JPH10216176A - ラチェット機構付き車椅子 - Google Patents
ラチェット機構付き車椅子Info
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- JPH10216176A JPH10216176A JP9061654A JP6165497A JPH10216176A JP H10216176 A JPH10216176 A JP H10216176A JP 9061654 A JP9061654 A JP 9061654A JP 6165497 A JP6165497 A JP 6165497A JP H10216176 A JPH10216176 A JP H10216176A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 坂道を後退することなく安全に上ることがで
き、上り坂の途中で両手を放しても確実に停止すること
ができる、ラチェット機構付き車椅子を提供する。 【解決手段】車椅子の大車輪(6)の回転軸(6A)
に、大車輪(6)を回動自在にするための位置を決める
切り込み(24A)を刻設した爪(17′)を有するラ
チェット機構を設け、ラチェットの爪ステー(17)に
接続した操作ワイヤー(8B)をフレーム(1C)に付
設し、さらに手元で遠隔操作できるように肘掛け部(2
A)に取りつけた切換え装置(7)に接続する。
き、上り坂の途中で両手を放しても確実に停止すること
ができる、ラチェット機構付き車椅子を提供する。 【解決手段】車椅子の大車輪(6)の回転軸(6A)
に、大車輪(6)を回動自在にするための位置を決める
切り込み(24A)を刻設した爪(17′)を有するラ
チェット機構を設け、ラチェットの爪ステー(17)に
接続した操作ワイヤー(8B)をフレーム(1C)に付
設し、さらに手元で遠隔操作できるように肘掛け部(2
A)に取りつけた切換え装置(7)に接続する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、車椅子の大車輪
の回転軸にラチェット機構を付け、該機構の操作を手元
で遠隔操作する、車椅子に関するものである。
の回転軸にラチェット機構を付け、該機構の操作を手元
で遠隔操作する、車椅子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の車椅子本体は、背もたれ部(1
A)、座席部(1B)、下枠部(1C)、軸受け部(1
D)からなるフレーム(1)と、肘掛け部(2A)前輪
部(2B)からなるフレーム(2)によって左右一対を
なしており、背もたれ部(1A)(1A)間にはバック
レスト(3)が差し渡され、座席部(1B)(1B)間
にはシート(4)が差し渡され、肘掛け部(2A)(2
A)にはそれぞれ肘掛けアーム(5)(5)が設けられ
ている。左右一対のフレーム(1)(2)側面には外側
にハンドリム(28)(28)を取りつけた大車輪
(6)(6)が回動自在に取りつけられ、前輪部(2
B)(2B)には前輪(31)(31)が回動および回
転自在に取りつけられている。上記のような従来の車椅
子を利用して勾配のある場所を上ろうとすれば、車椅子
の大車輪が自在に回動するため、大車輪に取りつけてあ
るハンドリムを常に回し続けていなければ前進すること
ができず、疲れた腕力を回復させるために坂道の途中で
停止するにも、車椅子が坂道を後退しないようにしっか
りとハンドリムを握っていなければならず、休憩したこ
とにはならなかった。従来の車椅子には、大車輪のタイ
ヤ部分に金属棒やゴム片当接させるブレーキが付いてい
るが、上っている坂道の途中でこのブレーキをかけて停
止した場合、次に上ろうとしてブレーキを外した瞬間
に、ハンドリムを素早く握らなければ車椅子は後退して
しまうし、都合よく握ったとしても前輪(キャスター)
は瞬時に進行方向とは逆の方向を向き、このキャスター
を進行方向に向け直すには強い筋力が必要となる。した
がって健常者であっても、一気に上り切る腕力がなけれ
ば坂道を上ることは難しく、特に老人や握力の弱い身体
障害者にとっては、平坦な場所以外を車椅子を使って、
自力で移動することは危険を伴い不可能であった。
A)、座席部(1B)、下枠部(1C)、軸受け部(1
D)からなるフレーム(1)と、肘掛け部(2A)前輪
部(2B)からなるフレーム(2)によって左右一対を
