JPH10217413A - 真空断熱体、冷蔵庫、断熱パネル、及び真空断熱体の製造方法 - Google Patents

真空断熱体、冷蔵庫、断熱パネル、及び真空断熱体の製造方法

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JPH10217413A
JPH10217413A JP9020205A JP2020597A JPH10217413A JP H10217413 A JPH10217413 A JP H10217413A JP 9020205 A JP9020205 A JP 9020205A JP 2020597 A JP2020597 A JP 2020597A JP H10217413 A JPH10217413 A JP H10217413A
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JP
Japan
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powder
vacuum heat
heat insulator
urethane foam
vacuum
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Pending
Application number
JP9020205A
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English (en)
Inventor
Noriyuki Miyaji
法幸 宮地
Yasuaki Tanimoto
康明 谷本
Tomonao Amayoshi
智尚 天良
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
Application filed by Matsushita Refrigeration Co filed Critical Matsushita Refrigeration Co
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Publication of JPH10217413A publication Critical patent/JPH10217413A/ja
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  • Building Environments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は冷蔵庫および住宅の断熱材として使
用可能な真空断熱体に関するものであり、芯材が凝集体
を形成することによって作業環境、および作業性を改善
し、また真空断熱体自体の密度をも低減することを図
る。 【解決手段】 硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水す
ることにより、凝集体を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷蔵庫または建築
物の断熱材として使用可能な真空断熱体及び断熱パネル
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、家電製品に対する将来のエネルギ
ー規制などに対し、冷蔵庫の省エネ化は避けられない問
題であり断熱性向上が達成すべき大きな課題である。
【0003】また、建築物についても、近年の住宅に対
する高気密・高断熱化の高まりから、現在断熱材として
主流を占めているグラスウールから、より断熱性能の優
れた硬質ウレタンフォームが使われ出している。
【0004】以上の様に、冷蔵庫および建築物の切迫し
た要求として、省エネルギー化があり、そのため断熱性
能の向上が課題となっている。
【0005】この様な課題を解決する一手段として真空
断熱体がある。例えば、無機粉末を用いた真空断熱体が
特開昭57−173689号公報に記載されている。そ
の内容は、フィルム状プラスチック容器に単粒子径が1
μm以下の粉末を充填し内部を減圧後密閉することによ
り真空断熱体を得るというものである。
【0006】効果としては工業化が容易な0.1〜1m
mHgの真空度で製造することができ、シリカ粒子が微
粉末であるため、断熱性能の圧力依存性が低いことを示
している。
【0007】このような真空断熱体は、一般に硬質ウレ
タンフォームの3倍以上の断熱性能を有する。
【0008】また、特開昭57−133870号公報で
述べられている連続気泡構造の硬質ウレタンフォームを
用いた真空断熱体は、粉末真空断熱体に比べて軽量であ
り、かつ、真空包装工程での取り扱いが良好であるとし
ている。
【0009】また、WO9614207公報がある。そ
の内容は、硬質プラスチック発泡体を粉砕し、接着剤を
用いて加圧成型した芯材を用いており、粉末の作業性を
改善したものである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記公
知の技術では次のような問題がある。
【0011】特開昭57−173689号公報に記載さ
れている真空断熱体では、微粉末であるため、比表面積
に対する自重が軽く飛散し易い。そのため、作業性が悪
化する問題があった。また、球状の粒子形状であるた
め、高密度化が避けられず、真空断熱体自体の重量が重
