JPH10220460A - 動圧軸受における動圧溝の電解加工方法及び電解加工装置 - Google Patents

動圧軸受における動圧溝の電解加工方法及び電解加工装置

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JPH10220460A
JPH10220460A JP9035557A JP3555797A JPH10220460A JP H10220460 A JPH10220460 A JP H10220460A JP 9035557 A JP9035557 A JP 9035557A JP 3555797 A JP3555797 A JP 3555797A JP H10220460 A JPH10220460 A JP H10220460A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 高精度な動圧溝を生産性を向上しつつ得る。 【解決手段】 電極露出部143aの表面を非導電性材
料143bの表面に対して面一または突出するようにし
て電解加工を行うようにし、転写精度を向上すべく加工
間隙を狭くしても、加工により生じた電解生成物や温度
上昇をした電解液の滞留が生じないようにして電解条件
を所望に保ち得ると共に、非導電性材料143bに対す
る上記電解生成物の衝突に従って発生する当該非導電性
材料143bの剥離片による詰まりをなくして電解液の
流速低下を防止し、特に面一にした場合にあっては凹凸
もなくし得ることによって電解液の流速低下をさらに防
止し、しかもこのように流速低下を防止することによっ
て電流密度の低下を防止して被加工物の加工表面の面粗
さを向上すると共に、このように電流密度の低下を防止
することによって電解加工速度を高め得るように構成し
たもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、動圧軸受の動圧面
に形成される動圧溝を、電解加工によって所定の溝形状
に加工するようにした電解加工方法及び電解加工装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ポリゴンミラースキャナーモータ
ーやハードディスク駆動装置(HDD)スピンドルモー
ター等に用いられる軸受装置として、高速回転軸受特性
に優れた動圧軸受が注目されている。この動圧軸受は、
相対的に回転可能に配置された軸受と軸との間に所定の
軸受流体が注入されていると共に、これら軸受及び軸の
少なくとも一方側に設けられた動圧溝のポンピング作用
によって軸受流体に動圧を発生させ、その動圧力によっ
て上記軸受と軸とを相対回転可能となるように支承する
構成になされている。
【0003】このような動圧軸受に設けられる動圧溝
は、軸受または軸の動圧面に対してヘリングボーン状、
スパイラル状等の所定の溝形状に加工されるが、その加
工手段として、例えば電解加工法が従来から知られてい
る。
【0004】この電解加工法は、動圧溝が電解加工され
る被加工物と、当該被加工物に加工される動圧溝に対応
した溝形状の電極露出部を有する電極工具と、を互いに
近接して対向配置すると共に、これら被加工物及び電極
工具を電解加工用電源の正極及び負極にそれぞれ接続
し、電極工具と被加工物との間に所定の電解液を流動さ
せながら通電(直流電圧の印加)することによって上記
被加工物を前記溝形状に対応して溶出させ動圧溝を形成
するといったものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ここで、上記電極工具
に関しては、図13に示されるように、電極部70の溝
形状に対応しない部分を非導電性材料71で覆うことに
よって電極露出部73を形成するのが一般的であるか
ら、電極露出部73の表面は非導電性材料71の表面に
対して凹むことになるが、このような形状の電極露出部
73を用いて電解加工を行うと、加工により生じた例え
ば水素ガス等の電解生成物74やジュール熱により温度
上昇をした電解液が、電極露出部73が露出する上記凹
部内(電極露出部73の底壁及び非導電性材料71の側
壁によって囲まれる範囲内)に滞留して電解条件が不安
定になったり、また凸となっている非導電性材料71に
上記電解生成物74が衝突して当該非導電性材料71が
剥離しこの剥離した非導電性材料71aが電極工具と被
加工物72との狭い加工間隙に詰まって電解液の流れが
阻害されて電解液の流速が低下したりして、精度の良い
動圧溝を得られないといった問題があった。
【0006】また、流速が落ちることによって電流密度
が低下し被加工物72の加工表面72aの面粗さが悪く
なって精度の良い動圧溝が得られないと共に、このよう
