JPH10220230A - 筒内噴射型内燃機関 - Google Patents

筒内噴射型内燃機関

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JPH10220230A
JPH10220230A JP10074636A JP7463698A JPH10220230A JP H10220230 A JPH10220230 A JP H10220230A JP 10074636 A JP10074636 A JP 10074636A JP 7463698 A JP7463698 A JP 7463698A JP H10220230 A JPH10220230 A JP H10220230A
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cylinder
combustion chamber
piston
intake
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弘光 安東
Jun Takemura
純 竹村
Kazuyoshi Nakane
一芳 中根
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 この発明は点火プラグに対する筒内噴射用の
インジェクタの取付スペースの確保が容易で、しかも、
燃焼安定性の向上を図ることにある。 【構成】ピストンとシリンダヘッドとの間の燃焼室7
と、平面FCを挟んでシリンダヘッドの一側に形成され
た吸気ポート8aと他側に形成された排気ポート9a
と、燃焼室7に連通される吸気導通路4aと、燃焼室に
連通された排気導通路5aと、ピストンに形成されその
内側に凸の曲面を呈する凹所24と、凹所から隆起して
形成される隆起部23と、隆起部に形成され、平板状の
斜面と凹所から隆起する側壁面とが交わり構成された峰
部232と、燃焼室7に直接燃料を噴射するインジェク
タ18と、峰部近傍に位置する点火プラグ20とを備え
たことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、吸気ポートよりシリン
ダ内に流入した気体を旋回流とした上で、筒内に燃料噴
射を行って混合気を生成して燃焼させる筒内噴射型の内
燃機関に関する。
【0002】
【従来の技術】通常の内燃機関の本体はシリンダヘッド
とシリンダブロック及びクランクケースをこの順に重ね
て主要部が構成され、それらの内部にはピストンを嵌挿
したシリンダと、シリンダの上部から成る燃焼室に吸排
気弁を介し連通可能な吸排気路と、吸排気弁を駆動する
動弁系と、ピストンの往復動を回転運動に変換してクラ
ンクシャフトに伝達するコンロッド等が収容されてい
る。このような内燃機関が例えば4サイクルエンジンの
場合、吸入行程でシリンダ内に吸入した吸気に対しその
吸気量に見合った量の燃料を供給して燃焼エネルギを発
生させ、同エネルギを回転エネルギとして出力してい
る。このような内燃機関の内、燃焼室に直接燃料噴射を
行って運転応答性を改善出来る筒内噴射型の内燃機関が
知られている。
【0003】この種の筒内噴射型の内燃機関としては、
圧縮着火内燃機関であるディーゼルエンジン及び火花点
火内燃機関であるガソリンエンジン等が知られている。
このうち、ディーゼルエンジンは点火手段を必要としな
いが、高圧縮比を達成できる機関及び、高圧燃料噴射手
段を必要とし、大型化や重量増等に問題を残している。
これに対し、筒内噴射型のガソリンエンジンは、例えば
図13、図14に示すように構成される。ここでのガソ
リンエンジンは4弁式であり、そのシリンダS内にはピ
ストン51が嵌挿され、ピストン51の上死点より下死
点への摺動時に図示しない一対の吸気弁を開き、吸気導
通路52側より空気を各吸気ポート54を介して燃焼室
50内に導き、吸気及び圧縮行程の所定時に図示しない
インジェクタを駆動して筒内噴射を行い、圧縮行程終了
時に点火プラグ56を駆動して燃焼行程を行い、その後
の排気行程では排ガスをピストン51の上昇時に図示し
ない排気弁を開いて排気ポート55より排気導通路53
側に排出する様に構成されている。
【0004】このようなガソリンエンジンはディーゼル
エンジンと比較して大型化や重量増等の問題は少なかっ
た。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
筒内噴射型のガソリンエンジンは吸排気ポートより延び
る各導通路52,53が図示しないシリンダヘッドの両
側壁面にそれぞれ開口する構成を取る。ここで、燃焼室
の上側のシリンダヘッドのシリンダ対向部には各導通路
52,53や点火プラグ56が配備され、特に、各気筒