くなる。
【0012】冷蔵庫においては、廃棄処理時に箱体をク
ラッシュするため、真空断熱体が破袋し粉塵飛散を引き
起こし、処理作業の効率が悪化する。
【0013】建築物では、現場施工による断熱パネル切
断時に、粉末が飛散することによって、粉塵の処理や切
断間のテープ貼りなどが必要となり、施工期間の長期化
といった問題がある。
【0014】また、特開昭57−133870号公報で
述べられている真空断熱体では、連続気泡構造の硬質ウ
レタンフォーム製造時の歩留まりが悪く、コストが掛か
り過ぎる問題があった。
【0015】さらに、WO9614207公報では、接
着剤を粉末上に均一分散するのが困難であり、また、接
着剤の未反応物や溶存ガスを除去するのに大がかりな設
備導入を必要とする。また、粉末間に接着剤が結合する
ため、固体熱伝導を悪化し、真空断熱体の本来の性能が
得られない。
【0016】本発明は上記課題を鑑み、硬質ウレタンフ
ォーム粉末を凝集体化することによって、安価で軽量な
粉末飛散のない真空断熱体を得ようとするものであり、
また、冷蔵庫廃棄処理の効率化や、住宅の高断熱化や施
工性の改善を図ろうとするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明の真空断熱体は、粉末材料が少なくとも硬質ウレ
タンフォーム粉末を有しており、かつ、硬質ウレタンフ
ォーム粉末を加熱脱水することによって凝集体を形成し
ている。
【0018】したがって、粉末の飛散がなくなり、製造
時の作業環境の悪化がなく、作業性も向上する。また、
針状構造の硬質ウレタンフォーム粉末が立体障害を有す
るため、低密度を維持することができる。
【0019】また、硬質ウレタンフォーム粉末が、工業
的に大量に生産されている独立気泡の硬質ウレタンフォ
ームや、冷蔵庫、建材等の廃棄によって不要となった硬
質ウレタンフォームからでも容易に製造が可能であるの
で、安価に入手することができる。
【0020】また、本発明の真空断熱体は、加熱脱水時
の温度が120℃以上であるため、粉末表面の吸着水が
脱離するときのエネルギーによって、強固な凝集体を形
成する。また、脱水されているため、水分の拡散による
真空断熱体の経時的悪化がない。また、250℃以下で
あるため、粉末の機械物性を維持することができ、安定
的に優れた断熱性能を得ることができる。
【0021】また、本発明の真空断熱体は、粉末材料を
加熱脱水するとともに加圧成型することによって成型体
を形成している。
【0022】したがって、粉末の製造過程において形状
が一定に保たれ、作業効率が飛躍的に向上する。また、
真空包装前後の形状変化が僅かであるため、外被材に皺
が発生せず、製品の外観品位を確保することができる。
【0023】さらに、成型体でない粉末を用いた場合に
一般的に使用される通気性の袋を必要としないため、材
料コストを低減することができる。
【0024】また、本発明の真空断熱体は、加圧成型時
のプレス圧が20kg/cm2 以上であるため、安定的
に成型体を得ることができる。また、100kg/cm
2 以下であるため、大きな密度増加が無く、軽量に保つ
ことができ、断熱性能も悪化しない。
【0025】また、本発明の真空断熱体は、硬質ウレタ
ンフォーム粉末表面が無機粉末によって改質されている
ため、硬質ウレタンフォーム粉末のみを使用した場合よ
り、燃焼性を低減することができ、建築物などの断熱材
料として使用した場合においても、火災などに対する安
全性を付与することができる。
【0026】また、本発明の冷蔵庫は、硬質ウレタンフ
ォーム粉末を加熱脱水して凝集体を形成、もしくは硬質
ウレタンフォーム粉末を加熱脱水するとともに、加圧成
型した成型体を形成している真空断熱体を有している。
【0027】したがって、発泡合成樹脂とともに冷蔵庫
の断熱壁に使用すれば、真空断熱体の断熱性能が優れて
いるため、コンプレッサーの運転率を低減することがで
き、電力消費量を低減することができる。
【0028】また、廃棄処理時に粉塵飛散がなく、粉塵
公害をもたらすことがない。また、真空断熱体内に有す
る粉末は、可逆的に粉体から凝集体または成型体、凝集
体または成型体から粉体と状態を変えることができるた
め、容易にリサイクルすることができる。
【0029】また、本発明の断熱パネルは、硬質ウレタ
ンフォーム粉末を加熱脱水して凝集体を形成、もしくは
硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水するとともに、加
圧成型した成型体を形成している真空断熱体が発泡合成
樹脂によって覆われている。
【0030】したがって、真空断熱体の断熱性能が非常
に優れているため、硬質ウレタンフォームなどの発泡合
成樹脂と併用した場合、断熱パネル全体の断熱性能が硬
質ウレタンフォームなどを単独で使用した場合よりも優
れたものとなる。
【0031】また、真空断熱体が発泡合成樹脂で覆われ
ているため、真空断熱体に直接衝撃が加わることが無
く、破袋などによって真空断熱体の断熱性能が著しく悪
化するといった問題がない。
【0032】さらに、現場施工によって断熱パネルを切
断する場合なども、複数個の真空断熱体を有するため、
破袋する真空断熱体は一部にすぎず断熱性能を大きく悪
化することがない。特に、真空断熱体には凝集体または
成型体が充填されているため、切断面から粉末が飛び散
ることが無く、施工現場での作業性を損なうことが無
い。