に電流密度が低下することによって電解加工速度が遅く
なり生産性が低下するといった問題もあった。
【0007】ここで、加工により生じた電解生成物74
や温度上昇をした電解液が上記凹部内に滞留したり、剥
離した非導電性材料71aが狭い加工間隙に詰まってし
まわないように、上記加工間隙を広くすることも考えら
れるが、このように加工間隙を広げると、転写精度が低
下し、精度の良い動圧溝が得られない。
【0008】そこで本発明は、高精度な動圧溝を生産性
を向上しつつ得ることができる動圧軸受における動圧溝
の電解加工方法及び電解加工装置を提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明にかかる電解加工方法は、軸受流体に軸支用
の動圧を発生させる動圧溝を動圧軸受の動圧面に対して
電解加工で所定の溝形状に加工するものであって、上記
動圧溝が電解加工される被加工物と、当該被加工物に加
工される動圧溝に対応した溝形状の電極露出部を有する
電極工具と、を互いに近接して対向配置すると共に、こ
れら被加工物及び電極工具を電解加工用電源の正極及び
負極にそれぞれ接続し、電極工具と被加工物との間に所
定の電解液を流動させながら通電することによって上記
被加工物を前記溝形状に対応して溶出させ動圧溝を電解
加工するようにした動圧軸受における動圧溝の電解加工
方法において、上記電極工具の上記被加工物に対向する
部分を、非導電性材料及びこの非導電性材で覆われない
電極露出部より形成すると共に、上記電極露出部の表面
が上記非導電性材料の表面に対して面一または突出する
ように形成し、この電極工具を用いて動圧溝の電解加工
を行うようにした構成になされている。
【0010】また、本発明にかかる電解加工装置は、軸
受流体に軸支用の動圧を発生させる動圧溝を動圧軸受の
動圧面に対して電解加工で所定の溝形状に加工するもの
であって、電解加工用電源と、上記動圧溝が電解加工さ
れる被加工物と、当該被加工物に近接対向配置され上記
動圧溝に対応した溝形状の電極露出部を有する電極工具
と、これら電極工具及び被加工物の間に所定の電解液を
流動させる電解液供給手段と、を備え、上記被加工物及
び電極工具を前記電解加工用電源の正極及び負極にそれ
ぞれ接続し、これら電極工具と被加工物との間に電解液
を流動させながら通電することによって上記被加工物を
前記溝形状に対応して溶出させ動圧溝を電解加工するよ
うに構成した電解加工装置において、上記被加工物に対
向する部分が、非導電性材料及びこの非導電性材料に覆
われない電極露出部より構成されると共に、上記電極露
出部の表面が上記非導電性材料の表面に対して面一また
は突出するように構成される電極工具を備えた構成にな
されている。
【0011】このような構成を有する動圧軸受における
動圧溝の電解加工方法及び電解加工装置においては、電
極露出部の表面が非導電性材料の表面に対して面一また
は突出するようにされて電解加工が行われることから、
転写精度を向上すべく加工間隙が狭くされても、加工に
より生じた電解生成物や温度上昇をした電解液の滞留が
なされなくなって電解条件が所望に保たれると共に、非
導電性材料に対する上記電解生成物の衝突に起因して発
生する当該非導電性材料の剥離片による詰まりがなくさ
れて電解液の流速低下が防止され、特に面一にされた場
合にあっては凹凸がなくされることから電解液の流速低
下がさらに防止され、しかもこのように流速低下が防止
されることによって電流密度の低下が防止されて被加工
物の加工表面の面粗さが向上されると共に、このように
電流密度の低下が防止されることによって電解加工速度
が高められるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面を用いて詳細
に説明する。先ず、本発明により成形される動圧軸受を
備えた機器として、例えば図12に示されているような
軸回転型のHDDスピンドルモータの構造を説明する。
なおこの図12は、モータの片側半分を断面で示したも
のであって、軸の途中を破断して表している。本図にか
かるモータは、フレーム1側に組み付けられたステータ
組と、このステータ組に対して軸方向に組み付けられた
ロータ組とから構成されており、上記フレーム1には、
円筒状の軸受ホルダー2が垂直に立設するように設けら
れている。またこの円筒状の軸受ホルダー2の外周部に
は、巻線3が巻回されたステータコア4が装着されてい
る。さらに上記軸受ホルダー2の内部側には、円筒状の
ラジアル軸受5が装着されており、このラジアル軸受5
を介して回転軸6が回転自在に支承されている。
【0013】すなわち、上記回転軸6とラジアル軸受5