の体積効率を確保すべく各導通路52,53が大きく形
成され、あるいは図14のように2つの吸気導通路55
2,52及び2つの排気導通路53,53を配設した場
合にはほとんどインジェクタを装着するインジェクタ取
付部を確保するスペースが少なく、設計的な制約が多く
最適なレイアウトの実現は極めて困難となっている。
【0006】特に、筒内噴射エンジンで層状化リーンバ
ーンを実現させるためには、噴霧を出来るだけコンパク
トに集め、リッチ混合気を点火プラグ近傍に集合させ、
燃焼安定性を確保する必要がある。しかし、従来の筒内
噴射エンジンでは上述のようにレイアウト上の制約によ
ってインジェクタを点火プラグ方向に向けることはほと
んど困難であった。
【0007】本発明の目的は点火プラグに対する筒内噴
射用のインジェクタの取付スペースの確保が容易で、し
かも、燃焼安定性の向上を図れる筒内噴射型内燃機関を
提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、第1の発明では、シリンダ内に嵌挿されるピスト
ンの上面とシリンダヘッドの下面との間に形成された燃
焼室と、上記シリンダの中心に沿ったシリンダ軸線を含
む平面を挟んで上記シリンダヘッドの一側に形成された
吸気ポートと、上記平面を挟んで上記シリンダヘッドの
他側に形成された排気ポートと、上記シリンダヘッド内
に形成され、下流端が上記吸気ポートを介して上記燃焼
室に連通される吸気導通路と、上記シリンダヘッド内に
形成され、下流端が上記排気ポートを介して上記燃焼室
に連通された排気導通路と、上記ピストン上面の上記一
側又は他側の何れかに偏心して形成されると共に、ピス
トン内側に凸の曲面を呈する凹所と、上記ピストン上面
において上記凹所の側端に連接されて上記凹所から隆起
して形成される隆起部と、上記隆起部に形成され、ピス
トン上死点においてシリンダヘッド下面に近接する平板
状の斜面と凹所から隆起する側壁面とが交わり構成され
た峰部と、上記シリンダヘッドにおける上記燃焼室の周
辺領域に配設され、燃焼室内に直接燃料を噴射するイン
ジェクタと、上記シリンダヘッドの下面に配設され、上
記燃焼室の略中央で且つ上記峰部近傍に位置する点火プ
ラグと、を備えたことを特徴とする。更に、第2発明で
は、シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面とシリンダ
ヘッドの下面との間に形成された燃焼室と、上記シリン
ダヘッドの下面に上記シリンダの中心に沿ったシリンダ
軸線を含む平面を挾んで上記シリンダヘッドの一側に形
成された吸気ポートと、上記シリンダヘットの下面に上
記シリンダ軸線を含む平面を狭んで上記シリンダヘッド
の他側に形成された排気ボートと、上記シリンダヘッド
内に形成され、下流端が上記吸気ポートを介して上記燃
焼室に連通された吸気導通路と、上紀シリンダヘッド内
に形成され、下流端が上記排気ポートを介して上記燃焼
室に連通された排気導通路と、上記ピストン上面の上記
一側又は他側の何れかに偏心して形成されると共に、ピ
ストン内側に凸の曲面を呈する凹所と、上記ビストン上
面において上記凹所の側端に連接されて上記凹所から隆
起して形成される隆起部と、上記シリンダヘッドにおけ
る上記燃焼室の周辺領域に配設され、燃焼室内に直接燃
料を噴射するインジェクタと、上記シリンダヘッドの下
面に配設され、上記燃焼室の略中央に位置する点火プラ
グと、上記隆起部に形成され、ピストン上死点において
シリンダヘツド下面に近接し、且つ凹所から隆起する側
壁面に交差するように延びる平板状の斜面とを備え、上
記斜面とシリンダヘッド下面とにより、圧縮上死点近傍
において生じるスキッシュ流を上記凹所側に導き上記イ
ンジェクタから噴射された燃料の上記斜面側への流出を
抑制することを特徴とする。本発明の他の実施態様とし
て、吸気導通路は一端が上記燃焼室に連通するように開
口され且つ他端がシリンダヘッド上面に開口して上記燃
焼室側の開口からシリンダヘッド上面側の閣口に向けて
延びるように形成され、凹所が上記平面を挾んで上記ピ
ストン上面の一側に偏心して形成され、そして、インジ
ェクタが上記平面を挾んだ上記シリンダヘッドの一側に
配設され且つ上記凹所に向けて燃料を噴射可能な噴孔を
有する、とすることもできる。更に、本発明の他の実施
態様として、凹所が燃焼室内において平面内のシリンダ
軸線と直交する軸の廻りに旋回する吸気の渦流を助長す
べく該渦流に沿って形成し、そして、点火プラグをイン
ジェクタから噴射された燃料が凹所により流動規制を受
けて達する隆起部の対向位置に配設した、とすることも
できる。
【0009】
【作用】第1発明の構成により、ピストン上死点におい
てシリンダヘッド下面に近接する平板状の斜面と凹所か