【0033】また、本発明による真空断熱体の製造方法
は、硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯材を通気性の
中袋に充填し、加熱脱水した後、非通気性の外被材に挿
入し、内部を減圧密封している。
【0034】したがって、粉末の飛散がなくなり、製造
時の作業環境の悪化がなく、作業性も向上できる。ま
た、針状構造の硬質ウレタンフォーム粉末が立体障害を
有するため、低密度を維持することが可能な真空断熱体
を得ることができる。
【0035】また、本発明による真空断熱体の製造方法
は、加熱脱水に使用する加熱温度が120℃以上250
℃以下である。加熱脱水時の温度が120℃以上である
ため、粉末表面の吸着水が脱離するときのエネルギーに
よって、強固な凝集体を形成する。また、脱水されてい
るため、水分の拡散による真空断熱体の経時的悪化がな
い。また、250℃以下であるため、粉末の機械物性を
維持することができ、安定的に優れた断熱性能を有する
真空断熱体を得ることができる。
【0036】また、本発明による真空断熱体の製造方法
は、硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯材を加熱脱水
するとともに加圧成型した後、非通気性の外被材に挿入
し、内部を減圧密封している。
【0037】したがって、粉末の製造過程において形状
が一定に保たれ、作業効率が飛躍的に向上する。また、
真空包装前後の形状変化が僅かであるため、外被材に皺
が発生せず、製品の外観品位を確保することが可能な真
空断熱体を得ることができる。
【0038】また、本発明による真空断熱体の製造方法
は、加圧成型に使用する圧力が20kg/cm2 以上で
100kg/cm2 以下である。加圧成型時のプレス圧
が20kg/cm2 以上であるため、安定的に成型体を
得ることができる。また、100kg/cm2 以下であ
るため、大きな密度増加が無く、軽量に保つことがで
き、断熱性能も悪化しない真空断熱体を得ることができ
る。
【0039】
【発明の実施の形態】本発明の請求項1に記載の発明
は、粉末材料が少なくとも硬質ウレタンフォーム粉末を
有しており、かつ、硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱
水することによって凝集体を形成している真空断熱体で
ある。
【0040】以上のような真空断熱体では、粉末の飛散
がなくなり、製造時の作業環境の悪化がなく、作業性も
向上する。また、針状構造の硬質ウレタンフォーム粉末
が立体障害を有するため、低密度を維持することがてき
る。
【0041】また、本発明の請求項2に記載の発明は、
加熱脱水時の温度が120℃以上であるため、粉末表面
の吸着水が脱離するときのエネルギーによって、強固な
凝集体を形成する。また、脱水されているため、水分の
拡散による真空断熱体の経時的悪化がない。また、25
0℃以下であるため、粉末の機械物性を維持することが
でき、安定的に優れた断熱性能を得ることができる。
【0042】また、本発明の請求項3に記載の発明は、
加熱脱水するとともに、加圧成型することによって成型
体を形成している。
【0043】上記の真空断熱体では、粉末の製造過程に
おいて形状が一定に保たれ、作業効率が飛躍的に向上す
る。また、真空包装前後の形状変化が僅かであるため、
外被材に皺が発生せず、製品の外観品位を確保すること
ができる。
【0044】さらに、凝集性を有しない粉末を用いた場
合に一般的に使用される通気性の袋を必要としないた
め、材料コストを低減することができる。
【0045】また、本発明の請求項4に記載の発明は、
加圧成型時のプレス圧が20kg/cm2 以上であるた
め、安定的に成型体を得ることができる。また、100
kg/cm2 以下であるため、大きな密度増加が無く、
軽量に保つことができ、断熱性能も悪化しない。
【0046】また、本発明の請求項5に記載の発明は、
硬質ウレタンフォーム粉末表面が無機粉末によって改質
されているため、硬質ウレタンフォーム粉末のみを使用
した場合より、燃焼性を低減することができ、建築物な
どの断熱材料として使用した場合においても、火災など
に対する安全性を付与することができる。
【0047】また、本発明の請求項6に記載の発明は、
硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水して凝集体を形
成、もしくは硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水する
とともに、加圧成型した成型体を形成している真空断熱
体を有している。
【0048】したがって、発泡合成樹脂とともに冷蔵庫
の断熱壁に使用すれば、真空断熱体の断熱性能が優れて
いるため、コンプレッサーの運転率を低減することがで
き、電力消費量を低減することができる。
【0049】また、廃棄処理時に粉塵飛散がなく、粉塵
公害をもたらすことがない。また、真空断熱体内に有す
る粉末は、可逆的に粉体から凝集体または成型体、凝集
体または成型体から粉体と状態を変えることができるた
め、容易にリサイクルすることができる。
【0050】また、本発明の請求項7に記載の発明は、
硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水して凝集体を形
