JPH10218415A - 搬送ローラ - Google Patents

搬送ローラ

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JPH10218415A
JPH10218415A JP1828297A JP1828297A JPH10218415A JP H10218415 A JPH10218415 A JP H10218415A JP 1828297 A JP1828297 A JP 1828297A JP 1828297 A JP1828297 A JP 1828297A JP H10218415 A JPH10218415 A JP H10218415A
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Asao Fujimori
麻夫 藤森
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KYOEI SEISAKUSHO
Kyoei Manufacturing Co Ltd
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KYOEI SEISAKUSHO
Kyoei Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 部品相互間の組合せ精度を向上させると共に
組立性を向上させた搬送ローラを提供する。 【解決手段】 円筒状パイプ2の両側開口2a,2aに
圧入ブッシュ3,3を嵌め込み、該圧入ブッシュ3,3
の軸孔に回転軸4を挿通してなる搬送ローラ1におい
て、前記円筒状パイプ2の両側開口2a,2aに前記圧
入ブッシュ3,3を嵌め込んで軸孔加工された該圧入ブ
ッシュ3,3の軸孔に回転軸4を挿通した後、前記圧入
ブッシュ3,3の外周に圧入リング5,5を嵌め込むこ
とにより、前記圧入ブッシュ3,3が回転軸4を径方向
中心に締付けて前記円筒状パイプ2に位置決め固定し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、円筒状パイプの両
側開口に圧入ブッシュを嵌め込み、該圧入ブッシュの軸
孔に回転軸を挿通してなる搬送ローラに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、ファクシミリ、プリンタ
ー等のOA機器には、紙送り機構等のシート搬送装置が
装備されている。上記シート搬送装置には、複数の搬送
ローラ対が装備されており、該搬送ローラ対は駆動力を
伝達されて回転駆動される駆動ローラと該駆動ローラに
圧接して従動回転する従動ローラなどにより構成されて
いる。上記搬送ローラ対のうち、駆動側のローラは、プ
ラテンとしての機能を果たすことから一般に剛性の高い
円柱状の金属ローラ(ステンレススチール,アルミニウ
ムなど)や金属ローラの周面にゴムをコーティングした
もの、金属ローラの周面にブラスト処理を施したものな
どが用いられる。また、従動側のローラとしては金属、
ゴム、樹脂など様々な材質のものが適用され、円柱状の
ローラに限らず円盤状のものや拍車タイプなど様々な形
状のローラが用いられる。
【0003】上記駆動側の円柱状の金属ローラは、一般
に回転軸、円筒状パイプ及び該回転軸を円筒状パイプに
取り付け固定するブッシュを装備している。上記金属ロ
ーラの構成を例示すると、例えば、図11に示すよう
に、円筒状パイプ51に回転軸52を挿通した後、該回
転軸52をガイドとして両端側より環状のブッシュ5
3,53を挿入し、上記円筒状パイプ51と回転軸52
との位置決めを行ってブッシュ53,53を円筒状パイ
プ51の両端開口より圧入段部51a,51aに圧入締
めして組み立てられる。そして、最後に円筒状パイプ5
1の両側基準でパイプ外径を研摩仕上げを行っていた。
尚、上記ブッシュ53には、回転軸52に沿って円筒状
パイプ51に圧入する際に変形するのを防止する割り込
み(スリット)54が形成されている。
【0004】また、上記金属ローラを合理化した他の構
成を図12に示す。図12において、金属ローラは、予
めブッシュ53,53の軸孔に回転軸52,52の一端
側を打ち込んで形成された軸支持体55,55を、円筒