なしており、背もたれ部(1A)(1A)間にはバック
レスト(3)が差し渡され、座席部(1B)(1B)間
にはシート(4)が差し渡され、肘掛け部(2A)(2
A)にはそれぞれ肘掛けアーム(5)(5)が設けられ
ている。左右一対のフレーム(1)(2)側面には外側
にハンドリム(28)(28)を取りつけた大車輪
(6)(6)が回動自在に取りつけられ、前輪部(2
B)(2B)には前輪(31)(31)が回動および回
転自在に取りつけられている。上記のような従来の車椅
子を利用して勾配のある場所を上ろうとすれば、車椅子
の大車輪が自在に回動するため、大車輪に取りつけてあ
るハンドリムを常に回し続けていなければ前進すること
ができず、疲れた腕力を回復させるために坂道の途中で
停止するにも、車椅子が坂道を後退しないようにしっか
りとハンドリムを握っていなければならず、休憩したこ
とにはならなかった。従来の車椅子には、大車輪のタイ
ヤ部分に金属棒やゴム片当接させるブレーキが付いてい
るが、上っている坂道の途中でこのブレーキをかけて停
止した場合、次に上ろうとしてブレーキを外した瞬間
に、ハンドリムを素早く握らなければ車椅子は後退して
しまうし、都合よく握ったとしても前輪(キャスター)
は瞬時に進行方向とは逆の方向を向き、このキャスター
を進行方向に向け直すには強い筋力が必要となる。した
がって健常者であっても、一気に上り切る腕力がなけれ
ば坂道を上ることは難しく、特に老人や握力の弱い身体
障害者にとっては、平坦な場所以外を車椅子を使って、
自力で移動することは危険を伴い不可能であった。
【0003】このために車椅子の後退阻止装置として、
大車輪の外周部に逆転防止材を当接させる構造のものが
考案されている。(実公昭56−18099号公報、実
開昭56−101323号公報、実開昭62−5063
0号公報)しかし、いずれの構造もタイヤの空気圧が不
足したり、パンクをした場合には逆転を防止することが
できず、またタイヤ面に油分が付着したり、タイヤの溝
が磨耗した状態では逆転防止材が滑って機能しなくなる
恐れがあり、また逆転防止材が露出した構造のものにあ
っては、衣類などを巻き込む危険があった。また実開昭
62−50630号公報にある構造では、逆転防止をす
る阻止片が車輪の正回転によって、ストッパーの位置ま
で完全に跳ね上がることになっているが、完全に跳ね上
がるためには、常に阻止片がタイヤ面に密着していなけ
ればならず問題がある。
大車輪の外周部に逆転防止材を当接させる構造のものが
考案されている。(実公昭56−18099号公報、実
開昭56−101323号公報、実開昭62−5063
0号公報)しかし、いずれの構造もタイヤの空気圧が不
足したり、パンクをした場合には逆転を防止することが
できず、またタイヤ面に油分が付着したり、タイヤの溝
が磨耗した状態では逆転防止材が滑って機能しなくなる
恐れがあり、また逆転防止材が露出した構造のものにあ
っては、衣類などを巻き込む危険があった。また実開昭
62−50630号公報にある構造では、逆転防止をす
る阻止片が車輪の正回転によって、ストッパーの位置ま
で完全に跳ね上がることになっているが、完全に跳ね上
がるためには、常に阻止片がタイヤ面に密着していなけ
ればならず問題がある。
【0004】また実公昭56−18098号公報には、
車椅子のハブに形成したブレーキドラム内側に片山歯を
内歯を設け、ブレーキカバーの周縁の一部にスプリング
で付勢される突爪を設け、該突爪を押さえ爪で押圧させ
る構造のものがあるが、常に戻ろうとするバネによっ
て、片山歯と内歯が遊離する状態になるため、上り坂の
途中で曳杆がはずれた場合、大車輪が回動する状態にな
り車椅子が後退して危険である。
車椅子のハブに形成したブレーキドラム内側に片山歯を
内歯を設け、ブレーキカバーの周縁の一部にスプリング
で付勢される突爪を設け、該突爪を押さえ爪で押圧させ
る構造のものがあるが、常に戻ろうとするバネによっ
て、片山歯と内歯が遊離する状態になるため、上り坂の
途中で曳杆がはずれた場合、大車輪が回動する状態にな
り車椅子が後退して危険である。
【0005】またバックストップ機構として、ハンドリ
ムと大車輪の中心を偏心させ、その間にウォームとウォ
ームホイールを介在させ、その他の多くの機能を有する
ものがある。(特開昭50−69740号公報、実開昭
63−102432号公報)
ムと大車輪の中心を偏心させ、その間にウォームとウォ