成、もしくは硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水する
とともに、加圧成型した成型体を形成している真空断熱
体が発泡合成樹脂によって覆われている。
【0051】したがって、真空断熱体の断熱性能が非常
に優れているため、硬質ウレタンフォームなどの発泡合
成樹脂と併用した場合、断熱パネル全体の断熱性能が硬
質ウレタンフォームなどを単独で使用した場合よりも優
れたものとなる。
【0052】また、真空断熱体が発泡合成樹脂で覆われ
ているため、真空断熱体に直接衝撃が加わることが無
く、破袋などによって真空断熱体の断熱性能が著しく悪
化するといった問題がない。
【0053】さらに、現場施工によって断熱パネルを切
断する場合なども、複数個の真空断熱体を有するため、
破袋する真空断熱体は一部にすぎず断熱性能を大きく悪
化することがない。特に、真空断熱体には凝集体または
成型体が充填されているため、切断面から粉末が飛び散
ることが無く、施工現場での作業性を損なうことが無
い。
【0054】また、本発明の請求項8に記載の発明は、
硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯材を通気性の中袋
に充填し、加熱脱水した後、非通気性の外被材に挿入
し、内部を減圧密封している。
【0055】したがって、粉末の飛散がなくなり、製造
時の作業環境の悪化がなく、作業性も向上できる。ま
た、針状構造の硬質ウレタンフォーム粉末が立体障害を
有するため、低密度を維持することが可能な真空断熱体
を得ることができる。
【0056】また、本発明の請求項9に記載の発明は、
加熱脱水に使用する加熱温度が120℃以上で250℃
以下である。加熱脱水時の温度が120℃以上であるた
め、粉末表面の吸着水が脱離するときのエネルギーによ
って、強固な凝集体を形成する。また、脱水されている
ため、水分の拡散による真空断熱体の経時的悪化がな
い。また、250℃以下であるため、粉末の機械物性を
維持することができ、安定的に優れた断熱性能を有する
真空断熱体を得ることができる。
【0057】また、本発明の請求項10に記載の発明
は、硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯材を加熱脱水
するとともに加圧成型した後、非通気性の外被材に挿入
し、内部を減圧密封している。
【0058】したがって、粉末の製造過程において形状
が一定に保たれ、作業効率が飛躍的に向上する。また、
真空包装前後の形状変化が僅かであるため、外被材に皺
が発生せず、製品の外観品位を確保することが可能な真
空断熱体を得ることができる。
【0059】また、本発明の請求項11に記載の発明
は、加圧成型に使用する圧力が20kg/cm2 以上で
100kg/cm2 以下である。加圧成型時のプレス圧
が20kg/cm2 以上であるため、安定的に成型体を
得ることができる。また、100kg/cm2 以下であ
るため、大きな密度増加が無く、軽量に保つことがで
き、断熱性能も悪化しない真空断熱体を得ることができ
る。
【0060】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しながら説明する。
【0061】(実施例1)図1は本発明の一実施例にお
ける真空断熱体の断面図であり、1は真空断熱体、2は
粉末材料からなる芯材、3は金属箔または金属蒸着層を
有するプラスチックラミネートフィルムからなる外被材
である。
【0062】芯材2は、硬質ウレタンフォーム粉末であ
り、加熱脱水により凝集体を形成している。硬質ウレタ
ンフォーム粉末は、ポリイソシアネートとポリオールに
添加剤を充填して発泡したものであり、現在工業的に広
範囲で使用されている硬質ウレタンフォームを粉砕した
ものである。添加剤とは、発泡剤、整泡剤等の発泡の調
整や強度を確保するためのものである。また、粉末の粉
径は、発泡体の気泡径を下回るものであれば、凝集体を
形成するのに問題ないが、断熱性を考慮すると粉末同士
が形成する細孔径が150μm以下となるものが望まし
い。
【0063】硬質ウレタンフォーム粉末は、100μm
〜300μmの気泡径を有する発泡体を粉砕しているた
め、気泡骨格と気泡膜の一部を有する複雑な針状構造と
なる。したがって、隣り合う粉末同士が立体障害を持つ
ため、真空断熱体を低密度に保つことができる。
【0064】また、硬質ウレタンフォーム粉末は、粉末
であるため比表面積が大きく、表面吸着水を有してい
る。我々は、加熱乾燥によって乾燥が達成されると同時
に、粉末の接触面が接合して凝集体を形成することを見
いだした。この形成機構は明確ではないが、現時点で吸
着水が脱離除去される時のエネルギー交換によって、硬
質ウレタンフォーム粉末の表面でファンデルワールス力
が働き、凝集体を形成するものと考えている。また、加
熱脱水する前に、少量の水を添加しておけば、さらに強
固な凝集体を形成することが判った。
【0065】次に、種々の加熱条件下で、凝集の効果を
確認した。加熱時間は、生産効率も考慮に入れて、30
分で行ったが、それ以上の時間であれば問題ない。その
結果、120℃以下では凝集体を形成しにくく、また、
120℃以上では残存水分が真空断熱体の断熱性能に影
響を及ぼさないことも確認した。また、250℃以上で
は、粉末が変色し、真空断熱体の断熱性能も悪化するも
のが多く現れた。
【0066】以上のように、凝集体を形成している芯材