との対向部位には軸受部が形成されており、この軸受部
内に磁性流体等からなる潤滑流体Qが充填されている。
また当該軸受部におけるラジアル軸受5の内周面には、
動圧発生用のラジアルグルーブ5aが軸方向に一対形成
されており、このラジアルグルーブ5a,5aのポンピ
ング作用によって発生される潤滑流体Qの動圧により回
転軸6が回転自在に支承されるようになっている。
【0014】さらに上記回転軸6の図示上端部分は、ハ
ブ8の中心部に一体に回転するように固着されている。
ハブ8は、磁気ディスク等のメディアを外周部に装着す
る胴部8aを有していると共に、この胴部8aの図示下
縁側に半径方向外周側に張り出すように設けられた取付
部8bに、バックヨーク9を介して駆動マグネット10
が環状に装着されている。上記駆動マグネット10は、
前記ステータコア4の外周面に環状に対向するように配
置されている。
【0015】また上記軸受ホルダー2の図示上端開口部
には、磁性流体シール11が設けられている。この磁性
流体シール11は、上記潤滑流体Qの外部への漏出を防
止するために配置されているものであって、磁石11a
の軸方向両側が一対のポールピース11b,11bによ
り軸方向に挟み込まれていると共に、上記ポールピース
11b,11bの内周端縁部と回転軸6の外周面との対
向部位に形成されたシール部内に、外部側と遮断するよ
うに磁性流体11c,11cが保持されている。そし
て、この磁性流体シール11の外部遮断作用によって上
記軸受ホルダー2の内部空間内に画成される筒状の空間
内に、上述した軸受部内の潤滑流体Qが封止され、これ
により潤滑流体Qの外部漏出が防止されると共に、外部
側からの塵埃等の流入が防止されるようになっている。
【0016】次に、前述したラジアル軸受5に内面加工
を行い、動圧発生用のラジアルグルーブ5aを形成する
ための本発明の一実施形態にかかる電解加工装置を説明
する。図1に示されているように、非導電性材料で形成
された中空状のハウジング21には電解加工用のキャビ
ティーが設けられており、そのキャビティー内の軸方向
(図示上下方向)略中央部分には、金属材料からなる中
空円筒状被加工物としての軸受素材22が固定されてい
る。
【0017】本実施形態における被加工物としての軸受
素材22は、上述したようにポリゴンミラースキャナー
モーターやハードディスク駆動用(HDD)スビンドル
モーター等に用いられる小型動圧軸受装置のラジアル軸
受5を加工する前の軸受素材であって、この軸受素材の
材質としては、ステンレス鋼(SUS)304または銅
が用いられている。
【0018】また上記軸受素材22を軸方向に貫通する
ようにして円柱状の電極工具23がハウジング21に固
定されている。上記電極工具23の軸方向(図示上下方
向)両端部分は、上記ハウジング21の軸方向両端にお
ける閉塞壁21a,21bにそれぞれ固定されており、
当該電極工具23の軸方向略中央部分に形成された一対
の電極露出部23a,23aが、上記軸受素材22の内
周壁面22aに対向するように配置されている。上記各
電極露出部23aは、ヘリングボーン状の溝を周方向に
多数並列配置したものであって、各溝が所定の深さを備
えるように構成されている。
【0019】すなわち、上記電極工具23の外表面は、
上述した所定の溝形状の電極露出部23aを除いて非導
電性材料23bで電極部全体が覆われており、当該電極
工具23の電極露出部23aを構成する溝形状の底壁面
が、軸受素材22の内周壁面22aに対して全周にわた
って均一な加工隙間を備えるように上記電極工具23と
軸受素材22との同軸度が調整されている。そして、こ
のように電極工具23の電極露出部23aと軸受素材2
2の内周壁面22aとが所定の加工隙間を介して対向さ
れることによって電解加工部Aが形成されている。この
電解加工部Aにおける加工隙間は、本実施形態において
は0.1mmに設定されている。
【0020】さらに上記軸受素材22には、電解加工用
パルス電源24の正極(+極)から延出する接片24a
が接続されており、その延出途中部位に、前記電極工具
23と軸受素材22との間の通電電流値を検出する電流
計25が設けられている。一方、前記電極工具23に対
しては、上記電解加工用パルス電源24の負極(−)か
ら延出する接片24bが接続されており、その延出途中
部位に、電解加工用パルス電源24のオン・オフを行う
通電スイッチ26が設けられている。本実施形態におけ
る上記電解加工用パルス電源24の出力電圧は、電極工
具23と軸受素材22との間の通電電流密度が20A/
cm2 となる電圧に設定されている。
【0021】そして、上記電流計25で検出された電極
工具23と軸受素材22との間の通電電流値は、加工制