ームホイールを介在させ、その他の多くの機能を有する
ものがある。(特開昭50−69740号公報、実開昭
63−102432号公報)
【0006】またハンドリムおよび大車輪とは別に、回
転力を発生させるハンドルを車椅子の左右に設け、該ハ
ンドルの回転力をチェンを介してウォームとウォームホ
イールに伝えると共に、左右の回転力が大車輪に相互に
連動するようにスプロケットを設け、これにクラッチを
介在させることで大車輪への回転力とバックストップ機
能を働かせるものがある。(実開平6−77726号公
報)
転力を発生させるハンドルを車椅子の左右に設け、該ハ
ンドルの回転力をチェンを介してウォームとウォームホ
イールに伝えると共に、左右の回転力が大車輪に相互に
連動するようにスプロケットを設け、これにクラッチを
介在させることで大車輪への回転力とバックストップ機
能を働かせるものがある。(実開平6−77726号公
報)
【0007】また異なるバックストップ機構として、大
車輪のホイールハブ内に、一方向クラッチをスライディ
ングシャフトあるいはスライディングプレートによって
操作するものがあった。(特許第1196351号、特
許第1596661号、特開昭55−108360号公
報、特開平6−165799号公報)上記のようなバッ
クストップ機構では、その構成が非常に複雑であるため
車椅子の自重が増し、老人や握力の弱い身体障害者が少
しでも軽い重量の車椅子を望んでいることと相反するた
めに実用的ではない。
車輪のホイールハブ内に、一方向クラッチをスライディ
ングシャフトあるいはスライディングプレートによって
操作するものがあった。(特許第1196351号、特
許第1596661号、特開昭55−108360号公
報、特開平6−165799号公報)上記のようなバッ
クストップ機構では、その構成が非常に複雑であるため
車椅子の自重が増し、老人や握力の弱い身体障害者が少
しでも軽い重量の車椅子を望んでいることと相反するた
めに実用的ではない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】大車輪のタイヤ面に後
退阻止片を当接する構造のものが、タイヤ空気圧の調整
や、阻止片とタイヤ面との間隔の調整が微妙であり、パ
ンクしたときに対応できないこと、および構造が露出し
ているために衣類などを巻き込む危険があることと、バ
ックストップ機構のものでは構造が複雑すぎて、車椅子
の自重が重くなりすぎる問題を解決することにある。ま
た坂道を一気にかけ上がる必要がなく、ラチェットのバ
ックストップ機能を利用して、握力や腕力の弱い者でも
坂道を安全に、そしてすこしづつであっても確実に上る
ことができ、また腕が疲れたときには坂道の途中であっ
ても、ラチェットの働きで後退する事もなく、いつでも
両手をはなして休憩することができる車椅子であって、
簡易な構造でコストもかからず、重量的にも軽い車椅子
を提供することにある。
退阻止片を当接する構造のものが、タイヤ空気圧の調整
や、阻止片とタイヤ面との間隔の調整が微妙であり、パ
ンクしたときに対応できないこと、および構造が露出し
ているために衣類などを巻き込む危険があることと、バ
ックストップ機構のものでは構造が複雑すぎて、車椅子
の自重が重くなりすぎる問題を解決することにある。ま
た坂道を一気にかけ上がる必要がなく、ラチェットのバ
ックストップ機能を利用して、握力や腕力の弱い者でも
坂道を安全に、そしてすこしづつであっても確実に上る
ことができ、また腕が疲れたときには坂道の途中であっ
ても、ラチェットの働きで後退する事もなく、いつでも
両手をはなして休憩することができる車椅子であって、
簡易な構造でコストもかからず、重量的にも軽い車椅子
を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の要旨は、フレー
ム(1)(2)で構成されて左右一対をなす車椅子にお
いて、 (イ)背もたれ部(1A)(1A)と座席部(1B)
(1B)が交わる箇所と下枠部(1C)(1C)の間に
ある、軸受け部(1D)(1D)に、ラチェット機構を
有する車椅子の大車輪(6)(6)の回転軸(6A)
(6A)を貫設する。 (ロ)肘掛け部(2A)(2A)の前方に、切換え装置
(7)(7)をブラケット(7A)(7A)で固定し、
該切換え装置(7)(7)に被覆ワイヤー(8)(8)
を接続して、下枠部(1C)(1C)に沿って付設す
る。 (ハ)切換え装置(7)の本体を形成するブラケット