を用いた真空断熱体は、粉末の飛散がなくなり、製造時
の作業環境の悪化がなく、作業性も向上する。また、硬
質ウレタンフォーム粉末が立体障害を有するため、低密
度に維持することができる。
【0067】また、硬質ウレタンフォーム粉末が、工業
的に大量に生産されている独立気泡の硬質ウレタンフォ
ームや、冷蔵庫、建材等の廃棄によって不要となった硬
質ウレタンフォームからでも容易に製造が可能であるの
で、安価に入手することができる。
【0068】また、芯材2は、硬質ウレタンフォーム粉
末の凝集特性を利用して、成型体を製造することも可能
であることが判った。
【0069】まず、硬質ウレタンフォーム粉末を、所望
の形状に作製した成型冶具内に充填し、20kg/cm
2 以上のプレス圧でプレスする。このとき、プレス冶具
の温度を硬質ウレタンフォーム粉末が凝集体を形成する
120℃〜250℃に加熱しておく。この状態で30分
以上放置すると、成型体が形成された。また、硬質ウレ
タンフォーム粉末に水を添加しておけば、さらに成型性
は良くなった。
【0070】尚、加圧成型し脱型した後、加熱脱水して
も同様の効果が得られた。以上によって形成された成型
体は、真空断熱体製造時の排気や作業等では崩壊しない
程度に、形状を保持することが可能である。20kg/
cm2 より小さいプレス圧で成型した成型体は、製造時
の充填工程で崩壊してしまった。さらに、プレス圧を1
00kg/cm2 より大きな圧力にすると、密度が大き
くなることにより、固体の接触面積が大きくなり、固体
熱伝導の増加に起因して、断熱性能が悪化した。
【0071】本発明による真空断熱体では、プレス圧を
20kg/cm2 以上にしているので、粉末の製造過程
において形状が一定に保たれ、作業効率が飛躍的に向上
する。また、真空包装前後の形状変化が僅かであるた
め、外被材に皺が発生せず、製品の外観品位を確保する
ことができる。
【0072】さらに、凝集性を有しない粉末を用いた場
合に一般的に使用される通気性の袋を必要としないた
め、材料コストを低減することができる。
【0073】また、プレス圧が100kg/cm2 以下
であるため、大きな密度増加が無く、軽量に保つことが
でき、断熱性能も悪化しない。
【0074】本発明の芯材2は、無機粉末をも有してい
る。無機粉末は、有機粉末表面を改質し燃焼性を低減す
る効果があれば適用可能であるが、好ましくは親水性基
を有する粉末であり、具体的には、表面に水酸基、カル
ボキシル基、スルホン酸基、アミノ基、ケトン基などを
有するものが良い。親水性基を有する粉末は、有機粉末
表面に分散しやすく、解離しにくいためである。
【0075】この場合、硬質ウレタンフォーム粉末表面
が無機粉末によって改質されているため、硬質ウレタン
フォーム粉末のみを使用した場合より、燃焼性を低減す
ることができ、建築物などの断熱材料として使用した場
合においても、火災などに対する安全性を付与すること
ができる。
【0076】(実施例2)図2は、本発明の一実施例に
おける冷蔵庫の断面図であり、4は冷蔵庫であり、1は
真空断熱体、5は発泡合成樹脂、6はコンプレッサーで
ある。
【0077】真空断熱体1は、冷蔵庫側面に2枚、天面
に1枚、背面に1枚、合計4枚埋設している。適用枚数
については特に指定はなく、箱体吸熱量を低減するのに
効果がでるよう設計し枚数を決定するのが好ましい。真
空断熱体1に用いた芯材は、硬質ウレタンフォーム粉末
を加熱脱水して凝集体を形成、もしくは硬質ウレタンフ
ォーム粉末を加熱脱水するとともに、加圧成型した成型
体を形成している。したがって、冷蔵庫廃棄処理時の粉
塵飛散がほとんど無く、粉塵公害をもたらすことがな
い。外被材としては、片面に、表面保護層がポリエチレ
ンテレフタレート(12μm)、中間層がアルミ箔(6
μm)、熱溶着層が高密度ポリエチレン(50μm)、
もう片面に、表面保護層がポリエチレンテレフタレート
(12μm)、中間層がアルミ蒸着ポリエチレン・ビニ
ルアルコール共重合体(15μm)、熱溶着層が高密度
ポリエチレン(50μm)をラミネートした積層フィル
ムを用いている。両面とも、ガスバリヤ性を有するアル
ミを中間層に有しているため、外被材から侵入してくる
ガス量を小さくし、真空断熱体1の経時的断熱性能の悪
化を抑制している。また、片面はアルミの層が非常に薄
い蒸着層を形成したバリヤフィルムであるため、アルミ
を伝わる熱が小さく外被材を伝わる熱による断熱性能の
悪化をもたらすことがない。前記構成は、一例であり、
表面保護層には、突き刺し強度、曲げ強度等に優れた二
軸延伸ナイロン等も適用可能である。また、熱溶着層に
は、熱溶着性に優れたポリプロピレン、ポリアクリロニ
トリル、低密度ポリエチレン等も適用可能である。
【0078】また、発泡合成樹脂5は、シクロペンタン
を発泡剤とする硬質ウレタンフォームであり、冷蔵庫の
断熱壁の中に真空断熱体1を覆うように充填され一体に
発泡されている。コンプレッサー6は、冷蔵庫の分割さ
れた各部屋の温度をそれぞれ一定に保つのに必要な運転
率で運転するよう制御されている。
【0079】したがって、発泡合成樹脂とともに冷蔵庫
の断熱壁に使用すれば、真空断熱体の断熱性能が優れて
いるため、コンプレッサーの運転率を低減することがで
き、電力消費量を低減することができる。
【0080】また、廃棄処理時に粉塵飛散がなく、粉塵
公害をもたらすことがない。また、真空断熱体内に有す
る粉末は、可逆的に粉体から凝集体または成型体、凝集