御手段を構成する電気量演算手段27に入力されてい
る。この電気量演算手段27は、上記電流計25で検出
された電極工具23と軸受素材22との間の通電電流
値、及び電極工具23における電極面の対向面積から電
流密度を算出し、さらにこの電流密度から、目標電解加
工量を得るための総電気量すなわち総通電時間を演算す
る機能を有している。この電気量計測手段27における
演算手法については後述する。
【0022】上記電気量演算手段27からは、目標電解
加工量を得るための総電気量すなわち総通電時間の設定
指令信号が出力されることとなるが、この設定時間指令
信号は、同じく加工制御手段を構成する通電制御手段2
8に受けられている。加工制御手段28には、タイマー
28aが設けられており、このタイマー28aからの指
令によって前述した通電スイッチ26のオン・オフ動作
が行われるようになっている。具体的には、上記タイマ
ー28aによる通電スイッチ26のオフ動作が、上記電
気量演算手段27により設定された総通電時間の経過時
行われる。
【0023】一方電解液貯蔵タンク30内には、NaN
3 (硝酸ナトリウム)を30重量%含有する電解液3
1が所定量蓄えられていると共に、この電解液貯蔵タン
ク30とハウジング21との間に、電解液供給手段とし
ての液供給管32及び液排出管33が接続されている。
このうち液供給管32は、電解液貯蔵タンク30からポ
ンプ34を介して前記ハウジング21の図示上側すなわ
ち前記軸受素材22の上部側のキャビティー内に開口す
るように接続されていると共に、液排出管33は、ハウ
ジング21の図示下側すなわち前記軸受素材22の下部
側のキャビティー内から電解液貯蔵タンク30に向かっ
て延出しており、上記液供給管32からハウジング21
内に供給された電解液31が、軸受素材22の上部側か
ら当該軸受素材22と電極工具23の電極露出部23a
との間の電解加工部Aを通って、軸受素材22の下部側
に抜け、そこから液排出管33を通して電解液貯蔵タン
ク30内に回収されるように構成されている。
【0024】また本実施形態における電解液供給手段に
おいては、図2に示されているように、上記電解加工部
Aの入口部側及び出口部側に圧力調整用のリリーフ弁3
5,36がそれぞれ設けられていると共に、これらの各
圧力調整用リリーフ弁35,36に対して圧力計37,
38が付設されている。そして、これらの圧力計37,
38をモニターしつつ圧力調整用リリーフ弁35,36
が適宜操作され、それにより電解加工部Aにおける電解
液31の流速が所定の値に設定されている。本実施形態
においては、電解加工部Aにおける電解液31の流速が
10m/secとなるように設定されている。
【0025】またこのような電解液供給手段には、電解
液31の流動方向を逆転させる流動切換手段(図示省
略)が設けられている。この流動切換手段としては、上
記ポンプ34を逆転可能としたものや、液供給管32と
液排出管33との流れ方向を切り換える配管切換手段等
が採用されることとなるが、当該流動切換手段によっ
て、電解加工部Aを通る電解液が逆流され、電解加工部
Aを通る電解液が任意の時間間隔で交互に逆転されるよ
うに構成されている。
【0026】このとき上述した電気量演算手段27にお
ける演算は、例えば図3及び図4に示されているような
予め求めておいた電流密度と溝加工量との関係データに
基づいて実行されるようになっている。すなわち各図に
は、上述した装置条件下で電流計25で検出された電極
工具23と軸受素材22との間の通電電流値から求めら
れた電流密度(横軸;A/cm2 )と、その電流密度に
対応する単位時間当たりの加工量(縦軸;μm/se
c)との関係が表されている。縦軸の単位時間当たりの
加工量は、加工材料ごとに10μm電解加工したときの
平均値として求めたものであって、図3はSUS304
の場合を示し、図4は銅の場合を示している。すなわち
電解加工の進行に伴い加工隙間が次第に拡大してくる
と、それに従って加工速度が変化することとなるが、上
述した各図では、当初の加工隙間(0.1mm)に対し
て微小量(10μm)だけ加工したときの加工速度を平
均して求めたものである。
【0027】これらの各図からも明らかなように、ある
範囲の電流密度に対して電解加工量は略直線的に変化し
ており、従ってその直線的な関係を有する範囲で、加工
時間を固定して電流密度を変化させ、或は本実施形態の
ように電流密度を固定して加工時間を変化させれば、電
流密度に比例して加工量すなわち加工深さが変化するこ
ととなる。つまり電流密度を上記データに基づいて管理
すれば目的の形状精度が得られることとなり、最終の加
工量(溝加工深さ)は、溝加工に要した総電気量を厳密