(10)に螺刻した孔(10A)を設け、被覆ワイヤー
(8)の先端部(8A)に螺刻し、ブラケット(10)
へ螺着する。 (ニ)操作ワイヤー(8B)の先端部(8B′)は、O
FFレバー(9)に設けた貫通溝(9A)に挿通し、凹
部(9A′)に枢着する。 (ホ)OFFレバー(9)にボルト(11)を回動軸心
として、同心円上に刻設した突起(12)は、ボルト
(11)に捲着したバネ(14)によってOFFレバー
(9)が逆方向へ戻ろうとする。該突起(12)をON
レバー(13)に捲着したバネ(15)で圧接されたO
Nレバー(13)の突起(13A)が係止する。 (ヘ)被覆ワイヤー(8)の先端部(8C)に螺刻し、
下枠部(1C)に設けたステー(1E)に螺刻した孔
(1F)に螺着する。 (ト)ステー(1E)に挿着した被覆ワイヤー(8)を
貫通している操作ワイヤー(8B)をネジ(16)の孔
(16A)に挿通する。該ネジ(16)は、孔(17
A)S字ワッシャー(18)を挿通して、ナット(1
9)で爪ステー(17)に固着する。 (チ)S字ワッシャー(18)に、引張りバネ(20)
を取りつけ、該引張りバネの先端は、背もたれ部(1
A)に設けたステー(21)に刻設した溝(21A)に
引っかけ張着する。 (リ)軸受け部(1D)に貫設した、ラチェット機構を
有する回転軸(6A)に、歯車(23)を固着し、ピン
(27)を中心に歯車(23)に咬合するように揺動す
る爪(17′)の凸部(24)に、中立位置を決める切
り込み(24A)を刻設する。 (ヌ)スプリング(25)によって押し上げられたボー
ルベアリング(26)が、該切り込み(24A)を係止
するように構成されたラチェット機構付き車椅子であ
る。
ム(1)(2)で構成されて左右一対をなす車椅子にお
いて、 (イ)背もたれ部(1A)(1A)と座席部(1B)
(1B)が交わる箇所と下枠部(1C)(1C)の間に
ある、軸受け部(1D)(1D)に、ラチェット機構を
有する車椅子の大車輪(6)(6)の回転軸(6A)
(6A)を貫設する。 (ロ)肘掛け部(2A)(2A)の前方に、切換え装置
(7)(7)をブラケット(7A)(7A)で固定し、
該切換え装置(7)(7)に被覆ワイヤー(8)(8)
を接続して、下枠部(1C)(1C)に沿って付設す
る。 (ハ)切換え装置(7)の本体を形成するブラケット
(10)に螺刻した孔(10A)を設け、被覆ワイヤー
(8)の先端部(8A)に螺刻し、ブラケット(10)
へ螺着する。 (ニ)操作ワイヤー(8B)の先端部(8B′)は、O
FFレバー(9)に設けた貫通溝(9A)に挿通し、凹
部(9A′)に枢着する。 (ホ)OFFレバー(9)にボルト(11)を回動軸心
として、同心円上に刻設した突起(12)は、ボルト
(11)に捲着したバネ(14)によってOFFレバー
(9)が逆方向へ戻ろうとする。該突起(12)をON
レバー(13)に捲着したバネ(15)で圧接されたO
Nレバー(13)の突起(13A)が係止する。 (ヘ)被覆ワイヤー(8)の先端部(8C)に螺刻し、
下枠部(1C)に設けたステー(1E)に螺刻した孔
(1F)に螺着する。 (ト)ステー(1E)に挿着した被覆ワイヤー(8)を
貫通している操作ワイヤー(8B)をネジ(16)の孔
(16A)に挿通する。該ネジ(16)は、孔(17
A)S字ワッシャー(18)を挿通して、ナット(1
9)で爪ステー(17)に固着する。 (チ)S字ワッシャー(18)に、引張りバネ(20)
を取りつけ、該引張りバネの先端は、背もたれ部(1
A)に設けたステー(21)に刻設した溝(21A)に
引っかけ張着する。 (リ)軸受け部(1D)に貫設した、ラチェット機構を
有する回転軸(6A)に、歯車(23)を固着し、ピン
(27)を中心に歯車(23)に咬合するように揺動す
る爪(17′)の凸部(24)に、中立位置を決める切
り込み(24A)を刻設する。 (ヌ)スプリング(25)によって押し上げられたボー
ルベアリング(26)が、該切り込み(24A)を係止
するように構成されたラチェット機構付き車椅子であ
る。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明すると車
椅子において、 (イ)背もたれ部(1A)(1A)と座席部(1B)
(1B)が交わる箇所と下枠部(1C)(1C)の間に
設けた軸受け部(1D)(1D)の中間にに、ラチェッ
ト機構を内蔵する車椅子の大車輪(6)(6)の回転軸