状パイプ51にブッシュ53を先頭にしての両側開口よ
り圧入段部51a,51aに圧入締めして組み立てられ
る。そして、最後に回転軸52の両端側を基準に円筒状
パイプ51の外径を長手方向に研摩して仕上げを行って
いた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】近年のOA機器の小型
化,高精度化,低コスト化に伴い、シート搬送装置にお
ける搬送ローラにおいても、部品相互間における組合せ
精度を高度に維持することが要求されている。特に、部
品の組合せ精度が搬送性能に与える影響は無視できず、
紙送り機構の場合には、シートの斜行や波うちとなって
現れるおそれがある。また、搬送ローラの組立工数が増
えることは作業性が低下し、搬送ローラ組立後の研摩な
どの仕上げが増えることで歩留りも低下して製造コスト
が高くなる。
【0006】例えば、図11に示す金属ローラの場合に
は、ブッシュ53,53を回転軸52に沿って摺動して
円筒状パイプ51に圧入するので、回転軸52に傷が付
いたり、圧入の際にブッシュが変形して締付けが不安定
となったり、回転軸52の円筒パイプ51に対するセン
タリングが長手方向で微妙にずれたりして、ローラの回
転動作が不安定となる。また、組立に際して、円筒状パ
イプ51と回転軸52を保持する必要があるため組立性
が悪く、回転軸52の両端側を基準に円筒状パイプ51
の外径を長手方向に研摩して仕上げが必要なことから歩
留りが悪く作業効率も低い。
【0007】また、図12に示す金属ローラの場合に
は、ブッシュ53の軸孔に回転軸52の一端側を打ち込
まれる際や、軸支持体55,55を円筒状パイプ51に
両側開口より圧入する際に、両側回転軸52,52の円
筒パイプ51の径方向に対する垂直度が高精度に維持さ
れないと、ローラの回転が不安定となる。また、上記軸
支持体55,55を円筒状パイプ51に一端組み込んだ
後に、研摩仕上げにより精度を出すのに手間取り、歩留
りも低下する。上記図11及び図12に示す金属ローラ
は、円筒状パイプ51にブッシュ53を介して回転軸5
2を位置決めして固定しなければならないため、回転軸
52とブッシュ53及びブッシュ53と円筒状パイプ5
1との組合せ精度が要求され、回転軸52と円筒状パイ
プ51のセンタリングにずれが生じ易い。また、組立工
数が多く、作業効率が低下する。
【0008】本発明の目的は、上記従来技術の課題を解
決し、部品相互間の組合せ精度を向上させると共に組立
性を高めた搬送ローラを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため次の構成を備える。すなわち、円筒状パイプの
開口に、周面に複数の割り込みを各々形成した内外壁面
部間に凹溝を有する圧入ブッシュを該凹溝を外側に向け
て圧入し、該圧入ブッシュの軸孔に回転軸を挿通し、前
記圧入ブッシュの凹溝に圧入リングを嵌め込むことによ
り、前記圧入ブッシュの内壁面部の各割り込み片が前記
回転軸を径方向中心に押圧して締付けると共に、外壁面
部の各割り込み片が前記円筒状パイプの内周を径方向外
側に押圧して前記回転軸及び円筒状パイプを同時に固定
したことを特徴とする。
【0010】また、前記円筒状パイプの開口内周には、
前記圧入ブッシュを軸方向に隙間をもって嵌合可能な段
差部が形成されていても良い。また、前記圧入リングの
内周及び前記圧入ブッシュの凹溝に臨む内壁面部には、
該圧入リングが凹溝に嵌め込まれる際に相互に摺接可能
なテーパー面が各々形成されており、前記圧入リングを
前記凹溝に嵌め込むにしたがって内壁面部の各割り込み
片の前記回転軸の中心に向かう押圧力を強めるようにし
ても良い。また、前記圧入リングの内外周及び圧入ブッ
シュの凹溝に臨む内外壁面部には、該圧入リングが凹溝
に嵌め込まれる際に相互に摺接可能なテーパー面が各々
形成されており、前記圧入リングを前記凹溝に嵌め込む
にしたがって内壁面部の各割り込み片の前記回転軸の中
心に向かう押圧力及び外壁面部の各割り込み片の前記円
筒状パイプの内周を径方向外側に向かう押圧力を同時に
強めるようにしても良い。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施の態様
を添付図面に基づいて詳細に説明する。本実施の態様