に制御することによってμmまたはサブμmオーダーに
制御可能となることから高精度電解加工が容易に実現さ
れる。
【0028】次に、上述した電解加工装置を用いた本発
明にかかる電解加工方法の形態を説明する。先ず、上述
した電解加工装置のハウジング21内に、電極工具23
と軸受素材22とを同軸的に固定し、所定の加工隙間
(0.1mm)を有する電解加工部Aを形成する。そし
て通電スイッチ26のオン動作を行い電解加工用パルス
電源24から上記電解加工部Aに対して所定のパルス電
圧を与える。このようなパルス電圧を用いれば、電解加
工で生成するジュール熱や水素ガス(電解生成物)の蓄
積をなくすことができ、加工精度を向上させることがで
きる。
【0029】このとき、前記電解加工用パルス電源24
からの通電電流値は、電流計25で常時検出されてお
り、この電流計25で検出された電極工具23と軸受素
材22との間の通電電流値が、加工制御手段を構成する
電気量演算手段27に入力される。この電気量演算手段
27では、電流計25で検出された電極工具23と軸受
素材22との間の通電電流値から電流密度が算出され、
さらにこの電流密度から、予め求めておいた電流密度と
溝加工量との関係データ(図3及び図4参照)に基づい
て溝加工に必要な総電気量すなわち総通電時間が演算さ
れる。
【0030】そして、この電気量演算手段27から出力
される総通電時間の設定信号により、通電制御手段28
に設けられたタイマー28aに総通電時間が設定され、
通電スイッチ26は、オン動作後、上記総通電時間経過
時にタイマー28aから発せられる切替信号によってオ
フされる。
【0031】このような構成を有する電解加工方法及び
電解加工装置においては、電極工具23を動かすことな
く固定したまま加工が行われることから、電極工具23
の送り込み誤差による溝加工精度の低下が防止されると
共に、動圧溝形状の電解加工量と、その電解加工に要す
る総電気量との関係が略直線的な比例関係にあることか
ら、被加工物23への溝加工量が総電気量の制御によっ
て正確に操作され、高精度な溝形状の電解加工が容易に
行われる。
【0032】実際に、上記軸受素材22の材質としてス
テンレス鋼(SUS)304を採用し、当該軸受素材2
2の軸受長さを10mm、軸径を3.5mmとするとと
もに、電解加工用パルス電源24による加工電圧を6V
として電流密度60A/cm2 とした場合に、10μm
の溝深さを1.4秒という短時間で得ることができた。
【0033】なおこの場合、前述したように加工隙間を
0.1mmに設定しているが、加工隙間を狭めると電極
露出部23aの形状転写精度は向上し、さらに電流密度
も上がって加工速度も速くなり加工効率が向上する傾向
がある。しかしその反面、電解液31の流速が隙間抵抗
により遅くなってしまい、その結果、電解液の温度が上
昇したり、電極面から発生する水素気泡の除去を良好に
行い得なくなる等の問題が発生する。すなわち上述した
加工隙間は、ポンプの性能や、要求されている加工表面
の粗さや、形状転写精度、さらには加工速度等を考慮し
て決定すればよい。
【0034】また軸受長さが長くなった場合には、電解
液の流れの上流側の軸受加工部と下流側の軸受加工部と
の各加工量すなわち溝深さに差が発生することがある。
これは、電解液の温度が下流へ行くほど上昇し電導度が
増すからであり、また水素気泡が混在する層の厚さが下
流側ほど大きくなり、さらに気泡の容積が液温とともに
増大し、それによって電導度が減少するからである。従
って電解液の上流側と下流側とで均一な溝深さを得るた
めには、これら二つの電導度の変化を互いに相殺させる
条件で加工しなければならない。
【0035】上記二つの電導度の変化を互いに相殺させ
るためには、流動切換手段によって電解加工部Aを通る
電解液の流れを交互にすることで溝深さを均一化するこ
とが可能である。例えば1.4秒の加工時間であれば、
最初の0.7秒について電解液を一方側から流し、残り
の0.7秒については反対側に流せば、電解液の流れ方
向において加工条件が均一化されることとなって良好な
加工状態が得られる。
【0036】なお、本実施形態においては、通電スイッ
チ26のオン・オフ動作をタイマー手段によって行って
いるが、電解加工用パルス電源からの出力パルスをカウ
ントし、その総パルス数に基づいて通電スイッチ26の
オン・オフ動作を行わせるように構成することもでき
る。また、上述したステンレス鋼(SUS)材や銅以外
の金属材料に対する電解加工についても同様に適用する
ことができる。
【0037】次に、図5に示されている実施形態の電解
加工装置においては、被加工物42として平板状のスラ
スト軸受素材が用いられている。すなわち図5に示され