(6A)(6A)を貫設する。このように逆転防止の機
能を内蔵することで、実公昭56−18099号公報、
実開昭56−101323号公報、実開昭62−506
30号公報の衣類などの巻き込みの危険が抑止できる。 (ロ)肘掛け部(2A)(2A)の前方に、切換え装置
(7)(7)をブラケット(7A)(7A)で固定し、
該切換え装置(7)(7)に被覆ワイヤー(8)(8)
を接続して、下枠部(1C)(1C)に沿って付設す
る。切換え装置を肘掛け部前方に設けることで、坂道に
差しかかったら直ちに手元で操作できるため、非常に使
い勝手が良い。 (ハ)切換え装置(7)の本体を形成するブラケット
(10)に螺刻した孔(10A)を設け、操作ワイヤー
(8B)を挿通し、被覆ワイヤー(8)の先端部(8
A)に螺刻してブラケット(10)へ螺着する。 (ニ)被覆ワイヤー(8)の先端部(8A)をブラケッ
ト(10)へ螺着した後、操作ワイヤー(8B)の先端
部(8B′)は、OFFレバー(9)に設けた貫通溝
(9A)に挿通して、凹部(9A′)に枢着するが、こ
れによってOFFレバー(9)の動きに合わせて、操作
ワイヤー(8B)だけが作動する。 (ホ)OFFレバー(9)はボルト(11)に捲着した
バネ(14)によって逆方向へ戻ろうとし、ボルト(1
1)に回動軸心として同心円上に刻設した突起(12)
は、ONレバー(13)に捲着したバネ(15)で圧接
されたONレバー(13)の突起(13A)によって係
止される。従って、OFFレバーをONレバー側へ向け
て横方向に動かせば、突起(12)(13A)が係合す
るため、横に動かした状態で固定される。反対に、ON
レバーを下方向へ押すだけで係合していた突起(12)
(13A)が離され、捲着したバネ(14)の力で、O
Nレバーとは反対側へ戻る。 (ヘ)被覆ワイヤー(8)の先端部(8C)に螺刻し、
下枠部(1C)に設たステー(1E)に螺刻した孔(1
F)に螺着する。前述(ニ)の通り、OFFレバーの動
きに連動する操作ワイヤー(8B)の動きは軸受け部
(1D)側の先端まで伝えられる。 (ト)ステー(1E)に挿着した被覆ワイヤー(8)を
貫通している操作ワイヤー(8B)をネジ(16)の孔
(16A)に挿通する。該ネジ(16)は、孔(17
A)S字ワッシャー(18)を挿通して、ナット(1
9)で爪ステー(17)に固着する。これによって、軸
受け部側の操作ワイヤーの先端に伝わった動きは、爪ス
テー(17)に確実に伝えられる。 (チ)S字ワッシャー(18)に、引張りバネ(20)
を取りつけ、該引張りバネの先端は、背もたれ部(1
A)に設けたステー(21)に刻設した溝(21A)に
引っかけ張着する。この構造にしておれば、万一、引張
りバネ(20)が切れた場合でも、暫定措置として輪ゴ
ムなどをS字ワッシャー(18)とステー(21)に引
っかけることで、代替させることができる利点がある。
さらに坂道の途中で操作ワイヤーが切れた場合でも、爪
ステー(17)に張着したバネによって爪(17′)持
ち上げられて歯車に咬合し、ラチェット機構の逆転防止
機能は働くので安全である。 (リ)軸受け部(1D)に貫設した、ラチェット機構を
有する回転軸(6A)に、歯車(23)を固着し、ピン
(27)を中心に歯車(23)に咬合するように揺動す
る爪(17′)の凸部(24)に、中立位置を決める切
り込み(24A)を刻設する。 (ヌ)スプリング(25)によって押し上げられたボー
ルベアリング(26)が、該切り込み(24A)を係止
する。通常のラチェット機構は、爪(17′)の凸部
(24)に切り込み(24A)がないために、常に凸部
(24)の左右のどちらか一方にボールベアリング(2
6)が当たり、したがって揺動する爪(17′)は歯車
(23)に咬合していることになるが、中立の位置を決
める切り込み(24A)を設けることで、歯車と爪を遊
離させることができ、大車輪を回動させることができ
る。また図8に示すように、ハウジング(30)を設け
て、ニードルベアリング(29)を設けると、回転軸の
遊び(ガタ)を押さえ、回転軸(6A)の動きを滑らか
にすることができる。
椅子において、 (イ)背もたれ部(1A)(1A)と座席部(1B)
(1B)が交わる箇所と下枠部(1C)(1C)の間に
設けた軸受け部(1D)(1D)の中間にに、ラチェッ
ト機構を内蔵する車椅子の大車輪(6)(6)の回転軸
(6A)(6A)を貫設する。このように逆転防止の機