ら隆起する側壁面とが交わり構成された峰部が存在する
ことで、凹所及び凹所から隆起する側壁面によって反転
されシリンダヘッド下面側に上昇する吸気流を、その吸
気の流れに乱れを発生することなく吸気弁側に導くこと
ができる。またインジェクタから凹所及び/又は側壁面
に噴射された燃料が側壁面から良好に剥離され、点火プ
ラグ廻りに案内される。その上、圧縮上死点において平
板状の斜面に沿って凹所側に流動するスキッシュ流によ
り、隆起部の斜面とシリンダヘッド下面との間への燃料
の流入を確実に防止できる。本発明の第2発明でも、ピ
ストン上死点においてシリンダヘッド下面に近接し、凹
所から隆起する側壁面に交差するように延びる平板状の
斜面を備えることで、上記第1発明と同様、吸気の流れ
及び燃料が側壁面から乱れなく良好に剥離される。その
上、圧縮上死点において平板状の斜面に沿って凹所側に
流動するスキッシュ流により、隆起部の斜面とシリンダ
ヘッド下面との間への燃料の流入を確実に防止できる。
本発明の他の実施態様として、吸気導通路は一端が上記
燃焼室に連通するように開口され且つ他端がシリンダヘ
ッド上面に開口して上記燃焼室側の開口からシリンダヘ
ッド上面側の開口に向けて延びるように形成され、凹所
が上記平面を挟んで上記ピストン上面の一側に偏心して
形成され、そして、インジェクタが上記平面を挟んだ上
記シリンダヘッドの一側に配設され且つ上記凹所に向け
て燃料を噴射可能な噴孔を有することにより、吸気行程
で導入され一側側のシリンダ壁に沿ってピストン上面に
向かう吸気流を凹所及ぴ側壁面によリスムーズに反転で
きると共に峰部の存在により吸気流に乱れが生じること
なく良好に剥離できる。更に、圧縮行程後期にこの縦渦
流が保持された凹所内にインジェクタから燃料が噴射さ
れるため、燃料噴霧がこの一側のシリンダ壁から燃焼室
中央に向かい流れる縦渦流と共に流動して点火プラグ側
に運ばれる。本発明の他の実施態様として、更に、凹所
が燃焼室内において平面内のシリンダ軸線と直交する軸
の囲りに旋回する吸気の渦流を助長すべく該渦流に沿っ
て形成し、更に、点火プラグをインジェクタから噴射さ
れた燃料が凹所により流動規制を受けて達する隆起部の
対向位置に配設したことによって、吸気ポートからピス
トン頂面に向かう吸気がピストン上でスムーズに反転さ
れると共に、燃料を点火プラグに確案に尊くことができ
る。
【0010】
【実施例】図1、図2の筒内噴射型内燃機関は2サイク
ル4弁式で直列4気筒の筒内噴射型内燃機関(以下単に
エンジンEと記す)に装着される。このエンジンEの本
体はヘッドカバー付きのシリンダヘッド1とシリンダブ
ロック3及び図示しないクランクケース及びクランクカ
バーをこの順に重ねて一体化して構成され、それらの内
部にはピストン2を嵌挿したシリンダSと、シリンダS
の上部から成る燃焼室7に連通可能な吸排気導通路4
a,4b,5a,5bと、これら吸排気導通路を開閉す
る各一対の吸排気弁10,11を駆動する図示しない動
弁系と、ピストン2の往復動を回転運動に変換する図示
しないクランクシャフト及びコンロッド等が収容されて
いる。ここでのエンジンEにおける各気筒の構成は同一
であるので、ここでは1の気筒に関して主に説明する。
【0011】ここでのシリンダヘッド1はシリンダSの
中心に沿ったシリンダ軸線Lを含む平面FC(ここでは
図3に示すようにヘッド長手方向に延出している)を挾
んで一側に一対の吸気ポート8aを他側に排気ポート9
aをそれぞれ備える。シリンダヘッド1にはシリンダS
内に形成される燃焼室7に対向するシリンダ対向下壁面
6が形成され、同下壁面はその中央に平面FCの延出す
る方向に長い楔状凹部601を形成される。この楔状凹
部601の一側、即ち、シリンダ軸線を含む平面FCを
挾んだ一側には一対の吸気導通路4a,4aに続く吸気
ポート8a,8b及び他側には一対の排気導通路5a,
5bに続く排気ポート9a,9bがそれぞれ形成され
(図1、図5参照)、各ポートは吸気弁10及び排気弁
11によってそれぞれ開閉される。更に、楔状凹部60
1のほぼ中央位置で、ピストン2がTDC位置に達した
際における後述の隆起部23の峰部232との対向位置
には、点火プラグ20が装着される。
【0012】ここで一対の排気導通路5a,5bは図
2、図5に示すように排気ポート9aより湾曲して延出
し、更に平面FCより離れる方向に直状に延び、シリン
ダヘッド1の他側壁面に開口する様に構成されている。
一対の吸気導通路4a,4bはシリンダ軸線を含む平面
FCの一側(図3では平面FCの右側域)にあって、シ
リンダヘッド1内を上下方向に直状に延びるように形成
され、その下流側が各吸気ポート8aに連通し、上流端
がシリンダヘッド1の上面1fにおいて吸気管13に接