体または成型体から粉体と状態を変えることができるた
め、容易にリサイクルすることができる。
【0081】(実施例3)図3は、本発明の一実施例に
おける断熱パネルの断面図であり、7は断熱パネルであ
り、1は真空断熱体、4は硬質ウレタンフォームからな
る発泡合成樹脂、8は石膏ボードからなる面材である。
【0082】真空断熱体1は、凝集体または成型体を形
成した硬質ウレタンフォーム粉末からなる芯材を有して
いる。
【0083】以上のような構成からなる断熱パネル7
は、発泡合成樹脂5と真空断熱体1を併用しているた
め、従来の硬質ウレタンフォームからなる断熱パネルに
比べ優れた断熱性能を有する。
【0084】その結果、断熱パネルの壁厚を低減でき、
施工性が著しく改善できる。また、真空断熱体1が発泡
合成樹脂5によって覆われているため、外的衝撃が真空
断熱体1に直接加わることがない。この結果、施工時な
どの衝撃において真空断熱体が破袋し、断熱パネルの性
能を悪化することが原因で、結露が生じるといった問題
が解決される。さらに、真空断熱体には凝集体または成
型体が充填されているため、切断面から粉末が飛び散る
ことが無く、施工現場での作業性を損なうことが無い。
【0085】(実施例4)図3は、本発明の一実施例に
おける真空断熱体の減圧密封前の断面図である。図にお
いて、9は真空包装機で、10は真空チャンバー11内
に設けたヒートシール機で、外被材3の開口部端面12
をはさんで熱溶着するものである。13はヒートシール
機10の溶着板であり、14は真空包装機9の真空ポン
プである。
【0086】図1の構成において、まず三辺に隣接する
端面を熱溶着により袋状にした外被材3に、加熱脱水し
凝集体を形成した硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯
材2を挿入し、真空包装機9のチャンバー11内に入
れ、かつ、外被材2の開口部端面12をヒートシール機
10の上下の溶着板13間に設置する。次に、真空チャ
ンバー11内が10-2torrに減圧された状態で5分
間維持した後、ヒートシール機10が作動し、外被材2
の開口部端面12は密封される。
【0087】凝集体を形成させるため、まず、硬質ウレ
タンフォーム粉末をポリプロピレンとポリエチレンテレ
フタレートの繊維によって構成される通気性の不織袋に
充填し、端面を熱溶着し板状にする。このとき、補助的
に水を添加しておくとさらに良い。次に、板状の不織袋
の厚みが均一になるよう、手ならしによって表面を均
す。このとき、鋼板等の道具を使えばなお効果的に表面
を均すことができる。この状態で、高温炉内で150℃
の熱を30分間加え、硬質ウレタンフォーム粉末の表面
に付着あるいは結合した水分を脱離させる。尚、加熱温
度は、120℃〜250℃が好ましい。
【0088】上記によって、得られた板状の不織袋は平
板を形成する。このとき、充填した硬質ウレタンフォー
ムは、凝集体を形成している。これは、粉末表面の吸着
水が脱離するときのエネルギーによるものと考える。
【0089】尚、板状の不織布の厚みを均一にする時、
加圧すれば凝集体はさらに強固なものとなる。
【0090】したがって、粉末が凝集した状態で外被材
に挿入されるので、粉末の飛散がなくなり、製造時の作
業環境の悪化がなく、作業性も向上する。また、針状構
造の硬質ウレタンフォーム粉末が立体障害を有するため
低密度に維持することができる。
【0091】また、加熱脱水時の温度が120℃以上で
あるため、粉末表面の吸着水が脱離するときのエネルギ
ーによって、強固な凝集体を形成する。また、脱水され
ているため、水分の拡散による真空断熱体の経時的悪化
がない。また、250℃以下であるため、粉末の機械物
性を維持することができ、安定的に優れた断熱性能を得
ることができる。
【0092】また、凝集体を形成させる工程を以下のよ
うにすると成型体が得られた。まず、硬質ウレタンフォ
ーム粉末を有する芯材を、平板型に設計した成型冶具内
に充填する。このとき、硬質ウレタンフォーム粉末に水
を添加し混練しておくと、一層の効果がある。次に、成
型冶具を油圧式プレス機によって50kg/cm2 のプ
レス圧で加圧成型する。その後、高温炉内で熱を加え、
硬質ウレタンフォーム粉末の表面に付着あるいは結合し
た水分を脱離させる。加熱温度は、120℃〜250℃
にする。
【0093】尚、プレス圧は20kg/cm2 以上で成
型体が得られ、100kg/cm2以上では断熱性能を
悪化することが判った。
【0094】したがって、粉末の製造過程において形状
が一定に保たれ、作業効率が飛躍的に向上する。また、
真空包装前後の形状変化が僅かであるため、外被材に皺
が発生せず、製品の外観品位を確保することができる。
【0095】さらに、凝集性を有しない粉末を用いた場
合に一般的に使用される通気性の袋を必要としないた
め、材料コストを低減することができる。
【0096】また、加圧成型時のプレス圧が20kg/
cm2 以上であるため、安定的に成型体を得ることがで
きる。また、100kg/cm2 以下であるため、大き
な密度増加が無く、軽量に保つことができ、断熱性能も
悪化しない。
【0097】
【発明の効果】以上のように、本発明の真空断熱体は、
粉末材料が少なくとも硬質ウレタンフォーム粉末を有し
ており、かつ、硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水す
ることによって凝集体を形成している。