ているように、非導電性材料で形成された中空状のハウ
ジング41に設けられたキャビティー内には、略水平状
態にて平板状被加工物としてのスラスト軸受素材42が
固定されていると共に、この平板状被加工物としてのス
ラスト軸受素材42の上側に対向するようにして平板状
電極工具43が略水平に固定されており、両者間に電解
加工部Bが略水平方向に延在するように形成されてい
る。また上記電解加工部Bの図示右側上部に開口する液
供給管52から供給された電解液が、電解加工部Bを通
って液排出管53から外部に排出されるように構成され
ている。
【0038】ここで、図5に示した実施形態では、図8
(b)中の矢印で示したように電解液を直径方向の一方
向に流動させているが、この流動方式は、図7(b)の
ように動圧溝43a”が中心部まで入り込んでいるもの
に対して特に好ましい実施形態であって、一般的には、
図7(a)のようなヘリングボーン型の動圧溝43a’
及び図7(b)のようなスパイラル型の動圧溝43”の
何れに対しても適用できる図8(a)のように電解液を
放射状に流動させる方式が採用される。
【0039】ここで、上記平板状電極工具43の対向部
分は、図6に示されているように所定の溝形状を有する
電極露出部43aを除いて非導電性材料43bで覆われ
ており、上記電極露出部43aの溝形状の底壁面とスラ
スト軸受素材42とが全面にわたって均一な加工間隔を
備えるように、上記電極工具43とスラスト軸受素材4
2との平行度を調整してあるとする。非導電性材料43
bは、所定の樹脂材を印刷等によってコーティングして
あるとする。
【0040】このように構成した電極露出部43aを、
図7(a)のようなヘリングボーン型の動圧溝43
a’、或は図7(b)のようなスパイラル型の動圧溝4
3a”の各形状に対応した形状に成形し、図6に示され
ているように、当該電極露出部43aの電極幅W1を、
加工すべき動圧溝の幅W2よりもやや小さく形成する
(W1<W2)。このような差を設けるのは、理想的な
電解加工では加工すべき被加工面の外側で電流密度が直
ちに0になるものであるが、実際には外方に向かって徐
々に減少して0に近づいていくからである。従って、加
工間隙を狭くすれば上述した差も小さくなる。
【0041】ところで、図6に示した電解加工装置を用
いて上述した電解加工を行うと、電極工具43の電極露
出部43a表面が非導電性材料43bの表面に対して凹
んでいることから、たとえパルス電圧を用いて電解加工
で生成するジュール熱や水素ガスの蓄積を電極露出部4
3aが露出する凹部内に滞留させない傾向にするように
しても充分ではなく、従来技術で説明したと同様な問題
点が残ってしまう。
【0042】そこで、本実施形態にあっては、図9に示
される電極工具143が用いられている。すなわち、こ
の電極工具143は、そのスラスト軸受素材42に対向
する部分が、電極部143cを覆う非導電性材料143
bと、この非導電性材143bで覆われない動圧溝に対
応する電極露出部143aと、から構成されていると共
に、上記電極露出部143aの表面が上記非導電性材料
143bの表面に対して面一となるように構成されてい
る。
【0043】このような形状の電極工具143を得るに
あたっては、先ず、電極工具143の基部となる円形平
板状の電極部143cを用意し、次いで、図10(a)
に示されるように、電極部143cにおけるスラスト軸
受素材42に対する対向面の動圧溝に対応しない部分、
すなわち非導電性材料143bによって覆われることに
なる部分に、例えばエッチング工法や切削工法によって
凹部143dを形成し、次いで、図10(b)に示され
るように、電極部143cにおけるスラスト軸受素材4
2に対する対向面全体に、例えばエポキシ樹脂等の非導
電性材料143bを、例えば印刷等によって所定厚被膜
し、次いでこの被膜表面に、例えば研磨加工を施して電
極部を露出させる。すなわち、この研磨加工に従って電
極部を露出させることによって、この露出した電極露出
部143aの表面と凹部143dに被膜されている非導
電性材料143bの表面とが面一となり、図9に示した
電極工具143が得られることになる。なお、非導電性
材料143bとしては、上述したエポキシ樹脂以外に、
電解液に対して耐薬品性が高い材料を用いることができ
る。
【0044】このような形状の電極工具143を図5に
示した電解加工装置に適用して上述した電解加工を行う
と、転写精度を向上すべく加工間隙を狭くしても、非導
電性材料143bが電極露出部143aより突出してい
ない(面一になっている)ことから、加工により生じた
電解生成物や温度上昇をした電解液の滞留が生じること
がなく電解条件を所望に保つことができると共に非導電