続される。
【0013】ここで各吸気導通路4a,4bに直状に連
結される各吸気管13はその上端がインタクーラ141
内蔵のプレナムチャンバ14に各分岐管12を介して連
通し、チャンバ14の流入口17は可変速プーリ付きの
遠心式掃気ポンプ15に連通されている。このように、
このエンジンEの各吸気導通路4a,4bや各吸気管1
3は上下に長い直状を成すので吸気に対する流動抵抗が
比較的低くなり、燃焼室7に比較的多くの吸気を供給し
易く、エンジンの体積効率を向上することができる。
【0014】シリンダヘッド1の平面FCの一側で一対
の吸気導通路4aの外側の領域にはインジェクタ取付部
1aが形成され、同部1aにインジェクタ18が装着さ
れる。このインジェクタ18には蓄圧機25を介して高
圧ポンプ19が連結される。この高圧ポンプ19やイン
ジェクタ18は図示しないエンジンコントローラに接続
され、インジェクタには所定の噴射タイミング(クラン
ク角)において所定噴射時間(図7中のPH,PL)だ
け駆動出力が供給されるように構成されている。
【0015】ここでのインジェクタ取付部1aは各吸気
導通路4aが各吸気ポート8aより直状に上側に延びて
いることより、その一対の吸気導通路4aの外側の領域
が解放されており、十分なスペースの確保が出来る。こ
のため、インジェクタ取付部1a及びインジェクタ18
自体の最適なレイアウトを確保し易く、点火プラグ20
との相対的な向きや位置等を設定する上でも自由度が大
きい。更に、インジェクタ取付部1aは一対の吸気導通
路4aの外側に位置し、インジェクタ本体及び燃料の冷
却性の向上を比較的図りやすく、インジェクタの耐久性
の確保、燃料供給路の熱害の回避をも図りやすい。
【0016】1の気筒のシリンダS内にはピストン2が
嵌挿されており、図8に示すように、このピストン2は
実線で示す上死点TDCと、2点鎖線で示す下死点BD
Cの間で往復動する。図2に示す様にピストン2はスカ
ート部21と主部22を有し、ピストンの主部22の上
面には凹部24及び隆起部23を形成している。ここで
凹部24及び隆起部23は、平面FC内のシリンダ軸線
Lの直交線LHの平行線LH1のまわりの吸気の逆タン
ブル流TFを助長すべく形成される。即ち、各吸気ポー
ト8aから平面FCを挟んだ一側のシリンダ壁に沿って
ピストン2の頂面に向かって下降するように導入された
吸気が、凹所24及び隆起部23の側壁面vfによって
スムーズに反転されて、さらに他側のシリンダ壁に沿っ
てシリンダへッド1の下面に向かって上鼻するため、平
面FC内のシリンダ軸線Lと直行する軸(LH)の廻り
に旋回する吸気の渦流の生成を助長することができる。
【0017】この場合、凹所24はシリンダ軸線Lを含
む状態で排気ポート9a側に偏心して形成されると共に
少なくとも直交線LHの直交面視(図2、図8中に直交
面視相当の凹所24が示される。)において下に凸の曲
面を呈する。隆起部23は凹所24の平面FCを挾んだ
他側(排気ポート9a側)に連接され、平面FCと対向
したままで平面FCと略平行な方向に延びる側壁面v
f、平板状の斜面231及ぴ側壁面vfと斜面231と
が交差する両壁の結合端の峰部232とを有する。特
に、図8に実線で示すように、ピストン2が上死点TD
Cに位置する際に、峰部232がシリンダ対向下壁面6
に近接するように構成されている。なお、この隆起部2
3の側壁面vfは凹所24からなだらかに隆起してくる
曲面に連続的に接続している。
【0018】このため、図2に示すように、ピストン2
が吸気終了時に下死点BDC側に達する際、吸気ポート
8aより流入した吸気は軸線Lの方向に沿ってピストン
上面に向かい、更に、凹所24及び側壁面vfによって
Uターンし、シリンダ軸線Lを含む平面FC内直交線L
Hの平行線LH1回りに回転する逆タンブル流TFが生
成される。
【0019】さらに、図8に実線で示すように、ピスト
ン2が圧縮終了時に達した際、そのピストンの凹所24
及び側壁面vfとシリンダ対向下壁面6間にはコンパク
ト燃焼室Cが形成される。この燃焼室C内に噴射された
燃料は、凹所24、或いは凹所24及び側壁面vfに衝
突し、衝突後の燃料噴霧はその後、側壁面vfに沿って
流動し、更に側壁面vfと斜面231とが交差する両壁
の結合端の峰部232がエッヂ状に形成されているた
め、燃料の剥離が良好となり、峰部232との対向位置
に配設された点火プラグ20に向かって飛散するように
流出し、しかもコンパクト燃焼室C内に生成されている
逆タンブル流TFは、凹所24、成いは凹所24及び側
壁面vfに衝突した燃料噴霧の流動を規制し確実に峰部
232との対向位置に配設された点火プラグ20に燃料
噴霧を案内する。さらに、このとき点火プラグ20に向