は、搬送ローラの一例として、プリンター等のOA機器
において紙送り機構などの一部に用いられる駆動側の金
属ローラを用いて説明する。図1は搬送ローラの組立構
成を示す一部破断説明図、図2は円筒状パイプの一部破
断説明図、図3は圧入ブッシュの斜視図、図4は図3の
圧入ブッシュの一部破断説明図、図5は図4の圧入ブッ
シュの右側面図、図6は回転軸の一部破断説明図、図7
は圧入リングの説明図である。
【0012】先ず、搬送ローラの全体構成について図1
を参照して説明する。図1において、1は搬送ローラで
あり、以下の部品より組立構成されている。2は円筒状
パイプであり、ステンレススチール或いはアルミニウム
等の金属製のパイプが用いられる。この円筒状パイプ2
の外周には図示しないゴムがコーティングされたり、表
面をブラスト処理されており、紙送りする際に紙との摩
擦により搬送力が十分得られるような表面処理が施され
ている。3,3は圧入ブッシュであり、上記円筒状パイ
プ2の両側開口2a,2aより圧入して取り付けられて
いる。この圧入ブッシュ3,3は、回転軸4を軸孔に挿
通して円筒状パイプ2に対して軸方向及び径方向にセン
タリングして位置決め固定するものである。上記回転軸
4は、図示しない駆動源より駆動力を伝達されて回転す
るため、軸端側にギヤやプーリー等が嵌め込まれる。
5,5は圧入リングであり、上記圧入ブッシュ3,3に
両側より嵌め込まれて、回転軸4を径方向中心に向かっ
て締め付ける。上記圧入ブッシュ3,3、回転軸4、圧
入リング5,5は、円筒状パイプ2と同様にステンレス
スチール或いはアルミニウム等の金属部品が用いられ
る。
【0013】次に上記搬送ローラ1の各部品の構成につ
いて図2〜図7を参照して具体的に説明する。図2にお
いて、円筒状パイプ2の両側開口2a,2a側の内周に
は、圧入ブッシュ3,3が嵌合する段差部2b,2bが
それぞれ形成されている。上記圧入ブッシュ3,3は、
上記段差部2b,2bの奥側の段差壁2c,2cに軸方
向に隙間をもって圧入される(図1参照)。
【0014】上記段差部2b,2bは、円筒状パイプ2
を治具に保持させておき、両端加工機により両側開口2
a,2aより刃先を進入させて所定の径になるよう上記
円筒状パイプ2の外径を基準として切削加工する。これ
によって、上記円筒状パイプ2をワンチャッキングで複
数箇所を加工することができるので部品精度を安定化さ
せることができる。尚、この切削加工は、円筒状パイプ
2の両側を同時に行っても良いし、該円筒状パイプ2を
180°反転させて片側ずつ行っても良い。
【0015】次に、図3〜図5において、圧入ブッシュ
3について説明すると、内壁面部3aと外壁面部3bと
を有しており、この内壁面部3aと外壁面部3b間には
嵌合用の凹溝3cが形成されている。上記内壁面部3a
と外壁面部3bには、周面に複数の割り込み(スリッ
ト)3d,3eが各々形成されて、周方向に複数の割り
込み片3f,3gが各々形成されている。本実施例では
上記割り込み3d,3eをX−Y方向に4箇所に設けた
が必ずしもこの態様に限定されるものはない。
【0016】上記圧入ブッシュ3の凹溝3cに臨む内壁
面部3aは、圧入リング5が凹溝3cに嵌め込まれる際
に相互に摺接可能なテーパー面3hが形成されている。
上記凹溝3cに臨む外壁面部3bは、回転軸4の軸方向
に平行に形成されており、上記外壁面部3bの内径は、
圧入リング5の内径と一致するように設計されている。
【0017】上記テーパー面3hは、圧入ブッシュ3の
円筒状パイプ2への圧入方向に向かって(即ち、図4の
右側に向かって)内壁面部3aの外径が大きくなるよう
な傾斜を有している。上記テーパー面3hの傾斜角は、
例えば水平方向に対しておよそ2°程度に形成される。
この傾斜角は、極端に大き過ぎると、圧入リング5を凹
溝3cに嵌め込んだ際に、割り込み片3fの反発により
緩みが生じ、小さ過ぎても割り込み片3fの押圧による
締付け力が不十分となることから、圧入リング5ができ
るだけスムーズにしかも緩みが生じないように設定する
のが好ましい。また、上記各割り込み片3gの開口側端
部にはフランジ部3iが形成されており、上記圧入ブッ
シュ3を凹溝3cを外側に向けて円筒状パイプ2に圧入
した際に、フランジ部3iが開口端に係止して圧入量を