【0098】したがって、粉末の飛散がなくなり、製造
時の作業環境の悪化がなく、作業性も向上する。また、
針状構造の硬質ウレタンフォーム粉末が立体障害を有す
るため、低密度を維持することができる。
【0099】また、硬質ウレタンフォーム粉末が、工業
的に大量に生産されている独立気泡の硬質ウレタンフォ
ームや、冷蔵庫、建材等の廃棄によって不要となった硬
質ウレタンフォームからでも容易に製造が可能であるの
で、安価に入手することができる。
【0100】また、本発明の真空断熱体は、加熱脱水時
の温度が120℃以上であるため、粉末表面の吸着水が
脱離するときのエネルギーによって、強固な凝集体を形
成する。また、脱水されているため、水分の拡散による
真空断熱体の経時的悪化がない。また、250℃以下で
あるため、粉末の機械物性を維持することができ、安定
的に優れた断熱性能を得ることができる。
【0101】また、本発明の真空断熱体は、粉末材料を
加熱脱水するとともに加圧成型することによって成型体
を形成している。
【0102】したがって、粉末の製造過程において形状
が一定に保たれ、作業効率が飛躍的に向上する。また、
真空包装前後の形状変化が僅かであるため、外被材に皺
が発生せず、製品の外観品位を確保することができる。
【0103】さらに、成型体でない粉末を用いた場合に
一般的に使用される通気性の袋を必要としないため、材
料コストを低減することができる。
【0104】また、本発明の真空断熱体は、加圧成型時
のプレス圧が20kg/cm2 以上であるため、安定的
に成型体を得ることができる。また、100kg/cm
2 以下であるため、大きな密度増加が無く、軽量に保つ
ことができ、断熱性能も悪化しない。
【0105】また、本発明の真空断熱体は、硬質ウレタ
ンフォーム粉末表面が無機粉末によって改質されている
ため、硬質ウレタンフォーム粉末のみを使用した場合よ
り、燃焼性を低減することができ、建築物などの断熱材
料として使用した場合においても、火災などに対する安
全性を付与することができる。
【0106】また、本発明の冷蔵庫は、硬質ウレタンフ
ォーム粉末を加熱脱水して凝集体を形成、もしくは硬質
ウレタンフォーム粉末を加熱脱水するとともに、加圧成
型した成型体を形成している真空断熱体を有している。
【0107】したがって、発泡合成樹脂とともに冷蔵庫
の断熱壁に使用すれば、真空断熱体の断熱性能が優れて
いるため、コンプレッサーの運転率を低減することがで
き、電力消費量を低減することができる。
【0108】また、廃棄処理時に粉塵飛散がなく、粉塵
公害をもたらすことがない。また、真空断熱体内に有す
る粉末は、可逆的に粉体から凝集体または成型体、凝集
体または成型体から粉体と状態を変えることができるた
め、容易にリサイクルすることができる。
【0109】また、本発明の断熱パネルは、硬質ウレタ
ンフォーム粉末を加熱脱水して凝集体を形成、もしくは
硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水するとともに、加
圧成型した成型体を形成している真空断熱体が発泡合成
樹脂によって覆われている。
【0110】したがって、真空断熱体の断熱性能が非常
に優れているため、硬質ウレタンフォームなどの発泡合
成樹脂と併用した場合、断熱パネル全体の断熱性能が硬
質ウレタンフォームなどを単独で使用した場合よりも優
れたものとなる。
【0111】また、真空断熱体が発泡合成樹脂で覆われ
ているため、真空断熱体に直接衝撃が加わることが無
く、破袋などによって真空断熱体の断熱性能が著しく悪
化するといった問題がない。
【0112】さらに、現場施工によって断熱パネルを切
断する場合なども、複数個の真空断熱体を有するため、
破袋する真空断熱体は一部にすぎず断熱性能を大きく悪
化することがない。特に、真空断熱体には凝集体または
成型体が充填されているため、切断面から粉末が飛び散
ることが無く、施工現場での作業性を損なうことが無
い。
【0113】また、本発明による真空断熱体の製造方法
は、硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯材を通気性の
中袋に充填し、加熱脱水した後、非通気性の外被材に挿
入し、内部を減圧密封している。
【0114】したがって、粉末の飛散がなくなり、製造
時の作業環境の悪化がなく、作業性も向上できる。ま
た、針状構造の硬質ウレタンフォーム粉末が立体障害を
有するため、低密度を維持することが可能な真空断熱体
を得ることができる。
【0115】また、本発明による真空断熱体の製造方法
は、加熱脱水に使用する加熱温度が120℃以上250
℃以下である。加熱脱水時の温度が120℃以上である
ため、粉末表面の吸着水が脱離するときのエネルギーに
よって、強固な凝集体を形成する。また、脱水されてい
るため、水分の拡散による真空断熱体の経時的悪化がな
い。また、250℃以下であるため、粉末の機械物性を
維持することができ、安定的に優れた断熱性能を有する
真空断熱体を得ることができる。
【0116】また、本発明による真空断熱体の製造方法
は、硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯材を加熱脱水
するとともに加圧成型した後、非通気性の外被材に挿入
し、内部を減圧密封している。
【0117】したがって、粉末の製造過程において形状
が一定に保たれ、作業効率が飛躍的に向上する。また、