かう混合気には、ピストン2の上昇によってシリンダヘ
ッド1下面と斜面231とが近接することで生じたスキ
ッシユSFが衝突することで、シリンダヘッド1下面と
斜面231との間への混合気の侵入が防止でき、HC濃
度を低減できると共に、このスキッシュSFにより混合
気がさらに撹拌され気化が促進されて燃焼性が改善す
る。更にまた、凹所24及び隆起部23によって噴射燃
料、特に圧縮後期に噴射された燃料はコンパクト燃焼室
Cに確実に受け止められ、ピストン周辺部側に拡散する
ことを防止され、ピストンとシリンダ内壁間のクレビス
Qに燃料が浸入することを低減出来、結果として排気中
のHC濃度の低減を図ることも出来る。
【0020】このようなエンジンEは2サイクルである
ため、図6に示すように、TDCの0°より前回の燃焼
行程を行い、クランク角で90°を経過後に排気弁11
を開き、排気行程に入り、更に、クランク角120°近
くに達すると吸気弁10をも開き、吸気行程にも入る。
この時、図8に2点鎖線で示す様に吸気ポート8a,8
bよりの吸気は凹所24及び側壁面vfの働きでシリン
ダ軸線L方向である下向きに流入する吸気をUターンさ
せて、逆タンブル流TFを生成出来る。
【0021】下死点BDC経過後、クランク角230°
手前近傍で排気弁11を閉じ、圧縮行程に入り、同時に
高回転時であればインジェクタ18の駆動に入り、所定
噴射時間PHだけインジェクタを噴射駆動させる。これ
によって逆タンブル流TFに噴射された燃料は確実に混
合され、高出力発生を適確に行うことが出来る。この
後、吸気弁10をも閉じて吸排気を完了し、完全に圧縮
行程のみを行う。この時機関が低回転時であると、この
時点で、後期筒内噴射を所定時間PL行う。
【0022】この後期筒内噴射ではコンパクト燃焼室C
が形成されており、混合気はコンパクトに集まって層状
を成し、層状のリッチ混合気は点火プラグ20に流動
し、容易に点火燃焼され、リーンバーンを達成出来る。
この後期筒内噴射では、燃焼条件の設定によっては空燃
比50以上の超リーンバーンを確保することが可能と成
り、図示燃費率で30%の燃費向上を図ることも可能で
ある。この後、上死点TDC前の所定点火時期に達する
と、点火プラグ20を駆動して点火処理(図6には符号
△で示した)に入る。この点火処理によって燃焼室の筒
内圧が上昇し、ピストンを押し下げ、出力を発すること
と成る。
【0023】ここで、インジェクタ18は機関が高速回
転時にあると制御手段によって所定噴射時間PHだけ噴
射駆動し、低速回転時にあると所定噴射時間PLだけ噴
射駆動するように制御される。これによって、高速時に
は、燃料と逆タンブル流TFを成す空気との混合を早期
に開始しすることによって、乱れを促進し、急速燃焼の
実現を図ることができる。他方、低速時には噴射を遅ら
せて後期筒内噴射を実行し、コンパクト燃焼室Cの生成
を待ち、ここに燃料噴射を行って、スキッシュSFの撹
拌作用も受けて、着火性の確保を十分に図ることができ
る。
【0024】更に、インジェクタ取付部1aは一対の吸
気導通路4aの外側に位置し、インジェクタ本体及び燃
料の冷却性の向上を比較的図りやすく、インジェクタの
耐久性の確保、熱害の回避をも図りやすい。高速時に
は、燃料噴射を早期に開始して、混合気の生成を十分に
図り、高出力の発生を促進し、他方、低速時には噴射を
遅らせて、コンパクト燃焼室Cの生成を待ち、ここに燃
料噴射を行って、スキッシュSFの撹拌作用も受けて、
着火性、燃焼安定性の確保を十分に図ることができる。
更に、コンパクト燃焼室Cが球形化しており、熱損失の
低減を図れ、低負荷運転の安定化をも図れる。図1乃至
図5には2サイクルのガソリンエンジンを説明したが、
これに代えて、4サイクルのガソリンエンジンに本発明
を適用しても良い。この場合、そのエンジン本体の構成
は同様のものが使用可能であり、重複説明を避ける。
【0025】この場合の4サイクルエンジンは図7に示
すように、TDCの0°前より吸気弁10を開き、吸気
行程に入ると共にTDCの0°経過後に排気弁11を閉
じ、前回よりの排気行程を終了させる。この後、クラン
ク角で180°までピストン2は降下し、この間逆タン
ブル流TFが生成され、この流れが圧縮行程後期まで持
続される。即ち、吸気行程で吸気ポート8a,8bから
ピストン2上面に向かって下降する吸気は、凹所24及
び凹所24から隆起する側壁面vfに加えて、エッヂ状
の峰部232が存在することで、スムーズに反転され、
しかも良好に剥離してシリンダヘッド下面に流れ、図3
に示されるようなペントルーフ形状のシリンダヘッド1
の下面の構成と相まって、更に吸気弁側に導かれるた
め、吸気ポート8a,8bからピストン2上面に向かっ
て下降する吸気流と合流して強い逆タンブル流TFが生