規制している。
【0018】また、上記圧入ブッシュ3の軸孔径は、回
転軸4の外径とほぼ等しく設計されており、該圧入ブッ
シュ3の外径は、円筒状パイプ2の段差部2bの内径と
ほぼ等しく設計されている。上記圧入ブッシュ3の部品
加工は、無垢の金属材料を治具に保持して数値制御され
た研削盤により同心円状に研削され、割り込み3d,3
eが切削される。このとき上記圧入ブッシュ3は、円筒
状パイプ2及び回転軸4との組合せ精度を高めるためワ
ンチャッキングで加工されることが望ましい。
【0019】次に、図6において、回転軸4は円筒状パ
イプ2の両側開口2a,2aに圧入ブッシュ3,3が嵌
め込まれた後、ブッシュ3,3のうちいずれか一方の軸
孔より挿入されて取り付けられる。このとき、上記回転
軸4をブッシュ3,3の軸孔に挿通する際に、該ブッシ
ュ3,3の軸孔径は回転軸4の外径とほぼ等しく設計さ
れており、かつ内壁面部3aは割り込み3dが形成され
ているので、回転軸4にスラスト方向に無理な力が加わ
ったり、表面傷が付いたりすることはない。上記回転軸
4の右端側4aは、円筒状パイプ2が嵌め込まれる部分
より軸径が細く断面D形にカットされており、また、上
記回転軸4は、図示しない軸受により回転可能に支持さ
れており、ノックピン,割りピン,キーなどをピン孔4
bに挿通して駆動伝達用のプーリやギヤなどが軸方向に
抜け止めして取り付けられる。
【0020】次に、図7において、圧入リング5の内周
にはテーパー面5aが形成されており、圧入ブッシュ3
への嵌め込み方向に向かって(即ち、図7の右側に向か
って)軸孔径が大きくなるような傾斜を有している。上
記テーパー面5aの傾斜角は、上記圧入ブッシュ3の内
壁面部3aの割り込み片3fの外周に形成されたテーパ
ー面3hの傾斜に倣って形成されており、例えば水平方
向に対しておよそ2°程度に形成される。また、上記圧
入ブッシュ5の外周5bは、先端縁部を面取りされてい
る他は円筒状パイプ2の軸方向にほぼ平行に形成されて
いる。上記圧入リング5を前記凹溝3cに嵌め込むにし
たがって、各割り込み片3fの前記回転軸4の中心に向
かう押圧力が強まり、同時に各割り込み片3gの円筒状
パイプ2の径方向外側に向かう押圧力が強まる。
【0021】次に、上述のように構成された、搬送ロー
ラ1の組立構成について、図1を参照して説明する。先
ず、両端加工機により内周を切削加工して段差部2b,
2bを形成した円筒状パイプ2の両端開口2a,2aよ
り段差部2b,2bへ、ブッシュ3,3を凹溝3c,3
cを外側に向けて圧入させて、フランジ部3iが開口端
に係止するまで圧入する。そして、上記円筒状パイプ2
に回転軸4をブッシュ3,3の軸孔を挿通させてる。こ
のとき、上記ブッシュ3,3の軸孔径は回転軸4の外径
とほぼ等しく設計されており、かつ内壁面部3aは割り
込み3dが形成されているので、上記回転軸4にスラス
ト方向に無理な力が加わったり、表面傷が付いたりする
ことはない。次に、上記回転軸4の両端より圧入リング
5,5を挿通して、圧入ブッシュ3,3の凹溝3c,3
cに、該圧入リング5,5のテーパー面5a,5aをテ
ーパー面3h,3hに摺接しながら圧入して、各割り込
み片3fの前記回転軸4の中心に向かう押圧力を強める
と共に、各割り込み片3gの円筒状パイプ2の径方向外
側に向かう押圧力を同時に強めて、前記回転軸4を円筒
状パイプ2に対して位置決め固定する。
【0022】上記構成によれば、円筒状パイプ2の開口
2aに、周面に複数の割り込み3dを形成した内壁面部
3aと複数の割り込み3eを形成した外壁面部3b間に
凹溝3cを有する圧入ブッシュ3を該凹溝3cを外側に
向けて圧入し、該圧入ブッシュ3の軸孔に回転軸4を挿
通し、前記圧入ブッシュ3の凹溝3cに圧入リング5を
嵌め込むことにより、前記圧入ブッシュ3の内壁面部3
aの各割り込み片3fが前記回転軸4を径方向中心に押
圧して締付けると共に、外壁面部3bの各割り込み片3
gが前記円筒状パイプ2の内周を径方向外側に押圧して
前記回転軸4及び円筒状パイプ2を軸方向及び径方向に
位置決め同時に固定できるので組立性に極めて優れてい
る。また、上記回転軸4を円筒状パイプ2に固定する際
に、スラスト方向に力が加わったり圧入ブッシュ3が変
形したりすることはなく、部品間の組合せ精度や組立性
