476aの内側に位
置するガイド側壁で、ヒータコア45を装着した場合、
ヒータコア45の第1の電極板42の主平面に位置する
ガイド端面425の横面を支持してヒータコア45を位
置決めするものである。
【0077】477bはガイド側壁477aとL字状に
連続する上記同様のガイド後壁で、ガイド端面425を
位置決めする。477cはガイド支柱476bの内側に
位置するガイド後壁で、ヒータコア45の第2の電極板
43の主平面に位置するガイド端面を支持してヒータコ
ア45を位置決めするものである。
【0078】477dはガイド側壁で、477cとL字
状に連続する上記同様のガイド端面425を位置決めす
る。478aは底部471の図中左側の一部から突出す
るガイド支柱で、上記収納部461の内壁面463aの
一部と内壁面463dの一部に近接もしくは当接して嵌
まる。478bは同じく底部471の図中右側の一部か
ら突出するガイド支柱であり、上記収納部461の内壁
面463dの一部に近接もしくは当接して嵌まる。
【0079】479aはガイド支柱478aの内側に位
置するガイド側壁で、ヒータコア45を装着した場合、
ヒータコア45の第1の電極板42の主平面に位置する
端面424の横面を支持してヒータコア45を位置決め
するものである。479bはガイド側壁479aとL字
状に連続する上記同様のガイド支柱478bの内側に位
置決めするガイド側壁で、ヒータコア45を装着した場
合、ヒータコア45の第2の電極板43の主平面に位置
する端面434の横面を支持してヒータコア45を位置
決めするものである。
【0080】479cはガイド側壁479dとL字状に
連続する上記同様のガイド前壁で、端面434を位置決
めする。それぞれのガイド支柱の位置は収納部461の
孔内において、孔の四隅に位置するように形成してあ
り、それぞれのガイド支柱のL字が互いに内側に向き合
って囲むように位置し、ヒータコア45を装着するとき
第1の電極板42のガイド端面425と端面424、第
2の電極板43のガイド端面435と端面434の両面
から各四隅のガイド支柱で挟持し、起立支持して位置決
めし固定するものである。
【0081】このことにより、これら金属体46の収納
部461に嵌合する4本のガイド支柱478a,478
b,476a,476bがヒータコア45と金属体46
とを完全に絶縁する部位として機能することになるもの
である。これらの構成を有するケース47は正特性サー
ミスタ41Aの発熱を受けることから、高温度に耐える
と共に断熱性の良好な材質で構成されていなければなら
ない。
【0082】したがって、上記同様にフタ44と同じ材
質のものから必要温度の耐熱性を考慮して選択して用
い、その多くはPPSやフェノール等を用いるのが好ま
しい。
【0083】図3は上記図2で構成した正特性サーミス
タ発熱体装置の斜視図である。また図4、図5は一実施
形態の正特性サーミスタ発熱体装置の断面図で、図4は
図3の斜視図記載のA3−A3断面図で、図5は同じく
A4−A4断面図である。図3、図4、および図5にお
いて、金属体46の収納部461と貫通孔462を結ぶ
中心軸(例えば図3のA3−A3軸のような中心軸)が
正特性サーミスタ素体41のほぼ中心を連通し、この中
心軸を挟んでほぼ平行に位置してなり、またこの両主平
面は上記金属体46の収納部461の内壁面463a,
463bの間に後記する充填樹脂が介在して絶縁しなが
ら、両者の熱伝達を効率よく行うように構成する。
【0084】48はフタ44の固着面442aとケース
47の固着面472aが当接した合わせ目であり、固着
面442bと固着面472bが当接する固着部にも連続
しているので、この合わせ目は両者を強固に固着してい
るものである。
【0085】49は充填樹脂で、金属体46の収納部4
61に装着したヒータコア45を埋没して固着するもの
であり、正特性サーミスタ41Aの発熱量を充填樹脂4
9を介して金属体46に熱伝達させる機能を持つ。その
ためこの充填樹脂49は高い熱伝導率と耐熱性を必要と
することから、例えば耐熱性に優れているシリコン樹脂
をベースに、熱伝導率を上げる金属酸化物やアルミナ粉
体等をフィラーとして適量混入して十分撹拌し均等に拡
散させるとともに粘度調整を行って化学的に安定させて
作製するなどの手段を講じた樹脂を用いるものである。
【0086】50はフタ44の側壁およびケース47の
側壁と金属体46を断熱する空隙で、正特性サーミスタ