成される。さらに圧縮行程においてこの逆タンブル流T
Fが保持され最終的にピストン2の上死点近傷で凹所2
4とシリンダヘッド1の下面とで構成される略球形状の
コンパクト燃焼室C内に保持されるため、吸気行程で生
成された逆タンブル流TFは圧縮行程の後半まで持続す
ることができる。このインジェクタ18の噴射タイミン
グは図7に示すように吸気行程が210°を経過後、吸
気弁10を閉じ終えた後の圧縮行程でも行われる。即
ち、インジェクタ18は機関が高速回転時には吸入早期
の所定噴射時間PHに噴射駆動し、低速低出力時には圧
縮後期の後期PLに後期筒内噴射が成されるように制御
される。
【0026】これによって、高速高負荷には、燃料と逆
タンブル流TFを成す空気との混合を早期に開始しする
ことによって、均一な混合気を形成して急速燃焼の実現
を図ることができる。他方、低速時には噴射を遅らせ
て、コンパクト燃焼室Cの生成を待ち、ここに燃料噴射
を行って、スキッシュSFの撹拌作用も受けて、着火性
の確保、リーンバーンを十分に図ることができる。この
後、TDC360°前近傍では図8に示すスキッシュS
Fも働き、コンパクト燃焼室Cより点火プラグ20に向
かう混合気に乱れを更に生じさせ、燃焼性をより改善で
きる。その直後での所定点火時期に達すると、点火プラ
グ20を駆動して点火処理(図7には符号△で示した)
に入る。この点火処理によって燃焼室の筒内圧が上昇
し、ピストンを押し下げて出力を発生しながら膨張行程
をクランク角で540°近くまで行う。クランク角48
0°近傍では排気弁11を開き、クランク角720経過
まで排気行程を継続し、次回の吸気行程のための吸気弁
10の開処理を行い、4サイクルを完了する。この場合
も、2サイクの場合と同様の作用効果が得られる。
【0027】図1のエンジンEの吸気導通路4a,4b
は上下に直状を成していたが、これに代えて、図9乃至
図11に示すようなエンジンE1を構成しても良い。こ
のエンジンE1は図1のエンジンEと比べて、吸気導通
路4a,4b及びピストン2aの構成が異なり、順タン
ブル流TF1を生成する点で異なり、その他の構成はエ
ンジンEと同等であるので、その重複説明を略す。ここ
での一対の吸気ポート8a,8b及び吸気導通路4c,
4dはシリンダ対向下壁面6シリンダ軸線Lを含む平面
FCの一側にあり、吸気導通路4c,4dは平面FCに
対してまっすぐ離れる方向に延び、これによって流入さ
れた吸気はシリンダ内でシリンダ対向下壁面6に沿い他
側(排気ポート9a,9b側)に向かって吸気を導入す
る様に構成される。他方、ピストン2aはスカート部2
1と主部22を有し、ピストンの主部22’の上面には
凹部24’及び隆起部23’が形成されている。ここで
凹部24’及び隆起部23’は平面FC内のシリンダ軸
線Lの直交線LHの平行線LH1のまわりの吸気の順タ
ンブル流TF1を助長すべく形成される。
【0028】この場合、凹所24’はシリンダ軸線Lを
含む状態で排気ポート9a側に偏心して形成されると共
に少なくとも直交線LHの直交面視(図9中に直交面視
相当の凹所24’が示される)において下に凸の曲面を
呈する。隆起部23’は凹所24’の平面FCを挾んだ
一側(吸気ポート8a側)に連接され、平面FCと対向
したままで平面FCと略平行な方向に延びる側壁面v
f、平板状の斜面231、及び側壁面vfと斜面231
とが交差する両壁の結合端の峰部232を有する。特
に、図9に実線で示すように、ピストン2aが上死点T
DCに位置する際に、峰部232がシリンダ対向下壁面
6に近接するように構成されている。なお、この隆起部
23の側壁面vfは凹所24からなだらかに隆起してく
る曲面に連続的に接続している。
【0029】このため、図10に示すように、ピストン
2aが吸気終了時に吸気ポート8aより流入した吸気は
シリンダS内でシリンダ対向下壁面6に沿い他側(排気
ポート9a,9b側)に向かって吸気を導入し、更に、
吸気は軸線Lの方向に沿ってピストン上面に向かい、凹
所24’及び側壁面vfによってUターンし、シリンダ
軸線Lを含む平面FC内直交線LHの平行線LH1回り
に回転する順タンブル流TF1が生成される。
【0030】さらに、図9に実線で示すように、ピスト
ン2aが圧縮終了時に達した際、コンパクト燃焼室Cが
形成される。この燃焼室C内に噴射された燃料は凹所2
4’及び側壁面vfに衝突し、衝突後の噴霧燃料は点火
プラグ20に向かって飛散でき、しかも、コンパクト燃
焼室C内に生成されている気流は流動規制を受けて点火
プラグ20に向けて流動し、点火プラグ20に向かう混
合気流には斜面231側で生じたスキッシュSFがぶつ
かり、混合気が更に撹拌され、より燃焼性が改善される