能を内蔵することで、実公昭56−18099号公報、
実開昭56−101323号公報、実開昭62−506
30号公報の衣類などの巻き込みの危険が抑止できる。 (ロ)肘掛け部(2A)(2A)の前方に、切換え装置
(7)(7)をブラケット(7A)(7A)で固定し、
該切換え装置(7)(7)に被覆ワイヤー(8)(8)
を接続して、下枠部(1C)(1C)に沿って付設す
る。切換え装置を肘掛け部前方に設けることで、坂道に
差しかかったら直ちに手元で操作できるため、非常に使
い勝手が良い。 (ハ)切換え装置(7)の本体を形成するブラケット
(10)に螺刻した孔(10A)を設け、操作ワイヤー
(8B)を挿通し、被覆ワイヤー(8)の先端部(8
A)に螺刻してブラケット(10)へ螺着する。 (ニ)被覆ワイヤー(8)の先端部(8A)をブラケッ
ト(10)へ螺着した後、操作ワイヤー(8B)の先端
部(8B′)は、OFFレバー(9)に設けた貫通溝
(9A)に挿通して、凹部(9A′)に枢着するが、こ
れによってOFFレバー(9)の動きに合わせて、操作
ワイヤー(8B)だけが作動する。 (ホ)OFFレバー(9)はボルト(11)に捲着した
バネ(14)によって逆方向へ戻ろうとし、ボルト(1
1)に回動軸心として同心円上に刻設した突起(12)
は、ONレバー(13)に捲着したバネ(15)で圧接
されたONレバー(13)の突起(13A)によって係
止される。従って、OFFレバーをONレバー側へ向け
て横方向に動かせば、突起(12)(13A)が係合す
るため、横に動かした状態で固定される。反対に、ON
レバーを下方向へ押すだけで係合していた突起(12)
(13A)が離され、捲着したバネ(14)の力で、O
Nレバーとは反対側へ戻る。 (ヘ)被覆ワイヤー(8)の先端部(8C)に螺刻し、
下枠部(1C)に設たステー(1E)に螺刻した孔(1
F)に螺着する。前述(ニ)の通り、OFFレバーの動
きに連動する操作ワイヤー(8B)の動きは軸受け部
(1D)側の先端まで伝えられる。 (ト)ステー(1E)に挿着した被覆ワイヤー(8)を
貫通している操作ワイヤー(8B)をネジ(16)の孔
(16A)に挿通する。該ネジ(16)は、孔(17
A)S字ワッシャー(18)を挿通して、ナット(1
9)で爪ステー(17)に固着する。これによって、軸
受け部側の操作ワイヤーの先端に伝わった動きは、爪ス
テー(17)に確実に伝えられる。 (チ)S字ワッシャー(18)に、引張りバネ(20)
を取りつけ、該引張りバネの先端は、背もたれ部(1
A)に設けたステー(21)に刻設した溝(21A)に
引っかけ張着する。この構造にしておれば、万一、引張
りバネ(20)が切れた場合でも、暫定措置として輪ゴ
ムなどをS字ワッシャー(18)とステー(21)に引
っかけることで、代替させることができる利点がある。
さらに坂道の途中で操作ワイヤーが切れた場合でも、爪
ステー(17)に張着したバネによって爪(17′)持
ち上げられて歯車に咬合し、ラチェット機構の逆転防止
機能は働くので安全である。 (リ)軸受け部(1D)に貫設した、ラチェット機構を
有する回転軸(6A)に、歯車(23)を固着し、ピン
(27)を中心に歯車(23)に咬合するように揺動す
る爪(17′)の凸部(24)に、中立位置を決める切
り込み(24A)を刻設する。 (ヌ)スプリング(25)によって押し上げられたボー
ルベアリング(26)が、該切り込み(24A)を係止
する。通常のラチェット機構は、爪(17′)の凸部
(24)に切り込み(24A)がないために、常に凸部
(24)の左右のどちらか一方にボールベアリング(2
6)が当たり、したがって揺動する爪(17′)は歯車
(23)に咬合していることになるが、中立の位置を決
める切り込み(24A)を設けることで、歯車と爪を遊
離させることができ、大車輪を回動させることができ
る。また図8に示すように、ハウジング(30)を設け
て、ニードルベアリング(29)を設けると、回転軸の
遊び(ガタ)を押さえ、回転軸(6A)の動きを滑らか
にすることができる。
【0011】
【発明の効果】本発明のラチェット機構付き車椅子を使
用すれば、平坦な場所ではラチェットの爪を中立位置に
して、車椅子の大車輪を自在に回動させることで従来の
車椅子のように使用することができ、勾配のある場所を
上る時にはラチェット機構を働かせて、ラチェットの爪
が揺動するひとコマづつを後退する事なく、安全確実に
上ることができる。また、ラチェット機構を働かせてい