性材料143bに剥離が生じることがなくさらに凹凸が
ないことも相まって電解液の流速低下を防止でき、しか
もこのように流速低下を防止し得ることによって電流密
度の低下を防止できスラスト軸受素材42の加工表面の
面粗さを向上できると共に、このように電流密度の低下
を防止し得ることによって電解加工速度を高めることが
できることになる。すなわち、このような電極工具14
3を用いて電解加工を行うことによって、高精度な動圧
溝を生産性を向上しつつ得ることができるようになる。
【0045】図11は図5に示した装置に用いられる電
極工具の他の実施形態を要部のみ抽出して表した横断面
説明図である。この電極工具153が上記電極工具14
3と違う点は、電極露出部153aを非導電性材料15
3bより突出させた点である。
【0046】このような形状の電極工具153を図5に
示した電解加工装置に適用して上述したと同様な電解加
工を行うと、加工間隙に凹凸ができることから電解液の
流速低下の防止効果が多少軽減されることになるが、図
9及び図10で説明した実施形態と略同等な効果を得る
ことができることになる。
【0047】因に、この電極工具153にあっては、非
導電性材料153bより突出する電極露出部153a側
壁からの漏洩電解加工を防止するために、当該電極露出
部153a側壁は、図示の如く非導電性材料153bに
より覆われる構成になされている。
【0048】なお、図9乃至図11に示した電極工具の
構成、すなわち電極露出部の表面を非導電性材料の表面
に対して面一または突出させる構成を、図1に示したラ
ジアル軸受溝加工用の電極工具23に対しても同様に適
用でき、同様な作用、効果を得ることができるというの
はいうまでもない。
【0049】以上本発明者によってなされた発明の実施
形態を具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限
定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種
々変形可能であるというのはいうまでもない。例えば、
上述した実施形態では、図9乃至図11に示した電極工
具を用いるにあたって、パルス電源を用いるようにして
いるが、直流電源を用いても良い。
【0050】また、上記実施形態においては、図9乃至
図11に示した電極工具を用いるにあたって、電極工具
と被加工物とを共に固定する電解加工方式を採用してい
るが、例えば特開平5−8111号公報に記載のように
両方を移動する電解加工方式や例えば特開平2−145
800号公報に記載のように一方を固定して他方を移動
する電解加工方式(電解加工時には両者固定)であって
も、図9乃至図11に示した電極工具を用いれば、高精
度な動圧溝を生産性を向上しつつ得ることができる
【0051】また、例えば特公昭56−53661号公
報に記載のような略半球状のものまたはこれに対向する
ものに対しても、電極露出部の表面が非導電性材料の表
面に対して面一または突出する構成の電極工具を用いる
ことによって高精度な動圧溝を生産性を向上しつつ得る
ことが可能であり、あらゆる種類の形状加工に対しても
同様に適用することが可能である。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように、本発明にかかる電解
加工方法及び電解加工装置は、電極露出部の表面を非導
電性材料の表面に対して面一または突出するようにして
電解加工を行うようにし、転写精度を向上すべく加工間
隙を狭くしても、加工により生じた電解生成物や温度上
昇をした電解液の滞留が生じないようにして電解条件を
所望に保ち得ると共に、非導電性材料に対する上記電解
生成物の衝突に従って発生する当該非導電性材料の剥離
片による詰まりをなくして電解液の流速低下を防止し、
特に面一にした場合にあっては凹凸もなくし得ることに
よって電解液の流速低下をさらに防止し、しかもこのよ
うに流速低下を防止することによって電流密度の低下を
防止して被加工物の加工表面の面粗さを向上すると共
に、このように電流密度の低下を防止することによって
電解加工速度を高め得るように構成したものであるか
ら、高精度な動圧溝を生産性を向上しつつ得ることが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態にかかる電解加工装置を表
した原理的説明図である。
【図2】図1の装置に用いられている電解液の循環系を
表した系統説明図である。
【図3】予め求めておいた電流密度と加工量との関係デ
ータのSUS304の場合を表した線図である。
【図4】予め求めておいた電流密度と加工量との関係デ
ータの銅の場合を表した線図である。