こととなる。この場合も、図1のエンジンEと同様の作
用効果を得られる。
【0031】図1の2サイクル4弁式のエンジンEに代
えて、例えば、2サイクル5弁式や図12に示す3弁式
のエンジンE’を構成することもできる。この図12に
示す3弁式のエンジンE’のシリンダSの場合、一対の
吸気ポート8a,8bに各吸気導通路が連通し、1つの
排気ポート9’に排気導通路5’が連通する。ここで
も、シリンダ軸線Lを含む平面FCを挾んだ一側には一
対の吸気導通路4a,4bに続く吸気ポート8a及び他
側には一つの排気導通路5’に続く排気ポート9’がそ
れぞれ形成され、各ポートは吸気弁10及び排気弁11
によってそれぞれ開閉される。更に、シリンダ軸線Lと
の対向位置に点火プラグ20が装着される。
【0032】
【発明の効果】以上のように、本発明の第1発明の構成
により、ピストン上死点においてシリンダヘッド下面に
近接する平板状の斜面と凹所から隆起する側壁面とが交
わり構成された峰部が存在することで、凹所及び凹所か
ら隆起する側壁面によって反転されシリンダヘッド下面
側に上昇する吸気流を、その吸気の流れに乱れを発生す
ることなく吸気弁側に導くことができるため、圧縮行程
の後半までタンブル流を持続することができる。またイ
ンジェクタから凹所及び/又は側壁面に噴射された燃料
が側壁面から良好に剥離され、点火プラグ廻りに案内さ
れるため、圧縮行程後半において噴射された燃料が斜面
とシリンダヘッド下面との間の排気側への流れを抑制す
ることができる。特に、エンジンの低・中負荷運転領域
において層状燃焼を行う際に、圧縮行程にインジェクタ
から凹所内に噴射された燃料が、凹所から側壁面側に流
れ更に側壁面に沿って流出し、確実に点火プラグ側に導
かれると共に、燃料の隆起部の斜面とシリンダヘッド下
面との間への流入を防止できる.その上、圧縮上死点に
おいて平板状の斜面に沿って凹所側に流動するスキッシ
ュ流により、隆起部の斜面とシリンダヘッド下面との間
への燃料の流入を確実に防止できる。その結果、点火栓
廻りに燃焼に最適な混合気を集めることができる。この
ため、燃料噴射量が変化するようなエンジンの広範囲の
運転領域で層状燃焼が可能になると共に、降起部の斜面
とシリンダヘッド下面との間への燃料の流入を確実に防
止できるため、未燃燃料の排出を極力低減できるという
効果を奏する。又、本発明の策2発明でも、ピストン上
死点においてシリンダヘッド下面に近接し、凹所から隆
起する側壁面に交差するように延びる平板状の斜面を備
えることで、上記第1発明と同様の作用効果が得られ
る。本発明の他の実施態様として、吸気導通路は一端が
上記燃焼室に連通するように開口され且つ他端がシリン
ダヘッド上面に開口して上記燃焼室側の開口からシリン
ダヘッド上面側の開口に向けて延びるように形成され、
凹所が上記平面を挟んで上記ピストン上面の一側に偏心
して形成され、そして、インジェクタが上記平面を挟ん
だ上記シリンダヘッドの一側に配設され且つ上記凹所に
向けて燃料を噴射可能な噴孔を有することにより、吸気
行程で導入され一側側のシリンダ壁に沿ってピストン上
面に向かう吸気流を凹所及ぴ側壁面によリスムーズに反
転し他側側のシリンダ壁に沿ってシリンダヘッド下面に
向かって上昇する縦渦流の生成を助長できると共に峰部
の存在により吸気流に乱れが生じることなく良好に剥離
し、結果としてこの縦渦流が圧縮行程の後期まで保持さ
れる。更に、圧縮行程後期にこの縦渦流が保持された凹
所内にインジェクタから燃料が噴射されるため、燃料噴
霧がこの一側のシリンダ壁から燃焼室中央に向かい流れ
る縦渦流と共に流動して点火プラグ側に運ばれるため、
大きく飛散することなく点火プラグ廻りに燃料噴霧を集
めることができ、燃焼室全体として空燃比の大きな混合
気でありながら確実に着火燃焼ができる。更に、本発明
の他の実施形態として、凹所が燃焼室内において平面内
のシリンダ軸線と直交する軸の廻りに旋回する吸気の渦
流を助長すべく該渦流に沿って形成し、そして、点火プ
ラグをインジェクタから噴射された燃料が凹所により流
動規制を受けて達する隆起部の対向位置に配設したこと
によって、吸気ポートからピストン頂面に向かう吸気が
ピストン上でスムーズに反転されるため、燃焼室内にお
いて平面内のシリンダ輪線と直交する軸の廻りに旋回す
る吸気の渦流を助長することができると共に、燃料を点
火プラグに確実に導き、混合気を確実に着火できること
によって層状燃焼の燃焼安定性を向上することができる
効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例としての筒内噴射型内燃機関
の全体構成図である。
【図2】図1の筒内噴射型内燃機関の1の気筒の側断面
図である。
【図3】図1の筒内噴射型内燃機関の1のシリンダの概