れば、車椅子は坂道を後退することがないので、いつで
も自由に小休止することができ、身体への負担も軽減で
きる。また、介護者が後ろから押して坂を上るときに
も、ラチェット機構を使えば、坂道を後退する心配もな
く、上っている途中でも、いつでもどこでも両手を放し
て小休止することができるので、身体への負担を感じる
事なく介護することができる。また、万一坂道を上って
いる途中で操作ワイヤーが切れても、ラチェットの爪ス
テー取りつけている、引張りバネによってラチェット機
構がONの状態になるため、坂道を逆行することはな
い。
用すれば、平坦な場所ではラチェットの爪を中立位置に
して、車椅子の大車輪を自在に回動させることで従来の
車椅子のように使用することができ、勾配のある場所を
上る時にはラチェット機構を働かせて、ラチェットの爪
が揺動するひとコマづつを後退する事なく、安全確実に
上ることができる。また、ラチェット機構を働かせてい
れば、車椅子は坂道を後退することがないので、いつで
も自由に小休止することができ、身体への負担も軽減で
きる。また、介護者が後ろから押して坂を上るときに
も、ラチェット機構を使えば、坂道を後退する心配もな
く、上っている途中でも、いつでもどこでも両手を放し
て小休止することができるので、身体への負担を感じる
事なく介護することができる。また、万一坂道を上って
いる途中で操作ワイヤーが切れても、ラチェットの爪ス
テー取りつけている、引張りバネによってラチェット機
構がONの状態になるため、坂道を逆行することはな
い。
【図1】本発明の全体図である。
【図2】本発明の切換え装置の取りつけ斜視図である。
【図3】本発明の切換え装置の内部斜視図である。
【図4】本発明の切換え装置の内部平面図である。
【図5】本発明の車軸部の斜視図である。
【図6】本発明のラチェットの爪ステー部の分解斜視図
である。
である。
【図7】本発明のラチェット機構の内部断面図である。
【図8】本発明の車軸部にベアリングを設けた断面図で
ある。
ある。
1 フレーム 2 フレーム 1A 背もたれ部 1B 座席部 1C 下枠部 1D 軸受け部 1E ステー 1F 孔 2A 肘掛け部 2B 前輪部 3 バックレスト 4 シート 5 肘掛けアーム 6 大車輪 6A 回転軸 7 切換え装置 7A ブラケット 8 被覆ワイヤー 8A 先端部 8B 操作ワイヤー 8B′ 操作ワイヤーの先端部 8C 先端部 9 OFFレバー 9A 貫通溝 9A′ 凹部 10 ブラケット 10 A孔 11 ボルト 12 突起 13 ONレバー 13A 突起 14 バネ 15 バネ 16 ネジ 16A 孔 17 爪ステー 17′ 爪 17A 孔 18 S字ワッシャヤー 19 ナット 20 引張りバネ 21 ステー 21A 溝 22 切換え装置カバー 23 歯車 24 凸部 24A 切り込み 25 スプリング 26 ボールベアリング 27 ピン 28 ハンドリム 29 ニードルベアリング 30 ハウジング 31 前輪(キャスター)
Claims (1)
- 【請求項1】車椅子において、 (イ)車椅子を構成している、背もたれ部(1A)(1
A)と座席部(1B)(1B)が交わる箇所と下枠部
(1C)(1C)の間にある、軸受け部(1D)(1
D)に、ラチェット機構を有する車椅子の大車輪(6)
(6)の回転軸(6A)(6A)を貫設する。 (ロ)肘掛け部(2A)(2A)の前方に、切換え装置
(7)(7)をブラケット(7A)(7A)で固定し、
該切換え装置(7)(7)に被覆ワイヤー(8)(8)
を接続して、下枠部(1C)(1C)に沿って付設す
る。 (ハ)切換え装置(7)の本体を形成するブラケット
(10)に螺刻した孔(10A)を設け、被覆ワイヤー
(8)の先端部(8A)に螺刻し、ブラケット(10)
へ螺着する。 (ニ)操作ワイヤー(8B)の先端部(8B′)は、O
FFレバー(9)に設けた貫通溝(9A)に挿通し、凹
部(9A′)に枢着する。 (ホ)OFFレバー(9)にボルト(11)を回動軸心
として、同心円上に刻設した突起(12)は、ボルト
(11)に捲着したバネ(14)によってOFFレバー
(9)が逆方向へ戻ろうとする。該突起(12)をON
レバー(13)に捲着したバネ(15)で圧接されたO
Nレバー(13)の突起(13A)が係止する。 (ヘ)被覆ワイヤー(8)の先端部(8C)に螺刻し、
下枠部(1C)に設けたステー(1E)に螺刻した孔