真空包装前後の形状変化が僅かであるため、外被材に皺
が発生せず、製品の外観品位を確保することが可能な真
空断熱体を得ることができる。
【0118】また、本発明による真空断熱体の製造方法
は、加圧成型に使用する圧力が20kg/cm2 以上で
100kg/cm2 以下である。加圧成型時のプレス圧
が20kg/cm2 以上であるため、安定的に成型体を
得ることができる。また、100kg/cm2 以下であ
るため、大きな密度増加が無く、軽量に保つことがで
き、断熱性能も悪化しない真空断熱体を得ることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による真空断熱体の断面図
【図2】本発明の一実施形態による冷蔵庫の断面図
【図3】本発明の一実施形態による真空断パネルの断面
【図4】本発明の一実施形態による真空断熱体の減圧密
封前の断面図
【符号の説明】
1 真空断熱体 2 芯材 3 外被材 4 冷蔵庫 5 発泡合成樹脂 6 コンプレッサー 7 断熱パネル 8 面材 9 真空包装機 10 ヒートシール機 11 真空チャンバー 12 開口部端面 13 溶着板 14 真空ポンプ

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外被材中に粉末材料からなる芯材を充填
    し減圧密封した真空断熱体において、前記粉末材料が少
    なくとも硬質ウレタンフォーム粉末を有しており、か
    つ、前記硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水すること
    によって凝集体を形成していることを特徴とする真空断
    熱体。
  2. 【請求項2】 加熱脱水に使用する加熱温度が120℃
    以上で250℃以下である請求項1記載の真空断熱体。
  3. 【請求項3】 外被材中に粉末材料からなる芯材を充填
    し減圧密封した真空断熱体において、前記粉末材料が少
    なくとも硬質ウレタンフォーム粉末を有しており、か
    つ、前記硬質ウレタンフォーム粉末を加熱脱水するとと
    もに、加圧成型することによって成型体を形成している
    ことを特徴とする真空断熱体。
  4. 【請求項4】 加圧成型に使用する圧力が20kg/c
    2 以上で100kg/cm2 以下である請求項3記載
    の真空断熱体。
  5. 【請求項5】 外被材中に粉末材料からなる芯材を充填
    し減圧密封した真空断熱体において、前記粉末材料が少
    なくとも硬質ウレタンフォーム粉末と無機粉末を有して
    おり、かつ、前記硬質ウレタンフォーム粉末が前記無機
    粉末によって表面改質されていることを特徴とする請求
    項1または請求項3記載の真空断熱体。
  6. 【請求項6】 発泡合成樹脂と内箱と外箱と真空断熱体
    とによって構成された断熱箱体を用いた冷蔵庫におい
    て、前記真空断熱体が請求項1または請求項3記載の真
    空断熱体であることを特徴とする冷蔵庫。
  7. 【請求項7】 発泡合成樹脂と面材と真空断熱体を備
    え、前記真空断熱体が複数個あり、かつ、それぞれの真
    空断熱体が発泡合成樹脂によって覆われている断熱パネ
    ルにおいて、前記真空断熱体が請求項1または請求項3
    記載の真空断熱体であることを特徴とする断熱パネル。
  8. 【請求項8】 硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯材
    を通気性の中袋に充填し、加熱脱水した後、非通気性の
    外被材に挿入し、内部を減圧密封した真空断熱体の製造
    方法。
  9. 【請求項9】 加熱脱水に使用する加熱温度が120℃
    以上で250℃以下である請求項8記載の真空断熱体の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 硬質ウレタンフォーム粉末を有する芯
    材を加熱脱水するとともに加圧成型した後、非通気性の
    外被材に挿入し、内部を減圧密封した真空断熱体の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 加圧成型に使用する圧力が20kg/
    cm2 以上で100kg/cm2 以下である請求項10
    記載の真空断熱体の製造方法。
JP9020205A 1997-02-03 1997-02-03 真空断熱体、冷蔵庫、断熱パネル、及び真空断熱体の製造方法 Pending JPH10217413A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100967656B1 (ko) 2008-04-08 2010-07-07 (주) 디유티코리아 폴리우레탄발포 마감재 및 그 제조방법
CN102635170A (zh) * 2012-05-05 2012-08-15 陈宏宇 整体式真空绝热保温板
CN102635171A (zh) * 2012-05-05 2012-08-15 陈宏宇 一种整体式真空绝热保温板的制备方法
KR20170123564A (ko) * 2016-04-29 2017-11-08 주식회사 대광도어 방화문

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