41Aの発熱量を金属体46に熱伝達させた熱量を上記
フタ44、ケース47に熱伝達して不要外部へ放熱する
熱ロスを低減するために設けられ、上記フタ44、ケー
ス47の底部のコーナから勾配を形成して斜めに壁面を
作り、上記両固着面の合わせ目48を頂点とした断面三
角形の空隙としたものである。501はフタ44の底面
を金属体46の収納部461の孔形と同形もしくは若干
大きめに座繰って底落としした空隙であり、金属体46
に充填した充填樹脂49の面がフタ44に接触しないよ
うに断熱を目的としたものである。これも正特性サーミ
スタ41Aの発熱量をフタ44に熱伝達し不要な放熱を
して熱ロスが発生するのを低減するために設けた断熱の
ためのものである。
【0087】またフタ44とケース47は金属体46の
左伝熱壁461a、右伝熱壁461b、後伝熱壁461
cを囲んで外部への放熱を抑えて断熱するために、フタ
44にはその底部から固着面442bに至る高さで外壁
を断面コ字状に形成し、また同じくケース47にもその
底部から固着面472bに至る高さで断面コ字状に形成
して、金属体46のそれぞれの伝熱壁をフタ、ケースの
外壁で囲んで外部と断熱を図る構成としたものである。
【0088】
【発明の効果】以上のように構成された正特性サーミス
タ発熱体装置は、絶縁性の弾性体でヒータコアを強固に
保持しているので、正特性サーミスタ発熱体装置の長期
間の連続使用または断続使用でも電気導通を持続するこ
とができ、安全で信頼性の優れた正特性サーミスタ発熱
体装置を提供することが可能となるものである。
【0089】また、絶縁性の弾性体を用いることにより
正特性サーミスタと弾性体とのショートあるいは正特性
サーミスタと金属体との絶縁性の不足による感電の心配
が全くないので、正特性サーミスタ発熱体装置を小型
化、軽量化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の正特性サーミスタ発熱体
装置のヒータコアの構成を示す分解斜視図
【図2】同実施形態の正特性サーミスタ発熱体装置の構
成を示す分解斜視図
【図3】同実施形態の正特性サーミスタ発熱体装置の斜
視図
【図4】図3のA3−A3における断面図
【図5】図3のA4−A4における断面図
【図6】従来の正特性サーミスタ発熱体装置を取りつけ
たリキッド式電子蚊取器の構成を示す概略断面図
【図7】従来の正特性サーミスタ発熱体装置のヒータコ
アの構成を示す分解斜視図
【図8】同従来の正特性サーミスタ発熱体装置の構成を
示す分解斜視図
【図9】同従来の正特性サーミスタ発熱体装置の斜視図
【図10】図9のA2−A2の断面図
【図11】図10のA1−A1における断面図
【符号の説明】
41 正特性サーミスタ素体 41A 正特性サーミスタ 42 第1の電極板 42a,42b 電極 43 第2の電極板 45 ヒータコア 46 金属体 49 充填樹脂 51 絶縁性の弾性体 421A 接着剤 421a,421b 接着剤 461 収納部 462 貫通孔

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対向する両主平面に電極を設けた正特
    性サーミスタの前記両電極面にそれぞれ電極板を固着し
    て形成されたヒータコアと、このヒータコアを収納する
    収納部およびこの収納部に隣接する貫通孔を内設した金
    属体とを備え、前記金属体の収納部に収納されたヒータ
    コアを挟みこむ絶縁性の弾性体を設けた正特性サーミス
    タ発熱体装置。
  2. 【請求項2】 金属体の収納部に充填樹脂を充填した請
    求項1記載の正特性サーミスタ発熱体装置。
JP17201596A 1996-07-02 1996-07-02 正特性サーミスタ発熱体装置 Pending JPH1022062A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN115087258A (zh) * 2021-03-12 2022-09-20 斯玛特电子公司 电路保护器件

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN115087258A (zh) * 2021-03-12 2022-09-20 斯玛特电子公司 电路保护器件

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