(1F)に螺着する。 (ト)ステー(1E)に挿着した被覆ワイヤー(8)を
貫通している操作ワイヤー(8B)をネジ(16)の孔
(16A)に挿通する。該ネジ(16)は、孔(17
A)S字ワッシャー(18)を挿通して、ナット(1
9)で爪ステー(17)に固着する。 (リ)S字ワッシャー(18)に、引張りバネ(20)
を取りつけ、該引張りバネの先端は、背もたれ部(1
A)に設けたステー(21)に刻設した溝(21A)に
引っかけ張着する。 (ヌ)軸受け部(1D)に貫設した、ラチェット機構を
有する回転軸(6A)に、歯車(23)を固着し、ピン
(27)を中心に歯車(23)に咬合するように揺動す
る爪(17′)の凸部(24)に、中立位置を決める切
り込み(24A)を刻設する。 (ル)スプリング(25)によって押し上げられたボー
ルベアリング(26)が、該切り込み(24A)を係止
する。以上の構成よりなるラチェット機構付き車椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9061654A JPH10216176A (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | ラチェット機構付き車椅子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9061654A JPH10216176A (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | ラチェット機構付き車椅子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10216176A true JPH10216176A (ja) | 1998-08-18 |
Family
ID=13177438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9061654A Pending JPH10216176A (ja) | 1997-02-06 | 1997-02-06 | ラチェット機構付き車椅子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10216176A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004057401A (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-26 | Kaneso Co Ltd | 車椅子の後退防止装置 |
JP2004275498A (ja) * | 2003-03-17 | 2004-10-07 | Kawamura Cycle:Kk | 車いす用パーキングブレーキ |
JP3168070U (ja) * | 2011-02-14 | 2011-06-02 | 株式会社沢田電機 | 手動型車の停止装置 |
KR20180028848A (ko) * | 2016-09-09 | 2018-03-19 | 강원대학교산학협력단 | 역회전 방지장치가 구비된 휠체어 |
-
1997
- 1997-02-06 JP JP9061654A patent/JPH10216176A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004057401A (ja) * | 2002-07-26 | 2004-02-26 | Kaneso Co Ltd | 車椅子の後退防止装置 |
JP2004275498A (ja) * | 2003-03-17 | 2004-10-07 | Kawamura Cycle:Kk | 車いす用パーキングブレーキ |
JP4489365B2 (ja) * | 2003-03-17 | 2010-06-23 | 株式会社カワムラサイクル | 車いす用パーキングブレーキ |
JP3168070U (ja) * | 2011-02-14 | 2011-06-02 | 株式会社沢田電機 | 手動型車の停止装置 |
KR20180028848A (ko) * | 2016-09-09 | 2018-03-19 | 강원대학교산학협력단 | 역회전 방지장치가 구비된 휠체어 |
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