【図5】本発明の他の実施形態にかかる電解加工装置を
表した原理的説明図である。
【図6】図5の装置に用いられる電極工具及び被加工物
の一例を拡大して表したものであり、不具合が発生する
場合の側面説明図である。
【図7】図5に示した装置によって成形されるスラスト
軸受の動圧溝の一例を表したものであって、(a)はヘ
リングボーン型の動圧溝を表し、(b)はスパイラル型
の動圧溝を表した平面説明図である。
【図8】電解液の流動方式の一例を表したものであっ
て、(a)は放射方向に流動させたものを表し、(b)
は直径方向に流動させたものを表した断面説明図であ
る。
【図9】図5に示した装置に用いられる電極工具の一実
施形態を表した横断面説明図である。
【図10】図9に示した電極工具の製造方法を表した各
工程説明図である。
【図11】図5に示した装置に用いられる電極工具の他
の実施形態を要部のみ抽出して表した横断面説明図であ
る。
【図12】本発明によって形成された軸受を備えたHD
Dモーターの一例を表した半断面説明図である。
【図13】従来技術における電解加工装置の電極工具及
び被加工物を要部のみ抽出して表した横断面説明図であ
る。
【符号の説明】
42 被加工物 43a’,43” 動圧溝 143,153 電極工具 143a,153a 電極露出部 143b,153b 非導電性材料 143d 非導電性材料に対応する凹部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸受流体に軸支用の動圧を発生させる動
    圧溝を動圧軸受の動圧面に対して電解加工で所定の溝形
    状に加工するものであって、 上記動圧溝が電解加工される被加工物と、当該被加工物
    に加工される動圧溝に対応した溝形状の電極露出部を有
    する電極工具と、を互いに近接して対向配置すると共
    に、 これら被加工物及び電極工具を電解加工用電源の正極及
    び負極にそれぞれ接続し、電極工具と被加工物との間に
    所定の電解液を流動させながら通電することによって上
    記被加工物を前記溝形状に対応して溶出させ動圧溝を電
    解加工するようにした動圧軸受における動圧溝の電解加
    工方法において、 上記電極工具の上記被加工物に対向する部分を、非導電
    性材料及びこの非導電性材で覆われない電極露出部より
    形成すると共に、上記電極露出部の表面が上記非導電性
    材料の表面に対して面一または突出するように形成し、
    この電極工具を用いて動圧溝の電解加工を行うようにし
    た動圧軸受における動圧溝の電解加工方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の電極工具は、非導電性材
    料に対応する凹部を形成し、被加工物に対向する全体部
    分に非導電性材料を被膜した後に、電極露出部が露出し
    て電極露出部の表面と凹部に被膜されている非導電性材
    料の表面とが面一となるように加工を施すことによって
    形成され、この電極工具を用いて動圧溝の電解加工を行
    うようにした動圧軸受における動圧溝の電解加工方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の非導電性材料を
    樹脂として、動圧溝の電解加工を行うようにした動圧軸
    受における動圧溝の電解加工方法。
  4. 【請求項4】 軸受流体に軸支用の動圧を発生させる動
    圧溝を動圧軸受の動圧面に対して電解加工で所定の溝形
    状に加工するものであって、 電解加工用電源と、上記動圧溝が電解加工される被加工
    物と、当該被加工物に近接対向配置され上記動圧溝に対
    応した溝形状の電極露出部を有する電極工具と、これら
    電極工具及び被加工物の間に所定の電解液を流動させる
    電解液供給手段と、を備え、 上記被加工物及び電極工具を前記電解加工用電源の正極
    及び負極にそれぞれ接続し、これら電極工具と被加工物
    との間に電解液を流動させながら通電することによって
    上記被加工物を前記溝形状に対応して溶出させ動圧溝を
    電解加工するように構成した電解加工装置において、 上記被加工物に対向する部分が、非導電性材料及びこの
    非導電性材料に覆われない電極露出部より構成されると
    共に、上記電極露出部の表面が上記非導電性材料の表面
    に対して面一または突出するように構成される電極工具
    を備えた動圧軸受における動圧溝の電解加工装置。
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