が良い。また、上記回転軸4と圧入ブッシュ3が摺接し
て傷付くこともないので、外観を損なうこともない。ま
た、上記圧入リング5のテーパ面5aを、圧入ブッシュ
3の内壁面部3aのテーパー面3hに摺接させながら圧
入して、各割り込み片3fの回転軸4の中心に向かう押
圧力と各割り込み片3gの円筒状パイプ2の径方向外側
に向かう押圧力を同時に強めて固定するので、回転軸4
のセンタリングが正確に行える。特に、上記圧入ブッシ
ュ3と回転軸4との間に若干の振れが生じても、圧入リ
ング5によりブッシュ3を弾性変形させて回転軸4及び
円筒状パイプ2の両側を押圧できるので、誤差を吸収し
て調心性に優れ、部品間にミクロン単位の組合せ精度を
保証した精密搬送ローラを提供することができる。ま
た、上記回転軸4の仕様変更や部品交換の要請が生じて
も、圧入リング5を取り外すことにより割り込み片3f
による回転軸4への締付けを開放し、該回転軸4を圧入
ブッシュ3より容易に引き抜いて新たな部品に交換して
再度搬送ローラ1を組み立てて使用することができる。
【0023】上記実施の態様では、圧入ブッシュ3の内
壁面部3aと圧入リング5の内周にテーパー面3h,5
aをそれぞれ設けたが、更に図8に示すように、外壁面
部3bの凹溝3cに臨む面及び前記圧入リング5の外周
面にも、該圧入リング5が凹溝3cに嵌め込まれる際に
相互に摺接可能なテーパー面3j,5cが形成されてい
ても良い。上記テーパー面3jは、圧入ブッシュ3の円
筒状パイプ2への圧入方向に向かって(即ち、図8の左
側に向かって)外壁面部3bの内径が小さくなるような
傾斜を有しており、テーパー面5cは円筒状パイプ2へ
の圧入方向に向かって外径が小さくなるように形成され
ている。上記テーパー面3j,5cの傾斜角は、テーパ
ー面3h,5aと同様に例えば水平方向に対しておよそ
2°程度に形成される。上記テーパー面3h,5aとテ
ーパー面3j,5cの水平方向に対する傾斜角は、互い
に等しくても良いし異なっていても良い。
【0024】これによって、前記圧入リング3を前記凹
溝3cに嵌め込むにしたがって各割り込み片3fの前記
回転軸4の中心に向かう押圧力及び各割り込み片3gの
前記円筒状パイプ2の内周を径方向外側に向かう押圧力
を同時に強めることができ、締付け保持力を向上させる
ことができる。
【0025】また、上記図8に示す圧入ブッシュ3は、
円筒状パイプ2の両側開口2a,2aに圧入しても良い
が、図9に示すように、一方側(図9の右側)のみに圧
入し他方側(図9の左側)には図10に示すような従来
から使用されている割り込み6aを形成した円盤状の圧
入ブッシュ6を圧入しても良い。この場合、両側に圧入
ブッシュ3と圧入リング5を用いる構造に比べて、部品
点数を削減して製造コストを低減できる。
【0026】以上、本発明の好適な実施の態様について
述べてきたが、本発明は上記実施の態様に限定されるも
のではなく、発明の精神を逸脱しない範囲内でさらに多
くの改変を施し得るのはもちろんのことである。
【0027】
【発明の効果】本発明は前述したように、円筒状パイプ
の開口に、周面に複数の割り込みを各々形成した内外壁
面部間に凹溝を有する圧入ブッシュを該凹溝を外側に向
けて圧入し、該圧入ブッシュの軸孔に回転軸を挿通し、
前記圧入ブッシュの凹溝に圧入リングを嵌め込むことに
より、前記圧入ブッシュの内壁面部の各割り込み片が前
記回転軸を径方向中心に押圧して締付けると共に、外壁
面部の各割り込み片が前記円筒状パイプの内周を径方向
外側に押圧して前記回転軸及び円筒状パイプを軸方向及
び径方向に位置決め同時に固定できるので組立性に極め
て優れている。また、上記回転軸を円筒状パイプに固定
する際に、スラスト方向に力が加わったり圧入ブッシュ
が変形したりすることはなく、部品間の組合せ精度や組
立性が良い。また、上記回転軸と圧入ブッシュが摺接し
て傷付くこともないので、外観を損なうこともない。ま
た、上記圧入リングのテーパ面を、圧入ブッシュのテー
パー面に摺接させながら圧入して、各割り込み片の回転
軸の中心に向かう押圧力と各割り込み片の円筒状パイプ
の径方向外側に向かう押圧力を同時に強めて固定するの
で、回転軸のセンタリングが正確に行える。特に、上記
圧入ブッシュと回転軸との間に若干の振れが生じても、