略透視図である。
【図4】図3のA視概略図である。
【図5】図1の筒内噴射型内燃機関の1のシリンダの概
略上面図である。
【図6】図1の筒内噴射型内燃機関の駆動サイクル説明
図である。
【図7】他の実施例の筒内噴射型内燃機関の駆動サイク
ル説明図である。
【図8】図1の筒内噴射型内燃機関の1のシリンダ内ピ
ストンの作動説明図である。
【図9】本発明の他の実施例としての筒内噴射型内燃機
関の1のシリンダの要部概略側断面図である。
【図10】図9の筒内噴射型内燃機関の1のシリンダの
概略透視図である。
【図11】図9の筒内噴射型内燃機関の1のシリンダの
要部概略配置図である。
【図12】本発明の他の実施例としての筒内噴射型内燃
機関の1のシリンダの要部概略配置図である。
【図13】従来の筒内噴射型内燃機関の要部概略側面図
である。
【図14】図13の筒内噴射型内燃機関のB視の概略側
面図である。
【符号の説明】
1 シリンダヘッド 2 ピストン 3 シリンダブロック 4a 吸気導通路 4b 吸気導通路 5a 排気導通路 5b 排気導通路 6 シリンダ対向下壁面 7 燃焼室 8a 吸気ポート 8b 吸気ポート 9a 排気ポート 9b 排気ポート 10 吸気弁 11 排気弁 18 インジェクタ 20 点火プラグ 23 隆起部 231 斜面 232 峰部 24 凹所 vf 側壁面 TF 逆タンブル流 TF1 順タンブル流 SF スキッシュ L シリンダ軸線 FC 平面 E エンジン S シリンダ

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面と
    シリンダヘッドの下面との間に形成された燃焼室と、 上記シリンダの中心に沿ったシリンダ軸線を含む平面を
    挟んで上記シリンダヘッドの一側に形成された吸気ポー
    トと、 上記平面を挟んで上記シリンダヘッドの他側に形成され
    た排気ポートと、 上記シリンダヘッド内に形成され、下流端が上記吸気ポ
    ートを介して上記燃焼室に連通される吸気導通路と、 上記シリンダヘッド内に形成され、下流端が上記排気ポ
    ートを介して上記燃焼室に連通された排気導通路と、 上記ピストン上面の上記一側又は他側の何れかに偏心し
    て形成されると共に、ピストン内側に凸の曲面を呈する
    凹所と、 上記ピストン上面において上記凹所の側端に連接されて
    上記凹所から隆起して形成される隆起部と、 上記隆起部に形成され、ピストン上死点においてシリン
    ダヘッド下面に近接する平板状の斜面と凹所から隆起す
    る側壁面とが交わり構成された峰部と、 上記シリンダヘッドにおける上記燃焼室の周辺領域に配
    設され、燃焼室内に直接燃料を噴射するインジェクタ
    と、 上記シリンダヘッドの下面に配設され、上記燃焼室の略
    中央で且つ上記峰部近傍に位置する点火プラグと、 を備えたことを特徴とする筒内噴射型内燃機関。
  2. 【請求項2】シリンダ内に嵌挿されるピストンの上面と
    シリンダヘッドの下面との間に形成された燃焼室と、 上記シリンダヘッドの下面に上記シリンダの中心に沿っ
    たシリンダ軸線を含む平面を挾んで上記シリンダヘッド
    の一側に形成された吸気ポートと、 上記シリンダヘットの下面に上記シリンダ軸線を含む平
    面を狭んで上記シリンダヘッドの他側に形成された排気
    ボートと、 上記シリンダヘッド内に形成され、下流端が上記吸気ポ
    ートを介して上記燃焼室に連通された吸気導通路と、 上紀シリンダヘッド内に形成され、下流端が上記排気ポ
    ートを介して上記燃焼室に連通された排気導通路と、 上記ピストン上面の上記一側又は他側の何れかに偏心し
    て形成されると共に、ピストン内側に凸の曲面を呈する
    凹所と、 上記ビストン上面において上記凹所の側端に連接されて
    上記凹所から隆起して形成される隆起部と、 上記シリンダヘッドにおける上記燃焼室の周辺領域に配
    設され、燃焼室内に直接燃料を噴射するインジェクタ
    と、 上記シリンダヘッドの下面に配設され、上記燃焼室の略
    中央に位置する点火プラグと、 上記隆起部に形成され、ピストン上死点においてシリン
    ダヘツド下面に近接し、且つ凹所から隆起する側壁面に
    交差するように延びる平板状の斜面とを備え、 上記斜面とシリンダヘッド下面とにより、圧縮上死点近
    傍において生じるスキッシュ流を上記凹所側に導き上記
    インジェクタから噴射された燃料の上記斜面側への流出
    を抑制することを特徴とする筒内噴射型内燃機関。
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