圧入リングにより圧入ブッシュを弾性変形させて回転軸
及び円筒状パイプの両側を同時に押圧するので、誤差を
吸収して調心性に優れ、部品間にミクロン単位の組合せ
精度を保証した精密搬送ローラを提供することができ
る。また、上記回転軸の仕様変更や部品交換の要請が生
じても、圧入リングを取り外すことにより割り込み片に
よる回転軸への締付けを開放し、該回転軸を圧入ブッシ
ュより容易に引き抜いて新たな部品に交換して再度搬送
ローラを組み立てて使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】搬送ローラの組立構成を示す一部破断説明図で
ある。
【図2】円筒状パイプの一部破断説明図である。
【図3】圧入ブッシュの斜視図である。
【図4】図3の圧入ブッシュの一部破断説明図である。
【図5】図4の圧入ブッシュの右側面図である。
【図6】回転軸の一部破断説明図である。
【図7】圧入リングの説明図である
【図8】他例に係る圧入ブッシュ及び圧入リングの一部
破断説明図である。
【図9】他例に係る搬送ローラの組立構成を示す一部破
断説明図である。
【図10】図9の左側面図である。
【図11】従来の搬送ローラの説明図である。
【図12】従来の搬送ローラの説明図である。
【符号の説明】
1 搬送ローラ 2 円筒状パイプ 2a 開口 2b,2b 段差部 2c,2c 段差壁 3,6 圧入ブッシュ 3a 内壁面部 3b 外壁面部 3c 凹溝 3d,3e 割り込み 3f,3g 割り込み片 3h,3j,5a,5c テーパー面 3i フランジ部 4 回転軸 5 圧入リング

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 円筒状パイプの開口に、周面に複数の割
    り込みを各々形成した内外壁面部間に凹溝を有する圧入
    ブッシュを該凹溝を外側に向けて圧入し、該圧入ブッシ
    ュの軸孔に回転軸を挿通し、前記圧入ブッシュの凹溝に
    圧入リングを嵌め込むことにより、前記圧入ブッシュの
    内壁面部の各割り込み片が前記回転軸を径方向中心に押
    圧して締付けると共に、外壁面部の各割り込み片が前記
    円筒状パイプの内周を径方向外側に押圧して前記回転軸
    及び円筒状パイプを同時に固定したことを特徴とする搬
    送ローラ。
  2. 【請求項2】 前記円筒状パイプの開口内周には、前記
    圧入ブッシュを軸方向に隙間をもって嵌合可能な段差部
    が形成されていることを特徴とする請求項1記載の搬送
    ローラ。
  3. 【請求項3】 前記圧入リングの内周及び前記圧入ブッ
    シュの凹溝に臨む内壁面部には、該圧入リングが凹溝に
    嵌め込まれる際に相互に摺接可能なテーパー面が各々形
    成されており、前記圧入リングを前記凹溝に嵌め込むに
    したがって内壁面部の各割り込み片の前記回転軸の中心
    に向かう押圧力を強めることを特徴とする請求項1記載
    の搬送ローラ。
  4. 【請求項4】 前記圧入リングの内外周及び圧入ブッシ
    ュの凹溝に臨む内外壁面部には、該圧入リングが凹溝に
    嵌め込まれる際に相互に摺接可能なテーパー面が形成さ
    れており、前記圧入リングを前記凹溝に嵌め込むにした
    がって内壁面部の各割り込み片の前記回転軸の中心に向
    かう押圧力及び外壁面部の各割り込み片の前記円筒状パ
    イプの内周を径方向外側に向かう押圧力を同時に強める
    ことを特徴とする請求項1記載の搬送ローラ。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009055499A (ja) * 2007-08-29 2009-03-12 Ricoh Co Ltd 画像読取装置及び画像形成装置
KR200449968Y1 (ko) * 2008-05-08 2010-08-30 태진기연 주식회사 강화플라스틱을 이용한 코어 조립체
WO2015009007A1 (ko) * 2013-07-15 2015-01-22 Jung Heechul 무급유 리니어 미끄럼 베어링

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